JPH09296080A - 着色樹脂組成物 - Google Patents
着色樹脂組成物Info
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- JPH09296080A JPH09296080A JP11079096A JP11079096A JPH09296080A JP H09296080 A JPH09296080 A JP H09296080A JP 11079096 A JP11079096 A JP 11079096A JP 11079096 A JP11079096 A JP 11079096A JP H09296080 A JPH09296080 A JP H09296080A
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Abstract
に接触する場合の退色防止性及び/又は水泡発生抑制作
用を改善するための、優れた成形用樹脂組成物を提供す
る。 【構成】 顔料を樹脂中に内包した顔料内包樹脂粒子
(マイクロカプセル着色粒子)が特定割合で配合された
ポリオレフィン樹脂より成る。顔料内包樹脂粒子はその
樹脂皮膜が架橋、硬化されていると更に効果的である。
Description
退色防止性及び/または水泡発生抑制に優れた着色樹脂
組成物に関する。
優れた着色樹脂組成物として、例えば特開平7−766
39号公報で開示されているように塩素化フタロシアニ
ン化合物(塩素置換数:2〜10)を用いることが上げ
られる。確かに、塩素を有しないフタロシアニンブルー
と比較すれば、退色防止性が良好な傾向にある。しかし
ながら、この現象は、塩素イオン等がポリオレフィン樹
脂中へ浸透し、顔料と直接接触することによって酸化劣
化することに起因している。そのため、シアニングリ−
ン(塩素置換数:16)の構造を持てば、分子構造的
に、より接触を緩和することができるが、それでも限界
がある。更に、特開平7−76639号公報では塩素水
性試験条件として温度条件を40℃で評価しているが、
JIS K9762-1993 では更に厳しく60℃で評価
することになっている。また、本発明者は酸化作用等に
よってポリオレフィン樹脂表面の水泡発生がフタロシア
ニン系顔料で着色することによって促進されると言う欠
点があることも確認している。
対して退色防止性及び/または水泡発生抑制に優れた着
色樹脂組成物を提供するものである。
状況に鑑み鋭意研究した結果、顔料を樹脂中に内包した
顔料内包樹脂粒子(マイクロカプセル着色粒子)を、更に
は、その樹脂皮膜を架橋、硬化させた顔料内包架橋樹脂
粒子を含有させてなる着色樹脂組成物を用いると、塩素
含有水に対して退色防止性及び/または水泡発生抑制に
優れた着色樹脂組成物が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。
た顔料内包樹脂粒子(マイクロカプセル着色粒子)を、
更にはその樹脂皮膜を架橋、硬化させた顔料内包架橋樹
脂粒子を、ポリオレフィン樹脂100重量部に顔料換算
で0.005〜10重量部含有することを特徴とする塩
素含有水に対して退色防止性及び/または水泡発生抑制
に優れた着色樹脂組成物を提供するものである。
機顔料のどちらも利用可能である。
れに期待される特性の相違又は製造過程の違い等によっ
て種々のタイプのものを選択可能である。大別すると、
顔料内包樹脂粒子の樹脂皮膜が架橋、硬化されたものと
そうでないものがあり、好適には顔料内包架橋樹脂粒子
を挙げることができる。
る顔料内包架橋樹脂粒子として好適で典型的なタイプと
しては、それに用いられる成分、処理過程の違いによっ
て以下のものが挙げられる。
に溶解する分散安定剤を加え、さらにこれに前記有機溶
媒には溶解するが、生成する重合体は前記有機溶媒にて
膨潤するか、もしくはほとんど溶解しない、少なくとも
2以上の付加重合性官能基を有する重合性単量体類を必
須成分とする付加重合性単量体類を顔料の存在下に重合
して得られる顔料内包樹脂粒子ないし顔料内包架橋樹脂
粒子である。
基を有する付加重合性単量体類を必須成分とする付加重
合性単量体類、及び顔料を乳化剤の存在下に乳化分散
し、ついで重合することで得られる顔料内包架橋樹脂粒
子である。
能基を有する樹脂と、該付加反応性官能基と反応しうる
官能基を有する樹脂あるいは架橋剤とを結着樹脂とし
て、その中に顔料を含有した粒子の液媒体分散液を作成
した後、該結着用樹脂を架橋させて得られる顔料内包架
橋樹脂粒子を挙げることができる。
少なくとも2以上の付加反応性官能基を有する樹脂と、
該付加反応性官能基と反応しうる官能基を有する樹脂あ
るいは架橋剤との混合物と、有機溶剤と、顔料を、分散
安定剤の存在下に水性媒体中に転相乳化する事で得られ
る顔料を含有した粒子の液媒体分散液を用いること、
とも2以上の付加反応性官能基を有する、中和により水
分散性になりうる樹脂と、該付加反応性官能基と反応し
うる官能基を有する樹脂あるいは架橋剤と、顔料と、有
機溶剤と、前記樹脂を水分散性とするに足る中和剤とを
含む混合物を、水性媒体中に転相乳化して得られる顔料
を含有した粒子の液媒体分散液を用いること、又は、
応性官能基を有する樹脂と、有機溶剤と、顔料とを必須
成分とする混合物(1)と、中和により親水性を増す官
能基及び少なくとも2以上の付加反応性官能基を有す
る、中和により水分散性になりうる樹脂(2)と、有機
溶剤と、該付加反応性官能基と反応しうる官能基を有す
る樹脂あるいは架橋剤と、前記樹脂を水分散性とするに
足る中和剤、とを含む混合物を水性媒体中に転相乳化し
て得られる、樹脂でカプセル化された粒子の液媒体分散
液を用いることが重要である。
