JPH09294052A - アクティブフィルタ回路 - Google Patents

アクティブフィルタ回路

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JPH09294052A
JPH09294052A JP12635296A JP12635296A JPH09294052A JP H09294052 A JPH09294052 A JP H09294052A JP 12635296 A JP12635296 A JP 12635296A JP 12635296 A JP12635296 A JP 12635296A JP H09294052 A JPH09294052 A JP H09294052A
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circuit
capacitor
attenuation
active filter
terminal
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JP12635296A
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Masaaki Ishihara
政明 石原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端子間容量による遮断周波数のずれを軽減可
能なアクティブフィルタ回路を提供する。 【解決手段】 オペアンプ24は、負帰還反転増幅回路
の増幅回路をなし、抵抗23と、インピーダンス回路2
5と、減衰回路26と、コンデンサ27とは、同じく、
帰還回路をなす。また、抵抗23と、オペアンプ24
と、減衰回路26とは、一体的に集積回路化され、イン
ピーダンス回路25と、コンデンサ27とは、この集積
回路に外付けされている。減衰回路26は、オペアンプ
24の出力電圧voを分圧し、この分圧電圧をコンデン
サ27に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帰還用のコンデン
サを有するアクティブフィルタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器においては、回路の集積
回路化を図るために、フィルタ回路として、アクティブ
フィルタ回路が用いられることが多い。このアクティブ
フィルタ回路は、増幅回路と帰還回路とを備えた負帰還
増幅回路によって、フィルタ特性を得るようになってい
る。
【0003】図10は、従来のアクティブフィルタ回路
の一例の構成を示す回路図である。図示のアクティブフ
ィルタ回路は、抵抗11と、演算増幅器(以下「オペア
ンプ」という。)12と、インピーダンス回路13と、
コンデンサ14とを備えた負帰還反転増幅回路によって
低域通過型のフィルタ特性を得るようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、回路を集積回路(以下「IC」とい
う。)化した場合、遮断周波数(高域遮断周波数)fが
目標値から大幅にずれるという問題点があった。
【0005】すなわち、図10のアクティブフィルタ回
路の遮断周波数fの目標値faは、式(1)のように表
される。 fa=1/(2π・C1・Z) …(1) ここで、C1は、帰還用のコンデンサの容量値、Zは、
帰還用のインピーダンス回路13のインピーダンスの絶
対値である。
【0006】しかしながら、このアクティブフィルタ回
路をIC化する場合、通常、抵抗11とオペアンプ12
だけがIC化され、インピーダンス回路13とコンデン
サ14は、このICに外付けされる。これは、フィルタ
の周波数特性を容易に変更することができるようにする
ためである。
【0007】これにより、外付け端子15,16間に発
生した端子間容量17が寄生容量としてコンデンサ14
に並列に接続される。その結果、遮断周波数fの実際値
fbは、式(2)のように表される。 fb=1/{2π・(C1+Cs)・Z} …(2) ここで、Csは、端子間容量17の容量値である。
【0008】これにより、遮断周波数fが目標値faか
らずれてしまう。このずれは、端子間容量17の容量値
Csが帰還用のコンデンサ14の容量値C1より十分小
さければ無視することができる。しかしながら、図10
のアクティブフィルタ回路を、例えば、コンパクトディ
スク(CD)の光ピックアップの出力から信号成分を抽
