JPH09291054A - 5核体ノボラック化合物およびそれの感光剤への使用 - Google Patents
5核体ノボラック化合物およびそれの感光剤への使用Info
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- JPH09291054A JPH09291054A JP10248596A JP10248596A JPH09291054A JP H09291054 A JPH09291054 A JP H09291054A JP 10248596 A JP10248596 A JP 10248596A JP 10248596 A JP10248596 A JP 10248596A JP H09291054 A JPH09291054 A JP H09291054A
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Abstract
て有用なノボラック系の化合物を提供し、その感光剤を
用いてレジスト性能の向上を図る。 【解決手段】 式(I)で示される化合物。 R1 〜R5 は各々、水素または1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−もしくは−5−スルホニルを表す。このう
ちR1 〜R5 がすべて水素である化合物は、2,6−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2,5,
6−トリメチルベンジル)−4−メチルフェノールとパ
ラクレゾールを反応させることにより製造でき、これを
1,2−ナフトキノンジアジド−4−または−5−スル
ホニルハライドと反応させることにより、R1 〜R5 の
少なくとも一つが1,2−ナフトキノンジアジドスルホ
ニルとなった化合物Aを製造できる。化合物Aは、アル
カリ可溶性樹脂と混合してレジスト組成物となる。
Description
ラック化合物およびそれの感光剤分野への適用に関する
ものである。
合物をキノンジアジドスルホン酸エステル化し、半導体
微細加工用のレジスト組成物における感光剤として用い
ることは公知である。すなわち、キノンジアジド基を有
する化合物とノボラック樹脂を含む組成物を金属基体上
に塗布し、これに300〜500nmの光を照射すると、
キノンジアジド基が分解してカルボキシル基を生じ、ア
ルカリ不溶の状態からアルカリ可溶の状態になることを
利用して、かかる組成物はポジ型レジストとして用いら
れる。こうしたポジ型レジストは、解像力に優れるとい
う特徴を有することから、半導体用の各種集積回路の製
作に利用されている。
年、高集積化に伴い、微細化の一途をたどっており、今
やサブミクロンのパターン形成が要求されるに至ってい
る。そのなかでもリソグラフィープロセスは、集積回路
製造時の重要な地位を占めており、ポジ型レジストにつ
いても、一層優れた解像度(高いγ値)が求められるよ
うになっている。
脂を含有するレジスト材料については、各成分の組み合
わせについて従来から数多くの提案がなされている。例
えば特開平 1-189644 号公報(= USP 5,153,096) には、
フェノール性水酸基を少なくとも2個有するトリフェニ
ルメタン系の化合物をキノンジアジドスルホン酸エステ
ル化したものを、感光剤として用いることが記載されて
いる。しかしながらこうした公知の感光剤を用いても、
現在の超高集積回路作成のための微細加工用、いわゆる
サブミクロンリソグラフィー用のレジストとしては限界
があった。そこで、感度、解像度、耐熱性等のレジスト
性能を向上させるための種々の検討が行われている。
スト組成物の感光剤成分となりうる、あるいはその原料
となりうる新規な5核体ノボラック化合物を提供するこ
とにある。
て、高感度、高解像力、良好なプロファイル、良好なフ
ォーカス許容性、少ない現像残渣など、諸性能のバラン
スがとれたレジスト組成物を提供することにある。
を行った結果、フェノール性水酸基を5個有する特定構
造の5核体ノボラック化合物を見出し、そしてこの化合
物をキノンジアジドスルホン酸エステル化したものを感
光剤として用いることにより、上記の目的が達成される
ことを見出し、本発明を完成した。
5核体ノボラック化合物を提供するものである。
は互いに独立に、水素または1,2−ナフトキノンジア
ジド−4−もしくは−5−スルホニルを表す。ここでい
う1,2−ナフトキノンジアジド−4−もしくは−5−
スルホニルとは、次のいずれかの式で示される基を意味
する。
4 およびR5 がすべて水素である化合物、すなわち、
2,6−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ
−5−メチルベンジル)−2,5,6−トリメチルベン
ジル〕−4−メチルフェノールは、2,6−ビス(4−
ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2,5,6−トリ
メチルベンジル)−4−メチルフェノールとパラクレゾ