脂、あるいは少なくとも2以上の付加反応性官能基を有
する樹脂が、中和により親水性を増す官能基、あるいは
中和により親水性を増す官能基及び少なくとも2以上の
付加反応性官能基を有する、中和により水分散性になり
うる樹脂であって、かかる樹脂と有機溶剤と顔料を必須
成分とする混合物であって、しかも樹脂(2)よりも親
水性が低いものであることも重要である。
脂粒子を架橋、硬化に導く上で重要な成分としては、樹
脂の、少なくとも2以上の付加反応性官能基及び、中和
により親水性を増す官能基が、ともにカルボキシル基で
あり、該付加反応性官能基と反応しうる樹脂あるいは架
橋剤の官能基が、少なくとも2以上のグリシジル基を挙
げることができる。
及び最良の状態は、後記に示される実施例に具体的に示
されるが、本発明を実施する上で選択可能な各構成要件
についてを以下に示す。
に、シアニン系顔料である。シアニン系顔料とは、メタ
ルフリ−シアニンブル−、銅フタロシアニンブル−、塩
素化銅フタロシアニンブル−、シアニングリ−ン等が挙
げられる。また、通常ポリオレフィン樹脂の着色に使用
できる有機顔料、例えばインダスレン系、アゾ系、アン
スラキノン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン
系、イソインドリノン系、チオインジゴ系、ジオキサジ
ン系等も使用することができる。
に、コバルトブル−、群青である。また通常ポリオレフ
ィン樹脂の着色に使用できる無機顔料、例えば酸化チタ
ン、チタンイエロ−、弁柄、焼成顔料、カ−ボンブラッ
ク等も使用することができる。
顔料内包粒子の製法について説明する。顔料内包粒子の
製法は種々考えられるが、簡便かつ本用途に好適な製法
として、以下に示す製法が採用できる。 1)非水溶媒系で行う分散重合法を用いて、少なくとも
2以上の付加重合性官能基の重合により顔料内包粒子を
得る方法で、重合の度合いにより架橋又は非架橋の粒子
が得られる。 2)水系で行う乳化重合あるいは懸濁重合法を用いて、
少なくとも2以上の付加重合性官能基により架橋された
顔料内包架橋粒子を得る方法。 3)非水溶媒系で行う分散重合法を用いて粒子を生成
後、架橋を行うことで顔料内包架橋粒子を得る方法。 4)水系で行う乳化重合あるいは懸濁重合法を用いて粒
子を生成後、架橋を行うことで顔料内包架橋粒子を得る
方法。 5)分散安定剤存在下転相乳化により粒子を生成後、架
橋を行うことで顔料内包架橋粒子を得る方法。 6)中和により親水性を増す官能基を有し、該中和によ
り自己水分散しうる樹脂を用いた転相乳化により粒子を
生成後、架橋を行うことで顔料内包架橋粒子を得る方
法。
架橋粒子を容易かつ簡便に得ることができるため好まし
い。そこで、その構成を詳細に説明する。顔料を内包す
る方法は、 イ)中和により親水性を増す官能基と、少なくとも2以
上の付加反応性官能基を有する、中和により自己水分散
しうる樹脂で内包する場合、 ロ)疎水性樹脂あるいは少なくとも2以上の付加反応性
官能基を有する疎水性樹脂と顔料の混合物を、中和によ
り親水性を増す官能基と少なくとも2以上の付加反応性
官能基を有する、中和により自己水分散しうる樹脂で内
包する場合、 ハ)中和により親水性を増す官能基、あるいは中和によ
り親水性を増す官能基と、少なくとも2以上の付加反応
性官能基を有する、中和により自己水分散しうる樹脂と
顔料の混合物を、前者の顔料混合物よりも親水性の高
い、中和により親水性を増す官能基と少なくとも2以上
の付加反応性官能基を有する、中和により自己水分散し
うる樹脂で内包する場合、 が挙げられる。
用する樹脂は、中和により親水性を増す官能基及び少な
くとも2以上の付加反応性官能基を有していればどのよ
うなものでも使用できる。たとえば、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、塩ー酢ビ樹脂、アク
リル樹脂及びアクリル/スチレン樹脂などが代表的なも
のとして挙げられる。
レン系の樹脂が好ましく、原料単量体としては下記のも
のが挙げられる。スチレン、o−メチルスチレン、mー
メチルスチレン、pーメチルスチレン、αーメチルスチ
レン、pーエチルスチレン、2、4ージメチルスチレ
ン、p−nーブチルスチレン、p−tertーブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、pーメトキシスチ
レン、pーフェニルスチレン、pークロルスチレン、
3、4ージクロルスチレン、などのスチレン類;アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸ヘキシル、アクリル酸2ーエチルヘキシル、アク
リル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸
ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2ークロ
ルエチルアクリル酸フェニル、αークロルアクリル酸メ
チル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸
2ーエチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル
酸ステアリルの如き(メタ)アクリル酸エステル類;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸
ビニルなどのビニルエステル類;アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、などの(メタ)アクリル酸誘導体;ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエー
テルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビ
ニルヘキシルケトン、メチルイソプロぺニルケトンなど
のビニルケトン類;Nービニルピロール、N−ビニルピ
ロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物;ふ
っ化ビニル、ふっ化ビニリデン、テトラフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロプロピレンおよびアクリル酸トリフ
ルオロエチル、アクリル酸テトラフルオロプロピルなど
の含フッ素アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エス
テル類等が挙げられる。
水性を増す官能基及び少なくとも2以上の付加反応性官
能基を有している必要があり、その種類及び導入方法に
ついて述べる。
カチオン性基として、アミノ基、とりわけ第三級アミノ
基が挙げられる。また、アニオン性基として、燐酸基、
硫酸基、とりわけカルボキシル基が挙げられる。
基を樹脂に導入するには、たとえばアクリル酸ジメチル
アミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、ビニ
ルピリジン、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジエチルアミノエチルなどの第三級アミノ基を
有する単量体類を共重合する方法、(メタ)アクリル酸
グリシジルなどのグリシジル基を有する単量体類の共重
合体にジブチルアミンなどの第二級モノアミンを付加す
る方法などが挙げられる。
基を樹脂に導入するには、たとえばアクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン
酸、マレイン酸モノブチルの如きマレイン酸モノアルキ
ル類、イタコン酸モノブチルの如きイタコン酸モノアル
キル類が挙げられる。その他、無水マレイン酸の如き酸
無水基を有する単量体を共重合して得られる、酸無水基
含有共重合体に、モノアルコールを付加する方法、水酸
基を有する単量体を共重合して得られる水酸基含有共重
合体に、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水トリメリ
ット酸の如き酸無水基含有化合物を付加することによっ
ても、カルボキシル基を導入することができる。
増す官能基に加えて、付加反応性官能基を有する必要が
ある。かかる付加反応性官能基と反応しうる官能基を有
する樹脂あるいは架橋剤の組み合わせとしては、次に記
すものが使用できる。 1)付加反応性官能基がカルボキシル基である場合、か
かるカルボキシル基と反応する樹脂あるいは架橋剤とし
て、アミノプラスト樹脂、1分子中にグリシジル基を2
個以上有する化合物、1分子中にカルボジイミド基を2
個以上有する化合物、及び1分子中にオキサゾリン基を
2個以上有する化合物等が挙げられる。 2)付加反応性官能基が水酸基である場合、かかる水酸
基と反応しうる官能基を有する樹脂あるいは架橋剤とし
て、アミノプラスト樹脂、ポリイソシアネート化合物、
及びブロック化ポリイソシアネート樹脂等が挙げられ
る。 3)付加反応性官能基が第三級アミノ基である場合、か
かる第三級アミノ基と反応しうる官能基を有する樹脂あ
るいは架橋剤として、1分子中にグリシジル基を2個以
上有する化合物、あるいは樹脂。 4)付加反応性官能基がグリシジル基である場合、かか
るグリシジル基と反応しうる官能基を有する樹脂あるい
は架橋剤として、1分子中にカルボキシル基を2個以上
有する化合物、あるいは樹脂。ポリアミン化合物、ある
いは樹脂。ポリメルカプト化合物、あるいは樹脂。
ル基及び第3級アミノ基である場合、中和により親水性
を増す官能基を導入する方法と同様にして行うことがで
きる。 付加反応性官能基が水酸基である場合には、水
酸基を有する単量体を共重合することにより容易に導入
することができる。水酸基を有する単量体類としては、
たとえば、アクリル酸2ーヒドロキシエチル、アクリル
酸2ーヒドロキシプロピル、アクリル酸4ーヒドロキシ
ブチル、メタクリル酸2ーヒドロキシエチル、メタクリ
ル酸2ーヒドロキシプロピル、メタクリル酸4ーヒドロ
キシブチルの如き水酸基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル類;「プラクセル FMー2」、「プラクセル FA
ー2」(ダイセル化学工業(株)社製)に代表されるラ
クトン化合物を付加した(メタ)アクリル酸エステル
類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
類;ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト類;及びヒドリキシエチルビニルエーテル、ヒドロキ
シブチルビニルエーテルなどが挙げられる。
合には、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ルの如きグリシジル基含有(メタ)アクリル酸エステル
類を共重合することで容易に製造することができる。
設計の容易さ、架橋反応の容易さから、中和により親水
性を増す官能基及び付加反応性官能基がともにカルボキ
シル基であって、該付加反応性官能基と反応しうる樹
脂、あるいは架橋剤の官能基が、2以上のグリシジル基
である場合が好ましい。
応性官能基と反応しうる樹脂、あるいは架橋剤として代
表的なもののみ例示すれば、たとえば、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂などの如きフェノ
