JPH09289799A - 永久磁石モータの制御装置 - Google Patents

永久磁石モータの制御装置

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JPH09289799A
JPH09289799A JP8098412A JP9841296A JPH09289799A JP H09289799 A JPH09289799 A JP H09289799A JP 8098412 A JP8098412 A JP 8098412A JP 9841296 A JP9841296 A JP 9841296A JP H09289799 A JPH09289799 A JP H09289799A
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temperature
magnetic field
exciting current
motor
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栄次 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータに永久磁石を用いた同期モータにおい
て、温度による永久磁石の保磁力の低下によって生じる
減磁を防止する。 【解決手段】 永久磁石の温度を測定する温度検出器1
3を設け、この温度における永久磁石の保磁力を求め
る。この保磁力に相当する磁界が発生する最大許容励磁
電流Idmaxを最大許容励磁電流算出部14で算出する。
トルク指令τに基づき算出された励磁電流指令Id が最
大許容励磁電流Idmax以上にならないように制御し、減
磁を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータに永久磁石
を配置した永久磁石モータの制御装置に関し、特に永久
磁石の材料の物性よって定まる、減磁が生じる運転領域
におけるモータの制御に関する。
【0002】
【従来の技術】ロータに永久磁石を配置して、ロータ周
囲のステータにより回転磁界を発生させて、この回転磁
界とロータの永久磁石の吸引および反発力によって、ロ
ータを回転させるモータが知られている。このようなモ
ータにおいては、磁束密度の大きい永久磁石を使用する
ことによって、誘導モータなどのように永久磁石を持た
ないモータに対して、小型で強力なモータを作製するこ
とができる。
【0003】永久磁石の発生する磁束密度は、ある範囲
内では、外部の磁界に比例して変化する。よって、外部
の磁界が除去されれば、元の磁束密度に復帰する。しか
し、外部の磁界が永久磁石の形成する磁束と逆向で、そ
の大きさがある値以上となると、もはや外部の磁界を除
去しても元の磁束密度に復帰せず、これより小さい値と
なる。この現象が減磁である。ロータに用いられた永久
磁石が減磁すると、このモータは所定の性能を発生でき
なくなるので、永久磁石モータは、減磁が起こらない範
囲で運転する必要がある。
【0004】前述の減磁が起こらない磁界の上限値は、
永久磁石の保持力と呼ばれている。言い換えれば、永久
磁石は、その保持力に相当する値以上の磁界が加わると
減磁が発生する。この永久磁石の保持力は温度によって
変化する。たとえば、フェライト系磁石の場合、温度が
低下すると、常温時では減磁が起きないような弱い外部
磁界によっても減磁が起こる。したがって、低温環境で
モータを使用する場合、ロータの永久磁石も低温となっ
ているときには、永久磁石の保持力が低下しており、こ
の状態でモータを運転するとステータにより形成された
磁界が永久磁石の保持力より強くなり、永久磁石が減磁
する可能性がある。
【0005】このような減磁が起きると、たとえ温度が
常温に戻っても永久磁石の磁束密度が初期の値まで復帰
できず、モータは所定の性能を発生できなくなる。永久
磁石の磁束密度を再び初期の値に戻すためには着磁を行
う必要があるが、これはモータを分解して永久磁石を取
り出さなければできない作業であり、現実的な方法では
ない。したがって、実際には減磁を生じさせることがな
いように運転することが要求される。
【0006】このような低温環境における減磁を防止す
