JPH09283312A - ボンド磁石 - Google Patents
ボンド磁石Info
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- JPH09283312A JPH09283312A JP8092898A JP9289896A JPH09283312A JP H09283312 A JPH09283312 A JP H09283312A JP 8092898 A JP8092898 A JP 8092898A JP 9289896 A JP9289896 A JP 9289896A JP H09283312 A JPH09283312 A JP H09283312A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/032—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
- H01F1/04—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/06—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
- H01F1/08—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together
- H01F1/083—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together in a bonding agent
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Abstract
(57)【要約】
【課題】磁気特性に優れたボンド磁石を提供すること。
【解決手段】本発明のボンド磁石は異種の磁性粉末を混
合したものであり、成形体において、飽和磁束密度が高
い粉末を孤立させることなく、磁石化したもの。その指
標としてボンド磁石の断面積の両粉末の存在比、または
粉末間の距離を用いている。
合したものであり、成形体において、飽和磁束密度が高
い粉末を孤立させることなく、磁石化したもの。その指
標としてボンド磁石の断面積の両粉末の存在比、または
粉末間の距離を用いている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボンド磁石に関する
ものである。
ものである。
【0002】
【従来の技術】2種類の磁性粉末を混合したボンド磁石
に関しては、特開平5−144621や特開平5−15
2116などに示されている。前者は(株)トーキンか
ら出願されたR2Fe17N系粉末とR2Co17系粉末を混
合したボンド磁石に関する特許であり、後者は同社から
出願されたR2Fe17N系粉末とR2Fe14B系粉末を混
合したボンド磁石に関する特許である。これらの特許で
は、混合による磁気特性の向上の効果はすべて磁粉体積
充填率の向上のみに依っている(特開平5−14462
1はP2の右24行目、特開平5−152116はP2
の右34行からP3の左9行目)。また、特願平4−3
6613には粒径及び保磁力の違う粉末を混合すること
が記載されている(保磁力の大きさ、粒径の大きさの限
定は全くない)。さらに、特願平6−277885には
異種の粉末間に働く静磁気的な相互作用を利用して、角
形性などの向上を図ったボンド磁石の製造方法が記載さ
れている。
に関しては、特開平5−144621や特開平5−15
2116などに示されている。前者は(株)トーキンか
ら出願されたR2Fe17N系粉末とR2Co17系粉末を混
合したボンド磁石に関する特許であり、後者は同社から
出願されたR2Fe17N系粉末とR2Fe14B系粉末を混
合したボンド磁石に関する特許である。これらの特許で
は、混合による磁気特性の向上の効果はすべて磁粉体積
充填率の向上のみに依っている(特開平5−14462
1はP2の右24行目、特開平5−152116はP2
の右34行からP3の左9行目)。また、特願平4−3
6613には粒径及び保磁力の違う粉末を混合すること
が記載されている(保磁力の大きさ、粒径の大きさの限
定は全くない)。さらに、特願平6−277885には
異種の粉末間に働く静磁気的な相互作用を利用して、角
形性などの向上を図ったボンド磁石の製造方法が記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
混合したボンド磁石には、次のような問題点がある。
混合したボンド磁石には、次のような問題点がある。
【0004】2種類の混合粉末のうち、Br(残留飽和
磁束密度)が高い磁性粉末がBrの低い磁性粉末に囲ま
れた状態で磁石化されると、本来その磁性粉末がもつB
rは磁石全体の磁気特性に現れない。これは、磁束の行
き場所がなくなり、結局、反磁場という形でBrを下げ
てしまうためである。したがって、混合粉末で作製され
た磁石のBrは、磁石内の異種の粉末の配置によって、
大きく変化することになる。本発明は上記問題に鑑み
て、2種類の磁性粉末の磁性粉末を混合し、Brの向上
させ、従来よりも高性能なボンド磁石を提供する。
磁束密度)が高い磁性粉末がBrの低い磁性粉末に囲ま
れた状態で磁石化されると、本来その磁性粉末がもつB
rは磁石全体の磁気特性に現れない。これは、磁束の行
き場所がなくなり、結局、反磁場という形でBrを下げ
