JPH10177911A - 希土類ボンド磁石 - Google Patents

希土類ボンド磁石

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JPH10177911A
JPH10177911A JP8354297A JP35429796A JPH10177911A JP H10177911 A JPH10177911 A JP H10177911A JP 8354297 A JP8354297 A JP 8354297A JP 35429796 A JP35429796 A JP 35429796A JP H10177911 A JPH10177911 A JP H10177911A
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magnetic powder
powder
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Masaaki Hamano
正昭 浜野
Minoru Yamazaki
実 山崎
Yuji Omote
祐治 表
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Toda Kogyo Corp
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
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    • H01F1/0579Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B with exchange spin coupling between hard and soft nanophases, e.g. nanocomposite spring magnets

Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済的で高性能である希土類ボンド磁石を提
供する。 【解決手段】 下記磁粉(A)、(B)及び結合用樹脂
からなり、Brが8kG以上、iHcが5kOe 以上、(B
H)maxが11MGOe以上の磁気特性を有する希土類ボ
ンド磁石。 (A)Nd2 Fe14B型結晶を含む希土類系磁石材料で
あって、希土類元素の含有率が8〜11at.%、iHcが
7kOe 以上の急冷薄帯の粉砕粉で平均粒径が100μm
以上の磁粉、 (B)希土類元素の含有率が8at.%以下、iHcが3.
5〜6.0kOe で、Brが10kG以上の、結晶粒径が1
0〜100μmに制御されたソフト磁性相とハード磁性
相及び10面積%以下のアモルファス相とから構成され
る交換スプリング磁石薄帯の粉砕粉で平均粒径50μm
以下の磁粉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高性能でかつ経済
的な希土類ボンド磁石に関し、更に詳しくは、希土類元
素低含有量であるにも拘らず、残留磁束密度Brが8kG
以上、保磁力iHcが5kOe 以上であり、エネルギー積
(BH)maxが11MGOe以上と高い性能を有する希土
類系ボンド磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、希土類系ボンド磁石は、Nd系等
方性圧縮成形磁石を中心に、電子電気部品としてモータ
用磁石の形で多用されている。特にコンピュータ搭載機
器であるハードディスクドライブ(HDD)、CD−R
OM、同周辺機器であるプリンタ、スキャナ、及び携帯
通信機器であるページャ、セルラなどに大量に使用され
ている。
【0003】しかしながら、これらの機器の小型軽量化
に伴い、より強力でかつ経済的な磁石の要求が近年特に
高まっている。希土類系焼結磁石(Nd系、Sm系)や
Sm系異方性ボンド磁石は、Nd系等方性ボンド磁石よ
りも高エネルギー積を有する強力磁石であるが、経済性
に劣るため上記機器のモーター用途には殆ど使用されて
いない。
【0004】Nd系等方性ボンド磁石の原料磁粉として
は、現在のところ、米国GM社が開発したMQP(商品
名)磁粉(MQI社製)が唯一工業規模で供給されてお
り、このMQP磁粉の内でも、特にMQP−Bグレード
が主体的に使用されている。このMQP−B磁粉の一般
的な組成はNd2 Fe14B型結晶構造の化学量論組成付
近のNd12Fe76.5Co5.5 6 であり、磁気特性は、
公称でBr=8.2kG、iHc=9.0kOe 、(BH)