出するためのアクティブフィルタ回路として用いる場
合、端子間容量17の容量値Csがコンデンサ14の容
量値C1とほぼ同じになる。
【0009】すなわち、この場合、一般に、インピーダ
ンス回路13のインピーダンスの絶対値Zは10kΩ程
度に設定され、遮断周波数fの目標値faは16MHz
程度に設定される。これにより、コンデンサ14の容量
値C1は、1pF(ピコファラッド)程度に設定され
る。一方、この場合、端子間容量17の容量値Csは1
pF程度に達する。これにより、端子間容量17の容量
値Csとコンデンサ14の容量値C1とがほぼ同じにな
る。その結果、遮断周波数fの実際値fbが目標値fa
の約半分になってしまう。
【0010】いま、遮断周波数fのずれの割合xを式
(3)で表すものとすると、上記の例の場合、遮断周波
数fのずれの割合xは、約50%となる。 x={(fa−fb)/fa}・100 …(3) これは、式(3)にfa,fbを代入して整理すると、
xが次の式(4)のように表されるからである。 x={Cs/(C1+Cs)}・100 …(4)
【0011】この問題点は、帰還用のインピーダンス回
路13のインピーダンスの絶対値Zを小さくすれば軽減
することができる。しかしながら、この絶対値Zを小さ
くすると、オペアンプ12の歪み率や最大出力振幅が低
下するという問題点が新たに生じる。したがって、絶対
値Zを小さくすることなく、端子間容量17による遮断
周波数fのずれを軽減可能な技術が望まれる。
【0012】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
もので、その課題は、端子間容量による遮断周波数のず
れを軽減可能なアクティブフィルタ回路を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のアクティブフィ
ルタ回路は、帰還用のコンデンサによる帰還回路に、こ
のコンデンサを介して増幅回路の入力端子に帰還される
信号を減衰する減衰回路を挿入するようにしたものであ
る。
【0014】本発明のアクティブフィルタ回路では、入
力信号は増幅回路によって増幅された後、出力される。
また、この増幅出力の一部は、コンデンサによる帰還回
路を介して増幅回路の入力端子に帰還される。この負帰
還増幅動作により、回路定数を適宜設定することによ
り、所定のフィルタ特性を得ることができる。
【0015】この場合、コンデンサを介して帰還される
信号は、減衰回路により減衰される。これにより、減衰
回路を設けない場合と同じフィルタ特性を得るために
は、帰還用のコンデンサの容量値を大きくする必要があ
る。その結果、帰還用のコンデンサの容量値に対する端
子間容量の容量値の割合を従来より小さくすることがで
きる。これにより、端子間容量による遮断周波数のずれ
を軽減することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態の構成を示す回路図である。図示のアク
ティブフィルタ回路は、抵抗23と、オペアンプ24
と、インピーダンス回路25と、減衰回路(ATT)2
6と、帰還用のコンデンサ27とを備えた負帰還反転増
幅回路によって、低域通過型のフィルタ特性を得るよう
にしたものである。
【0018】ここで、オペアンプ24は、負帰還反転増
幅回路の増幅回路をなし、抵抗23と、インピーダンス
回路25と、減衰回路26と、コンデンサ27とは、同
じく、帰還回路をなす。また、抵抗23と、オペアンプ
24と、減衰回路26とは、一体的にIC化され、イン
ピーダンス回路25と、コンデンサ27とは、このIC
に外付けされている。減衰回路26は、オペアンプ24
の出力電圧voを減衰し、この減衰電圧をコンデンサ2
7に供給するようになっている。
【0019】各部の接続関係を説明すると、アクティブ
フィルタ回路の入力端子21は、抵抗23を介してオペ
アンプ24の反転入力端子に接続されている。このオペ
アンプ24の出力端子は、減衰回路26の入力端子とI
Cの外付け端子29に接続されている。減衰回路26の
出力端子は、ICの外付け端子30に接続されている。
【0020】外付け端子29は、アクティブフィルタ回
路の出力端子22とインピーダンス回路25の一端に接
続されている。外付け端子30は、コンデンサ27の一
端に接続されている。インピーダンス回路25とコンデ
ンサ27の他端は、ICの外付け端子31に接続されて
いる。この外付け端子31は、オペアンプ24の反転入
力端子に接続されている。このオペアンプ24の非反転
