JPH09293296A - 再生装置 - Google Patents

再生装置

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JPH09293296A
JPH09293296A JP9024535A JP2453597A JPH09293296A JP H09293296 A JPH09293296 A JP H09293296A JP 9024535 A JP9024535 A JP 9024535A JP 2453597 A JP2453597 A JP 2453597A JP H09293296 A JPH09293296 A JP H09293296A
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tape
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Hidenori Nonoyama
秀紀 野々山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイミングATFトラッキングサーボのため
の基準値を設定を効率よく行なう。 【解決手段】 トラッキングサーボ制御の基準値の設定
を行なう際には、算出される基準値の誤差を許容範囲内
とするための必要数以上のトラッキング位相角度での計
測値サンプルが得られるように、テープ状記録媒体の走
行速度を、通常のデータ再生動作時のテープ状記録媒体
の走行速度と異なる所定速度とする。この所定速度と
は、通常のデータ再生動作時のテープ状記録媒体の走行
速度を1倍速としたときに、n/m倍速(ただしnは整
数,mは9以上でかつ基準値設定時に実行可能なヘッド
の走査回数以下となる自然数)とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリカルスキャン
方式で傾斜トラックを走査するテープ再生装置に関し、
特にテープ状記録媒体の走行速度と回転ドラムの回転速
度との相対速度を制御することでトラッキングサーボを
行なう再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば磁気テープに対してデジタルオー
ディオデータを記録再生するデジタルオーディオテープ
プレーヤ(DATレコーダ/プレーヤ)や、同じく磁気
テープを用いたDATシステムをコンピュータ用のデー
タのストレージシステムとして用いるようにし、コンピ
ュータデータ記録再生を行なうようにしたデジタルデー
タストレージ機器(DDS機器)が開発されている。
【0003】これらの装置では回転ドラムに例えば90
°のラップ角で磁気テープを巻装させた状態でテープを
走行させるとともに、回転ドラムを回転させて、回転ド
ラム上の磁気ヘッドを用いてヘリカルスキャン方式で記
録/再生走査を行なうことで高密度記録を可能にしてい
る。
【0004】この場合、テープ上には例えば図10のよ
うに傾斜トラックTKA ,TKB が形成される。傾斜ト
ラックTKA ,TKB はそれぞれ回転ドラムに搭載され
たアジマス方向の異なる一対のヘッド(Aヘッド、Bヘ
ッド)によって形成されるトラックであり、互いに逆ア
ジマスとされるトラックである。
【0005】ところで、再生時に磁気ヘッドはテープ上
のトラックTKを正確にトレースしていかなければなら
ないが、このトラッキング制御方式としては、例えばD
DS再生装置ではいわゆるタイミングATF方式といわ
れるトラッキングサーボ制御動作が行なわれるようにさ
れている。このタイミングATF方式は、回転ドラムの
基準位相位置から、ヘッドがトラック上から所定の信号
(タイミング検出信号)を検出するまでの時間(トラッ
キング検出期間)を計測し、その計測値を基準値と比較
して、誤差分をサーボエラー情報とする。
【0006】そしてそのサーボエラー情報により、テー
プ走行のためのキャプスタンモータの回転速度を制御す
ることで、テープ走行速度に反映させる。つまりテープ
走行速度を調整して、良好なトラッキング状態が得られ
るようにドラム回転速度とテープ走行速度との相対速度
を調整するものである。
【0007】例えば図11のように或るトラックに対し
て磁気ヘッドの走査位置が図中TRA として示すライン
(タイミング)に相当する位置状態となった際に、回転
ドラムの位相位置が基準位置とされるとする。ドラム回
転中に基準位相位置となった時点では例えばドラムモー
タに配されているパルスジェネレータ(PG)からのパ
ルス信号が発生されるように構成されていることで、回
転ドラムが基準位相位置となったタイミングTRA を検
出できる。その後、磁気ヘッドが磁気テープに当接し、
トラックTKA に対する走査を行なっていくと、トラッ
ク上の所定の位置PTTP で再生データとしてタイミング
検出信号が検出される。このタイミング検出信号とは、
データ内の同期信号やアドレスの検出に基づいて予め決
められた位置PTTP においてパルスが得られるようにし
たものとする。
【0008】ここで図中、、として、トラックT
A に対するトラッキング位相状態が異なる3種類の走
査を示しているが、回転ドラムの基準位相位置(ライン
TRA の位置)のタイミングから位置PTTP に達するタ
イミングまでの期間(トラッキング検出期間)は、、
、の走査時にはそれぞれt1,t2,t3として示
すように異なる時間となる。
【0009】トラッキング検出期間としては、磁気ヘッ
ドがトラックTKに対して良好なトラッキング状態、即
ちのようにトラックTKA のセンターをトレースして
いく状態にあるときに得られる時間t1が基準値として
予め設定されており、従って、トラッキングサーボ制御
時に、のような走査が行なわれトラッキング検出期間
として時間t1が計測された場合は、計測値と基準値は
一致する。すなわち、この場合、計測値と基準値の誤差
はなく、良好なトラッキング状態が得られているとされ
ることになる。一方、又はのようなトラッキング位
相状態で走査が行なわれた場合、トラッキング検出期間
の計測値はt2又はt3となり、基準値と比較して誤差
が存在することになる。この場合はその誤差分だけトラ
ッキングずれが生じていることになり、これをテープ走
行速度に反映させることで、ジャストトラッキング状態
に向かうサーボ制御を実行することができる。
【0010】このようなタイミングATFサーボを実行
するにあたっては、基準値を予め求めておかなければな
らないが、上述したようにこの基準値とは、ジャストト
ラッキング状態において回転ドラムの基準位相位置のタ
イミングからタイミング検出信号が得られるタイミング
までの時間値である。タイミング検出信号は例えばトラ
ック上の所定のアドレスにおける同期信号の検出に基づ
いて発生されるため、その位置PTTP は各種テープの各
トラックにおいて固定のものであるが、実際には各種の
記録装置と再生装置での機械的誤差などにより、位置ず
れが生じることは避けられない。このため、DDS再生
装置において或るファイルデータを再生するような場合
は、その再生データの読出実行に先立って、そのテープ
(そのファイルデータトラック)における基準値を計測
しなければならない。
【0011】この基準値の計測には、トラックに対して
各種のトラッキング位相状態での走査を実行させ、その
各走査において計測されたトラッキング検出期間から例
えば平均値を算出し、これを基準値とするような処理が
行なわれる。例えば図12にそのイメージを示す。図示
