JPH09290621A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH09290621A
JPH09290621A JP10931596A JP10931596A JPH09290621A JP H09290621 A JPH09290621 A JP H09290621A JP 10931596 A JP10931596 A JP 10931596A JP 10931596 A JP10931596 A JP 10931596A JP H09290621 A JPH09290621 A JP H09290621A
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air
casing
rotary damper
seal case
air conditioner
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Tatsuhide Kawahara
辰英 川原
Yuki Izawa
友樹 井澤
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】摺動回転するロータリダンパの隙間管理を容易
にし、風漏れを抑えて吹出口の切換えが行なえる車両用
空調装置を提供すること。 【構成】一端側に空気吸込口を設け、他端側に車室内へ
空調風を吹き出す複数の空気吹き出し口(2、3)を設
けたケーシング1と、円筒状をなし、その円筒面に前記
複数の空気吹き出し口(2、3)に対向する複数の通風
孔(8、9)を有し、その両端および円筒面上における
前記複数の通風孔(8、9)の間および前記複数の通風
孔(8、9)の両側が前記ケーシング1の内面に密着し
て設置され、その円筒面上の上流側に前記ケーシング1
内の空気流路に連通する開口(15)を設けたシールケ
ース7a,7bと、このシールケース7a,7b内にそ
の円筒面の内周に沿って摺動回転自在に設置され、前記
複数の通風孔(8、9)を開閉する円弧状のロータリダ
ンパ10と、を具備。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に乗用車等に設
置され使用される冷房・暖房併用型の車両用空調装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図3および図4は、従来のこの種の車両
用空調装置の構成を示す図であり、図3は側面の縦断面
図、図4は正面の縦断面図である。なお、図3,図4に
おいて同一な部分には同一符号を付してある。図3,図
4に示す車両用空調装置はケーシング20により形成さ
れており、このケーシング20の一端に空気吸込口(不
図示)が設けられている。さらに、前記空気吸込口の下
流空気風路に送風ファン(不図示)が設置されている。
【0003】前記送風ファンの下流空気風路にはエバポ
レータ4が配設されており、このエバポレータ4の冷媒
入口(不図示)は、冷媒配管(不図示)を介して膨張弁
(不図示)に接続されている。またエバポレータ4の冷
媒出口(不図示)は、冷媒配管(不図示)を介して圧縮
機(不図示)に接続されている。エバポレータ4を経た
下流空気風路にはヒータ5が配設されており、このヒー
タ5の温水入口および温水出口(不図示)は、温水配管
(不図示)を介して車両用エンジン冷却水回路(不図
示)に接続されている。
【0004】当該車両用空調装置の運転が開始される
と、上記送風ファンが駆動し、上記空気吸込口から吸込
まれた空気がケーシング20にて形成された空気風路2
1に圧送される。そして、前記空気が空気風路21に配
設されたエバポレータ4のフィン(不図示)の間隙を通
過する過程で、エバポレータ4内のチューブ(不図示)
を流れる冷媒と熱交換することにより冷却され、その冷
却空気がヒータ5の上流部へ送り込まれる。
【0005】ヒータ5の直上流にはエアミックスダンパ
6が配設されており、上記冷却空気は、エアミックスダ
ンパ6の作動位置に応じてヒータ5を通過する。そし
て、前記冷却空気がヒータ5のフィン(不図示)の間隙
を通過する過程で、ヒータ5内のチューブ(不図示)を
流れる温水と熱交換される。これにより、前記冷却空気