ール類のグリシジルエーテル類;ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリプロピ
レンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジ
グリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエー
テルの如き各種グリコールやポリオールのグリシジルエ
ーテル類;アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸
ジグリシジルエステルの如きグリシジルエステル類;
(メタ)アクリル酸グリシジルなどの単量体類を共重合
して得られるグリシジル基含有樹脂;エポキシ化ポリブ
タジエン;ジグリシジルアニリン、トリグリシジルパラ
アミノフェノール、トリグリシジルメタアミノフェノー
ル、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、N,N,
N',N'ーテトラグリシジルーmーキシレンジアミン、1,
3ービス(N,Nージグリシジルアミノメチル)シクロ
ヘキサン、N,Nージグリシジルベンジルアミン、N,N
ージグリシジルベンジルアミン、N,Nージグリシジル
ーαーフェニルエチルアミン、 N,N,N’,N’ーテト
ラグリシジルイソフォロンジアミンなどのグリシジルア
ミン類が挙げられる。
基を有する、該付加反応性官能基と反応しうる樹脂、あ
るいは架橋剤としては、これらのみに限定されるもので
はない。
り小さくする事が好ましい。そのため、付加反応性官能
基と反応しうる樹脂、あるいは架橋剤の1分子中に含有
するグリシジル基の量は少なくとも2個、好ましくはよ
り多い方が、架橋間分子量が小さくなり、本発明の目的
に合致する。2個よりも少ないと、架橋反応が十分に進
行せず、好ましくない。
増す官能基及び付加反応性官能基がともにカルボキシル
基の場合、カルボキシル基の量は、酸価が10〜150
mg(KOH)/gなる範囲が好ましい。酸価が10よ
りも少ないと、水性媒体への転相乳化が困難となるた
め、また架橋間分子量が大きくなるため好ましくない。
一方、酸価が150よりもあまりに高いとやはり転相乳
化性が低下するとともに、親水性が高くなるため好まし
くない。
0〜300000なる範囲のものが好ましく、3000
0〜200000なるものがより好ましい。重量平均分
子量が5000よりも小さいと、カプセル化能が不十分
となるため好ましくない。一方、300000よりも大
きいと、転相乳化性が低下するため、ともに好ましくな
い。
とも2以上の付加反応性官能基を有する、中和により自
己水分散しうる樹脂に対する、該付加反応性官能基と反
応しうる官能基を有する樹脂、あるいは架橋剤の添加量
は、カルボキシル基1当量に対して、グリシジル基が
0.001〜2当量、より好ましくは0.01〜1.5 当
量なる範囲内が好ましい。グリシジル基が0.001 当
量よりも少ないと、架橋間分子量が高くなるとともに、
未架橋部位が残るため、耐熱性が不十分となり溶融混練
時に溶解し、所望の性能が得られなくなる。また、2当
量よりも多く添加しても、残存するカルボキシル基と効
果的に反応しないため好ましくない。
粒子を構成する材料について述べてきたが、次に、該顔
料内包架橋粒子の製造工程について説明する。まず、中
和により親水性を増す官能基及び少なくとも2以上の付
加反応性官能基を有する、中和により水分散性になりう
る樹脂に顔料を混合分散する。この時、樹脂固形物と顔
料を溶融混練で分散しても良いし、あるいは樹脂溶液又
は樹脂を有機溶剤に溶解した後、湿式にて顔料を混合分
散する。湿式にて顔料を混合分散する手段としては、サ
ンドミル、モーターミル、ボールミルの如き公知慣用の
手段で容易に達成される。樹脂固形物と顔料を溶融混練
で分散した場合には、所定量の有機溶剤で該樹脂を溶解
した顔料分散樹脂溶液を調整する。
溶解するものであれば各種の有機溶剤を使用できるが、
本付加反応に不活性のものを使用する必要がある。たと
えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、n−ヘキサン、
シクロヘキサン、n−ヘプタンの如き各種炭化水素類;
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロ
パノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−
ブタノール、tーブタノールの如きアルコール類;プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
イソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−
ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコ
ールモノn−ブチルエーテル等の如きエーテルアルコー
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンの如き各種ケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソブチルの如き各種エステル類;プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテートの如き各種エー
テルエステル類;テトラヒドロフランの如き各種環状エ
ーテル類;塩化メチレンの如き各種ハロゲン化炭化水素
類;などが挙げられる。中でも好ましくは、後述する工
