JPH09282703A - 光記録再生方法および光記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録容量を大きくする。 【解決手段】 周面に透光窓１ａを有する中空の回転シ
リンダ１の内部にミラー３を設けて、回転シリンダ１の
回転軸９上を進行するレーザー光を反射して透光窓１ａ
を通して光記録用テープ２に照射するとともに光記録用
テープ２からの再帰光を反射して回転軸９上に戻し、ま
た回転シリンダ１の内部に集束レンズ４を設けて、ミラ
ー３で反射されて回転シリンダ１の透光窓１ａに向かう
レーザー光を集束して回転シリンダ１の周面上の光記録
用テープ２の表面に照射するとともに、光記録用テープ
２からの再帰光を集束してミラー３に戻すようにしてい
る。さらに、回転シリンダ１とは別体で光ピックアップ
装置２１を設け、半導体レーザー５から出射したレーザ
ー光を光学系２５を通して回転軸９上に導くとともに、
回転軸９上に戻った光記録用テープ２からの再帰光を光
学系２５を通して受光素子６に導くようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光記録用材料を塗
布したり、あるいは蒸着したテープからなる光記録用テ
ープに対して記録再生を行う大容量光記録再生装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】レーザー光を用いてデータを記録再生す
る例えば相変化型光ディスク等のメモリ装置は、レーザ
ー光を波長程度の微小スポットに絞り込んで情報を記録
するので、高密度記録を実現でき、音楽・映像・コンピ
ュータデータの記録に広く用いられている。

【０００３】光ディスクの記録再生を行う従来の光ディ
スク装置を図４に示す。この光ディスク装置では、光ピ
ックアップ装置３１において、半導体レーザー３２から
出射したレーザー光が、レンズ３６およびプリズム３７
を通り、ミラー３４で反射される。そして、光ピックア
ップ装置３１から出たレーザー光は、レンズ３９を通っ
て光ディスク４０上に集光される。このレーザー光によ
って、光ディスク４０に情報が記録されたり、あるいは
光ディスク４０に記録された情報が再生されることにな
る。光ディスク４０上に記録された情報の再生は、光デ
ィスク４０から反射したレーザー光が、レンズ３９を通
って光ピックアップ装置３１に入射し、ミラー３４で反
射され、さらにプリズム３７で反射された後、レンズ３
８を通って受光素子３３に入射することにより行われ
る。４１は光ディスク４０の回転軸で、光ディスク４０
は矢印Ｃの方向に回転する。４２はレーザー光の集光ス
ポットである。

【０００４】図４に示した光ピックアップ装置を用いた
光ディスク装置では、半導体レーザー３２，レンズ３
６，３８，ミラー３４，プリズム３７，受光素子３３等
の一体構造からなる光ピックアップ装置３１とレンズ３
９とを光ディスク４０の半径方向に移動させることによ
って、光ディスク４０上にらせんを描いて情報を記録し
ていく。このように、光ディスク４０は、片面もしくは
両面に情報を記録するので、情報のランダムアクセスが
容易であるが記録面積に制限があり、記録容量を増やす
には光ディスク４０の径を増やすか、枚数を増やす方法
がとられる。あるいは、レーザー光の波長を短くして光
スポット径を小さくするのも有効である。

【０００５】一方、磁気テープはランダムアクセスには
不向きであるが、テープ長さを大きくすることによっ
て、体積をあまり増大させずに、記録容量の増大を容易
に図ることができる。しかも、ビデオテープレコーダで
採用されている回転磁気ヘッドでテープに対して斜めに
記録していくヘリカルスキャン方式は、記録密度と記録
速度の向上に有利である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】大容量光ファイルや動
画像の連続再生のように大容量を必要とするが、ランダ
ムアクセスを多少犠牲にしてもよい応用に対しては、磁
気テープの記録方式と同じように、記録媒体である光記
録用テープに対してヘリカルスキャン方式で斜めに光で
記録していく方法が好ましい。この場合、光ピックアッ
プ装置としてビデオテープレコーダの回転磁気ヘッドに
類似する構成が考えられるが、磁気ヘッドに比べ光ピッ
クアップ装置は構成部品が多く、またレーザー光の光路
を精密に調整する必要がある。

【０００７】したがって、この発明の目的は、記録容量
を大きくすることができる光記録再生方法および光記録
再生装置を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の光記録再生方法では、回転シリンダの周面
に摺接しながら走行する光記録用テープに対して、光記
録用テープに対する光入出力部が回転シリンダの回転に
連動して回転する光ピックアップ装置を用いて、ヘリカ
ルスキャン方式で記録再生を行う。

