JPH09295052A - プレスブレーキ用ダイ - Google Patents

プレスブレーキ用ダイ

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JPH09295052A
JPH09295052A JP11643496A JP11643496A JPH09295052A JP H09295052 A JPH09295052 A JP H09295052A JP 11643496 A JP11643496 A JP 11643496A JP 11643496 A JP11643496 A JP 11643496A JP H09295052 A JPH09295052 A JP H09295052A
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press brake
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Akihiko No
明彦 能
Seishirou Ikeda
征士郎 池田
Akira Taguchi
昭 田口
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Amada Metrecs Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期から安定した曲げ精度を得ると共にワー
クに付く肩キズを従来よりも非常に少なくするようにす
る。 【解決手段】 プレスブレーキ用ダイ1におけるV溝5
を形成する傾斜面9と上面7との交差部を、放物面11
でもって接続してなることを特徴とし、前記放物面11
は、前記V溝5の傾斜面9と上面7との交差縁を、角部
を残した状態においてワークの折曲げ加工を約2000
回行った際に摩耗した曲面とほぼ同様の曲面であること
を特徴とし、また、前記放物面11は、ワークの折曲げ
加工時の摩耗率が小さい曲面であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パンチとの協働
でワークに折曲げ加工を行うプレスブレーキ用ダイに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、プレスブレーキ用金型101は、
図4に示されているように、パンチ103とダイ105
とを相対的に移動せしめることにより、パンチ103と
ダイ105との協働でワークWに折曲げ加工が行われる
ものである。前記ダイ105にはV溝105Vが形成さ
れていると共に肩部105RのR形状は半径の小さな曲
面を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パンチ10
3とダイ105との協働でワークWに折曲げ加工を行っ
た際、ワークWがダイ105の肩部105Rをこするた
め、初期摩耗の進行速度が早く、初期のころより摩耗の
安定期に達するまでの間、折曲げ製品の曲げ角度にバラ
ツキが発生するという問題があった。
【0004】また、摩耗が進行していく上で摩耗速度が
早い状態では肩部105Rの面が荒く製品にキズが付き
やすいという問題もあった。
【0005】この発明の目的は、初期から安定した曲げ
精度を得ると共にワークに付く肩キズを従来よりも非常
に少なくするようにしたプレスブレーキ用ダイを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明のプレスブレーキ用ダイは、
プレスブレーキ用ダイにおけるV溝を形成する傾斜面と
上面との交差部を、放物面でもって接続してなることを
特徴とするものである。
【0007】したがって、ダイにおけるV溝を形成する
傾斜面と上面との交差部が放物面でもって接続されてい
るから、パンチとの協働でワークに折曲げ加工が行われ
る際にワークに前記放物面、傾斜面でこすられずに折曲
げ加工が行われるから、ダイに摩耗が生じない。その結
果、初期から安定した曲げ精度が得られると共に折曲げ
製品には従来よりも肩キズが付くのが非常に少なくな
る。
【0008】請求項2によるこの発明のプレスブレーキ
用ダイは、請求項1のプレスブレーキ用ダイにおいて、
前記放物面は、前記V溝の傾斜面と上面との交差縁を、
角部を残した状態においてワークの折曲げ加工を約20
00回行った際に摩耗した曲面とほぼ同様の曲面である
ことを特徴とするものである。
【0009】したがって、前記放物面におけるV溝の傾
斜面と上面との交差縁を、角部を残した状態においてワ
ークの折曲げ加工を約2000回行った際に摩耗した曲
面とほぼ同様の曲面とすることにより、パンチとの協働
でワークに折曲げ加工が行われる際にワークは前記曲
面、傾斜面でこすられずに折曲げ加工が行われるから、
ダイに摩耗が生じない。その結果、初期から安定した曲
げ精度が得られると共に折曲げ製品に従来よりも肩キズ
が付くのが非常に少なくなる。
【0010】請求項3によるこの発明のプレスブレーキ
用ダイは、請求項1のプレスブレーキ用ダイにおいて、
前記放物面は、ワークの折曲げ加工時の摩耗率が小さな
曲面であることを特徴とするものである。
【0011】したがって、前記放物面が、ワークの折曲
げ加工時の摩耗率が小さな曲面であることから、パンチ
との協働でワークに折曲げ加工が行われる際にワークは
前記曲面、傾斜面でこすられずに折曲げ加工が行われる
から、ダイに摩耗が生じない。その結果、初期から安定
した曲げ精度が得られると共に折曲げ製品に従来よりも
肩キズが付くのが非常に少なくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基いて詳細に説明する。
【0013】まず、従来の図4に示したプレスブレーキ
用金型101を用いて、パンチ103とダイ105との
協働でワークWに連続して繰り返し折曲げ加工を行い、
