JP2002053438A

JP2002053438A - 頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、低下又は停止するための、プロスタグランジンｅｐ−２及び／又はｅｐ−４レセプタアンタゴニストの、化粧料配合物における使用

Info

Publication number: JP2002053438A
Application number: JP2001229703A
Authority: JP
Inventors: Bruno Bernard; ベルナールブルーノ; Jean-Francoise Michelet; ミシェルジャン−フランソワ; Yann Mahe; マエヤン
Original assignee: LOreal SA
Current assignee: LOreal SA
Priority date: 2000-07-28
Filing date: 2001-07-30
Publication date: 2002-02-19
Also published as: FR2812193B1; US20020052414A1; CA2354117A1; US20030165549A1; FR2812193A1; EP1175889A1

Abstract

(57)【要約】【課題】頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、低下又
は停止するための、化粧学的又は皮膚科学的処方物にお
ける、プロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レセプタア
ンタゴニストの使用並びにこれら組成物を用いた、化粧
学的又は皮膚科学的治療法を提供すること。【解決手段】頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、低
下又は停止するための、化粧学的試薬としての、プロスタ
グランジンEP-2及び/又はEP-4レセプタアンタゴニスト
の使用及び頭髪及び他の体毛の成長を減衰、低下又は停
止するための、化粧学的処置方法であって、該頭髪及びそ
の他の体毛に、上記の化粧料組成物を適用することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、頭髪及びその他の
体毛の成長を減衰、低下又は停止するための、化粧学的配
合物における、プロスタグランジンEP-2 及び/又はEP-4
レセプタアンタゴニストの使用並びにこれら組成物を用
いた、化粧学的処置方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】多毛症及び望ましからぬ体毛を抑制又は
除去し、あるいは禿頭上での毛髪の成長を阻害するため
に、ケラチン物質の成長を減衰し、低下させ又は停止させ
るための組成物を調製できる、利用可能な化合物を得る
ことは、多くの用途、例えば抜け毛などにおいて重要であ
ると考えられる。ハンデルマン(Handelman)による特許WO 96/09806号は、
十分な量のプロテインキナーゼC阻害剤、例えばベラパミ
ル、チオリダジン、クルクミン等を含む、体毛の成長を低
下させるための組成物を記載している。その上、コールマン(Coleman)等の「VII.インターナショ
ナルユニオンオブファーマコロジークラシフィケーショ
ンオブプロスタノイドレセプターズ(International Uni
on of Pharmacology Classification of Prostanoid Re
ceptors): 該レセプタ及びそのサブタイプの特性、分布
及び構造(Properties, Distribution AndStructure of
the Receptors and Their Subtypes)」と題する文献、フ
ァーマコロジカルレビューズ(Pharmacological Review
s), 1994, Vol. 46は、プロスタグランジンEP-2及び/又
はEP-4レセプタアンタゴニストの存在について述べてい
る。

【０００３】コンガー(Konger)等の「プロスタグランジ
ンEレセプタEP-2及びEP-3サブタイプによる、主ヒトケラ
チノサイト成長の調節(Growth regulation of primary
humankeratinocytes by prostaglandin E receptor EP-
2 and EP-3 subtypes)」と題する文献、ビオシミカエビオ
フィジカアクタ(Biochimica et Biophysica Acta),199
8, 1401:221-224は、プロスタグランジンEP-2及び/又はE
P-4レセプタが、上皮細胞の成長の制御に関与しているこ
とを明らかにしている。にもかかわらず、該表皮及び毛包
における、該ケラチノサイト分化のプログラムが、全く異
なることは、周知である。従って、分化のマーカー、例えば
ケラチンK1及びK10が、毛包及び特に外被包において発現
されないこと (レノアール(Lenoir)等, Dev. Biol. 198
8, 130:610-620)、トリコヒアリンが、毛包、特に表皮では
なく、内被包において発現されること(オギン(O'Guin)
等, J. Invest. Dermatol. 1992, 98:24-32)及びタイプ
1シクロオキシゲナーゼが、毛包のケラチノサイトでは発
現されず、表皮において発現されること(ミシュレ(Miche
let)等, J. Invest. Dermatol. 1997, 108:205-209)は、
公知である。