る技術が、特公平6−4418号公報に記載されてい
る。この技術は、直流モータの制御に関するものであっ
て、永久磁石の温度が減磁が発生する温度以下となる場
合において、モータに供給する電流を低減することによ
り、減磁開始点より強い磁界が永久磁石に加わらないよ
うにするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載された
技術は、直流モータに関するものである。直流モータに
おいては、電機子の回転に伴って、ブラシと接触する整
流子片が切り替っていく。あるコイルに着目すると、コ
イルと接続された整流子片とブラシが導通する位置関係
にあるときだけコイルに直流電流が流れる。よってコイ
ル電流によって生じる磁界は一定の大きさで、整流子片
とブラシが導通する回転位置範囲内を電機子に同期して
回転している。したがってステータに配置された界磁用
の永久磁石から見れば、この永久磁石に加わる磁界の向
きが常にある振幅を持って変化することになる。言い換
えれば、外部磁界の、永久磁石の磁束の方向の成分が常
に変化することになる。
【0008】図6は、直流モータにおける永久磁石の磁
束ベクトルと電流ベクトルの関係を表した図である。永
久磁石の磁束ベクトルφの向きをd軸、これに直交する
軸をq軸とする。したがって、このd−q座標系は、直
流モータにおいては静止している。このd−q座標平面
において電流ベクトルIは、q軸を中心として図中ベク
トルIA 、IB の間を軌跡PI を描いて変化する。これ
は、前述した電流が流れるコイルが電機子の回転によっ
て切り替わることに起因している。図に示すように、電
流ベクトルIのd軸方向の成分は、0を中心として振幅
d で変化する。磁界ベクトルの向きは電流ベクトルI
の向きに一致するので、電流ベクトルが図中ベクトルI
A で示される位置となった時には、そのd軸成分Id
相当する磁界が永久磁石に働く。これは、永久磁石の磁
束φと逆向きの磁界であり、この磁界が保持力以上とな
ると、永久磁石の減磁が発生する。
【0009】直流モータにおいて、電流ベクトルIは、
その大きさを制御することはできるが、そのd−q座標
平面上の向きを制御することはできず、図6のようにq
軸を挟んで所定の角度で振動する。したがって、減磁を
生じさせる電流ベクトルのd軸成分の大きさを制御する
ためには、電流ベクトルIの大きさを制御するしかその
方法がなく、減磁の発生を抑えるためにはコイルに印加
される電流を低減するしかなかった。したがって、電流
を低減させることによって発生トルクも低下してしまう
という問題があった。
【0010】本発明は前述の問題点を解決するためにな
されたものであり、電流ベクトルのd軸成分すなわち励
磁電流を制御可能な同期モータにおいて、励磁電流を減
磁を生じさせないよう制御する永久磁石モータの制御装
置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明にかかる永久磁石モータの制御装置は、前
記永久磁石の温度を検出する温度検出手段と、前記永久
磁石温度と前記永久磁石の物性値から前記永久磁石の保
持力を求め、この保持力に相当する磁界を発生させる励
磁電流を算出する励磁電流上限値算出手段と、トルク指
令に基づき算出された励磁電流と前記励磁電流上限値を
比較し、励磁電流が前記励磁電流上限値を超える場合
に、これが前記上限値以下となるようにトルク指令を修
正するトルク指令修正手段と、を有している。
【0012】図1は、本発明の原理を説明する図であ
り、図6と同様のd−q軸平面において、同期モータの
永久磁石の磁束ベクトルφと電流ベクトルIの関係が示
されている。同期モータにおいてはモータ回転数が増加
すると、逆起電圧も増加し、ある回転数になると逆起電
圧が電源電圧に達してしまい、ステータのコイルに電流
を流すことができなくなる。この結果、これ以上モータ
の回転数を増加させることができなくなるという現象が
ある。この現象を回避するために、永久磁石の磁束を減
少させる磁界を発生させて、逆起電圧を抑え、さらに高
速で回転させる制御が行われている。この制御は弱め界
磁と呼ばれている。図1の電流ベクトルIのd軸成分I
d すなわち励磁電流が永久磁石の磁束を減少させる磁界
