JPH09299805A - NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法 - Google Patents

NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法

Info

Publication number
JPH09299805A
JPH09299805A JP8140764A JP14076496A JPH09299805A JP H09299805 A JPH09299805 A JP H09299805A JP 8140764 A JP8140764 A JP 8140764A JP 14076496 A JP14076496 A JP 14076496A JP H09299805 A JPH09299805 A JP H09299805A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
mordenite
nox
exhaust gas
palladium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8140764A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiyuki Hoshi
文之 星
Kenichi Yamazeki
憲一 山関
Shigeo Satokawa
重夫 里川
Hiroshi Uchida
洋 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Gas Co Ltd filed Critical Tokyo Gas Co Ltd
Priority to JP8140764A priority Critical patent/JPH09299805A/ja
Publication of JPH09299805A publication Critical patent/JPH09299805A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】モルデナイトに対してPdを担持させてなるN
Ox含有排ガス浄化用触媒において、触媒としての耐久
性を付与し、有効なNOx浄化効果を長期にわたり持続
させる。 【解決手段】H型モルデナイトに対してPdとともにR
h又はPtを担持させてなることを特徴とするNOx含
有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガ
スを、炭化水素還元剤の存在下、該触媒に接触させるこ
とを特徴とするNOx含有排ガスの浄化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、NOx含有排ガス
の浄化用触媒、その製造方法及び該触媒によるNOx含
有排ガスの浄化方法に関し、より詳しくは助触媒により
触媒性能の耐久性を改善してなるパラジウム担持のモル
デナイトからなるNOx含有排ガス浄化用触媒、その製
造方法及び該触媒によるNOx含有排ガスの浄化方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、航空機、火力発電、各種工場等
から排出される排ガスには燃料の燃焼により生成する炭
酸ガス及び水蒸気に加え、NOxやSOxやCO、或い
は臭気物質、ばいじん等のほか、未燃焼の炭化水素(H
C)が含有されており、また産業廃棄物や都市ゴミ等の
焼却時においては、それら廃棄物の由来や組成如何等に
もよるが、それら物質に加えて塩化水素ガスなども発生
する。
【0003】またガスエンジン、ガスタービン、ボイラ
ー、或いは加熱炉などでは都市ガスその他メタン、エタ
ン、プロパンなどを含む燃料ガスが使用されているが、
その生成排ガスによる環境負荷の低減のため、或いは燃
焼効率や熱効率を高めるために、空気比すなわち燃料ガ
スに対する空気の比率を燃料ガスリーン(lean)
側、すなわち空気量を燃料ガスに対して燃料ガスの完全
燃焼に必要な理論空気量の1.0〜5.0倍、特に1.
0〜3.0倍とするいわゆる希薄燃焼方式が適用されて
きている。
【0004】そして上記の点は、単一の駆動源(すなわ