するようにトラックTKA に対して例えばTJ1〜TJ
5のように異なる複数のトラッキング位相状態で走査を
実行させ、それらの走査の際に計測された各トラッキン
グ検出期間から平均値を算出すると、ほぼ図中のトラッ
キング位相状態TJ3近辺のトラッキング位相状態にお
けるトラッキング検出期間が得られる。これはほぼジャ
ストトラッキング状態でのトラッキング検出期間と考え
ることができ、従ってこれを基準値とすればよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、DDS再生
装置では、テープ上の記録部分を再生する際に、何らか
の理由で再生を一時中断する必要が生じた場合、リポジ
ションと呼ばれる動作を行なう。このリポジションは、
一般的には、それまで再生を行なっていた最後の部分よ
りも少し前のポジションまで戻って再生の待機を行な
い、再び再生可能状態になった時点で続きの部分から再
生を再開するという動作である。
【0013】このリポジション動作で重要なことは、い
かに早く一連のシーケンス(即ち一連のリポジション動
作)を終了させることができるかという点であるが、リ
ポジション動作において戻るべき量は、次に再生を再開
するときに再生を開始すべきトラックにおいて確実にジ
ャストトラッキング状態が得られることができるという
条件から決まる。即ち、リポジション動作中に上述した
基準値が誤差なく計測でき、一方、その際に戻すテープ
の量(トラック数)はなるべく少ないことが要求され
る。つまり、図12で説明したようにトラッキング検出
期間の平均値に基づいて設定される基準値の誤差を少な
くするにはより多数のトラック走査を行なってトラッキ
ング検出期間のサンプルを多数得るようにしたほうがよ
いが、その一方でテープの戻し量、即ち走査できるトラ
ック数は少なくし、リポジション期間を短くする必要が
あることになる。さらに、テープを戻す際のテープ走行
速度は、テープダメージなどを考慮して、なおかつ短時
間で必要量のテープ戻しができる速度という条件から決
められることになる。
【0014】ここで、タイミングATFトラッキング動
作について考えてみる。リポジション動作から再生再開
時迄の迅速性を考えると、再生再開時からのタイミング
ATF動作のための基準値の設定はリポジション動作中
に完了することが好ましい。一方でリポジション動作の
迅速性の要求から、テーポ戻しの際のテープ速度は通常
再生時の2倍速、3倍速という速度で行なわれるように
することが考えられる。
【0015】通常再生時のテープ速度を1倍速とする
と、この1倍速とは、走査されるトラックに対するトラ
ッキング位相状態は同一の位相状態となる速度である。
当然ながら、通常再生時には仮にトラッキングサーボを
オフとしたとしても、各トラックに対して或る程度適正
なトラッキング状態が保たれるようにすることが好まし
く、このため1倍速とは、各トラックに対して同一のト
ラッキング位相状態が得られるような速度に設定され
る。
【0016】従って例えば図13に示すようにテープ走
行が1倍速とされ、トラッキングサーボがオフとされて
いることを仮定すると、各トラックTKA に対するAア
ジマスヘッドの走査(SA×1)時には、それぞれ例え
ばTJ2として示すほぼ同一のトラッキング位相状態と
なる。これをリポジション動作時の2倍速テープ戻しに
あてはめて考えると、テープ戻しを行なっている際には
各トラックTKA に対するAアジマスヘッドの走査(S
A×2)も各走査ごとにほぼ同一のトラッキング位相状
態となる。この場合図13には、各走査でトラッキング
位相状態がTJ4で示す状態となっている例を示してい
る。
【0017】即ち、リポジション動作時に通常再生時の
整数倍速でテープ戻しを行なうと、各走査でのトラッキ
ング位相状態はほぼ同様の状態となり、これは、トラッ
クに対する各種のトラッキング位相状態でのトラッキン
グ検出期間のサンプルを得ることができないことにな
る。これは、トラッキング検出期間のサンプルの平均値
をとっても正確な基準値が算出できないことを意味し、
基準値に大きな誤差が含まれていることはトラッキング
制御が適正に実行されなくなることにほかならない。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みて、例えばリポジションその他の場合におい
て、トラッキングサーボのための基準値を設定する際の
テープ走行速度を最も適正な速度とすることで、リポジ
ション動作等の迅速性を実現するとともに適正なトラッ
キングサーボが実行できるようにすることを目的とす
る。
【0019】このため、いわゆるタイミングATF方式
でトラッキングサーボを行なうように構成された再生装
置において、トラッキングサーボ制御の基準値は、複数
の異なるトラッキング位相状態においてそれぞれ得られ
るトラッキング検出期間の計測値サンプルに基づいた演
算により、ジャストトラッキング位相状態におけるトラ
ッキング検出期間の値として設定するとともに、この基
準値の設定を行なう際には、算出される基準値の誤差を
許容範囲内とするための必要数以上の異なるトラッキン
グ位相状態での計測値サンプルが得られるように、テー
プ状記録媒体の走行速度を、通常のデータ再生動作時の
テープ状記録媒体の走行速度と異なる所定速度とする。
【0020】好ましくは、この所定速度とは、通常のデ
ータ再生動作時のテープ状記録媒体の走行速度を1倍速
としたときに、n/m倍速とする。ただしnは整数,m
は、9≦m≦Zとなる自然数とする。Zは、基準値の設
定時に実行可能なヘッドの走査回数とする。また、さら
に実用上の諸条件を考慮すると、ヘッドの1回目の走査
と(X+1)回目の走査が同一のトラッキング位相状態
とする場合において、所定速度とは、(n/M)±(1
/(M・X))の倍速値範囲に該当しない倍速値とする
ことが好適である。ただし、nは整数,Mは8以下の自
然数とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の再生装置の実施の
形態を説明する。この例ではDDS記録再生装置とする
が、いわゆるDDS方式としては、細かくはDDS,D
DS2,DDS3という3つの方式が開発されている。
本例のDDS再生装置は、DDS/DDS2よりも高密
度記録を可能にしたフォーマットが採用されているDD
S3に対応したものとする。ただし本発明としてはDD
S方式以外でもタイミングATF方式を採用する再生装
置において適用できる。説明は次の順序で行なう。 1.DDS3方式のトラックフォーマット 2.記録再生装置の構成 3.タイミングATFのための構成及び動作 4.テープ走行速度
【0022】1.DDS3方式のトラックフォーマット 図8、図9でDDS3方式のトラックフォーマットにつ
いて説明する。図8は磁気テープ90上において形成さ
れるヘリカルスキャン方式のトラックを示したものであ
る。各トラックは、図示しない記録ヘッドによりいわゆ
るアジマスベタ記録によりトラック幅TWのトラックと
して形成されていく。隣接するトラック同志は互いに逆
アジマストラックとされる。即ち、一方のアジマス方向
とされるトラックTKA と他方のアジマス方向とされる
トラックTKB が交互に形成される。再生時には再生ヘ
ッド16によりトラックが走査される。再生ヘッド16
のヘッド幅HWはトラック幅TWよりも広い幅とされて
いるが、いわゆるアジマス効果により、隣接トラックか
らのクロストークは防止される。
【0023】DDSフォーマットにおいては一対の隣接
するトラックTKA ,TKB は1フレームと呼ばれ、2