てしまうためである。したがって、混合粉末で作製され
た磁石のBrは、磁石内の異種の粉末の配置によって、
大きく変化することになる。本発明は上記問題に鑑み
て、2種類の磁性粉末の磁性粉末を混合し、Brの向上
させ、従来よりも高性能なボンド磁石を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のボンド磁石は、
磁性粉末A(残留磁束密度BrA)及び磁性粉末B(残
留磁束密度BrB)の混合粉末からなり、かつBrA>B
rBであり、混合体積比が磁性粉末A:磁性粉末B=
VA:VBからなる成形体において、体積が半分になるよ
うに成形体を切断したとき、その断面積上で磁性粉末A
の存在する面積率SAが0.5×VA/(VA+VB)≦S
A≦2×VA/(VA+VB)であることを特徴とする。
磁性粉末A(残留磁束密度BrA)及び磁性粉末B(残
留磁束密度BrB)の混合粉末からなり、かつBrA>B
rBであり、混合体積比が磁性粉末A:磁性粉末B=
VA:VBからなる成形体において、体積が半分になるよ
うに成形体を切断したとき、その断面積上で磁性粉末A
の存在する面積率SAが0.5×VA/(VA+VB)≦S
A≦2×VA/(VA+VB)であることを特徴とする。
【0006】これにより、磁性粉末Aを通る磁束は磁性
粉末Bに妨げられることなく(磁性粉末Aの反磁場が著
しく減少する)、ほとんどの磁束は他の磁性粉末Aを経
由しながらボンド磁石全体を通ることになり、高いBr
を得ることができる。さらに好ましくは、0.8×VA
/(VA+VB)≦SA≦1.5×VA/(VA+VB)であ
る。
粉末Bに妨げられることなく(磁性粉末Aの反磁場が著
しく減少する)、ほとんどの磁束は他の磁性粉末Aを経
由しながらボンド磁石全体を通ることになり、高いBr
を得ることができる。さらに好ましくは、0.8×VA
/(VA+VB)≦SA≦1.5×VA/(VA+VB)であ
る。
【0007】さらに、前記ボンド磁石において、任意の
1つの磁性粉末Aの周りに存在するそれとは別の磁性粉
末Aとの距離がその磁性粉末の平均粉末粒径の4倍より
も小さい状態にあるような磁性粉末Aが全磁性粉末Aの
50%以上であることを特徴とする。これにより、同種
間を通る磁束の漏れはなくなる。さらに好ましくは同種
の磁性粉末全体の70%以上である。
1つの磁性粉末Aの周りに存在するそれとは別の磁性粉
末Aとの距離がその磁性粉末の平均粉末粒径の4倍より
も小さい状態にあるような磁性粉末Aが全磁性粉末Aの
50%以上であることを特徴とする。これにより、同種
間を通る磁束の漏れはなくなる。さらに好ましくは同種
の磁性粉末全体の70%以上である。
【0008】上記のような特徴をもつ混合磁性粉末とし
て以下のものが挙げられる。磁性粉末Aが、希土類金属
(Yを含む希土類元素のうち1種または2種以上であ
り、以下Rと略す)、遷移金属(主としてFe及び/ま
たはCoからなる、以下TMと略す)及び窒素及び/ま
たは炭素・水素からなるいわゆるR2TM17(NCH)X
系、磁性粉末BがR及びCoからなり必要に応じてF
e,Cu,Zrなどを含むいわゆるR2TM17系からな
る。この組み合わせにおいて磁性粉末Aの混合量が15
重量%以上、60重量%以下である。ここで磁性粉末A
が15重量%未満ではBrの大きい粉末が少ないため
に、磁性粉末Aが連結することができない領域ができて
しまう。60重量%より多いと、空孔が多数存在するよ
うになり、十分な特性を得られない。磁性粉末Aが、R
2TM17(NCH)Xからなり、磁性粉末BがR、TM及
びBからなるいわゆるR2TM14B系である。磁性粉末
Aが、R2TM17系からなり、磁性粉末Bが磁性粉末A
とは組成を異にするR2TM17系からなる。磁性粉末A
がR2TM14B系からなり、磁性粉末BがR2TM17系か
らなる。磁性粉末BがR2TM14B系粉末からなり、磁
性粉末AがR−TM−B系でかつその結晶粒がR2TM
14B及びFe3B及び、もしくはαFeからなる。磁性
粉末BがR2TM14B系粉末からなり、磁性粉末AがR
−TM−(N,H,C)系でかつその結晶粒がR2TM
17NX及びαFeからなる。磁性粉末BがR2TM14B系
粉末からなり、磁性粉末AがR−TM−系でかつその結
晶粒がRTM5及びFe−Coからなる。
て以下のものが挙げられる。磁性粉末Aが、希土類金属
(Yを含む希土類元素のうち1種または2種以上であ
り、以下Rと略す)、遷移金属(主としてFe及び/ま
たはCoからなる、以下TMと略す)及び窒素及び/ま
たは炭素・水素からなるいわゆるR2TM17(NCH)X
系、磁性粉末BがR及びCoからなり必要に応じてF
e,Cu,Zrなどを含むいわゆるR2TM17系からな
る。この組み合わせにおいて磁性粉末Aの混合量が15
重量%以上、60重量%以下である。ここで磁性粉末A
が15重量%未満ではBrの大きい粉末が少ないため
に、磁性粉末Aが連結することができない領域ができて
しまう。60重量%より多いと、空孔が多数存在するよ
うになり、十分な特性を得られない。磁性粉末Aが、R
2TM17(NCH)Xからなり、磁性粉末BがR、TM及
びBからなるいわゆるR2TM14B系である。磁性粉末
Aが、R2TM17系からなり、磁性粉末Bが磁性粉末A
とは組成を異にするR2TM17系からなる。磁性粉末A
がR2TM14B系からなり、磁性粉末BがR2TM17系か
らなる。磁性粉末BがR2TM14B系粉末からなり、磁
