JPH09296153A - 水中防汚剤 - Google Patents

水中防汚剤

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JPH09296153A
JPH09296153A JP8131339A JP13133996A JPH09296153A JP H09296153 A JPH09296153 A JP H09296153A JP 8131339 A JP8131339 A JP 8131339A JP 13133996 A JP13133996 A JP 13133996A JP H09296153 A JPH09296153 A JP H09296153A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海中汚損生物に対して十分な付着防止効果を
発揮し得、高い水中防汚効果を有し、その防汚効果の持
続性にも優れている上、環境や人体への安全性に優れ、
船舶、海洋構築物の没水部、発電所の導水路管、魚網等
の表面に塗布することでこれら基盤に海中の生物が付着
するのを有効に防止することができる水中防汚剤を得
る。 【解決手段】 側鎖にオキシアルキレン単位を有するシ
リコーン樹脂を含有する水中防汚剤100重量部に対
し、下記一般式(1)で示される化合物と下記一般式
(2)で示される化合物とを共加水分解することにより
得られるシリコーン共重合体を2〜120重量部の割合
で配合する。 R3SiX (1) SiX4 (2) (但し、式中Rは炭素数1〜20の置換もしくは非置換
のアルキル基又は炭素数6〜12の置換もしくは非置換
のアリール基、Xはハロゲン原子又は炭素数1〜20の
置換もしくは非置換のアルコキシ基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶、海洋構築物
の没水部、発電所の導水路管、魚網等の表面に塗布する
ことでこれら基盤へ海中の生物が付着するのを防止する
ことができる水中防汚剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】船舶、
橋梁や海上タンク、ブイなどの海中構築物、発電所の導
水路管、魚貝類養殖に使用される養殖用支柱、魚網、定
置網などには、フジツボ、藻類、二枚貝類、ホヤ、フサ
コケムシ、カサネカンザシ、イソギンチャク、ワレカラ
など多種多様な海中生物が付着する。これら海中生物の
付着により、船舶は走行速度が低下してしまうので、速
度を保つための燃料費の増加が生じる。また、発電所の
導水路管では、管の閉塞や基材への侵食が起こる。網生
け簀においては、網目が付着生物によって目詰まりし、
海水循環不良により養殖魚の大量致死などの損害が生じ
る。
【0003】このような海中生物の付着を防止する方法
として、以前は亜酸化銅や有機銅系化合物、有機錫系化
合物などのような金属化合物を主成分とする水中防汚剤
が用いられてきた。しかし、有機銅系化合物等の金属化
合物を主成分とする水中防汚剤は、環境に対して好まし
くなく、魚貝類へ蓄積し、ひいてはそれを食した人体へ
の悪影響が懸念される上、強い刺激臭や毒性を有するた
め水中防汚剤使用時の作業員の体への影響も心配され
る。このため、魚貝類や人体に対して安全性が高く、か
つ海の付着生物に対して十分な付着防止効果を持ち、更
に付着防止効果の持続期間がより長い性能を有する水中
防汚剤の開発が要望されていた。
【0004】また最近では、上記要望に加えて、金属化
合物の水中防汚剤への使用の規制から、金属化合物を含
まないより安全な水中防汚剤へと開発が移り変わってき
ており、このような観点から、防汚効果に優れたシリコ
ーン樹脂、特に下記に示すようなオキシアルキレン基を
有するシリコーン系樹脂を用いた水中防汚剤が数多く開
発、報告されている。 (1)反応硬化型シリコーン樹脂とRxSi(R’O
H)y(4-x-y)/2で示される分子量250〜200,0
00の水酸基含有シリコーン樹脂とからなる水中防汚剤
(特開昭62−252480号公報)。 (2)反応硬化型シリコーン樹脂とRxSi(R’X)y
(4-x-y)/2で示される極性基含有シリコーン樹脂とか
らなる水中防汚剤(特開昭63−43973号公報)。 (3)反応硬化型シリコーン樹脂組成物50〜99重量
%及びRxSi(R−OR2y(4-x-y)/2で示されるシ