2フレームが1グループと呼ばれる単位となる。そして
グループの後ろにはECCフレームが設けられる。また
ECCフレームの後にアンブルフレームが設けられる。
ただしこのアンブルフレームのフレーム数は規定されて
おらず、また設けられない場合もある。ECCフレーム
及びアンブルフレームによってテープ90上でグループ
の境界が規定されることになる。なお、各グループにお
いて、グループ内の最後のフレームには一連のデータを
区分するためのインデックス情報が付加される。
【0024】1つのトラック内のデータフォーマットは
図9に示される。1つのトラックは図9(a)のように
両端にマージン領域が形成され、そのマージン領域に挟
まれた領域がメインデータ領域とされる。メインデータ
領域は、0〜95のフラグメントアドレスが与えられた
96単位のフラグメントに分割されている。1フラグメ
ントは133バイトで構成され、その内容は図9(b)
(c)に示される。
【0025】フラグメントアドレスが9〜86までとな
る78単位の各フラグメントは、図9(b)のように、
先頭に1バイトの同期信号領域が設けられ、所定のパル
ス形態となる同期信号が記録される。同期信号領域に続
いて6バイトのアドレス及びサブコード領域が設けられ
る。ここには1バイトでフラグメントアドレスが記録さ
れ、また5バイトでサブコードが記録される。
【0026】続いて2バイトがヘッダパリティ領域とさ
れ、さらに続く112バイトがデータ領域とされてい
る。このデータ領域に実際のデータが記録される。フラ
グメントの最後の12バイトはECC領域とされる。こ
のECC領域にはいわゆるC1訂正符号が記録される。
C1訂正符号はフラグメント内のデータに対するするエ
ラー訂正符号となり、つまり訂正処理はフラグメント単
位で完結することになる。
【0027】フラグメントアドレスが0〜8及び87〜
95までとなる18単位の各フラグメントは図9(c)
に示されるが、図9(b)のフラグメントと同様に同期
信号領域、アドレス及びサブコード領域、ヘッダパリテ
ィ領域、及びECC領域が設けられる。ただし、図9
(b)のフラグメントではデータ領域とされていた11
2バイトは、ECC領域とされ、C2訂正符号が記録さ
れる。C2訂正符号は、1トラック内で完結する訂正系
列の符号となる。
【0028】なお、訂正符号としてはさらにC3訂正符
号が付加される。これは図8に示したECCフレームに
おいて記録されることになる。このC3訂正符号は1グ
ループ内で完結する訂正系列の符号となる。また、C1
訂正符号、C3訂正符号によるエラー状況を確認すれ
ば、1トラック内のどの部分でエラーが発生したかが確
認できるが、C2訂正符号は1トラック内でインターリ
ーブがかけられて記録されるため、C2訂正符号による
エラー状況からは1トラック内でのエラー発生位置は確
認できない。
【0029】2.記録再生装置の構成 図1に本例の記録再生装置の構成を示す。インターフェ
ース部1は、図示しない外部のホストコンピュータと接
続されてデータの授受を行なう部位である。記録時には
ホストコンピュータからのデータを受取り、インデック
ス付加回路2及びサブコード発生部8に供給する。また
再生時には磁気テープ90から再生されたデータをホス
トコンピュータに出力する動作を行なう。
【0030】記録時において、インデックス付加回路2
は、入力されたデータに対して上述した1グループ単位
毎にインデックス情報を付加する処理を行なう。インデ
ックス情報が付加されたデータは、C3エンコーダ3、
C2エンコーダ4、C1エンコーダ5においてそれぞれ
C3系列、C2系列、C1系列のエラー訂正符号が付加
される。C3エンコーダ3、C2エンコーダ4、C1エ
ンコーダ5のそれぞれは、メモリ6にデータを1グルー
プとなるデータ単位毎に一時的に記憶して処理を行な
う。そしてC3エンコーダ3はトラック幅方向に対応す
るデータ列に対するエラー訂正符号C3を生成し、1グ
ループのデータの最後のECCフレームのデータとして
付加する。またC2エンコーダ4はトラック方向に対応
するデータ列のエラー訂正符号C2を生成し、図9
(c)に示したように0〜8フラグメント及び87〜9
5フラグメント内のエラー訂正符号C2とする。さらに
C1エンコーダ5は、フラグメント単位のエラー訂正コ
ードC1を発生させる。
【0031】エラー訂正符号C1,C2,C3が付加さ
れたデータはサブコード付加回路7に供給される。サブ
コード発生部8はインターフェース部1から供給される
データに基づいて各種のサブコードデータやフラグメン
トアドレスを発生させ、サブコード付加回路7に供給す
る。発生されるサブコードとしては、例えばデータの区
切りを示すセパレートカウンタ情報、記録数を示すレコ
ードカウンタ情報、テープフォーマット上で定義された
各領域を示すエリアID、フレーム番号、記録単位数を
示すグループカウント情報、チェックサムなどがあり、
これらがサブコード発生部8においてフラグメントアド
レスとともに発生されることになる。
【0032】サブコード付加回路7ではこれらのサブコ
ードとフラグメントアドレスを1フラグメント相当のデ
ータ単位毎に付加していく。つまり図9(b)(c)に
おけるアドレス/サブコード領域に記録される情報が付
加されることになる。
【0033】続いてヘッダパリティ付加回路9では、図
9(b)(c)におけるヘッダパリティ領域に記録され
るCRCコードが付加される。このCRCコードはサブ
コードとフラグメントアドレスについてのエラー検出の
ための2バイトのパリティコードとされる。
【0034】続いて8/10変調回路10では入力され
たデータを1バイト単位で8ビットを10ビットに変換
する、いわゆる8/10変調処理が行なわれ、その変調
信号に対して同期信号付加回路11で同期信号が付加さ
れる。この同期信号とは、図9(b)(c)で示したフ
ラグメントの先頭1バイトの同期信号である。
【0035】さらにマージン付加回路12では、図9
(a)に示したようにトラックの両端となるマージン領
域に相当するデータを付加し、この段階で図9のトラッ
クフォーマットにのっとった記録データ列が生成される
ことになる。このように生成された記録データは記録ア
ンプ13に供給される。
【0036】記録アンプ13で増幅された信号はロータ
リートランス14を介して回転ヘッドドラムHD内の記
録ヘッド15に供給され、記録ヘッド15により走行さ
れている磁気テープ90に対する磁気記録動作が行なわ
れる。磁気テープ90はテープカセット91内に収納さ
れ、記録/再生時にはテープカセット91から磁気テー
プ90が引き出されて(ローディング)回転ヘッドドラ
ム50に巻装されることになる。そしてキャプスタン2
8とピンチローラ29によって挟接された状態でキャプ
スタン28が定速回転されることで、磁気テープ90は
定速走行される。
【0037】図2に記録時及び再生時の動作のイメージ
を示す。テープカセット91から引き出された磁気テー
プ90は、ガイドピン51,52,53により、回転ヘ
ッドドラム50に対して高さ方向に傾斜した状態で約9
0°の区間で巻きつけられながら、キャプスタン28と
ピンチローラ29によって定速で走行する。また回転ヘ
ッドドラム50はこの磁気テープ90に摺接しながら回
転されることで、記録ヘッド15による記録動作によ
り、磁気テープ90には図8に示したようなヘリカルス
キャン方式による記録トラックが形成されていく。
【0038】なお、図1では1つの記録ヘッド15及び
1つの再生ヘッド16を示しているのみであるが、実際
