JPH09292566A - バックフォーカスの長い中望遠レンズおよびそれを用いた撮像装置 - Google Patents

バックフォーカスの長い中望遠レンズおよびそれを用いた撮像装置

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JPH09292566A
JPH09292566A JP12935496A JP12935496A JPH09292566A JP H09292566 A JPH09292566 A JP H09292566A JP 12935496 A JP12935496 A JP 12935496A JP 12935496 A JP12935496 A JP 12935496A JP H09292566 A JPH09292566 A JP H09292566A
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lens
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group
positive
back focus
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JP12935496A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Takada
勝啓 高田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、画角が20°乃至40°程度、
Fナンバーが2.8程度で、レンズ系と撮像素子の間に
ローパスフィルター、赤外カットフィルター、光路分岐
用部材を挿入し得る長いバックフォーカスを有し、小型
で電子カメラ等に最適な高い光学性能の中望遠レンズお
よびこの中望遠レンズを用いた撮像装置を提供すること
を目的としている。 【構成】 本発明の中望遠レンズは、物体側から順
に、少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1枚の負レ
ンズからなり、全体として負の屈折力の前群と、絞り
と、物体側から順に少なくとも1枚の負レンズと少なく
とも1枚の正レンズと少なくとも1枚の物体側が凹面の
負のメニスカスレンズと少なくとも1枚の正レンズから
なり全体として負の屈折力の後群とよりなり、前群と後
群のパワー、後群中の少なくとも1枚の負レンズの形状
を適切に定めて目的を達成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画角が20°乃至
40°程度、Fナンバーが2.8程度と明るく、撮像管
や固体撮像素子などを用いた、いわゆる電子カメラやビ
デオカメラなどに最適な、バックフォーカスが長い中望
遠レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に撮像管や固体撮像素子などを用い
た、いわゆる電子カメラやビデオカメラなどでは、レン
ズ系と撮像面との間に、ローパスフィルタや赤外カット
フィルタなどの光学部材を挿入する必要があり、そのた
めレンズ系には焦点距離に比較して長いバックフォーカ
スを有するものが必要となる。
【0003】とりわけカラー画像の画質を向上させるた
めに、RGB3色を複数の撮像素子で撮影するために、
いわゆる色分解光学系を用いる撮像装置や、撮像光学系
から光路を分岐し、接眼光学系を介して像を観察する光
学ファインダーもしくは接眼光学系を有する撮像装置で
は、上記光学部材の他に、光路分割のためのミラーやプ
リズムなどの光学部材を挿入する必要があり、さらに長
いバックフォーカスを必要とする。
【0004】そのため撮影レンズには、特に長い焦点距
離を有するレンズを除き、物体側から順に負,正の屈折
力配置のいわゆるレトロフォーカスタイプのレンズ構成
を採用することが一般的であり、それは、銀塩カメラで
は望遠タイプや、絞りに対して対称な屈折力配置のタイ
プを採用することの多い、画角が20°乃至40°程度
の中望遠レンズにおいても例外ではない。
【0005】いわゆるレトロフォーカスタイプのレンズ
構成の中望遠レンズの従来例として、例えば特開昭61
−200519号公報や特開平2−118507号公
報、特開平5−134174号公報、特開平7−248
447号公報に記載されているレンズ系が知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年の製造技術の発展
により、電子カメラやビデオカメラに用いられる撮像素
子は、撮像管から固体撮像素子へと主力を移し、また固
体撮像素子も、その大きさに比較してピクセル数の非常
に多い素子が利用できるようになってきた。
【0007】そのためこの電子カメラ等は、従来は銀塩
カメラと比較して画質が劣るなどの理由で用いられてい
なかった印刷向けとしても利用できるようになってき
た。しかしこれらの用途に用いる撮像素子には、ハイビ
ジョンなどの高精細テレビの規格に対しても、同等もし
くは更に多くのピクセル数が必要であり、近年の製造技
術をもってしても小型の撮像素子を製造することは困難
である。そのため各ピクセルの大きさは変えずに、全体
の大きさを大きくすることにより、多くのピクセルを配
列した撮像素子およびそれを用いた電子カメラが開発さ
れている。
【0008】しかし大きな撮像素子は、同じ面積のウェ
ハから製造できる撮像素子の数が少なくなるため、製造
原価が高くなる問題がある。そのために、配列するピク
セルの大きさを小さくし、小型の撮像素子で多くのピク
セルを配列した撮像素子を開発することによって、小型
化と低コスト化を同時に達成しようとする強い要求があ
る。
【0009】しかし配列するピクセルの大きさを小さく
すると、いわゆるナイキスト周波数が高くなるため、撮
像レンズには、極めて高い光学性能が要求される。
【0010】一方前述のように電子撮像素子を用いる電
子カメラやビデオカメラでは、長いバックフォーカスを
必要とするため、レトロフォーカスタイプのレンズ構成
とせざるを得ず、絞りに対して負正の非対称な屈折力配
置になるため、歪曲収差や非点収差などの軸外収差の補
正が困難になる。また負の前群により、軸上光束は発散
光束となるため、正の後群において球面収差の発生が大
きく、明るいレンズ系にすることが困難である。
【0011】またレトロフォーカスタイプのレンズ系
は、長いバックフォーカスを達成しようとするほど、負
正の屈折力を強めなければならず、これらの収差補正は
一層困難になる。
【0012】ところで高画質な映像になるほど色再現や
色モアレなどの色に関する問題が顕著になるため、一枚
の撮像素子の上に色フィルターをモザイク状やストライ
プ状などに配列した撮像素子を用いる、いわゆる単板式
カメラよりも、RGB三原色を三枚の撮像素子で撮影す
