JPH09286600A - 昇降装置における搬器の落下防止装置 - Google Patents

昇降装置における搬器の落下防止装置

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JPH09286600A
JPH09286600A JP12405596A JP12405596A JPH09286600A JP H09286600 A JPH09286600 A JP H09286600A JP 12405596 A JP12405596 A JP 12405596A JP 12405596 A JP12405596 A JP 12405596A JP H09286600 A JPH09286600 A JP H09286600A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇降装置の落下防止装置において、自動車を
載置した搬器の昇降途中における落下を即時に停止させ
ると共に、コスト高を抑える。 【解決手段】 基礎部材3と、基礎部材3の上方向に設
けた支持ビーム5との間に鉛直のガイドレール4,4を
設ける。このガイドレール4,4に沿って、搬器10を昇
降させる巻上装置11を設け、この巻上装置11に巻上用支
持体12を介して吊下される支持構造体14に、搬器10を保
持したビーム材8を摺動可能に支持させる。このビーム
材8の両端近傍には制動機構25を設けると共に、ビーム
材8と支持構造体14との摺動変位量を検知する開放レバ
ー26の中間部を支持構造体14に支持する。そして、開放
レバー26の両端部にて制動機構25を作動させる。これに
より異常時に、この制動機構25にて基礎部材3と支持ビ
ーム5間に渡架された支え板36を挟持させて搬器の落下
を防止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇降装置における
搬器の落下防止装置に関するもので、特に2段式駐車装
置に使用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】昇降装置の一種である2段式駐車装置に
おいて、巻上装置に設けたワイヤロープ等の巻上用支持
体が切断した場合や、昇降装置に故障が発生した場合に
は、自動車乗込用の搬器(昇降ステージ)の支持が出来
なくなって、搬器が落下することになる。この為、使用
者の安全性を確保する上で、搬器の落下を防止させる措
置が必要となるが、このような搬器の落下防止装置とし
ては、既に種々のものが案出されている。
【0003】例えば、搬器に自動車を乗入れて、搬器を
上限停止位置まで上昇させた後、搬器に本体フレームか
ら出したフックやピンを一時的に掛止させ、上限停止中
における搬器の落下を防止させる装置が知られている。
【0004】また、昇降途中における搬器の落下防止装
置としては、昇降用のフレームの柱に一定のピッチで係
止穴を設け、搬器が落下した場合には搬器よりピンや爪
が飛出してこの係止穴に入って搬器を支持し、搬器の落
下を防止するものが公知である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
において、前者のものは、上限停止位置における搬器の
落下は防止出来ても、搬器の昇降途中における落下は防
止することが出来ないという欠点があった。
【0006】また、後者のものは、昇降用のフレームの
柱に設けられる係止穴は、ささえ圧を必要とするので、
ある一定の間隔を設けて開けなければならず、連続的に
設けることは不可能であった。この為、異常時には搬器
は落下時点において次の下方の係止穴まで自由落下して
しまうこととなり、搬器を即時に停止させることが出来
なかった。
【0007】従って、自由落下加速後に停止する搬器に
は、衝撃が発生する上、いくらかの落下距離が必然的に
生じてしまう欠点があった。さらに、昇降用フレームの
柱全長にわたって係止穴加工を必要とする為、コスト高
になる問題点も残った。
【0008】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、搬器の昇降途中における落下を即時
に停止させると共に、コスト高を抑えた昇降装置におけ
る搬器の落下防止装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
基礎部材と、該基礎部材の上方向に設けた支持ビームと