にはアジマスベタ記録方式が採用されるため、図2に示
すようにアジマス角度の異なる2つの記録ヘッド15
A,15B、アジマス角度の異なる2つの再生ヘッド1
6A,16Bがそれぞれ互いに180°離れた状態で回
転ドラムの周面上に配置されている。そして記録時には
記録ヘッド15Aと記録ヘッド15Bが交互に磁気テー
プ90と摺接することになるため、図8のようにアジマ
ス角度の異なるトラックTKA とトラックTKB が交互
に形成されていく。
【0039】再生時には、図2のように回転ヘッドドラ
ム50に巻きつけられた磁気テープ90が走行されると
ともに回転ヘッドドラム50が回転されることで、再生
ヘッド16A,16Bが交互に記録トラックをトレース
していき、記録されたデータが読み出される。
【0040】そして図1のように、再生ヘッド16(1
6A,16B)で読み出された信号はロータリートラン
ス17を介して再生アンプ18に供給される。なお、実
際には記録用のロータリートランス14、再生用のロー
タリートランス18はそれぞれ1つしか示していない
が、ロータリートランス14は図2の記録ヘッド15
A,15Bに対応して設けられ、またロータリートラン
ス18も再生ヘッド16A,16Bに対応して設けられ
ることになる。
【0041】再生アンプ18で増幅された信号は同期信
号検出回路19に供給され、同期信号の検出処理が行な
われる。そして内部のPLL回路により検出した同期信
号に同期した再生クロックが生成され、その再生クロッ
クにより再生アンプ18で増幅された信号(RF信号)
を2値化する。
【0042】2値化されたデータに対しては10−8復
調部20で記録時の8−10変調に対するデコード動作
が行なわれ、8ビット単位のデータに戻される。8ビッ
ト単位のデータに復調された再生データはヘッダパリテ
ィチェック回路21で図9(b)(c)に示した2バイ
トのヘッダパリティを用いてサブコード及びフラグメン
トアドレスのパリティチェックが行なわれる。パリティ
チェックを終えたデータはサブコード分離回路22及び
タイミング検出パルス生成回路27に供給される。
【0043】サブコード分離回路22ではフラグメント
アドレス及びサブコードデータを抽出し、システムコン
トローラ31に供給する。またフラグメントアドレス及
びサブコードデータ以外の実際のデータはC1デコーダ
23,C2デコーダ24、C3デコーダ25に送られ
る。C1デコーダ23,C2デコーダ24、C3デコー
ダ25では、それぞれC1系列、C2系列、C3系列で
のエラー訂正処理が行なわれる。C1デコーダ23,C
2デコーダ24、C3デコーダ25のそれぞれは、メモ
リ6にデータを1グループ単位毎に一時的に記憶して処
理を行なう。そしてC1デコーダ23は、フラグメント
単位でエラー訂正コードC1に基づいて訂正処理を行な
い、またC2デコーダ24はトラック方向に対応するデ
ータ列のエラー訂正符号C2を用いて訂正処理を行な
う。さらにC3デコーダ25は、エラー訂正符号C3を
用いてフラグメント単位のエラー訂正処理を行なう。
【0044】エラー訂正処理が完了したデータはインデ
ックス分離回路26においてインデックス情報が分離さ
れインターフェース部1に送られる。そしてインターフ
ェース部1から外部のホストコンピュータに出力される
ことになる。
【0045】システムコントローラ31は装置全体を制
御するマイクロコンピュータによって形成される。即ち
記録時/再生時の信号処理動作、テープ走行動作、回転
ヘッドドラム50の回転動作等の制御を行なう。またサ
ーボ回路30は、システムコントローラ31からの指示
に基づいて実際にテープ走行動作、回転ヘッドドラム5
0の回転動作を実行させることになる。なお、サーボ回
路30はマイクロコンピュータで形成でき、またシステ
ムコントローラ31としてのマイクロコンピュータの機
能による回路系としてシステムコントローラ31と一体
化してもよい。
【0046】回転ヘッドドラム50の回転動作はドラム
モータ33によって実行される。また回転ヘッドドラム
50にはドラムPG(パルスジェネレータ)36、ドラ
ムFG(周波数ジェネレータ)37が取り付けられてお
り、このドラムPG36からのパルスがアンプ38を介
してサーボ回路30に供給される。またドラムFG37
からのパルスはアンプ39を介してサーボ回路30に供
給される。サーボ回路30はドラムPG36、ドラムF
G37からのパルスに応じてスイッチングパルスを生成
し、また回転位相情報を検出することができる。スイッ
チングパルスとは、いわゆるAアジマスヘッドとBアジ
マスヘッドとのそれぞれに対応する処理の切換の基準と
なる信号である。
【0047】サーボ回路30は回転ヘッドドラム50の
定速回転駆動に関しての制御としては、ドラムPG36
もしくはドラムFG37からのパルスにより回転数を検
出し、これを基準回転数と比較することで回転エラー情
報を得る。そして回転エラー情報に応じてドラムモータ
ドライバ32からドラムモータ33に印加する駆動信号
を調整することで回転ヘッドドラム50を定速回転させ
る。
【0048】また、キャプスタン28の回転数を制御す
ることで、いわゆるトラッキングサーボを行なうことに
なる。そして本例ではトラッキングサーボ方式として、
図11で説明したようなタイミングATF方式が採用さ
れている。キャプスタン28はキャプスタンモータ35
によって回転駆動される。またキャプスタン28にはキ
ャプスタンFG(周波数ジェネレータ)40が取り付け
られており、このキャプスタンFG40からのパルスが
アンプ41を介してサーボ回路30に供給される。
【0049】キャプスタン28を定速回転させるために
は、サーボ回路30はキャプスタンFG40からのパル
スによりキャプスタン28の回転数を検出し、これを基
準回転数と比較することで回転エラー情報を得る。そし
て回転エラー情報に応じてキャプスタンモータドライバ
34からキャプスタンモータ35に印加する駆動信号を
調整することで定速回転を行なう。
【0050】そしてさらにトラッキングサーボを実行す
るために、サーボ回路30は、スイッチングパルスから
検出できる回転ヘッドドラム50の基準位相位置タイミ
ングと、タイミング検出パルス生成回路27から供給さ
れるタイミング検出パルスTTPとを監視し、その期間
をトラッキング検出期間として計測する。そして、トラ
ッキング検出期間の計測値と予め設定しておいた基準値
を比較することで、トラッキング誤差情報を得、それに
基づいてキャプスタンモータドライバ34からキャプス
タンモータ35に印加する駆動信号を調整し、キャプス
タン28の回転速度を増減することでトラッキングサー
ボを行なう。
【0051】3.タイミングATFのための構成及び動
作 タイミングATF動作のための回路系の構成を図3に示
す。タイミングATF動作を含めたキャプスタンサーボ
のための回路系としては、サーボ回路30内にタイミン
グATF処理部61、スイッチングパルス生成部62、
フリーランニングカウンタ63、サーボスイッチ64、
キャプスタン基準速度発生部65、減算器66、速度サ
ーボ信号生成部67が設けられる。
【0052】トラッキングサーボをオフとしてキャプス
タン28を定速回転駆動する場合には、システムコント
ローラ31から供給されるサーボオン/オフ制御信号T
ON /OFFによりサーボスイッチ64がオフとされる。こ
の場合、キャプスタン基準速度発生部65から、キャプ
スタン28の回転速度として設定したい速度に応じた信
号が発生され、それがそのまま目標速度信号CVとされ
