JP2010166701A - モータドライブシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】モータを駆動するインバータに入力される電圧の変動に対するロバスト性の高い運転をすることのできるモータドライブシステムを提供することにある。
【解決手段】可変磁石を備えた可変磁束モータ4を駆動するためのインバータ2を備え、直流電圧検出器7により検出されたインバータ2に入力される直流電圧VFCに基づいて、可変磁束モータ4のトルク指令Tm*を維持するように、可変磁束モータ4の磁束を変化させるモータドライブシステム1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁束を変化させることのできる可変磁束モータを駆動するインバータを備えたモータドライブシステムに関する。
近年、低保磁力の永久磁石を磁化することにより、磁束を変化させることのできる可変磁束モータが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。また、可変磁束モータを備えたモータドライブシステムが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−280195号公報 特開2006−220557号公報 特開2008−125201号公報
しかしながら、上述のようなモータドライブシステムを、HEV(Hybrid Electric Vehicle)又はEV(Electric Vehicle)などに応用する場合、直流電源であるバッテリ等の充電状態やインバータに流れる電流による電圧降下分などにより、可変磁束モータを駆動させるインバータに入力される直流電圧が変動することがある。
この電圧変動の影響により、モータ端子電圧の最大値は変動する。このモータ端子電圧の最大値は、モータの高回転時の性能に影響する。具体的には、同じ回転速度でも、モータ端子電圧の最大値が高いほど、トルクは高くなる。即ち、インバータに入力される電圧の状態によって、モータ出力が変動することになる。従って、このインバータ入力電圧が低下した場合、モータは、期待した性能要求を出せない可能性がある。
そこで、本発明の目的は、モータを駆動するインバータに入力される電圧の変動に対するロバスト性の高い運転をすることのできるモータドライブシステムを提供することにある。
本発明の観点に従ったモータドライブシステムは、直流電源と、磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機と、前記直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータと、前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧に基づいて、前記永久磁石同期電動機のトルクを維持するように、前記永久磁石の磁束を変化させる磁束可変手段とを備えている。
本発明によれば、モータを駆動するインバータに入力される電圧の変動に対するロバスト性の高い運転をすることのできるモータドライブシステムを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るモータドライブシステムの構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る可変磁束制御部の磁化補正量を演算する磁化電流演算部の構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る磁化電流テーブルを示す座標図。 第1の実施形態に係るモータドライブシステムのトルクと直流電圧との関係を示す座標図。 第1の実施形態に係るモータドライブシステムの磁束とトルクとの関係を示す座標図。 第1の実施形態に係るモータドライブシステムの磁化電流テーブルによる制御の原理を説明するための座標図。 本発明の第2の実施形態に係るモータドライブシステムの構成を示すブロック図。 第2の実施形態に係る可変磁束制御部の磁化電流演算部の構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施形態に係るモータドライブシステムの構成を示すブロック図。 第3の実施形態に係る磁束指令演算部及び可変磁束制御部による構成を示すブロック図。 第3の実施形態に係る可変磁石の磁化特性を示す特性図。 本発明の第4の実施形態に係る磁束指令演算部及び可変磁束制御部の構成を示すブロック図。 第4の実施形態に係る磁化電流指令演算部における磁化補正量を演算するための可変磁石の磁化特性を示す特性図。 本発明の第5の実施形態に係るモータドライブシステムの構成を示すブロック図。 第5の実施形態に係る磁束指令演算部及び可変磁束制御部の構成を示すブロック図。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るモータドライブシステム1の構成を示すブロック図である。なお、以降の図における同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。以降の実施形態も同様にして重複する説明を省略する。
モータドライブシステム1は、インバータ2と、直流電源3と、可変磁束モータ4と、回転角度センサ5と、直流電圧検出器7と、交流電流検出器8U,8Wと、制御部10とを備えている。
可変磁束モータ4は、磁束を変化させることのできる永久磁石同期電動機である。可変磁束モータ4の回転子には、固定磁石と可変磁石が組み込まれている。固定磁石は、磁束密度(磁束量)を変化させない磁石である。よって、固定磁石には、高保磁力の磁性体を用いる。可変磁石は、磁束密度(磁束量)を変化させる磁石である。よって、可変磁石には、低保磁力の磁性体を用いる。