リコーン樹脂1〜50重量%を含有することを特徴とす
る水中防汚組成物(特開平3−255169号公報)。 (4)非シリコーン系皮膜形成性樹脂100重量部にH
LBが3〜12の範囲にあるオキシアルキレン基含有鎖
状オルガノポリシロキサン1〜50重量部を混入した水
中防汚剤(特公平6−104793号公報)。
【0005】上記(1)〜(4)の水中防汚剤は、防汚
効果に優れた(ポリ)オキシアルキレン基を代表とする
水酸基含有又は極性基変性シリコーン樹脂に着目したも
のである。水酸基含有又は極性基変性シリコーン樹脂
は、いずれも基盤部に撥水性に優れたポリシロキサンを
持ち、側鎖に水中において官能基が直立する水酸基含有
又は極性基を有することを特徴としている。
【0006】しかしながら、水中防汚剤は、使用の際、
塗布基盤上に防汚剤を塗った後、大気中で乾燥させてか
ら水中に浸漬することを常とするが、上記水中防汚剤
は、いずれもシリコーンゴム、シリコーンワニス、アク
リル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂を
用いる方法であって、樹脂を多量に用いて樹脂内部に防
汚効果の優れた少量の水酸基含有又は極性基変性シリコ
ーン樹脂を抑え込み保持させるというものである。しか
し、これら技術の共通した問題点は、樹脂が防汚剤中の
主成分になっていることであり、このため上記タイプの
防汚剤は、浸漬初期における防汚効果は優れているもの
の、防汚効果の持続性に劣り、経時で樹脂内部のシリコ
ーンオイルが溶出するに従って樹脂表面があらわにな
り、生物付着が起こり始めるという欠点があった。従っ
て、防汚効果の持続期間を延ばすことが必要である。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、高い防汚効果を有する上、防汚効果の持続性に優
れ、しかも安全面でも良好な水中防汚剤を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、側鎖にオキシアルキレン単位を有するシリコーン樹
脂を含有する水中防汚剤に、下記一般式(1)で示され
る化合物と下記一般式(2)で示される化合物とを共加
水分解することにより得られるシリコーン共重合体を特
定割合で配合すること、更に防汚性を有する有機化合物
を併用することにより、高い防汚効果を有する上、防汚
効果の持続性に優れ、しかも安全面でも良好な水中防汚
剤が得られることを見出した。
【0009】 R3SiX (1) SiX4 (2) (但し、式中Rは炭素数1〜20の置換もしくは非置換
のアルキル基又は炭素数6〜12の置換もしくは非置換
のアリール基、Xはハロゲン原子又は炭素数1〜20の
置換もしくは非置換のアルコキシ基である。)
【0010】即ち、本発明者は、先にオキシアルキレン
基を有するシリコーン樹脂の一種であるポリエーテル変
性シリコーン樹脂40〜99重量部に対して、アルキド
樹脂、ポリブテン樹脂、ブタジエン樹脂、アミノ樹脂、
アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、メタアクリ
ル酸樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、トルエン樹
脂及びスチレン樹脂から選ばれる硬化型樹脂あるいは熱
可塑性樹脂を1〜66重量部配合することにより、高い
防汚効果を有する上、その防汚効果の持続性に優れ、し
かも安全面でも良好な水中防汚剤を特願平7−2167
45号に提案したが、更に防汚性能や長期持続性を向上
した水中防汚剤を得るため検討した。その結果、オキシ
アルキレン基を有するシリコーン樹脂に配合することが
できる様々な化合物の中で、とりわけ上記シリコーン共
重合体は、高硬度が要求されるハードコート剤やシリコ
ーン粘着剤又は化粧品など特殊な機能が要求される製品
の原料として使用されているものであるが、シリコーン
ゴム等よりも編目状にベヒクルを覆う性質を持ってお
り、当該防汚剤に適用した場合にも同様に防汚成分であ
るポリオキシアルキレン基含有のシリコーン樹脂の適切
な徐放効果をもたらし、相溶性、撥水性及び防汚効果を
比較しても上記シリコーン共重合体を配合した場合に他
の樹脂を配合した場合に比べて顕著な防汚効果が得られ
ることを知見し、本発明をなすに至ったものである。
【0011】従って、本発明は、側鎖にオキシアルキレ
