JPH09300820A - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JPH09300820A
JPH09300820A JP8121481A JP12148196A JPH09300820A JP H09300820 A JPH09300820 A JP H09300820A JP 8121481 A JP8121481 A JP 8121481A JP 12148196 A JP12148196 A JP 12148196A JP H09300820 A JPH09300820 A JP H09300820A
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偉俊 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 明瞭なコントラストで画像の形成・消去が可
能で、日常生活の環境下で経時的に安定な画像を保持可
能な可逆性感熱記録材料を提供することである。 【解決手段】 支持体上に通常無色ないし淡色の染料前
駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に
可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有
する可逆性感熱記録材料において、消色促進剤として下
記一般式(1)または(2)で示される化合物の1種又
は複数を添加する事を特徴とする可逆性感熱記録材料。 【化1】 【化2】 式(1)および式(2)中、R1〜R4およびR5〜R7
それぞれ同じでも異なっていてもよく、それぞれアルキ
ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アラルキル
基、アリール基、複素環残基を示し、また、R1〜R4
よびR5〜R7からそれぞれ選ばれる任意の2個の基は互
いに連結して環状構造を形成していてもよい。X-およ
びY-はアニオンを示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギーを制
御する事により画像形成及び消去が可能な可逆性感熱記
録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は特公昭43−4160
号、特公昭45−14039号公報等に開示されている
如く、支持体上に電子供与性の通常無色ないし淡色の染
料前駆体と電子受容性の顕色剤とを主成分として含む感
熱記録層を有し、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加
熱することにより、ロイコ染料と顕色剤とが瞬時反応し
画像を形成する記録材料である。
【0003】上記のタイプの感熱記録材料の欠点の一つ
は、一旦画像が形成されるとその部分の消去は行えない
ため、修正は不可能である。さらに追加情報の記録は、
画像が形成されていない部分に限定され、あらかじめ記
録部分の面積が決まっている場合、記録可能な情報量が
制限されることであった。
【0004】近年、これらの欠点の改良や感熱記録材料
の用途拡大の目的で画像形成・画像消去が繰り返して行
える可逆性感熱記録材料が考案されている。例えば、特
開昭54−119377号、特開昭63−39377
号、特開昭63−41186号には、樹脂母材中に分散
された有機低分子で構成された感熱記録材料が記載され
ている。この方法は、熱エネルギーによる感熱記録材料
の透明度を可逆的に変化させ画像を形成する。このタイ
プの記録材料は安定性は優れているが、その反面画像形
成部と画像未形成部のコントラストが不十分であり、画
像が判別しにくく、また消去後の残存率も高いなどの欠
点があった。
【0005】また、特開昭50−81157号、特開昭
50−105555号に記載の方法でも、画像の安定性
に問題があり、画像形成温度と消去温度が変動し、年間
を通じて常温で画像形成と消去の温度幅を安定に保つこ
とは困難であった。
【0006】さらに、特開昭59−120492号に
は、呈色成分のヒステリシス特性を利用した、可逆性記
録材料が記載されている。この方法では画像形成及び消
去に加熱源と冷却源が必要な上、画像の形成及び消去を
保持できる温度領域がヒステリシス温度領域内に限られ
るため、日常の温度環境では不利である。
【0007】一方、特開平2−188293号、特開平
2−188294号、国際公開番号WO90/1189
8号には、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料を発色及
び消色させる顕減色剤の組み合せで構成された可逆性感
熱記録媒体が記載されている。顕減色剤は、ロイコ染料
を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させ
る塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御
により酸性基による発色作用または塩基性基による消色
作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うもの
である。しかしこの方法では、熱エネルギーの制御のみ
で完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能
で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色
濃度が得られず、また、消色が完全には行えない。その
ため十分な画像のコントラストは得られない。また、塩