【０００４】更に、表皮及び毛包におけるケラチノサイ
トが、同一の医薬に対する応答において、異なった挙動を
示すことが知られている。かくして、インビボで、表皮を
レチノイン酸で処置すると、過形成及び海綿症が誘発さ
れることは公知であり(グリフィス(Griffiths)等, J. I
nvest. Dermatol. 1993, 101:325-328)、一方頭皮の処置
は、毛髪の喪失を誘発し(ベルス-ジョーンズ(Berth-Jone
s)等, Br. J. Dermatol.1990, 122:751-755)、またイン
ビトロで、使用した用量に依存して、レチノイン酸は、表
皮の分化を促進又は低下し(アセリノ(Asselineau)等, D
ev. Biol. 1989, 133:32-335)、一方でレチノイン酸は毛
包の成長を妨害する(ビロニ(Billoni)等, Acta Dermato
l. Venerol. 1997, 77:350-355)。また、EGFが表皮過形成
及び同時に毛包の退行を誘発することも知られている
(フィリップ等, J. Invest. Dermatol. 1985, 84:172-1
75)。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本出願人は、全く驚い
たことに、プロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レセプ
タアンタゴニストを使用することによって、頭髪及びそ
の他の体毛の成長を制限することが可能であることを見
出した。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本出願人は、かくして本
発明によるこの使用が、迅速な作用をもたらし、また低濃
度及び/又は低適用率にて、プロスタグランジンEP-2及び
/又はEP-4レセプタアンタゴニストを使用することが可
能であることを見出した。これらのアゴニストにより、ケ
ラチン物質の成長を減衰、低下又は停止でき及び/又は頭
髪及び他の体毛の喪失を増大することができる。これら化合物は、特に無害であり、かつ良好な保存性を示
す。これら化合物の使用は、特に以前公知であったものと比
較して、特別に簡単な様式で使用でき、かつ単に洗浄する
ことによって容易に除去できる、より効果的な組成物を
得ることを可能とする。本発明の組成物は、更に化粧学的及び皮膚科学的な製品
において特に適しており、また洗浄せずに長期に渡り接
触した後においてさえ、頭皮に如何なる刺激をも与えな
い。

【０００７】本発明の一局面は、頭髪及び他の体毛の成
長を減衰、低下又は停止するための、化粧学的及び皮膚科
学的な薬物としての、プロスタグランジンEP-2及び/又は
EP-4レセプタアンタゴニストの使用に関する。本発明の別の局面は、化粧学的及び皮膚科学的組成物を
調製するために、プロスタグランジンEP-3レセプタアゴ
ニストを使用することからなる。本発明の他の局面は、このような組成物を使用する、頭髪
及び他の体毛の、化粧学的及び皮膚科学的な処置方法か
らなる。本発明の他の局面は、以下の説明及び実施例を読むこと
によって明らかになるであろう。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明によるプロスタグランジン
EP-2及び/又はEP-4レセプタアンタゴニストの使用は、頭
髪及び他の体毛の成長を減衰、低下又は停止することを
可能とする。これらプロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レセプタ
アンタゴニストは、頭髪及び他の体毛の成長を減衰、低下
又は停止するための、化粧学的又は皮膚科学的試薬とし
て作用する。これらのアゴニストも、また頭髪及び他の体
毛の成長を減衰、低下又は停止することを可能とする。プロスタグランジンは、ポリ不飽和脂肪酸、例えばPGA₂、P
GE₂、PGF_2α及びTXA₂に対するアラキドン酸、又はPGE₁に
対するジホモ-γ-リノレン酸から誘導される、生物学的
なエフェクタである。プロスタグランジンは、多くの生理
学的な調節現象に関与している。プロスタグランジンEP-2及びEP-4レセプタは、EPレセプ
タ群のレセプタであり、このEPレセプタ群は、該プロスタ
グランジンの組織活性に大きな変動が考えられる場合に
は、極めて多数の異なるレセプタを含む。アゴニストとは対照的に、アンタゴニストは、レセプタと
結合し、かつ生物学的応答を誘発しない化合物であり、該
アゴニストは、生物学的応答を活性化する天然のリガン
ドについて得られるものと同様な、生物学的な応答を誘
発する。該アンタゴニストは、更に通常この応答を活性化
する、該天然のリガンドの有効性を阻害し又は低下する
可能性がある。

