JPH09293331A - 記録データ生成方法およびデータ再生装置 - Google Patents

記録データ生成方法およびデータ再生装置

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JPH09293331A
JPH09293331A JP8108013A JP10801396A JPH09293331A JP H09293331 A JPH09293331 A JP H09293331A JP 8108013 A JP8108013 A JP 8108013A JP 10801396 A JP10801396 A JP 10801396A JP H09293331 A JPH09293331 A JP H09293331A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ある基準フォーマットに対して高速かつ高密度
の記録に対応した誤り訂正能力のより高い拡張フォーマ
ットの記録データをデータの記録効率を落とすことなく
生成でき、またデータ再生時に各々のフォーマットに専
用の誤り訂正回路を必要としない記録データ生成方法を
提供する。 【解決手段】入力データ系列を所定のデータ単位でnチ
ャネル(nは2以上の整数)に分割し、各チャネル毎に
基準フォーマットと同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂
正符号化を行って誤り訂正ブロックを生成し、各チャネ
ルの誤り訂正ブロックを合成し、合成した誤り訂正ブロ
ックをn×mバイト単位で分割して第2のデータブロッ
クを生成し、第2のデータブロックに同期パターンを付
加して基準フォーマットより高い記録密度に対応した拡
張フォーマットの記録データの単位となる第2の同期ブ
ロックを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像や音声などの
データのための記録再生システムに係り、特にある記録
密度に対応した基準フォーマットと互換性を持ち高密度
記録に対応した拡張フォーマットによる記録データの生
成方法と、これら両フォーマットの記録データの再生が
可能なデータ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体や磁気記録媒体を用いてディ
ジタルデータの記録を行うディジタル記録装置では、様
々な要因によって再生データに発生するエラーの対策が
重要な技術となる。エラーの発生原因には、記録媒体に
存在する欠陥や、記録あるいは再生の過程で混入するノ
イズによる影響が挙げられる。高密度の記録を行う場合
には、これらのエラーがある程度の頻度で発生すること
は避けられない。
【0003】そこで、一般にディジタル記録装置では、
再生データに発生したエラーを検出あるいは訂正するた
めに、記録すべきデータに対して誤り訂正符号化を行
い、検査パリティを付加した誤り訂正符号を記録してい
る。一方、データ再生時には検査パリティを利用して誤
り訂正復号化を行い、誤り訂正を行っている。
【0004】誤り訂正符号の例として、リードソロモン
符号(以下、RS符号という)を二つ組み合わせた積符
号を図18に示す。図18の積符号は、以下の手順の誤
り訂正符号化によって生成される。
【0005】まず、記録すべきデータをA×Bバイトの
ブロック状に配列する。このブロックの縦方向のBバイ
トのデータに対して外符号の符号化を行い、検査パリテ
ィとしてCバイトの外符号パリティを付加する。次に、
横方向のAバイトのデータに対して内符号の符号化を行
い、検査パリティとしてDバイトの内符号パリティを付
加する。
【0006】リードソロモン符号の符号化/復号化およ
び積符号については、今井秀樹著「符号理論」に詳し
い。一般に、リードソロモン符号は(a,b)RS符号
の形で表記されることが多い。aは符号の長さ、bはデ
ータの長さである。この表記法に従うと、図18の誤り
訂正符号は(A+D,A)RS符号と(B+C,B)R
S符号を組み合わせた積符号と表現できる。この積符号
は1行ずつ順に1本のデータ系列として、記録媒体上に
記録される。
【0007】データ再生時には、記録媒体から再生され
る図18の積符号に対して以下の手順で復号化を行う。
まず、1本のデータ系列として得られた再生データを符
号化時の積符号の形態に再配置する。その積符号に対し
て、まず横方向に内符号の復号化を行う。(A+D,
A)RS符号は、最大[D/2]バイトまでのエラーを
訂正することができる。ただし、[n]はn以下の最大
の整数である。内符号の復号化において符号が誤り訂正
不能と判定された場合には、エラーフラグを出力する。
【0008】次に、縦方向に外符号の復号化を行う。外
符号の復号化では、内符号の復号化によって出力された
エラーフラグを利用して誤り訂正能力を向上させること
ができる。エラーフラグが出力された行に含まれるデー
タの位置を消失位置情報として利用すると、(B+C,
B)RS符号は最大Cバイトまでのエラーフラグが付加
されたエラーを訂正することができる。
【0009】内符号および外符号の復号化によりエラー
訂正を行うと、積符号全体で最大C行までのエラーを訂
正することができる。この積符号は1つの行が連続して
記録されているので、1積符号当たり最大C行、つまり
(A+D)×Cバイトまでの連続したエラーを訂正する
ことができる。再生データ系列上において連続して発生
するエラーをバーストエラーと呼ぶ。このバーストエラ
ーは、記録媒体の欠陥や再生信号の同期外れによって発
生する。
【0010】積符号の誤り訂正能力は、使用する誤り訂
正符号の長さや、誤り訂正符号に付加される検査パリテ
ィの数によって異なる。RS符号の場合、データの長さ
が同じであれば検査パリティの数が多いほど訂正能力が
高く、検査パリティの数が同じであればデータの長さが
短いほど訂正能力が高いといえる。実際にRS符号の積
符号をディジタル記録装置に採用する場合には、再生信
号のS/N、記録媒体の記録特性、媒体に発生する欠陥
の大きさやその発生頻度等から、その記録装置に最適な
組み合わせを設計する必要がある。
【0011】特に、光ディスクのように交換できる記録
媒体を用いる記録装置の場合には、媒体の互換性を維持
するために、記録するデータの構造や誤り訂正符号を仕
様、すなわち記録フォーマットとして定義する必要があ
る。一度記録フォーマットを固定すると、記録密度や誤
り訂正能力も固定化されてしまう。しかし、記録装置に
対する要求の変化や技術の進展に伴い、記録容量の増
大、データレートの高速化の要求は常に存在しており、
記録フォーマットを固定するとその要求に対応できなく
なる。
【0012】ところで、記録容量を増大させるべく高密
度記録を実現するためには、媒体の記録性能、記録され
た信号の検出能力を向上させると共に、信号処理面では
記録フォーマット自体が持つ誤り訂正能力を高める必要
がある。記録媒体上に同じ大きさの欠陥や傷が発生した
場合でも、記録密度が高いとエラーとなるデータ量は相
対的に大きくなってしまうので、高密度記録を実現する
ためには特にバーストエラーに対する誤り訂正能力を上
げる必要がある。
【0013】バーストエラーに対する誤り訂正能力を向
上させ、より高密度記録に対応した記録フォーマット
(以下、拡張フォーマットという)を実現する方法の一
つとして、外符号の検査パリティの数を増やす方法があ
る。
【0014】図19に、図18の誤り訂正符号の外符号
の検査パリティ数を2倍にした誤り訂正符号を示す。こ
うすると、外符号訂正ではエラーフラグを利用すること
により2×C個の誤りが訂正可能となる。一つの積符号
では最大2×C行までのエラーを訂正することができる
ため、最大2×(A+D)×Cバイトのバーストエラー
まで訂正することが可能となる。
【0015】しかし、このように検査パリティ数を増加
させて拡張フォーマットを実現する方法では、誤り訂正
能力は向上するが、積符号に占める主データの比率が高
密度化前の記録フォーマット(以下、基準フォーマット
という)における(A×B)/((A+D)×(B+
C))から、(A×B)/((A+D)×(B+(2×
C)))に減少するため、データの記録効率が低下す
る。記録容量を増大させる目的からすると、記録効率の
低下は望ましくない。
【0016】また、検査パリティ数を増やして拡張フォ
ーマットを実現する方法では、より長いバーストエラー
を訂正することが可能となるが、短いバーストエラーに
対しては誤り訂正能力向上の効果が小さい。
【0017】さらに、一般に検査パリティ数が多いRS
符号は、誤り訂正能力は高いものの、誤り訂正符号を復
号する復号回路の回路規模および処理時間が著しく大き
くなる欠点がある。上記のような拡張フォーマットの誤
り訂正符号は、外符号の検査パリティ数が2倍となって
いるため、基準フォーマットの誤り訂正符号のための復
号回路と比較して、大規模回路または高速回路からなる
専用の誤り訂正回路が必要となってしまい、高密度化と
同時に高速化も達成するためには、大規模でかつ高速の
データ処理回路が必要となってしまう。
【0018】さらに、高密度化した拡張フォーマットで
データが記録された媒体のみでなく高密度化する前の基
準フォーマットでデータが記録された媒体からのデータ
を再生できる互換性を持ったデータ再生装置を実現する
ためには、検査パリティ数を増やして拡張フォーマット
を実現する方法では、誤り訂正回路として基準フォーマ
ット用と拡張フォーマット用の両方を持っている必要が
ある。しかし、両方の誤り訂正回路は同時に動作させる
ことはないため、このような互換性を持ったデータ再生
装置を実現しようとすると回路構成が冗長となってしま
う。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、検査
パリティ数を増やして誤り訂正能力を向上させる拡張フ
ォーマットでは、記録データ中に占める有効なデータ量
が減少してデータの記録効率が低下するとともに、デー
タ再生時に大規模な誤り訂正回路を含むデータ処理を必
要とし、さらに基準および拡張両フォーマットで記録さ
れたデータを再生できる互換性を持つデータ再生装置を
実現しようとすると、それぞれのフォーマットのための
専用のデータ処理回路を必要として回路構成が冗長とな
り、装置コストが高くなるという問題があった。
【0020】本発明の目的は、ある基準フォーマットの
記録データに対して高速かつ高密度の記録に対応した誤
り訂正能力のより高い拡張フォーマットの記録データを
データの記録効率を落とすことなく生成でき、しかもデ