ールを反応させることにより、製造することができる。
さらに、この2,6−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2
−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−2,5,6−ト
リメチルベンジル〕−4−メチルフェノールを、1,2
−ナフトキノンジアジド−4−または−5−スルホニル
ハライドと反応させることにより、式(I)で示され、
R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 のうち少なくとも一
つが1,2−ナフトキノンジアジド−4−または−5−
スルホニルである化合物を製造することができる。
R3 、R4 およびR5 がすべて水素である2,6−ビス
〔4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチル
ベンジル)−2,5,6−トリメチルベンジル〕−4−
メチルフェノールを、 簡単のため5核体ノボラック
(I)と、その原料となる2,6−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−ヒドロキシメチル−2,5,6−トリメチルベ
ンジル)−4−メチルフェノールを、簡単のため3核体
ジメチロールと、また、式(I)におけるR1 、R2 、
R3 、R4 およびR5 のうち少なくとも一つが1,2−
ナフトキノンジアジド−4−または−5−スルホニルで
ある化合物を、簡単のためエステル(I)と、それぞれ
呼ぶことがある。
R2 、R3 、R4 およびR5 の一つが1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−または−5−スルホニルであり、残
りが互いに独立に、水素または1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−もしくは−5−スルホニルである化合物を
有効成分とする感光剤を提供し、さらには、かかる感光
剤をアルカリ可溶性ノボラック樹脂とともに含有するレ
ジスト組成物をも提供する。
R3 、R4 およびR5 のうち少なくとも一つが1,2−
ナフトキノンジアジド−4−または−5−スルホニルで
あるエステル(I)は、紫外線や遠紫外線(エキシマー
レーザーなどを含む)のような放射線に感応する感光剤
として有用である。また、R1 、R2 、R3 、R4 およ
びR5がすべて水素である5核体ノボラック(I)は、
かかる感光剤の前駆体として有用である。
水素である5核体ノボラック(I)は、例えば、前記3
核体ジメチロールとパラクレゾールを反応させることに
より製造することができる。この反応の原料となる3核
体ジメチロールは、例えば、2,6−ビス(4−ヒドロ
キシ−2,3,6−トリメチルベンジル)−4−メチル
フェノールとホルムアルデヒドとを、アルカリ触媒の存
在下で反応させることにより、製造できる。また、2,
6−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルベ
ンジル)−4−メチルフェノールは、例えば、パラクレ
ゾールにホルムアルデヒドを縮合させて2,6−ビス
(ヒドロキシメチル)−4−メチルフェノールとし、こ
れをさらに2,3,5−トリメチルフェノールと縮合さ
せることにより、製造できる。
6−トリメチルベンジル)−4−メチルフェノールの製
造までは、常法に従って行うことができる。以下、この
化合物から出発して、3核体ジメチロール、さらには5
核体ノボラック(I)、そしてエステル(I)へと導く
反応を、順次説明していく。
6−トリメチルベンジル)−4−メチルフェノールとホ
ルムアルデヒドの反応により3核体ジメチロールを製造
するにあたって、両反応原料は、1:2〜10、好まし
くは1:4〜8のモル比で用いられる。この反応はアル
カリ触媒の存在下で行われ、このアルカリ触媒は、無機
塩基および有機塩基のいずれでもよいが、特に水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウムなどの無機塩基が好ましく、なかでも水酸化ナトリ
ウムが好ましく用いられる。アルカリ触媒は、2,6−
ビス(4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチルベンジ
ル)−4−メチルフェノールに対し、好ましくは0.5〜
8モル倍、より好ましくは1〜5モル倍の範囲で使用さ
れる。
応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
水、メタノールなどの極性溶媒が好ましく、なかでも、
テトラヒドロフランと水の混合溶媒が好ましく使用され
る。反応溶媒は、2,6−ビス(4−ヒドロキシ−2,
3,6−トリメチルベンジル)−4−メチルフェノール
に対して、2〜30重量倍の範囲で使用するのが好まし
い。テトラヒドロフランと水の混合溶媒を用いる場合