の間に鉛直のガイドレールを設け、該ガイドレールに沿
って、搬器を昇降させる巻上装置を設け、該巻上装置に
巻上用支持体を介して吊下される支持構造体に前記搬器
を保持したビーム材を摺動可能に支持させ、該ビーム材
の両端近傍には制動機構を設けると共に、前記支持構造
体には支持構造体と前記ビーム材の摺動変位量を検知す
る開放レバーの中間部を支持させ、この開放レバーの両
端部にて前記制動機構を作動させ、異常時には、前記制
動機構にて前記基礎部材と支持ビーム間に渡架された支
え板を挟持するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項1記載の発明では、搬器に自動車が
乗込んだ後、巻上装置に通電すると巻上用支持体が巻取
られ、この巻上用支持体の吊下された途中部分に取付け
られた支持構造体が上方に持上げられる。これによりビ
ーム材及び搬器が共に巻上げられる。
【0011】支持構造体が上方に持上げられると、支持
構造体に取付けられた開放レバーも、上方に移動する。
これによって、開放レバーの両端部も上方に移動し、基
礎部材と支持ビーム間に渡架された支え板への挟持をな
くするように制動機構を作動させて、搬器の昇降を可能
にする。
【0012】万一、昇降途中に巻上用支持体が切断して
支持構造体を支える力が無くなった場合には、開放レバ
ーが下方に移動し、基礎部材と支持ビーム間に渡架され
た支え板を挟持するように制動機構を作動させて搬器の
落下を阻止させる。
【0013】請求項2記載の発明は、ビーム材の両端近
傍に設けた前記制動機構は、支持構造体を中心として左
右対称に設けられ、この制動機構内には各々2ケの偏心
カムローラーを組込み、この偏心カムローラーを支持し
た軸端には前記偏心カムローラーを同期的対称に回動さ
せる2ケの同期ギヤを設け、この同期ギヤに設けられた
上方ピン間には支持構造体とビーム材の摺動変位量を検
知する前記開放レバーの両端部を摺動可能に係合させ、
この開放レバーが上方に付勢された場合には、前記偏心
カムローラー間を開放させ、前記同期ギヤに設けられた
下方ピン間には付勢手段を設けて偏心カムローラーが支
え板を挟持する方に付勢させるようにしたことを特徴と
するものである。
【0014】請求項2記載の発明では、搬器に自動車が
乗り込んだ後、巻上装置に通電すると巻上用支持体が巻
取られ、この巻上用支持体の吊下された途中部分に取付
けられた支持構造体が上方に持上げられる。
【0015】支持構造体が上方に持上げられると、支持
構造体に取付けられた開放レバーも上方に移動する。こ
れによって、開放レバーの両端部が摺動可能に係合した
同期ギヤの上方ピンが軸を中心として上方に回動付勢さ
れる。
【0016】この時、付勢手段の付勢力は、搬器等の重
量によって開放レバーを上方に付勢する付勢力よりも小
さいので、付勢手段を保持する下方ピン間の間隔は広が
って、付勢手段に抗して同期ギヤは回動する。
【0017】この同期ギヤの回動によって、偏心カムロ
ーラーは半径の短い部分が向き合って、偏心カムローラ
ーの間隔は広げられ、支え板との間に隙間が生じて開放
状態となり、搬器は昇降可能な状態となる。
【0018】万一、昇降途中に巻上用支持体が切断して
支持構造体を支える力が無くなったり、昇降部分の重量
による回転力よりも付勢手段による回転力の方が大きく
なって支持力が減少した場合には、直ちに付勢手段によ
って、軸を中心として同期ギヤを互いに上方向に回動付
勢し、偏心カムローラーを内方に回動させる。
【0019】これによって、偏心カムローラーは支え板
と接触し付勢手段や支持構造体等の重量による力によっ
て、偏心カムローラーと支え板との間に摩擦力が生じ
る。
【0020】この偏心作用によって偏心カムローラーに
はくさび効果が生じ、偏心カムローラーは支え板を両外
側から確実に挟持することになる。
【0021】請求項3記載の発明は、偏心カムローラー
の対向する周面に凸起部を形成し、支え板への挟持力を
向上させたことを特徴とするものである。
【0022】請求項3記載の発明では、偏心カムローラ
ーの対向する周面に形成した凸起部が支え板に強く食い
込むことになり、より大きな制動力が生じて搬器をより
一層確実に停止保持させることが出来る。このくさび効
果は、搬器上の自動車の重量が大きい程、強く働くこと
となる。
【0023】請求項4記載の発明は、支持ビームと基礎
部材間に渡架した支え板を、本体フレームとは別構成と
