JPH09301247A - スクータ型車両におけるリヤカバー取付構造 - Google Patents

スクータ型車両におけるリヤカバー取付構造

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JPH09301247A
JPH09301247A JP8120579A JP12057996A JPH09301247A JP H09301247 A JPH09301247 A JP H09301247A JP 8120579 A JP8120579 A JP 8120579A JP 12057996 A JP12057996 A JP 12057996A JP H09301247 A JPH09301247 A JP H09301247A
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稔 池田
Yasushi Tateishi
康 立石
Hiroyuki Sako
裕之 迫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクータ型車両において、シートの後端から
車体後下方に長く延びるリヤカバーを強固に支持する。 【解決手段】 シート23の下方に沿って配置されたメ
インフレーム4の後端から後下方に延びるサブフレーム
27は、メインフレーム4にボルト31で固定された左
右一対のパイプ部材28L ,28R を備えており、それ
パイプ部材28L,28R は左右一対の補強フレーム3
L ,32R でメインフレーム4に接続される。メイン
フレーム4及びサブフレーム27の外側を覆う大型のリ
ヤカバー12の後部は、サブフレーム27の上面に沿っ
て後下方に傾斜し、その後端においてボルト62でサブ
フレーム27に固定される。リヤカバー12の後部下縁
にはリヤガーニッシュ58が装着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体後部をリヤカ
バーで覆ったスクータ型車両に関し、特にそのリヤカバ
ー取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】かかるリヤカバー取付構造は、例えば特
公平7−88185号公報により公知である。このもの
は、シートの下方に配置した左右一対のメインフレーム
の後端よりも前方位置から後上方に向けて荷受けフレー
ムを延出させ、この荷受けフレームの上部に大型の物品
収納箱を支持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来も
のは、荷受けフレームがメインフレームの後端よりも前
方位置から後上方に向けて延びているので、リヤカバー
を大型化して車体後下方に長く延ばそうとすると、荷受
けフレームが長大になって剛性が低下してしまい、剛性
を高めようとして補強を行うと重量が増加する問題があ
る。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、シートの後端から車体後下方に長く延びるリヤカバ
ーを強固に支持することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載されたスクータ型車両におけるリヤ
カバー取付構造は、車体後部をリヤカバーで覆ったスク
ータ型車両において、シートの下方に配置した左右一対
のメインフレームの後端からサブフレームを後下方に延
出させ、シートの下部側方から後輪の上部を覆って後方
に延びるリヤカバーの後端を、前記サブフレームに後端
に支持したことを特徴とする。
【0006】また請求項2に記載されたスクータ型車両
におけるリヤカバー取付構造は、請求項1の構成に加え
て、前記リヤカバーの内部にシートにより開閉される物
入れを設け、その物入れの開口に沿うリヤカバーの上縁
を車体前後方向中間部において上方に湾曲させたことを
特徴とする。
【0007】また請求項3に記載されたスクータ型車両
におけるリヤカバー取付構造は、請求項1の構成に加え
て、前記メインフレーム及びサブフレームを補強フレー
ムで相互に接続し、リヤカバーの内部で後輪の上部を覆
うインナーフェンダーを前記補強フレームにより支持し
たことを特徴とする。
【0008】また請求項4に記載されたスクータ型車両
におけるリヤカバー取付構造は、請求項1の構成に加え
て、前記リヤカバーの後部下縁にリヤガーニッシュを設
けたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0010】図1〜図12は本発明の一実施例を示すも
ので、図1はスクータ型自動二輪車の全体側面図、図2
は図1の2方向矢視図、図3は図2においてリヤカバー