基性基の消色作用は常温で発色部にも作用し、経時的に
発色部の濃度が低下する現象が避けられない。更に、特
開平5−124360号公報には加熱によりロイコ染料
を発色及び消色させる可逆性感熱記録媒体が記載されて
おり、電子受容性化合物として有機リン酸化合物、α−
ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪酸ジカルボン酸及び
炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキルチオフェノ
ール、アルキルオキシフェノール、アルキルカルバモイ
ルフェノール、没食子酸アルキルエステルなどの特定の
フェノール化合物が例示されている。しかし、この記録
材料でも上記の理由によりやはり発色濃度が低かった
り、消色が不完全という欠点がある。種々の条件検討に
よってもこのふたつの問題を同時に解決することはでき
なかった。さらに、その画像の経時的安定性も実用上満
足できるものではない。更には、特開平5−29406
3号に、上記可逆性感熱記録媒体の消去性を改良する消
色促進剤として脂肪酸類、ワックス、高級アルコール、
燐酸/安息香酸/フタル酸またはオキシ酸の各種エステ
ル類、シリコーンオイル、液晶性化合物、界面活性剤及
び炭素数10以上の脂肪酸飽和炭化水素が開示されてい
るが、その効果は小さく、消去時の画像濃度が高く実用
的とは云えなかった。
【0008】このように従来の技術では、明瞭な画像コ
ントラストを持ち、高濃度な画像の形成及び完全消去が
可能で、経時安定性のよい実用的な可逆性感熱記録材料
の製造は困難であった。一方、特開平6−210954
号に、電子供与性染料前駆体に可逆顕色剤を組み合わせ
て経時安定性の優れた記録材料が製造できると記載され
ている。追試の結果実用的な記録材料とするには消色時
の画像濃度、消色開始温度及び消色温度範囲等を大幅に
改善する必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、コン
トラストの良好な画像形成、低温で消去可能かつ消去性
がよく、経時安定性のよい可逆感熱記録材料を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、支持体上
に通常無色ないし淡色の染料前駆体と、加熱後の冷却速
度の違いにより該染料前駆体に可逆的な色調変化をおこ
す可逆性顕色剤を含有する可逆性感熱記録材料におい
て、画像の経時安定性を損うことなしに、消去性を改良
した 記録材料を得るべく鋭意検討した結果、下記一般
式(1)または(2)で示される特定の化合物の少なく
とも1種を共存させれば、経時安定性を損なうことく、
低温の広い温度範囲で画像の消去が完全にかつ均一に行
うことができる事を見いだし本発明の課題を完成するに
至った。
【0011】
【化4】
【0012】式(1)中、R1〜R4は同じでも異なって
いてもよく、それぞれアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基
を示し、また、R1〜R4から選ばれる任意の2個の基は
互いに連結して環状構造を形成していてもよい。X-
アニオンを示す。
【0013】
【化5】
【0014】式(2)中、R5〜R7は同じでも異なって
いてもよく、それぞれアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基
を示し、また、R5〜R7から選ばれる任意の2個の基は
互いに連結して環状構造を形成していてもよい。Y-
アニオンを示す。
【0015】
【発明の実施の態様】本発明に用いる消色促進剤は上記
一般式(1)または(2)で表されるオニウム塩で、R
1〜R4およびR5〜R7のいずれか一つに炭素数10以上
24以下の長鎖アルキル基を持つものが特に好ましい。
また、X-およびY-はそれぞれアニオンであるが、ハロ
ゲン、スルホン酸アニオン、置換ボレート、置換ホスフ
ェート、置換アルゼナート、置換アンチモネートが好ま
しい。
【0016】一般式(1)または(2)の化合物の好ま
しい添加量は染料前駆体に対し0.05重量%以上10
0重量%以下である。これ未満では効果が十分でなくこ
れを超えると画像の耐熱保存性又は消色性のいずれかに
悪影響が出る可能性が有る。
【0017】一般式(1)または(2)で表される化合
物の具体例を以下に示すが本発明はこれに限定されな
い。また、これらの化合物は1種または2種以上併用し
て用いられる。これらの化合物は例えばChem. Ber. 12
2, 113(1989)、Synthesis 155(1989)、または特開平2
−268163号公報に記載の方法や以下の実施例に示
すアルキル化法により容易に合成できる。
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】これらの化合物の具体的製造方法について
その一部を以下に例示する。
【0022】例示化合物(1)−1の合成法 トリフェニルホスフィン8.59gと臭化n−ヘキサデ
シル10gを窒素気流中、浴温180℃で10時間加熱
した。放冷後、析出した固体を砕きアセトンにて洗浄し
た。収量8.48g(mp. 125〜128℃)。
【0023】例示化合物(1)−2の合成法 テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド(10%メ
タノール溶液)91.2gに氷水で冷却下濃塩酸12g
を 加え、メタノールを減圧溜去し、残渣をエタノール
200mlに溶かし、不溶物を瀘取した後エタノールを
減圧溜去し、テトラメチルアンモニウムクロリド11.