る、いわゆる三板式カメラに代表される多板式カメラが
望まれる傾向にある。また電子ビューファインダーでは
解像感が不足したり、ボケ像の観察が困難になるなどの
不満があり、そのため銀塩カメラのように光学ファイン
ダーに対する要望がある。
【0013】そのため撮影レンズと撮像素子の間に、い
わゆる色分解光学系や、撮影光学系からファインダー光
学系への光路分岐用部材を挿入する必要が生じ、更に長
いバックフォーカスが必要になり、撮影レンズの設計は
ますます困難になる。
【0014】このような状況に鑑み従来技術を眺める
と、特開昭61−200519号公報や特開平2−11
8507号公報、特開平5−134174号公報に記載
されているレンズ系は、球面収差や色収差の補正が十分
とは言えず、また特開平7−248447号公報に記載
されているレンズ系は、非常に高い光学性能を有する
が、レンズ系が極めて大きく、前述の、撮像素子を小さ
く保つことによって、装置全体の小型化を達成しようと
する目的に反する。
【0015】本発明は、画角が20°乃至40°程度
で、Fナンバーが2.8程度と明るく、レンズ系と撮像
素子の間に、ローパスフィルタや赤外カットフィルタ、
さらに色分解光学系やファインダー、AF、AEのため
の光路分岐用部材などの各種光学部材を挿入し得る、長
いバックフォーカスを有し、小型で多くのピクセルを配
列した撮像素子を用いた電子カメラやビデオカメラなど
に最適な、極めて高い光学性能を有する比較的小型な中
望遠レンズを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の中望遠レンズ
は、物体側より順に、少なくとも1枚の正レンズと少な
くとも1枚の負レンズからなり全体として負の屈折力を
有する前群と、絞りと、物体側から順に少なくとも1枚
の負レンズと少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1
枚の物体側に凹面を向けた負のメニスカスレンズと少な
くとも1枚の正レンズとからなり全体として正の屈折力
を有する後群とよりなり、下記条件(1),(2)を満
足するものである。
【0017】 (1) −1.0<f2 /f1 <−0.1 (2) −0.4<1/SF<0.0 ただしf1 ,f2 は夫々前群および後群の焦点距離、S
Fは後群中の負のメニスカスレンズのシェーピングファ
クターで、下記の式にて計算される値である。
【0018】SF=(ra +rb )/(ra −rb ) ここで、ra ,rb は夫々レンズの物体側の面および像
側の面の曲率半径である。
【0019】一般に電子撮像素子は銀塩フィルムなどと
異なり、各ピクセルの光電変換面に結像する光は、光電
変換面と適当な間隔を開けて設けられた色フィルター
や、光を効率よく集光させるためのマイクロレンズなど
の光学部材を通過して結像し、各ピクセル毎に、光電変
換面と前記光学部材とは1対1に対応している。このと
き中心光線が撮像素子に対し斜めに入射する光束を考え
ると、撮像素子の各ピクセルの大きさや、前記光学部材
と光電変換面との間隔に比較して、光束の中心光線の入
射する傾きが極度に大きいと、前記光学部材を通過した
光束もしくはその一部が、その光束部材に対応するピク
セルとは別のピクセルに結像することが起こり、そのた
め偽色や明るさムラを生じる。従って電子撮像素子に入
射する光束は、その中心光線が撮像素子に垂直もしくは
適度な角度以下の傾きであることが望ましい。すなわち
撮影レンズの射出瞳位置は、略無限遠もしくは適度な遠
方に位置せしめることが望まい。
【0020】また色分解プリズムなどの色分解光学系を
用いる場合、光の効率的な利用のために、光が透過する
波長スペクトルをコントロールするダイクロイック膜を
用いて、色分解を行なうことが一般的である。しかしダ
イクロイック膜は、膜に入射する光の傾きに応じて透過
する波長スペクトルが異なる。そのため画面内で均一な
色分解を得るためには、画面内の任意の場所で、色分解
光学系に入射する光束の傾きや拡がりが略等しいことが
望ましい。すなわち軸外主光線が光軸と同じ角度で色分
解光学系に入射し、軸外光束は主光線に対して回転対称
な拡がりを持った光束であることが望ましい。従って撮
影レンズの射出瞳位置を略無限遠にすることが望まし
い。
【0021】このように、射出瞳位置を略無限遠もしく
は適度な遠方に位置せしめるためには、レトロフォーカ
スタイプのレンズ系の場合、後群の正の屈折力を適度に
強めることが必要になる。
【0022】一方本発明のレンズ系は、例えば図19乃
至図21に示したように、撮影レンズと撮像素子の間
に、複数の撮像素子に光路を分岐する、例えば色分解光
学系や、ファインダーや接眼光学系に光路を分岐するミ
ラーやプリズム等の光学部材や、AE、AFなど制御の
ために必要な光学情報を得るための光路分岐光学部材な
どを挿入できる長いバックフォーカスを確保することを
目的の一つにしている。そこでレトロフォーカスタイプ
のレンズ系でレンズ系の全長を大にすることなくバック
フォーカスを長くするためには簡単な近軸関係式から、
前群の負、後群の正の屈折力を強めなければならない。
【0023】しかし前述のように、レトロフォーカスタ
イプのレンズ系は、絞りに対して負正の非対称な屈折力
配置であるため、歪曲収差や非点収差などの軸外収差の
補正が困難になる。また負の前群により、軸上光束は発
散光束となるため、正の後群の屈折力が強いと、後群で
発生する球面収差が大きく、これを補正することが困難
になる。
【0024】この傾向は負正の屈折力を強くするほど顕
著になり、特に前群で発生する負の歪曲収差と後群で発
生する負の球面収差の補正が困難である。
【0025】これらの諸収差を良好に補正し、かつ長い
バックフォーカスの確保や、射出瞳位置を略無限遠もし
くは適度な遠方に位置せしめるためには、前群と後群の
屈折力の配分を前記条件(1)を満足せしめることが望
ましい。
【0026】条件(1)の上限値の−0.1を越えてf
2 /f1 が大きな値をとると、後群の正の屈折力が不足
し、射出瞳位置を略無限遠もしくは適度な遠方に位置せ
しめることが困難になり、またレンズ全系で必要な屈折
力を確保するために、前群と後群の間隔を開けなければ
ならず、レンズ系の大型化を招き好ましくない。また下
限値の−1.0を越えてf2 /f1 が小さな値をとる
と、前群の負の屈折力が不足し、バックフォーカスの確
保が困難になり、好ましくない。
【0027】条件(1)を満足したとしても、さらに諸
収差特に歪曲収差を一層良好に補正するためには、前群
で負の屈折力により負の歪曲収差が発生し、又後群での
正の屈折力でも負の歪曲収差が発生するため、レンズ系
全体では大きな負の歪曲収差が発生する。とりわけ負正
の屈折力を強めれば、この傾向が強くなる。
【0028】従って歪曲収差を良好に補正するために
