JPH0777090A - 内燃機関の学習機能付空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の学習機能付空燃比制御装置

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JPH0777090A
JPH0777090A JP5220024A JP22002493A JPH0777090A JP H0777090 A JPH0777090 A JP H0777090A JP 5220024 A JP5220024 A JP 5220024A JP 22002493 A JP22002493 A JP 22002493A JP H0777090 A JPH0777090 A JP H0777090A
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JP
Japan
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air
fuel ratio
engine load
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learning
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Application number
JP5220024A
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English (en)
Inventor
Masanobu Osaki
正信 大崎
Junichi Furuya
純一 古屋
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】異なる特性値から機関負荷を検出する2以上の
機関負荷検出手段を備え、所定の運転領域で使用分担率
を徐々に変化させつつ使用する機関負荷検出手段を切り
換えるようにした場合に、検出誤差の増大や故障等が発
生した機関負荷検出手段を特定できるようにする。 【構成】エアフローメータ13と吸気圧力センサ14とを所
定の使用分担率で徐々に切り換える際に、実際の機関負
荷(ΔLAMBDA×Tp)と、エアフローメータ13,吸気圧
力センサ14の検出値に基づいて設定される機関負荷Tp
L ,TpD との比に基づいて、学習補正係数KLRNL ,KL
RND を別個に設定する(S35)。これにより、検出誤差
の増大や故障等が生じた負荷センサを特定することがで
きるので、例えば、異常がある場合には切り換えを停止
して、正常なセンサのみで空燃比制御を行ない、空燃比
段差の発生を最小に抑制することがきる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の学習機能付
空燃比制御装置に関し、特に、それぞれ異なる特性値を
検出することで機関負荷を検出する2種以上の機関負荷
検出手段(例えば、エアフローメータと吸気圧力セン
サ)を備え、所定の運転領域で領域の変化に応じて使用
分担率を徐々に変化させつつ使用する機関負荷検出手段
を切り換えるようにした内燃機関の学習機能付空燃比制
御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の空燃比フィードバック制御機能を
備える電子燃料噴射式内燃機関においては、機関負荷に
相当する特性値を検出する機関負荷検出手段(例えば、
直接吸入空気流量Qmを検出するエアフローメータ、或
いは吸気圧力Pmを検出する吸気圧力センサ等)から得
られる特性値に基づいて、目標空燃比が得られるように
基本燃料噴射量Tpを設定する一方で、機関温度等の機
関運転状態に応じた各種補正係数COEFと、空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAと、学習補正係数K L と、
バッテリ電圧による電磁式燃料噴射弁の有効開弁時間の
変化を補正するための補正分Tsとをそれぞれ求め、実
際の空燃比が目標空燃比となるように、前記基本燃料噴
射量Tp を補正演算して最終的な燃料噴射量Ti =T
p・COEF・(LAMBDA +KL ) +Ts を設定するよ
うにしている。尚、前記各種補正係数COEFは、例え