は加熱された空気とヒータ5をバイパスする冷却空気と
に分流され、ヒータ5の後流部の空気風路へ送り込まれ
る。
【0006】この空気風路内では、前記の分流された空
気が合流混合し、冷却空気の量と加熱された空気の量と
の混合割合により決まる温度を有する空調空気になる。
そしてこの空調空気は、ヒータ5の下流の空気風路に設
置されたロータリダンパ10へ送られる。
【0007】ロータリダンパ10は中空部を有する円筒
形をなしており、ロータリダンパ底面17aおよび17
bを有する。ロータリダンパ底面17aおよび17b
は、ケーシング20の内側面と三カ所のシール部を形成
している。ロータリダンパ10の円筒側部の外周面と、
ケーシング20の内面に設置されたシール面16a,1
6b,16cとの間には、最小隙間が確保されている。
またロータリダンパ10は、ロータリダンパ底面17
a,17bに設置された駆動軸13により、円滑に摺動
回転するようケーシング20に装備されている。
【0008】さらに、ロータリダンパ10の側部円筒面
における空気風路の上流側の面には、該空気風路と通ず
るよう開口部が設けられている。また、前記側部円筒面
における空気風路の下流側となるケーシング20の空気
吹出口に対応する面には、その円筒の長手方向に沿って
FACE孔11およびDEF孔12が、前記円筒の円周
上に所定の間隔を保ち穿設されている。
【0009】ロータリダンパ10を駆動軸13を介して
摺動回転し、ロータリダンパ10のFACE孔11を、
ケーシング20に穿設されているFACE吹出口2に相
対する位置に設定すると、ロータリダンパ底面17aお
よび17bはケーシング20の内側面とともに、またロ
ータリダンパ10の円筒側部の外周面の三カ所はそれぞ
れケーシング20の内面に設置されたシール面16a,
16b,16cとともに、風洩れシールを形成する。
【0010】この状態で、ロータリダンパ10に送り込
まれた空調空気は、FACE孔11を経て、ケーシング
20のFACE吹出口2から車両室内へ吹き出される。
それとともに、ケーシング20のDEF吹出口3への空
気風路は、ロータリダンパ10の側部円筒面とケーシン
グ20のシール面16bおよび16cとにより、風の流
れが遮閉される。
【0011】また、ロータリダンパ10を駆動軸13を
介して摺動回転し、ロータリダンパ10のDEF孔12
をケーシング20のDEF吹出口3に相対する位置に設
定すると、ロータリダンパ底面17aおよび17bはケ
ーシング20の内側面とともに、またロータリダンパ1
0の円筒側部の外周面はケーシング20の内面に設置さ
れたシール面16a,16b,16cとともに、それぞ
れ風洩れシールを形成する。
【0012】この状態で、ロータリダンパ10に送り込
まれた空調空気は、DEF孔12を経て、ケーシング2
0のDEF吹出口3から車両室内へ吹き出される。それ
とともに、ケーシング20のFACE吹出口2への空気
風路は、ロータリダンパ10の側部円筒面とケーシング
20のシール面16aおよび16bとにより、風の流れ
が遮閉される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
車両用空調装置においては、ケーシング20内の空気風
路に空調空気の吹出口を切換えるためのロータリダンパ
10を摺動回転自在に設置する構造をなしている。この
ため、ロータリダンパ10とケーシング20の内面に設
置されたシール面16a,16b,16cとの間に隙間
を確保しているが、風漏れを防止するための前記隙間の
管理に以下のような大きな難点があった。
【0014】この種の車両用空調装置のケーシング20
は、上記した如きエバポレータ4、ヒータ5、エアミッ
クスダンパ6、ロータリダンパ10等を組込む都合上、
左右に二分割されたものが一体化した構造をなしてい
る。さらにケーシング20の素材として、重量軽減、経
済性の観点からプラスチック材が採用されており、ブロ
ー成形等にて成形加工されている。
【0015】このため、ケーシング20は加工精度の確
保が困難な上、ロータリダンパ10の外周面とケーシン
グ20のシール面16a,16b,16cとの間の隙間
を所定の寸法に維持して当該空調装置を組立てることは
非常に難しく、その組立てに多大な時間を要していた。
【0016】また、ケーシング20とロータリダンパ1
