JP3427461B2 - 再結像光学系 - Google Patents

再結像光学系

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JP3427461B2
JP3427461B2 JP02132194A JP2132194A JP3427461B2 JP 3427461 B2 JP3427461 B2 JP 3427461B2 JP 02132194 A JP02132194 A JP 02132194A JP 2132194 A JP2132194 A JP 2132194A JP 3427461 B2 JP3427461 B2 JP 3427461B2
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B25/00Eyepieces; Magnifying glasses
    • G02B25/001Eyepieces

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対物光学系による空間
像を所定の倍率のもとで再結像させる再結像光学系に関
し、特に顕微鏡対物レンズによる空間像を撮像する装置
に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、顕微鏡対物レンズにより形成され
る像をCCD等の撮像素子を用いて撮像することが行わ
れており、顕微鏡対物レンズの1次像面に撮像素子を配
置する装置が知られている。この装置では、装置自体が
簡単に構成できる利点を有するが、顕微鏡の視野数が拡
大する傾向にあるのに対し、小型の撮像素子が好まれる
ため、視野率が小さくなる問題点がある。
【0003】そこで、近年では、顕微鏡対物レンズによ
る空間像を撮像素子上に所定の倍率のもとで再結像させ
る再結像光学系が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな再結像光学系においては、再結像光学系の持つ諸収
差のため、顕微鏡対物レンズの1次像面に撮像素子を配
置する装置に比べて、撮像素子上の物体像が劣化する問
題点がある。ここで、再結像光学系自体の光学性能を向
上させるためには、レンズ構成枚数を増やすことが考え
られるが、このときには、再結像光学系自体の全長が長
くなり、ひいては装置全体の大型化を招く問題点があ
る。
【0005】そこで、本発明は、全長が短く、比較的簡
素な構成でありながら、優れた光学性能を有する再結像
光学系を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明による再結像光学系は、以下の構成を有す
る。空間像を形成する対物光学系の空間像側に配置さ
れ、所定の倍率のもとで空間像の2次像を形成する再結
像光学系は、対物光学系側から順に、正レンズ成分を持
つ第1レンズ群と、2次像側に強い凹面を向けた両凹形
状の負レンズ成分を持つ第2レンズ群と、正レンズ成分
を持つ第3レンズ群とを有する前群と、前群側に負レン
ズ成分を持つ接合レンズ成分と、正レンズ成分とを持つ
後群とを有する。そして、第1レンズ群と第2レンズ群
との間の光路中には、空間像が形成されるように構成さ
れる。
【0007】
【作用】上述の構成の如き本発明では、前群を正・負・
正の屈折力配置としているため、前群の前側主点と後側
主点との主点間隔を負とする、すなわち、前側主点を後
側主点の像側に位置させることが可能となる。これによ
り、全長の短縮化を図ることが可能となる。
【0008】また、本発明では、第1レンズ群が所謂フ
ィールドレンズの作用を果たす構成としているため、再
結像光学系自体の大口径化を招かない利点がある。さら
に、本発明では、負レンズ成分が前群側になるように後
群中の接合レンズ成分を配置しているため、後群の後側
主点を2次像側へ位置させることができ、ある程度のバ
ックフォーカスを得ることができる利点もある。
【0009】上述の構成に加えて、本発明による再結像
光学系は、以下の条件(1)を満足することが望まし
い。
【0010】
【数1】 0.3 ≦ f11/f1 ≦ 0.85 …(1) 但し、f1 :前群の合成焦点距離、f11:第1レンズ群