入力端子には、基準電位端子28が接続されている。
【0021】上記構成において、動作を説明する。入力
端子21には、例えば、コンパクトディスクから再生さ
れたオーディオ信号が供給される。この入力信号は、抵
抗23を介してオペアンプ24の反転入力端子に供給さ
れ、反転増幅される。この反転増幅出力の一部は、外付
け端子29に供給され、残りは、減衰回路26に供給さ
れる。外付け端子29に供給された信号の一部は、出力
端子22に供給され、残りは、インピーダンス回路25
に供給される。
【0022】インピーダンス回路25に供給された信号
は、このインピーダンス回路25を介してオペアンプ2
4の反転入力端子に帰還される。減衰回路26に供給さ
れた信号は、この減衰回路26により減衰された後、コ
ンデンサ27を介してオペアンプ24の反転入力端子に
帰還される。以上の負帰還反転増幅動作により、回路定
数を適宜設定することにより、目標とする低域通過型の
フィルタ特性を得ることができる。
【0023】ここで、目標とする低域通過型のフィルタ
特性を得るための動作を、図10のアクティブフィルタ
回路の動作と比較しながら説明する。なお、以下の説明
では、図1の抵抗23と、オペアンプ24と、インピー
ダンス回路25の特性は、それぞれ図10の抵抗11
と、オペアンプ12と、インピーダンス回路13の特性
と同じであるとする。
【0024】図1においては、オペアンプ24の出力電
圧voは、インピーダンス回路25に対してはそのまま
供給され、コンデンサ27に対しては、減衰回路26に
より減衰された後供給される。これに対して、図10に
おいては、オペアンプ12の出力電圧voは、インピー
ダンス回路13とコンデンサ14のいずれに対しても、
そのまま供給される。したがって、図1のコンデンサ2
7に供給される電圧は、図10のコンデンサ14に供給
される電圧より小さくなる。
【0025】このような構成において、図1のアクティ
ブフィルタ回路の特性を図10のアクティブフィルタ回
路の特性と同じにするには、図1のコンデンサ27を介
してオペアンプ24に帰還される電流を、図10のコン
デンサ14を介してオペアンプ12に帰還される電流と
同じにする必要がある。ここで、図1の場合、コンデン
サ27を介してオペアンプ12に帰還される電流は、こ
のコンデンサ27を流れる電流i2である。同様に、図
10の場合、コンデンサ14を介してオペアンプ12に
帰還される電流は、このコンデンサ14に流れる電流i
1である。
【0026】コンデンサ27に流れる電流i2をコンデ
ンサ14に流れる電流i1と同じにするためには、コン
デンサ27の容量値を減衰回路26の減衰量に相当する
分だけ、コンデンサ14の容量値より大きくすればよ
い。このようにすることにより、図1の端子間容量32
の容量値Csが図10の端子間容量17の容量値Csと
同じであれば、図1のコンデンサ27の容量値C2に対
する端子間容量32の容量値Csの割合を、図10のコ
ンデンサ14の容量値C1に対する端子間容量17の容
量値Csの割合より小さくすることができる。これによ
り、端子間容量32による遮断周波数fのずれを軽減す
ることができる。
【0027】これを式を使って説明する。いま、減衰回
路26の減衰率をkとすると、コンデンサ27の一端に
は、kvoの電圧が供給される。ここで、減衰回路26
の減衰率kは、この減衰回路26の入力電圧に対する出
力電圧の割合で表される。一方、コンデンサ27の他端
には、オペアンプ24の反転入力電圧vinが供給され
る。これにより、コンデンサ27の両端には、電圧kv
oと電圧vinとの差電圧(kvo−vin)が供給さ
れる。
【0028】しかしながら、オペンアンプ24を理想的
なアンプとすると、反転入力電圧vinは、基準電位端
子28に供給される基準電圧VREFとほぼ等しくな
る。これは、この場合、オペアンプ24の反転入力端子
と非反転入力端子とがいわゆるイマジナリショート状態
になるからである。また、交流動作を考えた場合、基準
電圧VREFを0V(ボルト)と見なすことができる。
これにより、オペアンプ24の反転入力電圧vinも0
Vになる。その結果、コンデンサ27の両端には、結
局、電圧kvoが供給されることになる。
【0029】コンデンサ27の両端に電圧kvoが供給
されることにより、このコンデンサ27を流れる電流i
2は、式(5)で表されるようなものとなる。 i2=S・C2・kvo …(5) ここで、Sは、jωを示す。
【0030】同様に、図10のコンデンサ14の両端に