を取り外した状態を示す図、図4は図2の4−4線断面
図、図5は図4の要部拡大図、図6は図5の6−6線断
面図、図7は図5の7−7線断面図、図8は図2の8−
8線拡大断面図、図9は図2の9−9線拡大断面図、図
10はリヤカバーの正面図、図11は図10の11A−
11A線、11B−11B線及び11C−11C線断面
図、図12はリヤカバーの後面図である。
【0011】図1に示すように、スクータ型自動二輪車
Vの骨格を構成する鋼管溶接製フレームFは、ヘッドパ
イプ1と、ヘッドパイプ1にガセット2,2を介して結
合されて車体後下方に延びるダウンチューブ3と、ダウ
ンチューブ3の下端近傍から左右に分岐して車体後上方
に延び、後端においてU字状に湾曲して一体に連なる左
右のメインフレーム4,4とを備える。左右のメインフ
レーム4,4の前部とダウンチューブ3の下端とは一対
の補強パイプ5,5により連結され、また左右のメイン
フレーム4,4の前後方向中間部及び後部はそれぞれ車
体左右方向に延びる第1クロスメンバ6及び第2クロス
メンバ7により連結される。
【0012】フレームFに支持された合成樹脂製のボデ
ィBは、ヘッドパイプ1の前面を覆うレッグシールドフ
ロント部材8と、レッグシールドフロント部材8の後面
に結合されてヘッドパイプ1の後面を覆うレッグシール
ドリヤ部材9と、レッグシールドリヤ部材9の下端に連
なるステップフロア10と、レッグシールドフロント部
材8の下端に連なってステップフロア10の下面を覆う
アンダーカバー11と、車体後部を覆うリヤカバー12
と、リヤカバー12の左右前部からステップフロア10
及びアンダーカバー11の後端に連なる左右のサイドカ
バー13,13とから構成される。
【0013】ヘッドパイプ1に回転自在に支持されたフ
ロントフォーク14の下端に、上部をフロントフェンダ
ー15により覆われた前輪Wfが軸支される。レッグシ
ールドフロント部材8及びレッグシールドリヤ部材9の
上端開口部を覆うアッパーパネル16から上方に延出す
るハンドルポスト17の上面に、バーハンドル18の左
右方向中央部が結合される。ハンドルポスト17にはヘ
ッドライト19及びスピードメータ20が支持され、ま
たヘッドパイプ1の右側面にはイグニッションスイッチ
を一体に有するハンドルロック装置21が支持される。
【0014】後端に後輪Wrを軸支したパワーユニット
Pの前端が第1クロスメンバ6に上下揺動自在に支持さ
れており、このパワーユニットPと第2クロスメンバ7
とがリヤクッション22により接続される。リヤカバー
12の上面にライダーが座乗するシート23が設けられ
る。
【0015】次に、自動二輪車Vの車体後部のフレーム
構造について説明する。
【0016】図2〜図5に示すように、シート23の下
部に沿って延びる左右のメインフレーム4,4の後部は
相互に接近するように湾曲しており、相対向する端部が
連結部材25を介して一体に溶接される。メインフレー
ム4,4の後端に溶接された取付ブラケット26にサブ
フレーム27の前端が接続される。サブフレーム27は
左右一対のパイプ部材28L ,28R を備えており、そ
れらパイプ部材28L,28R はその後部に第1連結部
材29及び第2連結部材30を溶接することにより一体
に接続される。左右のパイプ部材28L ,28R の前端
は偏平に潰されており、その偏平部が左右それぞれ2本
のボルト31…で前記取付ブラケット26に結合され
る。
【0017】サブフレーム27は、後上方に延びるメイ
ンフレーム4,4の後端から後下方に延びており、その
前後方向中間部とメインフレーム4,4とが左右一対の
補強フレーム32L ,32R により接続される。後端が
左側のパイプ部材28L に溶接されて前端が左側のメイ
ンフレーム4にボルト33で結合された左側の補強フレ
ーム32L は、後端が右側のパイプ部材28R に溶接さ
れて前端が右側のメインフレーム4にボルト33で溶接
された右側の補強フレーム32R よりも短く形成されて
おり、従って左側の補強フレーム32L の前端は右側の
補強フレーム32R の前端よりも車体後方に位置してい
る。
【0018】図3に示すように、後輪Wrの上部を覆う
インナーフェンダー34が、サブフレーム27の左右の
補強フレーム32L ,32R の内部に嵌合するように取
り付けられる。インナーフェンダー34は、その中央部
上面に立設した取付ブラケット35を前記メインフレー
ム4,4の連結部材25にボルト36で固定され(図
3、図5及び図6参照)、また左右後部は一対の舌片3
7,37を介してサブフレーム27の左右のパイプ部材
28L ,28R に溶接により固定される(図3〜図5参
照)。インナーフェンダー34の前部右側の上面にはオ
イルタンク38が支持され、前部中央の上面に一体に形
成したボックス状のバッテリ収納部341にはバッテリ