の焦点距離、である。
【0011】条件(1)は、全長の短縮化を図るため
に、前群の合成焦点距離に対する第1レンズ群の焦点距
離の最適な範囲を規定するものである。ここで、条件
(1)の下限を越える場合には、再結像光学系の射出瞳
位置が前側(光の入射側)になり、前群と後群との群間
隔を短縮することができるが、ディストーションやコマ
収差の発生を招くため好ましくない。また、条件(1)
の上限を越える場合には、前群と後群との群間隔が広が
り、全長の短縮化を図れないため好ましくない。
【0012】なお、諸収差の発生を抑えつつ全長の短縮
化を図るためには、条件(1)の下限を0.4とするこ
とが好ましく、条件(1)の上限を0.7とすることが
好ましい。ここで、さらに諸収差を抑えるためには下限
を0.5とすることが望ましく、さらなる全長の短縮化
を図るためには上限を0.65とすることが望ましい。
【0013】また、本発明においては、全長の短縮化を
図るために、前群の合成焦点距離を短くする構成とする
ことが好ましいが、このときには、ペッツバール和が増
大する傾向にある。そこで、本発明による再結像光学系
は、前群の合成焦点距離をf 1 、第2レンズ群中の負レ
ンズ成分の2次像側のレンズ面の曲率半径をra とする
とき、以下の条件(2)を満足することが望ましい。
【0014】
【数2】 0.07 ≦|ra |/f1 ≦ 0.55 …(2) 条件(2)は、ペッツバール和の補正に関するものであ
る。ここで、条件(2)の上限を越える場合には、ペッ
ツバール和を補正しきれず、像面湾曲が発生するため好
ましくない。また、条件(2)の上限を越える場合に
は、ペッツバール和は補正されるものの、その他の収
差、特にコマ収差が発生するため好ましくない。
【0015】ここで、諸収差を補正して良好な結像性能
を得るためには、条件(2)の下限を0.1とすること
が好ましく、上限を0.4とすることが好ましい。尚、
さらに良好な結像性能を達成するためには、条件(2)
の下限を0.13とすることが望ましく、上限を0.2
5とすることが望ましい。本発明による再結像光学系で
は、正・負・正の屈折力配置の前群における第2レンズ
群と第3レンズ群との群間隔を短く構成することが好ま
しい。これにより、前群の主点間隔をより負とすること
ができ、全長の短縮を図ることができる。このとき、上
記群間隔は、以下の条件(3)を満足することが好まし
い。
【0016】
【数3】 0 ≦ D/f1 ≦ 0.25 …(3) 但し、f1 :前群の合成焦点距離、D :第2レンズ群
と第3レンズ群との群間隔、である。
【0017】ここで、条件(3)の下限を越える場合に
は、第2レンズ群と第3レンズ群とが干渉するため好ま
しくなく、条件(3)の上限を越える場合には、前群の
後側主点が2次像側へ向かい、再結像光学系の全長が長
くなるため好ましくない。なお、第2レンズ群と第3レ
ンズ群とを保持する鏡筒の機構の簡略化を考慮すると、
条件(3)の下限を0.05することが望ましく、特に
ディストーションを補正するためには、条件(3)の下
限を0.1とすることが好ましい。また、全長の短縮化
を図るためには、条件(3)の上限を0.18とするこ
とが好ましく、さらなる短縮化を図るためには、上限を
0.15とすることが望ましい。
【0018】また、本発明による再結像光学系において
は、後群の合成焦点距離をf2 、後群中の接合レンズ成
分の接合面の曲率半径をrb とするとき、以下の条件
(4)を満足することが好ましい。
【0019】
【数4】 0.17 ≦|rb |/f2 ≦ 0.95 …(4) 条件(4)は、特に色収差及びコマ収差の補正をするた
めに、後群中の接合レンズ成分の接合面の曲率半径の最
適な範囲を規定するものである。条件(4)の下限を越
える場合には、色収差が過剰補正状態となるため好まし
くない。また、条件(4)の上限を越える場合には、コ
マ収差、特に上コマ収差の悪化を招くため好ましくな
い。
【0020】なお、良好に色収差補正を行なうために
は、条件(4)の下限を0.3とすることが好ましく、
良好にコマ収差補正を行なうためには、条件(4)の上
限を0.8とすることが好ましい。そして、さらに良好