5gを無色固体として得た。ナトリウムテトラフェニル
ボレート7.23gをアセトニトリル280mlに溶か
し、上記の粗製クロライド11.5gをアセトニトリル
70mlに溶かして混合した。析晶を瀘取し水洗乾燥
し、テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレート
7.95gを無色固体として得た。mp. 290℃以上。
トリフェニルヘキサデシルホスホニウムブロマイド2.
0gをエタノール40mlにとかし、テトラメチルアン
モニウムテトラフェニルボレート1.59gを加えた。
15分水浴上で加熱後、水80mlを加え、瀘取。水洗
後乾燥する。収量1.6g(mp. 300℃以上)。
【0024】例示化合物(2)−1の合成法。 攪拌機を付けたフラスコ内に、n-オクタデカンチオール
5.7g、ナトリウムメトキサイド1.2g、メタノー
ル30mlを仕込み、60℃の油浴上で10分間攪拌し
た。そこにヨウ化メチル3.0gを滴加した。そのまま
30分間攪拌した後、反応混合物を水に投入し、析出し
た結晶を減圧下濾別し、無色の固体としてメチルオクタ
デシルスルフィド6gを得た。粗製メチルオクタデシル
スルフィド3.0g、ヨウ化メチル2.1g、アセトン
50mlを攪拌機を付けたフラスコに仕込み、室温で一
昼夜攪拌した。析出した結晶を減圧下濾別し、アセトン
から再結晶した。収量3.4g(mp. 82.5℃)。
【0025】一方、本発明に用いられる可逆性顕色剤は
フェノール系の電子受容性化合物が好ましく、電子供与
性染料前駆体の共存下の加熱により可逆的な色調変化を
生じるものであれば特に限定されないが、発色濃度や消
色性の点で下記一般式(3)で表されるものが特に好ま
しい結果を与えた。また、下記一般式(3)の化合物と
同様の特性化合物であれば本発明の方法に用いる事が出
来る。尚、一般式(3)の化合物は特開平6−2109
54号、特願平5−160547号、特願平5−256
825号、特願平5−317555号、特願平5−32
8101号及び特願平6−10310号に記載してい
る。
【0026】
【化9】
【0027】式(3)中、nは1から3の整数、j、k
及びlは各々0または1を表す。但し、jが1の場合、
kは1を示す。R8及びR9は炭素数1から18の二価の
炭化水素基、R10は炭素数1から24の炭化水素基を表
す。L1は−CONH−結合を少なくとも1つ以上持つ
二価の基を表し、L2は−CONH−結合を少なくとも
1つ以上持つ二価の基、酸素原子或いは硫黄原子を表
す。
【0028】また、上記一般式(3)で表される化合物
中、R8及びR9は炭素数1から18の二価の炭化水素基
であるが、基中に芳香環を含んでもよく、また芳香環の
みであってもよい。L1及びL2で示される−CONH−
結合を少なくとも一つ以上持つ二価の基とは、具体例に
はアミド(−CONH−、−NHCO−)、尿素(−N
HCONH−)、ウレタン(−NHCOO−、−OCO
NH−)、ジアシルアミン(−CONHCO−)、ジア
シルヒドラジド(−CONHNHCO−)、しゅう酸ジ
アミド(−NHCOCONH−)、アシル尿素(−CO
NHCONH−、−NHCONHCO−)、3−アシル
カルバジド酸エステル(−CONHNHCOO−)、セ
ミカルバジド(−NHCONHNH−、−NHNHCO
NH−)、アシルセミカルバジド(−CONHNHCO
NH−、−NHCONHNHCO−)、ジアシルアミノ
メタン(−CONHCH2NHCO−)、1−アシルア
ミノ−1−ウレイドメタン(−CONHCH2NHCO
NH−、−NHCONHCH2NHCO−)、マロンア
ミド(−NHCOCH2CONH−)等の基である。
【0029】一般式(3)で表される電子受容性化合物
は、ロイコ染料を発色させる能力を持ち、さらに温度に
よっては特異的に消色効果、すなわち可逆効果も持ち合
わせている。なお、通常の感熱記録材料に用いている電
子受容性化合物、即ち、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル等ではこの
ような可逆効果は全く見られない。以下に、一般式
(3)で示される電子受容性化合物の具体例を挙げる
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0030】例えば、式(3)中、j=0/k=0/l
=0である化合物としては、4′−ヒドロキシヘキサデ
カンアニリド、N−オクタデシル−4−ヒドロキシベン
ズアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N´−オ
クタデシル尿素、N−(4−ヒドロキシベンゾ)−N´
−オクタデカノヒドラジド、N−(3,4−ジヒドロキ
シフェニル−N´−オクタデシルオキサミド等、
【0031】式(3)中、j=0/k=1/l=0であ
る化合物としては、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−N´−オクタデシル尿素、N−〔3−
(4−ヒドロキシフェニル)プロピオノ〕−N´−オク
タデカノヒドラジド、N−〔3−(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオノ〕−N´−ドコサノヒドラジド、1−