程において容易に脱溶剤されるアセトン、メチルエチル
ケトン、酢酸エチル、イソプロパノールの如き低沸点溶
剤の使用が適切である。樹脂の合成に用いる反応溶剤
は、湿式で顔料と混合分散する場合には工程の簡素化の
面から、転相乳化時に使用する前記溶剤と同一の溶剤で
あることが好ましい。
工程で得られた顔料分散樹脂溶液と、該樹脂と反応しう
る官能基を有する樹脂、あるいは架橋剤とを含む混合物
を、水性媒体中に転相乳化する。転相乳化する方法とし
ては、次のような方法が適切である。 1)該混合物に中和剤を加えてから、水性媒体中に転相
乳化する方法。 2)該混合物に中和剤を加えてから、水性媒体を添加し
て転相乳化する方法。 3)該混合物を、中和剤を含有する水性媒体中に転相乳
化する方法。 4)該混合物に、中和剤を含有する水性媒体を添加して
転相乳化する方法。 また、中和剤は、該混合物、水性媒体それぞれに分割し
ていても良い。
る塩基性化合物としては、たとえば、トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
エチルエタノールアミン、の如き有機三級アミン類;ア
ンモニア;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの如き無
機塩基類などが挙げられる。
ル基とグリシジル基の反応触媒となり、比較的低温で穏
和な条件で反応するため特に好ましい。また、水性媒体
中に転相乳化し、粒子を生成する際のせん断力は、該混
合物が均一に撹拌される程度を持って行えばよく、何ら
特別な手段を講じる必要はない。 また、粒子径のコン
トロールは、主に、カルボキシル基を中和する塩基の量
によって行い、サブミクロンから30μm間で任意に得
ることができる。
溶剤後、架橋反応を行う。脱溶剤は有機溶剤の一部、あ
るいは全部を減圧下、留去する事で行われる。架橋反応
は、水性媒体の沸点以下の温度であって、かつ、粒子の
融着をさけるために粒子のガラス転移温度よりもあまり
高くない温度で行うことが好ましく、概ね、50〜10
0℃の範囲、より好ましくは60〜80℃の範囲の温度
で行うのがよい。
比較的低温で穏和な条件で反応させるためには、前述し
た如き有機三級アミンを中和塩基として用いるか、ある
いは、2ーメチルイミダゾールなどの公知の反応触媒を
併用してもよい。
カルボキシル基を酸でもってカルボキシル基に戻す工程
を行ってもよい。使用する酸は有機酸あるいは無機酸の
いずれでも良いが、塩酸や硫酸の無機酸は、生成した塩
類及び過剰の無機酸を水洗により容易に洗浄できるため
好ましい。
燥することで、顔料内包架橋粒子が得られる。次に製法
ロ)及びハ)について説明する。製法のロ)とハ)は、
イ)に比べより積極的に顔料をカプセル化する方法であ
り、顔料含有部分を顔料を含まない樹脂バインダーでカ
プセル化した、いわゆるコア/シェルタイプの顔料内包
架橋粒子を提供するものであり、本発明の目的により好
適な特性を付与するものである。
水性樹脂、あるいは少なくとも2以上の付加反応性官能
基を有している疎水性樹脂であればどのようなものでも
使用できる。たとえば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、塩ー酢ビ樹脂、アクリル樹脂及びア
クリル/スチレン樹脂などが代表的なものとして挙げら
れる。
レン系の樹脂が好ましく、原料単量体としては、イ)の
製法で述べたものを使用できる。該疎水性樹脂と顔料を
公知慣用の製法にて混合分散した、顔料分散疎水性樹脂
と、中和により親水性を増す官能基と少なくとも2以上
の付加反応性官能基を有する、中和により自己水分散し
うる樹脂と、該付加反応性官能基と反応しうる樹脂ある
いは架橋剤と、有機溶剤と、中和剤の混合物を水性媒体
中に転相乳化する。得られた粒子は、樹脂の親水ー疎水
性のバランスにより、顔料を含有した疎水性樹脂部分は
親水性の高い自己水分散性の樹脂部分にカプセル化され
た、いわゆるコア/シェル構造の粒子を形成する。
以上の付加反応性官能基を導入した方が、コア部とシェ
ル部の界面が強固に固着し、粒子強度が上がるため好ま
しい。 ハ)の製法は、ロ)の疎水性樹脂の代わりに、
中和により親水性を増す官能基を有し、中和により自己
水分散しうる樹脂を用いる点で異なる。該自己水分散し
うる樹脂を用いることにより転相乳化がより容易に行え
る点で優れている。この場合も、コア部分に2以上の付
加反応性官能基を導入した方が、コア部とシェル部の界
面が強固に固着し、粒子強度が上がるため好ましい。
ためには、中和により親水性を増す官能基、あるいは中
和により親水性を増す官能基と少なくとも2以上の付加
反応性官能基を有する中和により自己水分散しうる樹脂
と、顔料の混合物(1)を、(1)の顔料混合物よりも
親水性の高い、中和により親水性を増す官能基と少なく
とも2以上の付加反応性官能基を有する中和により自己
水分散しうる樹脂(2)、とともに転相乳化する必要が
ある。すなわち、より親水性の高い(2)の樹脂が、水
性媒体中において親水ー疎水のバランスにより、より親
水性の高い粒子表面に局在化するためである。
に使用される自己水分散しうる樹脂よりも、(2)の自
己水分散しうる樹脂の親水性が高いものが好ましい。中
和により親水性を増す官能基が、カルボキシル基である
場合には、カルボキシル基の量、たとえば酸価の大きい
ものが好ましく、また、該親水性を増す官能基を中和剤
により100%中和したときの、水性媒体中での粒径の
小さいものが好ましい。
れる自己水分散しうる樹脂と、(2)の自己水分散しう
る樹脂の親水性が同じ場合でも、(1)に使用される樹
脂は顔料に吸着されるため、顔料混合物(1)の親水性
は(2)の樹脂よりも低下し、(2)の樹脂が粒子表面
