JPH09300681A - サーマルラインヘッドの駆動制御装置 - Google Patents

サーマルラインヘッドの駆動制御装置

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JPH09300681A
JPH09300681A JP8117789A JP11778996A JPH09300681A JP H09300681 A JPH09300681 A JP H09300681A JP 8117789 A JP8117789 A JP 8117789A JP 11778996 A JP11778996 A JP 11778996A JP H09300681 A JPH09300681 A JP H09300681A
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JP
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heat storage
correction
heat
control device
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JP8117789A
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Keisuke Miyamoto
敬介 宮本
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NEC Corp
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱履歴補正の高速化を可能にし、また印刷速
度が高速になっても熱履歴補正処理に影響を及ぼさな
い、サーマルラインヘッドの駆動制御装置を提供する。 【解決手段】 駆動制御装置10は、サーマルラインヘ
ッド56を構成する発熱素子C1 〜Cn のそれぞれごと
に蓄熱データを記憶するとともに発熱素子C1 〜Cn
駆動されるたびにその蓄熱データを更新する蓄熱データ
記憶手段12と、補正前の階調データを記憶するフレー
ムメモリ54と、フレームメモリ54に記憶された階調
データを蓄熱データ記憶手段12に記憶された蓄熱デー
タに基づき補正する演算手段14と、演算手段14で補
正された階調データに基づき発熱素子C1 〜Cn を駆動
する駆動手段58とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルラインヘ
ッドを構成する複数の発熱素子を階調データに基づき駆
動するための駆動制御装置に関し、詳しくは発熱素子の
熱履歴に応じて階調データを補正する機能を有する駆動
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルラインヘッドで階調印刷を行う
場合、階調データに応じて加熱パルスを決定し、この加
熱パルスを発熱素子に印加している。例えば、濃い階調
のときはパルス幅を長くして発熱量を大きくし、薄い階
調のときはパルス幅を短くして発熱量を小さくしてい
る。しかし、発熱素子は加熱パルスを印加されることに
より蓄熱していくので、同じパルス幅を発熱素子に印加
しても、発熱素子の熱履歴によって階調が異なってしま
う。そこで、発熱素子について過去のある一定時間以内
の階調データにより与えられた蓄熱分を算出し、その蓄
熱分に相当する階調値を階調データから差し引くという
補正を施して、発熱素子を駆動している。また、隣接す
る発熱素子による蓄熱の影響についても、同様にその影
響分を階調データから差し引くという補正を行なってい
る。この補正を一般に熱履歴補正と呼んでいる。
【0003】図6は、サーマルラインヘッドの一例を示
す回路図である。図7は、熱履歴補正の具体例を示す説
明図である。以下、これらの図面に基づき説明する。
【0004】サーマルラインヘッド56は、発熱素子C
1 〜Cn と、発熱素子C1 〜Cn のそれぞれに接続され
るとともに発熱素子C1 〜Cn に加熱パルスに基づく電
流を供給する駆動用トランジスタtr1 〜trn とによ
り構成されている。全ての発熱素子C1 〜Cn に同時に
加熱パルスを印加すると、駆動用トランジスタtr1
trn 全体の電流許容範囲を越えてしまう。そこで、発
熱素子C1 〜Cn を幾つかのグループに分けて加熱パル
スを印加している。