ン単位を有するシリコーン樹脂を含有する水中防汚剤1
00重量部に対し、上記一般式(1)で示される化合物
と上記一般式(2)で示される化合物とを共加水分解す
ることにより得られるシリコーン共重合体を2〜120
重量部の割合で配合することを特徴とする水中防汚剤を
提供する。
【0012】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の水中防汚剤は、側鎖にオキシアルキレン単
位を有するシリコーン樹脂を含有する水中防汚剤に、特
定のシリコーン共重合体を特定割合で配合してなるもの
である。
【0013】ここで、側鎖にオキシアルキレン単位を有
するシリコーン樹脂としては、例えば下記一般式(3)
で示されるポリエーテル変性シリコーンオイルが好適に
使用される。
【0014】
【化1】 〔Q1,Q2,Q3はR’(C24O)a(C36O)
bR”又はCH3を表わし、Q1,Q2,Q3のうち少なく
とも1つ以上はR’(C24O)a(C36O)bR”の
形態をとる(R’はアルキレン基、R”は水素又は低級
アルキル基、a,bは0以上の整数であるが、aとbが
同時に0となることはない)。また、n,mは1以上の
整数である。〕
【0015】上記ポリエーテル変性シリコーンオイル
は、HLB値が3〜10の範囲、特に3〜5の範囲にあ
ることが好ましく、HLB値が3未満の場合や10を超
えると、防汚効果が低下する場合がある。
【0016】また、ポリエーテル変性シリコーンオイル
は、25℃における粘度が50〜100,000センチ
ストークス(cs)、特に500〜10,000csで
あることが望ましく、50csに満たないと溶出が過度
に促進される場合があり、100,000csを超える
と製造上困難な場合がある。
【0017】また、上記オキシアルキレン基を有するシ
リコーン樹脂を含むベヒクル成分の中には、他の通常塗
料に使用される樹脂を混合しても問題なく、混合する樹
脂としては、例えばアクリル樹脂、アクリルゴム、他種
シリコーン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、マレイ
ミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂やこれら
のケン化物等の樹脂類が挙げられる。なお、これら樹脂
の配合割合は、本発明の効果を妨げない範囲とすること
ができ、通常オキシアルキレン単位を有するシリコーン
樹脂とシリコーン共重合体からなるベヒクル成分の配合
量を超えることはない。
【0018】次に、シリコーン共重合体としては、下記
一般式(1)で示される化合物と下記一般式(2)で示
される化合物とを共加水分解することにより得られるも
のを使用する。 R3SiX (1) SiX4 (2) (但し、式中Rは炭素数1〜20の置換もしくは非置換
のアルキル基又は炭素数6〜12の置換もしくは非置換
のアリール基、Xはハロゲン原子又は炭素数1〜20の
置換もしくは非置換のアルコキシ基である。)
【0019】上記式(1)において、Rは炭素数1〜2
0の置換もしくは非置換のアルキル基又は炭素数6〜1
2の置換もしくは非置換のアリール基であり、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、フェニル基等やそれらの水素原
子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基等が挙げ
られる。Xはハロゲン原子又は炭素数1〜20の置換も
しくは非置換のアルコキシ基であり、例えば塩素原子、
臭素原子、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
【0020】シリコーン共重合体を得るには、上記一般
式(1)で示される化合物と上記一般式(2)で示され
る化合物との比(R3SiX/SiX4)を好ましくはモ
ル比で0.5〜1.5の範囲で混合し、共加水分解す
る。上記一般式(1)で示される化合物と上記一般式
(2)で示される化合物との混合割合が0.5に満たな
いと、水溶性が高すぎ水中で溶出してしまう場合があ
り、1.5を超えると製造上困難な場合がある。
【0021】なお、共加水分解は、通常の方法で行うこ
とができる。上記シリコーン共重合体の配合量は、ポリ
オキシアルキレン単位を有するシリコーン樹脂を含む固
形成分(ベヒクル成分)100部(重量部、以下同様)