【０００９】この方法によると、光記録用テープに対し
て記録再生が行われることになり、光記録用テープを長
くすることにより、あまり体積を増加させずに記録容量
を大きくすることができる。また、本発明の光記録再生
装置は、光記録再生方法を実施するために構成を示すも
のであり、周面に透光窓を有する中空の回転シリンダの
内部に、回転シリンダ内蔵ミラーを設けて、回転シリン
ダの回転軸上を進行するレーザー光を反射して回転シリ
ンダの透光窓を通して光記録用テープに照射するととも
に、光記録用テープからの再帰光を反射して回転シリン
ダの回転軸上に戻すようにし、また回転シリンダ内蔵集
束レンズを設けて、回転シリンダ内蔵ミラーで反射され
て回転シリンダの透光窓に向かうレーザー光を集束して
回転シリンダの周面上の光記録用テープの表面に照射す
るとともに、光記録用テープからの再帰光を集束して回
転シリンダ内蔵ミラーに戻すようにしている。さらに、
光ピックアップ装置を設け、レーザー光源から出射した
レーザー光を光学系を通して回転シリンダの回転軸上に
導くとともに、回転シリンダの回転軸上に戻った光記録
用テープからの再帰光を光学系を通して受光素子に導く
ようにしている。

【００１０】この構成によると、回転シリンダの回転に
かかわらず常に、光ピックアップ装置のレーザー光が回
転シリンダの回転軸上に導かれ、そのレーザー光は回転
シリンダ内蔵ミラーで反射されることで光路が変換さ
れ、回転シリンダ内蔵集束レンズで集束されて透光窓を
通して光記録用テープに照射されることになり、光記録
用テープからの再帰光が光ピックアップ装置に戻ること
になる。これによって、光記録用テープに対してヘリカ
ルスキャン方式で記録再生を行うことが可能となり、光
記録用テープを長くすることにより、あまり体積を増加
させずに記録容量を大きくすることができる。

【００１１】この際、光ピックアップ装置を回転シリン
ダと別体に設けると、回転シリンダには、光路変換用の
回転シリンダ内蔵ミラーと回転シリンダ内蔵集束レンズ
を設けるだけでよく、体積が大きく重量のある光ピック
アップ装置を高速回転させることは不要であり、回転シ
リンダを小型化することができるとともに、シリンダモ
ータも小さいものでよくなり、全体として小型化でき、
さらに、光ピックアップ装置のレーザー光源および受光
素子に対する電気的接続が容易になる。

【００１２】また、光ピックアップ装置を回転シリンダ
に内蔵すると、光路変換用の回転シリンダ内蔵ミラーと
回転シリンダ内蔵集束レンズと一体にできるので、それ
らの光軸が狂うことがなく、光記録用テープに対する記
録再生を精度良く行うことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１記載の光記録再
生方法は、回転シリンダの周面に摺接しながら走行する
光記録用テープに対して、光記録用テープに対する光入
出力部が回転シリンダの回転に連動して回転する光ピッ
クアップ装置を用いて、ヘリカルスキャン方式で記録再
生を行うことを特徴とする。

【００１４】この方法によると、光記録用テープに対し
て記録再生が行われることになり、光記録用テープを長
くすることにより、あまり体積を増加させずに記録容量
を大きくすることができる。請求項２記載の光記録再生
装置は、請求項１の方法を実施するための装置、つま
り、回転シリンダの周面に摺接しながら走行する光記録
用テープに対して、ヘリカルスキャン方式で記録再生を
行うもので、周面に透光窓を有し光記録用テープが周面
に摺接する中空の回転シリンダと、この回転シリンダの
内部に設けられ、回転シリンダの回転軸上を進行するレ
ーザー光を反射して回転シリンダの透光窓を通して光記
録用テープに照射するとともに、光記録用テープからの
再帰光を反射して回転シリンダの回転軸上に戻す回転シ
リンダ内蔵ミラーと、回転シリンダ内に設けられ、回転
シリンダ内蔵ミラーで反射されて回転シリンダの透光窓
に向かうレーザー光を集束して回転シリンダの周面上の
光記録用テープの表面に照射するとともに、光記録用テ
ープからの再帰光を集束して回転シリンダ内蔵ミラーに
戻す回転シリンダ内蔵集束レンズと、光ピックアップ装
置とを備えている。光ピックアップ装置は、レーザー光
源と、受光素子と、レーザー光源から出射したレーザー
光を回転シリンダの回転軸上に導くとともに、回転シリ
ンダの回転軸上に戻った光記録用テープからの再帰光を
受光素子に導く光学系とからなる。