〔3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕アミ
ノ−1−オクタデカノイルアミノメタン、1−(4−ヒ
ドロキシフェニルアセチル)−4−オクタデシルセミカ
ルバジド等、
【0032】式(3)中、j=1/k=1/l=0であ
る化合物としては、N−ヘキサデシル−(4−ヒドロキ
シフェニルチオ)アセトアミド、N−〔2−(4−ヒド
ロキシフェニルチオ)エチル〕−N´−オクタデシル尿
素、N−(4−ヒドロキシフェニルチオ)アセト−N´
−ドコサノヒドラジド、N−〔11−(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)ウンデカノ〕−N´−デカノヒドラジ
ド、N−〔2−(4−ヒドロキシフェニルチオ)エチ
ル〕−N´−オクタデシルオキサミド、N−〔4−(4
−ヒドロキシフェニルチオ)フェニル〕−N´−オクタ
デシルオキサミド、N−〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオメチル)ベンゾ〕−N´−ドコサノヒドラジド
等、
【0033】式(3)中、j=0/k=0/l=1であ
る化合物としては、N−(4−ヒドロキシフェニル)−
3−ドデシルチオプロパンアミド、N−(4−ヒドロキ
シフェニル)−N´−3−オクタデシルチオプロピル尿
素、4−ヒドロキシ−4´−オクタデシルオキシベンズ
アニリド、4−ヒドロキシ−4´−ドデシルチオベンズ
アニリド、2−(4−オクタデカノイルアミノフェニ
ル)−4´−ヒドロキシアセトアニリド、2−〔4−
(N´−オクタデシルウレイド)フェニル〕−4´−ヒ
ドロキシアセトアニリド等、
【0034】式(3)中、j=0/k=1/l=1であ
る化合物としては、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオノ〕−N´−(3−ドデシルチオプロピオ
ノ)ヒドラジド、N−〔3−(3,4−ジヒドロキシフ
ェニル)プロピオノ〕−N´−(11−デシルチオウン
デカノ)ヒドラジド等、
【0035】式(3)中、j=1/k=1/l=1であ
る化合物としては、N−〔3−(4−ヒドロキシフェニ
ルチオ)プロピオノ〕−N´−(3−オクタデシルチオ
プロピオノ)ヒドラジド、N−〔11−(3,4,5−
トリヒドロキシフェニルチオ)ウンデカノ〕−N´−
(11−オクタデシルチオウンデカノ)ヒドラジド等が
挙げられる。
【0036】これらの可逆性顕色剤は単独でもよいが、
2種以上を併用することもでき、染料前駆体に対する可
逆性顕色剤の使用量は、5〜5000重量%、好ましく
は10〜3000重量%である。
【0037】本発明に用いられる電子供与性染料前駆体
は一般に感圧記録紙や感熱記録紙等に用いられる公知な
化合物で代表されるが、特に制限されるものではない。
具体的な例としては、例えば下記に挙げるものなどがあ
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】(1)トリアリールメタン系化合物 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクト
ン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−
3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチル
アミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドー
ル−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p
−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール
−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等。
【0039】(2)ジフェニルメタン系化合物 4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミン等。
【0040】(3)キサンテン系化合物 ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オ
クチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フ
ェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチ
ルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジ
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7
−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0041】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−
フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4
−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラ
ヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン等。
【0042】(4)チアジン系化合物 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等。
【0043】(5)スピロ系化合物 3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジ
ナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラ
ン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナ
フト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロ
ピルスピロベンゾピラン等。
【0044】上記染料前駆体は単独でも、2種以上を併
用してもよい。
【0045】本発明の可逆性感熱記録材料の製造方法の
具体例としては、染料前駆体と可逆性顕色剤を主成分と
し、更に、本発明の消色促進剤を添加し、これを支持体
上に塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法が挙げら
れる。
【0046】染料前駆体と可逆性顕色剤及び本発明の化
合物を可逆性感熱記録層に含有させるための塗液は、各
々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に分散し
てから混合する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから
溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合
物を加熱溶解し均一化した後冷却し、溶媒に溶解もしく
は分散媒に分散する方法等があるが、特に指定はない。
また、分散の際に必要なら分散助剤を使用してもよい。
分散媒として水を使うときの分散助剤としてはポリビニ
ルアルコール等の水溶性高分子や各種の界面活性剤が挙
げられる。また、エタノール等の水溶性有機溶媒を混合
してもよい。また、炭化水素類に代表される有機溶媒を
分散媒として使う場合は、レシチンや燐酸エステル類等
を分散剤に用いてもよい。
【0047】また、可逆性感熱記録層の強度を向上する
等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加する
事も可能である。バインダーの具体例としては、デンプ
ン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸
エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水
マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレ
イン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢
酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ス
チレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合
体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビ
ニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリ
デン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックスなど
があげられるが特にこれらに限定されるものではない。
【0048】また、可逆感熱記録層の発色感度を調節す
るための添加剤として、熱溶媒を可逆性感熱記録層中に
含有させることもできる。これらの化合物は60℃〜2
00℃の融点を有するものが好ましく、特に80℃〜1
80℃の融点の化合物が良い結果を与えた。この他に一
般の感熱記録紙に用いられている増感剤を使用すること
もできる。これらの化合物としては、N−ヒドロキシメ
チルステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、ステアリン
酸アミド、パルミチン酸アミドなどのワックス類、2−
ベンジルオキシナフタレン等のナフトール誘導体、p−
ベンジルビフェニル、4−アリルオキシビフェニル等の
ビフェニル誘導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキ
シ)エタン、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキ
シ)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)
エーテル等のポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シ
ュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(p−メチルベンジ
ル)エステル等の炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体