なる色収差補正を達成するためには、条件(4)の下限
を0.4とすることが好ましく、さらにコマ収差を良好
に補正するためには、条件(4)の上限を0.65とす
ることが好ましい。
【0021】本発明においては、後群中の正レンズ成分
の焦点距離をf22、後群の合成焦点距離をf2 とすると
き、以下の条件(5)を満足するように構成されること
が好ましい。
【0022】
【数5】 0.65 ≦ f22/f2 ≦ 1.8 …(5) ここで、条件(5)の下限を越える場合には、後群の屈
折力に対する正レンズ成分の屈折力が強くなり、特にデ
ィストーションが発生するため好ましくない。また、条
件(5)の上限を越える場合には、後群の後側主点が前
側に位置し、バックフォーカスが短くなりすぎるため好
ましくない。
【0023】なお、諸収差を良好に補正するためには、
条件(5)の下限を0.78とすることが好ましく、特
にディストーションを良好に補正するためには、条件
(5)の下限を0.9とすることが好ましい。また、所
定のバックフォーカスを維持するためには、条件(5)
の上限を1.6とすることが好ましい。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による実施例を
説明する。 〔第1実施例〕図1は、本発明による第1実施例のレン
ズ構成図であり、図1において、第1実施例による再結
像光学系は、対物光学系側から順に、前群G1 と、後群
2 とから構成される。そして、対物光学系を介した物
体からの光は、前群G1 中に1次像I1 を形成する。こ
の1次像I1 からの光は、前群G1 と後群G2 とを介し
た後、1次像I1 に所定の倍率をかけた2次像I2 を形
成する。
【0025】そして、前群G1 は、対物光学系側から順
に、対物光学系側に凸面を向けた平凸形状の正レンズ成
分L1 と、2次像I2 側に強い凹面を向けた両凹形状の
負レンズ成分L2 と、2次像I2 側に強い凸面を向けた
両凸形状の正レンズ成分L3とを有する。また、後群G
2 は、対物光学系側から順に、対物光学系側に凸面を向
けたメニスカス形状の負レンズ成分L4 と対物光学系側
に強い凸面を向けた両凸形状の正レンズ成分L5 とから
なる接合レンズ成分と、対物光学系側に強い凸面を向け
た両凸形状の正レンズ成分L6 とを有する。
【0026】本実施例においては、図2に示す如く、前
群G1 の射出瞳位置P1 と後群G2の前側焦点位置F2
とを一致させるように構成している。従って、図中一点
鎖線にて示される対物光学系の射出瞳位置P0 を通過す
る主光線は、前群G1 の射出瞳位置P1 にて光軸と交わ
り、後群G2 を経た後、光軸と平行となって射出され
る。このとき、後群G2 の射出瞳位置P2 は無限遠方に
なり、2次像I2 側がテレセントリックとなる。
【0027】また、本実施例では、図1に示す如く前群
1 が正・負・正の屈折力配置であるため、図2に示す
如く、前群G1 の前側主点H1 が2次像I2 側に位置
し、かつ後側主点H1'が対物光学系側に位置する構成と
なっている。これにより、前群G1 の全長の短縮を図る
ことができる。さらに、本実施例では、後群G2 の接合
レンズ成分L4 ,L5 を負・正の屈折力配置としてお
り、接合レンズ成分に続く正レンズ成分L6 の屈折力を
比較的強く構成しているため、後群G2 の後側主点H2'
を2次像側に位置させることができる。これにより、バ
ックフォーカスを長くでき、マウント面Mと2次像I2
との間隔であるフランジバックFBを確保できる。
【0028】以下、第1実施例の諸元の値を表1に掲げ
る。表1中において、fは全系の焦点距離、βは倍率、
NAは開口数N.A.を表す。また、各表における左端の数字
は物体側からの順序を表し、rはレンズ面の曲率半径、
dはレンズ面間隔、nd はd線(λ=587.6nm )に対す
る屈折率、νd はd線におけるアッベ数をそれぞれ表
す。なお、表1中において、d0 は1次像I1 から正レ
ンズ成分L1 までの距離を表し、Yは、2次像I2 の像
高を表す。
【0029】