ータ再生時に各々のフォーマット専用のデータ処理回路
を必要としない記録データ生成方法を提供することにあ
る。
【0021】また、本発明の他の目的は、これら基準フ
ォーマットおよび拡張フォーマットで記録されたデータ
の再生を各々フォーマット専用のデータ処理回路を用い
ることなく、できるだけ小さな回路規模で実現できるデ
ータ再生装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る記録データ生成方法は、入力データ系
列について所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化
を行って得られた誤り訂正ブロックから所定の記録密度
に対応した基準フォーマットの記録データを生成するも
のとしたとき、入力データ系列を所定のデータ単位で複
数チャネルに分割し、各チャネル毎に基準フォーマット
と同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行って
誤り訂正ブロックを生成し、各チャネルの誤り訂正ブロ
ックを合成し、合成した誤り訂正ブロックから基準フォ
ーマットより高い記録密度に対応した拡張フォーマット
の記録データを生成することを特徴とする。
【0023】より具体的には、入力データ系列について
所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行って得
られる誤り訂正ブロックをmバイト(mは1以上の整
数)単位に分割して第1のデータブロックを生成し、該
第1のデータブロックに同期パターンを付加して基準フ
ォーマットの記録データの単位となる第1の同期ブロッ
クを生成するものとしたとき、入力データ系列を所定の
データ単位でnチャネル(nは2以上の整数)に分割
し、各チャネル毎に基準フォーマットと同一の誤り訂正
符号を用いて誤り訂正符号化を行って誤り訂正ブロック
を生成し、各チャネルの誤り訂正ブロックを合成し、合
成した誤り訂正ブロックをn×mバイト単位でnチャネ
ルに分割して第2のデータブロックを生成し、該第2の
データブロックに同期パターンを付加して拡張フォーマ
ットの記録データの単位となる第2の同期ブロックを生
成することを特徴とする。
【0024】本発明による拡張フォーマットの記録デー
タ生成方法では、入力データ系列を複数チャネルに分割
して、各チャネル毎に基準フォーマットの記録データ生
成時と同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行
い、各チャネルの誤り訂正ブロックを合成して記録デー
タを生成しているため、基準フォーマットに比較して検
査パリティ数を増やすことなく、すなわちデータの記録
効率を低下させることなく、バーストエラーに対する誤
り訂正能力が向上する。
【0025】また、基準フォーマットおよび拡張フォー
マットの記録データ生成時に同一の誤り訂正符号を用い
ているため、誤り訂正符号化のアルゴリズムを共通にす
ることができ、基準フォーマットの誤り訂正ブロックの
生成手順をチャネル数(n)だけ並列に用意することに
より、拡張フォーマットの誤り訂正ブロックの生成手順
を容易に作成することが可能となる。
【0026】本発明の一つの態様では、入力データ系列
について第1のデータ単位で分割したデータセクタにセ
クタを識別するためのセクタIDを付加して論理セクタ
を生成し、k個(kは2以上の整数)の該論理セクタを
含む第2のデータ単位毎に所定の誤り訂正符号を用いて
誤り訂正符号化を行って得られる誤り訂正ブロックをm
バイト(mは1以上の整数)単位で分割して第1のデー
タブロック(記録ブロック)を生成し、該第1のデータ
ブロックに同期パターンを付加して基準フォーマットの
記録データの単位となる第1の同期ブロックを生成する
ものとしたとき、入力データ系列を第1のデータ単位で
分割したデータセクタにセクタを識別するためのセクタ
IDを付加して論理セクタを生成し、該論理セクタをセ
クタ単位でnチャネル(nは2以上の整数)に分割し、
各チャネル毎にk個(kは2以上の整数)の該論理セク
タを含む第2のデータ単位(記録セクタ)毎に基準フォ
ーマットと同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化
を行って誤り訂正ブロックを生成し、各チャネルの誤り
訂正ブロックを合成し、合成した誤り訂正ブロックをn
×mバイト単位で分割して第2のデータブロック(記録
ブロック)を生成し、該第2のデータブロックに同期パ
ターンを付加して拡張フォーマットの記録データの単位
となる第2の同期ブロックを生成することを特徴とす
る。
【0027】ここで、合成した誤り訂正ブロックをn×
mバイト単位で分割する際に、各チャネルのデータ間で
セクタIDが同期ブロックに集まるようにデータの並べ
替えを行うと、基準フォーマットおよび拡張フォーマッ
ト共に、セクタIDが記録セクタの先頭の同期ブロック
(記録データ)に記録されるため、データ再生時におけ
るセクタIDの抽出処理が容易となる。
【0028】また、拡張フォーマットの記録データ生成
時に、第2のデータブロックを生成する際、セクタID
が各チャネル毎に第2のデータブロックの生成順序に対
して昇順で並ぶように論理セクタにセクタIDを付加す
ることにより、セクタIDの生成を基準フォーマットの
場合と同様の手順で行うことができる。
【0029】さらに、第1のデータブロックに付加する
同期パターンと第2のデータブロックに付加する同期パ
ターンを共通の同期パターン系列から選択して割り当て
ることとすれば、データ再生時に基本フォーマットと拡
張フォーマットとで同期パターンの検出や記録セクタの
境界位置判定アルゴリズムとして同一の方式を用いるこ
とができる。
【0030】本発明に係るデータ再生装置は、記録媒体
に記録された上記基準フォーマットまたは拡張フォーマ
ットのデータを読み取って得られた再生データのフォー
マットが基準フォーマットか該基準フォーマットより高
い記録密度に対応した拡張フォーマットかを識別するフ
ォーマット識別手段と、このフォーマット識別手段の識
別結果に基づいて、前記再生データが基準フォーマット
の場合には該再生データを少なくとも一つのチャネルに
出力し、前記再生データが拡張フォーマットの場合には
該再生データを複数チャネルに分割して出力するチャネ
ル分割手段と、このチャネル分割手段から出力された再
生データに対して少なくとも誤り訂正処理を行うデータ
処理手段と、前記フォーマット識別手段の識別結果に基
づいて、前記再生データが基準フォーマットの場合には
前記データ処理手段により処理された少なくとも一つの
チャネルの再生データを出力し、前記再生データが拡張
フォーマットの場合には誤り訂正された各チャネルの再
生データを合成して出力するチャネル合成手段とを具備
することを基本的な特徴とする。
【0031】また、本発明に係るデータ再生装置は、さ
らに再生データから同期パターンを検出する同期検出手
段を有し、チャネル分割手段はフォーマット識別手段の
識別結果と同期検出手段による同期パターン検出位置に
基づいて、再生データが基準フォーマットの場合には該
再生データを少なくとも一つのチャネルに出力し、再生
データが拡張フォーマットの場合には該再生データを複
数チャネルに分割して出力する。また、この同期検出手
段は再生データが基準フォーマットの場合と拡張フォー
マットの場合とで同期パターンの検出間隔を異ならせて
構成される。さらに、チャネル分割手段は、再生データ
が拡張フォーマットの場合には同期検出手段による同期
パターン検出位置を基準として、所定のデータ単位毎に
該再生データを複数チャネルに分割して出力する。
【0032】このように、本発明のデータ再生装置では
記録媒体から読み取られた再生データのフォーマットを
識別し、その識別結果に基づいて再生データのチャネル
分割および誤り訂正処理を含むデータ処理後のデータの
チャネル合成を行うことにより、基準フォーマットおよ
び拡張フォーマットの両フォーマットの再生データを容
易に処理できる。この場合、再生データは基準フォーマ
ットと拡張フォーマットとで同一の誤り訂正符号を用い
て誤り訂正符号化されているので、誤り訂正処理を含む
データ処理手段としては基準フォーマットに対応した回
路を複数チャネル分用意すればよく、拡張フォーマット
専用の高速で複雑なデータ処理回路が不要となる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明をディジタルビデオ
ディスクに適用した実施形態について説明する。ディジ
タルビデオディスクとは、映像信号および音声信号をデ
ィジタル処理により圧縮符号化して記録した光ディスク
などのディスク状記録媒体をいう。本実施形態では、こ
のディジタルビデオディスクに記録する基準フォーマッ
トおよび拡張フォーマットの記録データの生成手順と、
記録されたデータを再生し再生データを処理するデータ
再生装置について述べる。
【0034】(基準フォーマットについて)本発明にお
ける基準フォーマットの記録データ生成手順では、入力
データ系列について所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂
正符号化を行って得られた誤り訂正ブロックから所定の
記録密度に対応した基準フォーマットの記録データを生
成する。具体的には、入力データ系列について所定の誤
り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行って得られる誤
り訂正ブロックをmバイト(mは1以上の整数)単位に
分割して第1のデータブロックを生成し、該第1のデー
タブロックに同期パターンを付加して基準フォーマット
の記録データの単位となる第1の同期ブロックを生成す
る。
【0035】さらに詳しくは、入力データ系列について
第1のデータ単位で分割したデータセクタにセクタを識
別するためのセクタIDを付加して論理セクタを生成
し、k個(kは2以上の整数)の該論理セクタを含む第
2のデータ単位毎に所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂
正符号化を行って得られる誤り訂正ブロックをmバイト
(mは1以上の整数)単位で分割して第1のデータブロ
ックを生成し、該第1のデータブロックに同期パターン
を付加して基準フォーマットの記録データの単位となる
第1の同期ブロックを生成する。
【0036】以下、図1に示すフローチャートを用いて
本実施形態による基準フォーマットの記録データ生成手