【０００９】該用語「(その)他の体毛」とは、また頭髪、マ
ツゲ、眉毛及びあらゆる解剖学的な位置における、全ての
一般的な体毛を意味する。好ましい化合物は、より具体的には、AH6809及びAH23848B
から選択される。化合物AH6809は、シューナルミャ(Shuh Narumya)等の「プ
ロスタノイドレセプターズ：構造、特性及び機能(Prosta
noid Receptors: Structures, Properties andFunction
s)」と題する文献、フィジオロジカルレビュー(Physiolog
ical Review),1999, pp. 1203-1204に述べられている。化合物AH23848Bは、「EP4サブタイプとしての、肥満細胞腫
細胞からクローニングした、プロスタグランジンEレセプ
タ「EP-2」の同定(Identification of prostaglandin E r
eceptor "EP-2" cloned from mastocytoma cells as EP
4 subtype)」と題する文献、FEBS Lett. 1995, 364:336-3
41に記載されている。本発明のもう一つの局面は、頭髪及びその他の体毛の成
長を減衰、低下又は停止するために、局所投与するため
の、化粧学的又は皮膚科学的料組成物における、又は該組
成物を製造するための、プロスタグランジンEP-2及び/又
はEP-4レセプタアンタゴニストの使用に関する。この化粧料組成物は、該組成物の質量に対して、0.001〜1
0質量％及び好ましくは0.1〜5質量％のアンタゴニスト
を含むことができる。

【００１０】本発明によれば、該化粧料組成物は、該頭髪
及びその他の体毛の喪失を増大するために、プロスタグ
ランジンEP-3レセプタアゴニスト、例えばスルプロスト
ン、化合物TEI3356、化合物M&B28767又はプロスタグラン
ジンPGE1をも含むことができ、これらはシューナルミャ
(Shuh Narumya)等の「プロスタノイドレセプタズ：構造、
特性及び機能(Prostanoid Receptors: Structures, Pro
perties and Functions)」と題する文献：フィジオロジ
カルレビュー(Physiological Review), 1999, pp.1203-
1204に記載されている。本発明の組成物に対する、上記化粧学的に又は皮膚科学
的に許容される媒体は、より具体的には、水及び場合によ
っては化粧学的に許容される有機溶媒からなる。該有機
溶媒は、該組成物全質量の、5〜98%なる量を占めることが
できる。これらは、親水性の有機溶媒、親油性の有機溶媒
及び両親媒性溶媒、又はこれらの混合物からなる群から
選択できる。

【００１１】かくして、本発明の組成物は、また水、又は
水と親水性有機溶媒、親油性有機溶媒及び両親媒性溶媒
又はこれらの混合物からなる群から選択される少なくと
も1種の有機溶媒とからなる、化粧学的に許容される媒体
をも含むことができる。例示できる親水性有機溶媒としては、例えば炭素原子数
１〜８の直鎖又は分岐鎖低級モノアルコール、例えばエ
タノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、
イソブタノール；6〜50個のエチレンオキシド残基を含
む、ポリエチレングリコール；ポリオール、例えばプロピ
レングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコ
ール、グリセロール又はソルビトール；アルキル基が1〜
5個の炭素原子を持つ、モノアルキル又はジアルキルイソ
ソルビド、例えばジメチルイソソルビド；グリコールエ
ーテル、例えばジエチレングリコールモノメチル又はモ
ノエチルエーテル及びポリプロピレングリコールエーテ
ル、例えばジプロピレングリコールメチルエーテルを挙
げることができる。例示可能な両親媒性有機溶媒は、ポリオール、例えばプロ
ピレングリコール(PPG)誘導体、例えばポリプロピレング
リコールの脂肪酸エステル、脂肪アルコールのPPGエステ
ル、例えばPPG-23オレイルエーテル及びPPG-36オレエー
トを挙げることができる。

