JPH0928343A - 詰物食品及びその製造方法 - Google Patents
詰物食品及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0928343A JPH0928343A JP7216449A JP21644995A JPH0928343A JP H0928343 A JPH0928343 A JP H0928343A JP 7216449 A JP7216449 A JP 7216449A JP 21644995 A JP21644995 A JP 21644995A JP H0928343 A JPH0928343 A JP H0928343A
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- JP
- Japan
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- fruit
- food
- seed
- cutter
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- Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 果実に対して他の食品が流れ出ることなく充
填する。 【構成】 果実Aに対し、カッターを下方から侵入さ
せ、種子B及びその上部の果肉Dを押し出して、果実A
の上下方向に沿った空洞部分Eを形成する。空洞部分E
の上方から他の食品を充填する。空洞部分Eの形成と、
他の食品の充填とを果実の上下方向に沿って行うため、
充填時の他の食品の流出を防止できる。
填する。 【構成】 果実Aに対し、カッターを下方から侵入さ
せ、種子B及びその上部の果肉Dを押し出して、果実A
の上下方向に沿った空洞部分Eを形成する。空洞部分E
の上方から他の食品を充填する。空洞部分Eの形成と、
他の食品の充填とを果実の上下方向に沿って行うため、
充填時の他の食品の流出を防止できる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は梅、桃、ぐみ等の果
実の食味に他の食品の食味を加えた詰物食品及びその製
造方法に関する。
実の食味に他の食品の食味を加えた詰物食品及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】果実そのものだけでなく、果実に他の食
品を充填して果実の食味に、その食品の食味,風味を付
加させることは、興味のある食味となって新たな食品と
することができるばかりでなく、果実の需要が増大する
産業上のメリットがある。この他の食品を果実に充填す
る場合、果実の種子を除去し、この種子除去部分に他の
食品を詰め込む構造とすることは、不要部分の除去がで
きると共に、種子を取り除く操作を行うことなく、その
まま食することができる点で有利となる。
品を充填して果実の食味に、その食品の食味,風味を付
加させることは、興味のある食味となって新たな食品と
することができるばかりでなく、果実の需要が増大する
産業上のメリットがある。この他の食品を果実に充填す
る場合、果実の種子を除去し、この種子除去部分に他の
食品を詰め込む構造とすることは、不要部分の除去がで
きると共に、種子を取り除く操作を行うことなく、その
まま食することができる点で有利となる。
【0003】特公平6−97981号公報には、かかる
種子を除去しながら果実に他の食品を詰め込む製造方法
が記載されている。図19及び図20はこの公報に記載
された従来の装置を示す。
種子を除去しながら果実に他の食品を詰め込む製造方法
が記載されている。図19及び図20はこの公報に記載
された従来の装置を示す。
【0004】この装置は、果実100を1個ずつ上下か
ら挟んで保持するカップ状の保持皿110、120と、
果実100の一側の側方に配置された刃体130と、刃
体130の反対側の側方に配置された管状の吸引部材1
40とを備えている。刃体130は水平方向に移動して
果実内に喰い込む。吸引部材140は先端部に刃部15
0が形成されており、その水平移動により果実100に
切り込みを形成する。
ら挟んで保持するカップ状の保持皿110、120と、
果実100の一側の側方に配置された刃体130と、刃
体130の反対側の側方に配置された管状の吸引部材1
40とを備えている。刃体130は水平方向に移動して
果実内に喰い込む。吸引部材140は先端部に刃部15
0が形成されており、その水平移動により果実100に
切り込みを形成する。
【0005】この装置は吸引部材140が進出して果実
100内に侵入し、その刃部150が種子105に達
し、この状態で刃体130が果実100内に侵入して、
種子105を吸引部材140方向に幾分押し出すように
作動する。吸引部材140は減圧ポンプ160に連結さ
れており、その減圧による吸引力で種子105を吸引す
る。この吸引状態で、吸引部材140が果実100内か
ら退出することにより、種子105が果実100から抜
き取られ、種子105が除去された空洞部分107が果
実100に形成される。
100内に侵入し、その刃部150が種子105に達
し、この状態で刃体130が果実100内に侵入して、
種子105を吸引部材140方向に幾分押し出すように
作動する。吸引部材140は減圧ポンプ160に連結さ
れており、その減圧による吸引力で種子105を吸引す
る。この吸引状態で、吸引部材140が果実100内か
ら退出することにより、種子105が果実100から抜
き取られ、種子105が除去された空洞部分107が果
実100に形成される。
【0006】この種子105の除去の後、空洞部分10
7に他の食品を注入する。170はこの他の食品の供給
源であり、刃体130に他の食品を圧送する。他の食品
の果実100への注入は刃体130が果実100に喰い
込んだ状態で、供給源170を駆動することにより行わ
れ、他の食品は刃体130の先端部分から果実100の
空洞部分107内に注入されることで果実100に充填
され、これにより果実と他の食品とが結合した詰物食品
を製造することができる。
7に他の食品を注入する。170はこの他の食品の供給
源であり、刃体130に他の食品を圧送する。他の食品
の果実100への注入は刃体130が果実100に喰い
込んだ状態で、供給源170を駆動することにより行わ
れ、他の食品は刃体130の先端部分から果実100の