は、前群中に正の屈折力を配置するか、後群中に負の屈
折力を配置することにより正の歪曲収差を発生させ、補
正することが必要である。
【0029】一方軸上光線は、前群の負の屈折力によっ
て、光軸から離れる方向に屈折された後、後群に入射す
るため、前群と比較して後群での軸上光線高が高くな
り、後群の正のレンズ群で発生する負の球面収差が大き
くなる傾向にあり、特に後群の屈折力を強めると、その
傾向が著しくなり補正が非常に困難になる。
【0030】この負の球面収差の補正を、前群の負の屈
折力だけで行うと、負の歪曲収差の発生が大になるため
好ましくない。そのため後群中に負の屈折力を配置して
これを補正することが望ましい。
【0031】逆に後群中の負の屈折力のみで、球面収差
と歪曲収差とを補正しようとすると、前群で発生する大
きな負の歪曲収差の補正を行なうためと効率良く球面収
差の補正を行うためには、後群を物体側から正負の屈折
力配列とし、後群中での軸上光線高を極力低くなるよう
にし、また軸外光線高が高くなる像側に負の屈折力を配
置することが望ましい。しかしこの屈折力配置では、長
いバックフォーカスを確保することが困難になり、本発
明の目的に反することになる。
【0032】従って、本発明の目的を達成するために
は、前群中に正の屈折力を配置するとともに、後群中に
も負の屈折力を配置し、前群と後群の両方で諸収差の補
正を行うことが望ましい。
【0033】このとき前群は、バックフォーカスの確保
と、比較的小さな屈折力で歪曲収差および非点収差の補
正を行うために、軸外主光線の高くなる最も物体側に、
正の屈折力を配置するのが望ましい。従って前群は物体
側から順に、少なくとも1枚の正レンズと、少なくとも
1枚の負レンズにて構成することが望ましい。
【0034】一方後群は、バックフォーカスの確保と、
軸外収差の悪化を招かずに球面収差を補正するために、
負の屈折力を物体側と像側の2つに分けて配置するのが
好ましい。すなわち、物体側から順に、少なくとも1枚
の負レンズと少なくとも1枚の正レンズと少なくとも1
枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズにて構成する
ことが好ましい。
【0035】ここで、物体側の負レンズを省略すると、
バックフォーカスの確保が困難になり、また像側の負レ
ンズを省略すると、像側の正レンズで発生する負の球面
収差を十分に補正するためには、物体側の負レンズ群の
屈折力を強くしなければならず、そのため歪曲収差や倍
率色収差などの軸外収差が悪化し好ましくない。
【0036】この場合、後群の像側に配置する負レンズ
群では、軸外光線高が高くなるために、レンズ群を構成
する負レンズが諸収差を悪化させない形状にすることが
望ましく、軸外光束の振る舞いから物体側に凹面を向け
たメニスカス形状であることが望ましく、そのために、
前述の通りの構成にした。そしてこのメニスカスレンズ
が前記条件(2)を満足することが好ましい。
【0037】この条件(2)の上限値の0.0を越える
と物体側の入射面で発生する大きな正の球面収差を補正
することが困難になり、また正のコマ収差や非点収差の
補正が困難になる。また下限値の−0.4を越えると後
群の正レンズで発生する大きな負の球面収差を補正する
ための正の球面収差を発生させることが困難になり、さ
らに負のコマ収差や非点収差の補正が困難になる。
【0038】又、本発明のレンズ系において、軸外収差
が悪化しないようにするためには、後群の物体側の負レ
ンズ群の屈折力と像側の負レンズ群の屈折力が下記条件
(3)を満足することが望ましい。
【0039】また歪曲収差の補正のために、前群中に配
置した正の屈折力と、後群中に配置した負の屈折力の配
分を下記条件(4)を満足するようにすることが望まし
い。
【0040】又、個々のレンズの屈折力を過度に強める
ことなく効果的に負の歪曲収差と高次の非点収差や倍率
の色収差を良好に補正するためには、前群の屈折力の配
分を下記条件(5)を満足する範囲内にすることが望ま
しい。
【0041】つまり、本発明のレンズ系において、下記
条件(3),(4),(5)を満足することが好まし
い。
【0042】 (3) 0.0<f21N /f22N <1.5 (4) 0.2<|Σφ1P/Σφ2N|<1.3 (5) 0.2<|f1N/f1P|<1.0 ただし、f21N ,f22N は夫々後群に配置された負レン
ズのうち物体側の負レンズおよび像側の負レンズの焦点
距離、Σφ1P,Σφ2Nは夫々前群中に配置した正の屈折
力の総和および後群中に配置された負の屈折力の総和、
1N,f1Pは夫々前群中の負レンズ群および正のレンズ
群の合成焦点距離である。
【0043】条件(3)の上限値の1.5を越えると、
後群中の負の屈折力が像側の負レンズ群に偏るためバッ
クフォーカスの確保が困難になると共に、軸外光線高が
高くなる像側での屈折力が大きくなるために軸外収差の
悪化を招く。また下限値の0.0を越えると後群中の負
の屈折力が物体側の負レンズ群に偏るために後群の正レ
ンズで発生する球面収差を補正するためには物体側の負
レンズ群の屈折力を過度に強めなければならず、物体側
の負レンズ群では、軸外光線高が低いにも拘らず、歪曲
収差や倍率の色収差の発生が大きく、特に画面周辺で急
激に収差発生量が大になり好ましくない。
【0044】条件(4)の上限値の1.3を越えると前
群の負の屈折力が弱くなり、バックフォーカスの確保が
困難になると共に、後群の正レンズで発生する負の球面
収差を補正することが困難になり、Fナンバーの小さい
明るいレンズ系にすることが困難になるため好ましくな
い。また下限値の0.2を越えると、前群中に配置した
正レンズ群の屈折力が弱くなりすぎ、前群の負レンズ群
で発生する大きな負の歪曲収差を補正することが困難に
なる。
【0045】条件(5)の上限値の1.0を越えると前
群中に配置する正の屈折力が過度に強くなり、歪曲収差
は良好に補正し得るものの、バックフォーカスを確保す
ることが困難になる。又下限値の0.2を越えると前群
中に配置する負の屈折力が過度に強くなり、バックフォ
ーカスを確保する上では好ましいが、負の歪曲収差を補
正し得なくなる。
【0046】又、本発明のレンズ系において、バックフ
ォーカスを確保した上で更に諸収差を良好に補正するた
めには、前群を、物体側から順に、少なくとも2枚の正
レンズと少なくとも1枚の負レンズにて構成して、歪曲
収差の補正バランスを向上させることが望ましい。
【0047】また、本発明レンズ系においてバックフォ
ーカスを一層長くするためには、前群を物体側から順に
少なくとも2枚の正レンズと少なくとも2枚の負レンズ
にて構成することが望ましい。前群に1枚の負レンズを
配置してバックフォーカスを長くしようとすると、この
負レンズの屈折力が強くなりすぎて大きな負の歪曲収差
が発生しこれを補正することが困難になる。そのため少