順を説明する。
【0037】記録すべき映像信号と音声信号に対して、
それぞれ映像エンコーダと音声エンコーダによりデータ
圧縮、付加情報の多重などのエンコード処理を行う(ス
テップS101,S102)。次に、圧縮された映像デ
ータと音声データを多重化して1つの入力データ系列
(ビットストリーム)を生成し(ステップS103)、
この入力データ系列を2048バイト単位のデータセク
タに分割し(ステップS104)、このデータセクタか
らさらに178×12バイトの論理セクタを生成する
(ステップS105)。
【0038】図2に示すように、論理セクタ11はステ
ップS104で得られたデータセクタである2048バ
イトの主データ12と、セクタを識別するための4バイ
トのID部と、このID部に発生した誤りをチェックす
るための検査パリティである2バイトのIECと、将来
のための予備情報領域である6バイトのRSVと、20
48バイトのデータセクタと、論理セクタ11に発生し
た誤りをチェックするための4バイトのEDCとで構成
される。
【0039】ID部には、少なくとも24ビットのセク
タIDを記録する。セクタIDは再生データ系列中にお
ける論理セクタ11の位置を特定するために使用され、
入力データ系列の時系列に従って昇順に、すなわち論理
セクタ11を時系列に並べた論理セクタ系列に対して昇
順に発生させた24ビットのセクタ番号を記録する。こ
のセクタIDに対して(6,4)RS符号の符号化を行
い、生成された検査パリティをIEC部に記録する。R
SV部には例えば「0」を記録しておく。さらにID、
IEC、RSVおよびデータセクタに対して32次の巡
回ハミング符号の符号化を行い、それにより生成された
32ビットの検査パリティをEDC部に記録する。
【0040】2048バイトの主データ12の部分に
は、EDCの生成後にスクランブル処理を行う。スクラ
ンブル処理に使用するパターンにはランダムデータ系
列、例えばM系列を使用する。このランダム系列は、例
えば以下の手順で生成することができる。
【0041】まず、15ビットのシフトレジスタを用意
し、その最上位ビットと最上位から5番目のビットの出
力の排他的論理和をとり、その結果を最下位ビットの入
力に接続する。スクランブルデータは、このシフトレジ
スタの下位側の8ビットの出力を使用する。スクランブ
ルデータを取り出す毎に、このシフトレジスタを8回上
位方向へシフトさせ、次のスクランブルデータを取り出
す。以上の手順で生成されたスクランブルデータと主デ
ータ12との排他的論理和をビット毎にとることによっ
て、スクランブル処理を行うことができる。この場合、
シフトレジスタの初期値を変えることによって、生成す
るスクランブルデータ列を切り替えることができる。初
期値の切り替えは、例えばセクタIDの内容に応じて行
う。
【0042】次に、図2に示した論理セクタ11を縦方
向にk=16個積み重ね、その16個の論理セクタ11
の集合を誤り訂正符号化のデータ単位として誤り訂正符
号化を行って検査パリティを付加し、図3に示す誤り訂
正ブロック13を生成する(ステップS106)。ここ
で、誤り訂正符号にはリードソロモン符号の2重積符号
を使用する。
【0043】すなわち、まず積み重ねたk=16個の論
理セクタ11の縦方向の192バイトのデータに対して
符号化(外符号化)を行い、16バイトの外符号パリテ
ィ14を生成する。外符号は、(208,192)RS
符号である。積み重ねた16個の論理セクタ11の全て
の列(172列)に対して、同様の外符号化を繰り返
す。次に、積み重ねた16個の論理セクタ11の横方向
の172バイトのデータに対して符号化(内符号化)を
行い、10バイトの内符号パリティ15を生成する。内
符号は、(182,172)RS符号である。積み重ね
た16個の論理セクタ11の全ての行、つまり外符号パ
リティ14を含む208行に対して、同様の内符号化を
繰り返す。
【0044】次に、ステップS106で生成された誤り
訂正ブロック13に対して、記録データの片寄りをなく
すために、行単位のデータ並べ替えを行う(ステップS
107)。このデータ並べ替えは、図4に示すように積
み重ねた16個の論理セクタ11の境界部分に16行の
外符号パリティ14を1行分14aずつ挿入することに
よって行う。
【0045】次に、ステップS107で得られた図4に
示すデータ並べ替え後の誤り訂正ブロック16を13行
毎に16等分し、図5に示すように182×13バイト
単位の記録セクタ17に分割する(ステップS10
8)。記録セクタ17は、図5に示されるように論理セ
クタ11と1行分の外符号パリティ14aおよび内符号
パリティ15によって構成される。記録セクタ17の先
頭には、セクタIDが配置されている。このセクタID
は、連続する記録セクタ17に対して昇順に並ぶことに
なる。
【0046】次に、図6を用いて記録セクタ17から記
録データの最小単位である同期ブロックを生成する手順
を説明する。まず、図6(a)に示すように記録セクタ
17から1行分のデータ17aを取り出し、そのデータ
17aをさらに図6(b)に示すようにm=91バイト
単位に分割して、第1のデータブロックである基準フォ
ーマットの記録ブロック18を生成する(ステップS1
09)。この場合、図5に示す記録セクタ17の最初の
1行分のデータ17aに対応する図6(b)の左側に示
す記録ブロック18のみに、セクタIDが記録される。
すなわち、セクタIDは記録セクタ17の先頭に対応す
る記録ブロック18に記録されている。
【0047】次に、ステップS109で得られた記録ブ
ロック18のデータに対して、記録再生系の記録媒体お
よび信号伝送特性に合わせたデータ変換、つまり変調を
行う(ステップS110)。記録媒体の記録密度をでき
るだけ下げるためには、記録信号の最高周波数が低いこ
とが望ましく、信号伝送の点からは低い周波数成分が望
ましい。これら二つの要求を考慮して、ステップS11
0での変調方式には、一般に周波数成分が中域に集中す
る方式を用いる。ここでは、変調方式として8ビットの
データ(1シンボル)を16ビットに変換する8/16
変調を用いるものとする。記録ブロック18を構成する
91バイトのデータに8/16変調処理を施すと、14
56ビットとなる。
【0048】記録されたデータを再生する場合には、記
録ブロック18の境界が判定できなければ元のデータを
再構成できない。そこで、次に図6(c)に示すよう
に、変調後の各記録ブロック19の先頭に32ビットの
同期パターン20を付加して、1488ビット長の同期
ブロック21を生成する(ステップS111)。この同
期ブロック21が基準フォーマットの記録データの単位
であり、これを図示しない記録回路に出力して記録媒体
(光ディスク)上にデータを記録する(ステップS11
2)。
【0049】同期パターン20は、記録データ系列中か
ら容易に検出可能で、かつ誤って検出されないパターン
を選択することが望ましい。同期パターン20として用
いられる同期パターン系列は、SY0〜SY7の8種類
が用意されている。これらの同期パターン系列SY0〜
SY7から、変調後の記録セクタ17′内における記録
ブロック19の位置に応じて一つの同期パターン20が
選択される。図7に、同期パターン系列SY0〜SY7
と記録ブロック19との対応を示す。
【0050】記録媒体に記録されたデータを再生する場
合には、連続して再生された再生データ中の同期ブロッ
ク21の同期パターン20が同期パターン系列SY0〜
SY7のうちのどれかを判定することにより、変調後の
記録セクタ17′の先頭に対する同期ブロック20の相
対位置を判定することができる。
【0051】次に、図8を用いて、基準フォーマットで
データが記録された光ディスクからデータを再生するデ
ータ再生装置について説明する。
【0052】図8において、光ディスク101には予め
上述した手順によって生成された基準フォーマットの記
録データが記録されている。データの再生時には、光デ
ィスク101をスピンドルモータ102によって所定の
速度で回転させながら、光ディスク101上に記録され
ている信号が光ピックアップ103によって読み出され
る。光ピックアップ103は、例えば半導体レーザから
出射されたレーザビームを光ディスク101のデータ記
録面上に対物レンズによって微小スポットとして照射
し、その反射光を多分割光検出器に導いて検出する構成
となっている。
【0053】光ピックアップ103の多分割光検出器か
ら出力される複数の出力信号は、アナログ演算回路10
4に入力され、ここで光ディスク101上に記録されて
いるデータに対応した再生信号と、フォーカスサーボ、
トラッキングサーボのためのフォーカスエラー信号、ト
ラッキングエラー信号と、スピンドルモータ102の回
転速度制御のための速度制御信号が生成される。フォー
カスサーボは、光ピックアップ103における対物レン
ズの焦点を光ディスク101上のデータ記録面に一致さ
せるための制御であり、トラッキングサーボは、光ピッ
クアップ103によって光ディスク101上に照射され
る光ビームを光ディスク101上のトラックに追従させ
るための制御である。フォーカスエラー信号およびトラ
ッキングエラー信号は、サーボ回路107に供給され
る。
【0054】一方、アナログ演算回路104で生成され
た再生信号は、二値化回路105により二値信号に変換
された後、同期検出回路106および復調回路108に
入力される。同期検出回路106では、再生信号中の前
述した同期ブロック21の先頭に付加された同期パター
ン20の検出、具体的には同期パターンの位置およびパ
ターンの検出を行う。
【0055】再生信号には光ディスク101の媒体欠陥
やノイズの影響によって発生したビット誤りが含まれて
いるため、同期検出回路106において同期パターン2
0が検出されるべき位置で検出できなかったり、本来の
同期パターンと異なる位置で誤って同期パターンが検出
される場合がある。同期検出回路106は、これらの影
響を考慮した上で、同期パターン20の位置を正しく検
出する機能を持っている。また、同期検出回路106は
同期パターン20の検出位置信号に加えて、同期パター
ン20が同期パターン系列SY0〜SY7のうちのどれ
であるかを示す同期パターン検出信号を合わせて用い
て、復調シンボル、記録ブロック19、変調後の記録セ
クタ17′の各々の境界を判定する。
【0056】同期検出回路106の出力は、サーボ回路
107と復調回路108に入力される。サーボ回路10
7では、アナログ演算回路104からの各エラー信号お
よび同期検出回路106からの同期パターン検出信号に
