JPH09291843A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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Abstract
て空燃比フィードバック制御を行う内燃機関において、
A/Fセンサの特性ずれを推定し、それを考慮した空燃
比フィードバック制御及び触媒劣化判定を行う。 【解決手段】 出力拡大方向の特性ずれを有する場合に
は、燃料補正量が大きくなり過ぎるため、出力電圧VA
Fが目標電圧VAFTを横断してから目標電圧に戻るま
での周期は、正常品の場合に比較して短くなる。一方、
出力縮小方向の特性ずれを有する場合には、燃料補正量
が小さくなり過ぎるため、その周期は、正常品の場合に
比較して長くなる。本発明では、A/Fセンサ出力電圧
VAFをモニタし、その振幅VPと周期CPERとを算
出し、それらの関係より、VAFを特性ずれに応じて補
正するための補正係数Kを求める。また、振幅VPと周
期CPERとに代え、軌跡長とVAF及びVAFTが囲
む面積とを用いてもよい。
Description
ン)において、吸入空気量に応じて適量の燃料を供給す
ることにより、空気と燃料との混合比(空燃比:A/
F)を所望の値に制御する装置である空燃比制御装置に
関し、より詳細には、排気浄化触媒の上流側に空燃比を
リニアに検出可能な空燃比センサ(A/Fセンサ)を設
けて空燃比フィードバック制御を行う空燃比制御装置に
関する。
は、排気ガス浄化対策として、排気ガス中の未燃成分
(HC,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx )の還元と
を同時に促進する三元触媒が利用されている。そのよう
な三元触媒による酸化・還元能力を高めるためには、エ
ンジンの燃焼状態を示す空燃比(A/F)を理論空燃比
近傍(ウィンドウ)に制御する必要がある。そのため、
エンジンにおける燃料噴射制御においては、排気ガス中
の残留酸素濃度に基づき空燃比が理論空燃比よりもリッ
チかリーンかを感知するO2 センサ(酸素濃度センサ)
(図1参照)を設け、そのセンサ出力に基づいて燃料量
を補正する空燃比フィードバック制御が行われている。
素濃度を検出するO2 センサをできるだけ燃焼室に近い
箇所、すなわち触媒コンバータより上流側に設けている
が、そのO2 センサの出力特性のばらつきを補償するた
めに、触媒コンバータより下流側に第2のO2 センサを
更に設けたダブルO2 センサシステムも実現されてい
る。すなわち、触媒下流側では、排気ガスは十分に攪拌
されており、その酸素濃度も三元触媒の作用によりほぼ
平衡状態にあることにより、下流側O2 センサの出力
は、上流側O2 センサよりも緩やかに変化し、従って混
合気全体のリッチ/リーン傾向を示す。ダブルO2 セン
サシステムは、触媒上流側O2 センサによるメイン空燃
比フィードバック制御に加え、触媒下流側O2 センサに
よるサブ空燃比フィードバック制御を実施するものであ
り、メイン空燃比フィードバック制御による空燃比補正
係数を、下流側O2 センサの出力に基づいて修正するこ
とにより、上流側O2 センサの出力特性のばらつきを吸
収し、空燃比制御精度の向上を図っている。
も、排気ガスの熱や鉛等の被毒の作用により触媒が劣化
してくると、十分な排気ガス浄化性能を得ることはでき
ない。そこで、従来より、種々の触媒劣化検出装置が提
案されている。その一つは、触媒下流側O2 センサによ
って暖機後のO2 ストレージ効果(過剰の酸素を保持し
未燃焼排気物の浄化に利用する機能)の低下を検出する
ことにより、触媒の劣化を診断するものである。すなわ
ち、触媒の劣化は結果として暖機後の浄化性能の低下を
誘発するが、この装置は、O2 ストレージ効果の低下を
浄化性能の低下と推定し、下流側O2 センサの出力信号
を使用して、軌跡長、フィードバック周波数等を求め、
O2 ストレージ効果の低下を検出し、触媒の劣化を検出
するものである。例えば、特開平 5-98948号公報に開示
された装置は、理論空燃比へのフィードバック制御中に
おいて下流側O2 センサの出力の軌跡長を求め、それに
基づき触媒劣化を検出する装置である。
定の安定した浄化性能を発揮しうるように空燃比を制御
する内燃機関も開発されている。すなわち、O2 ストレ
ージ能力は、排気ガスがリーン状態にあるときに過剰分
の酸素を吸着し、排気ガスがリッチ状態にあるときに不
足分の酸素を放出することにより、排気ガスを浄化する
ものであるが、このような能力は有限なものである。従
って、O2 ストレージ能力を効果的に利用するために
は、排気ガスの空燃比が次にリッチ状態又はリーン状態
のいずれとなってもよいように、触媒中に貯蔵されてい
る酸素の量を所定量(例えば、最大酸素貯蔵量の半分)
に維持することが肝要であり、そのように維持されてい
れば、常に一定のO2 吸着・放出作用が可能となり、結
果として触媒による一定の酸化・還元能力が常に得られ
る。
2 ストレージ量を一定に制御する内燃機関においては、
空燃比をリニアに検出可能な空燃比センサ(A/Fセン
サ)(図2参照)が用いられ、比例及び積分動作(PI
動作)によるフィードバック制御(F/B制御)が行わ
れる。すなわち、 次回燃料補正量=Kp *(今回の燃料差)+Ks *Σ
(これまでの燃料差) 但し、燃料差=(実際に筒内で燃焼せしめられた燃料
量)−(吸入空気をストイキとする目標筒内燃料量) 実際に筒内で燃焼せしめられた燃料量=空気量検出値/
空燃比検出値 Kp =比例項ゲイン Ks =積分項ゲイン なる演算により、フィードバック燃料補正量が算出され
る。
うに、その比例項は、O2 センサによるフィードバック
制御と同様に、空燃比をストイキに維持すべく作用する
成分であり、積分項は、定常偏差(オフセット)を消去
するように作用する成分である。すなわち、この積分項
の作用により、触媒におけるO2 ストレージ量が一定に
維持される結果となる。例えば、急加速等でリーンガス
が発生した場合には、かかる積分項の作用により、リッ
チガスが発生せしめられ、リーンガス発生の効果が相殺
される。
Fセンサの出力電圧に基づく空燃比フィードバック制御
においては、その出力電圧と目標電圧(ストイキ相当電
圧)との偏差が大きいほど燃料補正量が大きくなるよう
に制御されるため、A/Fセンサに出力特性ずれ(レン
ジ外れ)や応答性特性ずれがあると、所望の空燃比フィ
ードバック制御を達成することが困難となる。例えば、
図3(A)に示されるように、A/Fセンサの応答性が
過敏となっているために、A/Fセンサ出力電圧VAF
の変動(実線)が実際のA/Fに応じて本来示されるべ
き電圧(実A/F相当電圧)の変動(破線)よりも大き
くなる場合には、燃料補正量が想定した値よりも大きく
なるため、ストイキ相当電圧(目標電圧)VAFTへの
復帰に要する時間すなわち空燃比変動の周期は短くな
る。その逆に、図3(B)に示されるように、A/Fセ
ンサの応答性が劣化しているために、A/Fセンサ出力
電圧VAFの変動(実線)が実A/F相当電圧の変動
(破線)よりも小さくなる場合には、燃料補正量が想定
した値よりも小さくなるため、空燃比変動の周期は長く
なる。従って、A/Fセンサによる空燃比フィードバッ
ク制御において、A/Fセンサの特性ずれを補償するこ
とが、一定の空燃比制御精度を達成する上で肝要であ
る。さらに、A/Fセンサの特性ずれ又は劣化を判別し
た場合には、そのことを報知することが好ましい。
燃比フィードバック制御を行う内燃機関においても、触
媒下流側にO2 センサを設け、サブ空燃比フィードバッ
ク制御を行うことがある。このサブ空燃比フィードバッ