39が支持される。
【0019】後輪Wrがはね上げた小石等はインナーフ
ェンダー34により遮られるため、前記オイルタンク3
8やバッテリ39が効果的に保護され。また左右一対の
補強フレーム32L ,32R によってサブフレーム27
の剛性を高めることができ、しかも車体側方に対してオ
イルタンク38やバッテリ39等の搭載物を保護するこ
とができる。更にインナーフェンダー34をサブフレー
ム27に結合したことにより、インナーフェンダー34
及びサブフレーム27の剛性を相互に高め合うことがで
きる。
【0020】次に、メインフレーム4,4及びサブフレ
ーム27を覆うリヤカバー12の構造について説明す
る。
【0021】図10に示すように、リヤカバー12は車
体中心面を挟んでリヤカバー左半体12L 及びリヤカバ
ー右半体12R に2分割される。リヤカバー12の上面
には後述する物入れ40を装着する開口41が形成され
る。リヤカバー左半体12L及びリヤカバー右半体12
R の前側の結合部は、隙間や段差の発生を防止すべく相
互に重ね合わされる。即ち、図11(A)に示すよう
に、その結合部の一部はリヤカバー右半体12R に形成
した段部121 の前面にリヤカバー左半体12Lが重ね
合わされる。また図11(B)に示すように、その結合
部の一部はリヤカバー右半体12R に形成した取付ブラ
ケット122 とリヤカバー左半体12L に形成した取付
ブラケット123 とを重ね合わせ、両取付ブラケット1
2 ,12 3 にピン42を挿通することにより結合され
る。また図11(C)に示すように、その結合部の一部
はリヤカバー左半体12L に形成した段部124 の後面
にリヤカバー右半体12R を重ね合わせ、リヤカバー右
半体12R に形成した突起125 を前記段部124 の孔
に嵌合させることにより結合される。
【0022】図12に示すように、リヤカバー左半体1
L 及びリヤカバー右半体12R の後側の結合部は、開
口41の後端から後方に向かってフレーム取付孔43、
ルーバー取付孔44及びテールランプ取付座45が順次
形成される。テールランプ取付座45の後方において、
リヤカバー左半体12L に突設した段部126 の後面に
リヤカバー右半体12R が重ね合わされ、且つリヤカバ
ー右半体12R に形成した突起127 が前記段部126
の孔に嵌合することにより、両半体12L ,12R が位
置決めされる。テールランプ取付座45の中央にはワイ
ヤーハーネスを挿通する通孔451 が形成され、その外
周に3個のテールランプ取付孔452 ,453 ,454
が形成される。更にテールランプ取付座45の左右両側
に2個のブラケット取付孔128 ,129 が形成され
る。
【0023】図5及び図6から明らかなように、リヤカ
バー12の前記フレーム取付孔43はリヤカバー左半体
12L 及びリヤカバー右半体12R を重ね合わせた部分
に形成されており、そのフレーム取付孔43に上方から
挿通したボルト46が取付ブラケット26の下面に溶接
したナット47に螺入される。またリヤカバー4のルー
バー取付孔44に下方から嵌合するルーバー48が2本
のクリップ49,49により固定される。
【0024】図3〜図5から明らかなように、サブフレ
ーム27の第1連結部材29の上面に板状のテールラン
プ取付ブラケット50が重ね合わされ、更にその上面に
重ね合わされたリヤカバー12と一体に共締めされる。
即ち、リヤカバー12に形成した前記2個のブラケット
取付孔128 ,129 (図12参照)に上方から挿入さ
れた2本のボルト51,51がテールランプ取付ブラケ
ット50及び第1連結部材29を貫通して該第1連結部
材29の下面に溶接したナット52,52に螺入され
る。
【0025】図5及び図7から明らかなように、テール
ランプ53の下部に一体に設けた取付ステー54の下面
に3個のゴムブッシュ55…が装着される。3個のゴム
ブッシュ55…を上方から貫通する3本のボルト56…
が、リヤカバー12のテールランプ取付座45に形成し
た3個のテールランプ取付孔452 ,453 ,45
4(図12参照)と、テールランプ取付ブラケット50
とを貫通してナット57…に螺入される。これにより取
付ステー54及びリヤカバー12がテールランプ取付ブ
ラケット50に共締めされる。
【0026】図2及び図5に示すように、リヤカバー1
2の後部下縁に沿ってリヤガーニッシュ58が装着され
る。リヤガーニッシュ58は平面視で略U字状の部材で
あって、水平方向に延びる分割面を介してリヤガーニッ
シュ下半体58L とリヤガーニッシュ上半体58U とに
2分割されており、そのリヤガーニッシュ下半体58 L
は左右2ヵ所及び後部1ヵ所でリヤカバー12に固定さ
れる。
【0027】即ち、図5及び図8から明らかなように、