に対して2〜120部、好ましくは3〜70部の範囲内
とする。シリコーン共重合体の配合割合が120部を超
えると、実際の海中試験では防汚効果が劣り、上記シリ
コーン共重合体を配合しない場合よりも却って悪い結果
をもたらす。これはシリコーン共重合体によって極めて
硬い塗膜を形成し、ポリオキシアルキレン基が完全に覆
われてしまうため、防汚効果を有するポリオキシアルキ
レン基が水中において樹脂表面へ露出することができな
くなるためと考えられる。また、上記シリコーン共重合
体の配合割合が2部未満では、ポリオキシアルキレン基
を有するシリコーン樹脂の溶出を抑えきれず、優れた防
汚効果が得られない。
【0022】更に、本発明では、水中防汚剤に良好な防
汚性を付与する効果を発揮する防汚性を有する有機化合
物を上記ベヒクル成分100部に対し0.5〜100
部、特に10〜60部の割合で配合することが好まし
い。この防汚性を有する有機化合物としては、具体的に
スルファミド類、フタルイミド類、スルファミン類、ス
ルファニルアミド類、シクロヘキセンジカルボキシイミ
ド類、チオウレア類、マレイミド類、テトラメチルチウ
ラムジスルフィド、トリアジン類、2,3,5,6−テ
トラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン、ピリ
ジン−トリフェニルボラン、3,4−ジクロロフェニル
イソチオシアネート等が例示されるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0023】また、上記有機化合物は、塗膜乾燥時に平
均粒子径が100〜2,000μm、特に100〜1,
200μm、とりわけ100〜700μmのサイズの結
晶を析出するものであることが好ましい。上記有機化合
物を側鎖にオキシアルキレン単位を有するシリコーン樹
脂を含むベヒクル成分と上記式(1)及び(2)の単位
から構成されるシリコーン共重合体の混合物に配合した
場合でも結晶が析出しない場合や、結晶が析出してもそ
の平均粒子径が100μm未満であると、混合成分の塗
膜からの溶出が速すぎたり、均一な塗膜が形成されにく
く、防汚効果に劣る場合がある。なお、溶出に関して見
ると、30℃の人工海水中に24時間浸漬した後の防汚
剤塗膜の重量残存率(浸漬後防汚剤重量÷浸漬全防汚剤
重量)が85%以上である場合が好ましい。また、結晶
の平均粒子径が2,000μmを超える場合は、外力に
より部分的に結晶の剥離が起こり、防汚持続効果の低下
が見られる場合もある。
【0024】また、本発明の水中防汚剤は、上記必須成
分以外にその剤型に応じて必要であればその他の添加剤
を添加することができ、例えば通常塗料に使用される溶
媒、増粘剤、可塑剤、着色顔料、体質顔料、生理活性物
質、界面活性剤、帯電防止剤、タレ止め剤等を配合する
ことができる。
【0025】この場合、溶媒としては、その種類や量に
ついては特に制限されるものではないが、具体的にはベ
ンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトン、アセトン、l−メトキシ−2
−プロパノール、水等を用いるのが好ましい。
【0026】本発明の水中防汚剤は、そのまま使用して
もあるいは塗料、溶液、乳剤などの形態に調製して使用
しても良い。なお、塗料、溶液、乳剤などに調製する場
合は、該樹脂を含むベヒクルを1〜50重量%含有する
ように調製するのが好ましい。
【0027】本発明の水中防汚剤は、その使用方法に特
に制限はなく、例えば塗料として塗布したり、浸漬処理
等の方法で船舶、橋梁や海上タンク、ブイなどの海中構
築物、発電所の導水路管、魚貝類養殖に使用される養殖
用の支柱、魚網、定置網などを処理することができる。
なお、対象となる魚網の素材には特に制限はなく、例え
ば綿、麻、絹、羊毛などのような天然繊維、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリ
アミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリアクリロニトリルなどのような合成繊維で作ら
れた魚網に適用することができる。
【0028】本発明の水中防汚剤の使用量は特に制限さ
れないが、乾燥重量として処理対象となる構築物に対し
ては5〜10g/m2、魚網などに対しては2〜30重
量%程度とすることが一般的である。
【0029】
