JPH09295921A - 育毛・養毛剤 - Google Patents

育毛・養毛剤

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JPH09295921A
JPH09295921A JP13424296A JP13424296A JPH09295921A JP H09295921 A JPH09295921 A JP H09295921A JP 13424296 A JP13424296 A JP 13424296A JP 13424296 A JP13424296 A JP 13424296A JP H09295921 A JPH09295921 A JP H09295921A
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hair growth
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範平 中村
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 毛の成長促進有効成分として、13,1
4−ジヒドロ−15−ケト−9(α),11(α)−ジ
ハイドロキシ−5−シス−13−トランス−プロスタジ
エン酸及びその誘導体、及び(+)−Z−7−[(1
R,2R,3R,5S)−3,5−ジハイドロキシ−2
−(3−オキソデシル)シクロペンチル]ヘプト−5−
エン酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上
を配合することを特徴とする育毛・養毛剤。 【効果】 ホルモン剤等のように生体に対する著しい副
作用を有さず、皮膚機能の亢進作用による優れた頭皮の
機能向上作用による育毛・養毛効果を持ち、また優れた
毛根細胞の賦活作用により脱毛症治療効果を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルモン剤等のよ
うに生体に対する著しい副作用を有さず、皮膚機能の亢
進作用による優れた頭皮の機能向上作用による育毛・養
毛効果を持ち、また優れた毛根細胞の賦活作用により脱
毛症治療効果をもつプロスタグランジンF2 αの代謝物
である13,14−ジヒドロ−15−ケト−9(α),
11(α)−ジハイドロキシ−5−シス−13−トラン
ス−プロスタジエン酸〔13,14-dihydro-15-keto-9
(α),11(α)-dihydroxy-5-cis-13-trans-prostadienoi
c acid 〕及びその誘導体、またプロスタグランジンF2
αの同族体で、同じく代謝型プロスタグランジン系関
連化合物である(+)−Z−7−[(1R,2R,3
R,5S)−3,5−ジハイドロキシ−2−(3−オキ
ソデシル)シクロペンチル]ヘプト−5−エン酸〔(+)-
Z-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-dihydroxy-2-(3-oxodecyl)cyc
lopentyl]hept-5-enoic acid〕及びその誘導体を有効成
分として配分してなる育毛・養毛剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】脱毛症の予防や治療、また頭皮・毛根の
機能亢進による育毛・養毛作用についてこれまでホルモ
ン剤、血流促進剤、種々細胞活性化成分等々について数
多くの研究がなされ、種々の薬効成分が試みられ外用育
毛剤に配合されてきた。しかし、効果が特に優れ、且つ
安全性の高いものは未だに少なく、その薬効があるとい
われる成分について、その有効性を客観的に評価するな
らばその大部分が予防的効果の発現で留っているのが現
状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は安全性、安定
性に優れ、皮膚細胞の機能促進作用による育毛・養毛効
果での脱毛症治療効果と、脱毛症が発症していない人に
対しては、優れたより健康な毛の成長を促し、脱毛症の
予防効果が高く、また頭皮や毛根の老化防止作用をもつ
育毛・養毛剤を開発することを目的として行ったもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の育毛・養毛剤
は、プロスタグランジンF2 αの代謝物である13,1
4−ジヒドロ−15−ケト−9(α),11(α)−ジ
ハイドロキシ−5−シス−13−トランス−プロスタジ
エン酸及びその誘導体、及び(+)−Z−7−[(1
R,2R,3R,5S)−3,5−ジハイドロキシ−2
−(3−オキソデシル)シクロペンチル]ヘプト−5−