max=12.0MGOeであり、この磁粉を使用した圧縮
成形ボンド磁石(MQI−B10)の磁気特性は、Br
=6.9kG、iHc=9.0kOe 、(BH)max=1
0.0MGOeである(MQI社カタログによる。)。
【0005】また、特開平8−124730には、Nd
2 Fe14B化学量論組成付近のNd12±0.5at.%、保
磁力iHc=10kOe の急冷粉体と、結晶粒が20〜5
0nmに制御されたソフト磁性相とハード磁性相から構成
される交換スプリング磁石粉体とを混合し、これを樹脂
で固めた保磁力4〜10kOe の低保磁力希土類樹脂磁石
が記載されている。しかし、上記発明の目的は、要約に
記載されている通り、多極着磁性に優れた希土類樹脂磁
石を提供することにあり、このため、粉体混合により保
磁力を低下させることが主眼となっている。したがっ
て、実施例に記載された磁気特性も、上記MQI−B1
0の磁気特性を越えるものではない。以上の如く、近年
ますます高磁力でかつ経済的な磁石の要求が高まってい
るにも拘らず、性能及び経済性の両面で十分に満足し得
る磁石は未だ提案されていないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑み、現行のMQI−B10より高いBrを有し、角形
性を損なわない程度のiHcを有し、結果としてMQI
−B10よりも高い(BH)maxを有するボンド磁石
を経済的に提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】一般に永久磁石の理論的
なエネルギー積は、(BH)max=0.25×Br2
で表される。したがって、MQI−B10よりも高エネ
ルギー積を有するボンド磁石を得るためには、より高い
Brを有する磁粉を使用することが不可欠となる。この
際に、iHcは理論的には、iHc>0.5×Brを満
足すれば、角形性を損なわず、したがってエネルギー積
を低下せしめることはないので、この条件を満足する限
りは、上記のMQP−B磁粉よりも低いiHcを有する
磁粉を用いることができる。
【0008】このような磁粉の一つとして、近年特に研
究開発が盛んな交換スプリング磁石がある。交換スプリ
ング磁石は、鉄もしくは鉄化合物とNd2 Fe14B型正
方晶化合物との交換相互作用により、磁気的なスプリン
グ現象を示すもので、その特徴は、低希土類元素量と高
い残留磁束密度Brを有することであり、コストパフォ
ーマンスに優れた磁石となる可能性が高い。
【0009】即ち、Nd等の希土類元素量が10原子%
未満の希土類−鉄−ボロン系交換スプリング磁石合金
は、例えば、米GM社が開発した市販の“MQP”(商
品名)のようにNd等の希土類量が化学量論組成に近い
11〜15原子%の希土類−鉄−ボロン系磁石合金に比
べ、磁気特性上のボテンシャルが高く、また、高価な希
土類の量を低減できるため経済的であるという特徴を有
する。
【0010】このNd等の希土類元素量が10原子%未
満の希土類−鉄−ボロン系交換スプリング磁石合金に
は、軟磁性相として上記のαFeやbccFeを含む系
と、Fe3 BやFe2 Bを含む系とがある。学術文献等
によると、前者は、一般に残留磁束密度Brが10〜1
3kGと高いが保磁力iHcは高々3.5kOe 未満と低い
ものであり、後者は、一般に保磁力iHcが3.5〜
7.7kOe と比較的高いが、残留磁束密度Brが10kG
程度以下であるため、上記MQP−B(Br=8.2)
と比べると残留磁束密度Brは高いが、前者のαFe主
体系に比べて低いものであった。
【0011】そこで、本発明では、2種類の磁粉(A)
と(B)を混合し、これを用いてボンド磁石の磁気特性
を改良することを着想した。すなわち、一方の磁粉とし
て、より高いBrを有し、残存非晶質相が10面積%以
下存在するαFe−NdFeB系交換スプリング磁石粉
末(B)を選択し、もう一方の磁粉として、上記MQP
−B磁粉よりも希土類含有量が少なく経済性に富み、磁
粉(B)に比してBrは低いがiHcが7kOe 以上と高
い既知の磁粉(A)を選択し、種々実験を行った結果、
ボンド磁石の磁気特性として、Br≧8kG、iHc≧5
kOe 、(BH)max≧11MGOeを実現したものであ
る。すなわち、上記のボンド磁石MQI−B10に比し
て、iHcは低いもののBrと(BH)maxに優れ、
かつ経済性に優れた磁石を提供し得ることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は下記磁粉(A)と
(B)との混合磁粉及び結合用樹脂を主たる構成成分と