等があげられ、2種以上併用して添加することもでき
る。
【0049】本発明の可逆感熱記録材料の支持体として
は、紙、各種不織布、織布、ポリエチレンテレフタレー
トやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートした紙、
合成紙、金属箔、ガラス等、あるいはこれらを組み合わ
せた複合シートを目的に応じて任意に用いることができ
るが、これらに限定されず、不透明、半透明或いは透明
の指示体なら利用できる。地肌を白色その他の特定の色
に見せるために、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体
中又は表面に含有させても良い。特にフィルム類等に水
性の液を塗布する場合において支持体の親水性が小さく
可逆性感熱記録層の塗布困難な場合は、コロナ放電等に
よる表面の親水化処理やバインダーに用いるのと同様の
水溶性高分子類を、支持体表面に塗布するなどの処理も
効果がある。
【0050】本発明の可逆感熱記録材料の層構成は、可
逆性感熱記録層のみであっても良い。必要に応じて、可
逆性感熱記録層上に保護層や、可逆感熱記録層と支持体
の間に水溶性高分子や白色ないし有色染顔料や中空粒子
のいずれか一つ以上を含む中間層を設けることもでき
る。この場合、保護層および/または中間層は2層ない
しは3層以上の複数の層で構成されていてもよい。可逆
性感熱記録層も各成分を一層ずつに含有させたり層別に
配合比率を変化させたりして2層以上の多層にしてもよ
い。更に、可逆性感熱記録層中および/または他の層お
よび/または可逆性感熱記録層が設けられている面と反
対側の面に、電気的、光学的、磁気的に情報が記録可能
な材料を含んでも良い。また、可逆性感熱記録層が設け
られている面と反対側の面にブロッキング防止、カール
防止、帯電防止を目的としてバックコート層を設けるこ
ともできる。
【0051】なお、本発明における各層を支持体上に積
層し、本発明の可逆性感熱記録材料を形成する方法は特
に制限されるものではなく、従来の方法により形成する
ことができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレー
ドコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗抹
装置、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリ
ーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用い
る事も出来る。さらに通常の乾燥工程の他、UV照射・
EB照射により各層を保持させる事が出来る。
【0052】可逆感熱記録層は、各成分を微粉砕して得
られる各々の分散液を混合し、支持体上に塗布乾燥する
方法、各成分を溶媒に溶解して得られる各々の溶液を混
合し、支持体上に塗布乾燥する方法などにより得ること
ができる。乾燥条件は水等の分散媒ないし溶媒によって
も異なる。この他に各成分を混合し加熱して可融分を溶
融し熱時塗布する方法もある。
【0053】また、可逆性感熱記録層及び/または保護
層及び/または中間層には、ケイソウ土、タルク、カオ
リン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂等の顔料、その他に、ヘ
ッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属
塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化
ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワックス
等のワックス類を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナ
トリウム等の分散剤、さらに界面活性剤、蛍光染料など
を含有させることもできる。
【0054】次に、本発明の可逆性感熱記録材料の発色
及び消色方法について述べる。発色を行うには、加熱に
引き続き急速な冷却が起これば良く、例えばサーマルヘ
ッド、レーザー光等による加熱が適している。又、加熱
後ゆっくり冷却すれば消色がおこる、例えばサーマルヘ
ッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、熱風、電熱
ヒーター及びタングステンランプ、ハロゲンランプ等の
光源などからの輻射熱等を用いることにより消去可能で
ある。
【0055】
【作用】本発明の感熱記録材料の画像形成及び消去の機
構は明確ではないが、以下の様に考えられる。通常無色
ないし淡色の染料前駆体は、フェノール性化合物のよう
な電子受容性化合物と共に加熱すると染料前駆体から電
子受容性化合物への電子移動が起こり発色する。この
時、電子受容性化合物分子は発色した染料分子の極めて
近傍に存在していると考えられる。また、発色した染料
分子から電子受容性化合物分子を引き離すと、発色した
染料分子は再び電子を受け取り、発色前の染料前駆体の
状態となる。本発明は加熱により、電子受容性化合物分
子と染料分子との距離を変化させ発色及び消色を行うも
のと考えられる。
【0056】さらに詳しく述べるならば、これまでに可
逆性顕色剤と呼ばれる電子受容性化合物の多くは、その