は、水に対してテトラヒドロフランの量が0.05〜1重
量倍、さらには0.1〜0.5重量倍の範囲となるようにす
るのが好ましい。
の温度で行われる。反応原料の仕込みにあたっては、
2,6−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,6−トリメチ
ルベンジル)−4−メチルフェノール、アルカリ触媒お
よび溶媒の混合物中へ、ホルムアルデヒドを添加してい
く方法が好ましい。
チロールは、次にパラクレゾールと反応させて、5核体
ノボラック(I)へと導かれる。この反応において、パ
ラクレゾールは、3核体ジメチロールに対し、一般的に
は2〜50のモル比、好ましくは4〜20のモル比で用
いられる。 この際、酸触媒を存在させるのが好まし
い。酸触媒は、塩酸や硫酸のような無機酸、ギ酸や酢
酸、プロピオン酸、パラトルエンスルホン酸のような有
機酸のいずれでもよいが、なかでも塩酸や硫酸のような
鉱酸またはパラトルエンスルホン酸が、とりわけパラト
ルエンスルホン酸が好ましく用いられる。酸触媒は、3
核体ジメチロールに対し、通常1当量以下、好ましくは
0.1〜0.5当量の範囲で用いられる。
の場合の反応溶媒は、 アルコール類、水、芳香族溶媒
などであることができる。アルコール類としては、低級
アルコール類、例えば、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどが挙げられ、なかでもメタノ
ールが好ましく用いられる。 また芳香族溶媒として
は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素が挙げられ、なかでもトルエンが好ましく用
いられる。反応溶媒は、パラクレゾールの量を基準に、
一般的には0.5〜5重量倍の範囲で、好ましくは1〜3
重量倍の範囲で使用される。反応は通常、10℃から沸
点までの範囲、好ましくは15〜60℃の範囲の温度で
行われる。この反応は、通常大気圧下で進行する。
合は、反応の進行とともに、またそれより高い温度で反
応を行った場合は、反応終了後、室温まで冷却すること
により、目的物である5核体ノボラック(I)の結晶が
析出してくる。この結晶を取り出すことにより、粗生成
物が得られ、その後任意の精製手段を施すことができ
る。例えば、この化合物は常温で芳香族溶媒への溶解度
が小さいので、芳香族溶媒からの晶析を行うことによ
り、あるいは必要に応じてそれを繰り返すことにより、
精製することができる。この際に用いる晶析溶媒は、反
応に用いた溶媒と同じであっても異なっていてもよい。
ジアジドスルホン酸エステル化して半導体製造用のレジ
スト組成物における感光剤とする場合は、水への溶解度
が9g/100g以下である溶媒に上記粗生成物を溶解
したあと、水洗分液することにより、金属分を低減させ
ておくのが好ましい。ここで、水への溶解度が9g/1
00g以下とは、20℃の水100gに溶ける最大量が
9g以下であることを意味する。ここで用いる溶媒は、
20℃において、5核体ノボラック(I)の溶解度が1
g/100g以上であるのが好ましい。かかる溶媒とし
ては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミルの
ような酢酸エステル類、メチルイソブチルケトン、2−
ヘプタノンのようなケトン類が挙げられ、なかでも酢酸
エチルが好ましく用いられる。 こうして金属の低減化
を図った5核体ノボラック(I)を含む溶液からは、さ
らに芳香族溶媒を加えて、目的物を晶析させることがで
きる。ここで用いる芳香族溶媒は、反応に用いたものと
同じであっても異なっていてもよいが、好ましくはトル
エンが用いられる。
は、例えばキノンジアジドスルホン酸エステル化して、
感光剤とすることができる。エステル化にあたっては、
1,2−キノンジアジド骨格を有する各種のスルホン酸
誘導体を用いることができるが、好ましくは、1,2−
ナフトキノンジアジド−4−または−5−スルホニルハ
ライドが用いられる。また、1,2−ナフトキノンジア
ジド−4−スルホニルハライドと1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホニルハライドの混合物を用いるこ
ともできる。エステル化反応において、1,2−ナフト
キノンジアジド−4−および/または−5−スルホニル
ハライドは、5核体ノボラック(I)に対して、通常
1.2〜6のモル比、好ましくは1.4〜5のモル比、さら
に好ましくは1.4〜3のモル比で用いられる。
在下で行われる。脱ハロゲン化水素剤としては、一般的
に塩基性の化合物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素
ナトリウムのような無機塩基、エチルアミン、エタノー
ルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、トリ
エチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジ
