JPH09286667A - 炭化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents

炭化珪素質焼結体の製造方法

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JPH09286667A
JPH09286667A JP8134063A JP13406396A JPH09286667A JP H09286667 A JPH09286667 A JP H09286667A JP 8134063 A JP8134063 A JP 8134063A JP 13406396 A JP13406396 A JP 13406396A JP H09286667 A JPH09286667 A JP H09286667A
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JP
Japan
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silicon carbide
powder
sintered body
slip
sintering aid
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Application number
JP8134063A
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English (en)
Inventor
Koji Miura
幸治 三浦
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Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを含む炭
化珪素質粉末を均質に分散させたスリップを得る。 【解決手段】炭化珪素原料を鋳込み成形する方法におい
て、炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを含む炭化珪
素質粉末を、分散剤にアクリル系共重合体を用い水溶液
中に分散させ、そのスリップの水素指数(pH)を7か
ら11に調製することを特徴とする炭化珪素質粉末の鋳
込み成形用スリップの調製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化珪素焼結体の
製造方法に係り、とりわけ、炭化珪素常圧焼結体を製造
するために炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを含む
炭化珪素質粉末を鋳込み成形するのに適したスリップに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素の常圧焼結体は、一般に炭化珪
素質粉末を主原料とし、焼結助剤としてホウ素あるいは
アルミニウムを添加し、これら金属元素に加えてカーボ
ンブラックのような炭素の微粒子を添加して製造されて
いる。他方、セラミックスの成形方法としては鋳込み成
形方法がある。この鋳込み成形方法は粉末を溶媒中に分
散させてスリップを調製し、多孔質の石膏型等に流し込
むことにより造形し、型の吸水により粒子濃度を高く
し、保形するものであるが、近年のファインセラミック
スにおいても、大型製品あるいは複雑な形状の製品を製
造する場合に広く利用されるようになってきた。従来、
炭化珪素質粉末のみの鋳込み成形では、成形体の気孔が
多く、緻密な製品を得ることは難しかった。そのため、
上記のような焼結助剤を添加することで、緻密な製品を
得ようとしている。しかし、密度の異なる多成分系の混
合物では均一な分散が難しいという問題があり、更には
炭素粉末の水に対する濡れ性が悪いため、良好なスリッ
プを得ることは困難であった。そこで、上記問題を改善
する方法が各種提案されている。例えば、炭素粉末と焼
結助剤とを含む炭化珪素質粉末のスリップの調製方法と
しては、分散剤にホルマリン縮合物及び塩基性化合物を
使用した特開昭63−225580号公報、分散剤にジ
エチルアミン及びポリカルボン酸塩を使用した特開昭6
2−167254号公報、更にはフミン酸処理した炭素
粉末と焼結助剤を含む炭化珪素質粉末とをアルカリ領域
で分散させた特開平5−319931号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来方法
によれば、炭素粉末の分散性が悪く、また分散性を向上
させるために前処理を施す必要があり、製造工程に問題
があった。そこで、本発明は、炭化珪素質粉末に対する
分散性を損なうことなく、炭素粉末の分散性を向上させ
た炭化珪素質粉末のスリップの調製方法の提供を目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを
含む炭化珪素質粉末を、分散剤にアクリル系共重合体を
用い水溶液中に分散させ、そのスリップの水素指数(p
H)を7から11に調製することを特徴とする炭化珪素
質焼結体の製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】上記手段において、黒鉛粉末に
は、天然黒鉛粉末と人造黒鉛粉末とがあるが、どちらか