空洞部分107内に注入されることで果実100に充填
され、これにより果実と他の食品とが結合した詰物食品
を製造することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、吸引部材140及び刃体130が横方向から果実1
00に侵入して、種子105の抜き取りを行っている。
このため他の食品の充填も果実に対して横方向から行う
必要がある。しかも、この充填は刃体130から注入す
るため、他の食品としては、ゼリー状,粒状等の流動が
可能な性状であることが不可欠となっている。従って、
従来技術では、固形状,長尺状の食品を充填することが
できず、充填可能な他の食品の選択の余地が狭くなって
いる。また、流動性を有する食品を横方向から果実に注
入するため、その流動性で食品が果実の外方に流れ出る
ことがある。このため注入の操作,制御が難しく、結果
として、詰物食品の製造が困難となり、大量生産も難し
い問題を有している。
は、吸引部材140及び刃体130が横方向から果実1
00に侵入して、種子105の抜き取りを行っている。
このため他の食品の充填も果実に対して横方向から行う
必要がある。しかも、この充填は刃体130から注入す
るため、他の食品としては、ゼリー状,粒状等の流動が
可能な性状であることが不可欠となっている。従って、
従来技術では、固形状,長尺状の食品を充填することが
できず、充填可能な他の食品の選択の余地が狭くなって
いる。また、流動性を有する食品を横方向から果実に注
入するため、その流動性で食品が果実の外方に流れ出る
ことがある。このため注入の操作,制御が難しく、結果
として、詰物食品の製造が困難となり、大量生産も難し
い問題を有している。
【0008】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、果実に充填できる他の食品の選択の自由
度が拡大し、しかもその充填が容易な詰物食品と、この
食品を製造する方法を提供することを目的とする。
たものであり、果実に充填できる他の食品の選択の自由
度が拡大し、しかもその充填が容易な詰物食品と、この
食品を製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の詰物食品は、下
方から上方に向かって種子を押し出した果実の空洞部分
に他の食品を上方から充填したことを特徴とする。また
本発明の詰物食品は、上記他の食品として、流動状又は
/及び粒状の形状を選択でき、この場合は、他の食品の
充填部分を封止する。
方から上方に向かって種子を押し出した果実の空洞部分
に他の食品を上方から充填したことを特徴とする。また
本発明の詰物食品は、上記他の食品として、流動状又は
/及び粒状の形状を選択でき、この場合は、他の食品の
充填部分を封止する。
【0010】この詰物食品を製造する本発明の方法は、
一対の保持部材で果実を上下から挟み込んだ状態で、押
し出しカッターを下方から果実内に侵入させて種子及び
種子上部の果肉を押し出し、この押し出しによって形成
された果実の空洞部分に他の食品を上方から充填するこ
とを特徴とする。
一対の保持部材で果実を上下から挟み込んだ状態で、押
し出しカッターを下方から果実内に侵入させて種子及び
種子上部の果肉を押し出し、この押し出しによって形成
された果実の空洞部分に他の食品を上方から充填するこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明の方法では、一対の保持部材
で果実を上下から挟み込み、果実に対して上方から筒状
カッターを差し込み、この筒状カッターの差し込み状態
で果実の下方から押出しカッターを挿入して種子及び種
子上部の果肉を筒状カッター内に押し込み、その後、筒
状カッターを果実から引き抜き、この引き抜きによって
形成された果実の空洞部分に他の食品を上方から充填す
ることを特徴とする。
で果実を上下から挟み込み、果実に対して上方から筒状
カッターを差し込み、この筒状カッターの差し込み状態
で果実の下方から押出しカッターを挿入して種子及び種
子上部の果肉を筒状カッター内に押し込み、その後、筒
状カッターを果実から引き抜き、この引き抜きによって
形成された果実の空洞部分に他の食品を上方から充填す
ることを特徴とする。
【0012】
【本発明の実施の形態】本発明の詰物食品に用いる果実
としては、梅,桃,ぐみ,すもも,桜ん坊,枇杷、その
他のものを選択できる。この果実としては単一の種子を
有するものだけでなく、複数の種子を有していても、種
子が中央部分に位置し、中央部分からまとめて除去でき
る果実であれば、りんご,梨のような果実を選択するこ
とができる。
としては、梅,桃,ぐみ,すもも,桜ん坊,枇杷、その
他のものを選択できる。この果実としては単一の種子を
有するものだけでなく、複数の種子を有していても、種
子が中央部分に位置し、中央部分からまとめて除去でき
る果実であれば、りんご,梨のような果実を選択するこ
とができる。
【0013】本発明の詰物食品は、果実から種子を下方
から上方に向かって押し出し、この押し出しで果実に形
成された空洞部分に他の食品を充填するものである。こ
の種子の押し出しの際には、種子の上部に位置した果実
も同時に除去され、空洞部分は果実の上下方向に沿って
形成される。他の食品はこの空洞部分の上方から果実に
充填される。
から上方に向かって押し出し、この押し出しで果実に形
成された空洞部分に他の食品を充填するものである。こ
の種子の押し出しの際には、種子の上部に位置した果実
も同時に除去され、空洞部分は果実の上下方向に沿って
形成される。他の食品はこの空洞部分の上方から果実に
充填される。
【0014】図1は本発明が実施される果実Aを示し、
果肉Cから種子B及びその上部の果実Dが除去されるこ
とにより、空洞部分Eが上下方向に沿って形成されてい
る。図2は詰物食品の一例を示し、上下方向に沿って形
成された空洞部分Eに他の食品Fが充填されている。こ
のような構造では、他の食品Fが空洞部分Eに対して、
上方から充填されるため、ゼリー等の流動状及び魚卵等
の、粒状を有し全体として流動性を有した食品であって
も流れ出ることがなく、簡単でしかも確実に充填するこ
とができる。また、固形状や長尺状の食品であっても、
空洞部分に落とし込むだけで充填できる。従って、選択
できる他の食品の自由度が拡大し、異なった食味を有す
る数多くの種類の詰物食品を製造できる。その他の食品
としては、ジャム,ゼリー,ジュース,ウィスキー等の