は、電圧voが供給される。これにより、このコンデン
サ14を流れる電流i1は、式(6)で表されるような
ものとなる。 i1=S・C1・vo …(6)
【0031】式(5)と(6)とから、電流i2と電流
i1とを同じにするためには、コンデンサ27の容量値
C2を、式(7)に示すように、コンデンサ14の容量
値C1のk分の1に設定すればよい。 C2=C1/k …(7)
【0032】これにより、例えば、減衰率kを0.1と
すると、コンデンサ27の容量値C2は、10・C1と
なる。その結果、コンデンサ14の容量値C1が1pF
の場合は、コンデンサ27の容量値C2は10pFとな
る。これにより、式(3)による遮断周波数fのずれの
割合xは、約9.1%となる。この場合の演算式を式
(8)に示す。その結果、本実施の形態によれば、従来
より、遮断周波数fのずれを大幅に減らすことができ
る。 x=[{k(C2+Cs)−C1}/k(C2+Cs)]・100…(8)
【0033】図2は、減衰回路26の具体的構成の一例
を示す回路図である。図示の減衰回路26は、抵抗1
a,2aからなる抵抗分圧回路によって構成されてい
る。ここで、抵抗1aの一端は、オペアンプ24の出力
端子に接続され、他端は、抵抗2aの一端に接続されて
いる。この抵抗2aの他端は、基準電圧VREFが供給
される基準電位端子33に接続されている。抵抗1a,
2aの共通接続点は、外付け端子30に接続されてい
る。
【0034】このような構成においては、オペアンプ2
4の出力電圧voは、抵抗1a,2aとコンデンサ27
とによって分圧される。ここで、コンデンサ27を含め
るのは、減衰回路26の電圧利得を計算する場合、外付
け端子31が仮想接地点となることを考慮すれば、コン
デンサ27が抵抗2aに並列に接続された場合と等価に
なるからである。
【0035】抵抗1a,2aとコンデンサ27とによっ
て分圧された電圧は、減衰回路26の減衰出力として、
コンデンサ27に供給される。この場合、減衰率kは、
式(9)のように表される。 k={R2/(1+S・C2・R2)}/[R1+{R2/(1+S・C2・ R2)}] …(9) ここで、R1,R2は、抵抗1a,2aの抵抗値であ
る。
【0036】但し、以下の説明では、S・C2・R2が
1より十分小さいものとし、減衰率kを式(10)のよ
うに表す。 k=R2/(R1+R2) …(10)
【0037】式(10)より、コンデンサ27を流れる
電流i2は、式(11)のように表される。その結果、
コンデンサの容量値C2は、式(12)のように表され
る。 i2=S・C2・{R2/(R1+R2)}・vo …(11) C2={(R1+R2)/R2}・C1 …(12)
【0038】図3は、減衰回路26の具体的構成の他の
例を示す回路図である。図示の減衰回路26は、コンデ
ンサ1b,2bからなる容量分圧回路により構成されて
いる。ここで、コンデンサ1bの一端は、オペアンプ2
4の出力端子に接続され、他端は、コンデンサ2bの一
端に接続されている。コンデンサ2bの他端は、基準電
位端子33に接続されている。コンデンサ1b,2bの
共通接続点は、外付け端子30に接続されている。
【0039】このような構成においては、オペアンプ2
4の出力電圧voは、コンデンサ1b,2b,27によ
って分圧される。そして、この分圧電圧がコンデンサ2
7の一端に供給される。この場合、減衰率kは、次式
(13)で表される。 k=C3/(C2+C3+C4) …(13) ここで、C3,C4は、それぞれコンデンサ1b,2b
の容量値である。
【0040】式(13)より、コンデンサ27を流れる
電流i2は、式(14)で表される。その結果、コンデ
ンサ27の容量値C2は、式(15)で表される。 i2=S・C2・C3/(C2+C3+C4)}・vo …(14) C2=(C3+C4)・C1/(C3−C1) …(15)
【0041】容量値C1,C3,C4をそれぞれ1p
F,5pF,15pFとすると、容量値C2は、5pF
となる。これにより、コンデンサ27の容量値C2に対
する端子間容量32の容量値Csの割合を従来の5分の
1にすることができるので、遮断周波数fのずれも5分
の1にすることができる。
【0042】以上詳述した本実施の形態によれば、コン
デンサ27の前段に減衰回路26を設け、この減衰回路
26により、オペアンプ24の出力電圧voを減衰して
帰還用のコンデンサ27に供給するようにしたので、こ
のコンデンサ27の容量値C2を従来より大きくするこ