インバータ2は、直流電源3から供給された直流電力を三相交流電力に変換する。インバータ2は、変換した交流電力を可変磁束モータ4に供給する。インバータ2は、可変磁束モータ4に交流電力を出力することで、可変磁束モータ4を駆動する。
回転角度センサ5は、可変磁束モータ4の回転角度を検出する。回転角度センサ5は、検出した回転角度θを、制御部10に出力する。
直流電圧検出器7は、インバータ2に入力される直流電圧(インバータ入力電圧)を検出する。直流電圧検出器7は、検出した直流電圧VFCを、制御部10に出力する。
交流電流検出器8Uは、インバータ2から出力されるU相電流Iuを検出する。交流電流検出器8Uは、検出したU相電流Iuを信号として、制御部10に出力する。交流電流検出器8Wは、インバータ2から出力されるW相電流Iwを検出する。交流電流検出器8Wは、検出したW相電流Iwを、制御部10に出力する。
制御部10は、回転角度センサ5により検出された回転角度θ、直流電圧検出器7により検出された直流電圧VFC、及び交流電流検出器8U,8Wによりそれぞれ検出された交流電流Iu,Iwに基づいて、インバータ2を制御する。制御部10は、インバータ2を介して、可変磁束モータ4の駆動や磁束を制御する。
次に、制御部10によるインバータ2の制御について説明する。
制御部10は、擬似微分器11と、磁束指令演算部12と、電流基準演算部13と、座標変換部14と、電圧指令演算部15と、座標変換部16と、PWM回路17と、ゲート指令生成部18と、磁化要求生成部19と、現在磁束演算部20と、可変磁束制御部21と、加算器AD1とを備えた構成である。
擬似微分器11は、回転角度センサ5から入力された回転角度θを微分して、モータ回転速度(回転子回転周波数、インバータ周波数)ω1を算出する。擬似微分器11は、算出したモータ回転速度ω1を、磁束指令演算部12、電圧指令演算部15、現在磁束演算部20、及び可変磁束制御部21に出力する。
磁束指令演算部12には、運転指令Run*が入力される。運転指令Run*は、モータドライブシステム1を運転する場合は「1」、モータドライブシステム1を停止する場合は「0」が入力される。磁束指令演算部12は、運転指令Run*及び擬似微分器11から入力されたモータ回転速度ω1に基づいて、磁束指令φ*を演算する。磁束指令演算部12は、演算した磁束指令φ*を、電流基準演算部13、磁化要求生成部19、及び可変磁束制御部21に出力する。
電流基準演算部13には、トルク指令Tm*が入力される。トルク指令Tm*は、可変磁束モータ4から出力させるトルクの基準となる指令である。電流基準演算部13は、トルク指令Tm*及び磁束指令演算部12から入力された磁束指令φ*に基づいて、インバータ2から出力させるDQ軸電流の基準となるD軸電流基準IdR及びQ軸電流基準IqRを演算する。電流基準演算部13は、演算したD軸電流基準IdRを、加算器AD1に出力する。電流基準演算部13は、演算したQ軸電流基準IqRを、Q軸電流を制御するための指令であるQ軸電流指令Iq*として、電圧指令演算部15に出力する。
ここで、DQ軸上のD軸とは、磁石磁束方向の軸(磁気トルクに作用しない軸)である。DQ軸上のQ軸とは、磁石磁束方向の軸(D軸)と直交する軸(磁気トルクに作用する軸)である。
加算器AD1は、後述する可変磁束制御部21から入力された磁化補正量ΔIdm*を、電流基準演算部13から入力されたD軸電流基準IdRに加算し、D軸電流を制御するための指令であるD軸電流指令Id*を算出する。加算器AD1は、算出したD軸電流指令Id*を電圧指令演算部15に出力する。
座標変換部14には、回転角度センサ5から出力された回転角度θ及び交流電流検出器8U,8Wから出力されたU相電流Iu及びW相電流Iwが入力される。座標変換部14は、回転角度θ、U相電流Iu及びW相電流Iwに基づいて、インバータ2から出力された三相交流電流Iu,Iwを、DQ軸電流Id,Iqに変換する。座標変換部14は、算出したD軸電流Id及びQ軸電流Iqを電圧指令演算部15及び現在磁束演算部20に出力する。
電圧指令演算部15は、電流基準演算部13から加算器AD1を介して入力されたD軸電流指令Id*、電流基準演算部13から入力されたQ軸電流指令Iq*、擬似微分器11から入力されたモータ回転速度ω1、及び座標変換部14から入力されたD軸電流Id及びQ軸電流Iqに基づいて、インバータ2から出力されるDQ軸電圧を制御するための指令であるD軸電圧指令Vd*及びQ軸電圧指令Vq*を算出する。電圧指令演算部15は、算出したD軸電圧指令Vd*及びQ軸電圧指令Vq*を座標変換部16に出力する。電圧指令演算部15は、算出したQ軸電圧指令Vq*を現在磁束演算部20に出力する。
座標変換部16には、回転角度センサ5から出力された回転角度θが入力される。座標変換部16は、回転角度θに基づいて、電圧指令演算部15から入力されたDQ軸電圧指令Vd*,Vq*を、三相交流の電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に変換する。座標変換部16は、算出したU相電圧指令Vu*、V相電圧指令Vv*及びW相電圧指令Vw*を、PWM(Pulse Width Modulation)回路17に出力する。