【００１５】この構成によると、光ピックアップ装置の
レーザー光源から出射したレーザー光が光学系により回
転シリンダの回転軸上に導かれ、そのレーザー光は回転
シリンダ内蔵ミラーで反射されることで光路が曲げられ
て回転シリンダ内蔵集束レンズに入射し、回転シリンダ
内蔵集束レンズで集束されて透光窓を通して光記録用テ
ープに照射されることになる。また、光記録用テープか
らの再帰光も、回転シリンダ内蔵集束レンズに入射し、
回転シリンダ内蔵集束レンズで集束された後、回転シリ
ンダ内蔵ミラーで反射されることで光路が曲げられて回
転シリンダの回転軸上を戻り、光ピックアップ装置に入
射し、光学系により受光素子に入射する。これによっ
て、回転シリンダの回転にかかわらず常に透光窓から光
記録用テープへレーザー光が照射され、その再帰光が光
ピックアップ装置に戻ることになるので、光記録用テー
プに対してヘリカルスキャン方式で記録再生を行うこと
が可能となり、光記録用テープを長くすることにより、
あまり体積を増加させずに記録容量を大きくすることが
できる。

【００１６】請求項３記載の光記録再生装置は、請求項
２記載の光記録再生装置において、光ピックアップ装置
を回転シリンダと別体に設けている。この構成による
と、回転シリンダには、光路変換用の回転シリンダ内蔵
ミラーと回転シリンダ内蔵集束レンズを設けるだけでよ
く、体積が大きく重量のある光ピックアップ装置を高速
回転させることは不要であり、回転シリンダを小型化す
ることができるとともに、シリンダモータも小さいもの
でよくなり、全体として小型化でき、さらに、光ピック
アップ装置のレーザー光源および受光素子に対する電気
的接続が容易になる。

【００１７】請求項４記載の光ピックアップ装置は、請
求項２記載の光記録再生装置において、光ピックアップ
装置を回転シリンダに内蔵している。この構成による
と、光路変換用の回転シリンダ内蔵ミラーと回転シリン
ダ内蔵集束レンズと一体にできるので、それらの光軸が
狂うことがなく、光記録用テープに対する記録再生を精
度良く行うことができる。

【００１８】請求項５記載の光ピックアップ装置は、請
求項３または４記載の光記録再生装置において、光ピッ
クアップ装置はレーザー光源と受光素子と光学系とが一
体化されており、その作用は請求項３，４の光記録再生
装置と同様である。請求項６記載の光記録再生装置は、
請求項３，４または５記載の光記録再生装置において、
レーザー光源が半導体レーザーからなり、光学系が半導
体レーザーの出射光を集束する第１の集束レンズと、こ
の第１の集束レンズで集束されたレーザー光を反射して
回転シリンダの回転軸上に導くとともに回転シリンダの
回転軸上に戻った光記録用テープからの再帰光を反射す
るミラーと、第１の集束レンズとミラーの間に設けられ
第１の集束レンズで集束されたレーザー光を透過させる
とともにミラーにより反射された光を反射するプリズム
と、このプリズムにより反射された光を集束して受光素
子に照射する第２の集束レンズとからなり、その作用は
請求項３，４の光記録再生装置と同様である。

【００１９】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。図１に本発明の実施の形態に
おける光記録再生装置の概略図を示す。図１において、
２は例えばポリエステル等のフィルムにＧｅＳｂＴｅ系
薄膜を塗布した構造の光記録用テープであり、トラッキ
ング用のコントロールトラックの形成のために側縁部分
には磁性材料を塗布してあり、矢印Ｂの方向に低速で走
行している。

【００２０】１は周面に透光窓１ａを有し、低速で走行
する光記録用テープ２が周面に摺接した状態で回転軸９
を中心として矢印Ａの方向に高速回転する中空の回転シ
リンダである。３は回転シリンダ１の内部に設けられ、
回転シリンダ１の回転軸９上を進行するレーザー光を反
射して回転シリンダ１の透光窓１ａを通して光記録用テ
ープ２に照射するとともに、光記録用テープ２からの再
帰光を反射して回転シリンダ１の回転軸９上に戻す回転
シリンダ内蔵ミラーであり、回転シリンダ１と連動して
回転する。