エチルアニリンのようなアミン類が挙げられる。脱ハロ
ゲン化水素剤は、1,2−ナフトキノンジアジドスルホ
ニルハライドに対し、通常1.05〜1.5のモル比、好ま
しくは1.05〜1.2、さらに好ましくは1.1〜1.2のモ
ル比で用いられる。
る。反応溶媒としては、エーテル類、ラクトン類、脂肪
族ケトン類などが挙げられ、なかでも、ジオキソラン、
1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロ
ラクトン、アセトン、2−ヘプタノンなどが好ましい。
これらをそれぞれ単独で、または2種類以上組み合わせ
て用いることができるが、とりわけ1,4−ジオキサン
が好ましい。 反応溶媒は、5核体ノボラック(I)と
キノンジアジドスルホニルハライドの合計量を基準に、
通常は2〜6重量倍の範囲で、好ましくは3〜5重量
倍、さらに好ましくは4〜5重量倍の範囲で使用され
る。このエステル化反応は、常圧下、常温付近で十分に
進行し、一般的には20〜30℃の範囲の温度が採用さ
れ、2〜10時間程度行われる。
固形物を濾過したあと、濾液を薄い酸水溶液、例えば
0.1〜2重量%程度の濃度の酢酸水溶液と混合すれば、
目的物であるエステル(I)が析出してくる。これを濾
過、洗浄および乾燥することにより、エステル(I)を
取り出すことができる。
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルハライドのモ
ル比にもよるが、通常は式(I)におけるR1 、R2 、
R3 、R4 およびR5 のいずれか一つがキノンジアジド
スルホニルとなったもの(モノエステル)、 それらの
いずれか二つがキノンジアジドスルホニルとなったもの
(ジエステル)、それらのいずれか三つがキノンジアジ
ドスルホニルとなったもの(トリエステル)、それらの
いずれか四つがキノンジアジドスルホニルとなったもの
(テトラエステル)、およびそれらのすべてがキノンジ
アジドスルホニルとなったもの(ペンタエステル)のう
ち、2種以上の混合物として得られる。この混合物は、
通常そのまま感光剤として用いることができる。
いし中程度の紫外線や、エキシマーレーザー等を含む遠
紫外線のような放射線に感応する感光剤として、有利に
使用することができる。この感光剤は、アルカリ可溶性
ノボラック樹脂と組み合わせて、ポジ型レジスト用の感
光性組成物とした場合に、高い効果を発揮する。
物の1,2−キノンジアジドスルホン酸エステルを併用
することもできる。併用されるキノンジアジドスルホン
酸エステルの具体例としては、例えば、特開平 5-20414
8 号公報に記載の化合物、特開平 5-323597 号公報(= U
SP 5,407,778) に記載の化合物、特開平 6-167805 号公
報(= USP 5,407,779) に記載の化合物、次式(II)
を表し;R11およびR12の他方、R13、R14ならびにR
15は互いに独立に、水素、炭素数6以下のアルキル、炭
素数6以下のシクロアルキル、炭素数6以下のアルケニ
ル、炭素数6以下のアルコキシまたはハロゲンを表し;
R16およびR17は互いに独立に、水素、炭素数6以下の
アルキルもしくは炭素数6以下のアルケニルを表すか、
または両者が末端で一緒になって、両者が結合する炭素
原子とともに炭素数6以下のシクロアルカン環を形成
し;Q1 、Q2 、Q3 およびQ4 の一つは1,2−ナフ
トキノンジアジドスルホニルを表し、残りは互いに独立
に、水素または1,2−ナフトキノンジアジドスルホニ
ルを表す)
た特願平 7-58826号に記載のもの)などが挙げられる。
アジドスルホン酸エステルを用いる場合はそれをも含め
て、感光剤は、レジスト組成物中の全固形分の量を基準
に、10〜50重量%の範囲で含有するのが好ましい。
ノボラック樹脂は、フェノール性水酸基を少なくとも1
個有する化合物とアルデヒドとを、酸触媒の存在下に縮
合させて得られるものであって、その種類は特に限定さ
れず、レジスト分野で用いられる各種のものであること
ができる。ノボラック樹脂の原料となるフェノール系化
合物としては、メタクレゾール、パラクレゾール、オル
トクレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレ
ノール、3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチ
ルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノー
ル、t−ブチルハイドロキノンなどが挙げられる。また
ノボラック樹脂のもう一方の原料であるアルデヒドとし
ては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズア
ルデヒド、グリオキサール、サリチルアルデヒドなどが
挙げられる。特にホルムアルデヒドは、約37重量%の
水溶液として工業的に量産されており、好適に用いられ
る。
2種以上と、アルデヒドの1種または2種以上とを、酸
触媒の存在下で縮合させることにより、ノボラック樹脂