を発生させる成分である。したがって、弱め界磁を行う
ための励磁電流によって形成される磁界が、減磁開始点
より強くなると永久磁石の減磁が発生する。
【0013】本発明においては、励磁電流が、永久磁石
温度に応じた所定値以上とならないように制御し、永久
磁石の減磁を防止している。また、励磁電流がない領域
での運転においては、電流を制限する必要がないので、
低温環境のようなより弱い磁界で減磁が起こる場合にお
いても、通常状態と同様の電流を流すことができ、発生
可能なトルクも通常状態と変わらない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態と記す)を図面に従って説明する。図2に
は、本実施形態の永久磁石モータの制御装置の制御部の
構成ブロック図が示されている。モータの発生すべきト
ルク値を表すトルク指令τが減算器10を介して電流指
令演算部12に入力される。減算器10の動作について
は、後述する。電流指令演算部12では、モータの回転
数Nを参照して、トルク電流指令Iq 、励磁電流指令I
d が算出される。これらの二相電流指令Iq ,Id は、
図示しない二相三相変換器によってモータの三相に対応
した三相電流指令Iu ,Iv ,Iw 変換され、図示しな
いインバータに供給される。インバータはバッテリなど
の直流電源から三相電流指令Iu ,Iv ,Iw に基づき
三相電流をモータに供給する。
【0015】一方、モータには、ロータの永久磁石の温
度を検出する温度検出器13が備えられている。永久磁
石の温度は直接これの温度を検出しても良く、またロー
タコアの温度をもって永久磁石の温度としても良い。さ
らには、ステータとロータの温度の差が小さいことが分
かている場合、またはこれらの温度の相関がとれる場合
には、ステータ温度に基づき永久磁石の温度を推定する
ことも可能である。温度検出器によって検出された永久
磁石の温度Tが最大許容励磁電流算出部14に入力され
る。ここでは、温度Tにおいて減磁が起こらない励磁電
流Id の最大値(最大許容励磁電流Idmax)が算出され
る。図1を用いて説明したように、永久磁石に減磁を生
じさせるのは永久磁石の磁束φと逆向きの磁界であり、
この逆向きの磁界を発生させるのが、電流ベクトルIの
d軸成分すなわち励磁電流Id である。したがって、永
久磁石の物性値と温度が分かれば、減磁が生じる磁界の
大きさが定まり、この磁界を発生させる励磁電流Id
特定することができる。よって、逆に減磁が生じない励
磁電流の最大値Idmaxを算出することができる。この最
大許容励磁電流Idmaxの算出については、後に詳述す
る。
【0016】次に、最大許容励磁電流Idmaxと、前述の
電流指令演算部12で算出された励磁電流指令Id
が、トルク制限演算部16において比較される。励磁電
流指令Id が最大許容励磁電流Idmax以上となると、ト
ルク制限演算部16はトルク指令減算単位Δτを減算器
10に送出する。減算器10では前述のトルク指令τか
ら前記減算単位Δτを減算してトルク指令τを補正し、
電流指令演算部12において、このトルク指令(τ−Δ
τ)に基づき新たなトルク電流指令Iq および励磁電流
指令Id が算出される。この励磁電流指令Id は、トル
ク制限演算部16で再度、最大許容励磁電流Idmaxと比
較され、これ以上であればさらにトルク指令減算単位Δ
τがトルク指令(τ−Δτ)から減算され、これに基づ
き電流指令が算出される。このトルク指令を減少させる
演算は、励磁電流指令Id が最大許容励磁電流Idmax
下になるまで繰り返される。したがって、トルク制限演
算部16と減算器10がトルク指令修正部として機能す
る。
【0017】次に、最大許容励磁電流Idmaxの算出につ
いて説明する。図3には、永久磁石の磁束密度Bと、永
久磁石に加わる磁界Hの特性図が示されている。縦軸は
永久磁石の磁束密度、横軸は磁界であり、減磁について
考察する場合は、永久磁石の磁束の向きと逆向きの磁界
のみ扱えば良く、よって本図は第2象限のみが表記され
ている。基準温度T0 において、磁界Hが変化した場合
の永久磁石の磁束密度Bは、曲線C0 上を移動する。す
なわち、磁界Hが0の時には、磁束密度Bは基準温度の