流動状のもの、蟹子,いくら,数の子などの粒状のも
の、ナッツ,梅干,ぶどうなどの固形状のもの、魚介類
乾物、鳥獣肉乾物などの長尺状のもののいずれをも選択
することができる。
果肉Cから種子B及びその上部の果実Dが除去されるこ
とにより、空洞部分Eが上下方向に沿って形成されてい
る。図2は詰物食品の一例を示し、上下方向に沿って形
成された空洞部分Eに他の食品Fが充填されている。こ
のような構造では、他の食品Fが空洞部分Eに対して、
上方から充填されるため、ゼリー等の流動状及び魚卵等
の、粒状を有し全体として流動性を有した食品であって
も流れ出ることがなく、簡単でしかも確実に充填するこ
とができる。また、固形状や長尺状の食品であっても、
空洞部分に落とし込むだけで充填できる。従って、選択
できる他の食品の自由度が拡大し、異なった食味を有す
る数多くの種類の詰物食品を製造できる。その他の食品
としては、ジャム,ゼリー,ジュース,ウィスキー等の
流動状のもの、蟹子,いくら,数の子などの粒状のも
の、ナッツ,梅干,ぶどうなどの固形状のもの、魚介類
乾物、鳥獣肉乾物などの長尺状のもののいずれをも選択
することができる。
【0015】図3は本発明の詰物食品の別例を示し、空
洞部分E内の他の食品Fとしては流動状又は/及び粒状
の形状のものが充填されている。この他の食品Fの充填
部分には、蓋体Gが嵌め込まれることにより充填部分が
封止されている。蓋体Gとしては、樹脂により成形した
もの、防錆性金属により成形したもの、その他のものを
使用できる。この蓋体Gの封止により、他の食品Fが流
動状、粒状であっても洩出を防止することができ、梱
包,運搬時の取扱いが容易となる。なお、この封止は果
実Aの全体を樹脂シートで被覆する形態であっても良
い。
洞部分E内の他の食品Fとしては流動状又は/及び粒状
の形状のものが充填されている。この他の食品Fの充填
部分には、蓋体Gが嵌め込まれることにより充填部分が
封止されている。蓋体Gとしては、樹脂により成形した
もの、防錆性金属により成形したもの、その他のものを
使用できる。この蓋体Gの封止により、他の食品Fが流
動状、粒状であっても洩出を防止することができ、梱
包,運搬時の取扱いが容易となる。なお、この封止は果
実Aの全体を樹脂シートで被覆する形態であっても良
い。
【0016】本発明の製造方法は、いずれも、一対の保
持部分が果実を上下から挟んで固定し、この固定状態で
押出しカッターが上動して種子及び種子上部の果肉を押
し出すため、空洞部分を果実の上下方向に沿って形成で
きる。この空洞部分に対する他の食品の充填は、同食品
が固形状、長尺状の場合は、その落とし込みにより行
い、流動状,粒状の場合はノズル等からの注入により行
う。これらの充填は、自動制御でも良く、手動操作でも
良く、いずれの充填によっても、空洞部分に対する他の
食品を確実に導入することができる。この製造方法で
は、保持部材による果実の保持と、種子の押し出しによ
る空洞部分の形成と、空洞部分への他の食品の充填とを
果実の上下方向に対して行うものであり、作動方向が同
一のため簡単な作動となる。このため、製造方法に用い
る装置の構造も簡単となり、制御も容易となる副次的な
メリットがある。
持部分が果実を上下から挟んで固定し、この固定状態で
押出しカッターが上動して種子及び種子上部の果肉を押
し出すため、空洞部分を果実の上下方向に沿って形成で
きる。この空洞部分に対する他の食品の充填は、同食品
が固形状、長尺状の場合は、その落とし込みにより行
い、流動状,粒状の場合はノズル等からの注入により行
う。これらの充填は、自動制御でも良く、手動操作でも
良く、いずれの充填によっても、空洞部分に対する他の
食品を確実に導入することができる。この製造方法で
は、保持部材による果実の保持と、種子の押し出しによ
る空洞部分の形成と、空洞部分への他の食品の充填とを
果実の上下方向に対して行うものであり、作動方向が同
一のため簡単な作動となる。このため、製造方法に用い
る装置の構造も簡単となり、制御も容易となる副次的な
メリットがある。
【0017】筒状カッターを用いる製造方法では、筒状
カッターが果実に喰い込んで空洞部分を形成するため、
画一的な空洞部分を形成でき、しかも、その形容が確実
且つ容易となる。
カッターが果実に喰い込んで空洞部分を形成するため、
画一的な空洞部分を形成でき、しかも、その形容が確実
且つ容易となる。
【0018】
【実施例】図4〜図6は本発明の製造方法に用いられる
装置の一例を示す。この装置は手動によって果実Aから
の種子Bの抜き取りを行って空洞部分E(図1参照)を
形成するものである。この装置はベース1から立設した
ポール2、2にロアプレート3が固定的に取り付けられ
ると共に、アッパープレート4が上下動自在に取り付け
られており、これらのプレート3、4にいずれもプラス
チックによって形成された下部保持部材5、上部保持部
材6が対向状態で取り付けられている。
装置の一例を示す。この装置は手動によって果実Aから
の種子Bの抜き取りを行って空洞部分E(図1参照)を
形成するものである。この装置はベース1から立設した
ポール2、2にロアプレート3が固定的に取り付けられ
ると共に、アッパープレート4が上下動自在に取り付け
られており、これらのプレート3、4にいずれもプラス
チックによって形成された下部保持部材5、上部保持部
材6が対向状態で取り付けられている。
【0019】下部保持部材5は梅、桃などの果実が落と
し込み状態でセットされるものであり、このための凹部
7が中央部分に形成されている。上部保持部材6はアッ
パープレート4の下動と一体的に下動して、下部保持部
材5との間で果実を挟み込むものであり、果実の上部部
分が入り込む凹部8が形成されている。9はロアプレー
ト3及びアッパープレート4の間に位置するようにポー
ル2、2に巻回された圧力制御ばねである。この圧力制
御ばね9はアッパープレート4の下動に伴う上部保持部
材6の果実への押圧力が果実を圧壊しない程度の圧力と
なるように調整するものである。
し込み状態でセットされるものであり、このための凹部
7が中央部分に形成されている。上部保持部材6はアッ
パープレート4の下動と一体的に下動して、下部保持部
材5との間で果実を挟み込むものであり、果実の上部部
分が入り込む凹部8が形成されている。9はロアプレー
ト3及びアッパープレート4の間に位置するようにポー
ル2、2に巻回された圧力制御ばねである。この圧力制
御ばね9はアッパープレート4の下動に伴う上部保持部