エン酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上
を配合することを特徴とするものである。本発明の有効
成分のうち、(+)−Z−7−[(1R,2R,3R,
5S)−3,5−ジハイドロキシ−2−(3−オキソデ
シル)シクロペンチル]ヘプト−5−エン酸の誘導体が
好ましく、特にイソプロピル誘導体である(+)−イソ
プロピル Z−7−[(1R,2R,3R,5S)−
3,5−ジハイドロキシ−2−(3−オキソデシル)シ
クロペンチル]ヘプト−5−エノエイトが好ましい。本
発明の有効成分は、代謝型プロスタグランジン系同族化
合物で代謝経路が内因性のプロスタグランジンの代謝経
路に類似して、育毛・養毛に関する有効性が発揮される
ものである。
【0005】プロスタグランジンとは、生体の組織や器
官において生合成され、種々の生理的役割をもつエイコ
サノイドであり、その作用は特異的な受容体を介して発
現されると一般的に考えられ、プロスタグランジンの種
類に応じてプロスタグランジンD受容体(DP)、プロ
スタグランジンE受容体(EP)、プロスタグランジン
F受容体(FP)、プロスタグランジンI受容体(I
P)及びトロンボキサン受容体(TP)などの存在が現
在知られている。そして、表皮細胞や線維芽細胞よりな
る頭皮や毛根組織内でも、これらのプロスタグランジン
の産生や受容体の存在がいくつか報告されており、頭
皮、毛根の細胞の分裂や分化に深く関与していることは
明らかである。
【0006】本発明は、この点に注目し、代謝型の種々
のプロスタグランジンの薬効成分について長年に渡る育
毛・養毛の研究を行い、また自立神経失調症における交
換神経、副交換神経の不均衡(交感神経優位支配)にお
いて、脱毛症が発症することが臨床的に高頻度に見られ
ることより、種々の交換神経遮断薬を用いて、育毛・養
毛の研究を行い、交換神経β遮断薬である本発明の上記
有効成分が優れた育毛・養毛効果をもつことを初めて見
出して、本発明の完成に至ったものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の有効成分である13,1
4−ジヒドロ−15−ケト−9(α),11(α)−ジ
ハイドロキシ−5−シス−13−トランス−プロスタジ
エン酸及びその誘導体についての詳細な具体例を次に示
す。本発明で対象とするプロスタグランジンは9α位と
11α位に水酸基を有するプロスタン酸で次式(I)で
示される。
【化1】 式(I)において、R1 が水素原子(−H)のものは、
13,14−ジヒドロ−15−ケト−9(α),11
(α)−ジハイドロキシ−5−シス−13−トランス−
プロスタジエン酸であり、その他の誘導体として、R1
がメチル基(−CH3 )、エチル基(−C25 )、プ
ロピル基(−C37 )などのn−アルキル基や、イソ
プロピル基(−CH(CH32 )などのイソ−アルキ
ル基を示すアルキル基体、またR1 がナトリウム、カリ
ウムなどを示す塩などがあり、また更にステアリルアル
コールなどの脂肪族アルコール、またグルコースなどの
糖・多価アルコールとのエステルでもよい。
【0008】その一例として、R1 がイソプロピル基で
あるイソプロピル 13,14−ジヒドロ−15−ケト
−9(α),11(α)−ジハイドロキシ−5−シス−
13−トランス−プロスタジエノエイト(イソプロピル
代謝型PGF2α、以下IPGFと略す)は次式(II)
に示す構造式を持つ化合物である。
【化2】 IPGFは、ローションやクリーム等、種々の剤型にし
て投与することが可能である。
【0009】(+)−Z−7−[(1R,2R,3R,
5S)−3,5−ジハイドロキシ−2−(3−オキソデ
シル)シクロペンチル]ヘプト−5−エン酸及びその誘
導体について詳細な具体例を次に示す。この有効成分は
次式(III) で示される。
【化3】 式(III) において、R2 が水素原子(−H)のものは、
ウノプロストン酸であり、その他の誘導体としてR1
メチル基(−CH3 )、エチル基(−C25)、プロ
ピル基(−C37 )のn−アルキル基や、イソプロピ
ル基(−CH(CH32 )などのイソ−アルキル基を
示すアルキル基体、またナトリウム、カリウムなどを示
す塩、また更にステアリルアルコールなどの脂肪族アル
コール、またグルコースなどの糖・多価アルコールとの
エステルでもよい。
【0010】その一例として、R2 がグルコースである
ウノプロストン酸の配糖体である(+)グルコピラノシ
ル−Z−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−
ジハイドロキシ−2−(3−オキソデシル)シクロペン
チル]ヘプト−5−エノエイト(一般名:ウノプロスト
ン酸グルコシド、以下GIPと略す)は、次式(IV)で