ば、COEF=1+KMR+KTW+KAS+KAI+・・・な
る式で演算されるものであり、ここで、KMRは空燃比補
正係数、KTWは水温増量補正係数、KASは始動及び始動
後増量補正係数、KAIはアイドル後増量補正係数であ
る。
【0003】前記空燃比フィードバック補正係数LAMBDA
は、機関排気系に設けた空燃比センサ(酸素センサ)か
らの信号に基づいて比例・積分制御などにより変化させ
て、機関の吸入混合気の空燃比を目標空燃比(例えば、
理論空燃比)に制御するためのものである。また、空燃
比フィードバック制御中の空燃比フィードバック補正係
数LAMBDAの基準値からの偏差を、予め定めた機関運転状
態毎のエリア毎に学習して学習補正係数KL を定めるこ
とで、前記燃料噴射量の演算にあって、基本燃料噴射量
Tpを学習補正係数KLRNにより補正して、前記空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAによる補正なしで演算され
る燃料噴射量Tiにより目標空燃比が得られるようにし
て、応答性良く当該制御を行なえるようにしている。
【0004】ところで、前記基本燃料噴射量Tpの設定
に用いる特性値として、前述したように、前述のエアフ
ローメータにより検出される吸入空気流量を用いるもの
と、吸気圧力センサにより検出される吸気圧力を用いる
ものと、の2つが代表的である。前者は、吸気通路に介
装される感温抵抗器(熱線)を含んで構成される熱線式
エアフロメータにより検出した質量吸入空気流量Qmを
用いて基本燃料噴射量TpL を設定する所謂“L
jetronic”方式であり、後者は、吸気通路に臨んで設け
られる吸気圧力センサにより検出した吸気圧力Pmを用
いて、基本燃料噴射量TpD を設定する所謂“D
jetronic”方式である。
【0005】しかしながら、“Ljetronic”方式は、熱
線式エアフロメータの検出精度が高く、また応答速度が
速いものの、その感温抵抗器(熱線)に指向性がないた
めに脈動等が発生すると、正圧側流速(機関への流入方
向流速)と負圧側流速(機関からの流出方向流速)の両
者を区別なく計測することとなる。したがって、高速高
負荷時の吸気脈動やブローバイガスの吹き返し等によ
り、吸入空気流量を過剰側に誤検出してしまうという欠
点がある。また、当該エアフローメータは、吸入空気の
偏流の影響による検出誤差が大きく、そのため、例え
ば、エアフローメータ上流側からブローバイガス等を吸
入させたような偏流が発生し易い状態では、検出誤差が
大きくなることが考えられる。
【0006】一方、“Djetronic”方式では、吸気圧力
Pmに応じて基本燃料噴射量TpDを設定するため、前
記熱線式エアフロメータに較べ検出精度・応答速度は劣
るものの、脈動成分等が比較的平均化されるため、熱線
式エアフロメータを用いた場合のような吸気脈動等に伴
う誤検出が少なく、また偏流等に伴う誤検出が少ない。
【0007】したがって、“Ljetronic”方式と“D
jetronic”方式の両方を備え、両者の長所を活かすべく
機関運転領域によって、これらを切り換えて使用するこ
とで、機関負荷の検出誤差を低減して、精度よく基本燃
料噴射量を設定し、高精度に空燃比フィードバック制御
を行うようにすることが有効である。なお、前記“D
jetronic”方式と“Ljetronic”方式とを所定運転条件
を境に急激に切り換えると、該切り換えに伴って空燃比
段差が生じるので、つまり前記“Djetronic”方式と
“Ljetronic”方式との間における基本燃料噴射量の設
定誤差によって空燃比段差が生じるため、図7に示すよ
うに、各方式の使用分担率を徐々に変化させるようにし
て、前記空燃比段差を抑制しつつ目標とする方式に切り
換えるようにすることが考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記使用分
担率を用いると、例えば分担率が、Djetronic:Ljetr
onic=A:(1−A)の時には、実際にエアフローメー
タにより検出された吸入空気量(Qm)と、吸気圧力セ
ンサにより検出された吸気圧力(Pm)に基づいて演算
される最終的な基本燃料噴射量Tpは、A×TpD
(1−A)×TpLとなる。
【0009】そして、この状態で空燃比フィードバック
制御を行なう際に、従来のものでは、酸素センサにより
検出される実際の空燃比(真の吸入空気量Qi/前記基