【発明の効果】本発明の水中防汚剤は、海中汚損生物に
対して十分な付着防止効果を発揮し得、高い水中防汚効
果を有し、その防汚効果の持続性にも優れている上、環
境や人体への安全性に優れているもので、船舶、海洋構
築物の没水部、発電所の導水路管、魚網等の表面に塗布
することでこれら基盤に海中の生物が付着するのを有効
に防止することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。
【0031】〔実施例、比較例〕表1に示す組成で調製
したそれぞれの水中防汚剤に魚網を浸漬した後、取り出
し、これを18時間風乾(20〜25℃での自然乾燥)
して防汚処理とした。このように防汚処理した400×
200mmの魚網をステンレススチール枠に張り付けて
1.5mの深さで、三重県海域の海水中に吊るした。こ
の海水中に浸漬した魚網は、1ヶ月毎に引き上げて生物
の付着状況を観察した。結果を表1に示す。なお、生物
の付着状況は下記に示す基準に基づいて評価した。生物の付着状況 : 1:生物が全く付着していない。 2:生物が部分的に少量付着している。 3:生物が全体的に少量付着している。 4:生物が全体的にかなり付着している。
【0032】表1の結果より、本発明の水中防汚剤は、
水中生物の付着を長期間にわたって効果的に防止し得る
ことが確認された。
【0033】
【表1】 *1:ポリエーテル変性シリコーンオイル(25℃の粘
度140cs)(信越化学社製) *2:(CH33SiCl/SiCl4をモル比0.5
の割合で共加水分解したもの *3:KE45TS(信越化学社製) *4:ニッサンポリブテン(日産化学社製) *5:テトラクロロイソフタロニトリル *6:テトラメチルチウラムジスルフィド *7:結晶の平均粒子径100μm未満 *8:結晶の平均粒子径500μm *9:結晶の平均粒子径600μm
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林田 章 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 信越化学工業株式会社コーポレートリサ ーチセンター内 (72)発明者 宮路 敦 東京都千代田区内神田1−5−13 信越ア ステック株式会社内 (72)発明者 降▲旗▼ 智欣 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番1号 信越化学工業株式会社コーポレートリサ ーチセンター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖にオキシアルキレン単位を有するシ
    リコーン樹脂を含有する水中防汚剤100重量部に対
    し、下記一般式(1)で示される化合物と下記一般式
    (2)で示される化合物とを共加水分解することにより
    得られるシリコーン共重合体を2〜120重量部の割合
    で配合することを特徴とする水中防汚剤。 R3SiX (1) SiX4 (2) (但し、式中Rは炭素数1〜20の置換もしくは非置換
    のアルキル基又は炭素数6〜12の置換もしくは非置換
    のアリール基、Xはハロゲン原子又は炭素数1〜20の
    置換もしくは非置換のアルコキシ基である。)
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)で示される化合物と上
    記一般式(2)で示される化合物との比(R3SiX/
    SiX4)をモル比で0.5〜1.5の割合で混合し、
    共加水分解する請求項1記載の水中防汚剤。
  3. 【請求項3】 防汚性を有する有機化合物を配合する請
    求項1記載の水中防汚剤。
  4. 【請求項4】 防汚性を有する有機化合物が、防汚剤塗
    膜を乾燥した際に平均粒子径100〜2,000μmの
    結晶として析出するものである請求項3記載の水中防汚
    剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20140170426A1 (en) * 2011-06-30 2014-06-19 Hempel A/S Novel fouling control coating compositions
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