示す構造式を有する化合物である。
【化4】 (式中、Gはグルコースを示す。) GIPは、ローションやクリーム等、種々の剤型にして
投与することが可能である。
【0011】本発明の有効成分は、特にウノプロストン
酸の誘導体の中でも(+)−イソプロピル Z−7−
[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ジハイドロキ
シ−2−(3−オキソデシル)シクロペンチル]ヘプト
−5−エノエイト(一般名:イソプロピル ウノプロス
トン、以下IUPと略す)が好ましく、この化合物は次
式(V)で示される。
【化5】 IUPは、分子量424.62、無色の粘稠性の有る液体で匂
いや味はほとんどなく、エタノールやイソプロパノール
に極めて溶けやすく、また外用剤に繁用される種々の油
剤に溶けるため、ローションやクリーム等、種々の剤型
にして投与することが可能である。本発明の有効成分
は、育毛・養毛剤へ重量比(W/W)で、0.0001〜20%
(W/W %)、好ましくは、0.01〜5.0 %配合することが
できる。
【0012】本発明の育毛・養毛剤において本発明の有
効成分が有効性を示すその作用機序の詳細は現在不明で
あるが、細胞の分裂、角化作用に関連する酵素活性の上
昇に作用し、細胞の代謝活性が促進されることによる、
育毛養毛効果であると本発明者等は推察している。詳し
くは前述のごとく、本発明の有効成分のもつ交感神経β
遮断作用と毛根部の細胞・毛乳頭細胞のもつ本発明の有
効成分に対する受容対を介する毛の成長の促進作用すな
わち、成長を休んでいる毛である休止期毛の成長期毛へ
の移行の促進と成長期間の延長、及び成長期毛の毛母細
胞の分裂・角化の促進作用によるものであろうと推定さ
れる。本発明者等は、長年に渡る脱毛症の研究を行い、
また同時に、多種多数の成分について、その有効性と作
用機序の研究を行って、本発明の完成に至ったものであ
る。
【0013】本発明の基礎的な検討は実験動物を用い、
皮膚細胞や毛母細胞に対する作用を検討した。その実験
例の一つを以下に示す。
【0014】実験例 毛成長作用の有効性評価の実験動物として汎用されるC
3Hマウス♂(8週令)の背部体毛の一定面積を完全に
Hand plucking法にて除毛(面積 約4cm2 )し、この
除毛部分に60%アルコール水溶液にIPGFを0.05%、
GUPを 2.0%、IUPを 0.1%それぞれ溶解させた各
被験液と対照として60%アルコール水溶液のみのもの
を、2群の計10匹(1群5匹)の動物について全体の毛
再生が完全に終わるまで毎日1回 200μLづつ27日間連
続塗布投与した。被験後の塗布投与を開始した12日目、
14日目、16日目、20日目、23日目及び27日目に各動物よ
り毛を20本づつ採取し、その長さについて拡大実測法に
て測定し、コンピューターによる集計算出と統計学的解
析により、その有効性を検討した。その結果を表1〜表
3に示す。
【0015】 *は統計解析(T検定)によるアルコール対照群との両群間比較の危険率 において1%以下の有意差を示す。以下の表において同じ。
【0016】
【0017】
【0018】本実験例の結果からも、本発明による成分
が、頭皮及び毛の成長を促進する優れた発毛・育毛効果
を有することがわかる。これら結果のメカニズムは本発
明の有効成分が皮膚内に浸透し、頭皮及び毛根の細胞の
種々の機能を活性化し、また毛の成長に大きく関与する
毛細血管の発達を促し、皮膚細胞の機能を直接亢進させ
て、頭皮の状態を活性化するとともに毛成長を促進する
ものと考えられる。
【0019】本発明者等は、本発明の有効成分による発
毛・養毛促進効果を高めるべく既に養毛効果の知られて
いる物質、例えば、「(3−カルボキシプロピル)−ト
リメチルアンモニウムクロライドメチルエステル」、
「6−アミノ−2,2−ジヒドロ−ヒドロキシ−イミノ
−4−ピペリジノピリジミン」、「7−クロロ−3−メ
チル−2H−ベンゾ−1,2,4−チアジアジン−1,
1−オキシド」、「ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ステアレート(20 E.O. )」、「センブリ抽出液」、
「エチニルエストラジオール」、「延命草抽出液」、
「苦参抽出液」、「サボテン類抽出液」、及び「ニシキ
ギ属植物抽出物」、「尿素」等との複合作用についても
検討を行った。その結果、本発明の有効成分との複合に
よる優れた皮膚機能亢進作用による発毛・養毛促進の相
乗効果が認められた。また、既知の皮膚血行促進作用の
ある皮膚刺激作用機序成分、コリン作動性作用機序成
分、アドレナリン抑制作用機序成分及び血管平滑筋弛緩
作用機序成分等と本発明の有効成分との複合による養毛
促進作用についても検討を行い、より高い有効性を認め