なくとも2枚の負レンズを配置して負の屈折力を分散さ
せて収差の発生を抑制することが望ましい。
【0048】本発明のレンズ系において、更に収差を良
好に補正するためには、条件(1)の代りに下記条件
(1−1)をもしくは、条件(2)の代りに下記の条件
(2−2)を、もしくは条件(3)の代りに下記条件
(3−1)を、もしくは条件(4)の代りに条件(4−
1)を、もしくは条件(5)の代りに条件(5−1)を
満足することが望ましい。
【0049】 (1−1) −0.72<f2 /f1 <−0.17 (2−1) −0.3<1/SF<−0.05 (3−1) 0.1<f21N /f22N <1.0 (4−1) 0.4<|Σφ1P/Σφ2N|<1.1 (5−1) 0.35<|f1N/f1P|<0.9
【0050】又本発明のレンズ系において、更に長いバ
ックフォーカスを確保し、しかも歪曲収差を良好に補正
するためには、上記条件(4−1)の代りに下記条件
(4−2)を満足することが望ましい。
【0051】 (4−2) 0.48<|Σφ1P/Σφ2N|<1.1 更に、撮影レンズと撮像素子の間に光路分割用の光学素
子を複数配置する等のために、特に長いバックフォーカ
スを確保してしかもフォーカシングの際の性能の劣化や
製作誤差や偏芯などによる性能劣化を抑制するために
は、上記条件(4−2)の代りに下記条件(4−3)を
満足することが望ましい。
【0052】 (4−3) 0.70<|Σφ1P/Σφ2N|<1.1 また、レンズの加工性の向上や組立時の性能劣化を低減
させ生産性を向上させるためや、画面全体にわたって像
面湾曲、非点収差の少ないフラットな像面を得るために
は、各屈折面の屈折力を弱くし多くの屈折面に必要な屈
折力を分散させることが望ましいが、そのためにはレン
ズ構成枚数が増えレンズ系が大型化し又コストアップに
なる。
【0053】そのために、比較的少ないレンズ枚数で、
上記の目的を達成するためには、レンズ中心肉厚の厚い
レンズをレンズ構成要素として用いることが好ましい。
そのため、下記の条件(6)を満足するレンズを1枚用
いることが望ましい。
【0054】(6) 0.15<d/f ただし、dは上記レンズの中心肉厚、fは全系の焦点距
離である。
【0055】レンズ系を構成するすべてのレンズが上記
条件(6)を満足しないと非点収差の補正が困難になる
か、各屈折面の屈折力を強くしなければならず、製作誤
差による性能劣化が著しくなり好ましくない。
【0056】更にバックフォーカスを確保することに伴
う収差補正の困難性を解決するためには又は生産性の向
上を図るためには上記条件(6)の代りに下記条件(6
−1)を満足することが望ましい。
【0057】(6−1) 0.20<d/f 本発明のレンズ系の光学性能を向上させるためには、下
記条件(7),(8)を満足することが望ましい。
【0058】(7) 20°<2ω<40° (8) 0.80<fB /f<1.80 ただし2ωは画角、fB はレンズ系の空気換算バックフ
ォーカスである。
【0059】条件(7)の上限値40°を越えると画角
が大きくなると条件(1)乃至条件(6)を満足しても
十分長いバックフォーカスと高い光学性能とを両立させ
ることが困難になる。又下限値の20°を越えるとレト
ロフォーカスタイプではレンズ系の全長が長くなりレン
ズ系を小型になし得ない。
【0060】条件(8)の上限値の1.80を越えると
バックフォーカスが長くなりすぎて条件(1)乃至条件
(6)を満足しても高い光学性能を得ることが困難にな
る。又下限値の0.80を越えると条件(1)乃至条件
(6)を満足してもレンズ系の全長が長くなり、小型化
が困難になる。
【0061】本発明のレンズ系の光学性能を更に良好な
ものにするためには、条件(7)の代りに条件(7−
1)を満足することが望ましい。
【0062】(7−1) 25°<2ω<35° 以上述べた本発明のバックフォーカスの長い中望遠レン
ズは、固体撮像素子等を有する撮像装置に用いれば極め
て有効である。つまり上記本発明のレンズ系を用いた撮
像装置も本発明に含まれる。
【0063】
【発明の実施の形態】次に本発明の中望遠レンズの実施
の形態を各実施例にもとづいて述べる。
【0064】下記のデーターは、本発明中望遠レンズの
各実施例を示している。 実施例1 f=44.958,F=2.80,2ω=30.66 ° r1 =48.4537 d1 =17.001 n1 =1.83945 ν1 =42.72 r2 =115.4498 d2 =0.150 r3 =28.8459 d3 =9.109 n2 =1.49845 ν2 =81.61 r4 =10.1028 d4 =4.562 r5 =∞(絞り) d5 =8.361 r6 =-33.8690 d6 =8.458 n3 =1.77620 ν3 =49.66 r7 =61.9510 d7 =1.724 r8 =-149.5420 d8 =2.994 n4 =1.49845 ν4 =81.61 r9 =-22.8801 d9 =0.150 r10=-1902.5406 d10=6.874 n5 =1.43985 ν5 =94.97 r11=-15.6341 d11=2.983 r12=-16.2645 d12=2.353 n6 =1.80401 ν6 =42.24 r13=-21.8215 d13=0.150 r14=152.0177 d14=12.052 n7 =1.43985 ν7 =94.97 r15=-29.3063 d15=1.000 r16=∞ d16=2.000 n8 =1.51825 ν8 =64.15 r17=∞ d17=4.000 r18=∞ d18=10.000 n9 =1.51825 ν9 =64.15 r19=∞ d19=1.000 r20=∞ d20=55.000 n10=1.58566 ν10=64.33 r21=∞ f2 /f1 =-0.255,f21N /f22N =0.277 ,1/SF=-0.146 |Σφ1P/Σφ2N|=0.239 ,|f1N/f1P|=0.417 d/f=0.378 ,fB /f=1.103