【００１２】例示可能な親油性有機溶媒は、例えば脂肪
エステル、例えばジイソプロピルアジペート、ジオクチル
アジペート及びアルキルベンゾエートである。好ましい有機溶媒は、単官能性又は多官能性アルコール、
場合によりオキシエチレン化されたポリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコールエステル、ソルビトール及
びその誘導体、ジアルキルイソソルビド、グリコールエー
テル、ポリプロピレングリコールエーテル及び脂肪エス
テルからなる群から選択される。本発明の化粧科学的又は皮膚科学的組成物を、より一層
快適に使用(適用の際に、よりマイルドであり、より滋養
性に富み、かつよりエモリエント性を持つ)するために
は、これら組成物の該媒体に、脂肪相を添加することがで
きる。該脂肪相は、好ましくは該組成物全質量の、0〜50%を占め
る。この脂肪相は、好ましくは以下に列挙するオイル群から
選択される少なくとも１種のオイルを含むことができ
る： −揮発性又は非-揮発性の、直鎖、分岐鎖又は環状の、有機
変性又は未変性の、水溶性又は油溶性シリコーン類、 −鉱油、例えば流動パラフィン及び液状石油ゼリー、 −動物起源の油、例えばパーヒドロスクアレン、 −植物起源の油、例えばスイートアーモンドオイル、アボ
カドオイル、ヒマシ油、オリーブ油、ホホバ油、ゴマ油、ピ
ーナッツオイル、マカダミアオイル、ブドウ種子油、菜種
油又はココナッツオイル、 −合成油、例えばパーセリン(purcellin)油及びイソパラ
フィン、 −フルオロオイル及びパーフルオロオイル、 −脂肪酸エステル、例えばパーセリン油。

【００１３】該脂肪相は、また脂肪物質として、１種以上
の脂肪アルコール、脂肪酸(フェリック(ferric)酸)又は
ワックス(パラフィン、ポリエチレンワックス、カルナウ
バロウ又はミツロウ)をも含むことができる。本発明の組成物は、また付随的に、公知の親水性又は親油
性ゲル化剤及び/又は増粘剤、親水性又は親油性活性剤、
保存剤、酸化防止剤、香料、乳化剤、モイスチャライザー、
着色剤、脱色剤、角質軟化剥離剤、ビタミン、エモリエント
剤、金属イオン封鎖剤、界面活性剤、ポリマー、酸性化又
は塩基性化剤、フィラー、遊離基捕獲剤、セラミド、サンス
クリーン、防虫剤、スリミング剤、着色料、殺菌剤、ふけ取
り剤からなる群から選択される、少なくとも1種の添加剤
をも含むことができる。これら種々の助剤の量は、考慮されている技術分野にお
いて、従来使用されている量である。言うまでもないが、当業者は、本発明の組成物に添加すべ
きこれら随意の化合物を選択するためには、本発明の組
成物に関連する固有の有利な諸特性が、目論まれた添加
によって悪影響を受けないように、注意すべきである。

