JPH0928147A

JPH0928147A - 根菜収穫機

Info

Publication number: JPH0928147A
Application number: JP20771295A
Authority: JP
Inventors: Michiichi Yoshida; 田道一吉; Minoru Ezaki; 崎稔江; Yukio Kusafuka; 深幸夫草
Original assignee: Seirei Industry Co Ltd
Current assignee: Yanmar Agribusiness Co Ltd
Priority date: 1995-07-20
Filing date: 1995-07-20
Publication date: 1997-02-04

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】圃場から抜上げた根菜作物を、良好に結束す
る。【解決手段】後上がりに傾斜する上部搬送機構と、そ
の下方に配設する下部搬送機構を両者の上下間隔が搬送
下手側に行くほど広くなるように装設して抜上げ搬送装
置を構成し、その抜上げ搬送装置の搬送方向下手側に結
束ポケット３Ｐを連絡させて結束装置３を設け、抜上げ
搬送装置で引き上げ搬送した根菜作物を結束ポケット３
Ｐに集収して結束する根菜収穫機において、下部搬送機
構を左右一対の搬送無端帯５，６で構成し、両搬送無端
帯５，６を、それらの間に形成される搬送路２Ａが結束
ポケット３Ｐの入口付近から後方にかけての部位におい
て後拡がりになるように掛回したものにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、玉葱や人参等の根菜作
物を圃場から抜き上げて結束する根菜収穫機に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】根菜作物を収穫する場合、圃場から抜き
上げた根菜作物を結束して取り扱えると事後の作業にお
いて何かと有利である。そのため、従来の根菜収穫機の
中には、抜上げ搬送装置でもって引き抜き搬送する根菜
作物を結束装置に供給して結束処理するようにしたもの
が見られる（例えば、特開昭６１−８１７１５号公報参
照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のもの
は、抜上げ搬送装置によって一列状態に揚上搬送される
途上の根菜作物を菰編み状に結束するもので、結束後の
根菜作物群が塊状に纏まるものではなかったから、事後
の取扱い所作がさほど有利にならず、取扱い過程におい
て根菜作物が抜け落ちる等の不具合が起き易いという問
題があった。そこで、本発明は、圃場から抜き上げた根
菜作物を纏まりのよい束状態に確実良好に結束処理でき
る根菜収穫機を得ることを目的として実施したものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成
するため、本発明における根菜収穫は、後上がりに傾斜
する上部搬送機構と、その下方に配設する下部搬送機構
を両者の上下間隔が搬送下手側に行くほど広くなるよう
に装設して抜上げ搬送装置を構成し、その抜上げ搬送装
置の搬送方向下流側に結束ポケットを連絡させて結束装
置を設け、抜上げ搬送装置で引き上げ搬送した根菜作物
を前記結束ポケットに集収して結束する根菜収穫機にお
いて、前記下部搬送機構を左右一対の搬送無端帯で構成
し、両搬送無端帯を、それらの間に形成される搬送路が
結束ポケットの入口付近から後方にかけての部位におい
て後拡がりになるように掛回したものとしている。

【０００５】また、下部搬送機構を構成する左右一対の
搬送無端帯を、両者間に形成される下部搬送路が結束ポ
ケットの入口付近から後方にかけての部位で後拡がりに
なるように掛回し、両搬送無端帯のうち何れか一方の搬
送無端帯の掛回後部を、それに対向する相手方搬送無端
帯の掛回後部に対して接近離間する方向に折曲し得るよ
うに張設して、折曲可能な掛回後部を、前記結束装置の
結節動作に同期して相手方搬送無端帯の掛回後部に接近
する方向に移動させるように構成した根菜収穫機にして
いる。