ク制御においては、O2 センサ出力電圧VOSの目標電
圧VOSTからの変位を積算していき、その積算値に基
づいてA/Fセンサ出力電圧VAFを補正していくこと
により、VOSを目標電圧VOSTに近づける(つま
り、目標電圧に達するまで空燃比変動の中心を徐々にシ
フトしていく)制御がなされる。このような場合にも、
ダブルO2 センサシステムと同様に、触媒のO2 ストレ
ージ効果の低下をO2 センサで検出することにより、触
媒の劣化を判別することができる。
は、O2 ストレージ能力の低下した劣化触媒の下流にあ
る場合には、短い周期で変化するが、一方、正常触媒の
下流にある場合には、そのO2 ストレージ効果により、
長い周期で緩やかに変化する。O2 センサ出力電圧VO
Sの軌跡長に基づく触媒劣化検出は、所定のモニタ期間
においてVOS軌跡長LVOSを求め、その値が判定基
準値以上となった場合に触媒劣化ありと判定するもので
ある。ただし、その判定基準値は、当該所定期間におけ
るA/Fセンサ出力電圧VAFの軌跡長LVAFに応じ
て定められ、LVAFが大きいほど、判定基準値も大き
くされる。例えば、図4において、(LVAF,LVO
S)で表される点が、図中の判定基準値曲線よりも上側
にある場合には、触媒劣化ありと判定される。
A/Fセンサの応答性が過敏となっているために、A/
Fセンサ出力電圧VAFの変動(実線)が実際のA/F
変動(破線)よりも大きな値を示している場合には、本
来、図4の異常領域内の点に位置すべき状態であるに
もかかわらず、正常領域内の点 <1>の位置へずれること
となる。そのため、このような場合には、異常触媒と判
定されるべきであるのに、正常触媒と判定されてしま
う。また、その逆に、図3(B)に示されるように、A
/Fセンサの応答性が劣化しているために、A/Fセン
サ出力電圧VAFの変動(実線)が実際のA/F変動
(破線)よりも小さな値を示している場合には、本来、
図4の正常領域内の点に位置すべき状態であるにもか
かわらず、異常領域内の点 <2>の位置へずれることとな
る。そのため、このような場合には、正常触媒と判定さ
れるべきであるのに、異常触媒とみなされてしまう。従
って、触媒劣化判別を実行する際においても、A/Fセ
ンサの特性ずれを補償することが、触媒劣化判定の精度
を向上する上で肝要である。
浄化触媒の上流側に排気ガス中の酸素濃度にほぼ比例す
る出力特性を有するA/Fセンサを設け、A/Fセンサ
の出力によって表される空燃比と目標空燃比との偏差に
基づいて空燃比が目標空燃比となるようにフィードバッ
ク制御する内燃機関の空燃比制御装置において、A/F
センサの特性ずれを推定し、それを考慮した空燃比フィ
ードバック制御及び触媒劣化判定を行うとともに、A/
Fセンサの特性ずれ又は劣化を判別することにある。ひ
いては、本発明は、空燃比制御精度の向上すなわち排気
ガス浄化性能の向上を図り、大気汚染防止に寄与するこ
とを目的とする。
出された、本願第1の発明に係る、内燃機関の空燃比制
御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触
媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス
中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃比セ
ンサと、前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相当す
る目標出力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比とな
るようにフィードバック制御する空燃比フィードバック
制御手段と、前記空燃比フィードバック制御手段による
空燃比フィードバック制御の実行中において、前記空燃
比センサの出力が前記目標出力に関して反転するごと
に、前記空燃比センサの出力の前記目標出力からの振幅
と、前記空燃比センサの出力が前記目標出力を横断して
から前記目標出力に戻るまでの周期と、を算出し、前記
振幅と前記周期とに基づいて前記空燃比センサの出力を
補正するセンサ出力補正手段と、を具備する。
比制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃
比センサと、前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相
当する目標出力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比
となるようにフィードバック制御する空燃比フィードバ
ック制御手段と、前記空燃比フィードバック制御手段に
よる空燃比フィードバック制御の実行中において、前記
空燃比センサの出力が前記目標出力に関して反転するご
とに、前記空燃比センサの出力の前記目標出力からの振
幅と、前記空燃比センサの出力が前記目標出力を横断し
てから前記目標出力に戻るまでの周期と、を算出し、前
記振幅と前記周期とに基づいて前記空燃比センサの特性
ずれ又は劣化を判別するセンサ異常判別手段と、を具備
する。
比制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する上流
側空燃比センサと、前記上流側空燃比センサの出力と目
標空燃比に相当する目標出力との偏差に基づいて空燃比
が目標空燃比となるようにフィードバック制御する空燃
比フィードバック制御手段と、前記排気浄化触媒の下流
側に設けられた下流側空燃比センサと、前記空燃比フィ
ードバック制御手段による空燃比フィードバック制御の
実行中の所定期間内における、前記上流側空燃比センサ
の出力の軌跡長と前記下流側空燃比センサの出力の軌跡
長とに基づいて、前記排気浄化触媒の劣化を判別する触
媒劣化判別手段と、前記空燃比フィードバック制御手段
による空燃比フィードバック制御の実行中において、前
記上流側空燃比センサの出力が前記目標出力に関して反
転するごとに、前記上流側空燃比センサの出力の前記目
標出力からの振幅と、前記上流側空燃比センサの出力が
前記目標出力を横断してから前記目標出力に戻るまでの
周期と、を算出し、前記振幅と前記周期とに基づいて前
記触媒劣化判別手段において演算される上流側空燃比セ
ンサ出力軌跡長を補正する軌跡長補正手段と、を具備す
る。
比制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃
比センサと、前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相
当する目標出力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比
となるようにフィードバック制御する空燃比フィードバ
ック制御手段と、前記空燃比フィードバック制御手段に
よる空燃比フィードバック制御の実行中の所定期間内に
おいて、前記空燃比センサの出力の軌跡長と、前記空燃
比センサの出力と前記目標出力とで囲まれる面積と、を
算出し、前記軌跡長と前記面積とに基づいて前記空燃比
センサの出力を補正するセンサ出力補正手段と、を具備
する。
比制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃
比センサと、前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相
当する目標出力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比
となるようにフィードバック制御する空燃比フィードバ
ック制御手段と、前記空燃比フィードバック制御手段に
よる空燃比フィードバック制御の実行中の所定期間内に