性粉末AがR−TM−B系でかつその結晶粒がR2TM
14B及びFe3B及び、もしくはαFeからなる。磁性
粉末BがR2TM14B系粉末からなり、磁性粉末AがR
−TM−(N,H,C)系でかつその結晶粒がR2TM
17NX及びαFeからなる。磁性粉末BがR2TM14B系
粉末からなり、磁性粉末AがR−TM−系でかつその結
晶粒がRTM5及びFe−Coからなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に実施例に基づき本発明を説
明する。
明する。
【0010】(実施例1)Sm=24.5,Fe=7
5.5重量%の組成になるように、高周波溶解炉を用い
アルゴンガス雰囲気中で溶解・鋳造したインゴットを作
製した。このインゴットに1100℃で24時間の均質
化処理を施し、スタンプミルで平均粒径100μmまで
粗粉砕した。この粉末を水素+アンモニア混合ガス中で
450℃で1時間窒化処理を施した。得られた粉末をジ
ェットミルで微粉砕した。この粉末をAとする。このと
きの粉末のBrは14.2kGであった。
5.5重量%の組成になるように、高周波溶解炉を用い
アルゴンガス雰囲気中で溶解・鋳造したインゴットを作
製した。このインゴットに1100℃で24時間の均質
化処理を施し、スタンプミルで平均粒径100μmまで
粗粉砕した。この粉末を水素+アンモニア混合ガス中で
450℃で1時間窒化処理を施した。得られた粉末をジ
ェットミルで微粉砕した。この粉末をAとする。このと
きの粉末のBrは14.2kGであった。
【0011】次に、Sm=24.2,Co=45.7,
Fe=22.9,Cu=5.3,Zr=1.9重量%の
組成となるように、高周波溶解炉を用いアルゴンガス雰
囲気中で溶解・鋳造し、インゴットを作製した。このイ
ンゴットにアルゴン雰囲気中で1150℃で24時間の
溶体化処理を、次に800℃で12時間保持したあと
0.5℃/minで400℃まで連続冷却させる時効処
理を施した。その後、スタンプミル、アトライターで粉
砕し、この粉末をBとする。この粉末のBrは11.5
kGであった。
Fe=22.9,Cu=5.3,Zr=1.9重量%の
組成となるように、高周波溶解炉を用いアルゴンガス雰
囲気中で溶解・鋳造し、インゴットを作製した。このイ
ンゴットにアルゴン雰囲気中で1150℃で24時間の
溶体化処理を、次に800℃で12時間保持したあと
0.5℃/minで400℃まで連続冷却させる時効処
理を施した。その後、スタンプミル、アトライターで粉
砕し、この粉末をBとする。この粉末のBrは11.5
kGであった。
【0012】上記2種類の粉末を(a)A+(100−
a)Bとなるように混合した。ここで、aは0から10
0重量%まで変化させた。得られた混合粉末にエポキシ
樹脂2.0重量%を混合・混練し、15kOeの磁場中
で7ton/cm2の成形圧で圧縮成形し、窒素ガス雰
囲気中150℃で1時間のキュアを施し、ボンド磁石と
した。このボンド磁石のBrを測定した。この混合ボン
ド磁石の磁性粉末充填率が100%として計算したとき
のBrと磁性粉末Aの混合量の関係を図1に示す。ま
た、a=0重量%及びa=100重量%の場合のボンド
磁石のBr(これは、それぞれ1種類からなっているボ
ンド磁石)からその他すべての混合量のボンド磁石にお
けるBrを見積もった計算値も示した。磁性粉末Aが1
5重量%未満では測定値が計算値よりも低く、また15
重量%以上では測定値が計算値よりも高いことがわか
る。磁性粉末Aの混合量が5重量%及び25重量%のと
きの混合ボンド磁石を成形体の体積の半分になるように
切断し、切断面をEPMAを用いて観察した。図2にそ
のときの観察写真を示した。このように5重量%のとき
には磁性粉末Aが孤立状態にあり、これにより、反磁場
が生じ、成形体のBrを低下させている。しかし、25
重量%の場合は磁性粉末Aが連結した状態にあり、反磁
場はあまり生じない。これにより高性能化が可能になっ
た。このような状態は混合量が15重量%を境に起こっ
ていた。
a)Bとなるように混合した。ここで、aは0から10
0重量%まで変化させた。得られた混合粉末にエポキシ
樹脂2.0重量%を混合・混練し、15kOeの磁場中
で7ton/cm2の成形圧で圧縮成形し、窒素ガス雰
囲気中150℃で1時間のキュアを施し、ボンド磁石と
した。このボンド磁石のBrを測定した。この混合ボン
ド磁石の磁性粉末充填率が100%として計算したとき
のBrと磁性粉末Aの混合量の関係を図1に示す。ま
た、a=0重量%及びa=100重量%の場合のボンド
磁石のBr(これは、それぞれ1種類からなっているボ
ンド磁石)からその他すべての混合量のボンド磁石にお
けるBrを見積もった計算値も示した。磁性粉末Aが1
5重量%未満では測定値が計算値よりも低く、また15
重量%以上では測定値が計算値よりも高いことがわか
る。磁性粉末Aの混合量が5重量%及び25重量%のと
きの混合ボンド磁石を成形体の体積の半分になるように
切断し、切断面をEPMAを用いて観察した。図2にそ
のときの観察写真を示した。このように5重量%のとき
には磁性粉末Aが孤立状態にあり、これにより、反磁場
が生じ、成形体のBrを低下させている。しかし、25
重量%の場合は磁性粉末Aが連結した状態にあり、反磁
場はあまり生じない。これにより高性能化が可能になっ
た。このような状態は混合量が15重量%を境に起こっ
ていた。