して取替え可能な剛部材で構成したことを特徴とするも
のである。
【0024】請求項4記載の発明では、支え板を取替え
可能な剛部材で構成して、落下防止装置が作動した後
に、切断した巻上用支持体や昇降装置を修復させて巻上
げれば、落下防止装置は容易に開放出来、再び使用出来
る状態になる。従って、搬器上の自動車も容易に降ろす
ことが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】請求項1の記載から把握される本
発明において、図1に示すように、基礎部材3と、基礎
部材3の上方向に設けた支持ビーム5との間に鉛直のガ
イドレール4,4を設ける。このガイドレール4,4に
沿って、搬器10を昇降させる巻上装置11を設け、この巻
上装置11に巻上用支持体12を介して吊下される支持構造
体14に搬器10を保持したビーム材8を摺動可能に支持さ
せる。そして、このビーム材8の両端近傍に制動機構25
を設けると共に、支持構造体14には支持構造体14とビー
ム材8の摺動変位量を検知する開放レバー26の中間部を
支持させ、開放レバー26の両端部にて制動機構25を作動
させる。異常時に、この制動機構25にて基礎部材3と支
持ビーム5間に渡架された支え板36を挟持するようにす
る。
【0026】請求項2の記載から把握される本発明にお
いて、図3及び図6に示すように、ビーム材8の両端近
傍に設けた制動機構25を支持構造体14を中心として左右
対称に設ける。この制動機構25内には各々2ケの偏心カ
ムローラー31,31を組込み、偏心カムローラー31,31を
支持した軸端32には偏心カムローラー31,31を同期的対
称に回動させる2ケの同期ギヤ37,37を設ける。同期ギ
ヤ37,37に設けられた上方ピン39,39間には支持構造体
14とビーム材8の摺動変位量を検知する開放レバー26の
両端部を摺動可能に係合させる。そして、開放レバー26
が上方に付勢された場合は、偏心カムローラー31,31間
を開放する。また、同期ギヤ37,37に設けられた下方ピ
ン40,40間に付勢手段41を設け、偏心カムローラー31,
31が支え板36を挟持する方に付勢する。
【0027】請求項3の記載から把握される本発明にお
いて、図6及び図7に示すように、偏心カムローラー3
1,31の対向する周面に、ローレット加工や爪加工を施
して凸起部31a を形成し、支え板36への挟持力を向上さ
せる。
【0028】請求項4の記載から把握される本発明にお
いて、図1及び図8に示すように、支持ビーム5と基礎
部材3間に渡架した支え板36を、本体フレームとは別構
成として取替え可能な剛部材で構成する。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2に基
づいて説明する。本実施例は、床面上に設置された2段
式駐車装置に搬器の落下防止装置を使用したものであ
る。2段式駐車装置1(昇降装置)は、全体構成が略L
字形に形成され、床面2上に載置した基礎部材3,3
と、この基礎部材3,3からそれぞれ鉛直に立設させた
2本のガイドレール4,4と、このガイドレール4,4
間の上部を連結した支持ビーム5とによって本体フレー
ムが構成されている。
【0030】ガイドレール4,4には、L字状に形成さ
れたフォークビーム6,6がガイドローラ7,7…を介
して昇降可能に支持されている。フォークビーム6,6
間は、後述するビーム材8によって連結され一体化され
る。フォークビーム6,6の水平部分6a,6aには、自動
車9の乗込用の鉄板状の搬器10が取付けられている。
尚、符号10a で示すものは搬器10の側部に取付けられた
脱輪防止用の角パイプである。また、符号3aで示すもの
は基礎部材3に取付けられた下段駐車用自動車の乗込用
ステージである。
【0031】一方、支持ビーム5には巻上装置11が取付
けられている。この巻上装置11には、ナイロンベルトや
ワイヤロープ等で構成される巻上用支持体12が巻取ら
れ、この巻上用支持体12の垂下された途中部分にシーブ
13等を介して、支持構造体14が取付けられる。この支持
構造体14には、フォークビーム6,6を連結したビーム
材8が摺動可能に支持される。
【0032】この支持構造体14の部分を図3ないし図5
で詳述する。支持構造体14は、2枚の平行なプレート材
14a ,14a と、プレート材14a ,14a の上部に直交させ