【０００６】

【発明の作用及び効果】本発明に係る根菜収穫機におい
ては、抜上げ搬送装置の下部搬送機構を左右一対の搬送
無端帯で構成し、両搬送無端帯を両者間に形成される搬
送路が結束ポケットの入口付近から後方にかけての部位
において後拡がりになるように掛回しているから、両搬
送無端帯によって根菜作物が適正な姿勢に保たれながら
確実に結束ポケット部に送り込まれると共に、結束ポケ
ットの入口付近から後位において両搬送無端帯間の搬送
路が後拡がりになっていることにより複数個の根菜作物
が一塊に纏まりよく集収され、その集収状態で結束され
て結束ポケット部から後方に送出される。故に、本発明
によれば、根菜作物の集収姿勢不良による結束ミスを起
こすようなことなく、根菜作物を事後所作に有利な一塊
の束にして結束ポケット部から的確に送出することがで
きる。

【０００７】下部搬送機構を構成する左右一対の搬送無
端帯のうち何れか一方の搬送無端帯の掛回後部を、それ
に対向する相手方搬送無端帯の掛回後部に対して接近離
間する方向に折曲し得るように張設し、その折曲可能な
掛回後部を結束装置の結節動作に同期して相手方搬送無
端帯の掛回後部に接近する方向に移動させるように構成
した場合には、結束ポケット部に集収された根菜作物を
両搬送無端帯の掛回後部の接近でもって保持して、より
固く確実に結束することができ、また、結束ポケットか
らの束送出も一層良好に行わせることができる。

【０００８】

【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
するが、図１は本発明に係る根菜収穫機の全体平面図、
図２は本発明に係る根菜収穫機の一部破断側面図、図３
は本発明に係る根菜収穫機の要部構成とその作動態様を
示す平面図である。そして、図示の根菜収穫機は、歩行
型自走車(７)の前部に収穫作業部(８)を装備して構成さ
れている。

【０００９】歩行型自走車(７)は、エンジン(９)と、そ
の出力部に連動する伝動機構を内装したミッションケ−
ス(１０)と、ミッションケ−ス(１０)から左右に延設す
る筒状ケ−ス(１１)(１１)の先端部に各々連設された左
右のフアイナルケ−ス(１２)(１２)と、各々のフアイナ
ルケ−ス(１２)に軸支される走行車輪(１３)と、ミッシ
ョンケ−ス(１０)及びエンジン(９)の前側に配設した左
右横向きの主フレ−ム(１４)と、主フレ−ム(１４)から
後方に延設される操縦ハンドル(１５)などで構成されて
いる。

【００１０】また、収穫作業部(８)は、前記主フレ−ム
(１４)を基枠とし、それに下部フレ−ム(１６)と伝動支
持ケ−ス(１７)と、後上がりに傾斜する上部フレ−ム
(１８)とを組み合わせて側面視略三角形状に枠組形成さ
れた作業機フレ−ムに、分草装置(１９)、掻込装置(２
０)、チゼル(２１)、抜上げ搬送装置、結束装置(３)な
どの各種装置を組付けて構成されている。

【００１１】ついで、収穫作業部(８)の各種装置を、機
体の前部に位置するものから順に説明すると、収穫作業
部(８)の前端部に配設される分草装置(１９)は、複数本
の下部フレ−ム(１６)から各々前延される分草フレ−ム
(２４)の前端部に固装する固定分草板(１９Ａ)と、各固
定分草板(１９Ａ)の後位において前低後高に傾斜装設す
るタイン出没式の縦廻し分捌装置(１９Ｂ)とで構成さ
れ、圃場に植立する根菜作物の葉茎部を左右に分け捌く
とともに、引起し整姿し得るように設けられている。な
お、(２５)は、左側端或いは右側端の分草フレ−ムに上
下位置変更可能に取付けられるゲ−ジホイルである。

【００１２】前記分草装置(１９)の後背部下方に配設さ
れる掻込装置(２０)は、平面視（図１参照）において前
方拡がりの八字状に配設され、かつ、側面視（図２参
照）において前低後高に傾設される左右一対の掻込突起
付搬送無端帯で構成されて、前記分草装置(１９)が分捌
整姿した根菜作物の葉茎部を、機体横幅方向の中央部分
に掻き込んで後位の抜上げ搬送装置の始端部に受け継が
せるようになっている。