ゲート指令生成部15には、運転指令Run*が入力される。ゲート指令生成部15は、運転指令Run*に基づいて、ゲート指令Gstを生成する。ゲート指令生成部15は、生成したゲート指令Gstを、PWM回路17に出力する。可変磁束モータ4を駆動開始する場合は、ゲート指令生成部15は、インバータ2をゲートスタートさせるために、ゲート指令Gstを「0」から「1」に変える。可変磁束モータ4を停止する場合は、ゲート指令生成部15は、運転指令Run*による停止を示す信号を受信後、所定時間の経過後に、インバータ2をゲートオフするために、ゲート指令Gstを「1」から「0」に変える。この所定時間経過した後に、ゲートオフする理由は、フリーラン時に誘起電圧を低減させて、可変磁石を減磁してから停止させるためである。
PWM回路17は、ゲート指令生成部18から入力されたゲート指令Gstにより、インバータ2のスイッチング素子の駆動制御をする。PWM回路17は、座標変換部16から入力された電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に基づいて、インバータ2をパルス幅変調による制御をするためのゲート信号を、インバータ2に出力する。
磁化要求生成部19には、運転指令Run*が入力される。磁化要求生成部19は、磁束指令演算部12から入力された磁束指令φ*及び運転指令Run*に基づいて、磁化要求フラグFCreqを生成する。磁化要求生成部19は、生成した磁化要求フラグFCreqを、可変磁束制御部21に出力する。磁化要求フラグFCreqは、可変磁束モータ4の磁石磁束を変化させるための磁化を要求するためのフラグである。磁化要求フラグFCreqが立つと、制御部10は、可変磁束モータ4の磁石磁束を変化させる制御をする。
現在磁束演算部20は、擬似微分器11から入力されたモータ回転速度ω1、座標変換部14から入力されたDQ軸電流Id,Iq、及び電圧指令演算部15から入力されたQ軸電圧指令Vq*に基づいて、可変磁束モータ4の現在の磁石磁束φを演算する。現在磁束演算部20は、演算した磁石磁束φを、可変磁束制御部21に出力する。
可変磁束制御部21には、トルク指令Tm*及び直流電圧検出器7から出力された直流電圧VFCが入力される。可変磁束制御部21は、磁化要求フラグFCreqが立つと、可変磁束モータ4の磁石磁束を変化させるための制御を開始する。可変磁束制御部21は、トルク指令Tm*、直流電圧VFC、擬似微分器11から入力されたモータ回転速度ω1、及び磁束指令演算部12から入力された磁束指令φ*に基づいて、D軸電流基準IdRを補正するための補正量となる磁化補正量ΔIdm*を演算する。可変磁束制御部21は、演算した磁化補正量ΔIdm*を加算器AD1に出力する。磁化補正量ΔIdm*によりD軸電流指令Id*が補正されることで、制御部10は、インバータ2から可変磁束モータ4に磁化電流(D軸電流Id)を流す。可変磁束モータ4は、磁化電流により可変磁石の磁束が変化することで、可変磁束モータ4の回転子の磁石磁束(固定磁石と可変磁石とのそれぞれの磁束の合計)が変化する。
ここで、制御部10における演算に用いるための各種の計算式について説明する。
まず、電流制限について説明する。
可変磁束モータ4の電圧方程式を式(1)に示す。また、トルク方程式を式(2)に示す。
Figure 2010166701
Figure 2010166701
ここで、「Vd」はD軸モータ端子電圧、「Vq」はQ軸モータ端子電圧、「Id」はD軸モータ電流、「Iq」はQ軸モータ電流、「R」は抵抗、「Ld」はD軸インダクタンス、「Lq」はQ軸インダクタンス、「ω1」はモータ回転速度、「φ」は磁束、「p」はd/dt、「τ」はトルク、「Pn」は極対数、をそれぞれ示している。
式(1)の右辺において、第1項は、抵抗とインダクタンスによる電圧降下、第2項は、電機子反作用による電圧、第3項は、磁石から発生した逆起電圧、をそれぞれ求めている。第2項と第3項の大きさは、モータ回転速度ω1に比例する。
次に、可変磁束モータ4に流れる電流の最大値を式(3)に示す。
Figure 2010166701
式(3)に示すように、電流制限は、DQ軸座標平面上でモータ定格電流Imaxの半径をもつ円となる。
次に、電圧制限について説明する。
モータ端子電圧は、インバータ入力電圧により制限される。特に高回転時は、モータ端子電圧は、式(1)の第2項と第3項が支配的となる。
電圧制限特性を表す式を式(4)に示す。
Figure 2010166701
ここで、「VFC」はインバータ入力電圧を示している。
式(4)に示すように、電圧制限特性は、楕円形となる。制限値は、インバータ端子電圧とモータ回転速度との比(V/ω制限)となる。即ち、モータ回転速度が高いか若しくは直流電圧VFCが低いほど、V/ω制限の値は小さくなり、モータ電流は流れ難くなる。
式(1)により、現在磁束演算部20における現在の磁石磁束φを求めるための式は、式(5)のように求まる。
Figure 2010166701
図2は、本実施形態に係る可変磁束制御部21の磁化補正量ΔIdm*を演算する磁化電流演算部21Pの構成を示すブロック図である。
磁化電流演算部21Pは、調整ゲイン211と、磁化電流演算テーブル212と、減算器SU21と、加算器AD21とを備えている。
磁化電流演算テーブル212には、初期状態として、インバータ入力電圧のノミナル値VNにより設計された磁化電流テーブルが設定されている。
減算器SU21は、直流電圧検出器7により検出された直流電圧VFCとノミナル値VNとの差分を演算する。減算器SU21は、演算した差分を調整ゲイン211に出力する。
調整ゲイン211は、減算器SU21により演算された差分に予め設定されたゲインを掛けて、回転速度修正量を算出する。調整ゲイン211は、算出した回転速度修正量を加算器AD21に出力する。