て速度サーボ信号生成部67に供給される。また速度サ
ーボ信号生成部67にはキャプスタンFG40からのパ
ルスFGC 、即ちキャプスタン28の回転速度の応じた
周波数となるパルスが供給されており、速度サーボ信号
生成部67はこのパルスFGC から現在のキャプスタン
28の回転速度を検出する。
【0053】そして速度サーボ信号生成部67はパルス
FGC から検出できる現在の回転速度と、目標とすべき
回転速度を示す目標速度信号CVとを比較し、その誤差
をキャプスタンサーボ信号SCPとしてキャプスタンモー
タドライバ34に供給する。キャプスタンモータドライ
バ34は例えば3相駆動信号によりキャプスタンモータ
35を駆動し、キャプスタン28を回転させるが、キャ
プスタンサーボ信号SCPに応じてモータ駆動電圧をコン
トロールすることで、キャプスタン28はキャプスタン
基準速度発生部65から発生させた目標速度信号CVに
収束していくように定速回転サーボが実行されることに
なる。
【0054】従って、キャプスタン基準速度発生部65
から発生させる目標速度信号CVを、通常の記録/再生
時のテープ走行速度(1倍速)とすれば、キャプスタン
28は1倍速の速度で定速回転され、また目標速度信号
CVを、2倍速とすれば、キャプスタン28は2倍速の
速度で定速回転される。即ち、キャプスタン基準速度発
生部65から発生させる目標速度信号CVを変化させる
ことで、テープ走行速度を可変させることができる。キ
ャプスタン基準速度発生部65で発生させる目標速度信
号CVはそのときの動作状態に応じてシステムコントロ
ーラ31が制御すればよい。例えば再生時には1倍速、
テープ早送り再生時にはx倍速というように可変するこ
とができる。
【0055】再生時においてトラッキング制御を行なう
場合は、サーボスイッチ64がオンとされる。そしてタ
イミングATF処理部61がトラッキング誤差を検出
し、その誤差を減算器66でキャプスタン基準速度発生
部65で発生させる値から減算することで、目標速度信
号CVが生成される。即ちこの場合目標速度信号CVは
所定速度(例えば1倍速)を中心としてトラッキング誤
差に応じて増減されることになる。従ってテープ走行速
度はトラッキング状態に応じて所定速度を中心に加速/
減速され、これによってジャストトラッキング状態に収
束される。トラッキングが安定しているときは、トラッ
キング誤差はほぼゼロとなるため、テープ走行はほぼ所
定速度で継続することになる。
【0056】タイミングATF処理部61のトラッキン
グ誤差の検出処理としては、タイミング検出パルス生成
回路27からのタイミング検出パルスTTPと、スイッ
チングパルス生成部62で生成されるスイッチングパル
スSWPに基づいて行なう。
【0057】タイミング検出パルス生成回路27は、図
1に示したようにヘッダパリティチェック回路21から
の、ヘッダパリティチェックが終了したデータからタイ
ミング検出パルスTTPを生成する。タイミング検出パ
ルスTTPとは、トラッキング位相状態計測のための信
号であり、図11において位置PTTP として示したトラ
ック上の特定の位置から検出されるパルスのことであ
る。
【0058】タイミング検出パルス生成回路27では、
トラックから読み出されるデータのうち、同期信号領
域、アドレス/サブコード領域、ヘッダパリティ領域か
ら検出されるデータ、つまりフラグメントのヘッダデー
タに基づいてタイミング検出パルスTTPを生成する。
例えばフラグメントアドレスによりトラック上の特定の
位置(図11における位置PTTP )としてのフラグメン
トを検出したら、そのヘッダデータ検出に応じてタイミ
ング検出パルスTTPを出力する。
【0059】図4(d)はトラックTKA ,TKB から
読み出されるRF信号のイメージを、また、図4(e)
はタイミング検出パルス生成回路27が発生するタイミ
ング検出パルスTTPを示す。この図から分かるよう
に、各トラックの再生走査期間においてトラック上の或
る特定位置PTTP の再生走査に応じたタイミングでタイ
ミング検出パルスTTPが出力されることがわかる。
【0060】一方、図4(a)はドラムFG37から発
生されるパルスFGD 、図4(b)はドラムPG36か
ら発生されるパルスPGD の例を示している。パルスF
D ,パルスPGD のいづれも回転ヘッドドラム50の
回転速度に応じた周波数のパルスとなり、またパルスP
D は、回転ヘッドドラム50の特定の回転位相位置に
対応して発生されるものとなる。
【0061】スイッチングパルス生成部62は、パルス
FGD ,パルスPGD を用いて図4(c)のスイッチン
グパルスSWPを生成する。例えばパルスPGD が検出
された次のタイミングとなるパルスFGD の立上りを基
準とし、それに所定の遅延時間DLを与えたタイミング
が、スイッチングパルスSWPの立下りとなるようにス
イッチングパルスSWPを生成する。スイッチングパル
スSWPは信号処理についてのAチャンネル(再生ヘッ
ド16A)/Bチャンネル(再生ヘッド16B)の切換
基準となる信号となり、図3には示していないが、この
スイッチングパルスSWPは、他の各種必要回路系にも
供給される。
【0062】スイッチングパルスSWPが『L』レベル
の期間は再生ヘッド16Aからの再生データに関する処
理期間となり、この期間においてトラックTKA に対す
る再生ヘッド16Aによる走査が行なわれ、図4(d)
のようにトラックTKA からのデータ読出(RF
(A))が行なわれる。一方、スイッチングパルスSW
Pが『H』レベルの期間は再生ヘッド16Bからの再生
データに関する処理期間となり、この期間においてトラ
ックTKB に対する再生ヘッド16Bによる走査が行な
われ、図4(d)のようにトラックTKB からのデータ
読出(RF(B))が行なわれる。
【0063】タイミングATF処理部61では、スイッ
チングパルスSWPの立下りタイミングをトラックTK
A に関するタイミングATF動作の基準となる回転ドラ
ムの基準位相位置とする。つまり図11におけるタイミ
ングTRA とする。そして、タイミングTRA からタイ
ミング検出パルスTTPが入力されるまでの期間TDT
(A)を、計測する。つまり、回転ドラムの基準位相位
置から、ヘッドがトラック上から所定の信号(タイミン
グ検出パルスTTP)を検出するまでの時間(トラッキ
ング検出期間)を計測することになる。
【0064】この計測動作にはフリーランニングカウン
タ63が用いられる。例えばスイッチングパルスSWP
の立下りタイミングTRA でフリーランニングカウンタ
63のカウント値をラッチし、またタイミング検出パル
スTTPの入力タイミングでフリーランニングカウンタ
63のカウント値をラッチする。そして、この2つのカ
ウント値で減算処理することでトラッキング検出期間と
しての計測値が得られる。そしてこのように求められた
計測値を、あらかじめ設定しておいた基準値(トラック
TKA 用の基準値)と比較して、誤差分をトラックTK
A に関するサーボエラー情報とする。
【0065】またトラックTKB に関してはスイッチン
グパルスSWPの立上りタイミングをタイミングATF
動作の基準となる回転ドラムの基準位相位置のタイミン
グTRB とする。そして、タイミングTRB からタイミ
ング検出パルスTTPが入力されるまでの期間TDT
(B)を同様にフリーランニングカウンタ63を用いて
計測する。そしてこのように求められた計測値を、あら
かじめ設定しておいた基準値(トラックTKB 用の基準
