JPH09296555A - 大規模建築構造物の屋根構造および屋根構築方法 - Google Patents

大規模建築構造物の屋根構造および屋根構築方法

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JPH09296555A
JPH09296555A JP8111028A JP11102896A JPH09296555A JP H09296555 A JPH09296555 A JP H09296555A JP 8111028 A JP8111028 A JP 8111028A JP 11102896 A JP11102896 A JP 11102896A JP H09296555 A JPH09296555 A JP H09296555A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立構造の簡素化,軽量化およびローコスト
化と組立工事の効率化を図る。 【解決手段】 一対のガイドレール2に沿って移動する
ケーブル支持部材4を両端に有する複数本の吊りケーブ
ル1と、これらの吊りケーブル1における設定長ごとの
複数部位に締結された交点金物8と、前記交点金物8に
よって支持された張力導入用の押えケーブル13とを設
けて、該押えケーブル13に沿うように、角パイプ21
の両端を隣接する各一の前記交点金物8に連結し、該角
パイプ21に折板24を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、競輪場などの各
種競技場に設けられて降雨時にも競技を開催可能にする
大規模建築構造物の屋根構造および屋根構築方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】競技場や多目的ホールなどの大空間を形
成するのに、従来からエアドーム型(空気膜型),シェ
ル型,開閉ドーム型などと呼ばれる大空間を有する構造
物が広く採用されている。このうち、エアドーム型の構
造物では膜内に送り込んだ空気圧により構造体(大屋
根)を膨らませて自立させるものであり、全体として軽
量化が図られてる。
【0003】また、シェル型の構造物はコンクリートの
曲面板を使用した構造物であり、さらに、開閉ドーム型
の構造物では天候の状況に合わせて屋根部分を開閉しよ
うとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記シ
ェル型,開閉ドーム型といった構造物の一般的な形の屋
根では、トラス梁といった重量のある構造部材,支持材
を大量に用いる必要があるために、大幅なコスト上昇が
避けられず、特に、トラス構造を採用した場合には、必
要な天井高さに対してこのトラス高さ分屋根高さを大き
くしなければならず、その分空調能力を高める必要があ
るほか、組付工事が繁雑で、工期が長びくなどの課題が
あった。
【0005】この発明は前記のような課題を解決するも
のであり、鉄骨の使用量を大幅に低減することにより組
立構造の簡素化,迅速化およびコストの低減が図れると
ともに、組立作業の効率化によって、速やかに大空間を
包む大屋根を構築できる大規模建築構造物の屋根構造お
よび屋根構築方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
大規模建築構造物の屋根構造は、周辺躯体に互いに対向
するように設置された一対のガイドレールと、これらの
各ガイドレールに沿って移動するケーブル支持部材を両
端に有する複数本の吊りケーブルと、これらの各吊りケ
ーブルの設定長ごとの複数部位に締結された交点金物
と、前記各吊りケーブルに対して交差するように配置さ
れ、かつ前記交点金物によって支持された張力導入用の
押えケーブルとを設けて、これらの押えケーブルに沿う
ように、支持部材の両端を隣接する各一の前記交点金物
に連結し、前記支持部材に屋根板を取り付けたものであ
る。
【0007】また、請求項2の発明にかかる大規模建築
構造物の屋根構築方法は、周辺躯体に対向するように設
置した一対のガイドレールに対し複数本の吊りケーブル
の両端をそれぞれ移動可能に支持させた後、これらの各
吊りケーブルの設定長ごとの複数部位に交差金物を締結
し、前記吊りケーブルに対して交差する方向に前記交点
金物に対して張力導入用の押えケーブルを支持させ、続
いて、これらの押えケーブルに沿うように隣接する各一
の交点金物に支持部材の両端を連結した後、該支持部材
に屋根板を取り付け、その屋根板の取り付けまでの工程
を隣接する前記吊りケーブル間の所定幅ごとに完了した
ものを、該吊りケーブルの前記ガイドレールに沿った次