て溶着させた2枚の平行なプレート材14b ,14b とで構
成されている。上部のプレート材14b ,14b 間には、シ
ーブ13が軸15にて回転可能に支持される。
【0033】尚、図4において、符号16で示すものは、
シーブ13内に内蔵された軸受であり、符号17で示すもの
はカラーである。また、図3及び図4において、符号18
で示すものは、シーブ13を保護するシーブカバーであ
り、図4において、符号19で示すものは、シーブ13を支
持する軸15の抜け防止を行うキープレートである。
【0034】一方、支持構造体14の下部のプレート材14
a ,14a は、ビーム材8の中央部分を、その両側から挟
持する形で上方から挿入され、その開放側の下端部分の
間には、図4に示すような、2枚のプレート材20a ,20
a と、このプレート材20a ,20a を連結したパイプ材20
b ,20b とで井桁状に形成したブラケット20が、締結手
段21によって固定されている。
【0035】この時、図5に示すように、支持構造体14
の下部のプレート材14a ,14a の間に形成される空間高
さ、すなわち、ブラケット20の上面と、上部のプレート
材14b の下面までの高さHを、ビーム材8の高さhより
も大きくすることにより、ビーム材8の上面と、上部の
プレート材14b の下面との間には空隙(2.5cm程度)22が
形成される。
【0036】これによって、支持構造体14にはビーム材
8が上下方向に若干摺動可能に支持されることになる。
尚、図5はブラケット20の上面がビーム材8の下面に接
し、支持構造体14が巻き上げれているところを示したも
のである。また、図3及び図4において、符号23で示す
ものは、プレート材14a の側面に接する、ビーム材8に
溶着された摺動案内部材である。
【0037】図3ないし図5において、下部のプレート
材14a の片側下端部分の中央にはピン24が取付けられて
おり、このピン24には、図3に示す、後述する制動機構
25の偏心カムローラー31(図6参照)を開放するための
開放レバー26が取付けられている。この開放レバー26
は、図6に示すように、組立によって、平面略H字状に
形成される。
【0038】また、図6に示すように、開放レバー26
は、中央の本体部分26a と、その両端部に、本体部分26
a に直交させて設けた腕部材26b とで構成される。腕部
材26bの両端部には、それぞれ切欠溝26c ,26c が形成
されている。そして、本体部分26a の中央に穿設された
孔27を、下部のプレート材14a に設けられたピン24(図
4参照)に嵌合させることにより、開放レバー26は支持
構造体14に対して若干の回動が可能に取付けられる。
尚、図4において、符号28及び29で示すものは、開放レ
バー26の抜け防止のための平座金と割ピンである。
【0039】次に、図3及び図6に基づいて制動機構25
を説明する。制動機構25はビーム材8の両端近傍に、支
持構造体14を中心として左右対称に設けられている。こ
れら左右の制動機構25は構造が同じなので、以下、片側
の制動機構25を例にして説明する。
【0040】ビーム材8に溶着された制動機構25の2枚
のブラケット30,30の間には、2個の偏心カムローラー
31,31が組込まれている。偏心カムローラー31の取付け
は、偏心カムローラー31と軸32とをキー33によって一体
化し、この軸32を軸受34,34を介してブラケット30に支
持させる。ブラケット30に支持させた軸32,32の一側端
部には抜け防止用の止め輪35が装着される。
【0041】そして、偏心カムローラー31と偏心カムロ
ーラー31との間には、後述する支え板36(図8参照)が
挿通する。この偏心カムローラー31の対向する周面に
は、支え板36への挾持力を向上させる為、図7示すよう
に、高周波焼入によるローレット加工または爪加工を施
工して、凸起部31a を備えることが望ましい。
【0042】一方、偏心カムローラー31を固定させたそ
れぞれの軸32の一端には、対向する一対の同期ギヤ37,
37が一体に取付けられている。この一対の同期ギヤ37,
37の対向周面には、歯の位置を半ピッチずらした歯部37
a ,37a がそれぞれ形成され、偏心カムローラー31,31
が同期的対称に回動するように噛合させている。なお、
図6において、符号38で示すものは、軸32,32の他側端
部に装着させた、同期ギヤ37の抜け防止用の止め輪であ
る。