おいて、前記空燃比センサの出力の軌跡長と、前記空燃
比センサの出力と前記目標出力とで囲まれる面積と、を
算出し、前記軌跡長と前記面積とに基づいて前記空燃比
センサの特性ずれ又は劣化を判別するセンサ異常判別手
段と、を具備する。
比制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する上流
側空燃比センサと、前記上流側空燃比センサの出力と目
標空燃比に相当する上流側空燃比センサ目標出力との偏
差に基づいて空燃比が目標空燃比となるようにフィード
バック制御する第1の空燃比フィードバック制御手段
と、前記排気浄化触媒の下流側に設けられた下流側空燃
比センサと、前記下流側空燃比センサの出力と下流側空
燃比センサ目標出力との偏差に基づいて前記上流側空燃
比センサの出力を補正する第2の空燃比フィードバック
制御手段と、前記第1及び第2の空燃比フィードバック
制御手段による空燃比フィードバック制御の実行中の所
定期間内において、前記上流側空燃比センサの出力の軌
跡長である上流側軌跡長と、前記上流側空燃比センサの
出力と前記上流側空燃比センサ目標出力とで囲まれる面
積である上流側面積と、少なくとも前記下流側空燃比セ
ンサの出力の軌跡長である下流側軌跡長又は前記下流側
空燃比センサの出力と前記下流側空燃比センサ目標出力
とで囲まれる面積である下流側面積の一方と、を算出
し、前記上流側軌跡長と、前記上流側面積と、少なくと
も前記下流側軌跡長又は前記下流側面積の一方と、に基
づいて前記上流側空燃比センサの特性ずれ又は劣化を判
別するセンサ異常判別手段と、を具備する。
比制御装置は、内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気
ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特性を有する上流
側空燃比センサと、前記上流側空燃比センサの出力と目
標空燃比に相当する目標出力との偏差に基づいて空燃比
が目標空燃比となるようにフィードバック制御する空燃
比フィードバック制御手段と、前記排気浄化触媒の下流
側に設けられた下流側空燃比センサと、前記空燃比フィ
ードバック制御手段による空燃比フィードバック制御の
実行中の所定期間内において、前記上流側空燃比センサ
の出力の軌跡長と、前記下流側空燃比センサの出力の軌
跡長と、前記上流側空燃比センサの出力と前記目標出力
とで囲まれる面積と、を算出し、前記上流側空燃比セン
サ出力軌跡長と前記面積とに基づいて前記上流側空燃比
センサ出力軌跡長を補正し、該補正された上流側空燃比
センサ出力軌跡長と前記下流側空燃比センサ出力軌跡長
とに基づいて、前記排気浄化触媒の劣化を判別する触媒
劣化判別手段と、を具備する。
の実施形態について説明する。
制御装置を備えた電子制御式内燃機関の全体概要図であ
る。エンジンの燃焼に必要な空気は、エアクリーナ2で
ろ過され、スロットルボデー4を通ってサージタンク
(インテークマニホルド)6で各気筒の吸気管7に分配
される。なお、その吸入空気流量は、スロットルボデー
4に設けられたスロットル弁5により調節されるととも
に、エアフローメータ40により計測される。また、吸
入空気温度は、吸気温センサ43により検出される。さ
らに、吸気管圧力は、バキュームセンサ41によって検
出される。
ル開度センサ42により検出される。また、スロットル
弁5が全閉状態のときには、アイドルスイッチ52がオ
ンとなり、その出力であるスロットル全閉信号がアクテ
ィブとなる。また、スロットル弁5をバイパスするアイ
ドルアジャスト通路8には、アイドル時の空気流量を調
節するためのアイドル回転速度制御弁(ISCV)66
が設けられている。
は、燃料ポンプ11によりくみ上げられ、燃料配管12
を経て燃料噴射弁60により吸気管7に噴射される。
その混合気は、吸気弁24を介してエンジン本体すなわ
ち気筒(シリンダ)20の燃焼室21に吸入される。燃
焼室21において、混合気は、ピストン23により圧縮
された後、点火されて爆発・燃焼し、動力を発生する。
そのような点火は、点火信号を受けたイグナイタ62
が、点火コイル63の1次電流の通電及び遮断を制御
し、その2次電流が、点火ディストリビュータ64を介
してスパークプラグ65に供給されることによりなされ
る。
その軸が例えばクランク角(CA)に換算して720°
CAごとに基準位置検出用パルスを発生させる基準位置
検出センサ50、及び30°CAごとに位置検出用パル
スを発生させるクランク角センサ51が設けられてい
る。なお、実際の車速は、車速を表す出力パルスを発生
させる車速センサ53によって検出される。また、エン
ジン本体(気筒)20は、冷却水通路22に導かれた冷
却水により冷却され、その冷却水温度は、水温センサ4
4によって検出される。
26を介して排気マニホルド30に放出され、次いで排
気管34に導かれる。なお、排気管34には、排気ガス
中の酸素濃度に基づき空燃比をリニアに検出するA/F
センサ45が設けられている。さらにそれより下流の排
気系には、触媒コンバータ38が設けられており、その
触媒コンバータ38には、排気ガス中の未燃成分(H
C,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx )の還元とを同
時に促進する三元触媒が収容されている。こうして触媒
コンバータ38において浄化された排気ガスが大気中に
排出される。
による空燃比フィードバック制御の目標制御中心を変動
させるべくサブ空燃比フィードバック制御を実施するエ
ンジンであり、触媒コンバータ38より下流の排気系に
は、O2 センサ46が設けられている。
U)70は、燃料噴射制御(空燃比制御)、点火時期制
御、アイドル回転速度制御などに加え、触媒劣化検出処
理を実行するマイクロコンピュータシステムであり、そ
のハードウェア構成は、図6のブロック図に示される。
リードオンリメモリ(ROM)73に格納されたプログ
ラム及び各種のマップに従って、中央処理装置(CP
U)71は、各種センサ及びスイッチからの信号をA/
D変換回路75又は入力インタフェース回路76を介し
て入力し、その入力信号に基づいて演算処理を実行し、
その演算結果に基づき駆動制御回路77a〜77dを介
して各種アクチュエータ用制御信号を出力する。ランダ
ムアクセスメモリ(RAM)74は、その演算・制御処
理過程における一時的なデータ記憶場所として使用され
る。また、バックアップRAM79は、バッテリ(図示
せず)に直接接続されることにより電力の供給を受け、
イグニションスイッチがオフの状態においても保持され
るべきデータ(例えば、各種の学習値)を格納するため
に使用される。また、これらのECU内の各構成要素
は、アドレスバス、データバス、及びコントロールバス
からなるシステムバス72によって接続されている。
燃機関(エンジン)において実行されるECU70のエ
ンジン制御処理について、以下、説明する。
ら得られるエンジン回転速度及びその他のセンサからの
信号により、エンジンの状態を総合的に判定し、最適な
点火時期を決定し、駆動制御回路77bを介してイグナ
イタ62に点火信号を送るものである。
スイッチ52からのスロットル全閉信号及び車速センサ
53からの車速信号によってアイドル状態を検出すると
ともに、水温センサ44からのエンジン冷却水温度等に
よって決められる目標回転速度と実際のエンジン回転速
度とを比較し、その差に応じて目標回転速度となるよう
に制御量を決定し、駆動制御回路77cを介してISC
V66を制御して空気量を調節することにより、最適な
アイドル回転速度を維持するものである。
噴射制御)並びにA/Fセンサ異常検出及び触媒劣化検