し、残留磁束密度Brが8kG以上、保磁力iHcが5kO
e 以上、エネルギー積(BH)maxが11MGOe以上の
磁気特性を有することを特徴とする希土類ボンド磁石を
内容とするものである。(A)Nd2 Fe14B型結晶を
含む希土類系磁石材料であって、希土類元素の含有率が
8〜11at.%、保磁力iHcが7kOe 以上の急冷薄帯の
粉砕粉で平均粒径が100μm以上の磁粉、(B)希土
類元素の含有率が8at.%以下、保磁力iHcが3.5〜
6.0kOeで、残留磁束密度Brが10kG以上の、結晶
粒径が10〜100nmに制御されたソフト磁性相とハー
ド磁性相及び10面積%以下のアモルファス相とから構
成される交換スプリング磁石薄帯の粉砕粉で平均粒径5
0μm以下の磁粉。
【0013】本発明に使用される磁粉(B)としては、
本発明者らによって先に開発され特許出願中(特願平8
−226021)のものが好適であり、具体的には、式
XFe100-x-y-z-w Coy Z w 〔但し、Rは、N
d、Pr、Dy、Tb及びCeから選ばれた希土類元素
の一種又は二種以上、Mは、Ti、V、Cr、Zr、N
b、Mo、Hf、Ta、W、Mn、Cu、Ga、Zn、
In、Sn、Bi、Ag及びSiから選ばれた元素の一
種又は二種以上、x、y、z及びwは、それぞれ原子比
で5≦x10、1.0≦y≦9.0、0.1≦z≦5、
2≦w≦7、かつ、9≦(x+w)、5<(y+z)〕
で表わされる組成を有し、且つ、αFe、bccFe及
びこれらと上記Mとの固溶体を含む軟磁性結晶相とNd
2 Fe141 型正方晶系結晶からなる硬磁性結晶相との
それぞれが、軟磁性非晶質相中に析出している合金組織
を有しており、前記軟磁性非晶質相が全合金組織に対し
10面積%以下であって、残部が前記軟磁性結晶相と前
記硬磁性結晶相であり、且つ、前記軟磁性結晶相が全結
晶組織に対し少なくとも50面積%であって、残部が前
記硬磁性結晶相であることを特徴とする希土類−鉄−ボ
ロン系磁石合金である。上記技術によれば、本発明に用
いられる磁粉(B)、すなわち、希土類元素の含有率が
8at.%以下、保磁力iHcが3.5〜6.0kOe で、残
留磁束密度Brが10kG以上の、結晶粒径が10〜10
0nmに制御されたソフト磁性相とハード磁性相及び10
面積%以下のアモルファス相とから構成される交換スプ
リング磁石薄帯の粉砕粉で平均粒径50μm以下の磁粉
を容易に調製することができる。
【0014】磁粉(B)の希土類元素の含有率が8at.%
を越えると、相対的に鉄属の含有量が低下するため本発
明の磁粉(B)の要件である10kG以上の高Brが得難
くなり、一方、下限は特に制限されないが、iHcを
3.5kOe 以上に保つためには、希土類元素含有率は5
at.%以上であることが好ましい。また、保磁力iHcが
3.5kOe 未満では、混合磁粉によるBrの上昇効果よ
りも、iHcの比例的低下の度合が大きくなり、結果と
して(BH)max≧11MGOeを達成できず、一方、
6.0kOe を越えると、一般に相対的にBrが低下する
ことが多くなり、磁粉(B)の要件である10kG以上の
高Brが得難くなる。好ましくは5.5kOeである。更
に、残留磁束密度Brが10kG未満ではBrが小さす
ぎ、結果として、本発明の目的とする高性能のボンド磁
石が得られず、一方、上限は特に制限されないが、iH
cを3.5kOe 以上というバランスを考慮すると、15
kG以下となるのが通常である。磁粉(B)は、合金組織
がナノコンポジット構造になっており、ハード磁性相で
あるNd2 Fe14B型結晶の大きさは10〜100nmで
あり、ソフト磁性相であるαFeや鉄化合物の結晶粒径
も10〜100nmである。これらの結晶粒径が10nm未
満では一般に超常磁性的ふるまいが多くなり、Brの低
下を招き、一方、100nmを越えると保磁力の低下が著
しくなる。また、10面積%以下、好ましくは10〜1
面積%を占める残部のアモルファス相がこれらの結晶相
を取り囲んでいるので、合金を粉砕し、例えば平均粒径
50μm以下の粉体としても、著しく磁気特性を劣化さ
せることはない。残部のアモルファス相が10面積%を
越えると、軟磁性結晶相と硬磁性結晶相との磁気的交換
相互作用を弱め、保磁力の低下や減磁曲線上に変曲点を
もたらす。また、1面積%未満となると、磁粉とする粉
砕時に歪を受けやすくなり、保磁力iHcの大巾低下を
招く傾向がある。更に、軟磁性結晶相が全結晶組織に対
し50面積%未満となると10kG以上の高Brが得難く
なり、一方、上限は特に制限されないが、iHcが3.