【0065】実施例2 f=44.978,F=2.80,2ω=30.65 ° r1 =71.7741 d1 =2.999 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =265.0623 d2 =0.150 r3 =38.0036 d3 =14.201 n2 =1.62555 ν2 =58.15 r4 =187.3334 d4 =1.162 r5 =∞ d5 =3.000 n3 =1.48915 ν3 =70.20 r6 =11.3663 d6 =4.765 r7 =∞(絞り) d7 =4.618 r8 =-54.5216 d8 =18.690 n4 =1.62508 ν4 =53.20 r9 =43.3280 d9 =1.737 r10=189.4356 d10=3.629 n5 =1.49845 ν5 =81.61 r11=-27.4588 d11=0.150 r12=-1230.3502 d12=6.554 n6 =1.43985 ν6 =94.97 r13=-17.4709 d13=2.999 r14=-17.1936 d14=3.430 n7 =1.79196 ν7 =47.38 r15=-27.2739 d15=0.150 r16=750.8122 d16=8.211 n8 =1.43985 ν8 =94.97 r17=-26.2379 d17=1.000 r18=∞ d18=2.000 n9 =1.51825 ν9 =64.15 r19=∞ d19=4.000 r20=∞ d20=10.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=1.000 r22=∞ d22=55.000 n11=1.58566 ν11=46.33 r23=∞ f2 /f1 =-0.263,f21N /f22N =0.520 ,1/SF=-0.227 |Σφ1P/Σφ2N|=0.520 ,|f1N/f1P|=0.510 d/f=0.416 ,fB /f=1.103
【0066】実施例3 f=45.002,F=2.80,2ω=30.73 ° r1 =58.0302 d1 =6.575 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =189.8462 d2 =0.150 r3 =39.3179 d3 =3.949 n2 =1.61671 ν2 =54.95 r4 =179.5355 d4 =2.606 r5 =∞ d5 =3.000 n3 =1.48699 ν3 =85.20 r6 =14.6983 d6 =8.001 r7 =5083.0517 d7 =7.901 n4 =1.69979 ν4 =55.52 r8 =42.8571 d8 =3.000 r9 =∞(絞り) d9 =15.525 r10=2369.8576 d10=10.130 n5 =1.79196 ν5 =47.38 r11=62.5498 d11=1.613 r12=345.6166 d12=5.385 n6 =1.49845 ν6 =81.61 r13=-38.8880 d13=0.150 r14=354.6208 d14=7.098 n7 =1.43985 ν7 =94.97 r15=-22.8976 d15=2.998 r16=-22.0132 d16=4.647 n8 =1.79196 ν8 =47.38 r17=-35.0809 d17=0.150 r18=228.0331 d18=6.951 n9 =1.43985 ν9 =94.97 r19=-34.5642 d19=1.000 r20=∞ d20=2.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=2.000 r22=∞ d22=22.000 n11=1.51825 ν11=64.15 r23=∞ d23=4.000 r24=∞ d24=10.000 n12=1.51825 ν12=64.15 r25=∞ d25=1.000 r26=∞ d26=55.000 n13=1.58566 ν13=46.33 r27=∞ f2 /f1 =-0.648,f21N /f22N =0.918 ,1/SF=-0.229 |Σφ1P/Σφ2N|=0.950 ,|f1N/f1P|=0.389 d/f=0.225 ,fB /f=1.513
【0067】実施例4 f=45.035,F=2.80,2ω=28.24 ° r1 =43.7869 d1 =3.000 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =171.7480 d2 =0.150 r3 =38.3357 d3 =3.001 n2 =1.61671 ν2 =54.95 r4 =133.8093 d4 =1.941 r5 =∞ d5 =3.000 n3 =1.48699 ν3 =85.20 r6 =14.0835 d6 =7.298 r7 =4421.6053 d7 =6.014 n4 =1.69979 ν4 =55.52 r8 =39.3743 d8 =3.000 r9 =∞(絞り) d9 =16.828 r10=2961.6392 d10=7.773 n5 =1.79196 ν5 =47.38 r11=55.3703 d11=1.946 r12=754.5647 d12=4.517 n6 =1.49845 ν6 =81.61 r13=-40.3090 d13=0.150 r14=754.5888 d14=7.523 n7 =1.43985 ν7 =94.97 r15=-22.0333 d15=3.000 r16=-21.8264 d16=3.212 n8 =1.79196 ν8 =47.38 r17=-33.1036 d17=0.150 r18=176.1051 d18=7.618 n9 =1.43985 ν9 =94.97 r19=-33.0899 d19=1.000 r20=∞ d20=2.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=4.000 r22=∞ d22=25.000 n11=1.69979 ν11=55.52 r23=∞ d23=2.000 r24=∞ d24=10.000 n12=1.51825 ν12=64.15 r25=∞ d25=1.000 r26=∞ d26=57.500 n13=1.58566 ν13=46.33 r27=∞ f2 /f1 =-0.688,f21N /f22N =0.771 ,1/SF=-0.205 |Σφ1P/Σφ2N|=1.036 ,|f1N/f1P|=0.433 d/f=0.173 ,fB /f=1.529