基づいて対物レンズ等を制御するサーボ制御信号を生成
し、先のフォーカスサーボおよびトラッキングサーボ制
御と回転速度制御を行う。
【0057】復調回路108では、二値化回路105か
らの二値信号を復調シンボルの境界を基準として16ビ
ットのデータに分割した後、先に説明した変調と逆の手
順で16/8復調を行って8ビットのデータに変換し、
再生データを出力する。
【0058】復調回路108からの再生データは、デー
タ処理部109におけるメモリコントロール部110に
入力される。データ処理部109は、メモリコントロー
ル部110とこれにより制御されるメモリ111および
誤り訂正処理部112によって構成される。メモリコン
トロール部110では、まず復調回路108からの再生
データに対して記録セクタ17の先頭を基準としてID
の抽出を行い、次に抽出したIDに対してIECにより
誤りのチェックを行う。さらに、メモリコントロール部
110は前述のように連続する記録セクタ17のセクタ
IDが昇順に並んでいる規則性を利用して、信頼性の保
護を行うべく、セクタの先頭とセクタIDを基準として
順次メモリ111に対し再生データの書き込みを行う。
【0059】メモリコントロール部110は、一つの誤
り訂正ブロック16を構成している16個の記録セクタ
17の再生データがメモリ111に書き込まれると、メ
モリ111から内符号データを読み出して誤り訂正処理
部112に転送する。誤り訂正処理部112は、これを
受けて内符号の誤り訂正を行い、内符号の誤り訂正能力
を越えた誤りが存在している場合には、誤り訂正不能と
判断してエラーフラグを生成する。そして、誤り訂正さ
れた後のデータとエラーフラグをメモリ111に書き込
む。
【0060】誤り訂正処理部112において誤り訂正ブ
ロック16内の全ての内符号の誤り訂正が終了すると、
メモリコントロール部110は次にメモリ111から外
符号データを読み出して、同様に誤り訂正処理部112
に転送する。誤り訂正処理部112は外符号の誤り訂正
を行う。また、メモリコントロール部110は外符号デ
ータの読み出しと平行して、内符号の誤り訂正時に生成
したエラーフラグを読み出す。誤り訂正処理部112で
は、このエラーフラグを利用して消失訂正を行う。そし
て、内符号の誤り訂正の場合と同様に、誤り訂正後のデ
ータとエラーフラグをメモリ111に書き込む。
【0061】さらに、メモリコントロール部110で
は、メモリ111内の誤り訂正されたデータを読み出
し、記録データを生成するときにスクランブルされたデ
ータを元に戻すデスクランブル処理を行う。デスクラン
ブル処理は、スクランブルの場合と同じランダムデータ
系列と誤り訂正後のデータとの排他的論理和をとること
により行う。
【0062】メモリ111から読み出されデスクランブ
ル処理されたデータは、映像デコーダ113および音声
デコーダ114に入力される。映像デコーダ113およ
び音声デコーダ114では、多重化されたデータから映
像データ部分および音声データ部分をそれぞれ抽出し、
元の映像信号と音声信号を出力する。
【0063】(拡張フォーマットについて)次に、基準
フォーマットに対して記録密度および再生速度を約2倍
とした高密度・高速再生に対応させた拡張フォーマット
の記録データ生成手順について、基準フォーマットの記
録データ生成手順と比較しながら説明する。
【0064】本発明における拡張フォーマットの記録デ
ータ生成手順では、入力データ系列を所定のデータ単位
で複数チャネルに分割し、各チャネル毎に前記基準フォ
ーマットと同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化
を行って誤り訂正ブロックを生成し、各チャネルの誤り
訂正ブロックを合成し、合成した誤り訂正ブロックから
基準フォーマットより高い記録密度に対応した拡張フォ
ーマットの記録データを生成する。より具体的には、入
力データ系列を所定のデータ単位でnチャネル(nは2
以上の整数)に分割し、各チャネル毎に基準フォーマッ
トと同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行っ
て誤り訂正ブロックを生成し、各チャネルの誤り訂正ブ
ロックを合成し、合成した誤り訂正ブロックをn×mバ
イト単位で分割して第2のデータブロックを生成し、該
第2のデータブロックに同期パターンを付加して拡張フ
ォーマットの記録データの単位となる第2の同期ブロッ
クを生成する。
【0065】さらに詳しくは、入力データ系列を第1の
データ単位で分割したデータセクタにセクタを識別する
ためのセクタIDを付加して論理セクタを生成し、該論
理セクタをセクタ単位でnチャネル(nは2以上の整
数)に分割し、各チャネル毎にk個(kは2以上の整
数)の該論理セクタを含む第2のデータ単位毎に基準フ
ォーマットと同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号
化を行って誤り訂正ブロックを生成し、各チャネルの誤
り訂正ブロックを合成し、合成した誤り訂正ブロックを
n×mバイト単位で分割して第2のデータブロックを生
成し、該第2のデータブロックに同期パターンを付加し
て拡張フォーマットの記録データの単位となる第2の同
期ブロックを生成する。
【0066】図9は、本実施形態における拡張フォーマ
ットの記録データ生成手順を示すフローチャートであ
る。なお、図9において二重枠で囲んだ処理が拡張フォ
ーマットの記録データ生成に特有の処理である。
【0067】まず、基準フォーマットの記録データ生成
手順と同様に、記録すべき映像信号と音声信号に対し
て、データ圧縮、付加情報の多重などのエンコード処理
を行う(ステップS201,S202)。拡張フォーマ
ットでは高密度・高速再生が可能であるため、エンコー
ド処理後のデータレートとして基準フォーマットの場合
よりも高いものが許容できることから、入力する映像信
号には高精細映像信号等が適している。また、複数チャ
ネルの映像信号を入力して多重化することも可能であ
る。
【0068】次に、エンコード後の映像データおよび音
声データを多重化して、一つの入力データ系列(ビット
ストリーム)を生成する(ステップS203)。この入
力データ系列のデータレートは、基準フォーマットと拡
張フォーマットの再生速度の比に応じて、基準フォーマ
ットの場合の約2倍のレートとなる。次に、この入力デ
ータ系列を基準フォーマットの場合と同じ手順で204
8バイト単位のデータセクタに分割する(ステップS2
04)。
【0069】データレートが基準フォーマットに対して
約2倍の拡張フォーマットのデータを処理する場合に
は、データ再生装置のデータ処理回路にも約2倍の処理
速度が要求される。そこで、本実施形態ではデータ処理
回路でn=2チャネルの並列処理を行うことを想定し、
2チャネルの並列処理を容易に行うことができるように
するため、入力データ系列を後述するように論理セクタ
単位で偶数セクタからなるチャネルAと、奇数セクタか
らなるチャネルBの2チャネルに分割するものとする。
【0070】次に、各チャネルA,Bにおいて後述する
ようにセクタIDのビット入れ替えを行い(ステップS
205)、この後データセクタから基準フォーマットに
おける論理セクタの生成手順と同様の手順で、図2に示
したような178×12バイトの論理セクタ11を生成
する(ステップS206)。ただし、後述するように拡
張フォーマットではセクタIDのビット割り当てを一部
拡張している。
【0071】図10に、ステップS205の拡張フォー
マットにおけるセクタIDのビット入れ替えを含むセク
タIDの生成方法を示す。まず、基準フォーマットの場
合と同様に、入力データ系列の時系列に従って昇順に、
すなわち論理セクタ11を時系列に並べた論理セクタ系
列に対して昇順に発生させた24ビットのセクタ番号を
図10(a)に示すように、上位23ビットの拡張セク
タ番号とLSB(最下位ビット)である1ビットのチャ
ネル識別ビットとに分割する。このようにして得られる
セクタ番号をチャネルA,Bに分割すると、一方のチャ
ネルAには偶数のセクタ番号のセクタIDが割り当てら
れたデータセクタが並び、他方のチャネルBには奇数の
セクタ番号セクタIDが割り当てられたデータセクタが
並ぶ。
【0072】次に、図10(b)に示すように各セクタ
番号の最下位ビット(LSB)をセクタIDの最上位ビ
ット(MSB)にチャネル識別ビットとして配置し、さ
らにセクタ番号からLSBを取り除いた23ビットを拡
張セクタ番号として、セクタIDの下位側に配置する。
その結果、チャネル分割後のセクタIDはチャネルA,
B毎に昇順に並ぶように生成される。
【0073】図11を用いて、拡張フォーマットにおけ
るセクタIDの生成手順をさらに詳しく説明する。な
お、セクタ番号31は実際には24ビットであるが、図
11では説明を簡単にするため、セクタ番号31を5ビ
ットとしている。まず、図11(a)に示すように、入
力データ系列の時系列に従って「1」〜「32」の昇順
に並べたセクタ番号31を生成する。次に、図11
(a)のセクタ番号系列を図11(b),(c)に示す
ように、偶数番目「0」「2」「4」…の系列のチャネ
ルAと、奇数番目「1」「3」「5」…の系列のチャネ
ルBに分割する。そして、チャネルA,Bのセクタ番号
系列のLSBをセクタIDのMSBに配置すると、セク
タID32は図11(d),(e)に示すようにチャネ
ルAでは「0」「1」「2」…「30」、チャネルBで
は「16」「17」「18」…「31」のように、いず
れも昇順に並ぶことになる。
【0074】このようにすると、チャネル識別ビットが
“0”であればチャネルA、“1”であればチャネルB
であることが分かると共に、各チャネルA,Bともにセ
クタID32が先に説明した基準フォーマットの場合と
同様に、昇順に並んでいることにより、セクタID32
の生成を基準フォーマットの場合と同様の手順で行うこ
とができる。
【0075】なお、IEC、RSV、EDCの付加とス
クランブル処理は基準フォーマットの場合と同じとす
る。
【0076】このように、拡張フォーマットにおける論
理セクタの生成手順は、基準フォーマットにおける論理
セクタの生成手順に対して、セクタIDのビット入れ替
え手順を追加するだけで実現可能なため、簡単な切り替
え手段の導入によって、両フォーマットに対応できる共
通の論理セクタ生成手順を容易に作成することが可能と
なる。
【0077】図9に説明を戻すと、ステップS205で
セクタIDの入れ替えを行い、ステップS206で論理
セクタを生成した後、次に論理セクタをセクタ単位で