とができる。これにより、帰還用のコンデンサ27の容
量値C2に対する端子間容量32の容量値Csの割合を
従来より小さくすることができるので、端子間容量32
による遮断周波数fのずれを軽減することができる。
【0043】[第2の実施の形態]図4は、本発明の第
2の実施の形態の構成を示す回路図である。なお、図4
ににおいて、先の図1とほぼ同一機能を果たす部分に
は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0044】先の実施の形態では、コンデンサ27の前
段に減衰回路26を設け、この減衰回路26により、オ
ペアンプ24の出力電圧voを減衰してコンデンサ27
に供給する場合を説明した。これに対し、本実施の形態
では、コンデンサ27の後段に減衰回路34を設け、こ
の減衰回路34により、コンデンサ27から出力される
電流i2を減衰して、オペアンプ24の反転入力端子に
帰還するようにしたものである。
【0045】このような構成においては、コデンサ27
に流れる電流i2は、減衰回路34により減衰される。
これにより、オペアンプ24の反転入力端子には、電流
i2より小さい電流i3が帰還される。したがって、図
4のアクティブフィルタ回路の特性を図10のアクティ
ブフィルタ回路の特性と同じにするには、電流i3の値
を、図10のコンデンサ14に流れる電流i1と同じに
する必要がある。
【0046】電流i3の値を電流i1の値と同じにする
には、コンデンサ27の容量値を、減衰回路34の減衰
率kに相当する分だけ、図10のコンデンサ14の容量
値C1より大きくすればよい。これにより、コンデンサ
27の容量値C2に対する端子間容量32の容量値Cs
の割合を従来より小さくすることができるので、端子間
容量32による遮断周波数fのずれを軽減することがで
きる。
【0047】図5は、減衰回路34の具体的構成の一例
を示す回路図である。図示の減衰回路34は、コンデン
サ1c,2cからなる分流回路により構成されている。
ここで、コンデンサ1cはコンデンサ2cの一端に接続
され、他端は、オペアンプ24の反転入力端子に接続さ
れている。コンデンサ2cの他端は、基準電位端子33
に接続されている。コンデンサ1c,2cの共通接続点
は、外付け端子30に接続されている。
【0048】このような構成においては、コンデンサ2
7を流れる電流i2は、コンデンサ1cとコンデンサ2
cとに分流される。そして、コンデンサ1cに分流され
た電流i3が、オペアンプ24の反転入力端子に帰還さ
れる。この場合、減衰率kは、式(16)で表される。 k=C5/(C2+C5+C6) …(16) ここで、C5,C6は、それぞれコンデンサ1c,2c
の容量値である。
【0049】式(16)より、コンデンサ1cを流れる
電流i3は、式(17)で表される。その結果、コンデ
ンサ27の容量値C2は、式(18)で表される。 i3=S・C2・C5/(C2+C5+C6)}・vo …(17) C2=(C5+C6)・C1/(C5−C1) …(18)
【0050】なお、図5では、分流回路として、コンデ
ンサによる分流回路を用いる場合を説明したが、抵抗に
よる分流回路を用いるようにしてもよいことは勿論であ
る。
【0051】以上詳述した本実施の形態によれば、コン
デンサ27の後段に減衰回路34を設け、この減衰回路
34により、コンデンサ27から出力される電流i2を
減衰してオペアンプ24の反転入力端子に帰還するよう
にしてので、帰還用のコンデンサ27の容量値C2を従
来より大きくすることができる。これにより、このコン
デンサ27の容量値C2に対する端子間容量32の容量
値Csの割合を従来より小さくすることができるので、
端子間容量32による遮断周波数fのずれを軽減するこ
とができる。
【0052】また、このような構成によれば、先の実施
の形態より、オペアンプ24の入出力特性(高周波特
性)を良くすることができる。すなわち、先の実施の形
態では、コンデンサ27を接続するためのプリント基板
パターンを設ける必要があるため、このパターンの寄生
容量により、オペアンプ24の入出力特性(高周波特
性)が低下する。これに対し、本実施の形態では、この
ようなプリント基板パターンを設ける必要がないため、
上述したような問題は生じない。
【0053】[第3の実施の形態]図6は、本発明の第
3の実施の形態の構成を示す回路図である。なお、図6
において、先の図2とほぼ同一機能を果たす部分には、