【0068】実施例5 f=44.970,F=2.81,2ω=27.97 ° r1 =64.8392 d1 =4.788 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =∞ d2 =0.150 r3 =39.6057 d3 =4.033 n2 =1.61671 ν2 =54.95 r4 =860.7596 d4 =0.530 r5 =∞ d5 =2.200 n3 =1.49845 ν3 =81.61 r6 =12.1772 d6 =4.106 r7 =-20.2081 d7 =4.538 n4 =1.69979 ν4 =55.52 r8 =-23.5601 d8 =3.000 r9 =∞(絞り) d9 =D1 (可変) r10=-38.9239 d10=3.001 n5 =1.79196 ν5 =47.38 r11=268.3338 d11=1.719 r12=-127.4884 d12=5.383 n6 =1.49845 ν6 =81.61 r13=-22.2398 d13=0.150 r14=190.5726 d14=7.004 n7 =1.43985 ν7 =94.97 r15=-25.7984 d15=D2 (可変) r16=-28.8229 d16=2.200 n8 =1.79196 ν8 =47.38 r17=-46.6635 d17=0.150 r18=63.6166 d18=24.871 n9 =1.43985 ν9 =94.97 r19=-67.1686 d19=1.000 r20=∞ d20=2.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=4.000 r22=∞ d22=55.500 n11=1.61170 ν11=46.44 r23=∞ d23=10.000 n12=1.51825 ν12=64.15 r24=∞ 物点距離 ∞ -450.000 D1 20.686 20.963 D2 8.091 7.679 f2 /f1 =-0.390,f21N /f22N =0.424 ,1/SF=-0.236 |Σφ1P/Σφ2N|=0.826 ,|f1N/f1P|=0.672 d/f=0.553 ,fB /f=1.075
【0069】実施例6 f=45.080,F=2.81,2ω=28.12 ° r1 =67.6647 d1 =2.999 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =-669.5030 d2 =0.150 r3 =50.7953 d3 =2.999 n2 =1.61671 ν2 =54.95 r4 =117.8573 d4 =1.326 r5 =∞ d5 =3.000 n3 =1.49845 ν3 =81.61 r6 =17.2539 d6 =7.149 r7 =-30.2587 d7 =18.198 n4 =1.69979 ν4 =55.52 r8 =-37.9546 d8 =3.000 r9 =∞(絞り) d9 =27.901 r10=-39.6060 d10=8.175 n5 =1.79196 ν5 =47.38 r11=209.2373 d11=1.617 r12=-116.9897 d12=2.998 n6 =1.49845 ν6 =81.61 r13=-31.4893 d13=0.150 r14=143.9997 d14=7.832 n7 =1.43985 ν7 =94.97 r15=-31.2028 d15=2.998 r16=-37.8778 d16=2.998 n8 =1.79196 ν8 =47.38 r17=-46.8976 d17=0.150 r18=56.1183 d18=4.997 n9 =1.43985 ν9 =94.97 r19=-171.5537 d19=1.000 r20=∞ d20=2.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=2.000 r22=∞ d22=24.000 n11=1.69979 ν11=55.52 r23=∞ d23=8.000 n12=1.51825 ν12=64.15 r24=∞ d24=4.000 r25=∞ d25=55.000 n13=1.61170 ν13=46.44 r26=∞ d26=5.000 n14=1.51825 ν14=64.15 r27=∞ f2 /f1 =-0.203,f21N /f22N =0.142 ,1/SF=-0.106 |Σφ1P/Σφ2N|=0.738 ,|f1N/f1P|=0.871 d/f=0.404 ,fB /f=1.566
【0070】実施例7 f=45.160,F=2.81,2ω=27.88 ° r1 =55.1043 d1 =3.000 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =-1200.6094 d2 =0.150 r3 =54.1515 d3 =3.000 n2 =1.61671 ν2 =54.95 r4 =163.7181 d4 =1.003 r5 =∞ d5 =2.715 n3 =1.49845 ν3 =81.61 r6 =13.9377 d6 =3.623 r7 =-28.9463 d7 =10.004 n4 =1.69979 ν4 =55.52 r8 =-35.4511 d8 =3.000 r9 =∞(絞り) d9 =D1 (可変) r10=-64.5503 d10=8.484 n5 =1.79196 ν5 =47.38 r11=206.2112 d11=1.884 r12=-104.7728 d12=4.196 n6 =1.49845 ν6 =81.61 r13=-29.0678 d13=0.150 r14=340.4805 d14=5.648 n7 =1.43985 ν7 =94.97 r15=-28.7818 d15=D2 (可変) r16=-33.4066 d16=3.000 n8 =1.79196 ν8 =47.38 r17=-54.8645 d17=0.150 r18=61.6325 d18=5.722 n9 =1.43985 ν9 =94.97 r19=-82.6667 d19=1.000 r20=∞ d20=2.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=2.000 r22=∞ d22=24.000 n11=1.69979 ν11=55.52 r23=∞ d23=8.000 n12=1.51825 ν12=64.15 r24=∞ d24=4.000 r25=∞ d25=55.000 n13=1.61170 ν13=46.44 r26=∞ d26=5.000 n14=1.51825 ν14=64.15 r27=∞ 物点距離 ∞ -450.000 D1 26.204 26.516 D2 6.172 5.570 f2 /f1 =-0.394,f21N /f22N =0.533 ,1/SF=-0.243 |Σφ1P/Σφ2N|=0.929 ,|f1N/f1P|=0.692 d/f=0.222 ,fB /f=1.464