A,Bの2チャネルに分割する(ステップS207)。
そして、各チャネルA,Bの論理セクタに対して誤り訂
正符号化を行い、誤り訂正ブロックを生成する(ステッ
プS208)。この拡張フォーマットにおける誤り訂正
ブロックの生成方法について説明する。
【0078】まず、分割されたチャネルA,B毎に、基
準フォーマットにおける誤り訂正ブロック13を生成す
る場合と同様、図3に示したようにそれぞれ論理セクタ
11を縦方向に16個積み重ね、その16個の論理セク
タ11の集合を誤り訂正符号化のデータ単位として誤り
訂正符号化を行って検査パリティ(外符号パリティ、内
符号パリティ)を付加し、2つのサブ誤り訂正ブロック
23A,23Bを生成する。そして、図12に示すよう
にチャネルA,B各1つのサブ誤り訂正ブロック23
A,23Bを横方向に並べ、拡張フォーマットの誤り訂
正ブロック23を生成する。
【0079】図12に示されるように、拡張フォーマッ
トの誤り訂正ブロック23は、基準フォーマットの誤り
訂正ブロック13に対して2倍の数の連続する32個の
論理セクタ11により構成される。そして、各サブ誤り
訂正ブロック23A,23B毎に、誤り訂正のための検
査パリティである外符号パリティ14A,14Bおよび
内符号パリティ15A,15Bの生成を行う。このとき
誤り訂正符号、つまり検査パリティの生成に使用する内
符号および外符号としては、基準フォーマットで用いた
誤り符号と同じもの(ここではリードソロモン符号の2
重積符号)を使用する。
【0080】このように図3に示した基準フォーマット
の誤り訂正ブロック13と、図12に示した拡張フォー
マットの誤り訂正ブロック23を構成するサブ誤り訂正
ブロック23A,23Bは全く同一構造であるため、基
準フォーマットの誤り訂正ブロック13の生成手順をチ
ャネル数(n)だけ並列に用意することにより、拡張フ
ォーマットの誤り訂正ブロック23の生成手順を容易に
作成することが可能となる。
【0081】次に、このようにして生成された拡張フォ
ーマットの誤り訂正ブロック23に対して、記録データ
の片寄りをなくすための行単位のデータ並べ替えを行う
(ステップS209)。図12に示したように、拡張フ
ォーマットの誤り訂正ブロック23は図3に示した基準
フォーマットの誤り訂正ブロック13に対して、1行の
長さが2倍となっているが、行数は同じであるため、基
準フォーマットの場合と同じ形態で行単位のデータ並べ
替えが可能である。
【0082】次に、こうして行単位のデータ並べ替えを
行った誤り訂正ブロックを13行単位で16等分する。
すなわち、この誤り訂正ブロック13を図13に示すよ
うな182×13×2バイトからなる拡張フォーマット
の記録セクタ27に分割する(ステップS210)。こ
の拡張フォーマットの記録セクタ27は、図5に示した
基準フォーマットの記録セクタ17と同一構造のサブ記
録セクタ27A,27Bが横方向に並列チャネル数nで
ある2個分並んだ構造となる。すなわち、サブ記録セク
タ27A,27BはそれぞれチャネルA,Bに対応して
いる。
【0083】次に、図14を用いて拡張フォーマットの
記録セクタ27から記録データの最小単位である同期ブ
ロックを生成する手順を説明する。
【0084】まず、図14(a)に示すように、拡張フ
ォーマットの記録セクタ27から1行分のデータ27a
を取り出す。すなわち、チャネルA,Bに対応したサブ
記録セクタ27A,27Bの1行分のデータをデータ2
7aとして合成(チャネル合成)して取り出す。次に、
図14(b)に示すように、チャネル合成で得られたデ
ータ27aを1行内の各チャネルの182バイトのデー
タ間で1バイト単位にデータの並べ替えを行って、n×
m=182バイト単位で分割し、第2のデータブロック
である拡張フォーマットの記録ブロック28を生成す
る。
【0085】以上の処理を図9のステップS211〜S
212に示す。拡張フォーマットの記録セクタ27の1
行のデータ27aは、2個の内符号で構成されている。
ステップS211では図14(b)に示すように、これ
ら2個の内符号A0,A1,…,A180,A181お
よびB0,B1,…,B180,B181から1バイト
ずつ取り出し、各内符号のデータがA0,B0,A1,
B1,…,A90,B90およびA91,B91,A9
2,B92,…,A181,B181のように交互に並
ぶようにデータの並べ替えを行う。次に、ステップS2
12では図14(b)に示されるように、並べ替えられ
たデータを前半と後半の182バイトずつに、2個の拡
張フォーマットの記録ブロック28を生成する。その結
果、拡張フォーマットの記録ブロック28は、各サブ誤
り訂正ブロック23A,23Bに属するデータが1バイ
ト毎に並んだ系列となり、基準フォーマットの記録ブロ
ック18の2倍の長さとなる。
【0086】このようにチャネル合成後の誤り訂正ブロ
ック27の1行分のデータ27aの各チャネルA,Bの
n×mバイトのデータ間でデータの並べ替えを行うと、
セクタID(A0〜A3,B0〜B3)は、図6(b)
に示した基準フォーマットの左側の記録ブロック18と
同様に、図13の記録セクタ27の最初の1行分のデー
タ27aに対応する図14(b)の左側の記録ブロック
28に集まる。すなわち、セクタIDは基本フォーマッ
トの場合と同様にサブ記録セクタ27A,27Bの先頭
に対応する同期ブロック30に記録されている。
【0087】ここで、ステップS209での行単位のデ
ータ並べ替えは同一のアルゴリズムで処理可能であるた
め、拡張フォーマットの場合に1行内のデータ並べ替え
を行う手順を追加するだけで、両フォーマットに対応で
きる共通の記録ブロックの生成手順を容易に作成するこ
とが可能となる。
【0088】次に、ステップS212で得られた拡張フ
ォーマットの記録ブロック28のデータに対して、記録
再生系の媒体および信号伝送特性に合わせたデータ変
換、つまり変調を行う(ステップS213)。拡張フォ
ーマットの記録ブロック28に対する変調方式は、基準
フォーマットの記録ブロックに対する変調方式と同じ方
式を用いる。例えば、先に示した8/16変調処理を用
いるものとすると、記録ブロック28を構成する182
バイトのデータは、2912ビットとなる。
【0089】そして、図14(c)に示すように、変調
された各拡張フォーマットの記録ブロック28の先頭に
32ビットの同期パターン30を付加して、2944ビ
ット長の同期ブロック31を生成する(ステップS21
4)。この同期ブロック31が拡張フォーマットの記録
データの単位であり、これを図示しない記録回路に出力
して記録媒体(光ディスク)上にデータを記録する(ス
テップS215)。
【0090】前述したように、基準フォーマットの同期
ブロック21では、同期パターン20として変調後の記
録セクタ17′内の記録ブロック19の位置に応じて8
種類の同期パターン系列SY0〜SY7から選択したパ
ターンを割り当てている。上述したように拡張フォーマ
ットの変調後の記録セクタ27′に対応する同期ブロッ
ク31の数は、基準フォーマットの変調後の記録セクタ
17′に対応する同期ブロック21の数と同じ(この例
では26個)であるため、両フォーマットに対して同一
の同期パターンの割り当て方法を使用することができ
る。
【0091】図15に、この場合の同期パターン系列S
Y0〜SY7と拡張フォーマットの記録ブロック29と
の対応を示す。図15に示されるように、基本フォーマ
ットの場合と比較して同期パターン30を付加する記録
ブロック29の大きさが2倍となっているだけで、同期
パターン系列SY0〜SY7からの同期パターンの割り
当て方法は同じであるため、基本フォーマットと拡張フ
ォーマットとで同期パターンの検出や記録セクタの境界
判定アルゴリズム等に同じ方式を使用することが可能と
なる。
【0092】また、変調後の記録セクタ17′,27′
の先頭に対応する同期ブロック20,30に必ずセクタ
IDが記録されている点も、基準フォーマットおよび拡
張フォーマットに共通であるため、両フォーマットに対
応するセクタ番号の抽出処理を容易に共通化することが
可能となる。
【0093】このように本実施形態によると、拡張フォ
ーマットでは基準フォーマットの誤り訂正ブロック13
と同一構造のサブ誤り訂正ブロック23A,23Bをチ
ャネル数n(=2)分並べたものを誤り訂正ブロック2
3としている。すなわち、主データに対する検査パリテ
ィ数の比率は、基準フォーマットと拡張フォーマットと
で共通であるため、同一の主データに対する検査パリテ
ィ数を増やした従来の拡張フォーマットの記録データに
比較して、データ記録効率が基準フォーマットのそれよ
り低下することはない。このように、本実施形態の拡張
フォーマットによれば、データ記録効率を低下させるこ
となく、バーストエラーに対する誤り訂正能力を高める
ことができる。
【0094】また、本実施形態による拡張フォーマット
の記録データ生成手順では、基準フォーマットの記録デ
ータ生成手順に対して、(1)入力データ系列を論理セ
クタ単位でnチャネルに分割する、(2)セクタIDの
ビット入れ替えを行う、(3)一つのチャネルの記録ブ
ロックにセクタIDが集まるように記録セクタの1行内
のデータ並べ替えを行う、(4)同期ブロック長(記録
ブロック長)を切り替える、という手順の追加を行うの
みで、誤り訂正符号の検査パリティの生成を中心とする
大部分の処理を共通化することが可能になる。従って、
両フォーマットに対応した共通のフォーマットの記録デ
ータ生成手順を容易に作成することが可能となる。
【0095】次に、この拡張フォーマットによると、前
述した基本フォーマットおよび従来の拡張フォーマット
に比較して特にバーストエラーに対する誤り訂正能力が
改善される理由を詳細に説明する。
【0096】拡張フォーマットで記録された記録媒体
は、基準フォーマットで記録された記録媒体に比較して
記録密度が高くなっているために、データの誤りの発生
頻度が高くなると考えられる。発生する誤りは、再生信
号の雑音の影響などで発生するランダムエラーと、記録
媒体の欠陥などで連続して発生するバーストエラーに分
類できる。ランダムエラーの発生頻度が高くなる要因と
しては、再生信号の信号の出力が低下し、信号対ノイズ
比(S/N)が劣化することが挙げられる。バーストエ
ラーの発生頻度が高くなる要因としては、記録媒体上に
同じ大きさの欠陥が存在しても、高密度化のために同時
にエラーとなるビットが増えることが考えられる。
【0097】データの信頼性を維持するためには、拡張
フォーマットの誤り訂正能力を基準フォーマットのそれ
よりも高くする必要がある。ランダムエラーに対して