ち単一のエネルギー源)から電力、機械エネルギー及び
熱エネルギーを生産し、エネルギーを高効率に利用可能
とするいわゆるコージェネレーションシステム、或いは
GHP(Gas Heat Pump)システムなどにお
ける希薄燃焼ガスエンジンについても同様である。しか
しそのような希薄燃焼方式の場合には、その排ガス中に
窒素酸化物(NOx)や一酸化炭素などのほか、少量の
未燃焼低級炭化水素(特にメタン)、多量の酸素、炭酸
ガス及び水蒸気が共存することになる。
【0005】各種排ガス中のそれら成分のうちでも特に
NO、NO2 等のNOxの処理については、いわゆる排
煙脱硝技術として、例えば無触媒還元法、接触分解法、
非選択又は選択接触還元法、吸着法、電子線照射法、溶
融塩吸収法、還元吸収法その他種々の方法が知られてい
る。これらのうちその処理に当たり触媒を使用して浄化
する接触還元法は、通常、NOxを最終的にN2 に変え
無害とするものであるため特に注目されるが、この触媒
としてはPt、Rh、Pd等の貴金属、TiO2、V2
5、Cr23、Fe23 等の金属酸化物、希土類酸化
物、硫化物その他各種のものがあり、その一種としてゼ
オライト系のものも知られている。
【0006】ゼオライトにはそれを構成するアルミナ
(Al23)成分とシリカ(SiO2)成分の割合、そ
の結晶構造等の如何により数多くの種類があり、それぞ
れ異なった特性を有するが、その幾つかは触媒自体とし
ては勿論、各種触媒用の担体としても使用される。本発
明者等は、各種ゼオライトのうちでも特にモルデナイト
に注目し、各種多方面から研究、開発を進めて一連の優
れた成果を得ており、このうちモルデナイトにPdを担
持させたものとしては特開平5ー115751号、特開
平7ー251077号、特開平7ー251030号、特
開平7ー303838号等を挙げることができる。
【0007】まず特開平5ー115751号において
は、モルデナイト型ゼオライトに対してコバルト、マン
ガン、ロジウム、白金又はパラジウムを担持してなる触
媒を使用することにより、主要成分として窒素、酸素、
水蒸気及び炭酸ガスを含有し、少量成分としてメタン等
の低級炭化水素、NOx及びCOを含む燃焼排ガスを有
効に浄化するものである。また特開平7ー251077
号によれば、モルデナイトを強酸性の鉄塩水溶液により
変成し、また得られた変成モルデナイトにPd等の活性
金属を担持させることにより、優れたNOx除去能及び
CO除去能を示すNOx含有排ガス浄化用触媒が得られ
る。
【0008】さらに上記特開平7ー251030号で
は、Pd担持のモルデナイト触媒を用い、還元剤として
メタンと酢酸とを同時に添加することにより、排ガス中
のNOx除去率を低温領域から高温領域まで幅広い温度
範囲で大幅に改善し向上させることができ、また上記特
開平7ー303838号においては、モルデナイトに対
してPdをその塩として水性媒体中アンモニウムイオン
及び酢酸の共存下で担持させることにより、酸素濃度が
0ppmから10%以上の範囲にわたって含まれるNO
x含有排ガスをきわめて有効に浄化することができる。
【0009】本発明者等は、これらPdを担持させたモ
ルデナイトからなるNOx含有排ガス浄化用触媒に対し
助触媒としてイリジウム(Ir)を担持させることによ
り、それ本来のNOx浄化能に加えて、その耐久性を大
幅に改善しているが(特願平7ー50469号)、引続
きPd担持のモルデナイト触媒についてその耐久性の観
点からさらに研究、検討を進めたところ、この触媒に対
して助触媒として別途特定の金属、すなわちロジウム
(Rh)又は白金(Pt)を担持させることにより、同
じくその耐久性を大幅に改善できることを見い出した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、モ
ルデナイトに対してパラジウムを担持させてなるNOx
含有排ガス浄化用触媒において、該パラジウムとともに
助触媒としてロジウム又は白金を担持させることによ
り、その触媒性能の耐久性を大幅に改善し、長期間にわ
たり有効なNOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法
及びこの触媒によるNOx含有排ガスの浄化方法を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、パラジウム担