0との間のシール面にシール材を介在させる風漏れ防止
の手段も考えられるが、このシール材の摩擦抵抗等の影
響により、ロータリダンパ10を作動させるために多大
な動力を要するという難点がある。本発明の目的は、摺
動回転するロータリダンパの隙間管理を容易にし、風漏
れを抑えて吹出口の切換えが行なえる車両用空調装置を
提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の車両用空調装置は以下の如く
構成されている。 (1)本発明の車両用空調装置は、一端側に空気吸込口
を設け、他端側に車室内へ空調風を吹き出す複数の空気
吹き出し口を設けたケーシングと、円筒状をなし、その
円筒面に前記複数の空気吹き出し口に対向する複数の通
風孔を有し、その両端および円筒面上における前記複数
の通風孔の間および前記複数の通風孔の両側が前記ケー
シングの内面に密着して設置され、その円筒面上の上流
側に前記ケーシング内の空気流路に連通する開口を設け
たシールケースと、このシールケース内にその円筒面の
内周に沿って摺動回転自在に設置され、前記複数の通風
孔を開閉する円弧状のロータリダンパと、から構成され
ている。 (2)本発明の車両用空調装置は上記(1)に記載の装
置であって、かつ前記ロータリダンパに、所定の回転位
置において前記シールケースに設けられている前記複数
の通風孔と連通する複数のダンパ通風孔を設けている。 (3)本発明の車両用空調装置は上記(1)または
(2)に記載の装置であって、かつ前記ロータリダンパ
の回転軸を、前記シールケースの両端を貫通して前記ケ
ーシングに一体成形された軸受け部に回転自在に軸承し
ている。 (4)本発明の車両用空調装置は上記(1)乃至(3)
のいずれかに記載の装置であって、かつ前記シールケー
スをその円筒の長さ方向に沿って二分割した構成とし、
前記ロータリダンパを組み込んだ状態で一体に結合して
いる。 (5)本発明の車両用空調装置は上記(1)乃至(4)
のいずれかに記載の装置であって、かつ前記シールケー
スの分割部分の円周上に複数の結合フランジを設け、こ
れら結合フランジ同士をボルトで結合することにより、
一体化している。
【0018】上記手段を講じた結果、それぞれ次のよう
な作用が生じる。 (1)本発明の車両用空調装置によれば、ケーシングの
一端側に空気吸込口を設け、他端側に車室内へ空調風を
吹き出す複数の空気吹き出し口を設け、円筒状をなすシ
ールケースの円筒面に前記複数の空気吹き出し口に対向
する複数の通風孔を設け、その両端および円筒面上にお
ける前記複数の通風孔の間および前記複数の通風孔の両
側が前記ケーシングの内面に密着して設置され、その円
筒面上の上流側に前記ケーシング内の空気流路に連通す
る開口を設け、円弧状のロータリダンパを前記シールケ
ース内にその円筒面の内周に沿って摺動回転自在に設置
し、前記複数の通風孔を開閉するようにしたので、前記
シールケースの内面と前記ロータリダンパの外周面とが
所定の隙間を維持した状態で、前記ロータリダンパを円
滑に回転摺動することができる。よって、摺動回転する
前記ロータリダンパの隙間管理が容易になり、風漏れを
抑えて前記通風孔の開閉切換えを行なうことができる。 (2)本発明の車両用空調装置によれば、前記ロータリ
ダンパに、所定の回転位置において前記シールケースに
設けられている前記複数の通風孔と連通する複数のダン
パ通風孔を設けているので、前記ロータリダンパを回転
摺動させ、前記シールケースの通風孔に前記ダンパ通風
孔を合わせることで、前記ケーシングの空気吹き出し口
への空気風路を形成し、かつ前記ロータリダンパの側部
円筒面で前記シールケースの所定の通風孔を遮閉するこ
とができる。このように、前記ロータリダンパのダンパ
通風孔の位置を調整設定することで、空気風路の形成と
遮閉を適宜行なえる。 (3)本発明の車両用空調装置によれば、前記ロータリ
ダンパの回転軸を、前記シールケースの両端を貫通して
前記ケーシングに一体成形された軸受け部に回転自在に
軸承しているので、前記回転軸を回転することで、前記
ロータリダンパを前記ケーシングに対して自在に回転さ
せることができる。 (4)本発明の車両用空調装置によれば、前記シールケ
ースをその円筒の長さ方向に沿って二分割した構成と