本燃料噴射量Tp)の目標空燃比(14.4)からのズレ量
(空燃比フィードバック補正係数LAMBDA)を求め、該空
燃比フィードバック補正係数LAMBDAにより前記基本燃料
噴射量Tp全体を補正して、目標空燃比を得ると共に、
該空燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基準値からの
偏差に基づいて学習補正係数KLRNを定めるようにしてい
た。
【0010】つまり、前記学習補正係数KLRNを、“L
jetronic”方式により検出される吸入空気量Qmの真の
吸入空気量Qiに対する検出誤差を無くすための学習補
正係数KLRNL と、“Djetronic”方式により検出される
吸気圧力Pmの真の吸入空気量Qiに対する検出誤差を
無くすための学習補正係数KLRND とに分離することな
く、単一の学習補正係数KLRNとして記憶し、前記基本燃
料噴射量Tp全体を補正するようにしていた。
【0011】このため、例えば、前記エアフローメー
タ、及び吸気圧力センサの、何れか一方の検出誤差が大
きい場合、例えば脈動・ブローバイの影響が変化してエ
アフローメータの検出誤差が大きくなる場合や、或いは
大気圧変化(高地運転時)や大気温度変化が大きくなっ
て吸気圧力センサの検出誤差が大きくなる場合、若しく
は何れか一方のセンサ自体が故障等した場合にも、前記
該切り換え時には、このことを認識することができなか
った。したがって、このまま前記指定した使用分担率で
機関運転が継続されると、増大した検出誤差分を含んだ
基本燃料噴射量Tpが設定されることになるため、空燃
比段差の発生を避けることができなかった。
【0012】本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされ
たものであり、それぞれ異なる特性値を検出することで
機関負荷を検出する2種以上の機関負荷検出手段を備
え、所定の運転領域で領域の変化に応じて使用分担率を
徐々に変化させつつ、空燃比制御値の設定に使用する機
関負荷検出手段を切り換えるようにした場合に、該切り
換え時において、機関負荷検出手段の検出誤差の増大や
故障等の発生を検出できるようにして、空燃比段差の発
生を最小に抑制し、以って運転性能、排気浄化性能の悪
化を最小に抑制することができる内燃機関の学習機能付
空燃比制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、図
1に示すように、それぞれ異なる特性値を検出すること
で機関負荷を検出する2種以上の機関負荷検出手段
1 ,A2 ,・・と、所定の運転領域で領域の変化に応
じて使用分担率を徐々に変化させつつ使用する機関負荷
検出手段A1 ,A2 ,・・を切り換える使用負荷検出値
切換手段Bと、検出された機関負荷に応じて空燃比の基
本制御値を設定する基本制御値設定手段Cと、機関吸入
混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段Dと、該空燃
比検出手段Dが検出する実際の機関吸入混合気の空燃比
を目標空燃比に近づけるように、前記空燃比の基本制御
値を空燃比フィードバック補正値により増減補正して空
燃比をフィードバック制御する空燃比フィードバック制
御手段Eと、前記空燃比フィードバック補正値の基準値
からの偏差を縮小するように、更新修正される学習値を
用いて前記基本制御値を修正する空燃比学習手段Fと、
を含んで構成した内燃機関の学習機能付空燃比制御装置
において、前記使用する機関負荷検出手段A1 ,A2
・・の切り換え時に、実際の機関負荷に対する各機関負
荷検出手段A1 ,A2 ,・・が検出する機関負荷との比
に基づいて機関負荷検出手段A1 ,A2 ,・・毎に前記
学習値を設定する検出負荷別学習値設定手段Gを備える
ようにした。
【0014】
【作用】かかる構成によれば、それぞれ異なる特性値を
検出することで機関負荷を検出する2種以上の機関負荷
検出手段を備え、所定の運転領域で領域の変化に応じて
使用分担率を徐々に変化させつつ使用する機関負荷検出
手段を切り換えるようにした場合に、該切り換え時にお
いて、検出負荷別学習値設定手段により、実際の機関負
荷に対する各機関負荷検出手段が検出する機関負荷との
比に基づいて機関負荷検出手段毎に学習値を設定する。
これにより、該切り換え時に、例えば2つの機関負荷検