に優先的に局在化する。
しうる樹脂が、(2)の自己水分散しうる樹脂の親水性
よりも高い場合には、実際に粒子を調整し、透過型電子
顕微鏡で確認することが好ましい。
必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、シランカップ
リング剤等の添加剤や金属石鹸、低分子量ポリオレフィ
ン等の分散剤や所望の色相に調整するための無機顔料、
有機顔料等を添加してもよい。
は、各成分が最終成形物中に必要な量になるように配合
したものを直接成形してもよいし、押出機でコンパウン
ドを作製した後、成形してもよい。また、ドライカラ−
や高濃度マスタ−バッチを作製し、これを樹脂で希釈し
て成形することも可能である。
は、パイプ及び継ぎ手の使用に適している。中でも、上
水道用途に適している。 更には、塩素含有水に対する耐
久性が要求される用途、例えば薬品容器等が上げられ
る。
るが、本実施は単に例示のために記載するものであり、
本発明はこれらの実施例によって制限されるものではな
い。実施例に先立ち、本発明における顔料内包架橋樹脂
粒子の合成方法(カプセル化方法)について説明する。
ル/スチレン共重合体の合成例滴下装置、温度計、窒素
ガス導入官、撹拌装置及び還流冷却器を備えた3lのフ
ラスコに、メチルエチルケトンの1000部を仕込んで
から、下記の単量体類及び重合開始剤からなる混合物
を、80℃にて2時間かけて滴下した。
ルO」の3部を添加し、さらに4時間反応を継続してか
ら終了した。最後に、メチルエチルケトンで不揮発分が
50%になるように調整して樹脂溶液を得た。以下、こ
の樹脂溶液を(A−1)と略記する。該樹脂の重量平均
分子量は52000、酸価は60であった。
ル/スチレン共重合体の合成例滴下装置、温度計、窒素
ガス導入官、撹拌装置及び還流冷却器を備えた3lのフ
ラスコに、メチルエチルケトンの430部を仕込んでか
ら、下記の単量体類及び重合開始剤からなる混合物を、
80℃にて2時間かけて滴下した。
ルO」の3部を添加し、さらに4時間反応を継続してか
ら終了した。最後に、メチルエチルケトンで不揮発分が
50%になるように調整して樹脂溶液を得た。以下、こ
の樹脂溶液を(A−2)と略記する。該樹脂の重量平均
分子量は82000、酸価は70であった。
ル/スチレン共重合体の合成例滴下装置、温度計、窒素
ガス導入官、撹拌装置及び還流冷却器を備えた3lのフ
ラスコに、メチルエチルケトンの320部を仕込んでか
ら、下記の単量体類及び重合開始剤からなる混合物を、
80℃にて2時間かけて滴下した。
ルO」の3部を添加し、さらに4時間反応を継続してか
ら終了した。最後に、メチルエチルケトンで不揮発分が
50%になるように調整して樹脂溶液を得た。以下、こ
の樹脂溶液を(A−3)と略記する。該樹脂の重量平均
分子量は86400、酸価は100であった。
ル/スチレン共重合体の合成例滴下装置、温度計、窒素
ガス導入官、撹拌装置及び還流冷却器を備えた3lのフ
ラスコに、メチルエチルケトンの650部を仕込んでか
ら、下記の単量体類及び重合開始剤からなる混合物を、
80℃にて2時間かけて滴下した。
ルO」の3部を添加し、さらに4時間反応を継続してか
ら終了した。最後に、メチルエチルケトンで不揮発分が
50%になるように調整して樹脂溶液を得た。以下、こ
の樹脂溶液を(A−4)と略記する。該樹脂の重量平均
分子量は21100、酸価は20であった。
ン溶液の900部と、表3記載のモノクロル銅フタロシ
アニンブル−の50部とを、「アイガーモーターミル
Mー250」(米国 アイガー社製モーターミル)を使
用して1時間の間混練分散した。ついで、メチルエチル
ケトンで不揮発分を50%に調整してミルベースを作成
した。このミルベースの100部にたいして、「エピク
ロン840」(大日本インキ化学工業(株)社製 2官
能エポキシ樹脂)の3部と、イソプロパノールの12
部、及びトリエチルアミンの1部を加えてスリーワンモ
ーターを用いて350rpmにて撹拌しながら10ml
/minの滴下速度で40mlのイオン交換水を滴下し
て、転相乳化せしめた。さらに、350rpmで撹拌し
ながら20分間ホールドし、その後、100mlのイオ
ン交換水を追加した。以下、次のような後処理工程を得
て、粒径6.3 μmの顔料内包架橋粒子を得た。該架橋
粒子はテトラヒドロフランに溶解せず、顔料の溶出もな
かった。 1)減圧蒸留により脱溶剤を行う。 2)濾過する。 3)200mlのイオン交換水を加え、60℃ー8時間
架橋反応を行う。 4)濾過後のウエットケーキに、200mlのイオン交
換水を加え、撹拌下に1N塩酸にてPH2.5に調整す
る。 5)濾過し、200mlのイオン交換水で洗浄する。 6)ウエットケーキを凍結乾燥して顔料内包架橋樹脂粒
子を得る。
製 2官能エポキシ樹脂)の替わりに「テックモア V
G3101」(三井石化(株)社製 3官能エポキシ樹
脂)の1.5部を用いる以外は処理例1と同様にして、
粒径6.5μmの顔料内包架橋粒子を得た。該架橋粒子
はテトラヒドロフランに溶解せず、顔料の溶出もなかっ
た。
3官能エポキシ樹脂)の3部を用いる以外は処理例2と
同様にして、粒径6.4 μmの顔料内包架橋粒子を得
た。該架橋粒子はテトラヒドロフランに溶解せず、顔料
の溶出もなかった。
能エポキシ樹脂)の1.5部を用いた以外は処理例2と
同様にして、粒径6.5 μmの顔料内包架橋粒子を得
た。該架橋粒子はテトラヒドロフランに溶解せず、顔料
の溶出もなかった。
ン溶液の900部と、表3記載のモノクロル銅フタロシ
アニンブル−の112.5 部とを、「アイガーモーター
ミル Mー250」(米国 アイガー社製モーターミ
ル)を使用して1時間の間混練分散した。ついで、メチ