【0005】発熱素子C1 〜Cn を素子番号(添字)に
よって奇数グループと偶数グループとに分け、これらを
駆動する場合の熱履歴補正を説明する。時間T1 のとき
に奇数の発熱素子C1 ,C3 ,…,Cn-1 に加熱パルス
を印加し、時間T2 のときに偶数の発熱素子C2
4 ,…,Cn に加熱パルスを印加することにより、あ
る一定時間間隔で奇数グループ及び偶数グループを交互
に駆動する。ここで、時間T5 のときの発熱素子C3
影響を及ぼす範囲は、時間T1 の発熱素子C3 の階調デ
ータD(3,1)、時間T2 の発熱素子C2 ,C4 の階
調データD(2,2),D(4,2)、時間T3 の発熱
素子C3 の階調データD(3,3)及び時間T4 の発熱
素子C2 ,C4 の階調データD(2,4),D(4,
4)の合計6個とする。これらが階調データD(3,
5)の補正参照データになる(以下、発熱素子Cm の時
間TN のときの階調データDをD(m,N)と表記す
る。)。この6個の補正参照データをもとに時間T5
ときの発熱素子C3 の階調データD(3,5)の熱履歴
補正を行なう。
【0006】ある時間TN に任意の発熱素子Cm (以
下、C(m,N)と表記する。)を加熱する場合、熱履
歴補正式は次のようになる。時間TN-2 に発熱素子Cm
を加熱した階調データD(m,N−2)は、発熱素子C
m が時間TN でα倍に冷却されるので、C(m,N)に
対してα・D(m,N−2)(ただしα<1)の影響を
及ぼす。また、発熱素子Cm に隣接する発熱素子
m-1 ,Cm+1 を時間TN-1 に加熱した階調データD
(m−1,N−1),D(m+1,N−1)は、発熱素
子Cm-1 ,Cm+1 が時間TN でβ倍に冷却されるので、
C(m,N)に対してそれぞれβ・D(m−1,N−
1),β・D(m+1,N−1)(ただしβ<1)の影
響を及ぼす。
【0007】したがって、図7における階調データD
(3,5)に対しての熱履歴補正式は、D(3,5)=
D(3,5)−α・D(3,3)−α2 ・D(3,1)
−α・β・D(2,2)−α・β・D(4,2)−β・
D(2,4)−β・D(4,4)・・・(式1)で表さ
れる。また、ある時間TN での階調データDm の熱履歴
補正式は、D(m,N)=D(m,N)−α・D(m,
N−2)−α2 ・D(m,N−4 )−α・β・D(m
−1,N−3)−α・β・D(m+1,N−3)−β・
D(m−1,N−1)−β・D(m+1,N−1)・・
・(式2)で表される。
【0008】図8は、このような熱履歴補正を行なう従
来の駆動制御装置を示すブロック図である。以下、この
図面に基づき説明する。
【0009】駆動制御装置50は、熱履歴補正計算を行
なう演算手段52と、DRAMなどの大容量のメモリに
より構成され熱履歴補正前の階調データを格納できるフ
レームメモリ54と、階調データを加熱パルスに変換し
サーマルラインヘッド56に加熱パルスを供給する駆動
手段58とを備えている。演算手段52、フレームメモ
リ54及び駆動手段58の相互間には、データの伝達を
行なう共通バス60が付設されている。
【0010】図9は、駆動制御装置50の動作を示すフ
ローチャートである。以下、時間TN での階調データD
m の熱履歴補正について、図8及び図9に基づき説明す
る。
【0011】まず、熱履歴補正を行なう補正対象データ
D(m,N)をフレームメモリ54から演算手段52に
読み込む(ステップ201)。そして、補正参照データ
RE F を読み込み、補正計算のループ処理を行なう。補
正計算処理ループでは、補正参照データDREF をフレー
ムメモリ54から読み込み(ステップ202)、演算手
段52で補正係数αREF と補正参照データDREF とを掛
け合わせて補正値を求め(ステップ203)、補正対象
データD(m,N)より補正値を差し引く(ステップ2
04)。このステップ202〜204の処理をD(m−
1,N−1),D(m−1,N−3),D(m,N−
2),D(m,N−4),D(m+1,N−1)、D
(m+1,N−3)の6つのデータに対して行なうと、
D(m,N)の熱履歴補正が完了する(ステップ20
5)。補正後のデータは、駆動手段58に書き込んで
(ステップ206)、1つのデータに対する補正処理が
終了する。以上のように、従来技術では、熱履歴補正の
参照データをその都度フレームメモリ54から読み込ん
で演算処理を行なっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】第1の問題点は、従来