ることができた。
【0020】本発明有効成分の経皮吸収率を高めること
を目的として、本発明外用剤中に化粧品類に繁用されて
いる保湿剤、角質柔軟剤、界面活性剤を複合することに
より皮膚内への吸収率の増大によると思われる効果の増
加が認められた。本発明で皮膚外用剤として使用する本
発明有効成分の配合濃度は0.01〜5.0 %程度が望まし
い。本発明有効成分を濃度0.01〜1.0 %含有する発毛・
養毛促進剤に配合する「(3−カルボキシプロピル)−
トリメチルアンモニウムクロライドメチルエステル」の
濃度は0.01〜5.0 %程度が望ましい。「6−アミノ−
1,2−ジヒドロ−ヒドロキシ−イミノ−4−ピペリジ
ノピリジミン」の配合は0.01〜5.0 %が望ましい。「7
−クロロ−3−メチル−2H−ベンゾ−1,2,4−チ
アジアジン−1,1−ジオキシドの配合濃度は 0.01 〜
5.0 %程度が望ましい。「ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート(20 E.O. )」の配合は、 1.0〜6
0.0%程度が望ましい。「センブリ抽出液(乾燥重量1
gは抽出液1gに相当)」の配合濃度は0.01〜5.0 %程
度が望ましい。「エチニルエストラジオール」の配合濃
度は、 0.001〜0.1 %程度が望ましい。「延命草抽出液
(乾燥重量1gは抽出液1gに相当)」の配合濃度は、
0.01〜10.0%が望ましい。「苦参抽出液(乾燥重量1g
は抽出液1gに相当)」の配合濃度は、0.01〜10.0%程
度が望ましい。尿素の配合濃度は 0.1%〜10.0%が望ま
しい。
【0021】本発明の有効成分の製剤中での安定性を高
めるためにシクロデキストリンを配合することができ
る。シクロデキストリンの配合濃度は剤型の種類により
異なるが、 0.1〜50%(W/W) の添加で製剤中での優れた
有効成分とその活性の安定化効果が認められた。
【0022】
【実施例】本発明の実施例の一部を以下に示すが、本発
明に揚げた成分の他、従来より頭皮・毛髪に対して有用
とされる成分をさらに配合してもよく、本発明はこれら
実施例に限られるものではない。なお、実施例中におい
て各成分の配合量の単位はg(グラム)を示す。
【0023】実施例1 次の処方により、常法にて養毛効果の優れたゲル養毛化
粧料を調整した。 IPGF 0.5 7−クロロ−3−メチル−2H 1,2,4−ベンゾチアジアン 1.0 −1,1−ジオキシド 濃グリセリン 2.0 エチルヘキサンジオール 2.0 ヒノキチオール 0.01 デカグリセリルモノラウレート 0.5 カルボキシビニールポリマー 0.5 シクロデストリン 1.0 トリエタノールアミン 適 量 香 料 適 量 アルコール 30.0 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。)
【0024】実施例2 次の処方により、常法にて養毛効果の優れたローション
養毛化粧料を調整した。 GUP 2.0 濃グリセリン 5.0 サルチル酸 0.1 POE硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.5 アルコール 20.0 香 料 微 量 緩衝液 適 量 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。) 上記において、POEはポリオキシエチレン、E.O.はエ
チレンオキサイドを示す。
【0025】実施例3 次の処方により、常法にて養毛効果の優れたローション
養毛化粧料を調整した。 IUP 0.1 苦参抽出液 5.0 尿 素 1.0 β−グリチルレチン酸 0.1 N−ラウロイルグルタミン酸 ナトリウム 0.5 香 料 微 量 緩衝液 適 量 アルコール 50.0 フェノキシタノール 1.0 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。)
【0026】実施例4 IPGF 0.2 (3−カルボキシプロピル)−トリメチルアンモニウムクロライ ドメチルエステル 1.0 濃グリセリン 3.0 イソプロピルメチルフェリール 0.3 デカグリセリルモノラウレート 0.5 サリチル酸 0.5 香 料 微 量 緩衝液 適 量 アルコール 40.0 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。)
【0027】実施例5 GUP 2.0 6−アミノ酸−1,2−ジヒドロヒドロキシイミノ−4−ピペリ 1.0 ジノピリミジン 濃グリセリン 25.0 サリチル酸 0.5 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(50E.O.) 0.5 イソプロピルメチルフェノール 0.3 香 料 微 量 緩衝液 適 量 アルコール 60.0 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。)