々の移動によって増設し、最後に前記各押えケーブルに
張力を導入して大屋根とするようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の一形態
を図1ないし図11に示して説明する。図1はこの発明
の大規模建築構造物の屋根構造を一部拡大して示す斜視
図であり、同図において、1は吊りケーブルであり、こ
の図では平行に配置された2本のみ示されている。
【0009】また、これらの吊りケーブル1は、図2に
示すように、周辺躯体に互いに対向するように設置され
た例えば緩やかな円弧状の一対のガイドレール2に両端
部が移動可能に支持されている。そして、これらのガイ
ドレール2は、図3に示すように、例えば一側に開口部
3が形成された矩形断面のチャンネル部材からなり、強
度の高い鉄骨材からなる。
【0010】さらに、図4において、4は前記ガイドレ
ール2内を移動するケーブル支持部材であり、これがブ
ロック状の走行体5に四つの車輪6を回転自在に取り付
けたものからなる。また、この走行体5の一側にはケー
ブル係止リング7が取り付けられている。
【0011】そして、図1および図2に示した各吊りケ
ーブル1の両端が図5に示すように前記ケーブル支持部
材4のケーブル係止リング7に通された後重ね合わさ
れ、この重ね合わせ部付近にワイヤなどの締結部材が巻
き付けられることによって、各吊りケーブル1の両端に
ケーブル支持部材4が連結保持されている。
【0012】従って、各吊りケーブル1の両端は、ガイ
ドレール2内で車輪5を介して円滑に走行(移動)する
ケーブル支持部材4に支持されて、前記開口溝3に沿っ
て移動自在とされている。
【0013】一方、図1において、8は前記各吊りケー
ブル1の設定長ごとの複数部位に固定された交点金物で
あり、各吊りケーブル1に対し交差するように張設され
る後述の押えケーブルを支持する。
【0014】この交点金物8は、図6および図7に示す
ように、各吊りケーブル1を上下から挟持する板状の上
部挟持片9および下部挟持片10と、各吊りケーブル1
を挟持したこれらの各挟持片9,10を一体に締め付け
るボルト・ナットなどの締結具11とを有する。なお、
各吊りケーブル1は上部挟持片9および下部挟持片10
の互いに対向する面に形成された円弧状切欠間に挟持さ
れて、前記締結具11により締め付け保持される。
【0015】また、前記上部挟持片9上には、これに交
差する方向に押えケーブル用の下部支持片12が一体に
設けられており、この下部支持片12上とこれの上に載
置される上部支持片14との間に保護パイプ17が挟ま
れて、この保護パイプ17の支持孔16内に押えケーブ
ル13がルーズに支持されている。なお、上部支持片1
4および下部支持片12は、前記上部挟持片9および下
部挟持片10とともにこれらに貫通されたボルト・ナッ
トなどの締結具15により相互に固定されている。
【0016】従って、前記保護パイプ17において押え
ケーブル13は滑らかに嵌挿支持されるため、この押え
ケーブル13の外周面が負傷するのを防止することがで
きる。
【0017】さらに、18は上部支持板14上に一体に
突設され、かつ押えケーブル13の長手方向に延びる所
定高さのガセットプレートで、このガセットプレート1
8の上端縁には後述のタイトフレームを支持するための
タイトフレーム受け19が一体に設けられている。20
はガセットプレート18をこれに直交する方向に補強す
る略三角形の一対の補強プレートである。
【0018】なお、前記押えケーブル13は前記吊りケ
ーブル1に対して互いに交差するように前記交点金物8
に前記のように支持されてケーブルネットを構成するも
のであり、屋根形成時にはその両端を引張ってテンショ
ンを導入し、屋根構造を安定させるように機能するもの
である。
【0019】また、21は押えケーブル13の長手方向
に隣接する交点金物8,8間にそれぞれ連結される支持
部材としての角パイプであり、これらの各角パイプ21
の両端に補強用のフランジ板21aを介して連結された
各取付片22が、ガセットプレート18に対してボルト
・ナットや溶接などの締結手段によって図7に示すよう
に固着されている。
【0020】そして、各角パイプ21および交点金物8
のタイトフレーム受け19上には、図1に示すような屈
曲形のタイトフレーム23が取り付けられており、この
タイトフレーム23上に屋根板としての折板24が取り
付けられている。
【0021】この折板24としては、例えばフェルト付
きシングル折板,断熱材入りダブルパック折板,ポリカ
ーボネイト折板などが用いられ、透光性を確保しようと
する場合にはポリカーボネイト折板などが用いられる。
【0022】なお、図示しないが、各角パイプ21,2