【0013】(実施例2)実施例1と同様に磁性粉末A
と磁性粉末Bを作製した。次に磁性粉末Aが40重量%
になるように混合した。混合にはV型混合機を使用し、
混合時間を変えて、混合度合を変化させた。これらの混
合粉末を実施例1と同じ方法でボンド磁石を作製した。
このボンド磁石を成形体の体積の半分になるなるように
切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉末Aの存在
する面積率:SAを測定した。図3に混合ボンド磁石の
BrとSAの関係を示した。これより、SAが0.5×V
A/(VA+VB)≦SA≦2×VA/(VA+VB)の範囲
でBrが向上していることが分かる。さらに、0.8×
VA/(VA+VB)≦SA≦1.5×VA/(VA+VB)
でBrが特に高いことが理解できる。
と磁性粉末Bを作製した。次に磁性粉末Aが40重量%
になるように混合した。混合にはV型混合機を使用し、
混合時間を変えて、混合度合を変化させた。これらの混
合粉末を実施例1と同じ方法でボンド磁石を作製した。
このボンド磁石を成形体の体積の半分になるなるように
切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉末Aの存在
する面積率:SAを測定した。図3に混合ボンド磁石の
BrとSAの関係を示した。これより、SAが0.5×V
A/(VA+VB)≦SA≦2×VA/(VA+VB)の範囲
でBrが向上していることが分かる。さらに、0.8×
VA/(VA+VB)≦SA≦1.5×VA/(VA+VB)
でBrが特に高いことが理解できる。
【0014】(実施例3)実施例2で作製したボンド磁
石を、EPMAを用いて次のような測定を行った。任意
の磁性粉末Bに着目し、その粉末から一番近いB粉末の
距離を測定した。距離は2つの粉末表面の最短距離とし
た。このような測定を断面全体で行い、その距離が磁性
粉末Aの平均粒径の4倍よりも近い状態にあるものをカ
ウントした。その数の全体に対する割合を計算した。こ
のときの割合とBrの関係を図4に示す。50%以上で
Brが増加しており、性能が向上した。さらに、70%
以上でその増加は大きいことが理解できる。
石を、EPMAを用いて次のような測定を行った。任意
の磁性粉末Bに着目し、その粉末から一番近いB粉末の
距離を測定した。距離は2つの粉末表面の最短距離とし
た。このような測定を断面全体で行い、その距離が磁性
粉末Aの平均粒径の4倍よりも近い状態にあるものをカ
ウントした。その数の全体に対する割合を計算した。こ
のときの割合とBrの関係を図4に示す。50%以上で
Brが増加しており、性能が向上した。さらに、70%
以上でその増加は大きいことが理解できる。
【0015】(実施例4)Nd=12.4,Fe=6
5.9,Co=15.9,B=5.8重量%の組成とな
るように、高周波溶解炉を用いアルゴン雰囲気中で溶解
・鋳造し、単ロールで急冷薄帯を作製・解砕し、型に入
れ、アルゴンガス中で700〜800℃の温度で短時間
のうちに、2ton/cm2の圧力で高温圧縮成形し、
さらに最初の圧縮方向と垂直方向に高温圧縮成形を施し
た。この異方性バルク体を粉砕して得た粉末をCとす
る。磁性粉末CのBrは13.2kGであった。
5.9,Co=15.9,B=5.8重量%の組成とな
るように、高周波溶解炉を用いアルゴン雰囲気中で溶解
・鋳造し、単ロールで急冷薄帯を作製・解砕し、型に入
れ、アルゴンガス中で700〜800℃の温度で短時間
のうちに、2ton/cm2の圧力で高温圧縮成形し、
さらに最初の圧縮方向と垂直方向に高温圧縮成形を施し
た。この異方性バルク体を粉砕して得た粉末をCとす
る。磁性粉末CのBrは13.2kGであった。
【0016】磁性粉末Aと磁性粉末Cの混合重量比が
A:C=2:3になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明1とする。
また、5分混合したものを比較例1とする。本発明1お
よび比較例1のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Aの存在する面積率:SAを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率はは
以下の通りである。
A:C=2:3になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明1とする。
また、5分混合したものを比較例1とする。本発明1お
よび比較例1のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Aの存在する面積率:SAを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率はは
以下の通りである。
【0017】
【表1】
【0018】SAが0.8×VA/(VA+VC)≦SA≦
1.5×VA/(VA+VC)の範囲内にある本発明1が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVA/(VA+VC)は0.451であった。
1.5×VA/(VA+VC)の範囲内にある本発明1が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVA/(VA+VC)は0.451であった。
【0019】(実施例5)Sm=6.7,Ce=2.