持のモルデナイトからなるNOx含有排ガス浄化用触媒
であって、H型モルデナイトに対してパラジウムととも
にロジウム又は白金を担持させてなることを特徴とする
NOx含有排ガス浄化用触媒を提供する。
【0012】また本発明は、モルデナイトに対してパラ
ジウムを担持させた後、焼成するか又は焼成することな
く、ロジウム又は白金を担持させることを特徴とするH
型モルデナイトに対してパラジウムとともにロジウム又
は白金を担持させてなるNOx含有排ガス浄化用触媒の
製造方法を提供し、さらに本発明は、NOx含有排ガス
を、炭化水素還元剤の存在下、H型モルデナイトに対し
てパラジウムとともにロジウム又は白金を担持させてな
るNOx含有排ガス浄化用触媒に接触させることを特徴
とするNOx含有排ガスの浄化方法を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】上記触媒を構成する原料モルデナ
イトとしては天然のもの、合成によるものを問わず使用
することができ、このほか前述強酸性の鉄塩水溶液で処
理した変成モルデナイト、モルデナイトの合成時に鉄を
含有させたモルデナイト、モルデナイトの合成時に鉄及
びマグネシウムを含有させたモルデナイト等も使用する
ことができる。これらモルデナイトは、その出発原料と
してはNa型、NH4 型、H型など何れの型でも差し支
えないが、仕上がりの触媒中ではH型モルデナイトであ
ることが必要であり、このためNa型やNH4 型の場合
には触媒製造の過程で最終的にH型となるよう変換する
ことが必要である。
【0014】また、モルデナイトに対するPdの担持量
としては、好ましくはモルデナイトを含む触媒全量中
0.1〜5wt%の範囲、より好ましくは0.5〜1w
t%である。また助触媒としてのRh又はPtについて
はモルデナイト中、Pdとともに共存して有効な耐久性
を付与し得る量を担持させる必要があり、またそのよう
な量を担持させれば足りるが、Pd量に対して、Rhに
ついては好ましくは0.1≦Rh≦1.0の範囲、Pt
については、好ましくは0.1≦Pt≦1.0の範囲の
重量割合で含有させることができる。
【0015】次に、本発明触媒の製造方法としてはモル
デナイトに対してPdとともにRh又はPtを担持させ
得る手法により製造することができる。その好ましい一
態様を述べると、まずモルデナイトに対してPdを担持
させるが、原料モルデナイトがNa型である場合にはP
d担持に先立ちNH4 型又はH型へ変換するのが好まし
い。この変換はNa型モルデナイトを例えばアンモニア
イオン交換してNH4型のモルデナイトとするか、さら
に該NH4 型のモルデナイトを焼成してH型モルデナイ
トへ変換する。なお、NH4 型のモルデナイトに対して
Pdを担持させる場合には、以降で述べる何れかの焼成
工程によりH型モルデナイトへ変換される。
【0016】Pdの担持法としてはモルデナイトに対し
てPdを均一に担持させ得る手法であればイオン交換法
や湿式含浸法など特に限定はないが、好ましくはイオン
交換法を適用する。この場合Pdをその塩、例えば硝酸
塩、酢酸塩、塩化物、錯塩(ジクロロテトラアンミンパ
ラジウム等)その他の形の水溶液とし、これを用いてイ
オン交換法によりモルデナイトに担持させる。またその
担持に際して、それら水溶液にアンモニア水と酢酸を共
存させることで、その担持をより効果的に行うことがで
き、また触媒特性を向上させることができる。
【0017】次いで、以上のようにして得たPd担持の
モルデナイトに対し助触媒としてのRh又はPtを例え
ば含浸法により担持させる。この担持の態様としては
(1)該Pd担持のモルデナイトを焼成することなくR
h又はPtを担持させるか、または(2)該Pd担持の
モルデナイトを焼成した後、Rh又はPtを担持させる
ことにより行うことができる。これら何れの態様による
場合にも、その担持後乾燥、焼成する。このうち(2)
の態様で得られた触媒は、(1)の担持態様で得られた
触媒に比べれば、初期活性上は下回る傾向があるが、耐
久性の点では遜色はなく、触媒活性を長期間にわたり持
続させることができる。
【0018】上記Pd担持のモルデナイトに対してRh
又はPtを含浸法により担持させる場合におけるRh又