【表1】〔第1実施例〕 f= -105, β= -0.6, NA= 0.04 d0= -14, Y= 5.5 NO. r d nd νd 1 25.2 4.0 1.78797 47.5 L1 2 0.0 20.0 3 -281.0 2.0 1.75520 27.6 L2 4 8.7 7.0 5 75.3 5.0 1.74810 52.3 L3 6 -13.4 43.5 7 442.3 2.0 1.78470 26.1 L4 8 14.7 9.0 1.51454 61.1 L5 9 -59.1 0.5 10 26.7 5.5 1.69680 55.6 L6 11 -61.7 30.8
【0030】図3に第1実施例による再結像光学系の諸
収差を示す。ここで、諸収差図中の球面収差図において
は、破線にて正弦条件を併せて示す。また、非点収差図
においては、破線はメリジオナル像面を表し、実線はサ
ジタル像面を表す。そして、コマ収差図は、像高が10
割のものと7割のものとを示している。なお、上述の諸
収差図は、対物光学系の仮想的な射出瞳からの光線に基
づいて光線追跡を行なった場合のものである。
【0031】図3に示す如く、本実施例による再結像光
学系は、全長が短く少ないレンズ構成でありながら、優
れた結像性能を有していることが分かる。 〔第2実施例〕次に、図4を参照して本発明による第2
実施例につき説明する。図4は、第2実施例による再結
像光学系のレンズ構成図である。
【0032】図4において、第2実施例による再結像光
学系は、対物光学系側から順に前群G1 と後群G2 とを
有する。ここで、前群G1 は、前述の第1実施例の同様
の構成を有するため、ここでは説明を省略する。後群G
2 は、対物光学系側から順に、2次像I2 側に強い凹面
を向けた両凹形状の負レンズ成分L4 と対物光学系側に
強い凸面を向けた両凸形状の正レンズ成分L5 とからな
る接合レンズ成分と、対物光学系側に凸面を向けたメニ
スカス形状の正レンズ成分L6 とを有する。なお、本実
施例においても、後群G2 の前側焦点位置が前群G1
射出瞳位置と合致するように構成されており、2次像側
テレセントリックが達成されている。
【0033】以下、第2実施例の諸元の値を表2に掲げ
る。表2中において、fは全系の焦点距離、βは倍率、
NAは開口数N.A.を表す。また、各表における左端の数字
は物体側からの順序を表し、rはレンズ面の曲率半径、
dはレンズ面間隔、nd はd線(λ=587.6nm )に対す
る屈折率、νd はd線におけるアッベ数をそれぞれ表
す。なお、表2中において、d0 は1次像I1 から正レ
ンズ成分L1 までの距離を表し、Yは、2次像I2 の像
高を表す。
【0034】
【表2】〔第2実施例〕 f= -86, β= -0.45, NA = 0.04 d0= -14, Y= 4.3 NO. r d nd νd 1 25.2 4.0 1.78797 47.5 L1 2 0.0 20.0 3 -281.0 2.0 1.75520 27.6 L2 4 8.7 7.0 5 75.3 5.0 1.74810 52.3 L3 6 -13.4 38.0 7 -182.8 2.0 1.78470 26.1 L4 8 14.1 8.0 1.62280 57.0 L5 9 -29.2 0.5 10 18.6 5.0 1.71300 53.9 L6 11 160.8 21.1 図5に第2実施例による再結像光学系の諸収差を示す。
ここで、諸収差図中の球面収差図においては、破線にて
正弦条件を併せて示す。また、非点収差図においては、
破線はメリジオナル像面を表し、実線はサジタル像面を
表す。そして、コマ収差図は、像高が10割のものと7
割のものとを示している。なお、上述の諸収差図は、対
物光学系の仮想的な射出瞳からの光線に基づいて光線追
跡を行なった場合のものである。
【0035】図5に示す如く、本実施例による再結像光
学系は、全長が短く少ないレンズ構成でありながら、優
れた結像性能を有していることが分かる。なお、上述の
第1及び第2実施例においては、2次像側テレセントリ
ックが達成されている。しかしながら、例えば撮像素子
が単板の場合には、完全なる像側テレセントリックが要
求されないため、この場合には、2次像I2 側をテレセ
ントリックにする必然性は少ない。
【0036】また、第1及び第2実施例から分かるよう