【0043】さらに、同期ギヤ37,37の一側面の両外側
には、軸32の水平中心線よりも上方位置にそれぞれ上方
ピン39,39が取付けられ、軸32の水平中心線よりも下方
位置にそれぞれ下方ピン40,40が取付けられている。上
方ピン39には、開放レバー26の両端部に設けられた腕部
材26b の切欠溝26c ,26c がそれぞれ摺動可能に係合す
ることになる。
【0044】従って、開放レバー26が全体として上方に
付勢された場合には、軸32,32を中心として同期ギヤ3
7,37の歯部37a が互いに下方向に回動し、偏心カムロ
ーラー31,31は相互の間が離れて開放するようになる。
この上方ピン39は、同期ギヤ37,37の噛合により対称に
動く為、開放レバー26自体の傾きを抑える機能も有して
いる。
【0045】また、下方ピン40,40の間には、軸32,32
を中心として同期ギヤ37,37の歯部37a を互いに上方向
に回動付勢させ、偏心カムローラー31,31が支え板36を
両外側から挟持するようにさせる、コイルスプリング等
の付勢手段41が取付けられている。
【0046】この付勢手段41の付勢力(引き合う力)
は、搬器10やフォークビーム6等の重量によって、開放
レバー26を上方に付勢する付勢力よりも小さいものとす
る。尚、図6において、符号42及び43で示すものは、制
動機構25を保護する前カバーと後カバーである。
【0047】次に、支え板36の取付けについて、図1及
び図8で説明する。支え板36は、制動機構25,25に対応
して設けられているもので、ガイドレール4,4間の上
部を連結する支持ビーム5に溶着された支え板ブラケッ
ト44,44と、基礎部材3に溶着された支え板ホルダー4
5,45との間にそれぞれ渡架されている。支え板36は、
本体フレームとは別構成とした平鋼等の剛部材で構成さ
れる。
【0048】この支え板36の上端部36a は支え板ブラケ
ット44にピン46を介して取付けられており、下端部36b
は支え板ホルダー45に設けられたピン47に取付けられて
いる。尚、図8において、符号48で示すものは、ピン46
に装着してピン46の抜け防止用割ピンであり、符号49で
示すものは支え板ホルダー45のピン47に取付けられた支
え板36の抜け防止用スナップピンである。そして、支え
板36の途中本体部分36c は、前述したように制動機構25
の偏心カムローラー31,31の間を挿通するものである。
【0049】次に、搬器10及びビーム材8が最下端位置
で停止した場合に作用する解除装置50を、図1及び図2
に基づいて説明する。解除装置50は、搬器10及びビーム
材8が最下端位置で停止した場合に、ビーム材8の上面
とプレート材14b の下面間の空隙22が1.5 cm程度になる
よう、基礎部材3に溶着される(図5をも参照)。この
解除装置50の上面には、支持構造体14の下部のプレート
材14a の下面が当接し、支持構造体14の下限停止位置を
規制するものである。
【0050】この関係を図1に基づいて詳述すると、搬
器10及びビーム材8が最下端位置で停止した場合、すな
わち、搬器10の図示しない端部の下面が床面2に当接
し、フォークビーム6の水平部分6aが乗込ステージ3aに
当接すると、搬器10及びビーム材8は最下端位置で停止
する。
【0051】これと同時に、図示しないリミットスイッ
チの働きによって巻上装置11の通電が解除されるが、支
持構造体14の下部のプレート材14a と、解除装置50の上
面との間には若干の隙間(2.5cm −1.5cm =1cm程度)
が生じているので、支持構造体14のみが自重によって、
若干摺動下降し、プレート材14a の下面が解除装置50の
上面に当接する。これによって、ビーム材8の上面とプ
レート材14b の下面間には1.5cm 程度の空隙、及びプレ
ート材14a の下部に取付けられたブラケット20の上面と
ビーム材8の下面間には1cm程度の空隙がそれぞれ形成
されることになる(図5をも参照)。このように解除装
置50は、支持構造体14の下限停止位置を規制しているの
で、支持構造体14はこれ以上、下降することなく、ま
た、開放レバー26もこれ以上下降しないので、偏心カム
ローラー31,31間を開放させた状態が維持されることに
なる。
【0052】このように構成された搬器の落下防止装置
の作用について説明する。搬器10に自動車9が乗り込ん
だ後、巻上装置11に通電すると巻上用支持体12が巻取ら