技術の熱履歴補正では、演算を高速化しても処理の高速
化に限界があり印刷の高速化が困難であった。それは、
1回の熱履歴補正に必要なフレームメモリからの階調デ
ータの読み込みが多いため、フレームメモリからのデー
タ読み込みにより演算手段の処理速度が低下してしまう
からである。
【0013】第2の問題点は、従来の熱履歴補正装置で
は、印刷が高速になるほど熱履歴補正の処理時間は増し
てくる。その理由は、熱履歴補正は、発熱を行う時間か
ら過去のある一定の時間以内に加熱されたデータを用い
て補正を行なうので、印刷が高速になると補正を行なう
ために必要になるデータ範囲が広がるためである。
【0014】
【発明の目的】本発明の目的は、熱履歴補正の高速化を
可能にし、また印刷速度が高速になっても熱履歴補正処
理に影響を及ぼさない、サーマルラインヘッドの駆動制
御装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る駆動制御装
置は、サーマルラインヘッドを構成する複数の発熱素子
のそれぞれごとに蓄熱データを記憶するとともにこれら
の発熱素子が駆動されるたびにその蓄熱データを更新す
る蓄熱データ記憶手段と、補正前の階調データを記憶す
るフレームメモリと、このフレームメモリに記憶された
階調データを前記蓄熱データ記憶手段に記憶された蓄熱
データに基づき補正する演算手段と、この演算手段で補
正された階調データに基づき前記発熱素子を駆動する駆
動手段とを備えたものである。前記蓄熱データ記憶手段
及び前記演算手段は、一個のマイクロプロセッサによっ
て実現してもよい。この場合、前記蓄熱データ記憶手段
は、前記マイクロプロセッサの内部RAMとしてもよ
い。
【0016】蓄熱データ記憶手段は、各発熱素子が加熱
されることによる蓄熱情報を格納している。演算手段
は、熱履歴補正に影響をおよぼす発熱素子の蓄熱データ
を補正するために、フレームメモリからデータを読み込
む必要がない。したがって、補正処理の高速化が容易に
なる。また、蓄熱データを参照に熱履歴補正を行なって
いるので、印刷速度が高速になっても熱履歴補正のため
に参照する蓄熱データの範囲は変わらない。したがっ
て、印刷速度が高速になっても熱履歴補正処理は影響さ
れない。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る駆動制御装
置の第一実施形態を示すブロック図である。以下、この
図面に基づき説明する。ただし、図8と同一部分は同一
符合を付すことにより説明を省略する。
【0018】駆動制御装置10は、サーマルラインヘッ
ド56を構成する発熱素子C1 〜Cn (図6)のそれぞ
れごとに蓄熱データを記憶するとともに発熱素子C1
nが駆動されるたびにその蓄熱データを更新する蓄熱
データ記憶手段12と、補正前の階調データを記憶する
フレームメモリ54と、フレームメモリ54に記憶され
た階調データを蓄熱データ記憶手段12に記憶された蓄
熱データに基づき補正する演算手段14と、演算手段1
4で補正された階調データに基づき発熱素子C1 〜Cn
を駆動する駆動手段58とを備えたものである。
【0019】フレームメモリ54は、DRAM等の大容
量メモリにより構成され、1ページ分の階調データが格
納できるようになっている。演算手段14は、フレーム
メモリ54内の階調データを、共通バス60を介して読
み出すことができる。蓄熱データ記憶手段12は、演算
手段14の内部バスと直接接続されていて、n個の発熱
素子C1 〜Cn の蓄熱情報を格納できるようにn個のレ
ジスタR1 〜Rn により構成されている。駆動手段58
は、演算手段14から共通バス60を介して転送されて
くる階調データを加熱パルスに変換して、この加熱パル
スをサーマルラインヘッド56へ印加することにより加
熱制御を行なっている。
【0020】図2は、駆動制御装置10における演算手
段14の一例を示すブロック図である。以下、図1及び
図2に基づき説明する。
【0021】演算手段14は、各ブロックのアドレス及
びデータの伝送パスになるアドレスバス20及びデータ
バス22と、命令を解読実行する制御部24と、数本の
レジスタから構成される汎用レジスタ26と、汎用レジ
スタ26及びデータバス22から演算データを入出力で
きるとともに加算器及び乗算器を有している演算器28
と、外部バスと内部バスとのブリッジを行なう共通バス