【００２１】４は回転シリンダ１内に設けられ、回転シ
リンダ内蔵ミラー３で反射されて回転シリンダ１の透光
窓１ａに向かうレーザー光を集束して回転シリンダ１の
周面上の光記録用テープ２の表面に照射するとともに、
光記録用テープ２からの再帰光を集束して回転シリンダ
内蔵ミラー３に戻す回転シリンダ内蔵集束レンズであ
り、回転シリンダ１と連動して回転する。

【００２２】２１は光ピックアップ装置であり、レーザ
ー光源である半導体レーザー５と、例えばホトダイオー
ド等からなる受光素子６と、半導体レーザー５から出射
したレーザー光を回転シリンダ１の回転軸９上に導くと
ともに、回転シリンダ１の回転軸９上に戻った光記録用
テープ２からの再帰光を受光素子６に導く光学系２５と
からなり、これらは一体化されていて、回転シリンダ１
とは別体に設けられている。

【００２３】光学系２５は、半導体レーザー５の出射光
を集束する第１の集束レンズ２２と、この第１の集束レ
ンズ２２で集束されたレーザー光を反射して回転シリン
ダ１の回転軸９上に導くとともに回転シリンダ１の回転
軸９上に戻った光記録用テープ２からの再帰光を反射す
るミラー７と、第１の集束レンズ２２とミラー７の間に
設けられ第１の集束レンズ２２で集束されたレーザー光
を透過させるとともにミラー７により反射された光を反
射するプリズム２３と、このプリズム２３により反射さ
れた光を集束して受光素子６に照射する第２の集束レン
ズ２４とからなる。

【００２４】なお、上記の透光窓１ａはガラス等の透明
な材料で構成されているが、回転シリンダ１に孔を開け
ておくだけでもよい。この光記録再生装置においては、
光ピックアップ装置２１の半導体レーザー５から出射し
たレーザー光が略平行光の状態で破線矢印で示すよう
に、光学系２５により回転シリンダ１の回転軸９上に導
かれ、そのレーザー光は回転シリンダ内蔵ミラー３で反
射されることで光路が曲げられて回転シリンダ内蔵集束
レンズ４に入射し、回転シリンダ内蔵集束レンズ４で集
束されて透光窓１ａを通して光記録用テープ２に照射さ
れ、回転シリンダ１の外周面つまり光記録用テープ２の
表面で焦点を結ぶことになる。つまり、回転シリンダ内
蔵レンズ４で集光されたレーザー光は回転シリンダ１を
通して光記録用テープ２上に集光スポット８を形成する
のである。

【００２５】また、光記録用テープ２からの再帰光も、
往路と同じ光路を逆に進行して回転シリンダ内蔵集束レ
ンズ４に入射し、回転シリンダ内蔵集束レンズ４で集束
されて略平行光にされた後、回転シリンダ内蔵ミラー３
で反射されることで光路が曲げられて回転シリンダ１の
回転軸９上を戻り、光ピックアップ装置２１に入射し、
光学系２５により受光素子６に入射する。これによっ
て、回転シリンダ１の回転にかかわらず常に透光窓１ａ
から光記録用テープ２へレーザー光が照射され、その再
帰光が光ピックアップ装置２１に戻ることになり、光記
録用テープ２に対してヘリカルスキャン方式で再生、つ
まり情報の読み出しが行われることになる。

【００２６】また、レーザー光の強度を高くすれば、ヘ
リカルスキャン方式で光記録用テープ２への情報の書き
込みが行われる。つまり、光記録用テープ２は回転シリ
ンダ１に対して斜めに密着されており、回転シリンダ１
の回転と光記録用テープ２の走行によって光記録用テー
プ２上に斜めに情報が記録されることになる。この場合
において、光記録用テープ２を長くすることによりあま
り体積を増加させずに記録容量を大きくすることができ
る。光ディスクは現在波長６８０ｎｍのレーザー光を用
いると直径１２ｃｍのディスクに５ＧＢ程度記録でき
る。これと同じ記録密度で光記録用テープ２に情報を記
録するとすれば、１６ｍｍ幅と１００ｍのテープ長があ
れば１ＴＢの記録ができることになり、超大容量記録装
置を実現することが可能になる。