3,Pr=6.8,Nd=6.9,Co=51.2,F
e=15.39,Cu=6.8,Zr=3.4重量%の
組成となるように、高周波溶解炉を用いアルゴンガス雰
囲気中で溶解・鋳造し、インゴットを作製した。このイ
ンゴットにアルゴン雰囲気中で1145℃で24時間の
溶体化処理を、次に780℃で12時間保持したあと
0.5℃/minで400℃まで連続冷却させる時効処
理を施した。その後、スタンプミル、アトライターで粉
砕し、平均粒径が20μmの粉末を得た。この粉末をD
とする。この磁性粉末DのBrは11.7kGであっ
た。
3,Pr=6.8,Nd=6.9,Co=51.2,F
e=15.39,Cu=6.8,Zr=3.4重量%の
組成となるように、高周波溶解炉を用いアルゴンガス雰
囲気中で溶解・鋳造し、インゴットを作製した。このイ
ンゴットにアルゴン雰囲気中で1145℃で24時間の
溶体化処理を、次に780℃で12時間保持したあと
0.5℃/minで400℃まで連続冷却させる時効処
理を施した。その後、スタンプミル、アトライターで粉
砕し、平均粒径が20μmの粉末を得た。この粉末をD
とする。この磁性粉末DのBrは11.7kGであっ
た。
【0020】次にSm=22.5,Pr=2.3,Fe
=70.1,Co=5.1重量%の組成になるように、
高周波溶解炉を用いアルゴンガス雰囲気中で溶解・鋳造
したインゴットを作製した。このインゴットに1100
℃で24時間の均質化処理を施し、スタンプミルで平均
粒径100μmまで粗粉砕した。この粉末を水素+アン
モニア混合ガス中で450℃で2時間窒化処理を施し
た。得られた粉末をジェットミルで微粉砕し、平均粒径
で2.2μmの微粉末を得た。この微粉末をEとする。
この粉末のBrを測定したところ13.9kGであっ
た。
=70.1,Co=5.1重量%の組成になるように、
高周波溶解炉を用いアルゴンガス雰囲気中で溶解・鋳造
したインゴットを作製した。このインゴットに1100
℃で24時間の均質化処理を施し、スタンプミルで平均
粒径100μmまで粗粉砕した。この粉末を水素+アン
モニア混合ガス中で450℃で2時間窒化処理を施し
た。得られた粉末をジェットミルで微粉砕し、平均粒径
で2.2μmの微粉末を得た。この微粉末をEとする。
この粉末のBrを測定したところ13.9kGであっ
た。
【0021】実施例1と同様に、磁性粉末Dと磁性粉末
Eを混合量を変えて混合し、ボンド磁石を作製した。磁
性粉末Dの混合量が10%と60%のボンド磁石をそれ
ぞれ比較例2および本発明2とする。実施例3と同様な
方法で磁性粉末D間の距離が平均粒径の4倍よりも短い
状態にあるものをカウントした。その数の全体に対する
割合を計算した。以下にその割合と磁気特性を示す。
Eを混合量を変えて混合し、ボンド磁石を作製した。磁
性粉末Dの混合量が10%と60%のボンド磁石をそれ
ぞれ比較例2および本発明2とする。実施例3と同様な
方法で磁性粉末D間の距離が平均粒径の4倍よりも短い
状態にあるものをカウントした。その数の全体に対する
割合を計算した。以下にその割合と磁気特性を示す。
【0022】
【表2】
【0023】本発明2が実施例1よりもSmの量が低い
にも拘らず、充分高い磁気特性が得られていることが理
解できる。
にも拘らず、充分高い磁気特性が得られていることが理
解できる。
【0024】(実施例6)Sm=24.2,Co=4
5.7,Fe=22.9,Cu=5.3,Zr=1.9
重量%の組成になるように、高周波溶解炉を用いアルゴ
ンガス雰囲気中で溶解・鋳造し、インゴットを作製し
た。このインゴットにアルゴン雰囲気中で1150℃で
24時間の溶体化処理を、次に800℃で12時間保持
したあと0.5℃/minで400℃まで連続冷却させ
る時効処理を施した。その後、スタンプミル、アトライ
ターで粉砕し、平均粒径が21μmの粉末を得た。この
粉末をFとする。この磁性粉末FのBrは11.1kG
であった。
5.7,Fe=22.9,Cu=5.3,Zr=1.9
重量%の組成になるように、高周波溶解炉を用いアルゴ
ンガス雰囲気中で溶解・鋳造し、インゴットを作製し
た。このインゴットにアルゴン雰囲気中で1150℃で
24時間の溶体化処理を、次に800℃で12時間保持
したあと0.5℃/minで400℃まで連続冷却させ
る時効処理を施した。その後、スタンプミル、アトライ
ターで粉砕し、平均粒径が21μmの粉末を得た。この
粉末をFとする。この磁性粉末FのBrは11.1kG
であった。
【0025】次に、Sm=25.8,Co=44.9,
Fe=24.8,Cu=3.2,Zr=1.2重量%の
組成になるように溶解・鋳造し、インゴットを作製し
た。このインゴットにアルゴン雰囲気中で1120℃で
48時間の溶体化処理を、次に800℃で15時間保持
したあと0.5℃/minで400℃まで連続冷却させ
る時効処理を施した。その後、スタンプミル、アトライ
ターで粉砕し、平均粒径が23μmの粉末を得た。この
粉末をGとする。この磁性粉末GのBrは12.3kG
であった。
Fe=24.8,Cu=3.2,Zr=1.2重量%の
組成になるように溶解・鋳造し、インゴットを作製し
た。このインゴットにアルゴン雰囲気中で1120℃で
48時間の溶体化処理を、次に800℃で15時間保持
したあと0.5℃/minで400℃まで連続冷却させ
る時効処理を施した。その後、スタンプミル、アトライ
ターで粉砕し、平均粒径が23μmの粉末を得た。この
粉末をGとする。この磁性粉末GのBrは12.3kG
であった。
【0026】磁性粉末Fと磁性粉末Gの混合重量比が
F:G=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明3とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明3お
よび比較例3のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Gの存在する面積率:SGを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
F:G=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明3とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明3お
よび比較例3のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Gの存在する面積率:SGを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
【0027】
【表3】
【0028】SGが0.8×VG/(VF+VG)≦SG≦
1.5×VG/(VF+VG)の範囲内にある本発明3が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVG/(VF+VG)は0.677である。
1.5×VG/(VF+VG)の範囲内にある本発明3が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVG/(VF+VG)は0.677である。
【0029】(実施例7)Nd=28.1,Fe=6
0.2,Co=10.6,B=1.0,Zr=0.1重
量%の組成になるように溶解・鋳造した。その後均質化
処理を施し、水素ガス中、850℃×3時間の水素処理
を行い、10-3Torrまで真空引きし、室温まで急冷し、
いわゆるHDDR処理を施した。得られたインゴットを
平均粒径200μmまで粗粉砕した。この粉末をHとす
る。磁性粉末HのBrは13.8kGであった。
0.2,Co=10.6,B=1.0,Zr=0.1重
量%の組成になるように溶解・鋳造した。その後均質化
処理を施し、水素ガス中、850℃×3時間の水素処理