値)と比較して、誤差分をトラックTKB に関するサー
ボエラー情報とする。
【0066】図11においても説明したように、このよ
うにして得られたサーボエラー情報を減算器66に入力
し、目標速度信号CVに反映させてキャプスタン28の
回転速度を制御することで、良好なトラッキング状態が
得られるようにドラム回転速度とテープ走行速度との相
対速度が調整される。
【0067】4.テープ走行速度 ところで、このようなタイミングATFサーボ動作を良
好に実行するには、基準値が適正な値に設定されていな
ければならない。基準値は、図12で説明したように各
種のトラッキング位相状態における走査においてトラッ
キング検出期間としての計測値のサンプルを集め、その
平均値から求めるものである。例えば基準値設定期間に
はタイミングATF処理部61では、各走査毎に計測さ
れるトラッキング検出期間の値を保持しておき、その平
均値をもとめて基準値としてセットする。
【0068】ところが基準値を誤差なく設定するには、
得られる計測値のサンプルが多様なトラッキング位相状
態に対応したものであることが必要である。さらに基準
値の設定は再生前のリポジション動作などの際に迅速に
完了することが好ましい。このようなことから、本例で
はたとえばリポジション動作などの際に基準値設定が誤
差なく行なうことができるように、テープ走行速度を規
定するものである。
【0069】リポジション動作などの際に基準値の設定
を効率的に実行できるようにする好適なテープ走行速度
の設定に関して、まず仮にリポジション動作時に2/3
倍速でテープ戻しを行なった場合について述べておく。
ただし2/3倍速とは、本例において好適とされるテー
プ走行速度ではない速度である。
【0070】今、トラックTKA ,TKB に対するトラ
ッキング位相を図5のように示すとする。即ち、Aアジ
マスの再生ヘッド16Aからみて、Aアジマスのトラッ
クTKAに対するジャストトラッキング状態となるトラ
ッキング位相位置を0°とし、隣接するBアジマストラ
ックTKB を介した隣のAアジマスのトラックTKA
ジャストトラッキング状態となるトラッキング位相位置
までを360°範囲とする。従って、図5に示すように
トラックTKA の端部での位相は+90°及び−90°
とし、またトラックTKB のジャストトラッキング位置
をAアジマスの再生ヘッド16Aからみて180°の位
相であるとする。
【0071】そして1倍速でテープ走行を行なった場
合、再生ヘッド16Aの走査位相位置は360°変化す
るものとする。例えば或るトラックTKA についてジャ
ストトラッキング状態で走査が行なわれた場合は、次の
走査は、隣接するBアジマストラックTKB を介した隣
のAアジマスのトラックTKA のジャストトラッキング
状態で行なわれることになる。再生ヘッド16Bについ
ても同様である。
【0072】また、各再生ヘッド16A,16Bがデー
タ読取が可能な範囲は各種条件によって変化するもので
はあるが、ここでは仮に、対応するアジマストラックの
ジャストトラッキング位相位置から±120°の範囲と
する。即ち再生ヘッド16Aについて例示すれば、図5
下部に示すようにトラッキング位相が120°〜+12
0°の範囲内となっているときは、Aアジマスのトラッ
クTKA からのデータの読取が可能であるとする。
【0073】図7は2/3倍速でテープ走行を行なった
場合について示している。図中、トラックTKA ,TK
B の下方に示す矢印は、走行中に再生ヘッド16A,1
6Bによって行なわれる走査のトラッキング位相位置を
示している。リポジション動作のためのテープ戻しの間
などにおいて基準値の設定を行なおうとした場合、その
トラッキング検出期間のサンプルを得るためには例えば
各再生ヘッド16A,16Bがそれぞれ30回の走査を
行なうものとする。
【0074】まず再生ヘッド16Aについてみていく。
走行開始から最初の走査SA1がトラックTKA のエッ
ジ部分、即ちトラッキング位相が−90°の状態で行な
われたとする。1倍速の走行時には再生ヘッド16Aは
走査毎にトラッキング位相は360°変化するものであ
ることから、2/3倍速の走行では、再生ヘッド16A
の走査毎にトラッキング位相は240°づつ変化するこ
とになる。従って、走査SA2,SA3,SA4・・・・・・
として示すように走査が進むにつれ、各走査の際のトラ
ッキング位相は+30°、+150°、−90°、+3
0°、+150°・・・・・・・ と変化していくことになる。
【0075】また同様に再生ヘッド16Bについてみる
と、走査SB1,SB2,SB3,SB4・・・・・・として
示すように走査が進むにつれ、各走査の際のトラッキン
グ位相は+150°、−90°、+30°、+150
°、−90°・・・・・・・ と変化していくことになる。
【0076】基準値の設定のためには、これらの走査に
おいてそれぞれトラッキング検出期間のサンプルを得て
いくわけであるが、トラッキング検出期間のサンプルは
トラック上の所定位置のヘッダデータが得られなければ
タイミング検出パルスTTPが発生されないため、各再
生ヘッドに関して、対応するアジマストラックのジャス
トトラッキング位相位置から±120°の範囲で走査が
行なわれた場合でしか得られない。従って、再生ヘッド
16Aについては、トラッキング位相が+150°とな
る( )を付した走査SA3,SA6ではサンプルは得
られない。また再生ヘッド16Bについては、( )を
付した、トラッキング位相が+30°となる走査SB
3,SB6ではサンプルは得られない。
【0077】そしてさらに、各再生ヘッド16A,16
Bともに、3回の走査で元のトラッキング位相位置に戻
ってしまうことになるため、たとえ30回の走査が行な
われるようにしても、得られるサンプルは再生ヘッド1
6Aについては−90°と+30°におけるサンプルの
みであり、また再生ヘッド16Bについては−90°と
+150°におけるサンプルのみとなる。つまり両再生
ヘッド16A,16Bとも、トラッキング検出期間のサ
ンプルは2つのトラッキング位相についてのサンプルし
か得られない。このようなサンプルから平均値を算出し
て基準値を設定するとその基準値は誤差の大きいものと
なる。
【0078】例えば再生ヘッド16Aについて考える
と、−90°と+30°におけるサンプルの平均値か
ら、−30°におけるトラッキング検出期間の値が基準
値として設定されてしまう。そしてこれに基づいてトラ
ッキングサーボを行なうと、常に−30°のトラッキン
グ位相位置に向かってサーボがかけられることになり、
きわめて不適当である。
【0079】そこで本例では、以下のように基準値設定
を行なう際のテープ走行速度を設定する。まず上述の2
/3倍速に対して少しだけずれた速度とした場合を考え
てみる。その場合、各走査毎に変化するトラッキング位
相角度は、各再生ヘッド単位でみて2/3倍速時の24
0°よりも多少異なった角度値となり、各走査時のトラ
ッキング位相角度は図7に示した2/3倍速時のそれよ
りも、少しづつずれた角度となって、走査が進むにつれ
ずれ量は大きくなる。そしてそのずれ量が120°に達
したときに最初の位相に戻る。
【0080】30回の走査においてトラッキング位相角
度として偏らないサンプルが得られるようにするには、
例えば30回の走査中に3回くらい位相が回るとよいと
考えられる。即ち10回の走査で120°の位相変化と
して考えると、それに相当する倍速値は1/30倍速で
あり、従って2/3倍速値に対して1/30倍速以上離
れた速度とすれば、偏らないサンプルを集めることがで