れ、この巻上用支持体12の垂下された途中部分に取付け
られたシーブ13を介して支持構造体14が持上げられる。
【0053】この時、支持構造体14のプレート材14a の
下部に取付けられたブラケット20の上面と、ビーム材8
の下面間には、前述したように1cm程度の空隙22が形成
されているので、その空隙22の分だけ支持構造体14のみ
が上方に持ち上げられる。そして、ブラケット20の上面
と、ビーム材8の下面とが接触した後、フォークビーム
6と搬器10とが巻上げられる。
【0054】支持構造体14とビーム材8とが接触するま
では、支持構造体14に取付けられた開放レバー26も、ビ
ーム材8に対して1cm程度の空隙22分だけ上方に移動す
ることになる。これによって、開放レバー26の両端部に
設けられた切欠溝26c に摺動可能に係合した同期ギヤ37
の上方ピン39も、図9に示すように、軸32を中心として
上方に回動付勢される。
【0055】この時、付勢手段41の付勢力(同期ギヤ3
7,37の下方ピン40,40を引き寄せる力)は、搬器10や
フォークビーム6等の重量によって開放レバー26を上方
に付勢する付勢力よりも小さいので、付勢手段41を保持
する下方ピン40,40間の間隔は広がって、付勢手段41に
抗して同期ギヤ37,37は回動する。
【0056】この同期ギヤ37,37の回動によって、偏心
カムローラー31は半径の短い部分が向き合って、偏心カ
ムローラー31,31の間隔は広げられ、支え板36との間に
隙間が生じて開放状態となり、搬器10は昇降可能な状態
となる。
【0057】万一、昇降途中に巻上用支持体12が切断し
て支持構造体14を支える力が無くなったり、昇降部分の
重量による回転力よりも付勢手段41による回転力の方が
大きくなって支持力が減少した場合には、直ちに付勢手
段41によって、図10に示すように軸32を中心として同期
ギヤ37,37の歯部37a を互いに上方向に回動付勢し、偏
心カムローラー31,31を内方に回動させる(図6の偏心
カムローラー31の矢印参照)。
【0058】この時、シーブ13や支持構造体14等の重量
は、開放レバー26を下方に押し下げる方向に働く為、付
勢手段41による回動を助長することになる。これによっ
て、偏心カムローラー31,31は支え板36と接触し、付勢
手段41や支持構造体14等の重量による力によって、偏心
カムローラー31,31と支え板36との間に摩擦力が生じ
る。
【0059】しかも、偏心カムローラー31は、軸32に対
して偏心して取付けられているので、この偏心作用によ
って偏心カムローラー31にはくさび効果が生じ、偏心カ
ムローラー31,31は支え板36を両外側から確実に挟持す
ることになる。
【0060】この時、偏心カムローラー31の対向する周
面に、ローレット加工や爪加工を施工して凸起部31a を
形成しておけば、凸起部31a が支え板36にさらに食い込
むことになり、より大きな制動力が生じて搬器10をより
一層確実に停止保持させることが出来る。このくさび効
果は、搬器10上の自動車9の重量が大きい程、強く働く
こととなる。
【0061】また、この落下防止装置が作動した後に、
切断した巻上用支持体12や昇降装置を修復させて巻上げ
れば、落下防止装置は容易に開放出来、再び使用出来る
状態になる。従って、搬器10上の自動車9も容易に降ろ
すことが可能となる。
【0062】
【発明の効果】請求項1及び請求項2記載の発明では、
搬器の昇降中や停止中にかかわらず、巻上用支持体が切
断した時や昇降装置に異常が発生した場合には、搬器が
どの位置にあっても確実に停止させることが出来るの
で、搬器の落下を確実に防止することが出来る。
【0063】また、停止時には、即時に最小の滑り距離
で搬器の落下を防止することが出来るので、搬器の下に
あるものとの衝突を未然に防ぐことが出来る。
【0064】さらに、従来の係止穴にピンが挿入する方
式と異なり、即時に制動が始まるので、搬器の自由落下
はほとんど生じず、搬器停止時における衝撃が少ない。
また、昇降用フレームに係止穴等の加工が不要であるの
で安価に製作出来る。
【0065】そして、この落下防止装置が作動した後
に、切断した巻上用支持体や昇降装置を修復させて巻上
げれば、落下防止装置は容易に開放出来、再び使用出来
る状態になる。
【0066】特に、請求項2記載の発明では、同期ギヤ
によって偏心カムローラーが両側同時に作用するので片
効きが防止出来、安定した制動力を得ることが出来る。