5kOe 以上となるためには硬磁性結晶相が10面積%以
上は必要なため、差引すると80面積%が一般的な上限
となる。
【0015】本発明に用いられる磁粉(A)は、希土類
元素を8〜11at.%含み、iHcが7kOe 以上の既知の
磁石材料からなり、主として液体急冷法と熱処理(最適
急冷を施した場合は、熱処理工程を省略できることもあ
る)によって製造される。磁粉(A)の合金組成に関し
ては、本発明においては、経済性の観点から希土類元素
量を限定するだけでよく、他の限定は特に設ける必要が
ない。特に、遷移金属側の組成は、次に例示するよう
に、種々の有効な添加元素を含んでいてもよい。
【0016】例えば、特開昭64−703号には、種々
の合金が開示されており、例えば、Nd11Fe79Nb2
Ta2 6 の組成の急冷リボンの磁気特性は、Br=
8.3kG、iHc=14.9kOe 、(BH)max=1
4.0MGOeと記載されている(第1表・No24)。ま
た、特開昭64−7502号には、Nd8 Fe70Co10
Zr3 Ti1 8 の合金リボンの磁気特性が、Br=
8.6kG、iHc=11.1kOe 、(BH)max=1
5.2MGOeと記載されている(第2表・No5)。
【0017】更に、特公平4−47024号にも種々の
合金が開示されており、例えば、Nd11Fe72Co8
1.5 7.5 の組成の合金は、急冷薄帯でBr=9.7k
G、iHc=12.9kOe 、(BH)max=20.1M
GOeの磁気特性を有すると記載されている(第1表・No
4)。これらの合金は本発明における磁粉(A)として
使用できる。
【0018】ここで、磁粉(A)の希土類元素含有率を
8〜11at.%に限定した理由は、上記MQP−B磁粉に
比べて、高価な希土類元素の使用量を少なくするという
経済的な理由のみならず、上記の明細書に記載されてい
るごとく、iHcが十分高い上に(BH)maxもより
大きい上、着磁性にも優れた磁粉を得ることができるか
らである。さらに、iHcを7kOe 以上とした理由は、
磁粉(B)の保磁力が低く一般的には6kOe 程度が上限
のため、磁粉混合効果によりボンド磁石の減磁曲線の角
形性を損なわない程度に十分な保磁力を確保するためで
ある。iHcの上限は特に制限されないが、ボンド磁石
の着磁性を考慮すると17kOe 以下が好ましい。
【0019】磁粉(A)は、一般的にNd2 Fe14B型
結晶単一相もしくは該主相と微量粒界相との混合相と言
われているが、結晶粒径は数10nm大である。しかし、
これらの合金は粉砕による歪みの影響を受けやすいた
め、粉砕粒度を下げると保磁力が徐々に低下するので、
実用上は100μm前後が粉砕粉体粒径の限界とされて
いる。
【0020】
【作用】本発明は、磁粉(B)を平均粒径50μm以下
に調整し、磁粉(A)を平均粒径100μm以上に調整
し、(A)対(B)の混合比率を重量比で1対9から9
対1の間に設定した混合磁粉を用いて圧縮成形により樹
脂ボンド磁石を作製したところ、磁石の減磁曲線がほぼ
くびれのない、すなわち、減磁曲線上に目立った変曲点
のないスムーズな曲線となることを知見し、そして、こ
のスムーズ減磁曲線により、磁気エネルギー積に優れた
ボンド磁石を実現したものである。
【0021】粒径分布の異なる磁粉を混合し圧縮成形し
て、良好な特性を異方性ボンド磁石を得る例として、日
本応用磁気学会誌、20,221−224(1996)
に、北沢らによりSm2 Co17系磁粉(粒径大)と、S
2 Fe173 系磁粉(粒径小)との混合組合せが報告
されている。該報告によれば、混合比率全域にわたって
ほぼくびれのないスムーズな減磁曲線を得ており、原因
として、磁粉間に静磁気的な磁気的相互作用が働いたも
のと考察している。また、ある混合比のところで、粒度
分布の差に起因して、ボンド磁石中に占める全磁粉の体
積比率が上がるため、Br(BH)maxの高い良好な
磁気特性が実現することも報告されている。
【0022】したがって、本発明のNd系合金を用いた
等方性ボンド磁石においても、実験結果から磁粉間の磁
気的相互作用が働いてスムーズな減磁曲線が得られたも
のと推察される。さらに、2種類の磁粉の粒径に依存す
るが、以下の実施例に示すように、ある混合比率のとこ
ろで全磁粉の体積比率(磁粉の充填率)が極大値を有
し、等方性ボンド磁石の磁気特性、特にBrと(BH)
maxが単純平均の値よりも向上することも確認され