制御部30とを備えている。このような演算手段14
は、マイクロプロセッサを用いることにより容易に実現
可能である。この場合、マイクロプロセッサの内部RA
M32が発熱素子C1 〜Cn の数量に相当するメモリエ
リアを有すれば、内部RAM32を蓄熱データ記憶手段
12とすることにより、マイクロプロセッサ単体で演算
手段14及び蓄熱データ記憶手段12を容易に実現でき
る。
【0022】図3は、駆動制御装置10の動作の一例を
示すフローチャートである。以下、図1乃至図3に基づ
き説明する。
【0023】演算手段14は、フレームメモリ54から
熱履歴補正を行なう発熱素子Cm の階調データDm を読
み込み(ステップ101)、蓄熱データ記憶手段12か
ら発熱素子Cm の蓄熱データRm 及び発熱素子Cm 周辺
の影響のある発熱素子CREFの蓄熱データRREF を全て
読み込む(ステップ102)。そして、演算器28で蓄
熱データRm ,RREF に補正係数αを掛け合せて補正値
を求める(ステップ103)。補正係数αは、蓄熱デー
タRm ,RREF について、発熱素子Cm との相対位置及
び発熱素子Cm ,CREF の加熱周期の位相差に基づき求
められた冷却の割合を示し、汎用レジスタ26等の任意
の記憶手段に予め格納しておく。これらの補正値の合計
を階調データDm から差し引くことにより、補正後の階
調データPm を求める(ステップ104)。続いて、補
正された階調データPm を駆動手段4へ転送する(ステ
ップ105)。その後、発熱素子Cm は加熱されるの
で、加熱による蓄熱に加熱直前の蓄熱情報をフィードバ
ックして、蓄熱データRm の更新を行なう(ステップ1
06)。
【0024】次に、駆動制御装置10の効果について説
明する。熱履歴補正に必要な情報は、演算手段14及び
演算手段14との高速データ転送が可能である蓄熱デー
タ記憶手段12に格納されている。そのため、熱履歴補
正の対象となる階調データDm 以外はフレームメモリ5
4から読み出す必要がないので、熱履歴補正の高速処理
が可能になる。また、印刷が高速になった場合は、加熱
周期が短くなるので、蓄熱情報の冷却の割合を示す補正
係数αを変更すればよい。したがって、補正を行なうた
めのデータの数には影響がないので、熱履歴補正の処理
時間は印刷速度に影響されない。
【0025】次に、従来技術の欄で説明した熱履歴補正
式(式2)を駆動制御装置10で用いる場合について説
明をする。発熱素子C1 〜Cn に対応した蓄熱データ記
憶手段12のn個の蓄熱データR1 〜Rn は、印刷前の
初期状態では全て‘0’にセットされており、加熱を行
なうたびに更新される。発熱素子C1 〜Cn を奇数のグ
ループと偶数のグループとに分けて、それぞれを時間t
の周期で加熱することにより、時間2tで1ラインを印
刷する。蓄熱データ記憶手段12は、常に加熱直後の蓄
熱状態を表しているので更新を行なう場合は、従来技術
の例で説明したように加熱の2t後には、蓄熱はα倍ま
で冷却されているので現状態をα倍まで冷却してそれを
加熱による蓄熱分を足し合わせる。したがって、発熱素
子mの蓄熱データの内容の遷移状態を表すのに時間Nの
発熱素子mの蓄熱データの内容をR(m,N)と表す。
【0026】また、発熱素子mの時間Nの時の階調デー
タをD(m,N)で表すと更新式は、次のようになる。
時間0でR(m,0)=0 (m=偶数の場合R(m,
0)=0)、時間1tでR(m,1)=D(m,1)+
α・R(m,0) (R(m,2)=D(m,2)+α
・R(m,0))、時間3tでR(m,3)=D(m,
3)+α・R(m,1) (R(m,4)=D(m,
4)+α・R(m,2))、時間5tでR(m,5)=
D(m,5)+α・R(m,3) (R(m,6)=D
(m,6)+α・R(m,4))、時間NtでR(m,
N)=D(m,N)+α・R(m,N−2)・・・(式
3)。この式のように表されて、サーマルラインヘッド
の発熱素子の加熱周期と同じ2t周期で更新を行なって
いく。
【0027】従来技術で説明した式2の熱履歴補正式を
蓄熱データを用いて表すと、D(m,N)=D(m,
N)−α・R(m,N−2)−β・R(m−1,N−
1)−β・R(m+1,N−1)・・・(式4)で近似
表現される。本実施形態では蓄熱データを用いて式4の
演算処理を行なうことにより熱履歴補正処理を実現して
いる。
【0028】図4は、駆動制御装置10の動作の他の例