ルエチルケトンで不揮発分を50%に調整してミルベー
スを作成した。このミルベースの50部にたいして、樹
脂(A−3)の50部と、「TETRAD−X」(三菱
ガス化学(株)社製 4官能エポキシ樹脂)の1.2 部
と、イソプロパノールの21部、及びトリエチルアミン
の1部を加えてスリーワンモーターを用いて350rp
mにて撹拌しながら10ml/ minの滴下速度で40
mlのイオン交換水を滴下して、転相乳化せしめた。さ
らに、350rpmで撹拌しながら20分間ホールド
し、その後、100mlのイオン交換水を追加した。以
下、処理例1と同様な後処理を行うことで、粒径7.7
μmの顔料内包架橋粒子を得た。透過型電子顕微鏡によ
り観察すると、顔料含有部分がクリアーな樹脂層でくる
まれた、コア/シェル構造をなしていることが確認され
た。また、該架橋粒子はテトラヒドロフランに溶解せ
ず、顔料の溶出もなかった。
ン溶液の900部と、表3記載のモノクロル銅フタロシ
アニンブルーの73部とを、「アイガーモーターミル
Mー250」(米国 アイガー社製モーターミル)を使
用して1時間の間混練分散した。ついで、メチルエチル
ケトンで不揮発分を50%に調整してミルベースを作成
した。このミルベースの70部にたいして、樹脂(A−
2)の28部と、「TETRAD−X」(三菱ガス化学
(株)社製 4官能エポキシ樹脂)の1.5 部と、イソ
プロパノールの16部、及び1.4Nアンモニア水の3.
85部、メチルエチルケトンの15部を加えてスリーワ
ンモーターを用いて350rpmにて撹拌しながら10
ml/minの滴下速度で40mlのイオン交換水を滴
下して、転相乳化せしめた。さらに、350rpmで撹
拌しながら20分間ホールドし、その後、100mlの
イオン交換水を追加した。以下、処理例1と同様の後処
理を行い、粒径7.4 μmの顔料内包架橋粒子を得た。
透過型電子顕微鏡により観察すると、顔料含有部分がク
リアーな樹脂層でくるまれた、コア/シェル構造をなし
ていることが確認された。また、該架橋粒子はテトラヒ
ドロフランに溶解せず、顔料の溶出もなかった。
に「表3記載のコバルトブル−」の112.5部を用い
る以外は処理例3と同様にして、粒径6.6 μmの顔料
内包架橋粒子を得た。また、該架橋粒子はテトラヒドロ
フランに溶解せず、顔料の溶出もなかった。
に「表3記載の群青」の112.5部を用いる以外は処
理例3と同様にして、粒径6.7μm の顔料内包架橋粒
子を得た。また、該架橋粒子はテトラヒドロフランに溶
解せず、顔料の溶出もなかった。
n.,密度:0.952g/cm3 )100重量部に、
処理例1〜8に示す顔料内包架橋樹脂粒子を表1に示す
添加重量部を配合し、押出装置にて均一に混練しペレッ
ト化した後、射出成形機にて50×100×2(mm)の
プレ−トを作成した。このプレ−トをJIS K976
2-1993に準じて次の条件で塩素水試験を実施し、退色
性及び水泡発生の状況を評価した。その結果を表1に示
す。 〔試験条件〕 ・塩素水濃度:2000±100 ppm ・PH :6.5 ±0.5 ・温度 :60±1 ℃ ・浸漬時間 :1〜4週間 〔退色性の評価基準〕退色性は1週間浸漬後に評価し
た。
n.,密度:0.92g/cm3)100重量部に、表
3に示すフタロシアニンブ−、コバルトブル−、群青を
用いて以下実施例1と同様な操作を行い、評価をした。
その結果を表3に示す。
日本インキ化学工業(株)製の下記の銘柄を使用した。ノンクロル 銅フタロシアニンフ゛ルー : ファ-ストケ゛ンフ゛ル-GNPT(塩素を
有しない)モノクロル 銅フタロシアニンフ゛ルー : ファ-ストケ゛ンフ゛ル-5050(平均塩
素2個を有する)テトラクロル 銅フタロシアニンフ゛ル-: ファ-ストケ゛ンフ゛ル-4GN(平均塩素
4個を有する) また、表2におけるコバルトブル−、群青は下記のメ−
カ−の銘柄を使用した。
ALT BLUE #5000 群青 : 第一化成工業(株)製 群青 NO.2000
に対して退色防止性および/または水泡発生抑制に優れ
た着色成形物を与える。
Claims (12)
- 【請求項1】 顔料を樹脂中に内包した顔料内包樹脂粒
子(マイクロカプセル着色粒子)をポリオレフィン樹脂
の100重量部に顔料換算で0.005〜10重量部含
有することを特徴とする、塩素含有水に対して退色防止
性及び/または水泡発生抑制に優れた着色樹脂組成物。 - 【請求項2】 顔料が有機顔料である請求項1記載の着
色剤樹脂組成物。 - 【請求項3】 顔料が無機系顔料である請求項1記載の
着色剤樹脂組成物。 - 【請求項4】 顔料内包樹脂粒子の樹脂皮膜が、架橋、
硬化されたものである請求項1、2又は3記載の着色樹
脂組成物。 - 【請求項5】 親水性有機溶媒中に該有機溶媒に溶解す
る分散安定剤を加え、さらにこれに前記有機溶媒には溶
解するが、生成する重合体は前記有機溶媒にて膨潤する
か、もしくはほとんど溶解しない、少なくとも2以上の
付加重合性官能基を有する重合性単量体類を必須成分と
する付加重合性単量体類を顔料の存在下に重合して得ら
れる顔料内包樹脂粒子を用いることを特徴とする請求項
1〜4のいずれか1つに記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項6】 少なくとも2以上の付加重合性官能基を
有する付加重合性単量体類を必須成分とする付加重合性
単量体類、及び顔料を乳化剤の存在下に乳化分散し、つ
いで重合することで得られる顔料内包架橋樹脂粒子を用
いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記
載の着色樹脂組成物。 - 【請求項7】 少なくとも2以上の付加反応性官能基を