が得られる。触媒としては、有機酸、無機酸、二価金属
塩などが用いられ、具体例としては、シュウ酸、酢酸、
パラトルエンスルホン酸、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸亜
鉛などが挙げられる。縮合反応は常法に従って行うこと
ができ、例えば60〜120℃の範囲の温度で2〜30
時間程度行われる。また、反応はバルクで行っても、適
当な溶媒中で行ってもよい。
像残渣を少なくするなどの目的で、例えば分別などの操
作を施して、 そのゲル浸透クロマトグラフィー(GP
C)(UV254nmの検出器を使用)によるパターンに
おいて、ポリスチレン換算分子量で900以下の成分の
面積比が、未反応のフェノール系化合物のパターン面積
を除く全パターン面積に対して25%以下、さらには2
0%以下となるようにしておくのが好ましい。 分別を
行う場合は、ノボラック樹脂を、良溶媒、例えば、メタ
ノールやエタノールのようなアルコール類、アセトンや
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのような
ケトン類、エチルセロソルブのようなグリコールエーテ
ル類、エチルセロソルブアセテートのようなグリコール
エーテルエステル類、テトラヒドロフランのような環状
エーテル類などに溶解し、この水溶液を水中に注いで高
分子量成分を沈殿させる方法、あるいはこの溶液を、ペ
ンタン、ヘキサン、ヘプタンのような貧溶媒と混合して
分液する方法などが採用できる。
多くしたノボラック樹脂に、分子量900以下のアルカ
リ可溶性フェノール系化合物を加えることも有効であ
る。ここで用いる分子量900以下のアルカリ可溶性フ
ェノール系化合物としては、分子構造中にフェノール性
水酸基を少なくとも2個有するものが好ましく、 例え
ば、特開平 2-275955 号公報(= EP-A-358,871)や特開平
2-2560 号公報に記載のものなどが挙げられる。分子量
900以下のアルカリ可溶性フェノール系化合物を用い
る場合は、レジスト組成物中の全固形分の量を基準とし
て、3〜40重量%の範囲で含有させるのが好ましい。
ック樹脂、あるいは必要に応じてさらに分子量900以
下のアルカリ可溶性フェノール系化合物を、溶剤に混合
溶解することにより行われる。ここで用いる溶剤は、適
当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発したあとに均一で平滑
な塗膜を与えるものが好ましい。このような溶剤として
は、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテートやエチルセロソルブアセテート、メチルセロ
ソルブアセテートのようなグリコールエーテルエステル
類、ピルビン酸エチルや酢酸n−アミル、乳酸エチルの
ようなエステル類、2−ヘプタノンやシクロヘキサノン
のようなケトン類、γ−ブチロラクトンのような環状エ
ステル類、その他、特開平 2-220056 号公報に記載のも
の、特開平 4-362645 号公報に記載のもの、特開平 4-3
67863 号公報に記載のものなどが挙げられる。溶剤とし
ては、それぞれの化合物を単独で、または2種類以上混
合して用いることができる。
ト組成物は、必要に応じてさらに、ノボラック樹脂以外
の樹脂や染料などを、添加物として少量含有することも
できる。
れらによって限定されるものではない。例中、含有量な
いし使用量を表す%および部は、特にことわらないかぎ
り重量基準である。
シ−3−ヒドロキシメチル−2,5,6−トリメチルベ
ンジル)−4−メチルフェノール(3核体ジメチロー
ル)の製造 四つ口フラスコに、2,6−ビス(4−ヒドロキシ−
2,3,6−トリメチルベンジル)−4−メチルフェノ
ール60.7部、 水酸化ナトリウム21.6部、水900
部、およびテトラヒドロフラン100部を仕込んで溶解
し、40℃に調温した。そこへ37%ホルマリン73.0
部を滴下し、同温度で6時間攪拌した。反応終了後、酢
酸36.0部で中和し、25℃に冷却した。析出した結晶
を濾過し、イオン交換水1000部で洗浄した。得られ
た濾過物を45℃で一昼夜減圧乾燥して、2,6−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2,5,6
−トリメチルベンジル)−4−メチルフェノール65.6
部を得た。
シ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−
2,5,6−トリメチルベンジル〕−4−メチルフェノ
ール〔6核体ノボラック(I)〕の製造 四つ口フラスコに、パラトルエンスルホン酸3.8部、パ
ラクレゾール108.1部およびトルエン324部を仕込
んで、40℃に調温した。そこへ、参考例1で得られた
2,6−ビス(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル
−2,5,6−トリメチルベンジル)−4−メチルフェ