を示すフローチャートである。以下、図1、図2及び図
4に基づき説明する。
【0029】始めに、補正対象となる階調データD
(m,N)をフレームメモリ54より演算手段14に読
み込む(ステップ111)。続いて、発熱素子Cm 自身
による蓄熱の補正値を求める。まず、発熱素子Cm の蓄
熱データRm を読み込む(ステップ112)。このと
き、蓄熱データRm には、発熱素子Cm を前回加熱した
時に更新された蓄熱データすなわち(式4)のR(m,
N−2)が格納されている。続いて、補正値α・R
(m,N−2)を計算する(ステップ113)。続い
て、隣接発熱素子の蓄熱の影響による補正計算を行な
う。このとき、発熱素子の奇数グループと偶数グループ
ごとに熱履歴補正を行なう場合、D(1,N)からカラ
ム方向に1素子おきに順に熱履歴補正処理を行なってい
けば、D(m−2,N)の熱履歴補正処理で演算を行な
うβ・R(m−1,N−1)の項は、D(m,N)の熱
履歴補正演算と共通項になるので、次の演算処理でも参
照できるように汎用レジスタ26に格納しておく。続い
て、発熱素子Cm+1 の蓄熱データR(m+1,N−1)
をリードし(ステップ114)、蓄熱による補正値β・
R(m+1,N−1)を求める(ステップ115)。求
められた補正値の合計を補正対象データであるD(m,
N)より減じる(ステップ116)。補正された階調デ
ータPm は、駆動手段58に書き込まれる(ステップ1
17)。続いて、発熱素子Cm が加熱されることによる
蓄熱の変化を、蓄熱データ記憶手段12にフィードバッ
クする処理を行なう。現在格納されている蓄熱データR
(m,N−2)は現在の時間TN にはα倍まで冷却され
ているので、今回の加熱による蓄熱データR(m,N)
を(式3)の処理より求め蓄熱データ記憶手段12に書
き込む(ステップ118)。これにより熱履歴補正がで
きる。
【0030】次に、本例の効果について説明する。従来
技術の熱履歴補正では、フレームメモリ54より6個の
階調データを読み出していた。これに対し、本例の熱履
歴補正では、蓄熱データ記憶手段12から2個の階調デ
ータを読み出せばよい。蓄熱データ記憶手段12として
マイクロプロセッサの内部RAMを用いた場合のデータ
の読み込み速度は、DRAMにより構成されるフレーム
メモリ54と比較して、5〜8倍程度の高速化が可能で
ある。そのため、本例の熱履歴補正では、従来技術の熱
履歴補正に比べて、20倍程度高速に処理できることが
分かる。また、印刷速度を仮に2倍にした場合、熱履歴
補正に影響を及ぼすデータは、時間方向に2倍に範囲が
拡大するため、従来技術では処理時間が2倍になってし
まう。これに対し、本例では、補正係数の変更を行なう
だけで済み、印刷が高速になっても熱履歴補正処理には
影響をうけないので、印刷速度に関係なく熱履歴補正処
理速度は一定である。
【0031】図5は、本発明に係る駆動制御装置の第二
実施形態を示すブロック図である。以下、この図面に基
づき説明する。ただし、図1と同一部分は同一符合を付
すことにより説明を省略する。
【0032】駆動制御装置40は、サーマルラインヘッ
ド56を構成する発熱素子C1 〜Cn (図6)のそれぞ
れごとに蓄熱データを記憶するとともに発熱素子C1
nが駆動されるたびにその蓄熱データを更新する蓄熱
データ記憶手段42と、補正前の階調データを記憶する
フレームメモリ54と、フレームメモリ54に記憶され
た階調データを蓄熱データ記憶手段42に記憶された蓄
熱データに基づき補正する演算手段44と、演算手段4
4で補正された階調データに基づき発熱素子C1 〜Cn
を駆動する駆動手段58とを備えたものである。
【0033】本実施形態の駆動制御装置40では、蓄熱
データ記憶手段42を共通バス60に接続してある。マ
イクロプロセッサの内部RAMの記憶容量が不十分であ
る場合は、このように共通バス60に蓄熱データ記憶手
段12を接続しても実現できる。蓄熱データ記憶手段4
2としては、SRAMを用いるのが好ましい。その理由
は、記憶容量が少なくても良いことと、SRAMはDR
AMに比べて一般的に読み書き速度が高速であることが
あげられる。本実施形態の駆動制御装置40は、第一実
施形態の駆動制御装置10に比べて、蓄熱データの読み
込み時間はある程度は劣るものの、印刷速度に影響を受
けない処理は可能になる。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る駆動制御装置によれば、次