し、前記ロータリダンパを組み込んだ状態で一体に結合
しているので、前記ロータリダンパの外周面と前記シー
ルケースの内周面とで形成される組立時の隙間を、双方
が前記ケーシングに組み付けられる以前に所定量に調整
することが可能になる。 (5)本発明の車両用空調装置によれば、前記シールケ
ースの分割部分の円周上に複数の結合フランジを設け、
これら結合フランジ同士をボルトで結合することにより
一体化しているので、前記シールケースを、前記ロータ
リダンパを組み込んだ状態で前記ケーシング内に形成さ
れた空気風路に嵌め込み、固定して設置することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の実施
の形態に係る車両用空調装置の構成を示す図であり、図
1は側面の縦断面図、図2は正面の縦断面図である。な
お、図1,図2において同一な部分には同一符号を付し
てあるとともに、図3,図4と同一な部分には同一符号
を付してある。
【0020】図1および図2に示す車両用空調装置はケ
ーシング1により形成されており、このケーシング1は
当該車両用空調装置が備えられている車両のインスツル
メントパネル部に設置されている。ケーシング1の一端
には空気吸込口(不図示)が形成されており、ケーシン
グ1内における前記空気吸込口から後述する空気吹出口
に至る空気風路中に、送風ファン(不図示)、エバポレ
ータ4、温度調整用のエアミックスダンパ6、ヒータ5
および吹出口切換のためのロータリダンパ10等が配設
されている。
【0021】上記空気吸込口の下流空気風路に上記送風
ファンが設置されている。前記送風ファンの下流空気風
路にはエバポレータ4が配設されており、このエバポレ
ータ4の冷媒入口(不図示)は、冷媒配管(不図示)を
介して膨張弁(不図示)に接続されている。またエバポ
レータ4の冷媒出口(不図示)は、冷媒配管(不図示)
を介して圧縮機(不図示)に接続されている。エバポレ
ータ4を経た下流空気風路にはヒータ5が配設されてお
り、このヒータ5の温水入口および温水出口(不図示)
は、温水配管(不図示)を介して車両用エンジン冷却水
回路(不図示)に接続されている。
【0022】当該車両用空調装置の運転が開始される
と、上記送風ファンが駆動し、上記空気吸込口から吸込
まれた空気がケーシング1にて形成された空気風路21
に圧送される。そして、前記空気が空気風路1に配設さ
れたエバポレータ4のフィン(不図示)の間隙を通過す
る過程で、エバポレータ4内のチューブ(不図示)を流
れる冷媒と熱交換することにより冷却され、その冷却空
気がヒータ5の上流部へ送り込まれる。
【0023】ヒータ5の直上流にはエアミックスダンパ
6が配設されており、上記冷却空気は、エアミックスダ
ンパ6の作動位置に応じてヒータ5を通過する。そし
て、前記冷却空気がヒータ5のフィン(不図示)の間隙
を通過する過程で、ヒータ5内のチューブ(不図示)を
流れる温水と熱交換される。これにより、前記冷却空気
は加熱された空気とヒータ5をバイパスする冷却空気と
に分流され、ヒータ5の後流部の空気風路へ送り込まれ
る。
【0024】この空気風路内では、前記の分流された空
気が合流混合し、冷却空気の量と加熱された空気の量と
の混合割合により決まる温度を有する空調空気になる。
そしてこの空調空気は、ヒータ5の下流の空気風路に設
置されシールケース7aおよび7bに組込まれた二重構
造を成す円弧状のロータリダンパ10へ送り込まれる。
シールケース7aおよび7bは、後述する空気吹出口の
近傍の空気風路に設置されているとともに、中空状の円
筒形をなしており、その円筒の長さ方向に沿って二分割
されたものが、ロータリダンパ10を組み込んだ状態で
一体に結合した構造をなしている。
【0025】ロータリダンパ10は中空部を有する円筒
形をなしており、ロータリダンパ底面17aおよび17
bを有する。ロータリダンパ10の側部円筒面における
上流側の面には、空気風路と通ずるよう開口部が設けら
れている。また、前記側部円筒面における下流側の面に
は、その円筒の長手方向に沿ってFACE孔11および
DEF孔12が、前記円筒の円周方向へ所定の間隔を保
ち穿設されている。
【0026】また、ロータリダンパ底面17a,17b
には、ロータリダンパ10を摺動回転させるための駆動