出手段が所定の使用分担率で同時使用されていても、各
機関負荷検出手段毎に設定された学習値に基づいて、検
出誤差の増大や故障等が発生した機関負荷検出手段を容
易に特定することができる。したがって、例えば、異常
が発生した機関負荷検出手段が検出されたときには、正
常な機関負荷検出手段のみで空燃比制御を行なうように
することで、空燃比段差の発生を最小に抑えることがで
き、以って機関運転性の悪化、排気浄化性能の悪化を最
小に留めることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2において、機関1にはエアクリーナ2から
吸気ダクト3、スロットル弁4及び吸気マニホールド5
を介して空気が吸入される。吸気マニホールド5の各ブ
ランチ部には、各気筒別に燃料噴射弁6が設けられてい
る。この燃料噴射弁6は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、コントロールユニット50からの駆動パルス信号に
より通電されて開弁し、燃料ポンプから圧送されてプレ
ッシャレギュレータにより所定圧力に制御された燃料
を、機関1に噴射供給する。
【0016】機関1の各燃焼室には点火栓7が設けられ
ており、これにより火花点火して混合気を燃焼させる。
そして、機関1からは、排気マニホールド8、排気ダク
ト9、排気浄化触媒としての三元触媒10を介して排気
が大気中に排出される。ここで、三元触媒10は排気中
のCO,HCの酸化とNOX の還元を行って排気を浄化
しているものである。
【0017】コントロールユニット50は、CPU,R
OM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス
等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各
種センサからの入力信号を受け、後述の如く演算処理し
て、燃料噴射弁6の作動を制御する。なお、該コントロ
ールユニット50は、使用負荷検出値切換手段、基本制
御値設定手段、空燃比フィードバック制御手段、空燃比
学習手段、及び検出負荷別学習値設定手段としての機能
を兼ね備えている。
【0018】前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の
吸入空気流量Qmに応じた信号を出力する。また、スロ
ットル弁4の下流側の吸気ダクト3には、吸気圧力セン
サ14、吸気温度センサ15がそれぞれ設けられてい
て、それぞれ吸気ダクト3内の吸気圧力Pm、吸気温度
Tmに応じた信号を出力する。
【0019】これらエアフローメータ13及び吸気圧力
センサ14が、それぞれ機関負荷検出手段を構成する。
また、図3で図示しないディストリビュータには、クラ
ンク角センサ16が内蔵されており、該クランク角セン
サ16から機関回転と同期して出力されるクランク単位
角信号を一定時間カウントして、または、クランク基準
角信号の周期を計測して機関回転速度Nを検出する。
【0020】また、機関1のウオータジャケットの冷却
水温度Twを検出する水温センサ17が設けられてい
る。また、排気マニホールド8の集合部には、空燃比検
出手段としての酸素センサ18が設けられている。この
酸素センサ18は、排気中の酸素濃度に感応して出力値
が変化するセンサであり、例えば、大気に対する排気中
の酸素濃度比に応じた起電力を発生する構成となってい
る。そして、かかる酸素センサ18の出力値に基づいて
燃焼用混合気の空燃比を目標空燃比(理論空燃比)を中
心としてフィードバック制御するようになっている。
【0021】ここにおいて、コントロールユニット50
に内蔵されたマイクロコンピュータのCPUは、図3の
フローチャートに示すROM上のプログラムに従って演
算処理を行ない、機関1への燃料噴射量を演算する。ス
テップ1(図では、S1と記してある。以下、同様)で
は、クランク角センサ16の信号に基づいて現在の機関
回転速度Nを求め、予め設定されている“L jetronic
方式と、“Djetronic”方式と、の使用分担率を、図7
に基づいて検索する。
【0022】ステップ2では、ステップ1で検索された
分担率に応じて燃料噴射量を演算する。つまり、エアフ
ローメータ13により検出された吸入空気流量Qmに基
づいて基本燃料噴射量TpL を演算すると共に、吸気圧