の効果を奏する。第1の効果は、演算手段は熱履歴補正
を行なうためにフレームメモリへのアクセスを必要とし
ないので、熱履歴補正処理の高速化が実現できる。その
理由は、蓄熱データ記憶手段を設けることにより、蓄熱
データの情報をもとに熱履歴補正を行なうからである。
第2の効果は、熱履歴補正処理は、印刷速度に影響され
ず、高速印刷にも容易に対応できる。その理由は、印刷
速度が変化しても補正係数の変更だけで済むため、印刷
速度が高速になっても熱履歴補正のための参照データの
数に影響を受けないからである。第3の効果は、熱履歴
補正処理が高速化が実現できることにより、印刷開始ま
での時間が短くなる。その理由は、印刷処理時間よりも
熱履歴補正処理時間を短くすることが容易になるので、
予め熱履歴補正処理を行なう必要がないからである。
【0035】また、蓄熱データ記憶手段及び演算手段を
一個のマイクロプロセッサによって実現し、蓄熱データ
記憶手段をマイクロプロセッサの内部RAMとすること
により、熱履歴補正処理をより高速化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る駆動制御装置の第一実施形態を示
すブロック図である。
【図2】図1の駆動制御装置における演算手段の一例を
示すブロック図である。
【図3】図1の駆動制御装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図4】図1の駆動制御装置の動作の他の例を示すフロ
ーチャートである。
【図5】本発明に係る駆動制御装置の第二実施形態を示
すブロック図である。
【図6】サーマルラインヘッドの一例を示す回路図であ
る。
【図7】熱履歴補正の具体例を示す説明図である。
【図8】従来の駆動制御装置を示すブロック図である。
【図9】図8の駆動制御装置の動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
10,40 駆動制御装置 12,42 蓄熱データ記憶手段 14,44 演算手段 54 フレームメモリ 56 サーマルラインヘッド 58 駆動手段 C1 〜Cn 発熱素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルラインヘッドを構成する複数の
    発熱素子のそれぞれごとに蓄熱データを記憶するととも
    にこれらの発熱素子が駆動されるたびにその蓄熱データ
    を更新する蓄熱データ記憶手段と、補正前の階調データ
    を記憶するフレームメモリと、このフレームメモリに記
    憶された階調データを前記蓄熱データ記憶手段に記憶さ
    れた蓄熱データに基づき補正する演算手段と、この演算
    手段で補正された階調データに基づき前記発熱素子を駆
    動する駆動手段とを備えた、サーマルラインヘッドの駆
    動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記蓄熱データ記憶手段及び前記演算手
    段が一個のマイクロプロセッサによって実現されてい
    る、請求項1記載のサーマルラインヘッドの駆動制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱データ記憶手段が前記マイクロ
    プロセッサの内部RAMである、請求項2記載のサーマ
    ルラインヘッドの駆動制御装置。
JP8117789A 1996-05-13 1996-05-13 サーマルラインヘッドの駆動制御装置 Pending JPH09300681A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015112771A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 三菱電機株式会社 熱転写プリンタ装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62292460A (ja) * 1986-06-11 1987-12-19 Minolta Camera Co Ltd 印字方法
JPH02212163A (ja) * 1989-11-29 1990-08-23 Toshiba Corp サーマル記録装置

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