材6の果実への押圧力が果実を圧壊しない程度の圧力と
なるように調整するものである。
【0020】下部保持部材5の下方には押出しカッター
10が配置されている。押出しカッター10はロアプレ
ート3の下方に上下動可能に設けられたブラケットプレ
ート11から起立しており、その先端部が下部保持部材
5の凹部7に臨んでいる。この押出しカッター10は十
字形状に成形されており、ブラケットプレート11の上
動で一体的に上動し、下部保持部材5を貫通して果実内
に侵入する。このため下部保持部材5の凹部7の底面に
は、図6に示すように押出しカッター10と同形状の貫
通スリツト12が形成されている。なお、押出しカッタ
ー10が起立したブラケットプレート11はベース1か
ら立設したガイドロッド13、13に案内されて上下動
する。14はこのガイドロッド13、13に巻回される
ことにより、ブラケットプレート11を下方に押圧する
リターンスプリングである。
10が配置されている。押出しカッター10はロアプレ
ート3の下方に上下動可能に設けられたブラケットプレ
ート11から起立しており、その先端部が下部保持部材
5の凹部7に臨んでいる。この押出しカッター10は十
字形状に成形されており、ブラケットプレート11の上
動で一体的に上動し、下部保持部材5を貫通して果実内
に侵入する。このため下部保持部材5の凹部7の底面に
は、図6に示すように押出しカッター10と同形状の貫
通スリツト12が形成されている。なお、押出しカッタ
ー10が起立したブラケットプレート11はベース1か
ら立設したガイドロッド13、13に案内されて上下動
する。14はこのガイドロッド13、13に巻回される
ことにより、ブラケットプレート11を下方に押圧する
リターンスプリングである。
【0021】一方、上部保持部材6の凹部8の上部には
貫通穴15が連通しており、この貫通穴15の上方には
筒状カッター16が対向するように配置されている。筒
状カッター16は全体が円筒形状に形成されており、そ
の先端部にはリング形状の切刃17が形成されている。
この筒状カッター16は上下動可能となっており、その
下動により上部保持部材6の貫通穴15を貫通して果実
に侵入して円筒状の切り込みを形成する。
貫通穴15が連通しており、この貫通穴15の上方には
筒状カッター16が対向するように配置されている。筒
状カッター16は全体が円筒形状に形成されており、そ
の先端部にはリング形状の切刃17が形成されている。
この筒状カッター16は上下動可能となっており、その
下動により上部保持部材6の貫通穴15を貫通して果実
に侵入して円筒状の切り込みを形成する。
【0022】以上の上部保持部材6、筒状カッター16
の下動及び押出しカッター10の上動は、操作部材20
への操作によって行われる。操作部材20はベース1上
に起立した支柱21と、この支柱21に一端が枢支され
たハンドル22とを備えている。このハンドル22の押
し下げと連動して押し下げロッド23が下動するためそ
の下端部に連結された筒状カッター16が下動する。装
置上端に構成された副ハンドル22aはブラケットブロ
ック30上に固定された支柱22bに、支点22cを中
心に回動自在に取り付けられている。この副ハンドル2
2aは、後述のように果実Aの上部に切り込みを入れる
働きをする。
の下動及び押出しカッター10の上動は、操作部材20
への操作によって行われる。操作部材20はベース1上
に起立した支柱21と、この支柱21に一端が枢支され
たハンドル22とを備えている。このハンドル22の押
し下げと連動して押し下げロッド23が下動するためそ
の下端部に連結された筒状カッター16が下動する。装
置上端に構成された副ハンドル22aはブラケットブロ
ック30上に固定された支柱22bに、支点22cを中
心に回動自在に取り付けられている。この副ハンドル2
2aは、後述のように果実Aの上部に切り込みを入れる
働きをする。
【0023】ハンドル22には、さらにリンク機構24
が取り付けられている。リンク機構24はハンドル22
に枢支されたL字形の第1リンク25と、第1リンク2
5に連結された第2リンク26と、第2リンク26に連
結された第3リンク27とを有し、第3リンク27の中
間部分がベース1上のブラケット28に枢支されてい
る。この第3リンク27の先端は、ブラケットプレート
11に枢支されている。また、第2リンク26にはハン
ドル22の押し下げによって回動する第1リンク25が
当接する当接部29が一体的に形成されている。30は
連結ロッド31、31を介してアッパープレート4が連
結されるブラケットブロックであり、操作部材20のハ
ンドル22の押し下げをアッパープレート4に伝達し、
これによりアッパープレート4が下動する。
が取り付けられている。リンク機構24はハンドル22
に枢支されたL字形の第1リンク25と、第1リンク2
5に連結された第2リンク26と、第2リンク26に連
結された第3リンク27とを有し、第3リンク27の中
間部分がベース1上のブラケット28に枢支されてい
る。この第3リンク27の先端は、ブラケットプレート
11に枢支されている。また、第2リンク26にはハン
ドル22の押し下げによって回動する第1リンク25が
当接する当接部29が一体的に形成されている。30は
連結ロッド31、31を介してアッパープレート4が連
結されるブラケットブロックであり、操作部材20のハ
ンドル22の押し下げをアッパープレート4に伝達し、
これによりアッパープレート4が下動する。
【0024】この操作部材20はハンドル22への押し
下げ操作によって、アッパープレート4を下動させて上
部保持部材6を下動し、次に、押し下げロッド23が筒
状カッター16を下動する。その後、第1リンク25が
当接部29に当接することで第2リンク26が下動し、
これにより第3リンク27がブラケット28を中心に回
動してブラケットプレート11を介して押出しカッター
10を上動する。そして、これらの段階的な作動により
果実から種子及び種子上部の果肉を押し出し空洞部分を
形成する。
下げ操作によって、アッパープレート4を下動させて上
部保持部材6を下動し、次に、押し下げロッド23が筒
状カッター16を下動する。その後、第1リンク25が
当接部29に当接することで第2リンク26が下動し、
これにより第3リンク27がブラケット28を中心に回
動してブラケットプレート11を介して押出しカッター
10を上動する。そして、これらの段階的な作動により
果実から種子及び種子上部の果肉を押し出し空洞部分を