に、後群G2 の構成を変えることにより再結像倍率を変
えることができる。これにより、例えば撮像素子のサイ
ズ変更による再結像倍率の変更の際においても、後群G
2 を取り替えるだけで良いという利点がある。尚、第1
実施例による後群G2 と第2実施例による後群G2 とを
交換可能に設け、再結像倍率を可変とする構成を取って
も良い。 〔第3実施例〕次に、図6を参照して本発明による第3
実施例を説明する。図6は、第3実施例による再結像光
学系のレンズ構成図である。第3実施例による再結像光
学系は、2次像I2 側に色分解プリズムPを設けた例で
あり、3板カメラによるカラー撮影に対応している。こ
の色分解プリズムPは、図7に示す如く、再結像光学系
10とCCD等からなる撮像素子11B ,11G ,11
R との間の光路中に配置され、3つのプリズムブロック
B ,PG ,PR から構成されている。ここで、プリズ
ムブロックPB とプリズムブロックPG との接合面に
は、青色光を反射するダイクロイック層DMB が設けら
れており、プリズムブロックPG とプリズムブロックP
R との接合面には、赤色光を反射し緑色光を透過するダ
イクロイック層DMR が設けられている。また、各プリ
ズムブロックPB , PG ,PR と各撮像素子11B ,1
G ,11R との間の光路中には、撮像素子上でのモア
レ等を防止するためのトリミングフィルター12B ,1
G ,12R が設けられている。
【0037】さて、図6に戻って、第3実施例による再
結像光学系は、対物光学系側から順に、前群G1 と後群
2 と色分解プリズムPとから構成される。なお、図6
では、色分解プリズムPは、展開した状態を示してい
る。図6において、前群G1 は、対物光学系側から順
に、対物光学系側に凸面を向けた平凸形状の正レンズ成
分L1 と、2次像I2 側に強い凹面を向けた両凹形状の
負レンズ成分L2 と、2次像I2 側に強い凸面を向けた
両凸形状の正レンズ成分L3 とを有する。後群G2 は、
対物光学系側から順に、2次像側に強い凹面を向けた両
凹形状の負レンズ成分L4 と対物光学系側に強い凸面を
向けた両凸形状の正レンズ成分L5 とからなる接合レン
ズ成分と、対物光学系側に凸面を向けたメニスカス形状
の正レンズ成分L6 とを有する。
【0038】本実施例においても、前群G1 の射出瞳位
置と後群G2 の前側焦点位置とを合致させており、これ
より、2次像I2 側テレセントリックが達成されてい
る。また、本実施例においては、前群G1 から後群G2
へ向かう光線がやや発散光束となるように構成してい
る。これにより、前群G1 と後群G2 との群間隔を短く
することができ、全長の短縮化を図ることが可能となっ
ている。
【0039】以下、第3実施例の諸元の値を表3に掲げ
る。表3中において、fは全系の焦点距離、βは倍率、
NAは開口数N.A.を表す。また、各表における左端の数字
は物体側からの順序を表し、rはレンズ面の曲率半径、
dはレンズ面間隔、nd はd線(λ=587.6nm )に対す
る屈折率、νd はd線におけるアッベ数をそれぞれ表
す。なお、表3中において、d0 は1次像I1 から正レ
ンズ成分L1 までの距離を表し、Yは、2次像I2 の像
高を表す。なお、表3中においては、バックフォーカス
は、色分解プリズムPの光路長の分を空気換算した値を
示しており、色分解プリズムPは、後述の表5に示す諸
元のものを適用している。
【0040】
【表3】〔第3実施例〕 f= -922, β= -0.6, NA= 0.03 d0= -14, Y= 5.5 NO. r d nd νd 1 29.5 4.0 1.78797 47.5 L1 2 0.0 26.0 3 -50.8 2.0 1.74950 35.2 L2 4 13.0 7.0 5 93.3 5.0 1.74400 45.0 L3 6 -17.3 38.3 7 -197.0 2.0 1.75520 27.6 L4 8 20.5 8.0 1.62280 57.0 L5 9 -35.9 0.5 10 35.3 5.0 1.71300 53.9 L6 11 313.5 44.3 図8に第3実施例による再結像光学系の諸収差を示す。
ここで、諸収差図中の球面収差図においては、破線にて