リヤカバー左半体12L 及びリヤカバー右半体12R
下縁に突設した取付座1210,1210に予めナット5
9,59を装着しておき、リヤガーニッシュ下半体58
L に予め装着したゴムブッシュ60,60を下方から貫
通するボルト61,61を前記ナット59,59に螺入
することにより、リヤガーニッシュ下半体58L の左右
両側部がリヤカバー12に固定される。また、図5及び
図12から明らかなように、サブフレーム27の第2連
結部材30の後面にリヤカバー12及びリヤガーニッシ
ュ下半体58L を重ね合わせ、後方から挿入した2本の
ボルト62,62をナット63,63に螺入することに
より、前記第2連結部材30にリヤカバー12及びリヤ
ガーニッシュ下半体58L が共締めされる。このとき、
リヤガーニッシュ下半体58L はゴムブッシュ64,6
4を介してボルト62,62に支持される。
【0028】図2及び図9から明らかなように、リヤガ
ーニッシュ上半体58U はリヤガーニッシュ下半体58
L の上面に重ね合わされ、リヤガーニッシュ下半体58
L に下方から挿通した8本のボルト65…をリヤガーニ
ッシュ上半体58U に埋設した8個のナット66…に螺
入することより固定される。而して、リヤカバー12の
後部下縁に沿ってリヤガーニッシュ58を装着したこと
により、リヤカバー12を補強して車体後方に対しての
バンパー機能を発揮させることができる。
【0029】而して、前記リヤカバー12はシート23
の後端から滑らかに下降しながら後輪Wrの後方まで延
びているため、その整流効果によって空気抵抗を軽減す
ることができるばかりか、後輪Wrの泥はねによる車体
の汚れを効果的に防止することができる。またメインフ
レーム4,4の後端から後下方に延びるようにサブフレ
ーム27を支持し、メインフレーム4,4及びサブフレ
ーム27を覆うリヤカバー12の後端を該サブフレーム
27の後端に固定したので、最小限の寸法のサブフレー
ム27で車体後下方に延出する大型のリヤカバー12を
軽量且つ強固に支持することができる。しかも、メイン
フレーム4,4に対してサブフレーム27を別部材で構
成したのでメインフレーム4,4が小型化され、大型の
リヤカバー12を持ながら従来の組立ラインでの組み立
てが可能である。
【0030】図2及び図4に示すように、物入れ40は
その周縁部をリヤカバー12の開口41(図10及び図
12参照)に嵌合させた状態で、該リヤカバー12の内
部に収納される。物入れ40の前部には上下方向寸法が
深く形成されたヘルメット収納部401 が設けられてお
り、そこにはヘルメットH等の物品を収納することがで
きる。ヘルメット収納部401 の後側には平坦な上面を
有する隆起部402 が連設される。ヘルメット収納部4
1 の前端が、第1クロスメンバ6に固定したブラケッ
ト67に2本のボルト68,68で固定される。また隆
起部412 の前端が、第2クロスメンバ7に固定したブ
ラケット69に2本のボルト70,70で固定される。
【0031】ヘルメット収納部401 の底板にはエンジ
ンの点火プラグをメンテナンスするためのリッド71が
開閉自在に設けられる。また隆起部402 の上面にはバ
ッテリ39をメンテナンスするためのリッド72が開閉
自在に設けられるとともにオイルタンク38のキャップ
381 が露出する。バッテリ39をメンテナンスするた
めのリッド72を物入れ40の上端と略等しい高さの隆
起部402 に設けたので、リッド72を物入れ40の底
部に設ける場合に比べて該リッド72の開閉が容易であ
るばかりか、その下方にバッテリ39を配置するスペー
スを充分に確保することができ、しかも物入れ40と隆
起部402 との一体感が増して外観を向上させることが
できる。
【0032】図4から明らかなように、リヤカバー12
の開口41を覆うシート23は、その前端部がヒンジ7
3を介してリヤカバー12に開閉自在に枢支される。シ
ート23によって覆われるリヤカバー12の開口41は
前後方向中間部が上向きに凸に湾曲しており、シート2
3の底板も前記開口41の湾曲に沿って湾曲している。
これにより、シート23の前後方向中間部の上下方向厚
さが減少して軽量化が可能となるため、僅かな力でシー
ト23を開閉することができる。またシート23の後端
を押し下げて図示せぬロック機構でロックするとき、シ
ート23の前後方向中間部が上下方向に撓んで前記開口
41に密着するため、前記ロック操作が容易になる。
【0033】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0034】例えば、実施例ではサブフレーム27を主
としてパイプ部材28L ,28R から構成したが、それ
を鋼板プレス製品やアルミダイキャスト製品から構成す