軸13がロータリダンパ10と一体成形されている。さ
らに、シールケース7a,7bの両端を貫通してケーシ
ング1に一体成形された軸受け部1a,1bが形成され
ており、駆動軸13はシールケース7a,7b両端のシ
ールケース底面18a,18bを貫通して軸受け部1
a,1bに回転自在に軸承(取り外し可能に軸支)され
ている。ロータリダンパ10は、シールケース7aおよ
び7bの内側にその内周面に沿って円滑に摺動回転可能
に装備されている。
【0027】二分割されているシールケース7aおよび
7bは、ボルト等により各結合フランジ14a,14
b,14c同士が締結結合されることで一体化してお
り、シールケース底面18aおよび18bを有する中空
の円筒形を形成し、空気風路の上流側に面している。そ
の側部円筒面には、ヒータ5の後流部の空気風路と連通
するシールケース開口部15が設けられている。空気風
路の下流側に面する側部円筒面には、その長手方向に沿
ってFACE通風孔8およびDEF通風孔9が穿設され
ており、その中空内部にはロータリダンパ10が組み込
まれている。
【0028】ロータリダンパ10は、シールケース7
a,7bの内周面との間に所定の隙間が確保されるよ
う、予め調整され組立てられた後、シールケース7a,
7bとともにケーシング1のFACE吹出口2およびD
EF吹出口3に通ずる空気風路に設置されている。シー
ルケース7a,7bのシールケース底面18aおよび1
8bは、その全面がケーシング1の内側面と密着してい
る。シールケース7a,7bの円筒面に穿設されたFA
CE通気孔8とDEF通気孔9との中間部の円筒外周面
は、ケーシング1のFACE吹出口2とDEF吹出口3
の中間部に設置してあるシール面16bと密着してい
る。
【0029】さらに、シールケース7a,7bのFAC
E通気孔8に近接した外周面とケーシング1に設置され
たシール面16a、およびDEF通気孔9に近接した外
周面とケーシング1に設置したシール面16cとがそれ
ぞれ密着するよう、シールケース7a,7bがケーシン
グ1に設置固定されている。このため、ロータリダンパ
10の作動操作により、ロータリダンパ10に圧送され
た空調空気が漏れることなく空気吹出口の切換えが行な
える。
【0030】ロータリダンパ10を駆動軸13を介して
回転摺動し、ロータリダンパ10のFACE孔11をシ
ールケース7a,7bのFACE通風孔8に合わせる
と、ロータリダンパ10の円筒側部の外周面(FACE
孔11とDEF孔12の間の面)がシールケース7a,
7bのDEF通風孔9を遮閉し、ロータリダンパ10の
FACE孔11とケーシング1のFACE吹出口2との
空気風路が形成されるので、ロータリダンパ10に送り
込まれた空調空気は、FACE孔11を介してFACE
吹出口2から車両室内へ吹き出される。
【0031】また、ロータリダンパ10を駆動軸13を
介して回転摺動し、ロータリダンパ10のDEF孔12
をシールケース7a,7bのDEF通気孔9に合わせる
と、ロータリダンパ10の円筒側部の外周面(FACE
孔11とDEF孔12の間の面)がシールケース7a,
7bのFACE通風孔8を遮閉し、ロータリダンパ10
のDEF孔12とケーシング1のDEF吹出口3との空
気風路が形成されるので、ロータリダンパ10に送り込
まれた空調空気は、DEF孔12を介してDEF吹出口
3から車両室内へ吹き出される。
【0032】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されず、要旨を変更しない範囲で適時変形して実施でき
る。 (実施の形態のまとめ)実施の形態に示された構成およ
び作用効果をまとめると次の通りである。
【0033】実施の形態に示された車両用空調装置は、
円筒形を成しその側部円筒面にFACE孔11およびD
EF孔12からなる通風路を穿ち、それらと相対する円
筒側部面に空気風路としての開口部を穿ったロータリダ
ンパ10を備えている。また、このロータリダンパ10
を回転摺動自在に作動可能に、所定の隙間を確保して組
込んだシールケース7aおよび7bを備えている。この
シールケース7aおよび7bは、空気風路の上流側に面
する側部円筒面が空気風路と連通するよう開口され、そ
の下流側に面する側部円筒面にFACE通風孔8および