はPtの形態としては、これらRh又はPtをその塩の
形の水溶液又は水性懸濁液とし、これらをPd担持のモ
ルデナイトに対して含浸担持させる。それらの塩として
は特に限定はなく、好ましくは水溶性の塩が使用される
が、Rh又はPtの塩の例としてはそれらの硝酸塩、酢
酸塩、塩化物、錯塩(トリクロロヘキサアンミンロジウ
ム、ジニトロジアンミン白金、トリクロロヘキサアンミ
ン白金、等)を挙げることができる。
【0019】本発明に係る触媒の形態としては、粉末
状、粒状、顆粒状(含:球状)、ペレット(円筒型、環
状型)状、タブレット(錠剤)状、或いはハニカム(モ
ノリス体)状その他適宜の形状に構成することができ
る。ただ本発明においてはこれら各形状の触媒に対して
被処理排ガスを通して接触させる必要があるため、それ
が粉末状である場合には、これを充填した触媒層から可
及的に逸散しないようにする必要がある。このため所定
粒度範囲に整粒するか又は造粒し、或いは加圧成形や押
出成形して用いるのが望ましい。このうち押出成形の場
合には適宜所定長さに切断し、ペレット化して使用す
る。
【0020】また、上記ハニカム状の形態の場合につい
ては(a)本触媒を必要に応じバインダー等とともに押
出成形してハニカム状とする、(b)本触媒をコーディ
エライト等のセラミック製材料やステンレス等の金属製
材料により予め形成されたハニカムに対して担持させる
等の態様で製造される。(c)、(b)の態様の変形例
としては、例えばコーディエライト製のハニカムを用意
し、これに対してモルデナイトの粉末を無機結合剤(例
えばアルミナゾル、シリカゾル)とともに水性懸濁液と
してウオッシュコートした後、例えば前記態様のとおり
の手順により、まずPd金属を、次いで助触媒を担持さ
せる態様を採ることもできる。
【0021】本発明は、以上の触媒を使用してNOx含
有排ガス中のNOxを無害のN2 に還元し、該排ガスを
浄化するが、この場合還元剤の存在が不可欠であり、還
元剤としては好ましくは低級炭化水素が使用される。被
処理NOx含有排ガス中に還元剤成分が含まれていない
か又は含まれていても不十分である場合には、還元剤を
必要量だけ添加して実施する。また本発明で使用する低
級炭化水素としてはメタンであるのが望ましいが、この
場合にはそのメタンとともに酢酸を添加してもよい。
【0022】NOx含有排ガス中にはその起源等の如何
によりNOxに加えて各種成分が含まれているが、本触
媒はそれら何れのNOx含有排ガスにも有効に適用でき
る。そのうちでも都市ガス等を燃料とする希薄燃焼方式
からの燃焼排ガスには、NOxや一酸化炭素などのほ
か、少量の未燃焼低級炭化水素(特にメタン)、多量の
酸素、炭酸ガス及び水蒸気が共存しており、しかも該N
Oxは、他の燃焼条件如何にもよるが通常300ppm
程度以下という微少量で含まれているが、本触媒はこの
ような希薄燃焼方式からの燃焼排ガスにおける微少量N
Oxをも長期間にわたり有効に還元して浄化することが
できるものである。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
がこの実施例に限定されないことはもちろんである。実
施例1ではモルデナイトに対してPdを担持させた後、
焼成することなくRh又はPtを含浸担持させたモルデ
ナイト触媒を使用した例を記載し、実施例2ではモルデ
ナイトに対してPdを担持させた後焼成し、これにRh
又はPtを含浸担持させたモルデナイト触媒を使用した
例を示している。
【0024】《実施例1》 〈供試触媒の製造〉モルデナイト原料としてH型のモル
デナイト(SiO2 /Al23モル比=13)の粉末を
使用し、以下(1)〜(3)及び(1)〜(3)′のよ
うに、その粉末にPdを担持させた後、Rh又はPtを
担持させてなるモルデナイト触媒を製造した。
【0025】(1)上記H型モルデナイトの粉末をイオ
ン交換処理した。イオン交換処理用水溶液としては、酢
酸パラジウム〔Pd(CH3COO)2〕を水と少量のア
ンモニア水を用いて水溶液とし、これに酢酸及びアンモ
ニア水を加え、pH=7、濃度3.1g/lに調整した
ものを使用した。この水溶液に上記H型モルデナイト粉
末を添加分散させ、温度50℃で3時間攪拌した後、こ
の溶液を濾過した。得られた固形分を温度120℃にて