ノール46.5部を仕込み、その後同温度でさらに3時間
攪拌した。 反応終了後、20℃まで冷却して濾過し、
トルエン400部で洗浄した。得られた濾過物を、トル
エン400部と酢酸エチル600部の混合液に60℃で
仕込んで溶解させ、さらにイオン交換水400部を仕込
んで攪拌し、分液した。次にイオン交換水400部での
洗浄を4回行ったあと、オイル層を濃縮した。濃縮マス
にトルエン400部を加えて20℃まで冷却し、濾過
後、トルエン200部で洗浄した。得られた濾過物を4
5℃で一昼夜減圧乾燥して、2,6−ビス〔4−ヒドロ
キシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−
2,5,6−トリメチルベンジル〕−4−メチルフェノ
ール23.3部を得た。
5 (s, 3H); 1.88 (s, 6H); 2.01 (s, 6H);2.03 (s, 6
H); 2.14 (s, 6H); 3.88 (s, 8H);5.99 (s, 2H); 6.31
(s, 2H);6.67 (d, J = 7.6 Hz, 2H);6.74 (d, J = 7.6
Hz, 2H); 7.87 (s, 2H);8.31 (s, 1H); 9.21 (s, 2H).
ステル化 四つ口フラスコに、2,6−ビス〔4−ヒドロキシ−3
−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−2,5,
6−トリメチルベンジル〕−4−メチルフェノールを
6.4部、 1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホ
ニルクロライドを5.4部、および1,4−ジオキサンを
59部仕込み、25℃に調温した。そこにトリエチルア
ミン2.4部を滴下し、その後3時間反応させた。反応終
了後、酢酸0.6部で中和し、濾過した。その濾液を1%
酢酸水溶液780部と混合し、1時間攪拌後濾過し、イ
オン交換水で洗浄した。得られた濾過物を45℃で一昼
夜減圧乾燥して、感光剤10.8部を得た。
レゾール121.5部、メチルイソブチルケトン252
部、10%シュウ酸水溶液37.0部および90%酢酸水
溶液84.8部を仕込み、100℃の油浴で加熱攪拌しな
がら、37%ホルマリン129.5部を40分かけて滴下
し、その後さらに15時間反応させた。次に水洗、脱水
して、ノボラック樹脂を42.3%含有するメチルイソブ
チルケトン溶液466部を得た。GPCによるポリスチ
レン換算重量平均分子量は 4,300であった。
スコに仕込み、さらにメチルイソブチルケトン909.6
部およびn−ヘプタン996.1部を加えて、60℃で3
0分間攪拌したあと、静置し、分液した。分液で得られ
た下層のマスに、2−ヘプタノン380部を加え、メチ
ルイソブチルケトンおよびn−ヘプタンをエバポレータ
ーにより除去して、ノボラック樹脂の2−ヘプタノン溶
液を得た。GPCによるポリスチレン換算重量平均分子
量は 9,000であり、ポリスチレン換算分子量で900以
下の範囲の面積比は、全パターン面積に対して14%で
あった。
固形分換算で15部、添加剤として1,3−ビス〔1−
(2,4−ジヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル〕ベンゼンを3.9部、実施例2で得られた感光剤を5
部、別の感光剤として1,2,3−トリヒドロキシ−4
−(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルベンジル)ベン
ゼンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル
クロライドとのモル比1:4の縮合物を1部、および2
−ヘプタノンを用い、2−ヘプタノンが合計で50部と
なるように混合し、溶解した。この液を孔径0.2μm の
フッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製
した。
回転塗布機を用いて上記レジスト液を、乾燥後の膜厚が
1.1μm となるように塗布し、ホットプレートにて90
℃で1分間ベークした。次いで、365nm(i線)の露
光波長を有する縮小投影露光器〔(株)ニコン製品、"N
SR 1755I 7A"、NA=0.5〕を用いて、露光量を段階的に変
化させて露光した。これを、現像液"SOPD"〔住友化学工
業(株)製品〕で1分間現像して、ポジ型パターンを得
た。それぞれのポジ型パターンについて、以下のように
して評価し、それぞれの結果を得た。
ペースパターンが1:1になる露光量(実効感度)を測
定したところ、167msecであった。
が1:1になる露光量(実効感度)で、膜減りなく分離
するラインアンドスペースパターンの寸法を、走査型電
子顕微鏡で測定したところ、0.32μm であった。
(=残膜厚/初期膜厚)をプロットし、その傾きθを求
め、tan θをγ値として、このγ値は4.53であった。
像残渣)の有無を観察したところ、スカムは認められな
かった。
μm ラインアンドスペースパターンの断面形状を走査型