構造の中に脂肪鎖を持つため、染料前駆体分子および発
色した染料分子との相溶性が低く、凝固した状態では互
いに殆ど溶け合わないと考えられる。また、加熱溶融状
態の様に染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子が自由に運
動できる状態では、染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子
は互いにある割合で溶け合い、発色状態となる。それ
故、発色している溶融状態の混合物をゆっくり冷却する
と、降温するに従い可逆顕色剤分子と染料分子は互いに
溶け合わなくり相分離し、消色する。特に、本発明の式
化6で表される電子受容性化合物は分子内に、アミド結
合等の水素結合能力を持つ結合を含有しているため、分
子間水素結合により速やかに結晶化してしまうと考えら
れる。一方、急速に冷却を行うと、相分離する前、即ち
発色状態のままで固化するため、発色状態が固定され固
化後も発色状態が安定に保持される。
【0057】本発明に於いて用いられる式化4または化
5で表される消色促進化合物は、高極性基と長鎖アルキ
ル基を同一分子内に持つ。この構造上の特徴によって電
子供与性染料前駆体と電子受容性可逆性顕色剤の相分離
時に、消色現象をより加速しているものと考えられるが
詳細は未だ明らかではない。
【0058】
【実施例】次に実施例を用いて本発明の方法を更に詳し
く説明する。実施例中の部数や百分率は重量基準であ
る。
【0059】実施例1 (A)可逆性感熱塗液の作成 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン40部を2.5%ポリビニルアルコール水溶液90
部と共にペイントコンディショナーで粉砕し、染料前駆
体分散液(A液)を得た。次いで3−(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパノイル−ドコサノイックヒドラジド2
00部を1.25%ポリビニルアルコール水溶液400
部と共にペイントコンディショナーで粉砕し可逆性顕色
剤分散液(B液)を得た。更に、炭酸マグネシウム20
部と0.2%ポリビニルアルコール水溶液47部を同様
に粉砕した(C液)。又、n−ヘキサデシルトリフェニ
ルホスホニウムブロミド(例示化合物(1)−1)10
部を1.25%ポリビニルアルコール水溶液40部と共
にペイントコンディショナーで粉砕し消色促進剤分散液
(D液)を得た。これらA、B、C及びD液の4種の分
散液を混合した後、10%ポリビニルアルコール水溶液
170部、水350部を添加、よく混合し、可逆性感熱
塗液を作成した。
【0060】(B)可逆性感熱記録材料の作成 (A)で調製した可逆性感熱塗液をポリエチレンテレフ
タレート(PET)シートに、固形分塗抹量2.6g/
2となる様に塗抹乾燥後、その上に5%ポリビニルア
ルコール水溶液を固形分塗抹量2g/m2となる様に塗
抹乾燥し、スーパーカレンダーで処理して可逆性感熱記
録材料を得た。
【0061】実施例2 実施例1で用いたn−ヘキサデシルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド(例示化合物(1)−1)のかわりにn
−ヘキサデシルトリフェニルホスホニウムテトラフェニ
ルボレート(例示化合物(1)−2)を使用した他は、
実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0062】実施例3 実施例1で用いたn−ヘキサデシルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド(例示化合物(1)−1)のかわりにテ
トラメチルホスホニウムテトラフェニルボレート(例示
化合物(1)−3)を使用した他は、実施例1と同様に
して可逆性感熱記録材料を得た。
【0063】実施例4 実施例1で用いたn−ヘキサデシルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド(例示化合物(1)−1)のかわりにヨ
ウ化ジメチルオクタデシルスルホニウム(例示化合物
(2)−1)を使用した他は、実施例1と同様にして可
逆性感熱記録材料を得た。
【0064】比較例1 実施例1で用いたn−ヘキサデシルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド(例示化合物(1)−1)を除いた他
は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を得た。
【0065】比較例2 実施例1で用いたn−ヘキサデシルトリフェニルホスホ
ニウムブロミド(例示化合物(1)−1)のかわりに、
ステアリン酸アミドを使用した他は、実施例1と同様に
して可逆性感熱記録材料を得た。
【0066】試験1(発色濃度=熱応答性) 実施例1〜4および比較例1、2で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMD
を用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルト
の条件で印字し、得られた発色画像の濃度を濃度計マク
ベスRD918を用いて測定した。結果を表1に示し
た。