DEF通風孔9が穿設された中空の円筒形状を成してお
り、中央フランジ面で結合締結された構造をなしてい
る。そして、そのシールケース底面18aおよび18b
がケーシング1内側面と全面密着し、その円筒側部の外
周面が、ケーシング1と少くとも三ヶ所で部分的に密着
するよう、ケーシング1内に形成された空気風路に嵌め
込み固定されて設置されている。
【0034】このように両底面を有する中空の円筒形を
なし、側部円筒面にFACE孔11およびDEF孔12
の通風路を穿ち、これら孔を穿った円筒面と相対する円
筒面には空気風路としての開口部を設けるとともに、上
記円筒底面の円筒中心上に駆動軸13を装備したロータ
リダンパ10は、予めロータリダンパ10と同様に両底
面があり、中央に分割面を有する中空円筒形のシールケ
ース7a,7bに、その内面とロータリダンパ10の外
周面とが所定の隙間を維持して組み込まれているので、
駆動軸13によりロータリダンパ10がシールケース7
a,7b内で円滑に回転摺動する。
【0035】シールケース7a,7bには、その側部円
筒面の長手方向に沿って、FACE通風孔8およびDE
F通風孔9が穿設され、その円筒面と相対する円筒面に
は空気風路としての開口部15が設けられている。そし
て、シールケース7a,7bがロータリダンパ10を組
み込んだ状態でケーシング1に形成されている空気風路
の吹出口近傍の下流部に設置されると、シールケース7
a,7bの両底面はケーシング1内側面と密着し、その
円筒側部の外周面のFACE通風孔8とDEF通風孔9
の中間部は、ケーシング1のFACE吹出口2とDEF
吹出口3の中間部に形成されたシール面と密着し、さら
にシールケース側部円筒面のFACE通風孔8の近傍部
およびDEF通風孔9の近傍部は、ケーシング1に形成
されたシール面16a,16b,16cと密着しケーシ
ング1に固定される。
【0036】ロータリダンパ10をその駆動軸13にて
回転摺動させ、ロータリダンパ10のFACE孔11を
シールケース7a,7bのFACE通気孔8に合わせる
と、ロータリダンパ10の側部円筒面がシールケース7
a,7bのDEF通風孔9を遮閉し、ケーシング1のF
ACE吹出口2への空気風路が形成される。また、ロー
タリダンパ10のDEF孔12をシールケース7a,7
bのDEF通風孔9に合わせると、ロータリダンパ10
の側部円筒面がシールケース7a,7bのFACE通風
孔8を遮閉してケーシング1のDEF吹出口3への空気
風路が形成される。このように、ロータリダンパ10の
FACE孔11およびDEF孔12の位置が調整設定さ
れている。
【0037】またロータリダンパ10の外周面とシール
ケース7a,7bの内周面とで形成される組立時の隙間
は、双方がケーシング1に組み付けられる以前に所定量
に調整可能であり、隙間管理の向上が図れる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、摺動回転するロータリ
ダンパの隙間管理を容易にし、風漏れを抑えて吹出口の
切換えが行なえる車両用空調装置を提供できる。すなわ
ち本発明では、ロータリダンパとケーシングとの間にケ
ーシングに固定されるシールケースを介在させ、二重構
造のロータリダンパとすることで、回転摺動するロータ
リダンパの隙間管理を容易にし、風漏れを抑えた効率の
良い吹出口切換え用のロータリダンパを実現できる。
【0039】またロータリダンパは、ケーシングに組み
込む以前に予め二分割構造とした円筒形のシールケース
に組み込まれるので、ロータリダンパの隙間管理をロー
タリダンパとシールケースの成形加工精度および組立精
度を管理することで行なうことができる。ロータリダン
パとシールケースは、ケーシングに比較して小容量、小
型であるので、経済性の面からも射出成形加工が採用可
能であり、高い寸法精度が期待できる。よって、ケーシ
ングへのロータリダンパの組立時に、所定の隙間管理が
容易になり、組立時間も節減できる。このようにケーシ
ングへのロータリダンパの組み付け時も隙間管理が不要
になるので、組み付けが簡易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両空調装置の構成
を示す図であり、側面の縦断面図。
【図2】本発明の実施の形態に係る車両空調装置の構成