電子顕微鏡で観察したところ、 パターンが垂直に切れ
ていた。
ノボラック化合物のなかで、 R1 、R2 、R3 、R4
およびR5 のうち少なくとも一つが1,2−ナフトキノ
ンジアジドスルホニルであるものは、レジスト用の感光
剤として有用であり、 R1 、R2 、R3 、R4 および
R5 がすべて水素であるものは、上記感光剤の前駆体と
して有用である。そして、1,2−ナフトキノンジアジ
ドスルホン酸エステル化された上記感光剤を含むレジス
ト組成物は、半導体微細加工用として、感度および解像
力に優れ、また現像残渣がないなど、レジスト諸性能の
バランスがとれたものとなる。
Claims (5)
- 【請求項1】式(I) (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は互いに独
立に、水素または1,2−ナフトキノンジアジド−4−
もしくは−5−スルホニルを表す)で示される5核体ノ
ボラック化合物。 - 【請求項2】R1、R2、R3、R4 およびR5 がすべて
水素である請求項1記載の化合物。 - 【請求項3】R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 の少な
くとも一つが1,2−ナフトキノンジアジド−4−また
は−5−スルホニルである請求項1に記載の化合物。 - 【請求項4】式(I) (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 の一つは、
1,2−ナフトキノンジアジド−4−または−5−スル
ホニルを表し、残りは互いに独立に、水素または1,2
−ナフトキノンジアジド−4−もしくは−5−スルホニ
ルを表す)で示されるキノンジアジドスルホン酸エステ
ルを有効成分とする感光剤。 - 【請求項5】アルカリ可溶性ノボラック樹脂および請求
項4記載の感光剤を含有することを特徴とするレジスト
組成物。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP10248596A JP3921700B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 5核体ノボラック化合物およびそれの感光剤への使用 |
EP96116688A EP0769485B1 (en) | 1995-10-18 | 1996-10-17 | Positive resist composition and photosensitizers |
DE69619763T DE69619763T2 (de) | 1995-10-18 | 1996-10-17 | Positiv arbeitende Photolockzusammensetzung und Photosensibilisatoren |
US08/733,166 US5866724A (en) | 1995-10-18 | 1996-10-17 | Positive resist composition and photosensitizers |
KR1019960046616A KR100499744B1 (ko) | 1995-10-18 | 1996-10-18 | 포지티브레지스트조성물및감광제화합물 |
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---|---|---|---|
JP10248596A JP3921700B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | 5核体ノボラック化合物およびそれの感光剤への使用 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3921700B2 JP3921700B2 (ja) | 2007-05-30 |
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ID=14328754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10248596A Expired - Fee Related JP3921700B2 (ja) | 1995-10-18 | 1996-04-24 | 5核体ノボラック化合物およびそれの感光剤への使用 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3921700B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-24 JP JP10248596A patent/JP3921700B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JP3921700B2 (ja) | 2007-05-30 |
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