た。
【0023】
【発明の実施の形態】磁粉(B)は、本発明者らが先に
特許出願した交換スプリング磁石の粉末が好適であり、
一般には、目的組成の合金を溶解法で作製し、液体急冷
法などでアモルファス状態にしたのち、熱処理すること
により、軟磁性非晶質相から硬磁性結晶相と軟磁性結晶
相を適度な大きさで析出させ、その結果として、これら
3つの相が共存した状態にし、これを粉砕して得られる
粉末である。なお、熱処理と粉砕の順序は前後してもよ
い。
【0024】磁粉(A)は、既知の急冷薄帯合金の粉末
でよいが、前記の理由で希土類元素の含有率が8〜11
at.%で、保磁力iHcが7kOe 以上の条件を有する必要
がある。この粉末も一般には、目的組成の合金を溶解法
で作製し、液体急冷法などでアモルファス状態にしたの
ち、熱処理し粉砕することにより得られる。この場合
も、熱処理と粉砕の順序は前後してもよい。しかし、こ
の合金は希土類含有率の範囲などの組成上の制限が主因
で、一般に単一相もしくは主相と微量粒界相との混合相
からなっており、上記の磁粉(B)のごとく、軟磁性結
晶相や軟磁性非晶質相は基本的な構成相とはなっていな
い。ただし、後者の2つの相が粒界相や不純物相として
ごく微量の存在は許されることは言うまでもない。
【0025】混合磁粉(A+B)は、磁粉(A)の粉体
粒径を磁粉(B)の粒径よりも大きく設定して混合する
ことにより、ボンド磁石中の磁粉の充填密度を高める必
要がある。磁粉(A)の粉体粒径は、平均値が100μ
m以上に設定すると高特性ボンド磁石が得られる。より
好適には、100〜200μmである。磁粉(B)の平
均粒径は、50μm以下に設定する。より好適には、2
0〜50μmである。これら磁粉の粉砕と混合は一般的
な手法で行うことができる。例えば、ボールミルやアト
ライタミルによる粉砕、振動ふるいによる分級、リボン
ブレンダーやプラネタリブレンダーによる攪拌混合であ
る。磁粉(A)と(B)の混合比率は、最も高いエネル
ギー積(BH)maxが得られるように設定する。この
比率は、両磁粉の有する磁気特性と平均粒径によって、
最適な数値が変動するので、予め実験により良く把握し
ておく必要がある。次に、上記の攪拌混合の前もしくは
後に結合用樹脂(バインダーポリマー)等を付加し、成
形用材料とするためのコンパウンディングを行うことが
できる。
【0026】結合用樹脂としては、圧縮成形磁石を作製
する場合は、エポキシ系やフェノール系の熱硬化性樹脂
が一般的であり、射出成形磁石を作製する場合は、ポリ
アミド(ナイロン)系、ポリフェニレンサルファイド
(PPS)系や液晶樹脂系の熱可塑性樹脂が一般的であ
る。さらに、押出成形やカレンダロール成形も適切なバ
インダーを選択すれば実施可能である。本発明の希土類
ボンド磁石は、前記の作用に記載した効果をより効率的
に発揮でき、高磁気特性を得られる点で特に圧縮成形に
より製造するのが好ましい。
【0027】以下、圧縮成形磁石を主体として詳細に説
明する。圧縮成形用コンパウンドには、成形を容易にし
たり、磁気特性を十分に引き出す目的で、必要により、
バインダーポリマーの他に、可塑剤、滑剤、カップリン
グ剤など周知の添加物を少量含めることができる。
【0028】圧縮成形は、従来の等方性ボンド磁石を作
製する方法により行うことができる。すなわち市販のプ
レス成形機を用いて製造することができるが、特に、プ
レス圧力は、工業的に可能な限り高めに設定する方が充
填密度が上がり、等方性ボンド磁石の高Br化、ひいて
は高(BH)max化をもたらすので有利である。
【0029】圧縮成形された磁石は、次の熱処理工程に
より樹脂硬化され、次いで着磁されるのが通常である。
しかし、場合によっては、樹脂硬化のあと他部品と一体
化されたのちに着磁されることもある。いずれの場合も
パルス電流で着磁されるのが一般的である。作製された
ボンド磁石の磁気特性は、一般的には、B−Hカーブト
レーサで測定される。磁石の安定性評価に必要な不可逆
損失率などは、磁束計で測定される。
【0030】次に、本発明の代表的な実施態様について
具体例を挙げて説明する。高保磁力磁粉である磁粉
(A)として、Nd11Fe72Co8 1.5 7.5 なる組
成を選択し、その急冷薄帯を作製したのち、650℃、
5分間の熱処理を施し、粉砕し粉末を作製した。この合
金の粉砕前のリボンの磁気特性は、Br=9.7kG、i