同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0054】図6において、図2と異なる点は、減衰回
路26とコンデンサ27との間に、電圧増幅用のバッフ
ァアンプ35を設けるようにした点である。このような
構成によれば、減衰回路26の出力電圧は、バッファア
ンプ35により増幅された後、コンデンサ27に供給さ
れる。これにより、アクティブフィルタ回路の設計を容
易にすることができる。
【0055】すなわち、図6の減衰回路26の減衰率k
は、厳密には、上記のごとく、式(9)のように表され
る。しかし、減衰率kを式(9)で表すと、コンデンサ
27の容量値C2の設定等が難しくなる。この問題を解
決するためには、減衰率kを式(10)で表せばよい。
しかし、減衰率kを式(10)で表すと、今度は、遮断
周波数fの精度が低下する。すなわち、式(10)を用
いて設計した遮断周波数と実際の遮断周波数とのずれが
生じる。
【0056】そこで、本実施の形態では、減衰回路26
とコンデンサ27との間に、バッファアンプ35を設け
るようになっている。このような構成によれば、バッフ
ァアンプ35によってフィルタ特性を調整することがで
きるので、減衰率kを式(10)で表しても、遮断周波
数fの精度が低下しないようにすることができる。これ
により、アクティブフィルタ回路の設計を容易にするこ
とができる。
【0057】[第4の実施の形態]図7は、本発明の第
4の実施の形態の構成を示す回路図である。なお、図7
において、先の図3とほぼ同一機能を果たす部分には、
同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施の形態
は、図3のアクティブフィルタ回路に、図6で説明した
バッファアンプ35を設けるようにしたものである。こ
のような構成においても、先の実施の形態と同様に、バ
ッファアンプ35によってフィルタ特性を調整すること
ができるので、アクティブフィルタ回路の設計を容易に
することができる。
【0058】[第5の実施の形態]図8は、本発明の第
5の実施の形態の構成を示す回路図である。なお、図8
において、先の図6とほぼ同一機能を果たす部分には、
同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0059】図8において、図6と異なる点は、バッフ
ァアンプとして、モード切り替え機能付きバッファアン
プ36を設けるようにした点である。このバッファアン
プ36は、動作モードと非動作モードとを有し、これら
を切り替え可能となっている。ここで、動作モードと
は、自分の入力信号を出力端子に伝達するモードをい
い、非動作モードとは、入力信号を出力端子に伝達せ
ず、出力インピーダンスを高インピーダンス状態に設定
するモードをいう。このような構成によれば、バッファ
アンプ36のモード切替えによって、帰還用コンデンサ
27を帰還回路に挿入したり、帰還回路から取り除くこ
とができるので、フィルタ特性を簡単に切り替えること
ができる。
【0060】[第6の実施の形態]図9は、本発明の第
6の実施の形態の構成を示す回路図である。なお、図9
において、先の図7とほぼ同一機能を果たす部分には、
同一符号を付して詳細な説明を省略する。本実施の形態
は、図7のアクティブフィルタ回路のバッファアンプ3
5の代りに、モード切り替え機能付きバッファアンプ3
6を設けるようにしたものである。このような構成にお
いても、先の第5の実施の形態と同様に、モード切替え
によって、帰還用コンデンサ27を帰還回路に挿入した
り、帰還回路から取り除くことができるので、フィルタ
特性を簡単に切り替えることができる。
【0061】[そのほかの実施の形態]以上、本発明の
6つの実施の形態を説明したが、本発明は、上述したよ
うな実施の形態に限定されるものではない。
【0062】(1) 例えば、先の第1の実施の形態で
は、オペアンプ24の出力電圧voを減衰する減衰回路
26として、分圧回路を用いる場合を説明した。しか
し、本発明は、出力電圧voを減衰することができるも
のであれば、分圧回路以外の回路を用いるようにしても
よい。
【0063】(2) また、先の第2の実施の形態で
は、帰還用のコンデンサ27の出力電流i2を減衰する
減衰回路34として、分流回路を用いる場合を説明し
た。しかし、本発明は、出力電流i2を減衰することが
できるものであれば、分流回路以外の回路を用いるよう
にしてもよい。
【0064】(3) また、先の実施の形態では、本発
明を負帰還反転増幅回路により構成されたアクティブフ