形成する。
【0025】図7〜図9はこの装置の作動を示す。果実
Aを、その尖部が上方に位置するように下部保持部材5
の凹部7に載置しハンドル22を押し下げる。これによ
り、まずアッパープレート4が下動し、図7に示すよう
に、上部保持部材6と下部保持部材5とが果実Aを挟み
込み固定する。次いで副ハンドル22aを軽く押し下げ
る。すると、副ハンドル22aに枢支された押し下げ体
22dが押し下げロッド23の上端23aに当接し、押
し下げロッド23、筒状カッター16が下動する。この
下動により、切刃17が果実Aの上部に切り込むのであ
る。その後、副ハンドル22aを離せば、ばね23bの
反発力で押し下げロッド23と筒状カッター16が上動
して切刃17は果実Aより離れる。その後ハンドル22
を押し下げると、図8に示すように、筒状カッター16
が上部保持部材6の貫通孔15を貫通して、果実Aに切
り込み、その刃体17が種子B近傍に達する。
Aを、その尖部が上方に位置するように下部保持部材5
の凹部7に載置しハンドル22を押し下げる。これによ
り、まずアッパープレート4が下動し、図7に示すよう
に、上部保持部材6と下部保持部材5とが果実Aを挟み
込み固定する。次いで副ハンドル22aを軽く押し下げ
る。すると、副ハンドル22aに枢支された押し下げ体
22dが押し下げロッド23の上端23aに当接し、押
し下げロッド23、筒状カッター16が下動する。この
下動により、切刃17が果実Aの上部に切り込むのであ
る。その後、副ハンドル22aを離せば、ばね23bの
反発力で押し下げロッド23と筒状カッター16が上動
して切刃17は果実Aより離れる。その後ハンドル22
を押し下げると、図8に示すように、筒状カッター16
が上部保持部材6の貫通孔15を貫通して、果実Aに切
り込み、その刃体17が種子B近傍に達する。
【0026】これに続いて、ハンドル22の押し下げを
続行することにより、第1リンク25が第2リンク26
の当接部29に当接し、これにより第3リンク27が回
動する。この回動によってブラケットプレート11が上
動し、図8に示すように押出しカッター10が下部保持
部材5の貫通スリツト12を通過して果実A内に侵入す
る。この押出しカッター10は果実A内の種子Bを押し
上げるため、種子B及びその上部の果肉Dは果実Aから
押し出される。その後、ハンドル22への押し下げを解
除することにより、押出しカッター10、筒状カッター
16が果実Aから退避し、上部保持部材6が上動する。
これにより、種子B及び種子B上部の果肉Dは図9に示
すように、果実Aから浮き上がった状態となって残存す
るため、これを手で除去することにより果実Aの上下方
向に沿う空洞部分Eを形成することができる。
続行することにより、第1リンク25が第2リンク26
の当接部29に当接し、これにより第3リンク27が回
動する。この回動によってブラケットプレート11が上
動し、図8に示すように押出しカッター10が下部保持
部材5の貫通スリツト12を通過して果実A内に侵入す
る。この押出しカッター10は果実A内の種子Bを押し
上げるため、種子B及びその上部の果肉Dは果実Aから
押し出される。その後、ハンドル22への押し下げを解
除することにより、押出しカッター10、筒状カッター
16が果実Aから退避し、上部保持部材6が上動する。
これにより、種子B及び種子B上部の果肉Dは図9に示
すように、果実Aから浮き上がった状態となって残存す
るため、これを手で除去することにより果実Aの上下方
向に沿う空洞部分Eを形成することができる。
【0027】この空洞部分Eに対して、他の食品を充填
することにより、図2及び図3に示す詰物食品を製造す
ることができる。この充填は他の食品が流動状あるいは
粒状の場合、ノズル(図示省略)を空洞部分Eに上方か
ら差し込み、ノズルを他の供給源(図示省略)に連結
し、ポンプ等の押し出し力を作用させてノズルから注入
することにより行うことができる。一方、他の食品が固
形状又は長尺状の場合は、これをピンセット(図示省
略)で持ち上げ、空洞部分に落とし込むことで行うこと
ができる。なお、流動状又は粒状の場合は、空洞部分E
に対して図3に示すような蓋体Gを嵌め込んで封止して
も良い。
することにより、図2及び図3に示す詰物食品を製造す
ることができる。この充填は他の食品が流動状あるいは
粒状の場合、ノズル(図示省略)を空洞部分Eに上方か
ら差し込み、ノズルを他の供給源(図示省略)に連結
し、ポンプ等の押し出し力を作用させてノズルから注入
することにより行うことができる。一方、他の食品が固
形状又は長尺状の場合は、これをピンセット(図示省
略)で持ち上げ、空洞部分に落とし込むことで行うこと
ができる。なお、流動状又は粒状の場合は、空洞部分E
に対して図3に示すような蓋体Gを嵌め込んで封止して
も良い。
【0028】図10は手動による装置の別例を示し、筒
状カッター16が種子Bと同程度の径となるように形成
されている。この構造では、押出しカッター10により
果実Aから押し出された種子B及び上部の果肉Dは筒状
カッター16内に押し込まれて除去される。16aは筒
状カッター16の上部側面に開口された放出穴でありカ
ッター16内に収納されて、徐々に押し上げられた種子
が外部に落下する。
状カッター16が種子Bと同程度の径となるように形成
されている。この構造では、押出しカッター10により
果実Aから押し出された種子B及び上部の果肉Dは筒状
カッター16内に押し込まれて除去される。16aは筒
状カッター16の上部側面に開口された放出穴でありカ
ッター16内に収納されて、徐々に押し上げられた種子
が外部に落下する。
【0029】図11〜図14は本発明の製造方法に用い
られる装置の別例を示す。この装置は果実Aへの空洞部
分Eの形成を自動的に行うものであり、基台41から回
転軸42が上方に延び、この回転軸42に円板形状の回
転板43が取り付けられている。この回転板43の8等
分位置にはプラスチックにより成形された下部保持部材
44が配置されている。回転板43の回転軸42は基台
41内に設けられたモータ45にゼネバ機構を介して連
結されており、モータ45の駆動により360度/8の
回転角度毎に間欠的に回転する。この間欠回転により下
部保持部材44が同一円周上を順次、移動する。
られる装置の別例を示す。この装置は果実Aへの空洞部
分Eの形成を自動的に行うものであり、基台41から回
転軸42が上方に延び、この回転軸42に円板形状の回