Hc=12.9kOe 、(BH)max=20.1MGOeで
あった。一方、交換スプリング磁石の粉末である磁粉
(B)として、Nd7.5 Fe83Co4.5 Nb1 4 なる
組成の合金を選んだ。この合金を液体急冷法によりアモ
ルファスとしたのち、740℃、3分間の熱処理を施し
た。結晶粒径は10〜50nm、軟磁性アモルファス相は
約8面積%、軟磁性結晶相は約60面積%であった。こ
の合金の粉砕前のリボンの磁気特性は、Br=11.9
kG、iHc=4.8kOe 、(BH)max=18.8MG
Oeであった。
【0031】磁粉(B)を粉体粒度10μm以上、70
μm以下(平均粒径50μm)にふるい、磁粉(A)を
粉体粒度100μm以上、200μm以下(平均粒径1
50μm)にふるって粒度調整した。次に、磁粉(A)
と磁粉(B)をよく混合し、全体の磁粉量に占める磁粉
(B)の重量比率が、0、10、20、30、40、5
0、60、70、80、90、100%となるよう設定
した。次にエポキシ樹脂約2重量%をバインダーとして
用い、7t/cm2 の圧力をかけ圧縮成形ボンド磁石を作
製し、室温の磁気特性をBHカーブトレーサで測定し
た。磁粉の充填率は、ボンド磁石の体積と密度から算出
した。なお、磁粉(A)単独使用〔磁粉(B):0%〕
の圧縮成形ボンド磁石の磁気特性は、Br=7.7kG、
iHc=12.5kOe 、(BH)max=12.2MGOe
であった。また、磁粉(B)単独使用〔磁粉(B):1
00%〕の圧縮成形ボンド磁石の磁気特性は、Br=
9.2kG、iHc=4.5kOe 、(BH)max=1
1.1MGOeであった。
【0032】図1に磁粉(A)と磁粉(B)との混合比
率が各50%の場合の減磁曲線を示す。この図1から、
磁気特性の異なる磁粉を混合した場合でも、粉体粒度を
適切に調整すれば、減磁曲線上に目立った変曲点のない
比較的スムーズな曲線が得られ、本発明においても、異
種磁粉間に磁気的相互作用が働いていることが分かる。
このようなほぼ変曲点のない減磁曲線は、上記総ての混
合比率のボンド磁石において得られた。
【0033】次に、図2に各混合比の磁粉を使用したボ
ンド磁石の磁気特性と磁粉充填率を示す。図2から、充
填率は磁粉(B)が20%付近で極大値をとることが分
かる。これに伴い、残留磁束密度Brも同様に平均値よ
りも大きくなるが、磁粉(B)のBrが磁粉(A)のB
rよりも大きいため、50%以上からは少しずつ上昇す
る。保磁力iHcはほぼ平均値直線に従う傾向を示し
た。結果として、最大エネルギー積(BH)maxは磁
粉(B)が20%付近で極大値をとるが、その後もBr
の変化に影響され急激に落ちることなく、磁粉(B)が
70%程度まではゆるやかな低下を示す。したがって、
本発明の目的とする、Brが8kG以上、iHcが5kOe
以上、(BH)maxが11MGOe以上を満足する磁粉
(B)の混合比率は、本実施態様の場合は10〜90%
の範囲となる。また、最高のエネルギー積は、20%付
近の13.0MGOeであった。
【0034】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて更に詳細
に説明するが、これらは本発明の範囲を何ら制限するも
のではない。 実施例1 高保磁力磁粉である磁粉(A)として、Nd8.5 Fe70
Co10Zr3 Ti0.58 なる組成合金を選び、その急
冷薄帯を作製した。この薄帯の熱処理後の磁気特性は、
Br=8.6kG、iHc=11.1kOe 、(BH)ma
x=15.2MGOeであった。一方の交換スプリング磁石
の粉末である磁粉(B)として、Nd6Pr1 Fe83.5
Co4 Ti1 Ga0.5 4 なる組成の合金を選んだ。こ
の合金の薄帯リボンの熱処理後の磁気特性は、Br=1
1.6kG、iHc=4.7kOe 、(BH)max=1
8.6MGOeであった。また結晶粒径は20〜60nm、軟
磁性アモルファス相は約9面積%、軟磁性結晶相は約6
5面積%であった。
【0035】磁粉(B)の粉体粒度を50μm以下(平
均粒径35μm)にふるい、磁粉(A)の粉体粒度を1
00μm以上、250μm以下(平均粒径175μm)
にふるって粒度調整した。その後は、前記実施の態様と
同様に混合磁粉によるボンド磁石を作製し、磁気特性等
を測定した。なお、磁粉(A)単独使用の圧縮成形ボン
ド磁石の磁気特性は、Br=6.7kG、iHc=10.