を行い、10-3Torrまで真空引きし、室温まで急冷し、
いわゆるHDDR処理を施した。得られたインゴットを
平均粒径200μmまで粗粉砕した。この粉末をHとす
る。磁性粉末HのBrは13.8kGであった。
【0030】磁性粉末Hと磁性粉末Bの混合重量比が
H:B=2:3になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明4とする。
また、5分混合したものを比較例4とする。本発明4お
よび比較例4のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Hの存在する面積率:SHを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
H:B=2:3になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明4とする。
また、5分混合したものを比較例4とする。本発明4お
よび比較例4のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Hの存在する面積率:SHを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
【0031】
【表4】
【0032】SAが0.8×VH/(VH+VB)≦SH≦
1.5×VH/(VH+VB)の範囲内にある本発明4が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVH/(VH+VB)は0.441である。
1.5×VH/(VH+VB)の範囲内にある本発明4が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVH/(VH+VB)は0.441である。
【0033】(実施例8)磁性粉末Aの混合量が10%
および40%になるように磁性粉末Bと混合した。この
混合粉末にナイロン12を2.5重量%加え、250℃
で混練を行った。この混合物を粉砕機でペレット化し、
10kOe磁場中250℃で成形し、ボンド磁石化し
た。なお、このときの成形圧力は1ton/cm2であ
る。磁性粉末Aの混合量が10%の成形体を比較例5、
40%のときの成形体を本発明5とする。本発明5およ
び比較例5のボンド磁石を成形体の体積の半分になるな
るように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉末
Aの存在する面積率:SAを測定した。さらに、磁気特
性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以下
の通りである。
および40%になるように磁性粉末Bと混合した。この
混合粉末にナイロン12を2.5重量%加え、250℃
で混練を行った。この混合物を粉砕機でペレット化し、
10kOe磁場中250℃で成形し、ボンド磁石化し
た。なお、このときの成形圧力は1ton/cm2であ
る。磁性粉末Aの混合量が10%の成形体を比較例5、
40%のときの成形体を本発明5とする。本発明5およ
び比較例5のボンド磁石を成形体の体積の半分になるな
るように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉末
Aの存在する面積率:SAを測定した。さらに、磁気特
性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以下
の通りである。
【0034】
【表5】
【0035】SAが0.8×VA/(VA+VB)≦SA≦
1.5×VA/(VA+VB)の範囲内にある本発明5が
高い磁気特性を示していることが理解できる。また、比
較的高温で成形するため、配向磁場も低く、また、成形
圧も低くても、十分に高配向で高充填率のボンド磁石が
作製できることがわかる。
1.5×VA/(VA+VB)の範囲内にある本発明5が
高い磁気特性を示していることが理解できる。また、比
較的高温で成形するため、配向磁場も低く、また、成形
圧も低くても、十分に高配向で高充填率のボンド磁石が
作製できることがわかる。
【0036】(実施例9)磁性粉末Aの混合量が10%
および40%になるように磁性粉末Bと混合した。この
混合粉末にナイロン12を10重量%加え、280℃で
混練し、280℃で射出圧力1ton/cm2で15k
Oe磁場中で射出成形し、ボンド磁石化した。磁性粉末
Aの混合量が10%の成形体を比較例6、40%のとき
の成形体を本発明6とする。本発明6および比較例6の
ボンド磁石を成形体の体積の半分になるなるように切断
し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉末Aの存在する
面積率:SAを測定した。さらに、磁気特性を測定し
た。それぞれの磁気特性および面積率は以下の通りであ
る。
および40%になるように磁性粉末Bと混合した。この
混合粉末にナイロン12を10重量%加え、280℃で
混練し、280℃で射出圧力1ton/cm2で15k
Oe磁場中で射出成形し、ボンド磁石化した。磁性粉末
Aの混合量が10%の成形体を比較例6、40%のとき
の成形体を本発明6とする。本発明6および比較例6の
ボンド磁石を成形体の体積の半分になるなるように切断
し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉末Aの存在する
面積率:SAを測定した。さらに、磁気特性を測定し
た。それぞれの磁気特性および面積率は以下の通りであ
る。
【0037】
【表6】
【0038】SAが0.8×VA/(VA+VB)≦SA≦
1.5×VA/(VA+VB)の範囲内にある本発明6が
高い磁気特性を示していることが理解できる。
1.5×VA/(VA+VB)の範囲内にある本発明6が
高い磁気特性を示していることが理解できる。
【0039】(実施例10)磁性粉末Aの混合量が10
%および40%になるように磁性粉末Bと混合した。こ
の混合粉末にナイロン12、酸化防止剤、シリコンオイ
ルをそれぞれ、3.2重量%混合し、2軸混練機で23
0℃で混練を行い、同時にペレット化も行った。この混
合物を押出成形機により、15kOe磁場中で押し出
し、ボンド磁石化した。磁性粉末Aの混合量が10%の
成形体を比較例7、40%のときの成形体を本発明7と
する。本発明7および比較例7のボンド磁石を成形体の
体積の半分になるなるように切断し、切断面をEPMA
を用いて、磁性粉末Aの存在する面積率:SAを測定し
た。さらに、磁気特性を測定した。それぞれの磁気特性
および面積率は以下の通りである。
%および40%になるように磁性粉末Bと混合した。こ
の混合粉末にナイロン12、酸化防止剤、シリコンオイ
ルをそれぞれ、3.2重量%混合し、2軸混練機で23
0℃で混練を行い、同時にペレット化も行った。この混
合物を押出成形機により、15kOe磁場中で押し出
し、ボンド磁石化した。磁性粉末Aの混合量が10%の
成形体を比較例7、40%のときの成形体を本発明7と
する。本発明7および比較例7のボンド磁石を成形体の
体積の半分になるなるように切断し、切断面をEPMA
を用いて、磁性粉末Aの存在する面積率:SAを測定し
た。さらに、磁気特性を測定した。それぞれの磁気特性
および面積率は以下の通りである。
【0040】
【表7】
【0041】SAが0.8×VA/(VA+VB)≦SA≦
1.5×VA/(VA+VB)の範囲内にある本発明7が
高い磁気特性を示していることが理解できる。
1.5×VA/(VA+VB)の範囲内にある本発明7が
高い磁気特性を示していることが理解できる。
【0042】(実施例11)GM社製Nd−Fe−B系
急冷磁石粉末(MQP−B)を粉末をIとする。磁性粉
末IのBrは9.3kGであった。Nd=12.7、F
e=79.4、Co=3.4、Si=0.6、B=3.