転板43が取り付けられている。この回転板43の8等
分位置にはプラスチックにより成形された下部保持部材
44が配置されている。回転板43の回転軸42は基台
41内に設けられたモータ45にゼネバ機構を介して連
結されており、モータ45の駆動により360度/8の
回転角度毎に間欠的に回転する。この間欠回転により下
部保持部材44が同一円周上を順次、移動する。
【0030】各下部保持部材44には梅、桃などの果実
が落とし込み状態でセットされる凹部46が形成されて
いる。また、各下部保持部材44と対応した回転板43
の下面には押し上げ部材47が取り付けられている。押
し上げ部材47は回転板43に取り付けられる筒状ブラ
ケット48に上下動自在に挿入された押出しロッド49
と、この押出しロッド49が押し下げられるように付勢
するばね50とを有しており、押出しロッド49の上端
部には果実内から種子を押し出す押出しカッター51が
一体的に形成されている。押出しカッター51は十字形
状に成形されており、押出しロッド49の上動で下部保
持部材44を貫通して果実内に侵入する。このため下部
保持部材44の凹部46の底面には、図14に示すよう
に、押出しカッター51と同形状の貫通スリツト52が
形成されている。かかる押出しロッド49の上動は回転
板43の回転で押出しステーション53に位置したとき
に行われる。
が落とし込み状態でセットされる凹部46が形成されて
いる。また、各下部保持部材44と対応した回転板43
の下面には押し上げ部材47が取り付けられている。押
し上げ部材47は回転板43に取り付けられる筒状ブラ
ケット48に上下動自在に挿入された押出しロッド49
と、この押出しロッド49が押し下げられるように付勢
するばね50とを有しており、押出しロッド49の上端
部には果実内から種子を押し出す押出しカッター51が
一体的に形成されている。押出しカッター51は十字形
状に成形されており、押出しロッド49の上動で下部保
持部材44を貫通して果実内に侵入する。このため下部
保持部材44の凹部46の底面には、図14に示すよう
に、押出しカッター51と同形状の貫通スリツト52が
形成されている。かかる押出しロッド49の上動は回転
板43の回転で押出しステーション53に位置したとき
に行われる。
【0031】この押出しステーション53は図12に示
すように、後述する押下げ機構70の真下に位置するよ
うに基台41上に配置されている。また押出しステーシ
ョン53はリンク54を介して、押出し用シリンダ55
に連結されており、押出し用シリンダ55の作動によ
り、上動して押出しロッド49を突き上げる。
すように、後述する押下げ機構70の真下に位置するよ
うに基台41上に配置されている。また押出しステーシ
ョン53はリンク54を介して、押出し用シリンダ55
に連結されており、押出し用シリンダ55の作動によ
り、上動して押出しロッド49を突き上げる。
【0032】基台41の所定位置には支持ポスト56が
立設されると共に、この支持ポスト56に支持プレート
57が掛け渡され、この支持プレート57に押下げ機構
70が取り付けられている。押下げ機構70は支持プレ
ート57に立設状に取り付けられた押下げ用シリンダ5
8の駆動により、全体が上下動する。
立設されると共に、この支持ポスト56に支持プレート
57が掛け渡され、この支持プレート57に押下げ機構
70が取り付けられている。押下げ機構70は支持プレ
ート57に立設状に取り付けられた押下げ用シリンダ5
8の駆動により、全体が上下動する。
【0033】この押下げ機構70は図11に示すよう
に、押下げ用シリンダ58のピストンロッド58aに連
結されたアッパープレート71と、このアッパープレー
ト71から垂下する筒状カッター72と、支持プレート
57に上下動自在に取り付けられると共にアッパープレ
ート71を取り付けるガイドロッド73と、このガイド
ロッド73の下端部に掛け渡し状に取り付けられたロア
プレート74と、ロアプレート74の下面に設けられた
上部保持部材75とを備えている。上部保持部材75は
回転板43上の下部保持部材44との間で果実を挟み込
むものであり、このため果実が部分的に入り込む貫通穴
76が形成されている。筒状カッター72は、この上部
保持部材44の貫通穴76と同軸上に設けられている。
この筒状カッター72は果実から抜き出された種子及び
その上部の果肉を内部に収納する。72aは、筒状カッ
ター72の上部に形成された放出穴であり、ここからカ
ッター72内の種子が放出される。また、筒状カッター
72の下端部には果実内に切り込むリング状の切刃77
が一体的に形成されている。この切刃77は上部保持部
材75の貫通穴76を貫通して果実の果肉内に切り込む
ように作動する。
に、押下げ用シリンダ58のピストンロッド58aに連
結されたアッパープレート71と、このアッパープレー
ト71から垂下する筒状カッター72と、支持プレート
57に上下動自在に取り付けられると共にアッパープレ
ート71を取り付けるガイドロッド73と、このガイド
ロッド73の下端部に掛け渡し状に取り付けられたロア
プレート74と、ロアプレート74の下面に設けられた
上部保持部材75とを備えている。上部保持部材75は
回転板43上の下部保持部材44との間で果実を挟み込
むものであり、このため果実が部分的に入り込む貫通穴
76が形成されている。筒状カッター72は、この上部
保持部材44の貫通穴76と同軸上に設けられている。
この筒状カッター72は果実から抜き出された種子及び
その上部の果肉を内部に収納する。72aは、筒状カッ
ター72の上部に形成された放出穴であり、ここからカ
ッター72内の種子が放出される。また、筒状カッター
72の下端部には果実内に切り込むリング状の切刃77
が一体的に形成されている。この切刃77は上部保持部
材75の貫通穴76を貫通して果実の果肉内に切り込む
ように作動する。
【0034】ガイドロッド73におけるアッパープレー
ト71及びロアプレート74の間には圧力制御ばね78
が巻回されている。圧力制御ばね78は上部保持部材7
5が果実を圧壊しない程度の圧力で果実を押圧するよう
に作用するものである。79は支持プレート57を挟む
上下位置となるようにガイドロッド73に取り付けられ
たストッパであり、ガイドロッド73の上下方向の移動
量を規制する。
ト71及びロアプレート74の間には圧力制御ばね78
が巻回されている。圧力制御ばね78は上部保持部材7
5が果実を圧壊しない程度の圧力で果実を押圧するよう