【0028】実施例6 次の処方により、常法にて養毛効果の優れた養毛シャン
プーを調整した。 IUP 10.0 ラウリルPOE(3)硫酸エステルナトリウム塩 30.0 ラウリル硫酸エステルナトリウム塩 15.0 エチレングリコールモノステアリル酸エステル 3.0 N−ラウロイルジエタノールアミド 2.0 ラノリン誘導体 1.0 加水分解ケラチン 3.0 シクロデキストリン 5.0 香 料 微 量 色 素 微 量 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。) 上記において、POEはポリオキシエチレンを示す。
【0029】実施例7 次の処方により、常法にて養毛効果の優れた養毛リンス
を調整した。 IUP 5.0 ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド 2.0 セチルアルコール 2.0 シリコーン油 3.0 オレイルPOE(10)アルコールエーテル 1.0 グリセリン 5.0 加水分解ケラチン 2.0 シクロデキストリン 5.0 香 料 微 量 色 素 微 量 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。) 上記において、POEはポリオキシエチレンを示す。
【0030】試験例 壮年性脱毛症の症状を呈する36〜51才の男性健常人4名
〜6名を一群とし1日1〜2回、約3mlづつ3ケ月適用
して、下記に示す発毛・養毛効果の結果を得た。 (判定基準)3ケ月後、塗布部分の新生毛の発生、発毛
などを単位面積あたりの硬毛の毛幹数を計測する毛密度
測定法と、写真撮影を行って判定するSCORE判定法
にて評価した。SCORE判定の判定基準は次の通りと
した。 SCORE 1 毛がほとんどなくわずかに軟毛がみられるのみである。 SCORE 2 脱毛部位に多数の軟毛とわずかに硬毛がみられる。 SCORE 3 脱毛部位に密集した軟毛があり、半数程度の硬毛がみられ る。 SCORE 4 硬毛で全体が覆われているが、頭皮が透けて見える。 SCORE 5 脱毛班、薄毛の状態が全く見られない。 SCORE判定により、1ランク以上改善された場合を
有効とする。
【0031】(結 果)基剤1にIPGFを 0.2%含有
させた発毛・養毛促進剤の有効率は78.5%を示し、同様
にGUPを 2.0%含有させたものの有効率は75.9%、I
UPを 0.2%含有させたものの有効率は80.5%を示し
た。基剤1に(3−カルボキシプロピル)−トリメチル
アンモニウムクロライドメチルエステルを 1.0%及びI
GPFを 1.0%含有させた発毛・養毛促進剤の有効率
は、基剤1に(3−カルボキシプロピル)−トリメチル
アンモニウムクロライドメチルエステルを 1.0%含有さ
せた発毛・養毛促進剤の有効率より、 7.6%高くIGP
F添加による相乗効果が認められた。
【0032】基剤2に6−アミノ−1,2−ジヒドロヒ
ドロキシイミノ−4−ピペリジノピリミジンを 1.0%及
びGUPを 0.5%含有させた発毛・養毛促進剤の有効率
は、基剤2に6−アミノ−1,2−ヒドロヒドロキシイ
ミノ−4−ピペリジノピリミジンを 1.0%含有させた発
毛・養毛促進剤の有効率より 6.3%高く、GUPによる
相乗効果が認められた。基剤3に7−クロロ−3−メチ
ル−2H−[ベンゾ−1,2,4−チアジアジン]−
1,1−ジオキシド 1.0%及びIUP 2.0%を含有させ
た発毛・養毛促進剤の有効率は、基剤3に7−クロロ−
3−メチル−2H−[ベンゾ−1,2,4−チアジアジ
ン]−1,1−ジオキシド 1.0%を含有させた発毛・養
毛促進剤の有効率より10.8%高く、IUPによる相乗効
果が認められた。
【0033】基剤1にポリオキシエチレンソルビタンモ
ノステアレート(20E.O.) を50%及びIUPを 0.2%含
有させた発毛・養毛促進剤の有効率は、基剤1にポリオ
キシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) を
50%含有させた発毛・養毛促進剤の有効率より 7.9%高
く、IUPによる相乗効果が認められた。なお、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) の
配合分量だけ基剤の水を差し引いた。基剤1にセンブリ
抽出液を 1.0%(乾燥重量1gに相当)及びIUPを
0.2%含有させた発毛・養毛促進剤の有効率は、基剤1
にセンブリ抽出液を 1.0%(乾燥重量1gに相当)含有