は、光ピックアップなどの再生デバイスの改善などでも
補うことが可能であるため、拡張フォーマットの場合に
は、特にバーストエラーに対する訂正能力の改善が重要
となる。
【0098】ここで、両フォーマットのバーストエラー
に対する誤り訂正能力を比較する。まず、基準フォーマ
ットの場合、バーストエラーが内符号の誤り訂正能力を
越える場合にエラーフラグを生成し、外符号でエラーフ
ラグを消失情報として利用すると、外符号では最大16
バイトの消失誤りまで訂正できる。従って、内符号と外
符号を組み合わせることにより、最大で同期ブロック2
1の32個分までのバーストエラーを訂正することがで
きる。基準フォーマットの同期ブロック21は1488
ビットであるため、最大47616ビットまでのバース
トエラーを訂正することができる。内符号単独でも最大
5バイトまでのエラーを訂正することができるため、8
0ビット以下のバーストエラーまでは内符号のみで訂正
可能となる。
【0099】一方、拡張フォーマットの場合、同様に外
符号で最大16バイトの消失誤りまで訂正できる。ま
た、2つのサブ誤り訂正ブロック23A,23B間で1
行内のデータ並べ替えを行っているために、バーストエ
ラーが2つのサブ誤り訂正ブロック23A,23Bに分
散されるので、内符号と外符号を組み合わせることによ
り、最大で同期ブロック31の32個分までのバースト
エラーを訂正することができる。拡張フォーマットの同
期ブロック31は2944ビットであるため、最大94
208ビットまでのバーストエラーを訂正することがで
きることになる。内符号単独でも最大5バイトまでのエ
ラーを訂正することができるため、1行内のデータ並べ
替えを行っている結果、160ビット以下のバーストエ
ラーまでは内符号のみで訂正可能となる。
【0100】このように本実施形態の拡張フォーマット
によると、訂正可能なバーストエラーの長さの最大値が
約2倍になり、バーストエラーに対する誤り訂正能力が
向上する。また、この拡張フォーマットでは基準フォー
マットと比較して80ビット〜160ビットの大きさの
バーストエラーを新たに内符号のみで訂正することが可
能となる。すなわち、従来の検査パリティ数を増やして
誤り訂正能力を高める方法では、比較的短いバーストエ
ラーに対しては訂正能力が低いという問題があったが、
本実施形態の拡張フォーマットでは上述のように比較的
短いバーストエラーも訂正することができる。
【0101】次に、図16を用いて基準フォーマットで
データが記録された光ディスクと、拡張フォーマットで
データが記録された光ディスクの両方からデータを再生
すること可能なデータ再生装置について、図8と相対応
する要素に同一符号を付して説明する。
【0102】図16において、光ディスク101には予
め上述した手順によって生成された基準フォーマットま
たは拡張フォーマットの記録データが記録されている。
スピンドルモータ102、光ピックアップ103、アナ
ログ演算回路104、二値化回路105、同期検出回路
106、サーボ回路107および復調回路108は、図
8に示した基本フォーマット専用のデータ再生装置と基
本的に同じ構成となっているが、高速化された拡張フォ
ーマットに伴うデータレートの上昇に対応するために、
回路系の高帯域化および広帯域化が図られている。
【0103】フォーマット識別部120は、再生してい
る光ディスク101が基準フォーマットで記録されたも
のか、拡張フォーマットで記録されたものか、すなわち
再生データが基準フォーマットか拡張フォーマットかを
識別する。その識別方法としては、一定速度で光ディス
ク101を回転させた場合の再生データのデータレー
ト、同期パターン等の特定パターンの検出間隔から自動
的に識別する方法や、外部からの指示による方法などが
考えられる。
【0104】フォーマット識別部120の識別結果は、
同期検出回路106、サーボ回路107、チャネル分割
部121およびチャネル合成部122において、基準フ
ォーマットの再生データと拡張フォーマットの再生デー
タに適合した信号処理の切り替えに使用される。
【0105】同期検出回路106では、二値化された信
号から同期ブロックの先頭に付加された同期パターンの
検出を行うとともに、その検出結果より復調シンボル、
記録ブロック、記録セクタの境界を判定する。ここで、
基準フォーマットと拡張フォーマットとでは、同期ブロ
ックの長さが前者は1488ビット、後者は2944ビ
ットと異なっている。従って、正しく同期パターン20
または30の検出処理を行うためには、再生している光
ディスク101の記録フォーマットに応じて、検出する
同期ブロック長を切り替える必要がある。この切り替え
は、同期パターン20または30の検出間隔を計測する
カウンタの値を切り替えることで、容易に実現すること
ができる。一方、変調後の記録セクタ17′および2
7′内の同期パターン系列SY0〜SY7の構造は両フ
ォーマットで同じであるため、記録セクタ17または2
7の境界の判定は両フォーマットにおいて全く同じアル
ゴリズムで行うことが可能である。
【0106】復調回路108からの再生データは、チャ
ネル分割部121に入力される。チャネル分割部121
は、フォーマット識別部120の識別結果および同期検
出回路106からの同期パターン検出信号より制御さ
れ、光ディスク101に記録されたデータが拡張フォー
マットの場合に、再生データをA,Bの2チャネルに分
割する。このチャネル分割は、記録データのフォーマッ
ト処理における1行内でのデータ並べ替えと逆の手順で
行い、同期ブロックの境界を基準として1バイト単位で
データをA,Bの2チャネルに振り分けることにより行
う。この1バイト単位での分割は、専用のメモリを必要
とせず、8ビット単位のシリアル/パラレル変換器のよ
うな小規模の回路で実現できる。
【0107】光ディスク101に記録されたデータが基
準フォーマットの場合には、再生データはチャネル分割
部121によりA,Bの2チャネルに分割されず、全て
のデータが一方のチャネルに出力される。この場合、他
方のチャネルへの出力を禁止するか、または一方のチャ
ネルと同じデータを出力しても構わない。
【0108】このチャネル分割後の拡張フォーマットの
再生データ系列は、基準フォーマットの再生データ系列
と全く同じ形態となる。しかも、拡張フォーマットの誤
り訂正ブロックに含まれている2つのサブ誤り訂正ブロ
ック23A,23Bが2つのチャネルA,Bに分けられ
ており、これらのサブ誤り訂正ブロック23A,23B
は基準フォーマットの誤り訂正ブロック13と同一構造
であるため、以後のメモリコントロール、誤り訂正処理
等の信号処理は、再生データのフォーマットを全く区別
せずに行うことができる。
【0109】チャネル分割後の再生データは、それぞれ
図8に示した基準フォーマットの再生装置におけるデー
タ処理部109と同様に構成されたチャネルA,Bのデ
ータ処理部109A,109Bにおけるメモリコントロ
ール部110A,110Bに入力される。基準フォーマ
ットの再生データを処理する場合には、再生データがチ
ャネル分割部121により一方のチャネルにのみ出力さ
れるため、データ処理部109A,109Bは再生デー
タが入力されるチャネルのみ処理を行い、他方のチャネ
ルの処理は行わないか、または処理結果を使用しないだ
けでよい。
【0110】以下、両フォーマットの相違点に着目し
て、両フォーマットの再生データを区別せずに処理でき
る理由を示す。基準フォーマットの誤り訂正ブロック1
3におけるセクタIDの記録位置と、拡張フォーマット
のサブ誤り訂正ブロック23A,23Bにおけるセクタ
IDの記録位置は、チャネル分割の結果等しくなってい
るため、セクタIDの抽出は両フォーマットで同じにす
ることができる。
【0111】一方、セクタIDの生成方法は両フォーマ
ットで異なっている。しかし、各チャネルに入力される
記録セクタ17,27に付加されたセクタIDの変化に
着目すると、いずれもセクタIDは入力される記録セク
タに対して昇順に並んでいる(図11参照)。従って、
このセクタIDの規則性を利用した基準フォーマットの
IDチェック方式は、拡張フォーマットのデータを処理
する場合にも使用することができる。また、並列処理さ
れるチャネルA,Bに対して平行して入力される記録セ
クタのIDに着目すると、セクタIDのMSBが異なる
だけなので、セクタIDに関係する設定データに関して
も、並列処理チャネル分のデータを容易に、かつ同時に
発生させることが可能となる。
【0112】こうして抽出されたセタクIDとセクタの
先頭を基準として、再生データがメモリ111Aまたは
111Bに書き込まれる。メモリ111Aまたは111
Bに書き込まれたデータに対して、誤り訂正およびデス
クランブル処理が行われる。これらの処理も、基準フォ
ーマットの誤り訂正ブロックと拡張フォーマットのサブ
誤り訂正ブロックにおける誤り訂正符号の構造が等しい
ため、両フォーマットに対して全く同じ手順を用いるこ
とが可能である。
【0113】拡張フォーマットの再生データを処理する
場合には、デスクランブル処理が終わると、次にチャネ
ルA,Bのメモリ部111A,111Bから論理セクタ
単位で再生データが読み出され、チャネル合成部122
において1つのデータ系列へデータの合成が行われる。
チャネル合成部122でのデータの合成は論理セクタ単
位で、かつ出力される論理セクタのセクタIDのセクタ
番号が昇順に連続するように行われる。
【0114】メモリ部111A,111Bからのデータ
の読み出し速度と、チャネル合成後の出力速度を等しく
することが可能である場合、チャネル合成部122に多
重化のための専用のメモリを必要しない。すなわち、出
力するセクタのセクタ番号に応じて各チャネルから交互
にセクタ単位でデータを読み出すことにより、目的とす
るデータ系列を形成することができる。
【0115】一方、メモリ部111A,111Bのデー
タ読み出し速度が遅く、チャネル合成後の出力速度を満
たさない場合には、次のようにメモリを利用してセクタ
単位でデータの多重を行う。まず、各チャネルのメモリ
部111A,111Bから論理セクタ単位でデータを平
行して読み出す。そのとき、平行して読み出す2つの論
理セクタのセクタIDのMSBのみが異なり、他のビッ
トが一致するようにメモリコントロール部110A,1
10Bを制御する。そして、メモリ部111A,111
Bから読み出したデータを一度多重用メモリに並列に書
き込み、セクタのセクタ番号が昇順に連続するように、
所定の出力速度で多重用メモリからデータを読み出す。
基準フォーマットの場合には、再生データを入力した一