【００１４】本発明の組成物は、局所投与のために通常
使用されている、任意の形状、特に水性、水性アルコール
又は油性溶液、水中油型又は油中水型又は複エマルショ
ン、水性又は油性ゲル、液状、ペースト状又は固形状無水
製品又は小球体の助けによる水性相中の油分散体形状に
あり、該小球体はポリマーナノ粒子、例えばナノ球及びナ
ノカプセル、又は更に好ましくはイオン性及び／又はノ
ニオン性型の脂質ビヒクルであり得る。本発明の組成物は、白色又は着色クリーム、軟膏剤、ミル
ク(milk)、ローション、セラム(serum)、ペースト、ムース
又は固形体の外観を持つ。これら組成物は、場合によってエーロゾルの形状で、皮膚
に適用することができる。これら組成物は、また固体形状であり得、また例えばステ
ィックの形状であり得る。これら組成物は、またケア製
品及び/又はメイクアップ製品として使用することもで
きる。本発明の組成物は、3〜8の範囲内のpHをもつことができ
る。

【００１５】本発明のもう一つの局面は、頭髪及びその
他の体毛の成長を減衰、低下又は停止するための、化粧学
的又は皮膚科学的処置方法であって、該頭髪及び/又はそ
の他の体毛に、プロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レ
セプタアンタゴニストの、化粧学的又は皮膚科学的に有
効な量を適用することからなる。本発明の更なる局面によれば、頭髪及びその他の体毛の
成長を減衰、低下又は停止するための、化粧学的又は皮膚
科学的処置方法は、また該頭髪及び/又はその他の体毛
に、定義した如き化粧学的又は皮膚科学的組成物を適用
することからなる。

【００１６】

【実施例】以下の実施例は、本発明を例示するためのも
のであるが、本発明を何ら限定するものではない。体毛の成長を阻害するための、ローションの例実施例1：

【００１７】

【表１】

【００１８】このローションは、頭皮に10mlの割合で、毎
日、2〜3ヶ月に渡り適用する。その後に、頭髪及び他の体
毛の、毎日の成長における顕著な減少が観測される。実施例2：

【００１９】

【表２】

【００２０】このローションは、毛髪のある頭部当たり1
5gなる割合で、約1分の暴露時間にて、4ヶ月間に渡り、シ
ャンプーとして毎日使用する。その後に、毎日の毛髪の成
長における、顕著な減少が観測される。実施例3：

【００２１】

【表３】

【００２２】このローションは、頭皮に10mlの割合で、毎
日、2〜3ヶ月に渡り適用する。その後に、頭髪及び他の体
毛の、毎日の成長における顕著な減少が観測される。実施例４：

【００２３】

【表４】

【００２４】このローションは、毛髪のある頭部当たり1
5gなる割合で、約1分の暴露時間にて、4ヶ月間に渡り、シ
ャンプーとして毎日使用する。その後に、毎日の毛髪の成
長における、顕著な減少が観測される。実験：プロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レセプタ
アンタゴニストの存在下での、毛包の挙動を研究するた
めに、本出願人は、ロレアルの特許FR 9508465号からの
「生存毛髪(surviving hair)」法を利用した。頭皮の生検により、頭皮のかなり薄いストリップを、小刀
で単離した。小型の毛抜きを用いて、毛球を損傷しないよ
うに注意して、該毛包の周りの脂肪組織を除去した。顕微
鏡観察下で、小刀を使用して、該毛包を切除して、これを
表皮及び皮膚環境から分離した。

【００２５】得られた断片の一つを、5%のCO₂の存在下
で、湿潤雰囲気下で、37℃にてウイリアムズ(Williams) E
培地中で培養した。他の断片を、プロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レセ
プタアンタゴニスト：AH6809及びAH23848Bの存在下で、
同一の培地内に入れた。このように、該アゴニストの存在下において、細胞培養培
地に維持された該断片は、該アンタゴニストを含まない
コントロール断片と比較して、大幅に成長抑制された。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ヤンマエフランスエフ−91390 モルサンシュールオルジェアヴェニュードレパルニュ 36 Ｆターム(参考） 4C083 AC102 AC122 AC131 AC181 AC182 AC351 AC401 AD111 AD201 AD282 AD591 AD592 BB41 BB48 CC02 CC04 CC31 DD08 DD21 DD22 DD31 EE21