力センサ14により検出された吸気圧力Pm、吸気温度
Tm等に基づいて基本燃料噴射量TpD を演算する。そ
して、ステップ1で求めた使用分担率が
“Ljetronic”:“Djetronic”=A:(1−A)であ
ったとすると、前記TpL とTpD にそれぞれ使用分担
率を乗算し、A×TpL と(1−A)×TpD とを求
め、これらを合計した最終的な基本燃料噴射量Tp(=
A×TpL +(1−A)×TpD )を求める。
【0023】ステップ3では、“Ljetronic”方式と
“Djetronic”方式の各方式毎に、各種補正係数COE
L (及びCOEFL )=1+KMR+KTW+KAS+KAI
+・・・を演算する。なお、KMRは空燃比補正係数、K
TWは水温増量補正係数、KASは始動及び始動後増量補正
係数、KAIはアイドル後増量補正係数である。ステップ
4では、“Ljetronic”方式と“Djetronic”方式の各
方式毎に、機関回転速度Nと基本燃料噴射量TpL (若
しくはTpD )とに対応して学習補正係数KLRNL (若し
くはKLRND )を記憶してあるRAM上のマップを参照
し、実際のN、TpL (若しくはTpD )に対応する学
習補正係数KLRNL (若しくはKLRN D )を検索する。な
お、学習が開始されていない時点では、学習補正係数KL
RNL(若しくはKLRND )として全て初期値1を記憶させ
てある。
【0024】ステップ5では、バッテリ電圧に基づいて
電圧補正分Tsを設定する。これは、バッテリ電圧の変
動による燃料噴射弁6の噴射流量変化を補正するための
ものである。ステップ6では、最終的な燃料噴射量Ti
を次式に従って演算する。 Ti=〔A×TpL ×COEFL ×KLRNL +(1−A)
×TpD ×COEFD×KLRND 〕×LAMBDA+Ts ここで、LAMBDAは、空燃比フィードバック補正係数であ
って、後述する図 の空燃比フィードバック制御ルーチ
ンによって設定され、その基準値は1である。
【0025】ステップ7では、演算されたTiを出力用
レジストにセットする。これにより、予め定められた機
関回転同期(例えば1回転毎)の燃料噴射タイミングに
なると、最新にセットされたTiの噴射パルス幅をもつ
駆動パルス信号が燃料噴射弁6に送られ、燃料噴射が行
なわれる。図4は、空燃比フィードバック制御ルーチン
で、回転同期或いは時間同期で実行され、これにより空
燃比フィードバック補正係数LAMBDAが設定される。
【0026】ステップ11では、空燃比フィードバック制
御可能な運転状態か否かを判断する。NOの場合には、
ステップ12へ進んでλcontフラグを0にして本フローを
終了する。YESの場合には、ステップ13へ進んでλ
contフラグを1にセットしたあと、ステップ14へ進む。
なお、空燃比フィードバック制御可能な運転状態か否か
は、始動時、低水温時、酸素センサ18の低活性化時、
酸素センサ18の故障時、高負荷時、アイドル運転時で
ないこと等に基づいて判断される。
【0027】ステップ14では、酸素センサ18の出力電
圧VO2を読み込み、次のステップ15でスライスレベル電
圧Vref と比較することにより空燃比のリーン・リッチ
を判定する。空燃比がリーン(VO2<Vref )のときに
は、ステップ15からステップ16へ進んでリッチからリー
ンへの反転時(反転直後)であるか否かを判定し、反転
時には、ステップ17へ進む。
【0028】ステップ17では、後述する図5の学習ルー
チンのために、前回の空燃比フィードバック補正係数LA
MBDAを読み込んで、空燃比フィードバック補正係数LAMB
DAL(及びLAMBDAD )の基準値1からの偏差Δa=LAMBD
A−1を記憶する。その後、ステップ18へ進んで、空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAを前回値に対して所定
の比例定数PR分増大させる。なお、反転時以外はステ
ップ19へ進んで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを
前回値に対して積分定数IR分増大させ、こうして空燃
比フィードバック補正係数LAMBDAを一定の傾きで増大さ
せる。
【0029】空燃比がリッチ(VO2>Vref )のときに
は、ステップ15からステップ20へ進んでリーンからリッ