1間では、これらの折板24が幅方向の両端部で互いに
重ね合わせられ、雨水が漏れるのを防止している。ま
た、これらの各折板24は吊りケーブル1の長手方向に
隣接するものどうしが、雨水が漏れない方向に互いにそ
の隣接部付近が重ね合わされている。
【0023】このように、この発明の大規模建築構造物
の屋根構造は、吊りケーブル1および押えケーブル13
に前記のように取り付けられた各交点金物8,8間に角
パイプ21が接続されており、タイトフレーム23を介
してその上に折板24が敷設され、この折板24の敷設
がケーブルネットの必要とする領域に実施されて、図2
に示すような双曲放物線面に近い形状に作られている。
【0024】従って、この屋根構造では、従来のトラス
構造の屋根に比較して、支持部材の使用量を大幅に低減
でき、また、トラスがないことによって必要な天井高さ
に対して、建物高さを低く抑えることができる。
【0025】特に、メインスタンドが高く、その他の部
分は天井が低くてもよい競輪場などの施設では、前記双
曲放物線面を持つ屋根が最適であり、空調が必要な空間
を必要最小限に抑えることができ、経済的となる。
【0026】次にこの大規模建築構造物の屋根構築方法
について説明する。まず、周辺躯体に対向するように設
置した図2に示すような前記一対のガイドレール2に、
吊りケーブル1の両端を図5に示すように保持させたケ
ーブル支持部材4を、走行可能に収容する。
【0027】このようにして、必要とする他の複数本の
吊りケーブル1についても、これをケーブル支持部材4
に保持させて、各吊りケーブル1が両端部で一対のガイ
ドレール2に沿って移動可能にしておく。このとき、こ
れらを各ガイドレール2の端部付近である折板組立ヤー
ドの領域W内に図8に示すように集中させておく。
【0028】そして、その領域W内において前記各吊り
ケーブル1における設定長ごとの複数部位に、交点金物
8を締結する。この締結は吊りケーブル1を上部挟持片
9および下部挟持片10間に挟んで締結具11を締め付
けることによりなされる。
【0029】次に、前記各吊りケーブル1に対して交差
するように、張力導入用の押えケーブル13を交点金物
8の下部支持片12および上部支持片14が作る支持孔
16内にルーズに支持させる。なお、この支持は下部支
持片12上に載せた押えケーブル13に上部支持片14
を重ね、前記各挟持片9,10とともに締結具15によ
って各支持片12,14を締結することによりなされ
る。
【0030】さらに、その押えケーブル13に沿うよう
に隣接する各一の交点金物のガセットプレート18に、
支持部材である前記各角パイプ21の両端をボルト・ナ
ットや溶接によって連結する。
【0031】そして、これらの角パイプ21およびタイ
トフレーム受け19の上にタイトフレーム23を介して
折板24を取り付け、この折板24の取り付けが終了し
た吊りケーブル1をガイドレール2に沿って、ウインチ
などを用いて図8の矢印方向に移動させる。
【0032】そして、この吊りケーブル1に隣接する次
の吊りケーブル1に対しても、前記同様にして角パイプ
21を介して折板24を取り付けた後、押えケーブル1
3を引き出しつつ、この折板24を取り付けた吊りケー
ブル1をガイドレール2に沿って前記領域W外へ矢印方
向に移動させる。こうして、その折板24の取り付けま
での工程を隣接する吊りケーブル1,1間の所定幅ごと
に完了したものを、その吊りケーブル1の前記ガイドレ
ール2に沿った次々の移動によって増設することで徐々
に屋根が拡大形成されている。
【0033】こうして、前記折板24の取り付けがガイ
ドレール1の略全長に亘って実施された場合には、前記
各押えケーブル13に対し、図9の矢印に示す両方向に
テンションを導入し、このテンションの導入状態にて、
屋根を安定させ各押えケーブル13の両端を所定の周辺
躯体に止着して、図2に示すような大屋根を完成するこ
ととなる。
【0034】従って、このような構築方法では、吊りケ
ーブル1の移動および交点金物8の押えケーブル13に
対するスライドを利用することによって、大屋根の敷設
を効率良く実施でき、工期の短縮を実現できることとな
る。
【0035】次に、前記大屋根を既設の競輪場の建替え
時に構築する場合について説明する。これまでの競輪場
にはスタンド上部にしか屋根がなく、強い雨のときは開
催が中止されることが多々あった。
【0036】そこで、スタンドの建替えなどを機会に屋
根をかけることで、天候に左右にされず、騒音が外に洩
れず、しかも夜間の開催を可能にするとともに、地域住
民の各種イベントにも利用できる。
【0037】しかし、このような屋根の構築において