7kOe 、(BH)max=9.3MGOeであった。また、
磁粉(B)を単独使用した圧縮成形ボンド磁石の磁気特
性は、Br=9.0kG、iHc=4.5kOe 、(BH)
max=10.8MGOeであった。
【0036】図3に各混合比の磁粉を使用したボンド磁
石の磁気特性と磁粉充填率を示す。図3から、充填率は
磁粉(B)が30%付近で極大値を取ることが分かる。
したがって、本発明の目的とするBrが8kG以上、iH
cが5kOe 以上、(BH)maxが11MGOe以上を満足
する磁粉(B)の混合比率は、本実施例の場合は、20
〜40%の範囲となる。また、最高のエネルギー積は3
0%付近の12.0MGOeであった。
【0037】実施例2 高保磁力側の磁粉(A)として、Nd9 Dy0.5 Fe
70.5Co10Ni1 Nb36 なる組成を選び、その急冷
薄帯を作製した。この薄帯の熱処理後の磁気特性は、B
r=8.4kG、iHc=12.9kOe 、(BH)max
=14.7MGOeであった。この薄帯を粉砕し、粉体粒度
を100μm以上、300μm以下(平均粒径200μ
m)にふるい、粒度調整した粉末を作製した。磁粉
(A)のみ使用の圧縮成形ボンド磁石の磁気特性は、B
r=6.5kG、iHc=12.4kOe 、(BH)max
=9.0MGOeであった。一方の交換スプリング磁石の組
成として、Nd8 Fe78Co7 2 5 なる組成を選
び、急冷薄帯を作製した。この薄帯の熱処理後の磁気特
性はBr=12.1kG、iHc=5.0kOe 、(BH)
max=19.7MGOeであった。また薄帯の結晶粒径は
10〜40nm、軟磁性アモルファス相は約7.5面積
%、軟磁性結晶相は約60面積%であった。この薄帯を
粉砕して、粉体粒度を40μm以下(平均粒径30μ
m)にふるい、磁粉(B)を作製した。磁粉(B)のみ
使用の圧縮成形ボンド磁石の磁気特性は、Br=9.3
kG、iHc=4.6kOe 、(BH)max=11.5MG
Oeであった。磁粉の混合比を変化させ、前記と同様の方
法でボンド磁石を作製し、その磁気特性と磁粉充填率を
測定した。その結果を図4に示す。この図4から、充填
率は磁粉(B)が40%付近で極大値をとることが分か
る。また、本発明の目的とする、Brが8kG以上、iH
cが5kOe 以上、(BH)maxが11MGOe以上を満足
する磁粉(B)の混合比率は、本実施例の場合は、30
〜70%の範囲となる。さらに、最高のエネルギー積は
40%付近の12.3MGOeであった。
【0038】比較例1 実施例1と同じ磁粉の組合せであるが、粉体粒度を同一
レベルに、すなわち磁粉(A)と(B)とを共に50〜
150μmの間に設定し、平均粒径を100μmとし
て、実施例1と同様にボンド磁石を作製し、磁気特性等
を測定した。この場合、磁粉(B)の混合比率10%の
減磁曲線から既に目立った変曲点(クニック)が生じは
じめ、50%においては、図5に例示するように、最大
のクニックを生じ、90%においてもクニックの大きさ
は減少するものの明かに認められた。また、充填率は混
合比率に関わらず79%前後とほぼ一定であり、iHc
は当然ながら、Brも混合比率に比例する平均的な変化
を示した。かかる場合、(BH)maxの値は、クニッ
クの存在により算出の意味を有さず、ボンド磁石も実用
に供し難いものである。
【0039】比較例2 実施例1の磁粉(B)(交換スプリング磁石磁粉)を残
存アモルファス相を有しないものに変更、すなわち磁粉
(B)をNd4 Dy1 Fe72.5Co3 Ga1 18.5なる
組成の残存アモルファス相を有しないタイプのFe3
−Nd2 Fe14B型交換スプリング磁石として、熱処理
済み急冷薄帯の磁気特性を測定したところ、Br=1
1.9kG、iHc=5.0kOe 、(BH)max=1
7.8MGOeであった。磁粉(A)は実施例1と同様に選
び、磁粉(A)を100〜250μm(平均粒径175
μm)の間に粒度調整し、磁粉(B)を50μm以下
(平均粒径40μm)に調整した。磁粉(B)が100
%の単一組成のボンド磁石を作製したところ、Br=
9.2kGであったが、iHc=1.7kOe と急冷薄帯の
値に比して大幅に低下し、(BH)max=4.2MGOe
と低い値となった。一方、磁粉(B)の粒度を100〜
250μm(平均粒径175μm)の間に粒度調整した
場合の単一組成のボンド磁石は、Br=9.3kG、iH
c=4.8kOe 、(BH)max=10.1MGOeの優れ
た磁気特性を有するので、磁粉(B)は残存アモルファ
ス相を有しないため、粉砕粒度が小さくなると、粉砕歪