チへの反転時(反転直後)であるか否かを判定し、反転
時にはステップ21へ進む。ステップ21では、後述する図
5の学習ルーチンのために、前回の空燃比フィードバッ
ク補正係数LAMBDAを読み込んで、空燃比フィードバック
補正係数LAMBDAの基準値1からの偏差Δb=LAMBDA−1
を記憶する。
【0030】その後、ステップ22へ進んで、空燃比フィ
ードバック補正係数LAMBDAを前回値に対し所定の比例定
数PL分減少させる。なお、反転時以外は、ステップ23
へ進んで空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを前回値
に対し所定の積分定数IL分減少させ、こうして空燃比
フィードバック補正係数LAMBDAを一定の傾きで減少させ
る。
【0031】以上が、空燃比フィードバック制御ルーチ
ンの説明である。次に、図5に示す学習ルーチンについ
て説明する。ステップ31では、λcontフラグが1である
か否かを判定する。0の場合には、本ルーチンを終了す
る。これは、空燃比フィードバック制御が停止されてい
るときは学習を行なうことができないからである。
【0032】ステップ32では、所定の学習条件が成立し
ているか否かを判定する。ここで、所定の学習条件と
は、水温Twが所定値以上であり、機関回転速度Nと基
本燃料噴射量Tpとによる機関運転状態のエリアが定ま
り、かつその同一エリアで酸素センサ18のリーン・リ
ッチ反転回数が所定値以上となって、定常状態にあるこ
と等を条件とする。かかる条件が満たされていないとき
には、本ルーチンを終了する。
【0033】空燃比フィードバック制御中で、かつ所定
の学習条件が成立し、学習する機関運転状態のエリアが
定まったときには、ステップ33へ進んで前述のΔaとΔ
bとの平均値を求める。このとき、記憶されているΔa
とΔbとは、図8に示すように空燃比フィードバック補
正係数LAMBDAの増減方向の反転から反転までの空燃比フ
ィードバック補正係数LAMBDAの基準値1からの偏差のピ
ーク値であり、これらの平均値を求めることにより、空
燃比フィードバック補正係数LAMBDAの基準値1からの平
均的な偏差ΔLAMBDAを求めている。
【0034】ステップ34では、RAM上のマップに現在
の機関運転状態のエリアに対応して記憶してある学習補
正係数KLRNL ,KLRND (初期値1)を検索して読み出
す。ステップ35では、“Ljetronic”方式により検出さ
れる吸入空気量Qm(Tp L )の真の吸入空気量Qi
(Tp×LAMBDA)に対する検出誤差を無くすための学習
補正係数KLRNL と、“Djetronic”方式により検出され
る吸気圧力Pm(Tp D )の真の吸入空気量Qi(Tp
×LAMBDA)に対する検出誤差を無くすための学習補正係
数KLRND とに分離するために、空燃比フィードバック補
正係数LAMBDAの基準値からの偏差ΔLAMBDAに、目標空燃
比が得られる機関負荷(Tp×LAMBDA)と機関負荷検出
手段毎に検出される機関負荷(TpL 及びTpD )との
比を乗算し、該求めた値を、次式に従って現在の学習補
正係数KLRNL ,KLRND に、所定割合加算することによっ
て、新たな学習補正係数KLRNL ,KLRND を演算する。
【0035】 KLRNL ←KLRNL +M×ΔLAMBDA×Tp/TpL KLRND ←KLRND +M×ΔLAMBDA×Tp/TpD (Mは、加算割合定数で、1≧M>0) 次に、ステップ36に進んで、RAM上のマップの同一エ
リアの学習補正係数KLRNL 及びKLRND のデータを書き換
える。
【0036】これにより、エリア毎に学習補正係数KLRN
L 及びKLRND が設定・更新され、前記空燃比フィードバ
ック補正係数LAMBDAによる補正なしで演算される燃料噴
射量Tiにより目標空燃比が得られるようにして、応答
性良く当該制御を行なうことができる。ところで、本実
施例では、学習補正係数KLRNを、“Ljetronic”方式に
より検出される吸入空気量Qmの真の吸入空気量Qiに
対する検出誤差を無くすための学習補正係数KLRNL と、
“Djetronic”方式により検出される吸気圧力Pmの真
の吸入空気量Qiに対する検出誤差を無くすための学習
補正係数KLRND とに分離したことにより、例えば、エア
フローメータ13、吸気圧力センサ14の検出誤差の増