有する樹脂と、該付加反応性官能基と反応しうる官能基
を有する樹脂あるいは架橋剤とを結着樹脂として、その
中に顔料を含有した粒子の液媒体分散液を作成した後、
該結着用樹脂を架橋させて得られる顔料内包架橋樹脂粒
子を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
つに記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項8】 少なくとも2以上の付加反応性官能基を
有する樹脂と、該付加反応性官能基と反応しうる官能基
を有する樹脂あるいは架橋剤との混合物と、有機溶剤
と、顔料を、分散安定剤の存在下に水性媒体中に転相乳
化する事で得られる顔料を含有した粒子の液媒体分散液
を用いることを特徴とする、請求項7記載の着色樹脂組
成物。 - 【請求項9】 中和により親水性を増す官能基及び少な
くとも2以上の付加反応性官能基を有する、中和により
水分散性になりうる樹脂と、該付加反応性官能基と反応
しうる官能基を有する樹脂あるいは架橋剤と、顔料と、
有機溶剤と、前記樹脂を水分散性とするに足る中和剤と
を含む混合物を、水性媒体中に転相乳化して得られる顔
料を含有した粒子の液媒体分散液を用いることを特徴と
する、請求項7記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項10】 樹脂、あるいは少なくとも2以上の付
加反応性官能基を有する樹脂と、有機溶剤と、顔料とを
必須成分とする混合物(1)と、中和により親水性を増
す官能基及び少なくとも2以上の付加反応性官能基を有
する、中和により水分散性になりうる樹脂(2)と、有
機溶剤と、該付加反応性官能基と反応しうる官能基を有
する樹脂あるいは架橋剤と、前記樹脂を水分散性とする
に足る中和剤、とを含む混合物を水性媒体中に転相乳化
して得られる、樹脂でカプセル化された粒子の液媒体分
散液を用いることを特徴とする、請求項7記載の着色樹
脂組成物。 - 【請求項11】 樹脂、あるいは少なくとも2以上の付
加反応性官能基を有する樹脂が、中和により親水性を増
す官能基、あるいは中和により親水性を増す官能基及び
少なくとも2以上の付加反応性官能基を有する、中和に
より水分散性になりうる樹脂であって、かかる樹脂と有
機溶剤と顔料を必須成分とする混合物(1)は、樹脂
(2)よりも親水性が低いことを特徴とする請求項10
記載の着色樹脂組成物。 - 【請求項12】 樹脂の、少なくとも2以上の付加反応
性官能基及び、中和により親水性を増す官能基が、とも
にカルボキシル基であり、該付加反応性官能基と反応し
うる樹脂あるいは架橋剤の官能基が、少なくとも2以上
のグリシジル基である請求項7、8、9、10又は11
記載の着色樹脂組成物。
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---|---|---|---|
JP11079096A JP3685274B2 (ja) | 1996-05-01 | 1996-05-01 | 上水道用成形品及び薬品容器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH09296080A true JPH09296080A (ja) | 1997-11-18 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003060014A1 (fr) * | 2002-01-15 | 2003-07-24 | Kao Corporation | Particules de resine |
JP2004204033A (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Dainippon Ink & Chem Inc | 熱可塑性樹脂微粒子水性分散体の製造方法および電子写真用トナー |
JP2004204032A (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Dainippon Ink & Chem Inc | 熱可塑性樹脂微粒子水性分散体の製造方法および電子写真用トナー |
JP2005042007A (ja) * | 2003-07-22 | 2005-02-17 | Kao Corp | インクジェット記録用水系インク |
-
1996
- 1996-05-01 JP JP11079096A patent/JP3685274B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2003060014A1 (fr) * | 2002-01-15 | 2003-07-24 | Kao Corporation | Particules de resine |
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JP2004204032A (ja) * | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Dainippon Ink & Chem Inc | 熱可塑性樹脂微粒子水性分散体の製造方法および電子写真用トナー |
JP2005042007A (ja) * | 2003-07-22 | 2005-02-17 | Kao Corp | インクジェット記録用水系インク |
JP4500019B2 (ja) * | 2003-07-22 | 2010-07-14 | 花王株式会社 | インクジェット記録用水系インク |
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