【００１３】チゼル(２１)は、前記掻込装置(２０)が根
菜作物の葉茎部を掻込んだ後に、その根部を掘り取るべ
く地中を掘削するもので、図示の実施例においては、縦
板部の下端から機体内側向きに延出する水平刃部を向い
合わせに位置させた左右一対の刃体で構成されており、
各刃体の縦板部の上下方向中程部位を枢軸中心で前後に
揺動し得るように作業フレ−ムに枢着して取付け、後述
するチゼル駆動機構でもって前後方向に揺動させるよう
に構成されている。

【００１４】前出の抜上げ搬送装置は、上部フレ−ム
(１８)の上面に沿って後上がりに傾設される上部搬送機
構(１)と、上部搬送機構(１)の下方にあって同装置(１)
よりも緩い傾斜角度で設けられる下部搬送機構(２)とで
構成されている。そして、上部搬送機構(１)は、上部フ
レ−ム(１８)に軸支した輪体群に左右一対の軟弾性搬送
無端帯を掛回し、両搬送無端帯の対向接触面間に挟持搬
送路を形成して、前記掻込装置(２０)から送給される根
菜作物の葉茎部の先端寄り部位を挾持して斜後上方に揚
上搬送するようになっている。

【００１５】また、下部搬送機構(２)も、上部搬送機構
(１)と同様に、左右一対の搬送無端帯(５)(６)で構成さ
れるのであるが、両搬送無端帯(５)(６)は両者の対向面
間に適宜の隙間を持たせる等して、対向面間に形成され
る搬送路(２Ａ)の挟持力が上部搬送機構(１)のそれに対
比して弱くなるように設定されている。しかして、搬送
路(２Ａ)の始端部が上部搬送機構(１)の始端部よりやや
後方の下方部位に位置されるとともに、搬送路(２Ａ)の
終端部が結束装置(３)の結束ポケット(３Ｐ)部を経て同
部よりも後方にまで延設されている。

【００１６】特に、図３に明らかにしているように、下
部搬送機構(２)を構成する両搬送無端帯(５)(６)のう
ち、左側の搬送無端帯(５)は、その掛回後部(５Ｂ)にお
ける搬送路対面部分(ｂ)が結束ポケット(３Ｐ)の入口付
近から後位において斜め後外方に傾斜するように張設さ
れ、また、右側搬送無端帯(６)の掛回後部(６)は、左側
搬送無端帯(５)の掛回後部(５Ｂ)における搬送路対面部
分(ｂ)に対向する搬送路対面部分(ａ)が直線状に後延す
るように張設されて、両部分(ｂ)(ａ)間において搬送路
(２Ａ)が後拡がりになるようにしてある。

【００１７】そして、右側搬送無端帯(６)の掛回後部
(６Ａ)は、回動支点軸(２６)を中心にして左右に揺動可
能な支持ア−ム(２７)に支承された輪体に掛回されて、
結束装置(３)の結節動作に同期して前記支持ア−ム(２
７)を間歇的に揺動させることにより、その搬送路対面
部分(ａ)を、左側搬送無端帯(５)における掛回後部(５
Ｂ)の搬送路対面部分(ｂ)に接近する方向に移動させる
ように構成してある。

【００１８】結束装置(３)は、装置全体の上方に位置す
る結束伝動ケ−ス(２８)の下側に前記結束ポケット(３
Ｐ)を形成し、その結束ポケット(３Ｐ)を挾んで左側に
結節部(２９)を、右側にニ−ドル(３０)を配設するとと
もに、それらの適宜下方部位に結束物受体(３１)を設け
たものになっており、上部搬送機構(１)と下部搬送機構
(２)との間の側面視略三角状の空間部にあって前記走行
車輪(１３)の軸芯を通る鉛直線上付近に重心が位置する
ように配設されている。そして、前記結束ポケット(３
Ｐ)に設定量の根菜作物が集収されると、それを感知し
て作動する結節駆動機構(３２)によって結節部(２９)が
間歇作動されて集収物が結束されるようになっている。