ダイ105の摩耗状況を調べてみると、図3に示されて
いるような結果を得た。
【0014】すなわち、図3において、曲線Aがテスト
前(新品)のダイ105の形状であり、肩部105Rが
例えば曲率半径0.8mmとなっているものである。こ
の状態からワークWを500回曲げたときが曲線B、1
000回,2000回曲げたときが曲線C,Dとなり、
ダイ105が徐々に摩耗し、最大ΔRだけ摩耗している
ことが判る。そしてワークWを2000回以上曲げて
も、ダイ105はそれ以上摩耗せず安定した状態となる
ことが判明した。
【0015】したがって、曲線Aの状態から曲線Dまで
の間ではワークWがダイ105にこすられてダイ105
に摩耗が生じるが、曲線DとなってからはワークWはダ
イ105にこすられずに折曲げ加工の曲げ角度にバラツ
キがなく良好な曲げ精度を得ることができる。
【0016】そこで、2000回曲げたときの肩部10
5Rの曲線Dは、図2に示されているように、断面がY
=aX2 +bx(但し、a=−4.111748E−
3,b=−1.019039E+0)の放物線となる放
物面となっていることを把握した。前記放物線から曲率
半径を算出してみると、R=0.99mmとなるのであ
る。
【0017】上述した根拠を基にして、図1に示されて
いるように、プレスブレーキ用ダイ1はダイ本体3を備
えており、このダイ本体3のほぼ中央部にはV字形状の
V溝5が形成されている。このV溝5の頂点5Aとダイ
本体3の上面7との間には傾斜面9が形成されていると
共に、この傾斜面9の上面7側には断面がY=aX2
bX(但し、a=−4.111748E−3,b=−
1.019039E+0)の放物線からなる放物面11
が形成されている。なお、図1において点線の曲線は従
来のダイを示している。
【0018】上記構成により、ダイ1の上面7上に加工
すべきワークを載置せしめて、図示省略のパンチとダイ
1との協働でワークに折曲げ加工を行うと、初期からワ
ークはこすれることなく、放物面11、傾斜面9に沿っ
て滑り折曲げ加工が行われる。
【0019】その結果、ダイ1の放物面11は摩耗する
ことなくワークを折曲げ、折曲げられた折曲げ製品に曲
げ角度のバラツキがなく良好な曲げ精度を得ることがで
きる。しかも、折曲げ時にワークはスムーズに滑るの
で、従来よりもワークに付く肩キズを非常に少なくする
ことができる。
【0020】前記放物面11は、図1において点線で示
した従来の曲面より曲げ加工を約2000回行った際の
曲面とほぼ同様の曲面であることで説明したが、放物面
11は曲げ加工時の摩耗率が小さな曲面であっても同様
の効果を奏するものである。
【0021】なお、この発明は、前述した実施の形態の
例に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。
【0022】
【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、請求項1の発明によれば、ダイにおけるV
溝を形成する傾斜面と上面との交差部が放物面でもって
接続されているから、パンチとの協働でワークに折曲げ
加工が行われる際にワークは前記放物面、傾斜面でこす
られずに折曲げ加工が行われるから、ダイに摩耗が生じ
ない。その結果、初期から安定した曲げ精度を得ること
ができると共に折曲げ製品には従来よりも肩キズが付く
のを非常に少なくすることができる。
【0023】請求項2の発明によれば、前記放物面にお
けるV溝の傾斜面と上面との交差縁を、角部を残した状
態においてワークの折曲げ加工を約2000回行った際
に摩耗した曲面とほぼ同様の曲面とすることにより、パ
ンチとの協働でワークに折曲げ加工が行われる際にワー
クは前記曲面、傾斜面でこすられずに折曲げ加工が行わ
れるから、ダイに摩耗が生じない。その結果、初期から
安定した曲げ精度を得ることができると共に折曲げ製品
に従来よりも肩キズが付くのを非常に少なくすることが
できる。
【0024】請求項3の発明によれば、前記放物面が、
ワークの折曲げ加工時の摩耗率が小さな曲面であること
から、パンチとの協働でワークに折曲げ加工が行われる
際にワークは前記曲面、傾斜面でこすられずに折曲げ加
工が行われるから、ダイに摩耗が生じない。その結果、
初期から安定した曲げ精度を得ることができると共に折
曲げ製品に従来よりも肩キズが付くのを非常に少なくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るプレスブレーキ用ダイの側面図
である。
【図2】図2における曲線Dの放物線を示す拡大図であ
る。
【図3】従来のプレスブレーキ用ダイを用いて連続して
繰り返し曲げ加工を行ったときの摩耗状態を示す図であ
る。
【図4】従来のプレスブレーキ用ダイの側面図である。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ用ダイ 3 ダイ本体 5 V溝 5A 頂点 7 上面 9 傾斜面 11 放物面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレスブレーキ用ダイにおけるV溝を形
    成する傾斜面と上面との交差部を、放物面でもって接続
    してなることを特徴とするプレスブレーキ用ダイ。
  2. 【請求項2】 前記放物面は、前記V溝の傾斜面と上面
    との交差縁を、角部を残した状態においてワークの折曲
    げ加工を約2000回行った際に摩耗した曲面とほぼ同
    様の曲面であることを特徴とする請求項1記載のプレス
    ブレーキ用ダイ。
  3. 【請求項3】 前記放物面は、ワークの折曲げ加工時の
    摩耗率が小さな曲面であることを特徴とする請求項1記
    載のプレスブレーキ用ダイ。
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