正弦条件を併せて示す。また、非点収差図においては、
破線はメリジオナル像面を表し、実線はサジタル像面を
表す。そして、コマ収差図は、像高が10割のものと7
割のものとを示している。なお、上述の諸収差図は、対
物光学系の仮想的な射出瞳からの光線に基づいて、光線
追跡を行なった場合のものであり、後述の表5に示す色
分解プリズムを再結像光学系と2次像I2 との間の光路
中に挿入した場合のものである。
【0041】図8に示す如く、本実施例による再結像光
学系は、全長が短く少ないレンズ構成でありながら、優
れた結像性能を有しており、色分解プリズムを設けるこ
とが可能なバックフォーカスが維持されていることが分
かる。 〔第4実施例〕次に、図9を参照して本発明による第4
実施例を説明する。図9は、第4実施例による再結像光
学系のレンズ構成図である。なお、第4実施例のレンズ
構成は、図6の第3実施例と同様のレンズ構成であるた
め、ここでは説明を省略する。
【0042】以下、第4実施例の諸元の値を表4に掲げ
る。表4中において、fは全系の焦点距離、βは倍率、
NAは開口数N.A.を表す。また、各表における左端の数字
は物体側からの順序を表し、rはレンズ面の曲率半径、
dはレンズ面間隔、nd はd線(λ=587.6nm )に対す
る屈折率、νd はd線におけるアッベ数をそれぞれ表
す。なお、表4中において、d0 は1次像I1 から正レ
ンズ成分L1 までの距離を表し、Yは、2次像I2 の像
高を表す。なお、表4中においては、バックフォーカス
は色分解プリズムPの光路長の分を空気換算した値を示
しており、色分解プリズムPは、後述の表5に示す諸元
のものを適用している。
【0043】
【表4】〔第4実施例〕 f= -235, β= -0.6, NA= 0.03 d0= -14, Y= 5.5 NO. r d nd νd 1 28.7 4.0 1.78797 47.5 L1 2 0.0 26.0 3 -33.5 2.0 1.74000 28.2 L2 4 9.0 7.0 5 67.0 5.0 1.74810 52.3 L3 6 -14.1 51.8 7 -138.6 2.0 1.75692 31.6 L4 8 16.8 8.0 1.62041 60.1 L5 9 -45.0 0.5 10 26.1 5.0 1.71300 53.9 L6 11 129.7 39.4 図10に第3実施例による再結像光学系の諸収差を示
す。ここで、諸収差図中の球面収差図においては、破線
にて正弦条件を併せて示す。また、非点収差図において
は、破線はメリジオナル像面を表し、実線はサジタル像
面を表す。そして、コマ収差図は、像高が10割のもの
と7割のものとを示している。なお、上述の諸収差図
は、対物光学系の仮想的な射出瞳からの光線に基づい
て、光線追跡を行なった場合のものであり、後述の表5
に示す色分解プリズムを再結像光学系と2次像I2 との
間の光路中に挿入した場合のものである。
【0044】図10に示す如く、第4実施例による再結
像光学系は、全長が短く少ないレンズ構成でありなが
ら、優れた結像性能を有しており、色分解プリズムを設
けることができるだけのバックフォーカスが維持されて
いることが分かる。なお、第4実施例による再結像光学
系においては、前群G1 と後群G2 との間が平行光束と
なるように構成されている。これにより、例えば撮像素
子のサイズ変更により再結像倍率を変更する場合におい
ても、全系を新たに光学設計するのではなく、前群G1
あるいは後群G2 のみを設計しなおせば良いという利点
がある。
【0045】上記第3及び第4実施例における色分解プ
リズムPの諸元を以下の表5に示す。
【0046】
【表5】 NO. r d nd νd 1 0.0 30.0 1.60342 38.0 2 0.0 16.2 1.51680 64.1 3 0.0 表5に示される色分解プリズムPは、再結像光学系にお
ける最も2次像側のレンズ面から2次像面I2 までの光
路中のどの場所に配置しても光学的には変わらないもの
である。
【0047】次に、上述の各実施例による条件対応数値
を表6に示す。
【0048】