加算器AD21は、擬似微分器11から入力されたモータ回転速度ω1に、調整ゲイン211から入力された回転速度修正量を加算する。加算器AD21は、回転速度修正量を加算したモータ回転速度ω1を、磁化電流演算テーブル212に出力する。
磁化電流演算テーブル212は、加算器AD21から入力された値により、インバータ入力電圧のノミナル値VNにより設計された磁化電流テーブルを修正する。
磁化電流演算テーブル212は、修正された磁化電流テーブルを用いて、トルク指令Tm*を維持するように、現在の磁石磁束φに基づいて、磁化補正量ΔIdm*を演算する。磁化電流演算テーブル212は、演算した磁化補正量ΔIdm*を加算器AD1に出力する。
図3は、本実施形態に係る磁化電流テーブルを示す座標図である。
磁化電流テーブルは、横軸を回転速度、縦軸をトルクとしたときに、必要とする磁束量を示す座標である。この座標は、N個の領域D1〜DNに分割されている。それぞれの領域D1〜DNは、トルクを出力させるのに必要な磁束量を示している。磁化電流テーブルは、加算器AD21から入力された値により、回転速度の目盛り(横軸の幅)が修正される。これにより、変動する直流電圧VFCに対応するように、磁化電流テーブルが修正される。
トルク指令Tm*が磁化電流テーブル上のどの領域D1〜DNに属しているかで、可変磁束モータ4に必要な磁束量が決定される。磁化電流演算テーブル212は、磁化電流テーブルにより決定された必要な磁束量と、現在の磁石磁束φに基づいて、磁化補正量ΔIdm*を演算する。
図4から図6を参照して、本実施形態に係る磁化電流テーブルによる制御について説明する。
図4は、本実施形態に係るモータドライブシステム1のトルクと直流電圧VFCとの関係を示す座標図である。横軸は、D軸電流(磁化電流)Idを示している。縦軸は、Q軸電流Iqを示している。この座標は、モータ回転速度ω1が1000[rad/sec]の場合を表している。
電流制限グラフIRは、電流制限が333[A]の場合を示している。
V/ω制限グラフFR41は、直流電圧VFCが400[V]の場合のV/ω制限を示している。V/ω制限グラフFR42は、直流電圧VFCが200[V]の場合のV/ω制限を示している。グラフFR43は、直流電圧VFCが100[V]の場合のV/ω制限を示している。
トルク曲線FT41は、トルクが100[Nm]の場合を示している。トルク曲線FT42は、トルクが60[Nm]の場合を示している。トルク曲線FT43は、トルクが30[Nm]の場合を示している。
V/ω制限グラフFR41〜FR43に示すように、直流電圧VFCが低いほど、V/ω制限は小さくなる。
最大トルクが発生する動作点は、電流制限グラフIRの円とV/ω制限グラフFR41〜FR43の楕円が重なった点である。
トルク曲線FT41〜FT43、式(2)から計算されるため、双曲線となる。
例として、直流電圧VFCが200[V]から100[V]に低下した場合について説明する。
直流電圧VFCが200[V]の場合、最大トルクを作り出すときのDQ軸電流Id,Iqは、V/ω制限グラフFR42と電流制限グラフIRとの交点である。このときの最大トルクは、この交点を通るトルク曲線となる。よって、この交点を通るトルク曲線FT42のトルク60[Nm]が最大トルクである。
同様にして、直流電圧VFCが100[V]の場合、V/ω制限グラフFR43と電流制限グラフIRとの交点を通るトルク曲線が最大トルクとなる。よって、この交点を通るトルク曲線FT43のトルク30[Nm]が最大トルクである。
従って、モータ回転速度ω1が1000[rad/sec]のときに、直流電圧VFCが200[V]から100[V]に低下した場合、最大トルクは、60[Nm]から30[Nm]に減少する。
次に、磁束φが減少する場合について説明する。
図5は、本実施形態に係るモータドライブシステム1の磁束φとトルクとの関係を示す座標図である。横軸は、D軸電流(磁化電流)Idを示している。縦軸は、Q軸電流Iqを示している。この座標は、モータ回転速度ω1が1000[rad/sec]、直流電圧VFCが100[V]の場合を表している。
電流制限グラフIRは、電流制限が333[A]の場合を示している。
V/ω制限グラフFR51は、磁束φが0.157[Wb]の場合のV/ω制限を示している。V/ω制限グラフFR52は、磁束φが0.125[Wb]の場合のV/ω制限を示している。V/ω制限グラフFR53は、磁束φが0.094[Wb]の場合のV/ω制限を示している。
トルク曲線FT51は、トルクが31[Nm]、磁束φが0.094[Wb]の場合を示している。トルク曲線FT52は、トルクが33[Nm]、磁束φが0.125[Wb]の場合を示している。トルク曲線FT53は、トルクが30[Nm]、磁束φが0.157[Wb]の場合を示している。
磁束φが減ると、図5に示すように、V/ω制限の楕円(V/ω制限グラフFR51〜FR53)の中心点が原点に近くなる。これにより、V/ω制限の楕円と電流制限の円(電流制限グラフIR)との交点が移動する。
磁束φが0.157[Wb](V/ω制限グラフFR51)から0.125[Wb](V/ω制限グラフFR52)に減少すると、V/ω制限の楕円(V/ω制限グラフFR51,FR52)と電流制限の円(電流制限グラフIR)との交点は、Q軸電流Iqが増える方向に移動する。よって、トルクは増加する。
一方、磁束φが0.125[Wb](V/ω制限グラフFR52)から0.094[Wb](V/ω制限グラフFR53)に減少すると、V/ω制限の楕円(V/ω制限グラフFR52,FR53)と電流制限の円(電流制限グラフIR)との交点は、Q軸電流Iqが増える方向に移動する。しかし、磁束φ自体が減少しているため、トルクは減少する。よって、磁束φを減らし過ぎると、トルクは減少する。