は、その工事コストが安いこと、工事中にも競技が開催
可能であること、ピスト(自転車の走路)内には架設足
場などが設立されないことが要請される。
【0038】このため、図10および図11に示すよう
に、メインスタンド31を含むスタンド32の改修を実
施しながら、このスタンド32の一部を被う片持ち式の
屋根を掛ける。なお、この片持ち式の屋根は、対向する
スタンド32内に2列に配置された略L字形のアーチ柱
33上に、周知の方法により取り付けられる。
【0039】また、このアーチ柱33には、前記構築方
法による屋根重量によって吊りケーブル1が下方へ下が
ろうとする力(反力)に対向する力が作用する。そこ
で、この対向する力を補償するために、各アーチ柱33
にはワイヤ34およびワイヤ支持棒35による周知のバ
ックステイ処理がなされる。
【0040】次に本発明による前記ガイドレール2を前
記2列の各アーチ柱33の上端に取り付け、折板組立ヤ
ードWとして指定した領域内で、前記ガイドレール2間
に既述のように移動自在に張設した吊りケーブル1上
に、角パイプ21などを介して折板24を組付け、次々
に折板を付けた吊りケーブル1をスライドさせて、図1
0に示す長方形の領域Yを被う本発明の屋根構造を形成
する。
【0041】そして、最後に前記スタンド32の残る一
部、例えば図10の右半円部の領域Zまたは左半円部の
領域を被うように、片持ち式の屋根(図示しない)を掛
けて工事を終了する。なお、この例では前記反力をバッ
クステイで処理するため、曲げで抵抗する部材を極力少
なくし、これに代えて引張りで抵抗する材料を用いるこ
とで、躯体数量,重量を低減およびこれによる工事経費
のローコスト化を図ることが可能になる。
【0042】従って、かかる競輪場にあっても、本発明
の屋根構造を、ローコストに、レースの開催を妨げず
に、さらにピスト内に架設足場を設けることなく構築可
能にし、この競輪場を天候や昼夜の別あるいは騒音の有
無に関係なく、競技用,各種イベント用大ホールとして
使用できることとなる。
【0043】続いて、この発明の他の実施の形態を図1
2および図13に示して説明する。図に示す交点金物
8’は、先に示した実施の形態における交点金物8が保
護パイプ17によって押えケーブル13をルーズに支持
しているのに対し、保護パイプ17をもたず下部支持片
12および上部支持片14間に押さえケーブル13を挟
んで緊結するものである。
【0044】さらに、この交点金物8’に連結される角
パイプ21の取付片22は、ガセットプレート18に対
してボルト・ナットにより固定されているが、このとき
ボルトは取付片22に角パイプ21の長さ方向に設けら
れた長穴22aに挿通され、これによって角パイプ21
がその長さ方向にルーズに支持されており、押えケーブ
ル13に張力導入した場合の各交点金物8’の間隔の変
化分をこの支持構造により吸収するようになっている。
【0045】この交点金物8’を用いて、大規模建築構
造物の屋根を構築するには、図8に示す折板組立ヤード
の領域W内において各吊りケーブル1における設定長ご
との複数部位に交点金物8’を締結した後、各吊りケー
ブル1に対して交差するように、押えケーブル13を交
点金物8’の下部支持片12および上部支持片14間に
挟んで緊結する。
【0046】さらに、その押えケーブル13に沿うよう
に隣接する各一の交点金物8’のガセットプレート18
に、角パイプ21の両端をボルト・ナットによりその長
さ方向にルーズに連結する。以降は先に示した実施の形
態と同様の作業を実施することによって徐々に屋根が拡
大形成される。
【0047】この交点金物8’を用いれば、張力導入後
の各交点金物8’間の間隔の変化分を角パイプ21と交
点金物8’との支持構造により吸収しつつ屋根を構成す
る各部材を押えケーブル13に固定することができ、こ
れによって張力導入後の屋根の安定性をさらに高めるこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれば
互いに対向するように設置された一対のガイドレール
と、これらの各ガイドレールに沿って移動するケーブル
支持部材を両端に有する複数本の吊りケーブルと、これ
らの各吊りケーブルの設定長ごとの複数部位に締結され
た交点金物と、前記各吊りケーブルに対して交差するよ
うに配置され、かつ前記交点金物によって支持された張
力導入用の押えケーブルとを設けて、これらの押えケー
ブルに沿うように、支持部材の両端を隣接する各一の交
点金物に連結し、これらの支持部材上に屋根板を取り付
けるように構成したので、支持部材の使用量を少なく抑
えることができるとともに、組立構造の簡素化,軽量化
およびローコスト化が図れ、また、鉄骨トラスの不使用