方のチャネルのメモリ部から読み出したデータをそのま
ま出力する。
【0116】こうして1つの系列となったデータは、映
像デコーダ113および音声デコーダ114に入力され
る。映像デコーダ113および音声デコーダ114で
は、多重化されたデータから映像データ部分および音声
データ部分をそれぞれ抽出し、元の映像信号と音声信号
を出力する。
【0117】また、サーボ回路10ではアナログ演算回
路104からのエラー信号および同期検出回路106か
らの同期パターン検出信号に基づいて対物レンズおよび
スピンドル102等を制御するサーボ制御信号を生成
し、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボ制御と
スピンドルモータ102の回転速度制御を行う。光ディ
スク101の回転速度の目標値が両フォーマットによっ
て異なる場合、サーボ回路107はフォーマット識別部
120の識別結果によって制御のパラメータを切り替
え、それぞれのフォーマットに適した回転速度制御を行
う。
【0118】図17は、図16に示したデータ再生装置
に対応させた拡張フォーマットの記録データ生成手順を
示すフローチャートであり、チャネル毎に分割して、誤
り訂正符号化/誤り訂正符号の生成ステップS208
A,S208B、1行単位のデータ並べ替えステップS
209A,S209B、および182バイト×13バイ
トの記録セクタ分割ステップS210A,S210Bの
処理が実行される点が図9に示した手順と異なってい
る。
【0119】このように本実施形態のデータ再生装置で
は、基準フォーマット用の信号処理回路に加えて、
(1)フォーマット識別部120の識別結果を同期検出
回路106、チャネル分割部121、チャネル合成部1
22およびサーボ回路107に供給し、(2)同期検出
回路106で検出する同期パターンの間隔(同期ブロッ
ク長)を切り替える、(3)チャネル分割部121で再
生データを分割する際のチャネル数nを切り替える、
(4)チャネル合成部122でセクタを合成する際のチ
ャネル数nを切り替える、(5)サーボ回路107によ
る光ディスク101の回転速度などの制御パラメータを
切り替える、(6)並列処理を行うチャネル数nだけ誤
り訂正処理等を行うデータ処理部109A,109Bを
増設する、といった構成を追加するのみで、基準フォー
マットの再生データに加えて拡張フォーマットの再生デ
ータにも対応することが可能となる。
【0120】このデータ再生装置は、従来と比較して信
号処理回路の主要な部分を構成する誤り訂正処理部11
2A,112Bを含むデータ処理回路109A,109
Bが高速動作する必要がなく、基準および拡張フォーマ
ットそれぞれに専用の特別な信号処理回路が不要とな
る。また、基準フォーマット用と同じデータ処理回路を
並列に配置して実現しているため、さらなる高密度化、
高速化への拡張を容易に行うことができる。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば入
力データ系列を複数チャネルに分割して、各チャネル毎
に基準フォーマットの記録データ生成時と同一の誤り訂
正符号を用いて誤り訂正符号化を行い、各チャネルの誤
り訂正ブロックを合成して拡張フォーマットの記録デー
タを生成することにより、基準フォーマットに比較して
検査パリティ数を増やすことなく、すなわちデータの記
録効率を低下させることなく、バーストエラーに対する
誤り訂正能力を向上させることができる。
【0122】また、基準フォーマットおよび拡張フォー
マットの記録データ生成時に同一の誤り訂正符号を用い
ているため、誤り訂正符号化のアルゴリズムを共通にす
ることができ、基準フォーマットの誤り訂正ブロックの
生成手順をチャネル数(n)だけ並列に用意することに
より、拡張フォーマットの誤り訂正ブロックの生成手順
を容易に作成することが可能となる。
【0123】また、合成した誤り訂正ブロックをn×m
バイト単位で分割する際に、各チャネルのデータ間でセ
クタIDが一つの同期ブロックに集まるようにデータの
並べ替えを行うことにより、基準フォーマットおよび拡
張フォーマット共に、セクタIDが記録セクタの先頭の
同期ブロックに記録されるため、データ再生時における
セクタIDの抽出処理が容易となる。
【0124】また、拡張フォーマットの記録データ生成
時に、第2のデータブロックを生成する際、セクタID
が各チャネル毎に第2のデータブロックの生成順序に対
して昇順で並ぶように論理セクタにセクタIDを付加す
ることにより、セクタIDの生成を基準フォーマットの
場合と同様の手順で行うことができる。
【0125】さらに、第1のデータブロックに付加する
同期パターンと第2のデータブロックに付加する同期パ
ターンを共通の同期パターン系列から選択して割り当て
ることとすれば、データ再生時に基本フォーマットと拡
張フォーマットとで同期パターンの検出や記録セクタの
境界位置判定アルゴリズムとして同一の方式を用いるこ
とができる。
【0126】本発明によるデータ再生装置では、記録媒
体から読み取られた再生データのフォーマットを識別
し、その識別結果に基づいて再生データのチャネル分割
および誤り訂正処理を含むデータ処理後のデータのチャ
ネル合成を行うことにより、基準フォーマットおよび拡
張フォーマットの両フォーマットの再生データを容易に
処理でき、しかも基準フォーマットに対応したデータ処
理回路を複数チャネル分用意することで基準フォーマッ
トおよび拡張フォーマットの両フォーマットの再生デー
タを処理することができ、拡張フォーマット専用の高速
で複雑なデータ処理回路を必要としないという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における基準フォーマット
の記録データ生成手順を示すフローチャート
【図2】論理セクタの構成を示す図
【図3】基準フォーマットの誤り訂正ブロックの構成を
示す図
【図4】行単位のデータ並べ替え後の基準フォーマット
の誤り訂正ブロックの構成を示す図
【図5】基準フォーマットの記録セクタの構成を示す図
【図6】基準フォーマットの同期ブロック生成手順を示
す図
【図7】基準フォーマットの同期パターン系列の割り当
て方法を示す図
【図8】基準フォーマット用のデータ再生装置の構成を
示すブロック図
【図9】同実施形態における拡張フォーマットの記録デ
ータ生成手順を示すフローチャート
【図10】拡張フォーマットのセクタID生成手順を示
す図
【図11】拡張フォーマットのセクタID生成手順をさ
らに詳しく示す図
【図12】拡張フォーマットの誤り訂正ブロックの構成
を示す図
【図13】拡張フォーマットの記録セクタの構成を示す
【図14】拡張フォーマットの同期ブロック生成手順を
示す図
【図15】拡張フォーマットの同期パターン系列の割り
当て方法を示す図
【図16】標準・拡張両フォーマット共用のデータ再生
装置の構成を示すブロック図
【図17】同実施形態における図16に対応させた拡張
フォーマットの記録データ生成手順を示すフローチャー
【図18】従来技術による誤り訂正ブロックの構成を示
す図
【図19】従来技術による拡張フォーマットの誤り訂正
ブロックの構成を示す図
【符号の説明】
11,11A,11B…論理セクタ 12…主データ(データセクタ) 13…基準フォーマットの誤り訂正ブロック 14,14A,14B…外符号パリティ 15,15A,15B…内符号パリティ 16…データ並べ替え後の基準フォーマットの誤り訂正
ブロック 17…基準フォーマットの記録セクタ 17′…基準フォーマットの変調後の記録セクタ 18…基準フォーマットの記録ブロック 19…基準フォーマットの変調後の記録ブロック 20…同期パターン 21…基準フォーマットの同期ブロック 23…拡張フォーマットの誤り訂正ブロック 23A,23B…サブ誤り訂正ブロック 27…拡張フォーマットの記録セクタ 27′…拡張フォーマットの変調後の記録セクタ 27A,27B…サブ記録セクタ 28…拡張フォーマットの記録ブロック 29…拡張フォーマットの変調後の記録ブロック 30…同期パターン 31…拡張フォーマットの同期ブロック 101…光ディスク 102…スピンドルモータ 103…光ピックアップ 104…アナログ演算回路 105…二値化回路 106…同期検出回路 107…サーボ回路 108…復調回路 109,109A,109B…データ処理回路 110,110A,110B…メモリコントロール部 111,111A,111B…メモリ 112,112A,112B…誤り訂正処理部 113…映像デコーダ 114…音声デコーダ 120…フォーマット識別部 121…チャネル分割部 122…チャネル合成部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力データ系列について所定の誤り訂正符
    号を用いて誤り訂正符号化を行って得られた誤り訂正ブ
    ロックから所定の記録密度に対応した基準フォーマット
    の記録データを生成するものとしたとき、 入力データ系列を所定のデータ単位で複数チャネルに分
    割し、 各チャネル毎に前記基準フォーマットと同一の誤り訂正
    符号を用いて誤り訂正符号化を行って誤り訂正ブロック
    を生成し、 各チャネルの誤り訂正ブロックを合成し、 合成した誤り訂正ブロックから前記基準フォーマットよ
    り高い記録密度に対応した拡張フォーマットの記録デー
    タを生成することを特徴とする記録データ生成方法。
  2. 【請求項2】入力データ系列について所定の誤り訂正符
    号を用いて誤り訂正符号化を行って得られる誤り訂正ブ
    ロックをmバイト(mは1以上の整数)単位に分割して
    第1のデータブロックを生成し、該第1のデータブロッ
    クに同期パターンを付加して所定の記録密度に対応した
    基準フォーマットの記録データの単位となる第1の同期
    ブロックを生成するものとしたとき、 入力データ系列を所定のデータ単位でnチャネル(nは
    2以上の整数)に分割し、 各チャネル毎に前記基準フォーマットと同一の誤り訂正
    符号を用いて誤り訂正符号化を行って誤り訂正ブロック
    を生成し、 各チャネルの誤り訂正ブロックを合成し、 合成した誤り訂正ブロックをn×mバイト単位で分割し
    て第2のデータブロックを生成し、 該第2のデータブロックに同期パターンを付加して前記
    基準フォーマットより高い記録密度に対応した拡張フォ
    ーマットの記録データの単位となる第2の同期ブロック
    を生成することを特徴とする記録データ生成方法。