一晩乾燥させて、Pd担持のモルデナイトを得た。Pd
担持量は1.6wt%であった。以下この触媒を実施例
1における比較例触媒と指称する。
【0026】(2)次いで、(1)で得たPd担持モル
デナイトに対してRhを含浸担持させた。含浸液として
は濃度0.12g/lの硝酸ロジウム〔Rh(N
32〕水溶液(pH=4)を使用した。この水溶液中
に上記Pd担持のモルデナイトを添加し、温度50℃の
湯浴上で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧
下、水分を蒸発除去しながら約2時間強制担持させた
後、温度120℃で一晩乾燥させた。(3)引続き、そ
の乾燥物を温度500℃で3時間焼成し、Pd及びRh
を担持したモルデナイト触媒を得た。この供試触媒のP
d担持量は1.6wt%、Rh担持量は0.3wt%で
あった。以下この触媒を供試触媒と指称する。
【0027】(2)′前記(1)で得た乾燥Pd担持モ
ルデナイトに対してPtを含浸担持させた。含浸液とし
ては濃度0.11g/lのジニトロジアンミン白金〔P
t(NH32(NO22〕にアンモニア水を加えてなる
水溶液(pH=12)を使用した。この水溶液中に上記
Pd担持モルデナイトを添加し、温度50℃の湯浴上で
ロータリーエバポレーターを使用して減圧下、水分を蒸
発除去しながら約2時間強制担持させた後、温度120
℃で一晩乾燥させた。(3)′その後、温度500℃で
3時間焼成し、Pd及びPtを担持したモルデナイト触
媒を得た。この供試触媒のPd担持量は1.6wt%、
Pt担持量は0.3wt%であった。以下この触媒を供
試触媒と指称する。
【0028】〈排ガス浄化試験〉以上で製造した比較例
触媒、供試用触媒及び供試用触媒を用いて、NO
x含有排ガスの浄化試験を実施した。反応装置としては
固定床流通型反応装置を使用したが、これはステンレス
製の反応管からなり、その内径10mm、長さ300m
mのものである。試験方法としては以上で製造した比較
例触媒、供試触媒及び供試用触媒の粉末をそれぞ
れプレス成形した後、破砕、整粒して355〜710μ
mの粒子とし、各々4.5mlを上記反応管内に充填
し、これを温度400℃に保ちながら被処理ガスを流通
させて試験した。
【0029】被処理ガスとしてはNO=91ppm、C
4 =1090ppm、O2 =9.1%、CO=910
ppm、CO2 =6.8%、水蒸気=9.1%、残部N
2 (バランス)を含むガスを使用し、これを反応管に空
間速度(SV)44,000hr-1で通して各触媒毎に
試験した。図1はその結果であり、反応時間の経過に伴
う触媒性能の変化を示している。図1中は比較例触媒
、は供試触媒、は供試触媒についての結果で
ある。
【0030】ここで「NOx除去率(%)」とは、各測
定時点での触媒層の入口部における排ガス中のNOx濃
度をX、触媒層の出口部におけるNOx濃度をYとし、
下記式(1)により算出したもので、この点実施例2に
ついても同じである。
【数 1】
【0031】図1のとおり、まずモルデナイトにPdの
みを担持した比較例触媒においては、試験開始当初N
Ox除去率63%程度であったものが、50時間経過時
までは緩慢に、それ以降は徐々に低下して行き、150
時間経過時にはNOx除去率10%程度にまで減少して
いる。これに対して供試触媒の場合には、試験開始当
初のNOx除去率は50%強であり、以降徐々に低下す
るが、70時間経過時以降は殆んど変化はなく、NOx
除去率20%程度という安定した触媒効果を持続してい
る。上記のとおり被処理ガス中のNO濃度は91ppm
という微少量であるにも拘わらず、それでもNOx除去
率約20%、すなわちそのNO濃度を長期間にわたり約
70ppmへ減少させることができる。そしてこの点は
供試触媒の場合についてもほぼ同様の傾向を示してい
る。
【0032】《実施例2》 〈触媒の製造〉実施例1の〈触媒の製造〉中(1)の工
程と同様にして得たPd担持のモルデナイト(Pd担持
量=1.6wt%)を温度500℃で3時間焼成した。
この焼成後のPd担持モルデナイトに対して、以下のよ
うにRh又はPtを担持させてモルデナイト触媒を製造
した。
【0033】まず上記焼成後のPd担持モルデナイトに
対してRhを含浸担持させた。含浸液としては濃度0.