また、偏心クサビ効果によって荷重の大きさにかかわら
ずに制動力を得ることが出来る。
【0067】請求項3記載の発明においては、偏心カム
ローラーの対向する周面に凸起部を形成すれば、支え板
への挟持力はより大きなものとなり、搬器をより一層確
実に停止、保持させることが出来る。
【0068】請求項4記載の発明においては、支持ビー
ムと基礎部材間に渡架した支え板を、本体フレームとは
別構成とした剛部材としたので、支え板の取付けや損傷
した場合の交換が容易に出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る落下防止装置を使用した昇降装置
の正面図である。
【図2】第1図のA−A線矢視図である。
【図3】図1のものの落下防止装置の要部斜視図であ
る。
【図4】図3のものの支持構造体取付部分の分解斜視図
である。
【図5】図3のものの支持構造体取付部分の縦断面図で
ある。
【図6】図3のものの制動機構部分の分解斜視図であ
る。
【図7】図6のものの偏心カムローラーの正面図であ
る。
【図8】図1のものの支え板部の分解斜視図である。
【図9】図6のものの制動機構の開放状態の説明図であ
る。
【図10】図6のものの制動機構の作動状態の説明図で
ある。
【符号の説明】
3 基礎部材 4 ガイドレール 5 支持ビーム 8 ビーム材 10 搬器 11 巻上装置 12 巻上用支持体 14 支持構造体 25 制動機構 26 開放レバー 31 偏心カムローラー 31a 凸起部 32 軸 36 支え板 37 同期ギヤ 39 上方ピン 40 下方ピン 41 付勢手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎部材と、該基礎部材の上方向に設け
    た支持ビームとの間に鉛直のガイドレールを設け、該ガ
    イドレールに沿って、搬器を昇降させる巻上装置を設
    け、該巻上装置に巻上用支持体を介して吊下される支持
    構造体に前記搬器を保持したビーム材を摺動可能に支持
    させ、該ビーム材の両端近傍には制動機構を設けると共
    に、前記支持構造体には支持構造体と前記ビーム材の摺
    動変位量を検知する開放レバーの中間部を支持させ、こ
    の開放レバーの両端部にて前記制動機構を作動させ、異
    常時には、前記制動機構にて前記基礎部材と支持ビーム
    間に渡架された支え板を挟持するようにしたことを特徴
    とする昇降装置における搬器の落下防止装置。
  2. 【請求項2】 ビーム材の両端近傍に設けた前記制動機
    構は、支持構造体を中心として左右対称に設けられ、こ
    の制動機構内には各々2ケの偏心カムローラーを組込
    み、この偏心カムローラーを支持した軸端には前記偏心
    カムローラーを同期的対称に回動させる2ケの同期ギヤ
    を設け、この同期ギヤに設けられた上方ピン間には支持
    構造体とビーム材の摺動変位量を検知する前記開放レバ
    ーの両端部を摺動可能に係合させ、この開放レバーが上
    方に付勢された場合には、前記偏心カムローラー間を開
    放させ、前記同期ギヤに設けられた下方ピン間には付勢
    手段を設けて偏心カムローラーが支え板を挟持する方に
    付勢させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の
    昇降装置における搬器の落下防止装置。
  3. 【請求項3】 偏心カムローラーの対向する周面に凸起
    部を形成し、支え板への挟持力を向上させたことを特徴
    とする請求項2記載の昇降装置における搬器の落下防止
    装置。
  4. 【請求項4】 支持ビームと基礎部材間に渡架した支え
    板を、本体フレームとは別構成として取替え可能な剛部
    材で構成したことを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の昇降装置における搬器の落下防止装置。
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CN105621327A (zh) * 2016-03-10 2016-06-01 湖州中辰建设有限公司 一种具备双重保险的吊篮装置

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