【0071】実施例8 f=44.998,F=2.80,2ω=28.41 ° r1 =∞ d1 =3.000 n1 =1.82017 ν1 =46.62 r2 =-115.3893 d2 =0.150 r3 =32.0057 d3 =10.945 n2 =1.62032 ν2 =63.38 r4 =68.1040 d4 =1.221 r5 =∞ d5 =3.000 n3 =1.49845 ν3 =81.61 r6 =13.6228 d6 =3.955 r7 =-15.6066 d7 =5.863 n4 =1.69979 ν4 =55.52 r8 =-18.0996 d8 =1.999 r9 =∞(絞り) d9 =25.283 r10=559.3694 d10=1.500 n5 =1.79196 ν5 =47.38 r11=44.8861 d11=0.495 r12=44.8109 d12=9.713 n6 =1.43985 ν6 =94.97 r13=-19.3714 d13=2.999 r14=-18.9060 d14=1.800 n7 =1.79196 ν7 =47.38 r15=-24.2446 d15=0.150 r16=61.5879 d16=19.231 n8 =1.43985 ν8 =94.97 r17=-51.8123 d17=1.000 r18=∞ d18=2.000 n9 =1.51825 ν9 =64.15 r19=∞ d19=4.000 r20=∞ d20=10.000 n10=1.51825 ν10=64.15 r21=∞ d21=1.000 r22=∞ d22=55.000 n11=1.58566 ν11=46.33 r23=∞ f2 /f1 =-0.334,f21N /f22N =0.484 ,1/SF=-0.124 |Σφ1P/Σφ2N|=0.772 ,|f1N/f1P|=0.595 d/f=0.427 ,fB /f=1.102 実施例1は、図1に示すレンズ系で、物体側より順に、
全体として負の屈折力を有する前群と、絞りと、全体と
して正の屈折力を有する後群とよりなる。又、前群は物
体側より順に1枚の正レンズと1枚の負レンズとにて構
成され、又後群は、物体側より順に、負レンズと2枚の
正レンズと1枚の物体側に凹面を向けた負のメニスカス
レンズと1枚の正レンズとにて構成されている。
【0072】又後群より像側の各平行平面板は、ローパ
スフィルターや赤外カットフィルター、色分解プリズ
ム、トリミングフィルター等である。
【0073】この実施例の収差状況は図9に示す通りで
ある。この実施例1のレンズ系は、レンズ系と撮像素子
との間に前記のようなローパスフィルターや赤外カット
フィルター、色分解プリズムや光路分割プリズムなどの
光学部材を挿入するための十分に長いバックフォーカス
を有するもので、かつ前記収差図に示す通り小さなピク
セルを配列した撮像素子を用いるのに十分高い光学性能
を有している。
【0074】実施例2は、図2に示す通りで、前群が物
体側より順に2枚の正レンズと1枚の負レンズとにて構
成した点で、実施例1と異なっており、これにより、非
点収差特に高次の収差が良好に補正されている。
【0075】実施例2の収差状況は、図10に示す通り
である。この図から明らかなように、実施例2は実施例
1に比べて非点収差が画面周辺においても小さく、サジ
タル像面とメリディオナル像面の差が小さくフッラトな
像面を形成している。
【0076】実施例3および実施例4は、夫々図3およ
び図4に示す通りであって、いずれも前群が物体側より
順に2枚の正レンズと2枚の負レンズにて構成されてい
る点で、実施例1とも実施例2とも異なっている。これ
によって実施例2よりも更にバックフォーカスが長くな
っており、図3,図4より明らかなように前記の光学部
材に加えて例えば光学ファインダーへ光路を導くための
光学部材やAFもしくはAEなどの電子制御のための光
情報を得るための光路を分岐する光学部材を挿入するこ
とが可能な十分に長いバックフォーカスを確保してい
る。
【0077】これら実施例3,4の収差状況は夫々図1
1,図12に示す通りである。
【0078】実施例5は、図5に示すレンズ構成で、近
距離物点にフォーカスする際に、後群中の2枚の正レン
ズからなる第2−1レンズ群とその像側の負レンズと正
レンズからなる第2−2レンズ群とに分割し、前群と第
2−1レンズ群と第2−2レンズ群とを夫々独立な動き
にて物体側へ繰り出すことによりフォーカシングを行な
うようにしてフォーカシング時の結像性能の劣化を極力
少なくしている。又このようなフローティング方式のほ
か、前群と後群との二つのレンズ群でフローティングを
行なうことや他のレンズ群でフローティングを行なって
も適度な結像性能の劣化を防止する効果は得られる。
【0079】この実施例5の無限遠物点に対する収差状
況と物点距離450mmの近距離物点に対する収差状況
は、夫々図13,図14に示す通りである。これら図よ
り明らかなように、広範囲なフォーカシングにもかかわ
らず極めて高い光学性能が維持されている。
【0080】実施例6は図6に示すレンズ系で、実施例
4のレンズ系と比較して、各レンズの屈折力を弱くして
レンズ加工性の向上や偏芯による性能劣化を抑制したも
のである。
【0081】この実施例の収差状況は、図15に示す通
りである。
【0082】実施例7は図7に示すレンズ構成である。
この実施例は、実施例5のレンズ系に比較して前記のフ
ィルター等の光学部材に加えて、例えば光学ファインダ
ーへ光路を導くための光学部材やAFもしくはAEなど
の電子制御のための光情報を得るための光路分岐用光学
部材を挿入することが可能な十分長いバックフォーカス
を確保した点で相違している。
【0083】この実施例7の無限遠物点に対する収差状
況と、物体距離450mmの近距離物点に対する収差状況
は、夫々図16および図17に示す通りである。これら
図から明らかなように、極めて長いバックフォーカスを
有し、しかも広範囲なフォーカシングを行なっているに
も拘らず、極めて高い光学性能を有するレンズ系であ
る。
【0084】実施例8は、図8に示す通りの構成で、実
施例5と比べて、後群が物体側より順に1枚の負レンズ
と、1枚の正レンズと、1枚の物体側に凹面を向けた負
のメニスカスレンズと、1枚の正レンズとにて構成した
点で異なっている。これにより後群で発生する負の球面
収差が大になるため、前群の正の屈折力を弱くして二つ
の負レンズの間の空気レンズの屈折力を強くしてレンズ
全体の球面収差を良好に補正している。
【0085】実施例8の収差状況は、図18に示す通り
である。この図から明らかなように、色分解光学系やフ
ァインダーなどの接眼光学系への分岐光学部材、AEや
AFなどの電子制御のための光学情報を得るための分岐
光学部材などを挿入することが可能な十分長いバックフ
ォーカスを確保し、しかも高い光学性能を有している。
【0086】以上述べた本発明のレンズ系は、特許請求
の範囲に記載したものの外、下記の各項に記載するもの
も本発明の目的を達成し得る。
【0087】(1) 特許請求の範囲の請求項1又は2
に記載されているレンズ系で、撮影レンズと撮像面の間
に光路分割用の光学部材を挿入することを特徴とするバ
ックフォーカスの長い中望遠レンズ。
【0088】(2) 特許請求の範囲の請求項1又は2
に記載されているレンズ系で、撮影レンズと撮像面との
間に複数の撮像素子に光路を導くための光路分割用光学
部材を挿入することを特徴とするバックフォーカスの長
い中望遠レンズ。
【0089】(3)特許請求の範囲の請求項1又は2に