に作用するものである。79は支持プレート57を挟む
上下位置となるようにガイドロッド73に取り付けられ
たストッパであり、ガイドロッド73の上下方向の移動
量を規制する。
【0035】図15〜図17はこの装置の作動を示す。
間欠的に回転する回転板43における下部保持部材44
に図15に示すように、果実Aを1個ずつセットする。
このセットは果実の尖部が上方に位置するように行う。
回転板43の回転で下部保持部材44が押下げ機構70
の真下に達したとき、押下げ用シリンダ58の作動によ
り押下げ機構70の全体が下降する。これに上部保持部
材75が果実Aに当接して、下部保持部材44との間で
果実Aを挟み込み、固定する。また、上部保持部材75
と共に、筒状カッター72も下降して果実Aに臨む。
間欠的に回転する回転板43における下部保持部材44
に図15に示すように、果実Aを1個ずつセットする。
このセットは果実の尖部が上方に位置するように行う。
回転板43の回転で下部保持部材44が押下げ機構70
の真下に達したとき、押下げ用シリンダ58の作動によ
り押下げ機構70の全体が下降する。これに上部保持部
材75が果実Aに当接して、下部保持部材44との間で
果実Aを挟み込み、固定する。また、上部保持部材75
と共に、筒状カッター72も下降して果実Aに臨む。
【0036】さらに押下げ用シリンダ58が作動するこ
とにより筒状カッター72だけが下降し、その先端の刃
体77が、上部保持部材75の貫通穴76を通って果実
Aに喰い込む。このとき、上部保持部材75は圧力制御
ばね78により果実Aを圧壊しない状態で果実Aを押圧
している。一方、筒状カッター72の下降は上側のスト
ッパ79が支持プレート57に当接した時点で停止し、
これにより図16に示すように、刃体77が種子Bの近
傍に位置する。
とにより筒状カッター72だけが下降し、その先端の刃
体77が、上部保持部材75の貫通穴76を通って果実
Aに喰い込む。このとき、上部保持部材75は圧力制御
ばね78により果実Aを圧壊しない状態で果実Aを押圧
している。一方、筒状カッター72の下降は上側のスト
ッパ79が支持プレート57に当接した時点で停止し、
これにより図16に示すように、刃体77が種子Bの近
傍に位置する。
【0037】この状態で押出し用シリンダ55が駆動
し、リンク54及び押出しステーション53を介して、
押出しロッド49が上動し、同ロッド49先端の押出し
カッター51が下部保持部材44の貫通スリット52を
貫通して果実A内に喰い込む。この押出しカッター51
は、さらに上動して種子Bを押し上げる。これにより種
子Bはその上部の果肉Dが部分的に付着した状態で筒状
カッター72内に押し込まれ、上下方向に沿った空洞部
分Eが果実Aに形成される。そして、上部保持部材75
及び下部保持部材44が果実Aを挟み込んだ状態で、押
出しカッター51がばね50のばね力で下降する。これ
に続いて、押下げ用シリンダ58が反対方向に駆動し
て、押下げ機構70全体に上昇方向の力が作用する。こ
れにより図17に示すように、まず筒状カッター72が
上昇して果実から離れ、次に上部保持部材75が果実A
から離れて元の位置に復帰し、1サイクルが終了する。
し、リンク54及び押出しステーション53を介して、
押出しロッド49が上動し、同ロッド49先端の押出し
カッター51が下部保持部材44の貫通スリット52を
貫通して果実A内に喰い込む。この押出しカッター51
は、さらに上動して種子Bを押し上げる。これにより種
子Bはその上部の果肉Dが部分的に付着した状態で筒状
カッター72内に押し込まれ、上下方向に沿った空洞部
分Eが果実Aに形成される。そして、上部保持部材75
及び下部保持部材44が果実Aを挟み込んだ状態で、押
出しカッター51がばね50のばね力で下降する。これ
に続いて、押下げ用シリンダ58が反対方向に駆動し
て、押下げ機構70全体に上昇方向の力が作用する。こ
れにより図17に示すように、まず筒状カッター72が
上昇して果実から離れ、次に上部保持部材75が果実A
から離れて元の位置に復帰し、1サイクルが終了する。
【0038】その後、回転板43が間欠的に回転して、
次段の下部保持部材44に対して、同様な作動を行い、
以下、順次、同様な作動を繰り返す。なお、種子抜きの
続行により、筒状カッター72内に種子B及び果肉Dが
蓄積されるが、これは放出穴72aから順次、放出され
るためカッター72内が詰まることがない。
次段の下部保持部材44に対して、同様な作動を行い、
以下、順次、同様な作動を繰り返す。なお、種子抜きの
続行により、筒状カッター72内に種子B及び果肉Dが
蓄積されるが、これは放出穴72aから順次、放出され
るためカッター72内が詰まることがない。
【0039】以上の作動で上下方向に沿った空洞部分E
が形成された果実に対して、他の食品を充填する。この
充填は空洞部分Eの上部から他の食品を導入することに
より行うものであり、流動状,粒状の食品であっても、
果実Aから流れ出ることがない。なお、この他の食品の
充填は、食品の形態に応じて、ノズルからの注入,ピン
セットでの挟み込み等、適宜の手段で行うものである。
が形成された果実に対して、他の食品を充填する。この
充填は空洞部分Eの上部から他の食品を導入することに
より行うものであり、流動状,粒状の食品であっても、
果実Aから流れ出ることがない。なお、この他の食品の
充填は、食品の形態に応じて、ノズルからの注入,ピン
セットでの挟み込み等、適宜の手段で行うものである。
【0040】図18は以上の装置における別の作動を示
し、押出しカッター51の上昇量を調整することによ
り、種子B及び付着している果肉Dを果実Aから部分的
に押し出すようになっている。この部分的な押し出しで
は、これらが上部保持部材75の貫通穴76内に進入す
る。このため上部保持部材75の上昇の後、この種子B
及び付着した果肉Dを手でピックアップすることで、そ
の除去ができ、果肉Aに空洞部分を形成することができ
る。
し、押出しカッター51の上昇量を調整することによ
り、種子B及び付着している果肉Dを果実Aから部分的
に押し出すようになっている。この部分的な押し出しで
は、これらが上部保持部材75の貫通穴76内に進入す
る。このため上部保持部材75の上昇の後、この種子B
及び付着した果肉Dを手でピックアップすることで、そ
の除去ができ、果肉Aに空洞部分を形成することができ
る。
【0041】このような製造方法はいずれも、果実を固
定するための保持と、果実への空洞部分の形成と、空洞