みの影響を大きくうけるため、磁気特性が大きく低下す
るものと考えられる。平均粒径40μmの磁粉(B)を
用いて、実施例1と同様な方法で磁粉(A)との混合磁
粉によるボンド磁石を作製し、その磁気特性等を測定し
たところ、図6に示す如く、磁粉(B)の比率が30%
付近において充填率の平均値以上への向上と、それに伴
うBrの向上は見られたが、iHcの低下が大きいた
め、この点における(BH)maxの値は、平均値的直
線を越えるものではなく、7.7MGOeと本発明の範囲外
の低い値であった。
【0040】比較例3 実施例2の磁粉(B)(交換スプリング磁石)を残存ア
モルファス相は有するが、iHcが3.5kOe 未満のも
のに変更し、すなわち磁粉(B)をNd7 Fe85Co4
4 なる組成の残存アモルファス相を有するαFe−N
2 Fe14B型交換スプリング磁石として、熱処理済み
急冷薄帯の磁気特性を測定したところ、Br=12.1
kG、iHc=3.2kOe 、(BH)max=11.9MG
Oeであった。また結晶粒径は10〜50nm、軟磁性アモ
ルファス相は約9.5面積%、軟磁性結晶相は約75面
積%であった。磁粉(A)は実施例2と同様に選び、磁
粉(A)を100〜250μm(平均粒径175μm)
の間に粒度調整し、磁粉(B)を50μm以下(平均粒
径35μm)に調整した。磁粉(B)が100%の単一
組成のボンド磁石を作製したところ、Br=9.7kG、
iHc=3.0kOe、(BH)max=7.0MGOeであ
った。実施例2と同様な方法で磁粉(A)と(B)との
混合磁粉によるボンド磁石を作製し、その磁気特性等を
測定したところ、図7に示す如く、磁粉(B)の比率が
40%付近において充填率の平均値以上への向上と、そ
れに伴うBrの向上は見られたが、混合平均的変化を示
すiHcの低下が著しく、該40%の点においても(B
H)maxは9.8MGOeと本発明の範囲外の低い値であ
った。
【0041】実施例1、2及び比較例1〜3に用いた磁
粉(A)及び(B)の特性を表1に示す。尚、前記した
実施態様として示した例についても併せて示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明は、特定の磁粉の
組合せによる複合効果により、希土類元素が低含有量で
あるにも拘らず、Brが8kG以上、iHcが5kOe 以
上、(BH)maxが11MGOe以上を満足する、高性能
Nd系ボンド磁石を経済的に安価に提供するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施態様における磁粉(A)/(B)=50/
50の場合の希土類ボンド磁石の減磁曲線である。
【図2】実施態様における希土類ボンド磁石の磁気特性
と磁粉充填率を示すグラフである。
【図3】実施例1における希土類ボンド磁石の磁気特性
と磁粉充填率を示すグラフである。
【図4】実施例2における希土類ボンド磁石の磁気特性
と磁粉充填率を示すグラフである。
【図5】比較例1における磁粉(A)/(B)=50/
50の場合の希土類ボンド磁石の減磁極線である。
【図6】比較例2における希土類ボンド磁石の磁気特性
と磁粉充填率を示すグラフである。
【図7】比較例3における希土類ボンド磁石の磁気特性
と磁粉充填率を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記磁粉(A)と(B)との混合磁粉及
    び結合用樹脂を主たる構成成分とし、残留磁束密度Br
    が8kG以上、保磁力iHcが5kOe 以上、エネルギー積
    (BH)maxが11MGOe以上の磁気特性を有すること
    を特徴とする希土類ボンド磁石。 (A)Nd2 Fe14B型結晶を含む希土類系磁石材料で
    あって、希土類元素の含有率が8〜11at.%、保磁力i
    Hcが7kOe 以上の急冷薄帯の粉砕粉で平均粒径が10
    0μm以上の磁粉、 (B)希土類元素の含有率が8at.%以下、保磁力iHc
    が3.5〜6.0kOeで、残留磁束密度Brが10kG以
    上の、結晶粒径が10〜100nmに制御されたソフト磁
    性相とハード磁性相及び10面積%以下のアモルファス
    相とから構成される交換スプリング磁石薄帯の粉砕粉で
    平均粒径50μm以下の磁粉。
  2. 【請求項2】 圧縮成形により得られた請求項1記載の
    希土類ボンド磁石。
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