記載されているレンズ系で、撮影レンズと撮像面の間に
複数の撮像素子に、分光分布の異なる白色光の光路を導
く光路分割用の光学部材を挿入することを特徴とするバ
ックフォーカスの長い中望遠レンズ。
【0090】(4) 特許請求の範囲の請求項1又は2
あるいは前記(2)又は(3)に記載されているレンズ
系で、ファインダーに光路を導く光路分割用の光学部材
を挿入することを特徴とするバックフォーカスの長い中
望遠レンズ。
【0091】(5) 特許請求の範囲の請求項1に記載
されているレンズ系で、条件(1)の代りに下記条件
(1−1)を満足することを特徴とするバックフォーカ
スの長い中望遠レンズ。
【0092】 (1−1) −0.72<f2 /f1 <−0.17 (6) 特許請求の範囲の請求項1あるいは前記の
(5)の項に記載されているレンズ系で、条件(2)の
代りに下記条件(2−1)を満足することを特徴とする
バックフォーカスの長い中望遠レンズ。
【0093】 (2−1) −0.3<1/SF<−0.05 (7) 特許請求の範囲の請求項2あるいは前記の
(1)の項に記載されているレンズ系で、下記条件(1
−1),(2−1)を満足することを特徴とするバック
フォーカスの長い中望遠レンズ。
【0094】 (1−1) −0.72<f2 /f1 <−0.17 (2−1) −0.3<1/SF<−0.05 (8) 特許請求の範囲の請求項2あるいは前記の
(1)の項に記載されているレンズ系で、条件(4)の
代りに下記条件(4−1)を満足することを特徴とする
バックフォーカスの長い中望遠レンズ。
【0095】 (4−1) 0.4<|Σφ1P/Σφ2N|<1.1 (9) 特許請求の範囲の請求項2あるいは前記の
(1)又は(7)に記載されているレンズ系で、条件
(4)の代りに下記条件(4−2)を満足するバックフ
ォーカスの長い中望遠レンズ。
【0096】 (4−2) 0.48<|Σφ12/Σφ2N|<1.1 (10) 特許請求の範囲の請求項1又は2あるいは前
記(1),(2),(3),(4),(5),(6),
(7),(8)又は(9)の項に記載されている中望遠
レンズを備えた撮影装置。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、画角が20°乃至40
°程度であってFナンバーが2.8と明るく、レンズ系
と撮像素子との間にローパスフィルター、赤外カットフ
ィルター、色分解フィルターや、ファインダー、AF、
AEのための光路分割用部材などの各種光学部材を挿入
し得る長いバックフォーカスを有していて、小型で多く
のピクセルを配列した撮像素子を用いた電子カメラやビ
デオカメラに最適な極めて高い光学性能を有する比較的
小型な中望遠レンズを実現し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の断面図
【図2】本発明の実施例2の断面図
【図3】本発明の実施例3の断面図
【図4】本発明の実施例4の断面図
【図5】本発明の実施例5の断面図
【図6】本発明の実施例6の断面図
【図7】本発明の実施例7の断面図
【図8】本発明の実施例8の断面図
【図9】実施例1の無限遠物点に対する収差曲線図
【図10】実施例2の無限遠物点に対する収差曲線図
【図11】実施例3の無限遠物点に対する収差曲線図
【図12】実施例4の無限遠物点に対する収差曲線図
【図13】実施例5の無限遠物点に対する収差曲線図
【図14】実施例5の物点距離450mmに対する収差曲
線図
【図15】実施例6の無限遠物点に対する収差曲線図
【図16】実施例7の無限遠物点に対する収差曲線図
【図17】実施例7の物点距離450mmに対する収差曲
線図
【図18】実施例8の無限遠物点に対する収差曲線図
【図19】本発明のレンズ系と撮像素子との間に色分解
プリズムを挿入した例を示す図
【図20】本発明のレンズ系と撮像素子との間にファイ
ンダーへの分岐プリズムを挿入した例を示す図
【図21】本発明のレンズ系と撮像素子との間に色分解
プリズムとファインダーへの分岐プリズムを挿入した例
を示す図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に、少なくとも1枚の正レン
    ズと少なくとも1枚の負レンズとからなり全体として負
    の屈折力を有する前群と、絞りと、物体側から順に少な
    くとも1枚の負レンズと少なくとも1枚の正レンズと少
    なくとも1枚の物体側に凹面を向けた負のメニスカスレ
    ンズと少なくとも1枚の正レンズからなり全体として正
    の屈折力を有する後群とからなり、下記条件(1),
    (2)を満足するバックフォーカスの長い中望遠レン
    ズ。 (1) −1.0<f2 /f1 <−0.1 (2) −0.4<1/SF<0.0 ただしf1 ,f2 は夫々前群および後群の焦点距離、S
    Fは後群中の負のメニスカスレンズのシェーピングファ
    クターで、下記の式にて求められる値である。 SF=(ra +rb )/(ra −rb ) ここで、ra ,rb は夫々レンズの物体側の面および像
    側の面の曲率半径である。
  2. 【請求項2】下記条件(3),(4),(5)を満足す
    る請求項1のバックフォーカスの長い中望遠レンズ。 (3) 0.0<f21N /f22N <1.5 (4) 0.2<|Σφ1P/Σφ2N|<1.3 (5) 0.2<|f1N/f1P|<1.0 ただし、f21N ,f22N は夫々後群に配置される負レン
    ズのうちの物体側の負レンズおよび像側の負レンズの焦
    点距離、Σφ1P,Σφ2Nは夫々前群中の正レンズの屈折
    力の総和および後群中の負レンズの屈折力の総和、
    1N,f1Pは夫々前群の負レンズ群の合成焦点距離およ
    び前群の正レンズ群の合成焦点距離である。
  3. 【請求項3】請求項1又は2の中望遠レンズを用いた撮
    像装置
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022048949A (ja) * 2020-09-15 2022-03-28 レイテック オプティカル (ジョウシュウ) カンパニーリミテッド 撮像光学レンズ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022048949A (ja) * 2020-09-15 2022-03-28 レイテック オプティカル (ジョウシュウ) カンパニーリミテッド 撮像光学レンズ
US11947082B2 (en) 2020-09-15 2024-04-02 Raytech Optical (Changzhou) Co., Ltd Camera optical lens

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