によって必要な天井高さに対して実質的に建物高さを低
く抑えることができるという効果が得られる。
【0049】さらに天井が一部で高く他部では低いとい
う競輪場などの施設では、この発明による双曲放物線面
を持つ屋根は最適であり、この屋根では空調空間も必要
最小限に抑えることができるため、維持コストが安くな
るという効果が得られる。
【0050】また、請求項2の発明によれば周辺躯体に
対向するように設置した一対のガイドレールに対し複数
本の吊りケーブルの両端をそれぞれ移動可能に支持させ
た後、これらの各吊りケーブルの設定長ごとの複数部位
に交差金物を締結し、前記吊りケーブルに対して交差す
る方向に前記交点金物に対して張力導入用の押えケーブ
ルを支持させ、続いて、これらの押えケーブルに沿うよ
うに隣接する各一の交点金物に支持部材の両端を連結し
た後、該支持部材に屋根板を取り付け、その屋根板の取
り付けまでの工程を隣接する前記吊りケーブル間の所定
幅ごとに完了したものを、該吊りケーブルの前記ガイド
レールに沿った次々の移動によって増設し、最後に前記
各押えケーブルに張力を導入して大屋根とするようにし
たので、屋根板を据え付けた各吊りケーブルを組立ヤー
ドからガイドレールに沿って順次移動させながら、大屋
根の施工を順次効率よく実施でき、この結果、工期の短
縮化とこれに伴う工事コストの削減が大幅に図れるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態による大規模建築構造
物の屋根構造の要部を示す斜視図である。
【図2】この発明の大規模建築構造物の屋根構造の全体
を示す斜視図である。
【図3】図1におけるガイドレールを示す要部の斜視図
である。
【図4】図3に示すガイドレール内を走行するケーブル
支持部材を示す斜視図である。
【図5】図3および図4に示すガイドレールとケーブル
支持部材との関係を示す側面図である。
【図6】図1における交点金物を示す正面図である。
【図7】図6に示す交点金物の側面図である。
【図8】この発明における折板をウインチによりスライ
ドさせる状況を示す説明図であ。
【図9】この発明における折板のスライド完了後の押え
ケーブルに対するテンション導入状況を示す説明図であ
る。
【図10】この発明の大規模建築構造物の屋根構造の競
輪場への構築例を示す概念図である。
【図11】図10における大規模建築構造物の屋根構造
の競輪場への構築例を示す側面図である。
【図12】この発明の他の実施の形態による大規模建築
構造物の屋根構造の交点金物を示す正面図である。
【図13】図12に示す交点金物の側面図である。
【符号の説明】
1 吊りケーブル 2 ガイドレール 4 ケーブル支持部材 8,8’ 交点金物 13 押えケーブル 21 角パイプ(支持部材) 24 折板(屋根板)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周辺躯体に互いに対向するように設置さ
    れた一対のガイドレールと、これらの各ガイドレールに
    沿って移動するケーブル支持部材を両端に有する複数本
    の吊りケーブルと、これらの各吊りケーブルの設定長ご
    との複数部位に締結された交点金物と、前記各吊りケー
    ブルに対して交差するように配置され、かつ前記交点金
    物によって支持された張力導入用の押えケーブルと、こ
    れらの押えケーブルに沿うように配置され、かつ両端が
    隣接する各一の交点金物に連結された支持部材と、これ
    らの支持部材上に取り付けられた屋根板とを備えた大規
    模建築構造物の屋根構造。
  2. 【請求項2】 周辺躯体に対向するように設置した一対
    のガイドレールに対し複数本の吊りケーブルの両端をそ
    れぞれ移動可能に支持させた後、これらの各吊りケーブ
    ルの設定長ごとの複数部位に交差金物を締結し、前記吊
    りケーブルに対して交差する方向に前記交点金物に対し
    て張力導入用の押えケーブルを支持させ、続いて、これ
    らの押えケーブルに沿うように隣接する各一の交点金物
    に支持部材の両端を連結した後、該支持部材に屋根板を
    取り付け、その屋根板の取り付けまでの工程を隣接する
    前記吊りケーブル間の所定幅ごとに完了したものを、該
    吊りケーブルの前記ガイドレールに沿った次々の移動に
    よって増設し、最後に各押えケーブルに張力を導入して
    大屋根とすることを特徴とする大規模建築構造物の屋根
    構築方法。
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