出について詳細に説明すべく、関連する処理ルーチンの
手順を順次示す。
量算出ルーチンの処理手順を示すフローチャートであ
る。本ルーチンは、所定のクランク角ごとに実行され
る。まず、本ルーチンの前回までの走行により得られて
いる筒内空気量MCi 及び目標筒内燃料量FCRi を更
新する。すなわち、第i(i=0,1,…,n−1)回
前のMCi 及びFCRi を、第“i+1”回前のMC
i+1 及びFCRi+1 とする(ステップ102)。これ
は、図8に示されるように、過去n回分の筒内空気量M
Ci 及び目標筒内燃料量FCRi のデータをRAM74
内に記憶し、今回新たにMC0 及びFCR0 を算出する
ためである。
角センサ51、及びスロットル開度センサ42からの出
力に基づいて、現在の吸気管圧力PM、エンジン回転速
度NE、及びスロットル開度TAを求める(ステップ1
04)。次いで、これらのPM、NE、及びTAのデー
タより、筒内に供給される空気量MC0 を推定する(ス
テップ106)。なお、一般に、筒内空気量は、吸気管
圧力PM及びエンジン回転速度NEから推定可能である
が、本実施例では、スロットル開度TAの値の変化より
過渡状態を検出し、過渡状態においても精密な空気量が
算出されるようにしている。
AFTに基づき、 FCR0 ←MC0 /AFT なる演算を実行して、混合気をストイキとするために筒
内に供給されるべき目標燃料量FCR0 を算出する(ス
テップ108)。このようにして算出された筒内空気量
MC0 及び目標筒内燃料量FCR0 は、今回得られた最
新のデータとして、図8に示されるような形式でRAM
74内に記憶される。
を考慮した空燃比制御及び触媒劣化検出処理を行おうと
いうものであるが、次に、その原理について説明する。
図9は、現実に測定されるA/Fセンサ出力電圧VAF
(実線)と実際のA/Fに応じて本来出力されるべきA
/Fセンサ出力電圧(実A/F相当電圧)(破線)との
関係を、A/Fセンサが、(A)正常な特性を有する場
合、(B)出力拡大方向の特性ずれを有する場合、及び
(C)出力縮小方向の特性ずれを有する場合、について
示す図である。なお、同図では、A/Fセンサ出力電圧
VAFと目標電圧(ストイキ相当電圧)VAFTとの偏
差(振幅)が(A)、(B)及び(C)において同一と
なる場合について比較している。
VAFと目標電圧VAFTとの偏差が大きいほど燃料補
正量が大きくなるように制御される。そのため、出力拡
大方向の特性ずれを有するA/Fセンサの場合には、燃
料補正量が大きくなり過ぎることとなり、同図(B)に
示されるように、出力電圧VAFが目標電圧VAFTを
横断してから目標電圧に戻るまでの周期は、正常品
(A)の場合に比較して短くなる。一方、出力縮小方向
の特性ずれを有するA/Fセンサの場合には、燃料補正
量が小さくなり過ぎることとなり、同図(C)に示され
るように、その周期は、正常品(A)の場合に比較して
長くなる。
Fセンサ出力電圧VAFをモニタし、その振幅VPと周
期CPERとを算出し、それらの関係より、センサの特
性ずれに応じてVAFを補正するための補正係数Kを求
めることができる。図11は、振幅VPと周期CPER
とに基づいてA/Fセンサ出力電圧補正係数Kを求める
ためのマップを例示する図である。この図に示されるよ
うに、ある特定の振幅VPにおいてその周期CPERが
通常よりも大きくなっているほど、出力縮小方向の特性
ずれが大きいと認められるため、補正係数Kは、1.0
よりも大きな値とされていく。一方、ある特定の振幅V
Pにおいてその周期CPERが通常よりも小さくなって
いるほど、出力拡大方向の特性ずれが大きいと認められ
るため、補正係数Kは、1.0よりも小さな値とされて
いく。
に、A/Fセンサの特性ずれ及び劣化を検出する処理を
具体化したA/Fセンサ特性学習ルーチンは、図12及
び図13のフローチャートに示される。このルーチン
は、所定の時間周期で実行される。まず、A/Fセンサ
45の出力電圧VAFを検出する(ステップ202)。
次いで、検出されたVAFが目標電圧(すなわちストイ
キ相当電圧)VAFT(例えば3.3V)に関し、前回
検出値から反転したか否かを判定する(ステップ20
4)。
とVAFTとを比較する(ステップ230)。そして、
VAF<VAFTのときには、本ルーチンの前回までの
走行により求められてきているリッチ側ピーク値(リッ
チ側振幅)VPよりVAFが小さいか否かを判定し(ス
テップ232)、VAF<VPのときにはそのVAFの
値を用いてVPを更新する(ステップ236)。同様
に、VAF≧VAFTのときには、本ルーチンの前回ま
での走行により求められてきているリーン側ピーク値
(リーン側振幅)VPよりVAFが大きいか否かを判定
し(ステップ234)、VP<VAFのときにはそのV
AFの値を用いてVPを更新する(ステップ236)。
ステップ232、234又は236の次に実行されるス
テップ238では、出力電圧VAFが目標電圧VAFT
を横断してからVAFTに戻るまでの周期を計時するた
めのカウンタCPERをインクリメントする。
転したと認められた場合には、本ルーチンの前回までの
走行により求められている振幅VPが、所定の範囲に入
っているか否か、すなわちV0 <VP<V1 又はV2 <
VP<V3 (図14参照)が満足されるか否かを判定す
る(ステップ206)。このようにVPが所定の範囲に
あるときのみA/Fセンサ特性の学習処理が実行される
のは、その学習の精度を高めるためである。ステップ2
06の判定結果がNOのときには、後述するステップ2
28に進む。
には、振幅VP及び周期CPERに基づいて図11に示
されるマップを参照することにより、補正係数Kを求め
る(ステップ208)。なお、このマップは、予めRO
M73に格納されている。次いで、補正係数Kのなまし
演算を実行する(ステップ210)。すなわち、前回ま
でに算出されてきたなまし値KSMを、演算式、 KSM←KSM+(K−KSM)/m =〔(m−1)KSM+K〕/m により更新して、これをなまし後の補正係数Kとする。
なお、mはなまし率であり、なまし演算は、前回までの
なまし値に(m−1)の重みを付け、今回の算出値に1
の重みを付けて平均をとり、これを新たななまし値とす
るものである。
が上限側異常判定基準値K1 より大きいか否かを判定す
る。K1 <Kのときには、異常あり(出力劣化)とみな
し、所定のアラームフラグALMAFを1にするととも
に(ステップ220)、アラームランプ68(図5参
照)を点灯する(ステップ222)。また、ステップ2
14では、補正係数Kが下限側異常判定基準値K0 より
小さいか否かを判定する。K<K0 のときには、異常あ
り(レンジ外れ)とみなし、所定のアラームフラグAL
MAFを2にするとともに(ステップ218)、アラー
ムランプ68を点灯する(ステップ222)。
しとみなし、アラームフラグALMAFを0とする(ス
テップ216)。アラームフラグALMAFは、修理点
検時に収集されることができるように、バックアップR
AM79に格納される(ステップ224)。次いで、ス
テップ226では、補正係数Kが極端な値をとることを
避けるために所定の範囲内に制限するガード処理が実行
される。次いで、ステップ228では、次の振幅・周期
算出処理に備えて、VP及びCPERを初期化する。そ
の後は、前述したステップ230以降に進む。このよう
にして求められたA/Fセンサ出力特性補正係数Kは、
後述のメイン空燃比フィードバック制御及び触媒劣化検
出において利用される。
御ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。こ
のルーチンは、所定のクランク角ごとに実行される。ま