部分への他の食品の充填とを果実の上下方向に沿って行
うようになっている。このため全ての作動方向が同一
で、簡単な作動となり、その操作,制御が容易となると
共に、不良品の発生率が少なくなり歩留りも向上する。
定するための保持と、果実への空洞部分の形成と、空洞
部分への他の食品の充填とを果実の上下方向に沿って行
うようになっている。このため全ての作動方向が同一
で、簡単な作動となり、その操作,制御が容易となると
共に、不良品の発生率が少なくなり歩留りも向上する。
【0042】
【発明の効果】本発明の詰物食品は、果実の上下方向に
形成した空洞部分に対して、他の食品を充填した構造の
ため、他の食品が種々の性状であっても、確実に充填で
きる。このため選択できる他の食品の自由度が拡大し、
数多くの詰物食品とすることができる。
形成した空洞部分に対して、他の食品を充填した構造の
ため、他の食品が種々の性状であっても、確実に充填で
きる。このため選択できる他の食品の自由度が拡大し、
数多くの詰物食品とすることができる。
【0043】本発明の製造方法は一対の保持部材による
果実の保持と、果実への空洞部分の形状と、空洞部分へ
の他の食品の充填とのいずれもが果実の上下方向に沿っ
て行われるため、作動方向が同一で、簡単な作動とな
る。このため製造が容易で、しかも不良品の発生を抑制
することができる。
果実の保持と、果実への空洞部分の形状と、空洞部分へ
の他の食品の充填とのいずれもが果実の上下方向に沿っ
て行われるため、作動方向が同一で、簡単な作動とな
る。このため製造が容易で、しかも不良品の発生を抑制
することができる。
【図1】果実の一例の断面図
【図2】詰物食品の一例の断面図
【図3】詰物食品の別例の断面図
【図4】本発明の方法を手動で行うための装置の側面図
【図5】本発明の方法を手動で行うための装置の正面図
【図6】下部保持部材の斜視図
【図7】手動による装置の作動を示す断面図
【図8】手動による装置の作動を示す断面図
【図9】手動による装置の作動を示す断面図
【図10】手動による装置の別例の作動を示す断面図
【図11】本発明の方法を自動で行うための装置の正面
図
図
【図12】本発明の方法を自動で行うための装置の側面
図
図
【図13】本発明の方法を自動で行うための装置の斜視
図
図
【図14】下部保持部材の斜視図
【図15】自動による装置の作動を示す断面図
【図16】自動による装置の作動を示す断面図
【図17】自動による装置の作動を示す断面図
【図18】自動による装置の別例の作動を示す断面図
【図19】従来方法の作動の断面図
【図20】従来方法の作動の断面図
A 果実 B 種子 C 果肉 D 種子上部の果肉 E 空洞部分 F 他の食品 G 蓋体 10,51 押出しカッター 16,72 筒状カッター
Claims (5)
- 【請求項1】 下方から上方に向かって種子を押し出し
た果実の空洞部分に他の食品を上方から充填したことを
特徴とする詰物食品。 - 【請求項2】 下方から上方に向かって種子を押し出し
た果実の空洞部分に流動状又は/及び粒状の他の食品を
上方から充填した後、少なくとも充填部分を封止したこ
とを特徴とする詰物食品。 - 【請求項3】 一対の保持部材で果実を上下から挟み込
んだ状態で、押出しカッターを下方から果実内に侵入さ
せて種子及び種子上部の果肉を押し出し、この押し出し
によって形成された果実の空洞部分に他の食品を上方か
ら充填することを特徴とする詰物食品の製造方法。 - 【請求項4】 一対の保持部材で果実を上下から挟み込
み、果実に対して上方から筒状カッターを差し込み、こ
の筒状カッターの差し込み状態で果実の下方から押出し
カッターを挿入して種子及び種子上部の果肉を筒状カッ
ター内に押し込み、その後、筒状カッターを果実から引
き抜き、この引き抜きによって形成された果実の空洞部
分に他の食品を上方から充填することを特徴とする詰物
食品の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3又は4記載の製造方法におい
て、前記他の食品として流動状又は/及び粒状の食品を
用い、この食品を果実の空洞部分に充填した後、少なく
とも充填部分を封止することを特徴とする詰物食品の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7216449A JPH0928343A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 詰物食品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7216449A JPH0928343A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 詰物食品及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0928343A true JPH0928343A (ja) | 1997-02-04 |
Family
ID=16688706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7216449A Pending JPH0928343A (ja) | 1995-07-21 | 1995-07-21 | 詰物食品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0928343A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013046431A1 (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-04 | 株式会社 Jct | ゼリー入パイナップルの製造方法及びゼリー入パイナップル |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS474867U (ja) * | 1971-02-05 | 1972-09-13 | ||
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1995
- 1995-07-21 JP JP7216449A patent/JPH0928343A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980310 |