次に、磁化電流テーブルを用いて、直流電圧VFCの変動に対して、トルクを維持する制御をする原理について説明する。
図6は、本実施形態に係るモータドライブシステム1の磁化電流テーブルによる制御の原理を説明するための座標図である。横軸は、D軸電流(磁化電流)Idを示している。縦軸は、Q軸電流Iqを示している。この座標は、モータ回転速度ω1が1000[rad/sec]の場合を表している。
電流制限グラフIRは、電流制限が333[A]の場合を示している。
モータドライブシステム1の最初の状態は、直流電圧VFCが100[V]、磁束φが0.157[Wb]であったとする。このとき、V/ω制限は、V/ω制限グラフFR61となる。また、電流制限グラフIRとV/ω制限グラフFR61との交点から、トルク曲線FT61が求まる。よって、このとき、トルクは31[Nm]である。
次に、直流電圧VFCが100[V]から90[V]に変動したとする。このとき、V/ω制限は、V/ω制限グラフFR62となる。よって、トルクは26[Nm]に減少する(トルク曲線FT62)。
ここで、磁化電流Idを流して、磁束φを0.157[Wb]から0.110[Wb]に減磁すると、V/ω制限は、V/ω制限グラフFR63となる。よって、トルクは30[Nm]にまで回復する(トルク曲線FT63)。
従って、磁化電流テーブルは、上述のような制御ができるように、インバータ入力電圧(直流電圧VFC)のノミナル値を用いて作成する。可変磁束制御部21は、この磁化電流テーブルを基本として、直流電圧VFC又はモータ回転速度ω1の検出値に基づいて修正する。これにより、磁化電流テーブルは、直流電圧VFC及びモータ回転速度ω1の変動にも対応できる汎用性のあるものとなる。
本実施形態によれば、可変磁束制御部21は、直流電圧検出器7により検出された直流電圧VFCに基づいて、トルクを維持するように、可変磁束モータ4の磁束を変化させることができる。これにより、モータドライブシステム1は、インバータ2に入力される直流電圧VFCの変動に対して、ロバスト性の高い運転をすることができる。
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係るモータドライブシステム1Aの構成を示すブロック図である。
モータドライブシステム1Aは、図1に示す第1の実施形態に係るモータドライブシステム1において、制御部10を制御部10Aに代え、可変磁束モータ4を可変磁束モータ4Aに代え、スリップリング6、磁化回路50、及び交流電流検出器8Mを追加している。その他の点は、モータドライブシステム1と同様である。
可変磁束モータ4Aは、第1の実施形態に係る可変磁束モータ4において、回転子に磁化巻線を設けている。その他の点は、可変磁束モータ4と同様の構成である。磁化巻線は、磁化電流が流されることにより、可変磁束モータ4の回転子に設けられた可変磁石の磁束を変化させるための巻線である。
磁化回路50は、可変磁束モータ4Aの回転子の磁化巻線に、スリップリング6を介して接続されている。磁化回路50は、制御部10Aから受信する磁化電流指令ImagRefに基づいて、磁化巻線に磁化電流を流す。
磁化回路50は、磁化巻線制御部51と、磁化用変換器53と、直流電源54とを備えている。
直流電源54は、磁化用変換器53に直流電力を供給する。
磁化用変換器53は、直流電源54から供給された直流電力を変換し、スリップリング6を介して、磁化電流Imagを磁化巻線に流す。
交流電流検出器8Mは、磁化用変換器53から磁化巻線に流れる磁化電流Imagを検出する。交流電流検出器8Mは、検出した磁化電流Imagを磁化巻線制御部51に出力する。
磁化巻線制御部51は、制御部10Aの可変磁束制御部21Aから受信した磁化電流指令ImagRefに基づいて、磁化用変換器53を制御する。磁化巻線制御部51は、磁化電流制御部52を備えている。磁化電流制御部52は、交流電流検出器8Mにより検出された磁化電流Imagを、磁化電流指令ImagRefに一致させるようにPI(proportional-plus-integral control)制御をする。なお、磁化電流制御部52は、PI制御の代わりに、ヒステリシスコンパレータなどで制御してもよい。
図8は、本実施形態に係る可変磁束制御部21Aの磁化電流演算部21PAの構成を示すブロック図である。
制御部10Aは、第1の実施形態に係る制御部10において、可変磁束制御部21の磁化電流演算部21Pの磁化電流演算テーブル212を、磁化電流演算テーブル212Aに代えている。その他の点は、制御部10と同様である。
磁化電流演算テーブル212Aは、磁化補正量ΔIdm*と共に、磁化電流指令ImagRefを演算する。磁化電流演算テーブル212Aは、演算した磁化電流指令ImagRefを磁化回路50に送信する。これにより、磁化回路50は、磁化電流Imagを磁化巻線に流す。
本実施形態によれば、第1の実施形態による作用効果に加え、以下の作用効果を得ることができる。
磁化巻線を磁化させるための専用の磁化回路50を設けることにより、インバータ2の電流容量を減らすことができる。これにより、インバータ2を小型化又は軽量化することができる。
また、磁化回路50は、磁化するために専用に設けられているため、磁化するために最適な構成とすることができる。また、磁化回路50の制御は、インバータ2の出力に依存せずに、常時任意の電圧を印加して、磁化電流Imagを流すことができる。従って、磁化回路50は、磁化巻線を効率的に磁化させることができる。即ち、磁化回路50は、可変磁束モータ4の磁束を、効率的に変化させることができる。