【００２７】また、光ピックアップ装置２１は回転シリ
ンダ１と別体に設けられており、固定されているので、
回転シリンダ１には、光路変換用の回転シリンダ内蔵ミ
ラー３と回転シリンダ内蔵集束レンズ４を設けるだけで
よく、体積が大きく重量のある光ピックアップ装置２１
を高速回転させることは不要であり、回転シリンダ１を
小型化することができるとともに、シリンダモータ１０
も小さいものでよくなり、全体として小型化でき、さら
に、光ピックアップ装置２１の半導体レーザー５および
受光素子６に対する電気的接続が容易になる。

【００２８】さらに、光記録用テープ２が回転シリンダ
１に密着していて、回転シリンダ内蔵集束レンズ４と光
記録用テープ２の距離が一定であるので、回転シリンダ
内蔵集束レンズ４の焦点位置調整のためのサーボ機構は
なくてもよい。図２に実施の形態の光記録再生装置の回
転シリンダおよびシリンダモータの断面図を示す。図２
において、回転シリンダ１の片側の軸は中実でシリンダ
モーター１０の回転軸と連結されており、他側の軸は中
空として軸受１１で支持され、回転軸９上にレーザー光
を導入できるようにしている。図２において、破線矢印
は、光路を示している。

【００２９】図３に記録時の情報列（トラック）を再生
時に正確にトレースさせるためのトラッキングサーボ回
路のブロック図を示す。このトラッキングサーボ回路
は、磁気テープの場合と同じように同期信号を記録した
磁気記録トラック（コントロールトラック）を光記録用
テープ２の端に設け、コントロールヘッド１２からの再
生信号を信号処理回路１４で処理し、信号処理回路１４
から得られた信号を基にシリンダモーター１０の回転を
モータ制御回路１５で制御するとともに、光記録用テー
プ２の走行をつかさどるキャプスタンモーター１３の回
転をモータ制御回路１６で制御すればよい。この同期信
号の記録は磁気記録とし、光記録用テープ２としては、
側縁に磁性層を設けたものを使用する。

【００３０】なお、トラッキングをコントロールトラッ
クからの再生信号で行う（ＣＴＬ方式）のではなく、光
ピックアップ装置を直接用いて情報の記録時メイントラ
ックにトラッキング用の信号を光記録し、情報の再生時
にトラッキング用の信号も再生することにより、ＡＴＦ
（Automatic Track Following ）方式でトラッキングを
行うことも可能である。例えば、光ビームを３ビームと
し、メインビームの両側のビームをトラッキング信号記
録再生に用いることも考えられる。

【００３１】また、上記の実施の形態では、固定光学系
である光ピックアップ装置２１と回転光学系である回転
シリンダ内蔵ミラー３および回転シリンダ内蔵集束レン
ズ４とを分離したものを示したが、それはこの構成が体
積や重量のある光ピックアップ装置２１を高速回転させ
ずにすむのと、半導体レーザー５と受光素子６の電気的
接続が容易であるからであったが、光ピックアップ装置
２１が集積化されて小型化されれば回転シリンダ１内に
組み込むことも考えられる。この場合ロータリートラン
スで電気的接続を行うことになる。

【００３２】このように、光ピックアップ装置を回転シ
リンダに内蔵すると、光路変換用の回転シリンダ内蔵ミ
ラーと回転シリンダ内蔵集束レンズと一体になっている
ので、それらの光軸が狂うことがなく、光記録用テープ
に対する記録再生を精度良く行うことができる。

【００３３】

【発明の効果】本発明の光記録再生方法によれば、光記
録用テープに対してヘリカルスキャン方式で記録再生が
行われることになり、光記録用テープを長くすることに
より、あまり体積を増加させずに記録容量を大きくする
ことができる。また、本発明の光記録再生装置によれ
ば、光記録用テープに対してヘリカルスキャン方式で記
録再生を行うことが可能となり、光記録用テープを長く
することにより、あまり体積を増加させずに記録容量を
大きくすることができる。

【００３４】また、光ピックアップ装置を回転シリンダ
と別体に設ければ、体積が大きく重量のある光ピックア
ップ装置を高速回転させることは不要となり、回転シリ
ンダを小型化することができるとともに、シリンダモー
タも小さいものでよくなり、全体として小型化でき、さ
らに、光ピックアップ装置のレーザー光源および受光素
子に対する電気的接続が容易になる。

【００３５】また、光ピックアップ装置を回転シリンダ
に内蔵すれば、光路変換用の回転シリンダ内蔵ミラーと
回転シリンダ内蔵集束レンズと一体にできるので、それ
らの光軸が狂うことがなく、光記録用テープに対する記
録再生を精度良く行うことができる。以上のように、本
発明による光記録再生装置を用いれば、光テープに斜め
に高密度に情報を記録することができ、大容量光記録装
置を実現することができる。さらに、光テープへの記録
方式はレーザー光の熱による相変化を利用することによ
り、高速で書き換え可能な光記録ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における光記録再生装置の
構造を示す概略図である。