残留磁束密度Br0となり、逆向きの磁界Hを増加させる
と磁束密度Bは曲線C0 に沿って徐々に低下する。磁界
Hが−HC0に達する以前であれば、逆向きの磁界Hを減
少させれば、磁束密度Bは曲線C0 に沿って増加する。
すなわちHC0が基準温度T0 における永久磁石の保持力
である。磁界Hが−HC0に達すると磁束密度Bは急激に
減少し、ここから逆向きの磁界Hを減少させても、もは
や曲線C0 に沿って増加せず、残留磁束密度もBr0以下
となってしまう。この現象が減磁である。
【0018】この特性を示す曲線C0 は、永久磁石の温
度が変化すると変化する。フェライト系の磁石において
は、その特性は、低温TC になると曲線C0 が上方に平
行移動し、たとえば曲線CC で表される。このとき、減
磁が起きる磁界は−HC となり、基準温度の場合に比し
て弱い磁界で減磁が起きる。すなわち、フェライト系磁
石においては、低温で保磁力が低下する。このように、
低温で永久磁石は弱い磁界で減磁が起きるので、低温環
境で使用する場合にはこの点を考慮する必要がある。
【0019】以上のような永久磁石をモータに用いた場
合についての特性について説明する。ロータとステータ
の間には隙間が存在するので、磁極が出現する。よっ
て、永久磁石は、磁極による反磁界によって、磁束の一
部が打ち消されている。すなわち、モータに電流を流し
ていない状態では、外部の磁界Hが0ではなく、磁極が
形成する反磁界(−Hd )だけずれることになる。この
位置が動作点であり、これは縦軸上にはなく、基準温度
の場合は図中点M0 、曲線CC 上では点MC となってい
る。この動作点は、モータの構造で決定されるパーミア
ンス係数p(=B/H)によって決定され、図中におい
ては、破線pと曲線CL または曲線C0 の交点が動作点
となる。したがって、温度TC において、モータに電流
が流れていないときには、永久磁石自身によって発生す
る磁界(−Hd )が形成されている。よって、保持力H
C にたいする余裕は、(Hd −HC )となり、これが減
磁させないようにする場合において、ステータにより発
生することのできる磁界の上限値である。
【0020】この磁界の上限値(Hd −HC )を発生さ
せる励磁電流が前述の最大許容励磁電流Idmaxであり、
励磁電流と、これによって発生する磁界は比例するか
ら、最大許容電流Idmaxは、
【数1】 で表される。比例定数kは、モータの構造と材料の物性
値によって定まる定数である。また、温度TC の永久磁
石の保持力HC は、基準温度T0 のときの保持力HC0
用いて、
【数2】 で表される。αは温度係数である。さらに、磁極が形成
する、永久磁石の磁束とは逆向きの反磁界(−Hd
は、
【数3】 で表される。(3)式において、Br は温度TC におけ
る残留磁束密度、pは前述のパーミアンス係数、μr
永久磁石の材料で定まるリコイル透磁率、μ0 は真空の
透磁率である。さらに、温度TC における残留磁束密度
r は、基準温度T0 のときの残留磁束密度Br0とすれ
ば、
【数4】 で表される。βは温度係数である。
【0021】(1)〜(4)式において、比例定数k、
温度係数α,β、パーミアンス係数p、リコイル透磁率
μr は、モータの構造および永久磁石の材料が定まれば
決定される定数であり、真空の透磁率μ0 も定数であ
る。したがって、永久磁石の温度温度TC を検出すれ
ば、(4)式よりこのときの残留磁束密度Br が求ま
り、ついで(3)式より動作点MC における反磁界(−
d )が求まる。さらに、保持力HC は(2)式より求
まり、(2)式と(3)式の結果を用いて(1)式より
最大許容励磁電流Idmaxが算出される。図2の最大許容
励磁電流算出部14においては、(1)〜(4)式を用
いて前述のように最大許容励磁電流Idmaxが算出され
る。
【0022】図4には、本実施形態の装置の永久磁石の
減磁防止にかかる制御フローが示されている。まず、永
久磁石の温度が検出され(S100)、この温度のとき
の最大許容励磁電流Idmaxが算出される(S102)。
一方、トルク指令τが入力され(S104)、これに基
づきトルク電流指令Iq および励磁電流指令Id が生成
される(S106)。そして、この励磁電流指令Id