さらに、磁化巻線を可変磁束モータ4Aの回転子に設けることで、可変磁石を増磁する場合においても、磁気飽和の影響を受け難いため、磁化用変換器53は、固定子側から磁化する場合に比べて、より少ない磁化電流Imagで効率的に可変磁石を磁化させることができる。また、磁束を変化させる場合でも、可変磁束モータ4Aは、過渡トルクの発生を、最小限に抑えることができる。また、突極性を有した場合、磁化巻線に流す磁化電流Imagは直接リラクタンストルクになるものではないため、トルク変動を抑制することができる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係るモータドライブシステム1Bの構成を示すブロック図である。
モータドライブシステム1Bは、図1に示す第1の実施形態に係るモータドライブシステム1において、制御部10を制御部10Bに代えている。その他の点は、モータドライブシステム1と同様である。
制御部10Bは、第1の実施形態に係る制御部10において、磁束指令演算部12の代わりに磁束指令演算部12Bを設け、可変磁束制御部21の代わりに可変磁束制御部21Bを設けている。
図10は、本実施形態に係る磁束指令演算部12B及び可変磁束制御部21Bによる構成を示すブロック図である。
磁束指令演算部12Bには、直流電圧検出器7により検出された直流電圧VFC、擬似微分器11により演算されたモータ回転速度ω1、及びトルク指令Tm*が入力される。磁束指令演算部12Bは、直流電圧VFC、モータ回転速度ω1及びトルク指令Tm*に基づいて、磁束指令φ*を演算する。
式(2)、式(3)、及び式(4)により、磁束(φ)は、式(6)に示すような、トルク(τ)、モータ回転速度(ω1)、及び直流電圧(VFC)による関数になる。
Figure 2010166701
磁束指令演算部12Bは、式(6)を用いて、磁束指令φ*を演算する。磁束指令演算部12Bは、演算した磁束指令φ*を可変磁束制御部21Bに出力する。
可変磁束制御部21Bは、磁束指令演算部12Bから入力された磁束指令φ*及び現在磁束演算部20から入力された現在の磁石磁束φに基づいて、磁化補正量ΔIdm*を演算する。可変磁束制御部21Bは、演算した磁化補正量ΔIdm*を加算器AD1に出力する。
可変磁束制御部21Bは、減算器SU91,SU92及び磁化電流指令演算部21BP1を備えた構成である。可変磁束制御部21Bには、固定磁石の磁石磁束φ1が設定されている。
減算器SU91は、磁束指令φ*と固定磁石の磁石磁束φ1との差分を演算する。この差分は、可変磁石を制御するための指令である磁束指令φ2*となる。減算器SU91は、演算した磁束指令φ2*を磁化電流指令演算部21BP1に出力する。
減算器SU92は、現在の磁石磁束φと固定磁石の磁石磁束φ1との差分を演算する。この差分は、可変磁石の現在の磁石磁束φ2となる。減算器SU92は、演算した磁石磁束φ2を磁化電流指令演算部21BP1に出力する。
磁化電流指令演算部21BP1は、磁束指令φ2*及び現在の磁石磁束φ2に基づいて、磁化補正量ΔIdm*を演算する。磁化電流指令演算部21BP1は、演算した磁化補正量ΔIdm*を、加算器AD1に出力する。
図11は、本実施形態に係る可変磁石の磁化特性FB(磁束密度−磁化特性)を示す特性図である。横軸は、磁化電流Id(D軸電流)を示している。縦軸は、磁束を示している。
磁化電流指令演算部21BP1は、図11に示す可変磁石の特性図を用いて、磁化補正量ΔIdm*を演算する。
図11を参照して、磁束φAから磁束φBに変化させる場合について説明する。
磁束φAは、磁束φBより大きいため、可変磁石を減磁する方向に磁化電流を流すことになる。
そこで、磁束φBから横軸(磁化電流の軸)の負方向と磁化特性FBとの交点を算出する。この交点の横軸方向の長さが磁束φBに変化させるために必要な磁化電流Id1となる。
磁化電流指令演算部21BP1は、算出した磁化電流Id1に基づいて、磁化補正量ΔIdm*を演算する。
一方、増磁する場合は、磁化電流の正方向と磁化特性FBとの交点を算出することで、磁化電流指令演算部21BP1は、磁化電流Id2を求める。
本実施形態によれば、直流電圧検出器7により検出された直流電圧VFCに基づいて、磁束指令φ*を演算することで、モータドライブシステム1Bは、インバータ2に入力される直流電圧VFCの変動に対して、ロバスト性の高い運転をすることができる。
また、トルク指令Tm*に基づいて、磁束指令φ*を演算することで、モータドライブシステム1Bは、トルク指令Tm*によるトルクが出力できるように、可変磁束モータ4の磁束φを変化させることができる。
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係る磁束指令演算部12B及び可変磁束制御部21B2の構成を示すブロック図である。図13は、本実施形態に係る磁化電流指令演算部21BP2における磁化補正量ΔIdm*を演算するための可変磁石の磁化特性を示す特性図である。
可変磁束制御部21B2は、図10に示す第3の実施形態に係る可変磁束制御部21Bにおいて、磁化電流指令演算部21BP1の代わりに、磁化電流指令演算部21BP2を設けた構成である。その他の点では、本実施形態に係るモータドライブシステムは、第3の実施形態に係るモータドライブシステム1Bと同様である。
次に、磁化電流指令演算部21BP2における磁化補正量ΔIdm*の演算方法について説明する。
例として、図13に示すように、磁化特性FBの内部が複数の領域D1〜D5に分割されている場合について説明する。各領域D1〜D5の間には、ヒステリシス領域が設けられている。磁化電流指令演算部21BP1には、各領域D1〜D5に対応する磁化電流Id(又は、磁化補正量ΔIdm*)が予め決められている。磁化電流Idは、増磁する場合と減磁する場合のそれぞれについて予め決められている。