12g/lの硝酸ロジウム〔Rh(NO32〕水溶液
(pH=4)を使用した。この水溶液中に上記焼成Pd
担持のモルデナイトを添加し、温度50℃の湯浴上で、
ロータリーエバポレーターを使用して減圧下で水分を蒸
発除去しながら約2時間強制担持させた後、温度120
℃で一晩乾燥させた。(3)その後、温度500℃で3
時間焼成し、PdとRhを担持したモルデナイト触媒を
得た。この供試触媒のPd担持量は1.6wt%、Rh
担持量は0.3wt%であった。以下この触媒を供試触
媒と指称する。
【0034】一方、上記焼成後のPd担持モルデナイト
に対してPtを含浸担持させた。含浸液としては濃度
0.11g/lのジニトロジアンミン白金〔Pt(NH
32(NO22〕にアンモニア水を加えてなる水溶液
(pH=12)を用いた。この水溶液中に上記焼成後の
Pd担持モルデナイトを添加し、温度50℃の湯浴上
で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧下に水分
を蒸発除去しつつ約2時間強制担持させた後、温度12
0℃で一晩乾燥させた。引続き温度500℃で3時間焼
成し、Pd及びPtを担持したモルデナイト触媒を得
た。この供試触媒のPd担持量は1.6wt%、Pt担
持量は0.3wt%であった。以下この触媒を供試触媒
と指称する。
【0035】〈排ガス浄化試験〉次に、以上で製造した
供試用触媒及び供試用触媒を用いて、NOx含有排
ガスの浄化試験を実施した。試験条件はすべて前記実施
例1の場合と同様に実施した。供試用触媒の場合の結
果を実施例1の結果と同じく図1に示す。図1のとお
り、供試用触媒の場合、当初のNOx除去率は30%
強であり、以降僅かに低下する傾向にはあるが、例えば
150時間経過時でもNOx除去率23%強という安定
な触媒効果を持続している。また図示してはいないが、
供試触媒の場合には、NOx除去率は当初は25%強
であり、以降各時間毎供試用触媒の場合に比べれば幾
分下回ったが、供試用触媒とほぼ同様な傾向を示し、
安定な触媒効果を持続した。
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、H型モ
ルデナイトに対してパラジウムとともに助触媒としてロ
ジウム又は白金を担持させることにより、触媒としての
耐久性を付与し、有効なNOx浄化効果を長期にわたり
持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明触媒のNOx除去性能上の耐久特性例を
示す図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラジウムを担持したモルデナイトからな
    るNOx含有排ガス浄化用触媒であって、H型モルデナ
    イトに対してパラジウムとともにロジウム又は白金を担
    持させてなることを特徴とするNOx含有排ガス浄化用
    触媒。
  2. 【請求項2】モルデナイトに対するパラジウムの担持量
    が触媒全量中0.1〜5wt%であり、ロジウム又は白
    金の担持量がパラジウム量に対してそれぞれ0.1≦R
    h≦1.0又は0.1≦Pt≦1.0の範囲の重量割合
    である請求項1記載のNOx含有排ガス浄化用触媒。
  3. 【請求項3】モルデナイトに対してパラジウムを担持さ
    せた後、焼成するか又は焼成することなく、ロジウム又
    は白金を担持させることを特徴とするH型モルデナイト
    に対してパラジウムとともにロジウム又は白金を担持さ
    せてなるNOx含有排ガス浄化用触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】上記モルデナイトに対するパラジウムの担
    持をパラジウムの硝酸塩、酢酸塩、塩化物、錯塩の形の
    水溶液によるイオン交換により行う請求項3記載のNO
    x含有排ガス浄化用触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】上記ロジウム又は白金の担持をロジウム又
    は白金の硝酸塩、酢酸塩、塩化物、錯塩の形の水溶液又
    は水性懸濁液による含浸により行う請求項3又は4記載
    のNOx含有排ガス浄化用触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】NOx含有排ガスを、炭化水素還元剤の存
    在下、H型モルデナイトに対してパラジウムとともにロ
    ジウム又は白金を担持させてなるNOx含有排ガス浄化
    用触媒に接触させることを特徴とするNOx含有排ガス
    の浄化方法。
  7. 【請求項7】上記NOx含有燃焼排ガスが希薄燃焼方式
    の燃焼により発生する燃焼排ガスである請求項6記載の
    NOx含有排ガスの浄化方法。