  3. 【請求項3】入力データ系列について第1のデータ単位
    で分割したデータセクタにセクタを識別するためのセク
    タIDを付加して論理セクタを生成し、k個(kは2以
    上の整数)の該論理セクタを含む第2のデータ単位毎に
    所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行って得
    られる誤り訂正ブロックをmバイト(mは1以上の整
    数)単位で分割して第1のデータブロックを生成し、該
    第1のデータブロックに同期パターンを付加して所定の
    記録密度に対応した基準フォーマットの記録データの単
    位となる第1の同期ブロックを生成するものとしたと
    き、 入力データ系列を第1のデータ単位で分割したデータセ
    クタにセクタを識別するためのセクタIDを付加して論
    理セクタを生成し、 該論理セクタをセクタ単位でnチャネル(nは2以上の
    整数)に分割し、 各チャネル毎にk個(kは2以上の整数)の該論理セク
    タを含む第2のデータ単位毎に前記基準フォーマットと
    同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行って誤
    り訂正ブロックを生成し、 各チャネルの誤り訂正ブロックを合成し、 合成した誤り訂正ブロックをn×mバイト単位で分割し
    て第2のデータブロックを生成し、 該第2のデータブロックに同期パターンを付加して前記
    基準フォーマットより高い記録密度に対応した拡張フォ
    ーマットの記録データの単位となる第2の同期ブロック
    を生成することを特徴とする記録データ生成方法。
  4. 【請求項4】前記合成した誤り訂正ブロックをn×mバ
    イト単位で分割する際に、各チャネルの前記セクタID
    が一つの同期ブロックに集まるようにデータの並べ替え
    を行うことを特徴とする請求項3に記載の記録データ生
    成方法。
  5. 【請求項5】前記第2のデータブロックを生成する際に
    前記セクタIDが各チャネル毎に前記第2のデータブロ
    ックの生成順序に対して昇順で並ぶように前記論理セク
    タにセクタIDを付加することを特徴とする請求項3ま
    たは4に記載の記録データ生成方法。
  6. 【請求項6】前記第1のデータブロックに付加する同期
    パターンと前記第2のデータブロックに付加する同期パ
    ターンを共通の同期パターン系列から選択して割り当て
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の記録データ生成方法。
  7. 【請求項7】前記第2の同期ブロックの長さが前記第1
    の同期ブロックの長さより長いことを特徴とする請求項
    2〜6のいずれか1項に記載の記録データ生成方法。
  8. 【請求項8】前記第1および第2のデータブロックをデ
    ータ変換し、このデータ変換後のデータブロックに前記
    同期パターンを付加して前記第1および第2の同期ブロ
    ックを生成することを特徴とする請求項2〜7のいずれ
    か1項に記載の記録データ生成方法。
  9. 【請求項9】記録媒体に記録された同一の誤り訂正符号
    を用いて誤り訂正符号化された基準フォーマットまたは
    拡張フォーマットのデータを読み取って処理するデータ
    再生装置において、 前記記録媒体から読み取られた再生データのフォーマッ
    トが基準フォーマットか該基準フォーマットより高い記
    録密度に対応した拡張フォーマットかを識別するフォー
    マット識別手段と、 このフォーマット識別手段の識別結果に基づいて、前記
    再生データが基準フォーマットの場合には該再生データ
    を少なくとも一つのチャネルに出力し、前記再生データ
    が拡張フォーマットの場合には該再生データを複数チャ
    ネルに分割して出力するチャネル分割手段と、 このチャネル分割手段から出力された再生データに対し
    て少なくとも誤り訂正処理を行うデータ処理手段と、 前記フォーマット識別手段の識別結果に基づいて、前記
    再生データが基準フォーマットの場合には前記データ処
    理手段により処理された少なくとも一つのチャネルの再
    生データを出力し、前記再生データが拡張フォーマット
    の場合には誤り訂正された複数チャネルの再生データを
    合成して出力するチャネル合成手段とを具備することを
    特徴とするデータ再生装置。
  10. 【請求項10】記録媒体に記録された同期パターンおよ
    びこれに続く同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正符号
    化されたデータブロックからなる同期ブロックを単位と
    する基準フォーマットまたは拡張フォーマットのデータ
    を読み取って処理するデータ再生装置において、 前記記録媒体から読み取られた再生データのフォーマッ
    トが基準フォーマットか該基準フォーマットより高い記
    録密度に対応した拡張フォーマットかを識別するフォー
    マット識別手段と、 前記再生データから同期パターンを検出する同期検出手
    段と、 前記フォーマット識別手段の識別結果および前記同期検
    出手段による同期パターン検出位置に基づいて、前記再
    生データが基準フォーマットの場合には該再生データを
    少なくとも一つのチャネルに出力し、前記再生データが
    拡張フォーマットの場合には該再生データを複数チャネ
    ルに分割して出力するチャネル分割手段と、 このチャネル分割手段から出力された再生データに対し
    て少なくとも誤り訂正処理を行うデータ処理手段と、 前記フォーマット識別手段の識別結果に基づいて、前記
    再生データが基準フォーマットの場合には前記データ処
    理手段により処理された少なくとも一つのチャネルの再
    生データを出力し、前記再生データが拡張フォーマット
    の場合には誤り訂正された複数チャネルの再生データを
    合成して出力するチャネル合成手段とを具備することを
    特徴とするデータ再生装置。
  11. 【請求項11】前記基準フォーマットのデータは、入力
    データ系列について所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂
    正符号化を行って得られた誤り訂正ブロックから生成さ
    れたデータであり、 前記拡張フォーマットのデータは、入力データ系列を所
    定のデータ単位で複数チャネルに分割し、各チャネル毎
    に前記基準フォーマットと同一の誤り訂正符号を用いて
    誤り訂正符号化を行って誤り訂正ブロックを生成し、各
    チャネルの誤り訂正ブロックを合成し、合成した誤り訂
    正ブロックから生成されるデータであることを特徴とす
    る請求項9または10に記載のデータ再生装置。
  12. 【請求項12】前記基準フォーマットのデータは、入力
    データ系列について所定の誤り訂正符号を用いて誤り訂
    正符号化を行って得られる誤り訂正ブロックをmバイト
    (mは1以上の整数)単位に分割して第1のデータブロ
    ックを生成し、該第1のデータブロックに同期パターン
    を付加して生成される第1の同期ブロックを単位とする
    データであり、 前記拡張フォーマットのデータは、入力データ系列を所
    定のデータ単位でnチャネル(nは2以上の整数)に分
    割し、各チャネル毎に前記基準フォーマットと同一の誤
    り訂正符号を用いて誤り訂正符号化を行って誤り訂正ブ
    ロックを生成し、各チャネルの誤り訂正ブロックを合成
    し、合成した誤り訂正ブロックをn×mバイト単位で分
    割して第2のデータブロックを生成し、該第2のデータ
    ブロックに同期パターンを付加して生成される第2の同
    期ブロックを単位とするデータであることを特徴とする
    請求項9または10に記載のデータ再生装置。
  13. 【請求項13】前記基準フォーマットのデータは、入力
    データ系列について第1のデータ単位で分割したデータ
    セクタにセクタを識別するためのセクタIDを付加して
    論理セクタを生成し、k個(kは2以上の整数)の該論
    理セクタを含む第2のデータ単位毎に所定の誤り訂正符
    号を用いて誤り訂正符号化を行って得られる誤り訂正ブ
    ロックをmバイト(mは1以上の整数)単位で分割して
    第1のデータブロックを生成し、該第1のデータブロッ
    クに同期パターンを付加して生成される第1の同期ブロ
    ックを単位とするデータであり、 前記拡張フォーマットのデータは、入力データ系列を第
    1のデータ単位で分割したデータセクタにセクタを識別
    するためのセクタIDを付加して論理セクタを生成し、
    該論理セクタをセクタ単位でnチャネル(nは2以上の
    整数)に分割し、各チャネル毎にk個(kは2以上の整
    数)の該論理セクタを含む第2のデータ単位毎に前記基
    準フォーマットと同一の誤り訂正符号を用いて誤り訂正
    符号化を行って誤り訂正ブロックを生成し、各チャネル
    の誤り訂正ブロックを合成し、合成した誤り訂正ブロッ
    クをn×mバイト単位で分割して第2のデータブロック
    を生成し、該第2のデータブロックに同期パターンを付
    加して生成される第2の同期ブロックを単位とするデー
    タであることを特徴とする請求項9または10に記載の
    データ再生装置。
  14. 【請求項14】前記同期検出手段は、前記再生データが
    基準フォーマットの場合と拡張フォーマットの場合とで
    前記同期パターンの検出間隔が異なることを特徴とする
    請求項9〜13のいずれか1項に記載のデータ再生装
    置。
  15. 【請求項15】前記チャネル分割手段は、前記再生デー
    タが拡張フォーマットの場合には前記同期検出手段によ
    る同期パターン検出位置を基準として所定のデータ単位
    毎に該再生データを複数チャネルに分割して出力するこ
    とを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の
    データ再生装置。
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