磁化電流指令演算部21BP1は、入力された磁束指令φ2*が可変磁石の現在の磁石磁束φ2と同一の領域D1〜D5にある場合は、可変磁石を磁化しない。即ち、磁化電流指令演算部21BP1は、磁化補正量ΔIdm*を出力しない。
磁化電流指令演算部21BP1は、入力された磁束指令φ2*が可変磁石の現在の磁石磁束φ2と異なる領域D1〜D5にある場合は、磁束指令φ2*が属している領域D1〜D5に対応する磁化電流の磁化補正量ΔIdm*を、加算器AD1に出力する。
本実施形態によれば、第3の実施形態による作用効果に加え、以下の作用効果を得ることができる。
磁化電流指令演算部21BP2による演算方法では、可変磁石の磁化特性が複数の領域D1〜D5に分けられている。また、各領域D1〜D5には、代表の磁化電流Idが予め決められている。これにより、磁化電流Idを流す回数を軽減することができる。従って、磁化電流指令演算部21BP2による制御をすることで、可変磁束制御部21B2は、磁化電流Idを流す回数が頻繁になることによる損失の発生を防止し、可変磁束モータ4の磁束φの変化を制御することができる。なお、複数の領域は2以上であればよい。
(第5の実施形態)
図14は、本発明の第5の実施形態に係るモータドライブシステム1Cの構成を示すブロック図である。図15は、本実施形態に係る磁束指令演算部12B及び可変磁束制御部21Cの構成を示すブロック図である。
モータドライブシステム1Cは、図9に示す第3の実施形態に係るモータドライブシステム1Bにおいて、制御部10Bを制御部10Cに代え、可変磁束モータ4を可変磁束モータ4Aに代え、スリップリング6、磁化回路50、及び交流電流検出器8Mを追加している。その他の点は、モータドライブシステム1Bと同様である。
なお、可変磁束モータ4A、スリップリング6、磁化回路50、及び交流電流検出器8Mについては、図7に示す第2の実施形態と同様の機器構成のため、詳しい説明を省略する。
制御部10Cは、第3の実施形態に係る制御部10Bにおいて、可変磁束制御部21Bの代わりに可変磁束制御部21Cを設けている。
可変磁束制御部21Cは、図10に示す第3の実施形態に係る可変磁束制御部21Bにおいて、磁化電流指令演算部21BP1の代わりに、磁化電流指令演算部21BPCを設けた構成である。
磁化電流指令演算部21BPCは、磁化補正量ΔIdm*と共に、磁化電流指令ImagRefを演算する。磁化電流指令演算部21BPCは、演算した磁化電流指令ImagRefを磁化回路50に送信する。これにより、磁化回路50は、磁化電流Imagを磁化巻線に流す。
本実施形態によれば、第3の実施形態に係るモータドライブシステム1Bを基本構成として、第2の実施形態に係る磁化回路50に関する機器構成を追加することで、第3の実施形態による作用効果に加え、第2の実施形態による作用効果を得ることができる。
なお、各実施形態において、可変磁束モータ4のモータ回転速度を測定するために回転角度センサを設ける構成としたが、これに限らない。可変磁束モータ4のモータ回転速度は、インバータ4の出力電流を検出し、検出された電流値に基づいて推定してもよい。
第5の実施形態では、第3の実施形態に係るモータドライブシステム1Bを基本の構成としたが、第4の実施形態に係るモータドライブシステムを基本の構成としてもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…モータドライブシステム、2…インバータ、3…直流電源、4…可変磁束モータ、5…回転角度センサ、7…直流電圧検出器、8U,8W…交流電流検出器、10…制御部、11…擬似微分器、12…磁束指令演算部、13…電流基準演算部、14…座標変換部、15…電圧指令演算部、16…座標変換部、17…PWM回路、18…ゲート指令生成部、19…磁化要求生成部、20…現在磁束演算部、21…可変磁束制御部、AD1…加算器。

Claims (12)

  1. 直流電源と、
    磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機と、
    前記直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換して、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータと、
    前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧に基づいて、前記永久磁石同期電動機のトルクを維持するように、前記永久磁石の磁束を変化させる磁束可変手段と
    を備えたことを特徴とするモータドライブシステム。
  2. 直流電源と、
    磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機と、
    前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換して、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータと、
    前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記永久磁石同期電動機の磁束を測定するための磁束測定手段と、