【0067】試験2(画像の消去性) 実施例1〜4および比較例1、2で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感5熱ファクシミリ印字試験機TH−PM
Dを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボル
トの条件で印字し、これを熱スタンプを用いて100℃
で1秒間加熱した後、試験1と同様にして濃度を測定し
た。結果を表1に示した。
【0068】試験3(消色開始温度) 実施例1〜4および比較例1、2で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMD
を用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルト
の条件で印字し、これを熱スタンプを用いて60℃から
150℃まで10℃間隔で計10箇所、各々1秒間加熱
した後、試験1と同様にしてそれぞれの濃度を測定し
た。印字画像の光学濃度が0.15を下回った加熱温度
を消色開始温度とした。結果を表1に示した。
【0069】試験4(発色濃度の経時変化=画像安定
性) 実施例1〜4および比較例1、2で得た感熱記録材料
を、京セラ製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付
き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMD
を用いて、印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボル
トの条件で印字し、温度50℃、相対湿度10%の雰囲
気下に24時間保存した後、試験1と同様にして、発色
部の濃度を測定し、下記数1により画像残存率を計算し
た。結果を表1に示した。
【0070】
【数1】A=(C/B)×100 A:画像残存率(%) B:試験前の画像濃度 C:試験後の画像濃度
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】表1に示したように、通常無色ないし淡
色の染料前駆体と、加熱により該染料前駆体に可逆的な
色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆
性感熱記録材料において、一般式(1)または(2)の
一般式で表される化合物を含有させる事により明瞭なコ
ントラストで画像の形成・消去が可能で、日常生活の環
境下で経時的に、より安定な画像を保持可能な可逆性感
熱記録材料を得ることができた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に通常無色ないし淡色の染料前
    駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより該染料前駆体に
    可逆的な色調変化を起こす可逆性顕色剤を含有する可逆
    性感熱記録材料において、消色促進剤として下記一般式
    (1)または(2)示されるオニウム塩化合物の少なく
    とも1種を含有する事を特徴とする可逆性感熱記録材
    料。 【化1】 (式(1)中、R1〜R4は同じでも異なっていてもよ
    く、それぞれアルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
    ル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基を示し、
    また、R1〜R4から選ばれる任意の2個の基は互いに連
    結して環状構造を形成していてもよい。X-はアニオン
    を示す。) 【化2】 (式(2)中、R5〜R7は同じでも異なっていてもよ
    く、それぞれアルキル基、アルケニル基、シクロアルキ
    ル基、アラルキル基、アリール基、複素環残基を示し、
    また、R5〜R7から選ばれる任意の2個の基は互いに連
    結して環状構造を形成していてもよい。Y-はアニオン
    を示す。)
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)または、(2)におけ
    るR1〜R4およびR5〜R7において、それぞれの少なく
    とも一つが炭素数10以上24以下の長鎖アルキル基で
    あることを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録材
    料。
  3. 【請求項3】 可逆性顕色剤が下記一般式(3)で表さ
    れる化合物であることを特徴とする請求項1記載の可逆
    性感熱記録材料。 【化3】 (式(3)中、nは1から3の整数、j、k及びlは各
    々0または1を表す。但し、jが1の場合、kは1を示
    す。R8及びR9は炭素数1から18の二価の炭化水素
    基、R10は炭素数1から24の炭化水素基を表す。L1
    は−CONH−結合を少なくとも1つ以上持つ二価の連
    結基を表し、L2は−CONH−結合を少なくとも1つ
    以上持つ二価の基、又は酸素原子或いは硫黄原子を表
    す。)
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