を示す図であり、正面の縦断面図。
【図3】従来例に係る車両用空調装置の構成を示す図で
あり、側面の縦断面図。
【図4】従来例に係る車両用空調装置の構成を示す図で
あり、正面の縦断面図。
【符号の説明】
1…ケーシング 1a…軸受け部 1b…軸受け部 2…FACE吹出口 3…DEF吹出口 4…エバポレータ 5…ヒータ 6…エアミックスダンパ 7a…シールケース 7b…シールケース 8…FACE通風孔 9…DEF通風孔 10…ロータリダンパ 11…FACE孔 12…DEF孔 13…駆動軸 14a…結合フランジ 14b…結合フランジ 14c…結合フランジ 15…シールケース開口部 16a…シール面 16b…シール面 16c…シール面 17a…ロータリダンパ底面 17b…ロータリダンパ底面 18a…シールケース底面 18b…シールケース底面 20…ケーシング 21…空気風路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井澤 友樹 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁目 1番地 三菱重工業株式会社エアコン製作 所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端側に空気吸込口を設け、他端側に車室
    内へ空調風を吹き出す複数の空気吹き出し口を設けたケ
    ーシングと、 円筒状をなし、その円筒面に前記複数の空気吹き出し口
    に対向する複数の通風孔を有し、その両端および円筒面
    上における前記複数の通風孔の間および前記複数の通風
    孔の両側が前記ケーシングの内面に密着して設置され、
    その円筒面上の上流側に前記ケーシング内の空気流路に
    連通する開口を設けたシールケースと、 このシールケース内にその円筒面の内周に沿って摺動回
    転自在に設置され、前記複数の通風孔を開閉する円弧状
    のロータリダンパと、 を具備したことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】前記ロータリダンパに、所定の回転位置に
    おいて前記シールケースに設けられている前記複数の通
    風孔と連通する複数のダンパ通風孔を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】前記ロータリダンパの回転軸を、前記シー
    ルケースの両端を貫通して前記ケーシングに一体成形さ
    れた軸受け部に回転自在に軸承したことを特徴とする請
    求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】前記シールケースをその円筒の長さ方向に
    沿って二分割した構成とし、前記ロータリダンパを組み
    込んだ状態で一体に結合したことを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】前記シールケースの分割部分の円周上に複
    数の結合フランジを設け、これら結合フランジ同士をボ
    ルトで結合することにより、一体化したことを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002036856A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Calsonic Kansei Corp 車両用の空気調和ユニット
WO2007080666A1 (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Valeo Thermal Systems Japan Corporation 自動車用空調装置

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JP2002036856A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Calsonic Kansei Corp 車両用の空気調和ユニット
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