ず、フィードバックを実行すべき条件が成立するか否か
を判定する(ステップ302)。例えば、冷却水温が所
定値以下の時、機関始動中、始動後増量中、暖機増量
中、A/Fセンサ45の出力信号変化がない時、燃料カ
ット中、等はフィードバック条件不成立となり、その他
の場合は条件成立となる。条件不成立のときには、フィ
ードバック制御による燃料補正量DFを0とし(ステッ
プ320)、本ルーチンを終了する。
ンの前回までの走行により得られている燃料量差(実際
に燃焼せしめられた燃料量と目標筒内燃料量との差)F
Diを更新する。すなわち、第i(i=0,1,…,m
−1)回前のFDi を第“i+1”回前のFDi+1 とす
る(ステップ304)。これは、過去m回分の燃料量差
FDi のデータをRAM74内に記憶し、今回新たに燃
料量差FD0 を算出するためである。
AFを検出する(ステップ306)。次いで、後述する
サブ空燃比フィードバック制御により算出されているA
/Fセンサ出力電圧補正量DVにより、 VAF←VAF+DV なる演算を実行して、A/Fセンサ出力電圧VAFを補
正する(ステップ308)。このような補正により、サ
ブ空燃比フィードバック制御において目標電圧に達する
まで、空燃比変動の中心が徐々にシフトしていくことと
なる。
ーチンにより既に補正係数Kの学習が完了しているか否
かを判定し(ステップ310)、Kの学習が完了してい
るときには、 VAF←(VAF−VAFT)*K+VAFT なる演算により、出力特性補正後のVAFを求める(ス
テップ312)。そして、このような補正後のVAFに
基づき図2の特性図を参照することにより、現在の空燃
比ABFを決定する(ステップ314)。なお、図2の
特性図は、マップ化されてROM73にあらかじめ格納
されている。
算出ルーチンにより既に算出されている筒内空気量MC
n 及び目標筒内燃料量FCRn (図8参照)に基づき、 FD0 ←MCn /ABF−FCRn なる演算により、実際に燃焼せしめられた燃料量と目標
筒内燃料量との差を求める(ステップ316)。なお、
このようにn回前の筒内空気量MCn 及び目標筒内燃料
量FCRn を採用する理由は、現在A/Fセンサにより
検出されている空燃比と実際の燃焼との時間差を考慮し
たためである。換言すれば、過去n回分の筒内空気量M
Ci 及び目標筒内燃料量FCRi を記憶しておく必要が
あるのは、そのような時間差のためである。
料補正量DFが決定される(ステップ318)。なお、
右辺第1項はPI制御の比例項であり、Kfpは比例項ゲ
インである。また、右辺第2項はPI制御の積分項であ
り、Kfsは積分項ゲインである。
ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。この
ルーチンは、メイン空燃比フィードバック制御ルーチン
の場合よりも長い所定の時間周期で実行される。まず、
メイン空燃比フィードバックの場合と同様に、サブ空燃
比フィードバック制御を実行すべき条件が成立するか否
かを判定する(ステップ402)。条件不成立の場合に
は、A/Fセンサ出力電圧補正量DVを0に設定し(ス
テップ412)、本ルーチンを終了する。
ンの前回までの走行により得られている電圧差(実際に
検出されたO2 センサ出力電圧と目標O2 センサ出力電
圧との差)VDi を更新する。すなわち、第i(i=
0,1,…,p−1)回前のVDi を第“i+1”回前
のVDi+1 とする(ステップ404)。これは、過去p
回分の電圧差VDi のデータをRAM74内に記憶し、
今回新たに電圧差VD0を算出するためである。
を検出する(ステップ406)。次いで、そのVOS及
び目標O2 センサ出力電圧VOST(例えば0.5V)
に基づいて、 VD0 ←VOS−VOST なる演算を実行することにより、最新の電圧差VD0 を
求める(ステップ408)。
補正量DVを決定する(ステップ410)。なお、Kvp
及びKvsは、それぞれ比例項及び積分項のゲインであ
る。こうして求められた補正量DVは、前述したよう
に、メイン空燃比フィードバック制御ルーチンにおい
て、A/Fセンサによるフィードバック制御の制御中心
電圧を変化させるために使用される。
順を示すフローチャートである。このルーチンは、所定
のクランク角ごとに実行される。最初に、前述した筒内
空気量推定及び目標筒内燃料量算出ルーチンにおいて算
出された目標筒内燃料量FCR0 、及びメイン空燃比フ
ィードバック制御ルーチンにおいて算出されたフィード
バック補正量DFに基づき、 FI←FCR0 *α+DF+β なる演算を実行して、燃料噴射量FIを決定する(ステ
ップ502)。なお、α及びβは、他の運転状態パラメ
ータによって定まる乗算補正係数及び加算補正量であ
る。例えば、αには、吸気温センサ43、水温センサ4
4等の各センサからの信号に基づく基本的な補正が含ま
れ、また、βには、燃料の壁面付着量(過渡運転状態に
おいて吸気管圧力の変化に伴い変化する)の変化に基づ
く補正が含まれている。最後に、求められた燃料噴射量
FIを燃料噴射弁60の駆動制御回路77aにセットす
る(ステップ504)。
ンの処理手順を示すフローチャートである。本ルーチン
は、所定の時間周期で実行される。まず、ステップ60
2では、劣化判定のためのモニタ条件が成立するか否か
を判定し、モニタ条件不成立の場合には本ルーチンを終
了し、モニタ条件成立の場合にはステップ604以降の
処理に進む。このモニタ条件は、例えば、A/Fセンサ
45の出力に基づくメイン空燃比フィードバック制御中
であること、O2 センサ46の出力に基づくサブ空燃比
フィードバック制御中であること、機関負荷が所定値以
上であること等である。
出力電圧VAF及びO2 センサ46の出力電圧VOSを
検出する。次いで、ステップ606では、VAFの軌跡
長LVAFを、 LVAF←LVAF+|VAF−VAFO| なる演算により更新する。次いで、ステップ608で
は、VOSの軌跡長LVOSを、 LVOS←LVOS+|VOS−VOSO| なる演算により更新する。次いで、ステップ610で
は、次回の実行に備え、 VAFO←VAF VOSO←VOS とする。なお、A/Fセンサの軌跡長LVAFの算出に
おいて、A/Fセンサ出力の最大値と最小値との差(振
幅)が瞬間的に閾値を超えた場合、軌跡長LVAF及び
LVOSの積算をストップ(積算値はホールド)し、閾
値以下となった時点で積算を再開するようにしてもよ
い。
を計測するためのカウンタCTIMEをインクリメント
し、ステップ614では、そのカウンタの値が所定値C
0 を超えたか否かを判定する。CTIME>C0 のとき
にはステップ616に進み、CTIME≦C0 のときに
は本ルーチンを終了する。ステップ616では、前述し
たA/Fセンサ特性学習ルーチンにより既に補正係数K
の学習が完了しているか否かを判定し、Kの学習が完了
しているときには、ステップ618にて、 LVAF←LVAF*K なる演算を実行して、A/Fセンサ出力電圧軌跡長LV
AFを出力特性補正係数Kにより補正する。次のステッ
プ620では、LVAFの値に応じた劣化判定基準値L
ref を決定する。このLref は、LVAFが大きいほ
ど、それに応じて大きくなるような基準値である(図4
参照)。
出力軌跡長LVOSがその劣化判定基準値Lref 以上か
否かを判定する。LVOS≧Lref のときには、触媒劣
化ありとみなし、所定のアラームフラグALMCCを1
にするとともに(ステップ624)、アラームランプ6
8(図5参照)を点灯する(ステップ626)。LVO
S<Lref のときには、触媒劣化なしとみなし、アラー
ムフラグALMCCを0とする(ステップ628)。ア
ラームフラグALMCCは、修理点検時に収集されるこ