大、故障等を容易に検出することができる。
【0037】ここで、図6に示す機関負荷検出手段の異
常検出ルーチンについて説明する。ステップ41では、前
回の学習補正係数KLRNL ,KLRND と、今回学習された学
習補正係数KLRNL ,KLRND との偏差ΔKLRNL ,ΔKLRND
を、それぞれ求める。ステップ42では、該求めた|ΔKL
RNL |と、|ΔKLRND |の何れかが、予め設定してある
所定値F以上であるか否かを判定する。YESの場に
は、ステップ43へ進み、NOの場合にはステップ45に進
む。
【0038】ステップ43では、その所定値F以上となっ
た側の制御方式における機関負荷検出手段に故障が生じ
たと診断する。つまり、例えばエアフローメータ13が
断線などして出力異常をきたし、吸気圧力センサ14が
正常である場合には、前述のM×ΔLAMBDA×Tp/Tp
L におけるTpL が0に近づくため新しい学習補正係数
KLRNL が極大化する。
【0039】一方、前述のM×ΔLAMBDA×Tp/TpD
におけるTpD は変化せず、また(ΔLAMBDA×Tp)は
真の吸入空気量Qiのときに目標空燃比が得られる燃料
噴射量であるから、真の吸入空気量Qiが変化しない限
り、TpとΔLAMBDAが夫々変化しても、(ΔLAMBDA×T
p)自体に変化はない。つまり、新しい学習補正係数KL
RND は旧学習補正係数KLRND に対して変化しない。
【0040】したがって、前記ΔKLRNL ,ΔKLRND の何
れか一方が大きく変化し、他方が変化しない場合には、
変化した側の機関負荷検出手段が故障し、変化しない側
の機関負荷検出手段が正常であると診断することができ
るのである。該ステップ43では、上記の診断結果に基づ
いて、ワーニングランプを点灯させるなどして、故障し
た側の機関負荷検出手段を運転者に認識させる。
【0041】ステップ44では、前記診断結果に基づき分
担率による空燃比制御を停止して、正常な機関負荷検出
手段のみを使用して空燃比制御を行なう。これにより、
急激な空燃比段差を抑制することができる。ステップ45
では、前記所定値Fより小さい所定値Gと、|ΔKLRNL
|と、|ΔKLRND |を比較し、|ΔKLRNL |と、|ΔKL
RND |の何れかが、前記所定値G以上か否かを診断す
る。YESの場合には、ステップ46へ進み、NOの場合
には正常であると見做して本ルーチンを終了する。
【0042】ステップ46では、その所定値G以上となっ
た側の機関負荷検出手段の検出誤差が大きくなったと判
断する。つまり、例えば脈動発生回転速度領域が変化し
た場合や、ブローバイ量が変化した場合や、或いは大気
圧変化(高地運転時)や大気温度変化が大きい場合に、
一方の機関負荷検出手段の検出誤差が当該学習エリアに
おいて大きいと判断して、検出誤差が少ない学習エリア
において“Ljetronic”と“Djetronic”とを切り換え
るように分担率マップの機関回転速度Nの領域を変更す
るか、或いは当該検出誤差が大きくなった学習エリアに
到達するまでに“Ljetronic”と“Djetronic”とを切
り換えが完了するように分担率を適宜変更する。
【0043】これにより、検出誤差要因(センサの個体
差、脈動、偏流、大気圧や大気温度等)が変化し、機関
負荷検出手段の検出誤差が大きく、空燃比段差が大きく
なるような場合でも、空燃比段差の発生を抑制しつつ目
標の制御方式に切り換えることができる。以上のよう
に、本実施例によれば、使用する機関負荷検出手段の切
り換え時において、実際の機関負荷(ΔLAMBDA×Tp)
と、エアフローメータ13、吸気圧力センサ14の検出
値に基づいて夫々設定される機関負荷TpL ,TpD
の比に基づいて、前記機関負荷TpL ,TpD に対する
学習補正係数を夫々別個に設定するようにしたので、エ
アフローメータ13、吸気圧力センサ14の検出誤差の
増大や故障等を容易かつ迅速に検出することができるの
で、例えば、該異常状態のときにはエアフローメータ1
3、吸気圧力センサ14の切り換えを停止して正常なセ
ンサのみで空燃比制御を行なうようにすることで、空燃
比段差の発生を最小に抑えて、以って機関運転性の悪
化、排気浄化性能の悪化を最小に留めることができる。
【0044】なお、本実施例では、“Ljetronic”方式
と“Djetronic”方式とを備えるものについて説明した