させた発毛・養毛促進剤の有効率より 7.6%高く、IU
Pによる相乗効果が認められた。
【0034】基剤1にエチニルストラジオールを0.01%
及びIUPを 0.2%含有させた発毛・養毛促進剤の有効
率は、基剤1にエチニルストラジオールを0.01%含有さ
せた発毛・養毛促進剤の有効率より 7.5%高くIUPに
よる相乗効果が認められた。基剤1に延命草抽出液を
2.0%(乾燥重量2gに相当)及びIUPを 0.2%含有
させた発毛・養毛促進剤の有効率は、基剤1に延命草抽
出液を 2.0%(乾燥重量2gに相当)含有させた発毛・
養毛促進剤の有効率より 4.4%高く、IUPによる相乗
効果が認められた。基剤1に尿素を 2.0%及びGUPを
0.2%含有させた発毛・養毛促進剤の有効率は、基剤1
に尿素を 2.0%含有させた発毛・養毛促進剤の有効率よ
り、 6.2%高くGUPによる相乗効果が認められた。
【0035】 基剤1 (単位:g) 濃グリセリン 3.0 イソプロピルメチルフェノール 0.3 デカグリセリルモノラウレート 0.5 サリチル酸 0.5 香 料 微 量 アルコール 40.0 水 ※ 全量 100.0g (※ 水を加えて全量 100.0gとする。以下同じ。)
【0036】 基剤2 (単位:g) 濃グリセリン 25.0 イソプロピルメチルフェノール 0.3 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5 (50E.O.) サリチル酸 0.5 香 料 微 量 アルコール 60.0 水 ※ 全量 100.0g
【0037】 基剤3 (単位:g) 濃グリセリン 2.0 イソプロピルメチルフェノール 0.3 デカグリセリルモノラウレート 0.5 カルボキシビニルポリマー 0.5 トリエタノールアミン 微 量 エチルヘキサンジオール 2.0 香 料 微 量 アルコール 30.0 水 ※ 全量 100.0g

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 毛の成長促進有効成分として、13,1
    4−ジヒドロ−15−ケト−9(α),11(α)−ジ
    ハイドロキシ−5−シス−13−トランス−プロスタジ
    エン酸及びその誘導体、及び(+)−Z−7−[(1
    R,2R,3R,5S)−3,5−ジハイドロキシ−2
    −(3−オキソデシル)シクロペンチル]ヘプト−5−
    エン酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上
    を配合することを特徴とする育毛・養毛剤。
  2. 【請求項2】 毛の成長促進有効成分として、13,1
    4−ジヒドロ−15−ケト−9(α),11(α)−ジ
    ハイドロキシ−5−シス−13−トランス−プロスタジ
    エン酸及びその誘導体から選択される1種又は2種以上
    を配合することを特徴とする請求項1記載の育毛・養毛
    剤。
  3. 【請求項3】 毛の成長促進有効成分として、(+)−
    Z−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ジハ
    イドロキシ−2−(3−オキソデシル)シクロペンチ
    ル]ヘプト−5−エン酸及びその誘導体から選択される
    1種又は2種以上を配合することを特徴とする請求項1
    記載の育毛・養毛剤。
  4. 【請求項4】 毛の成長促進有効成分が、(+)−Z−
    7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5−ジハイド
    ロキシ−2−(3−オキソデシル)シクロペンチル]ヘ
    プト−5−エン酸の誘導体で、特に、(+)−イソプロ
    ピル Z−7−[(1R,2R,3R,5S)−3,5
    −ジハイドロキシ−2−(3−オキソデシル)シクロペ
    ンチル]ヘプト−5−エノエイトであることを特徴とす
    る請求項3記載の育毛・養毛剤。
  5. 【請求項5】 前記毛の成長促進有効成分の他に、育毛
    ・養毛剤に配合することが知られている他の成分を配合
    してなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    1項記載の育毛・養毛剤。
  6. 【請求項6】 前記毛の成長促進有効成分の安定性を向
    上させるためにシクロデキストリンを複合してなること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の育
    毛・養毛剤。
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