【図２】本発明の実施の形態における光記録再生装置の
光ピックアップ装置周辺の構造を示す断面図である。

【図３】本発明の実施の形態における光記録再生装置の
サーボ回路の構成を示すブロック図である。

【図４】従来の光ディスクの記録再生に用いられる光デ
ィスク装置の構造を示す概略図である。

【符号の説明】

１ 回転シリンダ １ａ 透光窓 ２ 光記録用テープ ３ 回転シリンダ内蔵ミラー ４ 回転シリンダ内蔵集束レンズ ５ 半導体レーザー ６ 受光素子 ７ ミラー ８ 集光レーザースポット ９ 回転軸 １０ シリンダモーター １１ 軸受 １２ コントロールヘッド １３ キャプスタンモーター １４ 信号処理回路 １５ モータ制御回路 １６ モータ制御回路 ２１ 光ピックアップ装置 ２２ 集束レンズ ２３ プリズム ２４ 集束レンズ ２５ 光学系 ３１ 光ピックアップ装置 ３２ 半導体レーザー ３３ 受光素子 ３４ ミラー ３６ レンズ ３７ プリズム ３８ レンズ ３９ レンズ ４０ 光ディスク ４１ 回転軸 ４２ 集光レーザースポット

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転シリンダの周面に摺接しながら走行
   する光記録用テープに対して、前記光記録用テープに対
   する光入出力部が前記回転シリンダの回転に連動して回
   転する光ピックアップ装置を用いて、ヘリカルスキャン
   方式で記録再生を行うことを特徴とする光記録再生方
   法。
2. 【請求項２】 回転シリンダの周面に摺接しながら走行
   する光記録用テープに対して、ヘリカルスキャン方式で
   記録再生を行う光記録再生装置であって、 周面に透光窓を有し前記光記録用テープが周面に摺接す
   る中空の回転シリンダと、 この回転シリンダの内部に設けられ、前記回転シリンダ
   の回転軸上を進行するレーザー光を反射して前記回転シ
   リンダの透光窓を通し前記光記録用テープに照射すると
   ともに、前記光記録用テープからの再帰光を反射して前
   記回転シリンダの回転軸上に戻す回転シリンダ内蔵ミラ
   ーと、 前記回転シリンダ内に設けられ、前記回転シリンダ内蔵
   ミラーで反射されて前記回転シリンダの透光窓に向かう
   レーザー光を集束して前記回転シリンダの周面上の光記
   録用テープの表面に照射するとともに、前記光記録用テ
   ープからの再帰光を集束して前記回転シリンダ内蔵ミラ
   ーに戻す回転シリンダ内蔵集束レンズと、 レーザー光源と、受光素子と、前記レーザー光源から出
   射したレーザー光を前記回転シリンダの回転軸上に導く
   とともに、前記回転シリンダの回転軸上に戻った前記光
   記録用テープからの再帰光を前記受光素子に導く光学系
   とからなる光ピックアップ装置とを備えた光記録再生装
   置。
3. 【請求項３】 光ピックアップ装置を回転シリンダと別
   体に設けていることを特徴とする請求項２記載の光記録
   再生装置。
4. 【請求項４】 光ピックアップ装置を回転シリンダに内
   蔵していることを特徴とする請求項２記載の光記録再生
   装置。
5. 【請求項５】 光ピックアップ装置はレーザー光源と受
   光素子と光学系とが一体化されていることを特徴とする
   請求項３または４記載の光記録再生装置。
6. 【請求項６】 レーザー光源が半導体レーザーからな
   り、光学系が前記半導体レーザーの出射光を集束する第
   １の集束レンズと、この第１の集束レンズで集束された
   レーザー光を反射して回転シリンダの回転軸上に導くと
   ともに前記回転シリンダの回転軸上に戻った光記録用テ
   ープからの再帰光を反射するミラーと、前記第１の集束
   レンズと前記ミラーの間に設けられ前記第１の集束レン
   ズで集束されたレーザー光を透過させるとともに前記ミ
   ラーにより反射された光を反射するプリズムと、このプ
   リズムにより反射された光を集束して前記受光素子に照
   射する第２の集束レンズとからなる請求項３，４または
   ５記載の光記録再生装置。