最大許容励磁電流Idm axより大きくないかが判断され
(S108)、大きくない場合は、前述のトルク電流指
令Iq および励磁電流指令Id が出力される。また、ス
テップS108にて、励磁電流指令Id が最大許容励磁
電流Idmaxより大きいと判断された場合は、トルク指令
τから所定の値のトルク指令減算単位Δτをひいて(S
110)、これを新たなトルク指令として、励磁電流指
令Id と最大許容励磁電流Idmaxの算出を行う(S10
6)。そして、励磁電流指令Id が最大許容励磁電流I
dmax以下となるまで、トルク指令の減算が行われる。
【0023】図5には、永久磁石モータの性能曲線が示
されている。横軸はモータ回転数、縦軸は出力トルクで
ある。前述のように永久磁石モータにおいては、高回転
領域において、弱め界磁制御をおこなわなければなら
ず、この制御を行う領域が図中斜線を施した部分であ
る。図から分かるように、比較的低い回転数域では弱め
界磁を行っておらず、よって励磁電流Id はないので減
磁も発生しない。すなわち、この領域では、永久磁石の
減磁を防止するためのトルク制限をする必要がなく、要
求通りのトルクを発生することができる。また、弱め界
磁を行う領域においても、保磁力を超えない範囲で弱め
界磁を行うので、低温時に弱め界磁領域で全く運転でき
ないわけではない。このような制御が行われる永久磁石
モータを電気自動車に適用した場合、モータが低温であ
るのは始動直後がほとんどであり、このようなときに
は、弱め界磁が必要となるような高回転領域で使用され
ることはあまりない。よって、実際に使用状態では、運
転者の所望のトルクを発生させる制御がなされることと
なる。
【0024】なお、本実施形態においては、永久磁石
は、低温になると保磁力が低下するフェライト系磁石な
どの場合について説明したが、逆に高温になると保磁力
が低下する磁石についても同様に本発明を適用すること
ができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、ベクトル制御される同
期モータの励磁電流によって形成される磁界が、永久磁
石の保磁力以上となることを防止することによって、永
久磁石が減磁することを防止している。特に、保磁力は
温度依存性が強く、本発明は永久磁石の温度に基づき、
そのときの保磁力を算出することによって、出力トルク
を必要以上に制限することがない。したがって、減磁が
生じない運転条件においては、常に所望のトルクを発生
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理説明図であり、同期モータの電
流ベクトルと磁束ベクトルの関係を示す図である。
【図2】 本発明にかかる実施形態の構成ブロック図で
ある。
【図3】 外部磁界と永久磁石の磁束の関係を示す図で
ある。
【図4】 本実施形態の制御フローを示すチャートであ
る。
【図5】 モータの性能曲線を示す図である。
【図6】 直流モータの電流ベクトルと磁束ベクトルの
関係を示す図である。
【符号の説明】
10 減算器(トルク指令修正手段)、12 電流指令
演算部、13 温度検出器、14 最大許容励磁電流算
出部、16 トルク制限演算部(トルク指令修正手
段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータに設けられたコイルに電流を流
    して発生された回転磁界によって、永久磁石を有するロ
    ータを回転させる永久磁石モータの運転をベクトル制御
    する制御装置であって、 前記永久磁石の温度を検出する温度検出手段と、 前記永久磁石温度と前記永久磁石の物性値から前記永久
    磁石の保磁力を求め、この保磁力に相当する磁界を発生
    させる励磁電流を算出する励磁電流上限値算出手段と、 トルク指令に基づき算出された励磁電流成分と前記励磁
    電流上限値を比較し、励磁電流が前記励磁電流上限値を
    超える場合に、これが前記上限値以下となるようにトル
    ク指令を修正するトルク指令修正手段と、を有する永久
    磁石モータの制御装置。
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