ィルタ回路に適用する場合を説明した。しかし、本発明
は、負帰還正相増幅回路により構成されたアクティブフ
ィルタ回路にも適用することができる。
【0065】(4) また、先の実施の形態では、本発
明を低域通過型のアクティブフィルタ回路に適用する場
合を説明した。しかし、本発明は、帯域通過型や高域通
過型のアクティブフィルタ回路にも適用することができ
る。要は、本発明は、帰還用のコンデンサを有するアク
ティブフィルタ回路一般に適用することができる。
【0066】(5) このほかにも、本発明は、その要
旨を逸脱しない範囲で種々様々変形実施可能なことは勿
論である。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のアクティブ
フィルタ回路によれば、帰還用のコンデンサによる帰還
回路に、このコンデンサにより帰還される信号を減衰す
る減衰回路を設けるようにしたので、帰還用のコンデン
サの容量値を従来より大きくすることができる。これに
より、帰還用のコンデンサの容量値に対する端子間容量
の容量値の割合を従来より小さくすることができるの
で、端子間容量による遮断周波数fのずれを小さくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す回路図
である。
【図2】第1の実施の形態の減衰回路の具体的構成の一
例を示す回路図である。
【図3】第1の実施の形態の減衰回路の具体的構成の他
の例を示す回路図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成を示す回路図
である。
【図5】第2の実施の形態の減衰回路の具体的構成の一
例を示す回路図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の構成を示す回路図
である。
【図7】本発明の第4の実施の形態の構成を示す回路図
である。
【図8】本発明の第5の実施の形態の構成を示す回路図
である。
【図9】本発明の第6の実施の形態の構成を示す回路図
である。
【図10】従来のアクティブフィルタ回路の構成を示す
回路図である。
【符号の説明】
21…入力端子、22…出力端子、23…抵抗、24…
オペアンプ、25…インピーダンス回路、26,34…
減衰回路、27…コンデンサ、28,33…基準電位端
子、29,30,31…外付け端子、32…端子間容
量、35,36…バッファアンプ、1a,2a…抵抗、
1b,2b,1c,2c…コンデンサ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を増幅する増幅回路と、 前記増幅回路の増幅出力をこの増幅回路の入力端子に帰
    還するコンデンサと、 前記コンデンサによる帰還回路に挿入され、このコンデ
    ンサを介して前記増幅回路に帰還される信号を減衰する
    減衰回路とを備えたことを特徴とするアクティブフィル
    タ回路。
  2. 【請求項2】 前記減衰回路は、前記増幅回路の出力電
    圧を減衰して前記コンデンサに供給するように構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載のアクティブフィ
    ルタ回路。
  3. 【請求項3】 前記減衰回路は、前記コンデンサの出力
    電流を減衰して前記増幅回路の入力端子に供給するよう
    に構成されていることを特徴とする請求項1記載のアク
    ティブフィルタ回路。
  4. 【請求項4】 前記減衰回路と前記コンデンサとの間に
    電圧増幅回路を有することを特徴とする請求項2記載の
    アクティブフィルタ回路。
  5. 【請求項5】 前記電圧増幅回路は、モードとして、入
    力信号を出力端子に伝達する動作モードと伝達しない非
    動作モードとを有し、これらを切り替え可能であること
    を特徴とする請求項4記載のアクティブフィルタ回路。
JP12635296A 1996-04-24 1996-04-24 アクティブフィルタ回路 Pending JPH09294052A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1306696C (zh) * 2002-12-27 2007-03-21 株式会社东芝 可变时间常数电路与使用它的滤波电路

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