きる。
【0081】図6に、2/3倍速よりも1/30倍速は
やくしたテープ走行速度とした場合での走査のトラッキ
ング位相を図7と同様に示す。つまり、21/30倍速
(=7/10倍速)としてテープ走行を行なった場合で
ある。まず再生ヘッド16Aについて、図7と同様に最
初の走査SA1がトラッキング位相が−90°の状態で
行なわれたとする。この場合は、再生ヘッド16Aの走
査毎にトラッキング位相は252°づつ変化することに
なる。従って、走査SA1,SA2,SA3,SA4・・
・・・・SA10として示すように10回の走査の際のトラ
ッキング位相は、−90°、+18°、+126°、−
126°、−18°、+90°、−162°、−54
°、+54°、+162°と変化していき、11回目の
走査SA11では元の位相である−90°に戻る。
【0082】また同様に再生ヘッド16Bについてみる
と、走査SB1〜SB10の10回の走査ではトラッキ
ング位相は+144°、−108°、0°、+108
°、−144°、−36°、+72°、180°、−7
2°、+36°と変化し、11回目の走査SB11では
最初の位相である+144°に戻る。
【0083】図中( )を付した走査は、図7と同様に
アジマストラックの関係によりトラッキング検出期間の
サンプルを得られない走査を示している。ただし破線括
弧を付した走査は、各再生ヘッドに関して、対応するア
ジマストラックのジャストトラッキング位相位置から±
120°の範囲からはわずかに外れている位相での走査
を示し、これは、各種条件によりデータ読取が可能な場
合もあるものである。
【0084】従って、再生ヘッド16Aについては、走
査SA7,SA10ではサンプルは得られない。また走
査SA3,SA4ではサンプルは得られない場合があ
る。再生ヘッド16Bについては、走査SB3,SB
6,SB10ではサンプルは得られない。また走査SB
7,SB9ではサンプルは得られない場合がある。
【0085】ところがこの場合、再生ヘッド16Aに関
しては走査SA1,SA2,SA5,SA6,SA8、
SA9というように少なくとも6種類のトラッキング位
相角度でのトラッキング検出期間のサンプルは得られ、
また再生ヘッド16Bに関しては走査SB1,SB2,
SB4,SB5,SB8というように少なくとも5種類
のトラッキング位相角度でのトラッキング検出期間のサ
ンプルが得られる。
【0086】サンプルが得られるトラッキング位相角度
の種類の数は、最初の走査のトラッキング位相位置や、
テープ走行速度精度、記録されているトラック幅の精度
などにより変動するが、7/10倍速で走行した場合
は、各再生ヘッド毎に少なくともほぼ均等に分布した5
種類のサンプルを得ることができるといえ、場合によっ
てはさらに多種類のサンプルが得られる。そしてこのよ
うに均等な分布で得られるサンプルから平均値を算出し
て基準値を設定すると、その基準値はほぼジャストトラ
ッキング位相から誤差のない状態での値とすることがで
き、これにより適正なトラッキングサーボが実現される
ことになる。
【0087】以上のようにテープ走行速度を例えば7/
10倍速とすると、基準値の設定に好適なものとなる
が、次に7/10倍速以外ではどのような速度が好適で
あるかを考えてみる。設定すべきテープ走行速度をn/
m倍速とする。nは整数とする。そして、m=9とした
場合を考える。n/9倍速において約分できる場合を除
くと、n/9倍速でテープ走行を行なった場合、9回の
走査でトラッキング位相状態が一巡することになる。つ
まり、トラッキング位相の40°毎でサンプルが得られ
る。もちろん、このなかで逆アジマスとなるトラックに
相当する位置ではサンプルが得られないトラッキング位
相も存在する。また対応するアジマストラックのジャス
トトラッキング位相位置から+120°近辺、及び−1
20°近辺のトラッキング位相状態では、データ検出の
可能性、つまりトラッキング検出期間の計測の可能性は
確率的な現象となる。
【0088】これらのことを考慮すると、40°毎のト
ラッキング位相により得られるトラッキング検出期間の
サンプルの平均値は、トラッキング位相でみて、ジャス
トトラッキング位相から最大で10°程度の偏りをもつ
値となる。ところが、この10°の誤差はトラック幅の
1/18の誤差に相当し、この程度ならトラッキング精
度上、許容できる範囲である。
【0089】つまりn/m倍速において、mの値が9以
上となる倍速値であれば(ただし、約分できる場合は除
く)、基準値の設定はほぼ正確に可能となり、この場合
トラッキングサーボは良好に実現されることになる。た
だし、n/m倍速という場合の分母、即ち『m』とは、
m回のスキャンでトラッキング位相位置が1回りするこ
とを意味する。つまり1回目のスキャンとm+1回目の
スキャンは同一のトラッキング位相位置となる。
【0090】なるべく均等な分布でのサンプルを得るた
めには位相が1回るするスキャン数は多いほうが好適で
あり、このためmの値は9以上としたが、その一方で、
あまりmの値を大きくしすぎると、均等な分布でのサン
プルを得るためにスキャン数が多く必要になり、つまり
均等な分布のサンプルを得るために長時間を要するよう
になってしまう。従ってmの値としての上限は、基準値
計測のために割り当てられる時間内において、実行可能
なヘッドの走査回数Zとすることが好適である。換言す
れば、基準値計測のための時間を割り当てた場合に、そ
の時間内で実行されるヘッド走査回数Zを考えて、それ
を上限としてmの値を設定する(m≦Z)ことで、基準
値計測の際のテープ走行速度(即ちn/m倍速)を設定
すればよい。
【0091】ところで、このようにしてn/m倍速とし
ての具体的な速度値を設定することで、トラッキングサ
ーボは良好に実現されることになるが、テープ走行系の
機械的精度誤差、テープののび、テープ走行速度、など
の種々の不安定要素を考慮にいれ、これらの条件が比較
的悪い状態でも正確なトラッキングを実現しようとする
ならば、好適なテープ走行速度の範囲としての条件を厳
しくする必要がある。そこで、均等な分布のサンプルを
得るための走行速度の条件についての考察をさらに具体
的に各倍速値で行なっていき、また多少許容範囲の条件
を厳しくしていったとして、0〜1倍速までのまででみ
ると、基準値の設定を考えたときに、さらに好適なテー
プ走行速度は、次のような範囲となった。
【0092】 0.1 〜 0.1125 0.22 〜 0.225 0.442857〜 0.45 0.55 〜 0.557143 0.775 〜 0.78 0.8875 〜 0.9 そしてこれらの速度値の範囲は、(n/M)±(1/
(M・X))の倍速値範囲に該当しない倍速値となって
いる。
【0093】なお、ここではX=10としており、つま
り10回の走査でトラッキング位相位置が1周りする
(1回目の走査と11回目の走査はトラッキング位相位
置が同じになる)ようにすることを前提としている。ま
た、nは整数、Mは1〜8の自然数としている。さらに
n<Mとしている。そして、そのような条件の上で、上
記(n/M)±(1/(M・X))で示される倍速値範
囲を除外し、残りのうちで実用上適切と考えられる速度
範囲を例示したものが、上記各速度範囲となる。なお、
従って(n/M)±(1/(M・X))の倍速値範囲に
該当しないという条件のみでみれば、上記各速度範囲と
しての例以外にも適切な速度値は存在する。 また、各
速度範囲としての数値は0〜1倍速までの速度値として
示したが、これらの値に整数を足した倍速値(例えば1.