とができるように、バックアップRAM79に格納され
る(ステップ630)。最後のステップ632では、次
回の触媒劣化判定に備え、CTIME,LVAF,LV
OSがクリアされる。
2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、
前述したA/Fセンサ特性学習ルーチン(図12及び図
13)と触媒劣化検出ルーチン(図18及び図19)と
に代えて、新たにA/Fセンサ特性学習及び触媒劣化検
出ルーチンという1つのルーチンが設けられる。その他
のルーチンは、第1の実施形態と同一である。第1の実
施形態では、振幅VPと周期CPERとに基づいて出力
特性補正係数Kを算出したが、第2の実施形態では、A
/Fセンサ45の出力電圧VAFの軌跡長LVAFと、
VAF及び目標電圧VAFTで囲まれる面積AVAFと
を算出し、その軌跡長LVAFと面積AVAFとの関係
に基づいてA/Fセンサ45の出力特性補正係数Kを求
めるようにする。これにより、触媒劣化判定のためのモ
ニタとA/Fセンサ特性学習のためのモニタとを合体す
ることが可能となり、処理が簡素化されるという効果が
ある。まず、第2の実施形態の原理について説明する。
に、周期が同じであれば、所定の時間において出力電圧
VAFと目標電圧VAFTとで囲まれる面積AVAF
(斜線部)は、ほぼ振幅に比例しているということがで
きる。また、図21(A)及び(B)に示されるよう
に、振幅が同じであれば、所定の時間における出力電圧
VAFの軌跡長LVAFは、ほぼ周波数に比例している
(すなわち、周期に反比例している)ということができ
る。従って、A/Fセンサの出力特性を推定するために
第1の実施形態で採用した振幅VP及び周期CPERに
代えて、軌跡長LVAF及び面積AVAFを採用するこ
とができる。
ンサ出力電圧VAFをモニタし、その軌跡長LVAFと
面積AVAFとを算出し、それらの関係より、A/Fセ
ンサの出力特性を補正するための補正係数Kを求める。
図22は、軌跡長LVAFと面積AVAFとに基づいて
A/Fセンサ出力特性補正係数Kを求めるためのマップ
を例示する図である。この図に示されるように、ある特
定の面積AVAFに対しその軌跡長LVAFが通常より
も大きくなっているときには、出力拡大方向の特性ずれ
が大きいと認められるため、補正係数Kは、1.0より
も小さな値とされる。一方、ある特定の面積AVAFに
対しその軌跡長LVAFが通常よりも小さくなっている
ときには、出力縮小方向の特性ずれが大きいと認められ
るため、補正係数Kは、1.0よりも大きな値とされ
る。
に係るA/Fセンサ特性学習及び触媒劣化検出ルーチン
は、図23、図24及び図25のフローチャートに示さ
れる。このルーチンは、所定の時間周期で実行される。
まず、ステップ702では、触媒劣化判定のためのモニ
タ条件が成立するか否かを判定し、モニタ条件不成立の
場合には本ルーチンを終了し、モニタ条件成立の場合に
はステップ704以降の処理に進む。ステップ704で
は、A/Fセンサ45の出力電圧VAF及びO 2 センサ
46の出力電圧VOSを検出する。
跡長LVAFを、 LVAF←LVAF+|VAF−VAFO| なる演算により更新する。次いで、ステップ708で
は、VAFとVAFTとで囲まれる面積AVAFを、 AVAF←AVAF+|VAF−VAFT| なる演算により更新する。なお、この面積演算は、図2
6に示されるように近似計算となっている。次のステッ
プ710では、VOSの軌跡長LVOSを、 LVOS←LVOS+|VOS−VOSO| なる演算により更新する。次いで、ステップ712で
は、次回の実行に備え、 VAFO←VAF VOSO←VOS とする。
を計測するためのカウンタCTIMEをインクリメント
し、ステップ716では、そのカウンタの値が所定値C
0 を超えたか否かを判定する。CTIME>C0 のとき
にはステップ718に進み、CTIME≦C0 のときに
は本ルーチンを終了する。ステップ718では、軌跡長
LVAF及び面積AVAFに基づいて図22に示される
マップを参照することにより、補正係数Kを求める。な
お、このマップは、予めROM73に格納されている。
が上限側異常判定基準値K1 より大きいか否かを判定す
る。K1 <Kのときには、異常あり(出力劣化)とみな
し、所定のアラームフラグALMAFを1にするととも
に(ステップ728)、アラームランプ68(図5参
照)を点灯する(ステップ730)。また、ステップ7
22では、補正係数Kが下限側異常判定基準値K0 より
小さいか否かを判定する。K<K0 のときには、異常あ
り(レンジ外れ)とみなし、アラームフラグALMAF
を2にするとともに(ステップ726)、アラームラン
プ68を点灯する(ステップ730)。一方、K0 ≦K
≦K1 のときには、異常なしとみなし、アラームフラグ
ALMAFを0とする(ステップ724)。アラームフ
ラグALMAFは、修理点検時に収集されることができ
るように、バックアップRAM79に格納される(ステ
ップ732)。
AFを出力特性補正係数Kにより補正する。次のステッ
プ736では、LVAFの値に応じた劣化判定基準値L
ref を決定する。このLref は、LVAFが大きいほ
ど、それに応じて大きくなるような基準値である。
出力軌跡長LVOSがその劣化判定基準値Lref 以上か
否かを判定する。LVOS≧Lref のときには、触媒劣
化ありとみなし、所定のアラームフラグALMCCを1
にするとともに(ステップ740)、アラームランプ6
8(図5参照)を点灯する(ステップ742)。LVO
S<Lref のときには、触媒劣化なしとみなし、アラー
ムフラグALMCCを0とする(ステップ744)。ア
ラームフラグALMCCは、修理点検時に収集されるこ
とができるように、バックアップRAM79に格納され
る(ステップ746)。最後のステップ748では、次
の判定処理に備え、CTIME、LVAF、AVAF及
びLVOSがクリアされる。
3の実施形態について説明する。第2の実施形態では、
メイン空燃比フィードバック補正量がA/Fセンサの出
力に基づくことを考慮し、A/Fセンサ出力VAFが描
く軌跡長LVAF及び面積AVAFに基づいてA/Fセ
ンサの異常が判別される。しかしながら、O2 センサの
出力に基づくサブ空燃比フィードバック制御が実施され
ている場合においては、触媒の劣化度が大きいとき又は
O2 センサの劣化度が大きいときに、以下の理由によ
り、かかるA/Fセンサ異常判別に不都合が生ずるおそ
れがある。
は、前述のように、O2 センサの出力に基づきA/Fセ
ンサの出力が補正され、その補正されたA/Fセンサ出
力に基づきメイン空燃比フィードバック補正量が決定さ
れる。すなわち、図27(B)に示されるようにO2 セ
ンサ出力電圧VOSがリーンを示すときには、図27
(A)の破線に示されるようにA/Fセンサ出力電圧V
AFがリーン側に見かけ上補正されることにより、リッ
チ側に戻すためのメイン空燃比フィードバック量が意図
的に大きくされる。一方、O2 センサ出力電圧VOSが
リッチを示すときには、A/Fセンサ出力電圧VAFが
リッチ側に見かけ上補正されることにより、リーン側に
戻すためのメイン空燃比フィードバック量が意図的に大
きくされる。
触媒から流出するガスのA/F変化は触媒に流入するガ
スのA/F変化に追従するようになり、O2 センサの出
力の振れが速くなる。そうなると、サブ空燃比フィード
バック補正量が過度に大きくなり、その結果、A/Fの
荒れも大きくなる。A/Fの荒れが大きくなれば、A/
Fセンサ出力電圧VAFが描く軌跡長LVAF及び面積
AVAFはともに大きくなる。実際、A/Fセンサ出力
特性補正係数Kを求めるためのマップ(図22)におい