ることも可能である。また実施例ではサブフレーム27
のパイプ部材28L ,28Rに対して補強フレーム32
L ,32R を溶接しているが、それらをボルト等で結合
することも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、シートの下方に配置した左右一対のメイン
フレームの後端からサブフレームを後下方に延出させ、
シートの下部側方から後輪の上部を覆って後方に延びる
リヤカバーの後端を、前記サブフレームに後端に支持し
たので、後方への泥はね防止効果や空気の整流効果が高
い大型のリヤカバーであっても、最小限の寸法のサブフ
レームにより強固に支持することが可能となる。しか
も、メインフレームに対してサブフレームが別部材で構
成されているために組立ラインのスペースが従来並で済
むだけでなく、車体側方や車体後方から衝撃をサブフレ
ームで吸収してメインフレームへの影響を軽減すること
ができる。
【0036】また請求項2に記載された発明によれば、
リヤカバーの内部にシートにより開閉される物入れを設
け、その物入れの開口に沿うリヤカバーの上縁を車体前
後方向中間部において上方に湾曲させたので、物入れの
容量が増加するのは勿論のこと、シートの中間部の上下
方向厚さを薄くして重量を軽減し、開閉操作を容易にす
ることが可能となる。またシートを閉じるときに上下方
向厚さが薄くなった中間部においてシートが撓むため、
物入れの開口に対するシートの密着性が高まってシート
が閉じ易くなる。
【0037】また請求項3に記載された発明によれば、
メインフレーム及びサブフレームを補強フレームで相互
に接続し、リヤカバーの内部で後輪の上部を覆うインナ
ーフェンダーを前記補強フレームにより支持したので、
サブフレームの支持剛性が高まるだけでなく、インナー
フェンダーによって後輪が跳ね上がる小石等からリヤカ
バーの内部の搭載物を保護することができる。
【0038】また請求項4に記載された発明によれば、
リヤカバーの後部下縁にリヤガーニッシュを設けたの
で、車体後方に対するバンパー機能を発揮させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクータ型自動二輪車の全体側面図
【図2】図1の2方向矢視図
【図3】図2においてリヤカバーを取り外した状態を示
す図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図4の要部拡大図
【図6】図5の6−6線断面図
【図7】図5の7−7線断面図
【図8】図2の8−8線拡大断面図
【図9】図2の9−9線拡大断面図
【図10】リヤカバーの正面図
【図11】図10の11A−11A線、11B−11B
線及び11C−11C線断面図
【図12】リヤカバーの後面図
【符号の説明】
4 メインフレーム 12 リヤカバー 23 シート 27 サブフレーム 40 物入れ 32L 補強フレーム 32R 補強フレーム 58 リヤガーニッシュ Wr 後輪

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体後部をリヤカバー(12)で覆った
    スクータ型車両において、 シート(23)の下方に配置した左右一対のメインフレ
    ーム(4)の後端からサブフレーム(27)を後下方に
    延出させ、シート(23)の下部側方から後輪(Wr)
    の上部を覆って後方に延びるリヤカバー(12)の後端
    を、前記サブフレーム(27)に後端に支持したことを
    特徴とする、スクータ型車両におけるリヤカバー取付構
    造。
  2. 【請求項2】 前記リヤカバー(12)の内部にシート
    (23)により開閉される物入れ(40)を設け、その
    物入れ(40)の開口に沿うリヤカバー(12)の上縁
    を車体前後方向中間部において上方に湾曲させたことを
    特徴とする、請求項1記載のスクータ型車両におけるリ
    ヤカバー取付構造。
  3. 【請求項3】 前記メインフレーム(4)及びサブフレ
    ーム(27)を補強フレーム(32L ,32R )で相互
    に接続し、リヤカバー(12)の内部で後輪(Wr)の
    上部を覆うインナーフェンダーを前記補強フレーム(3
    L ,32R)により支持したことを特徴とする、請求
    項1記載のスクータ型車両におけるリヤカバー取付構
    造。
  4. 【請求項4】 前記リヤカバー(12)の後部下縁にリ
    ヤガーニッシュ(58)を設けたことを特徴とする、請
    求項1記載のスクータ型車両におけるリヤカバー取付構
    造。
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