    前記永久磁石同期電動機のトルクを制御するための指令であるトルク指令、前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧、及び前記磁束測定手段により測定された磁束に基づいて、前記永久磁石同期電動機の磁束を制御するための指令である磁束指令を演算する磁束指令演算手段と
    を備えたことを特徴とするモータドライブシステム。
  3. 直流電源と、
    磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機と、
    前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換して、前記永久磁石同期電動機を駆動するインバータと、
    前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記永久磁石同期電動機の磁束を推定するための磁束推定手段と、
    前記永久磁石同期電動機のトルクを制御するための指令であるトルク指令、前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧、及び前記磁束推定手段により推定された磁束に基づいて、前記永久磁石同期電動機の磁束を制御するための指令である磁束指令を演算する磁束指令演算手段と
    を備えたことを特徴とするモータドライブシステム。
  4. 前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧に基づいて、前記永久磁石同期電動機のトルクを維持するように、前記永久磁石の磁束を変化させる磁束可変手段を備えたこと
    を特徴とする請求項2又は請求項3に記載のモータドライブシステム。
  5. 前記磁束可変手段は、前記永久磁石の磁束を変化させるための磁化電流を前記インバータから前記永久磁石同期電動機に出力すること
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータドライブシステム。
  6. 前記永久磁石同期電動機は、前記回転子に前記永久磁石の磁束を変化させるための磁化巻線が巻かれ、
    前記永久磁石の磁束を変化させるための磁化電流を前記磁化巻線に流すための磁化巻線用磁化電流出力手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のモータドライブシステム。
  7. 磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機を駆動するために、直流電力を交流電力に変換するインバータを制御するインバータ制御装置であって、
    前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧に基づいて、前記永久磁石同期電動機のトルクを維持するように、前記永久磁石の磁束を変化させる磁束可変手段と
    を備えたことを特徴とするインバータ制御装置。
  8. 磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機を駆動するために、直流電力を交流電力に変換するインバータを制御するインバータ制御装置であって、
    前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記永久磁石同期電動機の磁束を測定するための磁束測定手段と、
    前記永久磁石同期電動機のトルクを制御するための指令であるトルク指令、前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧、及び前記磁束測定手段により測定された磁束に基づいて、前記永久磁石同期電動機の磁束を制御するための指令である磁束指令を演算する磁束指令演算手段と
    を備えたことを特徴とするインバータ制御装置。
  9. 磁束を変化させるための永久磁石を備えた永久磁石同期電動機を駆動するために、直流電力を交流電力に変換するインバータを制御するインバータ制御装置であって、
    前記インバータに入力される直流電圧を検出する直流電圧検出手段と、
    前記永久磁石同期電動機の磁束を推定するための磁束推定手段と、
    前記永久磁石同期電動機のトルクを制御するための指令であるトルク指令、前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧、及び前記磁束推定手段により推定された磁束に基づいて、前記永久磁石同期電動機の磁束を制御するための指令である磁束指令を演算する磁束指令演算手段と
    を備えたことを特徴とするインバータ制御装置。
  10. 前記直流電圧検出手段により検出された直流電圧に基づいて、前記永久磁石同期電動機のトルクを維持するように、前記永久磁石の磁束を変化させる磁束可変手段を備えたこと
    を特徴とする請求項8又は請求項9に記載のインバータ制御装置。
  11. 前記磁束可変手段は、前記永久磁石の磁束を変化させるための磁化電流を前記インバータから前記永久磁石同期電動機に出力すること
    を特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載のインバータ制御装置。
  12. 前記永久磁石同期電動機は、前記回転子に前記永久磁石の磁束を変化させるための磁化巻線が巻かれ、
    前記永久磁石の磁束を変化させるための磁化電流を前記磁化巻線に流すための磁化巻線用磁化電流出力手段を備えたこと
    を特徴とする請求項7から請求項11のいずれか1項に記載のインバータ制御装置。
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