一方を使用することが望ましい。例えば、天然黒鉛粉末
を使用する場合、灰分を多く含んでいて、その影響によ
り分散性が低下することもあるので、分散剤の添加量が
多くなる。それ故、天然黒鉛粉末よりも人造黒鉛粉末を
使用することがより好ましい。焼結助剤としては、公知
のB/C又はAlN/C等が用いられる。炭化珪素質粉
末には、α型とβ型とがあるが、いずれのタイプの粉末
でも良く、サブミクロンの粒子のみならず、200μm
程度の大きな粒径のものでも良い。分散剤のアクリル系
共重合体は炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを含む
炭化珪素質粉末に吸着し、中性からアルカリ領城の水溶
液に均質に分散される。スリップの水素指数(pH)
は、7から11に調製することが必要であるが、より好
ましいスリップの水素指数(pH)は、8から10であ
る。即ち、水素指数(pH)が7末満の酸性領域におい
ては、分散性が悪く成形できない。又、水素指数(p
H)が12を越えると、成形時において石膏型に損傷を
生じやすく、離型性が良くないためである。pH調整剤
としては、水酸化ナトリウム(NaOH)、ジエチルア
ミン{(CNH}、水酸化アンモニウム(N
OH)等が用いられる。
【0006】
【実施例】次に本発明について詳細に説明する。
【0007】(実施例1)平均粒径2μmのα型炭化珪
素粉末(大平洋ランダム(株)製、GMF−6S)97
重量%に対し、BC粉末(H.C.Starck社
製)1重量%と黒鉛粉末(オリエンタル産業(株)製)
2重量%を混合し、分散剤に使用するアクリル系共重合
体WA−600と蒸留水とを固形分に対し、それぞれ
0.5重量%と60重量%加えた。pH調整剤としてN
aOHを加えた後、ポットミルにて24時間混合し、鋳
込み成形用スリップとした。得られた鋳込み成形用炭化
珪素質粉末のスリップのpHと粘性とをそれぞれ測定し
た後、肉厚5mmの成形体が得られる石膏型を用いて成
形体を得て、十分乾燥してから、Arガス雰囲気中にお
いて2100℃の温度で3時間焼成した。得られた炭化
珪素質焼結体の密度を測定した。
【0008】(実施例2,3,4)実施例1と同様のα
型炭化珪素質粉末97重量%に、実施例1と同様のB
C粉末1重量%と黒鉛粉末2重量%とを混合し、実施例
1と同様にして鋳込み成形用炭化珪素質粉末のスリップ
を調製した。ここで、pH調整剤であるNaOHの添加
量を変化させ、実施例1とは異なる水素指数(pH)で
あるスリップを調製した。そして、実施例1と同様にし
てスリップのpHと粘性及び焼結体密度を測定した。
【0009】(比較例1,2)実施例1と同様のα型炭
化珪素質粉末97重量%に、実施例1と同様のBC粉
末1重量%と黒鉛粉末2重量%とを混合し、実施例1と
同様にして鋳込み成形用炭化珪素質粉末のスリップを調
製した。ここで、pH調整剤であるNaOHの添加量を
変化させ、請求範囲外の水素指数(pH)であるスリッ
プを調製した。そして、実施例1と同様にしてスリップ
のpHと粘性及び焼結体密度を測定した。
【0010】(比較例3,4)実施例1と同様のα型炭
化珪素質粉末97重量%に、実施例1と同様のBC粉
末1重量%とカーボンブラック#30(三菱化成(株)
製)2重量%とを混合し、実施例1と同様にして鋳込み
成形用炭化珪素質粉末のスリップを調製した。そして、
実施例1と同様にしてスリップのpHと粘性及び焼結体
密度を測定した。これらの各実施例及び比較例における
スリップのpHと粘性、焼結体密度を表1に示す。な
お、総合評価として大変良好なもの、良好なもの、やや
焼結性が劣るものを○、Δ、×で示した。
【0011】
【表1】 表1からわかるように、スリップの水素指数(pH)が
7未満ではスリップの分散性が悪くなり、焼結体密度が
高くならない。また、水素指数(pH)が12を越える
と離型性が極端に悪くなり、評価できる焼結体を得るこ
とができない。又、炭素源にカーボンブラックを用いる
と、実施例のように焼結体密度が高くならない。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の炭化珪素
質焼結体の製造方法によれば、炭素源に黒鉛粉末を用
い、分散剤にアクリル系共重合体を用いることで、均質
に分散した良好な鋳込み成形用スリップを調製すること
ができる。そのため、これまで接合技術が必要であった
複雑形状への応用が可能となり、更には低コストで精度
の高い炭化珪素質焼結体を提供でき、産業上の効果が大
きいといえる。
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素原料を鋳込み成形する方法にお
    いて、炭素源としての黒鉛粉末と焼結助剤とを含む炭化
    珪素質粉末を、分散剤にアクリル系共重合体を用い水溶
    液中に分散させ、そのスリップの水素指数(pH)を7
    から11に調製することを特徴とする炭化珪素質焼結体
    の製造方法。
JP8134063A 1996-04-22 1996-04-22 炭化珪素質焼結体の製造方法 Pending JPH09286667A (ja)

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