【表6】 〔条件対応数値〕 第1実施例 第2実施例 第3実施例 第4実施例 (1) 0.64 0.64 0.62 0.55 (2) 0.17 0.17 0.22 0.14 (3) 0.14 0.14 0.12 0.11 (4) 0.49 0.63 0.55 0.42 (5) 0.91 1.30 1.50 1.13 このように、本発明による各実施例は、上記条件式
(1)〜(5)を満足するように構成されている。
【0049】なお、上述の各実施例においては、対物光
学系による空間像I1 よりも対物光学系側に正レンズ成
分L1 が設けられている。これにより、再結像光学系全
体の全長短縮を図れるのみならず、防塵の効果をも有す
る。
【0050】
【発明の効果】このように、本発明によれば、全長が短
く、比較的簡素な構成でありながら、優れた光学性能を
有する再結像光学系を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例のレンズ構成図であ
る。
【図2】本発明による実施例の原理図である。
【図3】本発明による第1実施例の諸収差図である。
【図4】本発明による第2実施例のレンズ構成図であ
る。
【図5】本発明による第2実施例の諸収差図である。
【図6】本発明による第3実施例のレンズ構成図であ
る。
【図7】本実施例による実施例に適用される色分解プリ
ズムの構成を示す図である。
【図8】本発明による第3実施例の諸収差図である。
【図9】本発明による第4実施例のレンズ構成図であ
る。
【図10】本発明による第4実施例の諸収差図である。
【符号の説明】
1 … 前群、 G2 … 後群、 I1 … 1次像(空間像)、 I2 … 2次像、 P … 色分解プリズム、

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空間像を形成する対物光学系の前記空間像
    側に配置され、所定の倍率のもとで前記空間像の2次像
    を形成する再結像光学系において、 前記対物光学系側から順に、正レンズ成分を持つ第1レ
    ンズ群と、前記2次像側に強い凹面を向けた両凹形状の
    負レンズ成分を持つ第2レンズ群と、正レンズ成分を持
    つ第3レンズ群とを有する前群と、 該前群側に負レンズ成分を持つ接合レンズ成分と、正レ
    ンズ成分とを持つ後群とを有し、 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の光路中に
    は、前記空間像が形成され、以下の条件を満足すること
    を特徴とする再結像光学系。 0.3 ≦ f 11 /f 1 ≦ 0.85 0.07≦|r a |/f 1 ≦ 0.55 0 ≦ D/f 1 ≦ 0.25 但し、f 1 :前記前群の合成焦点距離、 11 :前記第1レンズ群の焦点距離、 a :前記第2レンズ群中の前記負レンズ成分の前記2
    次像側のレンズ面 の曲率半径、 D :前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との群間
    隔、 である。
  2. 【請求項2】空間像を形成する対物光学系の前記空間像
    側に配置され、所定の倍率のもとで前記空間像の2次像
    を形成する再結像光学系において、 前記対物光学系側から順に、正レンズ成分を持つ第1レ
    ンズ群と、前記2次像側に強い凹面を向けた両凹形状の
    負レンズ成分を持つ第2レンズ群と、正レンズ成分を持
    つ第3レンズ群とを有する前群と、 該前群側に負レンズ成分を持つ接合レンズ成分と、正レ
    ンズ成分とを持つ後群とを有し、 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の光路中に
    は、前記空間像が形成され、以下の条件を満足すること
    を特徴とする再結像光学系。 0.17≦|r b |/f 2 ≦ 0.95 0.65≦ f 22 /f 2 ≦ 1.8 但し、f 2 :前記後群の合成焦点距離、 22 :前記後群中の前記正レンズ成分の焦点距離、 b :前記後群中の前記接合レンズ成分の接合面の曲率
    半径、 である。
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