て特定される点が、図28における例えば点P0 から点
P1 への変位のように、Kの値が増加する方向にずれる
ことが判明している。従って、触媒の劣化度が大きいと
きには、Kの値を小さくするような補正を施すことが好
ましい。なお、触媒の劣化は、結果的にO2 センサ出力
電圧VOSの軌跡長LVOSの増大につながる。そこ
で、図29(A)に示されるようなマップにより触媒劣
化分補正係数KC を求め、Kを補正することが考えられ
る。
と、O2 センサの出力の振れが小さくなる。そうなる
と、サブ空燃比フィードバック補正量が小さくなり、そ
の結果、A/Fセンサの振幅も小さくなる。そのため、
A/Fセンサ出力電圧VAFが描く軌跡長LVAF及び
面積AVAFはともに小さくなる。実際、A/Fセンサ
出力特性補正係数Kを求めるためのマップ(図22)に
おいて特定される点が、図28における例えば点P2 か
ら点P3 への変位のように、Kの値が減少する方向にず
れることが判明している。従って、O2 センサの劣化度
が大きいときには、Kの値を大きくするような補正を施
すことが好ましい。なお、O2 センサの劣化によりO2
センサの出力の振れが小さくなることは、O2 センサ出
力電圧VOSとその目標電圧VOSTとで囲まれる面積
AVOSが小さくなることにつながる。そこで、図29
(B)に示されるようなマップによりO2 センサ劣化分
補正係数KS を求め、Kを補正することが考えられる。
な知見に基づく第3の実施形態に係るA/Fセンサ特性
学習及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフロー
チャートである。以下、第3の実施形態と第2の実施形
態との相違点について説明する。まず、第3の実施形態
では、A/Fセンサ45の出力電圧VAFが描く軌跡長
LVAF及び面積AVAF並びにO2 センサ46の出力
電圧VOSが描く軌跡長LVOSに加え、VOSと目標
O2 センサ出力電圧VOSTとで囲まれる面積AVOS
も、 AVOS←AVOS+|VOS−VOST| なる演算により求められる(ステップ812)。
A/Fセンサ出力特性補正係数(A/Fセンサ劣化度判
定値)Kを求めるステップ820に続き、Kを触媒劣化
分及びO2 センサ劣化分に応じて補正するためのステッ
プ822、824及び826が追加されている。すなわ
ち、ステップ822では、図29(A)に示されるマッ
プを参照することにより、O2 センサ出力電圧軌跡長L
VOSに応じた触媒劣化分補正係数KC が求められる。
次いで、ステップ824では、図29(B)に示される
マップを参照することにより、O2 センサ出力電圧VO
Sに係る面積AVOSに応じたO2 センサ劣化分補正係
数KS が求められる。なお、これらのマップは、予めR
OM73に格納されている。そして、ステップ826で
は、 K←K*KC *KS なる演算により、Kが補正される。以下の処理は、この
補正後のKを用いて第2の実施形態と同様に行われる。
なお、必要に応じ、触媒劣化分又はO2 センサ劣化分の
いずれか一方のみを補償するようにしてももちろんよ
い。
たが、もちろん本発明はこれに限定されるものではな
い。例えば、上記実施形態は、触媒下流側に、排気ガス
中の酸素濃度に対しZ字状の出力特性を有するO2 セン
サを設けているが、触媒上流側と同様に、触媒下流側に
おいても、排気ガス中の酸素濃度にほぼ比例する出力特
性を有する空燃比センサ(A/Fセンサ)を設けるよう
にしてもよい。
排気浄化触媒の上流側に排気ガス中の酸素濃度にほぼ比
例する出力特性を有するA/Fセンサを設け、A/Fセ
ンサの出力によって表される空燃比と目標空燃比との偏
差に基づいて空燃比が目標空燃比となるようにフィード
バック制御する内燃機関の空燃比制御装置において、A
/Fセンサの特性ずれが推定され、それを考慮した空燃
比フィードバック制御及び触媒劣化判定が行われるとと
もに、A/Fセンサの特性ずれ又は劣化が判別される。
従って、本発明は、空燃比制御精度を向上させることに
より、排気ガス浄化性能を更に改善し、大気汚染防止に
大きく寄与するものである。
性図である。
特性図である。
ある。
めの図である。
えた電子制御式内燃機関の全体概要図である。
ードウェア構成を示すブロック図である。
ンの処理手順を示すフローチャートである。
燃料量の記憶状態を説明するための図である。
線)と実際のA/Fに応じて本来出力されるべきA/F
センサ出力電圧(実A/F相当電圧)(破線)との関係
を、A/Fセンサが、(A)正常な特性を有する場合、
(B)出力拡大方向の特性ずれを有する場合、(C)出
力縮小方向の特性ずれを有する場合、について示す図で
ある。
ための図である。
センサ出力特性補正係数Kを求めるためのマップを例示
する図である。
示すフローチャート(1/2)である。
示すフローチャート(2/2)である。
図である。
処理手順を示すフローチャートである。
理手順を示すフローチャートである。
ーチャートである。
ーチャート(1/2)である。
ーチャート(2/2)である。
特性学習の原理を説明するための波形図(その1)であ
る。
特性学習の原理を説明するための波形図(その2)であ
る。
A/Fセンサ出力特性補正係数Kを求めるためのマップ
を例示する図である。
及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ート(1/3)である。
及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ート(2/3)である。
及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ート(3/3)である。
めの図である。
するための図である。
値のずれることを説明するための図である。
ための補正係数KC をO2 センサ出力に係る軌跡長LV
OSに応じて定めたマップを示す図であり、(B)は、
O 2 センサ劣化分に応じてKを補正するための補正係数
KS をO2 センサ出力に係る面積AVOSに応じて定め
たマップを示す図である。
及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ート(1/3)である。
及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ート(2/3)である。
及び触媒劣化検出ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ート(3/3)である。
Claims (7)
- 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃比センサ
と、 前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出
力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比となるように
フィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段
と、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中において、前記空燃比センサの出
力が前記目標出力に関して反転するごとに、前記空燃比
センサの出力の前記目標出力からの振幅と、前記空燃比
センサの出力が前記目標出力を横断してから前記目標出
力に戻るまでの周期と、を算出し、前記振幅と前記周期
とに基づいて前記空燃比センサの出力を補正するセンサ
出力補正手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項2】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃比センサ