が、勿論他の機関負荷検出手段、例えばスロットルセン
サの開度信号を利用するもの、或いは所謂
“Kjetronic”方式等を備えてもよく、また2以上の機
関負荷検出手段を切り換えて用いる場合にも適用可能で
ある。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
それぞれ異なる特性値を検出することで機関負荷を検出
する2種以上の機関負荷検出手段を備え、所定の運転領
域で領域の変化に応じて使用分担率を徐々に変化させつ
つ使用する機関負荷検出手段を切り換える場合に、該切
り換え時に、検出負荷別学習値設定手段により機関負荷
検出手段毎に設定された学習値に基づいて、検出誤差の
増大や故障等が発生した機関負荷検出手段を容易に特定
することができるので、例えば、何れかの機関負荷検出
手段に異常が発生した場合には、正常な機関負荷検出手
段のみで空燃比制御を行なうようにすることでき、これ
により空燃比段差の発生を最小に抑えて、以って機関運
転性の悪化、排気浄化性能の悪化を最小に留めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示すブロック図。
【図2】 本発明の全体構成図。
【図3】 本発明の燃料噴射量演算ルーチンを説明する
フローチャート。
【図4】 本発明の空燃比フィードバック制御ルーチン
を説明するフローチャート。
【図5】 本発明の学習ルーチンを説明するフローチャ
ート。
【図6】 本発明の機関負荷検出手段の異常検出ルーチ
ンを説明するフローチャート。
【図7】 本発明の使用分担率の説明図。
【図8】 空燃比フィードバック補正係数の変化を示す
図。
【符号の説明】
1 機関 6 燃料噴射弁 13 エアフロメータ 14 吸気圧力センサ 16 クランク角センサ 18 酸素センサ 50 コントロールユニット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ異なる特性値を検出することで機
    関負荷を検出する2種以上の機関負荷検出手段と、 所定の運転領域で領域の変化に応じて使用分担率を徐々
    に変化させつつ使用する機関負荷検出手段を切り換える
    使用負荷検出値切換手段と、 検出された機関負荷に応じて空燃比の基本制御値を設定
    する基本制御値設定手段と、 機関吸入混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、 該空燃比検出手段が検出する実際の機関吸入混合気の空
    燃比を目標空燃比に近づけるように、前記空燃比の基本
    制御値を空燃比フィードバック補正値により増減補正し
    て空燃比をフィードバック制御する空燃比フィードバッ
    ク制御手段と、 前記空燃比フィードバック補正値の基準値からの偏差を
    縮小するように、更新修正される学習値を用いて前記基
    本制御値を修正する空燃比学習手段と、 を含んで構成した内燃機関の学習機能付空燃比制御装置
    において、 前記使用する機関負荷検出手段の切り換え時に、実際の
    機関負荷に対する各機関負荷検出手段が検出する機関負
    荷との比に基づいて機関負荷検出手段毎に前記学習値を
    設定する検出負荷別学習値設定手段を備えたことを特徴
    とする内燃機関の学習機能付空燃比制御装置。
JP5220024A 1993-09-03 1993-09-03 内燃機関の学習機能付空燃比制御装置 Pending JPH0777090A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010270692A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の異常診断装置
JP2018173069A (ja) * 2017-04-01 2018-11-08 ダイハツ工業株式会社 吸入空気量センサの異常判定装置

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JP2010270692A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の異常診断装置
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