9重量%になるように溶解・鋳造した。この合金をメル
トスパンにより、急冷薄帯を作製し、結晶化処理を施し
た。この薄帯を平均粒径40μmまで粉砕した。この粉
末をJとする。粉末JのBrは12.5kGであった。
急冷磁石粉末(MQP−B)を粉末をIとする。磁性粉
末IのBrは9.3kGであった。Nd=12.7、F
e=79.4、Co=3.4、Si=0.6、B=3.
9重量%になるように溶解・鋳造した。この合金をメル
トスパンにより、急冷薄帯を作製し、結晶化処理を施し
た。この薄帯を平均粒径40μmまで粉砕した。この粉
末をJとする。粉末JのBrは12.5kGであった。
【0043】磁性粉末Iと磁性粉末Jの混合重量比が
I:J=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明8とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明8お
よび比較例8のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Jの存在する面積率:SJを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
I:J=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明8とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明8お
よび比較例8のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Jの存在する面積率:SJを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
【0044】
【表8】
【0045】SJが0.8×VJ/(VI+VJ)≦SJ≦
1.5×VJ/(VI+VJ)の範囲内にある本発明8が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVJ/(VI+VJ)は0.420である。
1.5×VJ/(VI+VJ)の範囲内にある本発明8が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVJ/(VI+VJ)は0.420である。
【0046】(実施例12)Sm=16.8、Fe=8
3.2重量%になるように溶解・鋳造した。この合金を
メルトスパンにより、急冷薄帯を作製し、結晶化処理を
施した。その後450℃で窒化処理を施した。この薄帯
を平均粒径35μmまで粉砕した。この粉末をKとす
る。粉末KのBrは1.15kGであった。
3.2重量%になるように溶解・鋳造した。この合金を
メルトスパンにより、急冷薄帯を作製し、結晶化処理を
施した。その後450℃で窒化処理を施した。この薄帯
を平均粒径35μmまで粉砕した。この粉末をKとす
る。粉末KのBrは1.15kGであった。
【0047】磁性粉末Iと磁性粉末Kの混合重量比が
I:K=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明9とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明9お
よび比較例9のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Kの存在する面積率:SKを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
I:K=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明9とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明9お
よび比較例9のボンド磁石を成形体の体積の半分になる
なるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁性粉
末Kの存在する面積率:SKを測定した。さらに、磁気
特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率は以
下の通りである。
【0048】
【表9】
【0049】SJが0.8×VK/(VI+VK)≦SK≦
1.5×VK/(VI+VK)の範囲内にある本発明9が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVK/(VI+VK)は0.442である。
1.5×VK/(VI+VK)の範囲内にある本発明9が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVK/(VI+VK)は0.442である。
【0050】(実施例13)Sm=23.5、Co=4
3.3、Fe=33.2重量%になるように溶解・鋳造
した。この合金をメルトスパンにより、急冷薄帯を作製
し、結晶化処理を施した。この薄帯を平均粒径40μm
まで粉砕した。この粉末をLとする。粉末LのBrは
1.12kGであった。
3.3、Fe=33.2重量%になるように溶解・鋳造
した。この合金をメルトスパンにより、急冷薄帯を作製
し、結晶化処理を施した。この薄帯を平均粒径40μm
まで粉砕した。この粉末をLとする。粉末LのBrは
1.12kGであった。
【0051】磁性粉末Iと磁性粉末Lの混合重量比が
I:L=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明8とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明10
および比較例10のボンド磁石を成形体の体積の半分に
なるなるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁
性粉末Lの存在する面積率:SLを測定した。さらに、
磁気特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率
は以下の通りである。
I:L=3:2になるように混合した。混合はV型混合
機を用いて混合した。30分混合し、実施例1と同様の
方法によりボンド磁石にした。これを本発明8とする。
また、5分混合したものを比較例3とする。本発明10
および比較例10のボンド磁石を成形体の体積の半分に
なるなるように切断し、切断面をEPMAを用いて、磁
性粉末Lの存在する面積率:SLを測定した。さらに、
磁気特性を測定した。それぞれの磁気特性および面積率
は以下の通りである。
【0052】
【表10】
【0053】SJが0.8×VL/(VI+VL)≦SL≦