1 倍速など)も、基準値の設定誤差が許容できる範囲内
となる。
【0094】以上のように、トラッキングサーボ動作の
ための基準値を設定する際のテープ走行速度はmが9≦
m≦Zの条件を満たす値としてのn/m倍速とすればよ
く、また、より好ましくは上記の例示した倍速値範囲と
すればよい。そして、基準値の設定を例えばリポジショ
ン動作中に行なう場合は、リポジション動作におけるテ
ープ戻しの際の走行速度をこれらの倍速値とすること
で、効率的に正確な基準値設定を行なうことができ、こ
れによってテープ走行量を少なく設定してもよいことに
なるため、一連のリポジション動作を迅速に完了するこ
とができる。もちろんテープ走行量を少なくできること
は、それだけテープダメージの観点でも好ましいものと
なる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明の再生装置で
は、タイミングATF方式でトラッキングサーボを行な
うためのトラッキングサーボ制御の基準値は、複数の異
なるトラッキング位相状態においてそれぞれ得られるト
ラッキング検出期間の計測値サンプルに基づいた演算に
より、ジャストトラッキング位相状態におけるトラッキ
ング検出期間の値として設定するとともに、この基準値
の設定を行なう際には、算出される基準値の誤差を許容
範囲内とするための必要数以上の計測値サンプルが得ら
れるように、テープ状記録媒体の走行速度を、通常のデ
ータ再生動作時のテープ状記録媒体の走行速度と異なる
所定速度とするようにした。特に好ましくは、この所定
速度とは、通常のデータ再生動作時のテープ状記録媒体
の走行速度を1倍速としたときに、n/m倍速(ただし
nは整数,mは、9≦m≦Zとなる自然数、Zは基準値
の設定時に実行可能なヘッドの走査回数)とする。もし
くは、所定速度は、ヘッドの1回目の走査と(X+1)
回目の走査が同一のトラッキング位相状態とする場合に
おいて、(n/M)±(1/(M・X))の倍速値範囲
に該当しない倍速値(ただしnは整数,Mは8以下の自
然数)としている。
【0096】これにより、少ない走査回数で、多数の異
なるトラッキング位相状態におけるトラッキング検出期
間のサンプルを得ることができ、従ってテープ走行区間
でみれば少ない区間の走行で正確な基準値の設定を行な
うことができるという効果がある。そしてこれにより基
準値設定のために要する時間やテープ走行量の短縮が可
能になり、例えば迅速性が要求されるリポジション動作
などの際にも、その要求を満たしたうえで正確な基準値
設定ができ、正確なトラッキング制御が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の記録再生装置のブロック
図である。
【図2】実施の形態の記録再生装置の回転ヘッドドラム
の説明図である。
【図3】実施の形態の記録再生装置のキャプスタンサー
ボ系のブロック図である。
【図4】実施の形態の記録再生装置のキャプスタンサー
ボ系の動作の説明図である。
【図5】トラックに対するトラッキング位相角度の説明
図である。
【図6】7/10倍速走行時の走査でのトラッキング位
相角度の説明図である。
【図7】2/3倍速走行時の走査でのトラッキング位相
角度の説明図である。
【図8】DDS3方式のテープ上に形成されるトラック
の説明図である。
【図9】DDS3方式でのトラックフォーマットの説明
図である。
【図10】ヘリカルスキャン方式のトラックの説明図で
ある。
【図11】タイミングATF動作の説明図である。
【図12】タイミングATFのための基準値設定動作の
説明図である。
【図13】1倍速及び2倍速走行時の走査でのトラッキ
ング位相角度の説明図である。
【符号の説明】
1 インターフェース部、2 インデックス付加回路、
3 C3エンコーダ、4 C2エンコーダ、5 C1エ
ンコーダ、6 メモリ、7 サブコード付加回路、8
サブコード発生部、9 ヘッダパリティ付加回路、10
8/10変調回路、11 同期信号付加回路、12
マージン付加回路、13 記録アンプ、14,17 ロ
ータリートランス、15,15A,15B 記録ヘッ
ド、16,16A,16B 再生ヘッド、18 再生ア
ンプ、19 同期信号検出回路、20 10/8復調回
路、21 ヘッダパリティチェック回路、22 サブコ
ード分離回路、23 C1デコーダ、24 C2デコー
ダ、25 C3デコーダ、26 インデックス分離回
路、27 タイミング検出パルス生成回路、28 キャ
プスタン、29 ピンチローラ、30 サーボ回路、3
1 システムコントローラ、32 ドラムモータドライ
バ、33 ドラムモータ、34 キャプスタンモータド
ライバ、35 キャプスタンモータ、36 ドラムP
G、37 ドラムFG、38,39,41 アンプ、4
0 キャプスタンFG、50 回転ヘッドドラム、61
タイミングATF処理部、62 スイッチングパルス
生成部、63フリーランニングカウンタ、64 サーボ
スイッチ、65 キャプスタン基準速度発生部、66
減算器、67 速度サーボ信号生成部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転ドラムに配されたヘッドにより、テ
    ープ状記録媒体において傾斜トラックとして記録されて
    いるデータの再生を行なう際に、回転ドラムが1回転周
    期内の基準位相位置となる時点から前記ヘッドがトラッ
    ク上の所定位置の再生を行なう時点までとなるトラッキ
    ング検出期間を計測し、このトラッキング検出期間の計
    測値を、設定されたトラッキング検出期間の基準値と比
    較することで、テープ状記録媒体の走行速度と回転ドラ
    ムの回転速度との相対速度に対するサーボ制御信号を生
    成してトラッキングサーボを行なうように構成された再
    生装置において、 前記基準値は、複数の異なるトラッキング位相状態にお
    いてそれぞれ得られるトラッキング検出期間の計測値サ
    ンプルに基づいた演算により、ジャストトラッキング位
    相状態におけるトラッキング検出期間の値として設定す
    るとともに、 この基準値の設定を行なう際には、算出される基準値の
    誤差を許容範囲内とするための必要数以上の異なるトラ
    ッキング位相状態での計測値サンプルが得られるよう
    に、テープ状記録媒体の走行速度を、通常のデータ再生
    動作時のテープ状記録媒体の走行速度と異なる所定速度
    とすることを特徴とする再生装置。
  2. 【請求項2】 通常のデータ再生動作時のテープ状記録
    媒体の走行速度を1倍速としたときに、前記所定速度と
    は、n/m倍速とすることを特徴とする請求項1に記載
    の再生装置。ただしnは整数,mは、9≦m≦Zとなる
    自然数とする。Zは、基準値の設定時に実行可能なヘッ
    ドの走査回数とする。
  3. 【請求項3】 通常のデータ再生動作時のテープ状記録
    媒体の走行速度を1倍速とし、また前記ヘッドの1回目
    の走査と(X+1)回目の走査が同一のトラッキング位
    相状態となるようにするときに、前記所定速度は、 (n/M)±(1/(M・X))の倍速値範囲に該当し
    ない倍速値とすることを特徴とする請求項1に記載の再
    生装置。ただし、nは整数,Mは8以下の自然数とす
    る。
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