JP8140764A 1996-05-10 1996-05-10 NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法 Pending JPH09299805A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8140764A JPH09299805A (ja) 1996-05-10 1996-05-10 NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8140764A JPH09299805A (ja) 1996-05-10 1996-05-10 NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09299805A true JPH09299805A (ja) 1997-11-25

Family

ID=15276207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8140764A Pending JPH09299805A (ja) 1996-05-10 1996-05-10 NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09299805A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999064153A1 (fr) * 1998-06-10 1999-12-16 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K Catalyseur pour l'oxydation de gaz reforme
JP2008519101A (ja) * 2004-11-02 2008-06-05 ダブリュー・アール・グレイス・アンド・カンパニー−コネチカット 十分な燃焼モードのFCCプロセスにおけるNOx排出の低減法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999064153A1 (fr) * 1998-06-10 1999-12-16 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K Catalyseur pour l'oxydation de gaz reforme
US6726890B1 (en) 1998-06-10 2004-04-27 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. Catalyst for oxidizing reformed gas
JP2008519101A (ja) * 2004-11-02 2008-06-05 ダブリュー・アール・グレイス・アンド・カンパニー−コネチカット 十分な燃焼モードのFCCプロセスにおけるNOx排出の低減法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2006013998A1 (ja) 窒素酸化物を接触還元する方法
JPH0884911A (ja) 窒素酸化物分解用触媒およびこれを用いたディーゼルエンジン排ガスの浄化方法
JPH11276907A (ja) 排気ガス浄化用触媒及びその製造方法
JPH09299805A (ja) NOx含有排ガス浄化用触媒、その製造方法及びNOx含有排ガスの浄化方法
JP4330666B2 (ja) 排気ガス浄化用触媒および排気ガス浄化方法
JPH09313946A (ja) NOx含有排ガスの浄化用触媒及びその浄化方法
JP3626999B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JPS5820307B2 (ja) 車両排出ガス浄化用触媒
WO2002055194A1 (fr) Catalyseur destine a la clarification d'oxydes d'azote
JP3956158B2 (ja) 窒素酸化物除去用触媒
JPH09299763A (ja) 脱硝用触媒層および脱硝方法
JP3854325B2 (ja) 排ガス浄化材及び排ガス浄化方法
JP4494068B2 (ja) 排ガス中のメタンの酸化除去用触媒及び排ガス浄化方法
JP2000107602A (ja) 排ガス中の未燃炭化水素酸化触媒及びその調製方法
JPH0824657A (ja) 高耐熱性窒素酸化物浄化用触媒の製造方法
JPH09253491A (ja) 排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JPH0966223A (ja) 排気ガス浄化用触媒システム及び排気ガスの浄化方法
JPH10118460A (ja) NOx含有排ガスの浄化方法
JPH08215575A (ja) NOx含有排ガス浄化用触媒及びその浄化方法
JP2000246112A (ja) NOx含有排ガス浄化用触媒、その浄化方法及びその製造方法
JPH07303838A (ja) NOx含有排ガス浄化用触媒、その浄化方法及びその製造方法
JPH11104492A (ja) 排ガス浄化用触媒層、排ガス浄化用触媒被覆構造体およびこれらを使用しての排ガス浄化方法
JPH11101527A (ja) 脱硝兼脱臭触媒付きghpシステム
JPH08243399A (ja) NOx含有排ガス浄化用触媒及びその製造方法
JPH07256103A (ja) 脱硝触媒の製造方法および脱硝方法