1.5×VL/(VI+VL)の範囲内にある本発明8が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVL/(VI+VL)は0.440である。
1.5×VL/(VI+VL)の範囲内にある本発明8が
高い磁気特性を示していることが理解できる。ただし、
この場合のVL/(VI+VL)は0.440である。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、2
種類以上の異種の磁性粉末を任意の割合で混合し、その
混合の度合を最適な状態にすることにより、従来より
も、非常に高性能なボンド磁石を得ることができる。
種類以上の異種の磁性粉末を任意の割合で混合し、その
混合の度合を最適な状態にすることにより、従来より
も、非常に高性能なボンド磁石を得ることができる。
【図1】混合したボンド磁石のBrと磁性粉末Aの混合
量の関係を示すグラフである。
量の関係を示すグラフである。
【図2】混合ボンド磁石断面のEPMA写真である。
(a)5重量% (b)25重量%
(a)5重量% (b)25重量%
【図3】混合ボンド磁石のBrとSAの関係を示すグラ
フである。
フである。
【図4】磁性粉末A間の距離の割合とBrの関係を示す
グラフである。
グラフである。
Claims (14)
- 【請求項1】 磁性粉末A(残留磁束密度BrA)及び
磁性粉末B(残留磁束密度BrB)の混合粉末からな
り、かつBrA>BrBであり、混合体積比が磁性粉末
A:磁性粉末B=VA:VBからなる成形体において、体
積が半分になるように成形体を切断したとき、その断面
積上で磁性粉末Aの存在する面積率SAが0.5×VA/
(VA+VB)≦SA≦2×VA/(VA+VB)であること
を特徴とするボンド磁石。 - 【請求項2】 前記ボンド磁石において、0.8×VA
/(VA+VB)≦SA≦1.5×VA/(VA+VB)であ
ることを特徴とする請求項1記載のボンド磁石。 - 【請求項3】 前記ボンド磁石において、任意の1つの
磁性粉末Aの周りに存在するそれとは別の磁性粉末Aと
の距離が磁性粉末Aの平均粉末粒径の4倍よりも小さい
状態にあるような磁性粉末Aが全磁性粉末Aの50%以
上であることを特徴とする請求項1記載のボンド磁石。 - 【請求項4】 前記ボンド磁石において、任意の1つの
磁性粉末Aの周りに存在する別の磁性粉末Aとの距離が
磁性粉末Aの平均粉末粒径の4倍よりも小さい状態にあ
るような磁性粉末Aが全磁性粉末Aの70%以上である
ことを特徴とする請求項1記載のボンド磁石。 - 【請求項5】 磁性粉末Aが、希土類金属(Yを含む希
土類元素のうち1種または2種以上であり、以下Rと略
す)、遷移金属(主としてFe及び/またはCoからな
る、以下TMと略す)及び窒素及び/または炭素・水素
からなるいわゆるR2TM17(NCH)X系からなること
を特徴とする請求項1から請求項4記載のボンド磁石。 - 【請求項6】 磁性粉末BがR及びCoからなり必要に
応じてFe,Cu,Zrなどを含むいわゆるR2TM17
系からなることを特徴とする請求項5記載のボンド磁
石。 - 【請求項7】 請求項6記載の磁性粉末Aと磁性粉末B
の混合ボンド磁石において磁性粉末Aの混合量が15重
量%以上、60重量%以下であることを特徴とするボン
ド磁石。 - 【請求項8】 磁性粉末BがR、TM及びBからなるい
わゆるR2TM14B系であることを特徴とする請求項5
記載のボンド磁石。 - 【請求項9】 磁性粉末Aが、R2TM17系からなり、
磁性粉末Bが磁性粉末Aとは組成を異にするR2TM17
系からなることを特徴とする請求項1から請求項4記載
のボンド磁石。 - 【請求項10】 磁性粉末AがR2TM14B系からな
り、磁性粉末BがR2TM17系からなることを特徴とす
る請求項1から請求項4記載のボンド磁石。 - 【請求項11】 磁性粉末BがR2TM14B系からなる
ことを特徴とする請求項1から請求項4記載のボンド磁
石。 - 【請求項12】 磁性粉末AがR−TM−B系でかつそ
の結晶粒がR2TM14B及びFe3B及び、もしくはαF
eからなることを特徴とする請求項11記載のボンド磁
石。 - 【請求項13】 磁性粉末AがR−TM−(N,H,
C)系でかつその結晶粒がR2TM17NX及びαFeから
なることを特徴とする請求項11記載のボンド磁石。 - 【請求項14】 磁性粉末AがR−TM−系でかつその
結晶粒がRTM5及びFe−Coからなることを特徴と
する請求項11記載のボンド磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8092898A JPH09283312A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | ボンド磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8092898A JPH09283312A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | ボンド磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09283312A true JPH09283312A (ja) | 1997-10-31 |
Family
ID=14067293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8092898A Pending JPH09283312A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | ボンド磁石 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH09283312A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002061769A1 (fr) * | 2001-01-30 | 2002-08-08 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Procede de preparation d'un aimant permanent |
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1996
- 1996-04-15 JP JP8092898A patent/JPH09283312A/ja active Pending
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