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、低
下又は停止するための、化粧学的試薬としての、プロスタ
グランジンEP-2及び/又はEP-4レセプタアンタゴニスト
の使用。
【請求項２】該アンタゴニストが、AH6809及びAH23848
Bから選択される、請求項1記載の使用。
【請求項３】頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、低
下又は停止するために、局所投与するための、化粧料組成
物における、又は該組成物を製造するための、請求項1又
は2に記載の、プロスタグランジンEP-2及び/又はEP-4レ
セプタアンタゴニストの使用。
【請求項４】該化粧料組成物が、該組成物の質量基準
で、0.001〜10%及び好ましくは0.1〜5%の該アンタゴニス
トを含む、請求項3記載の使用。
【請求項５】該化粧料組成物が、更に頭髪又はその他
の体毛の喪失を増大するために、プロスタグランジンEP-
3レセプタアゴニストをも含む、請求項3又は4記載の使
用。
【請求項６】該組成物が、更に水、又は水と親水性有機
溶媒、親油性有機溶媒及び両親媒性溶媒又はこれらの混
合物からなる群から選択される少なくとも1種の有機溶
媒とからなる、化粧学的に許容される媒体をも含む、請求
項3〜5の何れか1項に記載の使用。
【請求項７】該有機溶媒が、単官能性又は多官能性ア
ルコール、場合によりオキシエチレン化されたポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコールエステル、ソ
ルビトール及びその誘導体、ジアルキルイソソルビド、グ
リコールエーテル、ポリプロピレングリコールエーテル
及び脂肪エステルからなる群から選択される、請求項6記
載の使用。
【請求項８】該有機溶媒が、該組成物全質量基準で、5
〜98％を占める、請求項6又は7記載の使用。
【請求項９】該組成物が、少なくとも1種の脂肪相をも
含む、請求項3〜8の何れか1項に記載の使用。
【請求項１０】該脂肪相が、該組成物全質量基準で、0
〜50％なる範囲内にある、請求項9記載の使用。
【請求項１１】該組成物が、また公知の親水性又は親
油性ゲル化剤及び/又は増粘剤、親水性又は親油性活性
剤、保存剤、酸化防止剤、香料、乳化剤、モイスチャライザ
ー、着色剤、脱色剤、角質軟化剥離剤、ビタミン、エモリエ
ント剤、金属イオン封鎖剤、界面活性剤、ポリマー、酸性
化又は塩基性化剤、フィラー、遊離基捕獲剤、セラミド、サ
ンスクリーン、防虫剤、スリミング剤、着色料、殺菌剤、ふ
け取り剤からなる群から選択される、少なくとも1種の添
加剤をも含む、請求項3〜10の何れか1項に記載の使用。
【請求項１２】該組成物が、水性、水性アルコール又は
油性溶液、水中油型又は油中水型又は複エマルション、水
性又は油性ゲル、液状、ペースト状又は固形状無水製品又
は小球体の助けによる水性相中の油分散体形状にある、
請求項3〜11の何れか1項に記載の使用。
【請求項１３】該組成物が、白色又は着色クリーム、軟
膏剤、ミルク、ローション、セラム、ペースト、ムース又は
固形体の外観を持つ、請求項3〜12の何れか1項に記載の
使用。
【請求項１４】該組成物が、3〜8なる範囲内のpHをも
つ、請求項3〜13の何れか1項に記載の使用。
【請求項１５】頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、
低下又は停止するための、化粧学的処置方法であって、該
頭髪及びその他の体毛に、化粧学的に有効な量の、請求項
1及び2の何れかに記載のアンタゴニストを適用すること
を特徴とする、上記方法。
【請求項１６】頭髪及びその他の体毛の成長を減衰、
低下又は停止するための、化粧学的処置方法であって、該
頭髪及びその他の体毛に、請求項3〜14の何れか1項に記
載の化粧料組成物を適用することからなることを特徴と
する、上記方法。