と、 前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出
力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比となるように
フィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段
と、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中において、前記空燃比センサの出
力が前記目標出力に関して反転するごとに、前記空燃比
センサの出力の前記目標出力からの振幅と、前記空燃比
センサの出力が前記目標出力を横断してから前記目標出
力に戻るまでの周期と、を算出し、前記振幅と前記周期
とに基づいて前記空燃比センサの特性ずれ又は劣化を判
別するセンサ異常判別手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項3】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する上流側空燃比セ
ンサと、 前記上流側空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する
目標出力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比となる
ようにフィードバック制御する空燃比フィードバック制
御手段と、 前記排気浄化触媒の下流側に設けられた下流側空燃比セ
ンサと、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中の所定期間内における、前記上流
側空燃比センサの出力の軌跡長と前記下流側空燃比セン
サの出力の軌跡長とに基づいて、前記排気浄化触媒の劣
化を判別する触媒劣化判別手段と、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中において、前記上流側空燃比セン
サの出力が前記目標出力に関して反転するごとに、前記
上流側空燃比センサの出力の前記目標出力からの振幅
と、前記上流側空燃比センサの出力が前記目標出力を横
断してから前記目標出力に戻るまでの周期と、を算出
し、前記振幅と前記周期とに基づいて前記触媒劣化判別
手段において演算される上流側空燃比センサ出力軌跡長
を補正する軌跡長補正手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項4】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃比センサ
と、 前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出
力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比となるように
フィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段
と、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中の所定期間内において、前記空燃
比センサの出力の軌跡長と、前記空燃比センサの出力と
前記目標出力とで囲まれる面積と、を算出し、前記軌跡
長と前記面積とに基づいて前記空燃比センサの出力を補
正するセンサ出力補正手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項5】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する空燃比センサ
と、 前記空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する目標出
力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比となるように
フィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段
と、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中の所定期間内において、前記空燃
比センサの出力の軌跡長と、前記空燃比センサの出力と
前記目標出力とで囲まれる面積と、を算出し、前記軌跡
長と前記面積とに基づいて前記空燃比センサの特性ずれ
又は劣化を判別するセンサ異常判別手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項6】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する上流側空燃比セ
ンサと、 前記上流側空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する
上流側空燃比センサ目標出力との偏差に基づいて空燃比
が目標空燃比となるようにフィードバック制御する第1
の空燃比フィードバック制御手段と、 前記排気浄化触媒の下流側に設けられた下流側空燃比セ
ンサと、 前記下流側空燃比センサの出力と下流側空燃比センサ目
標出力との偏差に基づいて前記上流側空燃比センサの出
力を補正する第2の空燃比フィードバック制御手段と、 前記第1及び第2の空燃比フィードバック制御手段によ
る空燃比フィードバック制御の実行中の所定期間内にお
いて、前記上流側空燃比センサの出力の軌跡長である上
流側軌跡長と、前記上流側空燃比センサの出力と前記上
流側空燃比センサ目標出力とで囲まれる面積である上流
側面積と、少なくとも前記下流側空燃比センサの出力の
軌跡長である下流側軌跡長又は前記下流側空燃比センサ
の出力と前記下流側空燃比センサ目標出力とで囲まれる
面積である下流側面積の一方と、を算出し、前記上流側
軌跡長と、前記上流側面積と、少なくとも前記下流側軌
跡長又は前記下流側面積の一方と、に基づいて前記上流
側空燃比センサの特性ずれ又は劣化を判別するセンサ異
常判別手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。 - 【請求項7】 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄
化触媒と、 前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、排気ガス中の酸
素濃度にほぼ比例する出力特性を有する上流側空燃比セ
ンサと、 前記上流側空燃比センサの出力と目標空燃比に相当する
目標出力との偏差に基づいて空燃比が目標空燃比となる
ようにフィードバック制御する空燃比フィードバック制
御手段と、 前記排気浄化触媒の下流側に設けられた下流側空燃比セ
ンサと、 前記空燃比フィードバック制御手段による空燃比フィー
ドバック制御の実行中の所定期間内において、前記上流
側空燃比センサの出力の軌跡長と、前記下流側空燃比セ
ンサの出力の軌跡長と、前記上流側空燃比センサの出力
と前記目標出力とで囲まれる面積と、を算出し、前記上
流側空燃比センサ出力軌跡長と前記面積とに基づいて前
記上流側空燃比センサ出力軌跡長を補正し、該補正され
た上流側空燃比センサ出力軌跡長と前記下流側空燃比セ
ンサ出力軌跡長とに基づいて、前記排気浄化触媒の劣化
を判別する触媒劣化判別手段と、 を具備する、内燃機関の空燃比制御装置。
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