【００１９】なお、図示の実施例においては、結節駆動
機構(３２)に連動するア−ム駆動機構(３３)を設け、該
ア−ム駆動機構(３３)で前記支持ア−ム(２７)を定めら
れた時機に間歇的に揺動させて、右側搬送無端帯(６)
を、その搬送路対面部分(ａ)が左側搬送無端帯(５)の搬
送路対面部分(ｂ)に接近する方向に移動させるように構
成しているが、例えば、支持ア−ム(２７)の回動支点軸
(２６)を直接回動するように設置する電動モ−タや油圧
機器などを、結束装置(３)の結節動作に同期してオンオ
フ制御するように構成するなど、他の適宜の手段に置き
換えることができるものである。

【００２０】また、実施例においては、前記結束装置
(３)より搬送上流側部位に、切断装置(２２)を配設し、
抜上げ搬送装置の上部搬送機構(１)と下部搬送機構(２)
とで保持して揚上搬送される根菜作物の葉茎部を、根部
側に必要長さの葉茎部を残しながら切断した後に、結束
装置(３)の結束ポケット(３Ｐ)に向けて送給するように
構成しているが、場合によっては、切断装置を設けず、
根菜作物をその儘で結束ポケット(３Ｐ)に送給するもの
にしてもよい。なお、切断装置(２２)を設ける場合は、
固定刃を用いてもよく、また、回転刃やレシプロ刃等の
動力駆動刃を用いてもよい。

【００２１】次に、収穫作業部(８)の各種装置(１９)
(２０)(２１)(３)などを駆動する伝動機構について簡単
に説明すると、ミッションケ−ス(１０)にＰＴＯ軸(３
４)及び受動ケ−ス(３５)を介して連動連結される横向
きのカウンタ−軸(３６)に、搬送駆動部(３７)と結束駆
動部(３８)が設けられている。そして、搬送駆動部(３
７)から上部搬送機構(１)の左右の軟弾性搬送無端帯後
部に入力して両搬送無端帯を所定の方向に回転駆動する
とともに、両搬送無端帯の前部に設けた伝動ケ−ス(３
９)から上方に延設する回転軸によって、掻込装置(２
０)と縦廻し分捌装置(１９Ｂ)を回転駆動し、また、伝
動ケ−ス(３９)から下方に垂下する回転軸により下部搬
送機構(２)の左右一対の搬送無端帯(５)(６)をそれぞれ
所定の方向に回転駆動するようになっている。

【００２２】また、結束駆動部(３８)から連動ケ−ス
(４０)を経て結束伝動ケ−ス(２８)に入力され、さら
に、前記カウンタ−軸(３６)の左右の軸端部に取付けら
れる偏芯回転子(４１)(４１)と、各々の偏芯回転子(４
１)と左右のチゼル(２１)(２１)との間を連動するロッ
ド(４２)(４２)とでチゼル駆動機構が構成されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る根菜収穫機の全体平面図である。

【図２】本発明に係る根菜収穫機の一部破断側面図であ
る。

【図３】本発明に係る根菜収穫機の要部とその作動態様
を示す平面図である。

【符号の説明】

１上部搬送機構２下部搬送機構２Ａ搬送路３結束装置３Ｐ結束ポケット５搬送無端帯５Ｂ掛回後部６搬送無端帯６Ａ掛回後部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】後上がりに傾斜する上部搬送機構(１)
と、その下方に配設する下部搬送機構(２)を両者の上下
間隔が搬送下手側に行くほど広くなるように装設して抜
上げ搬送装置を構成し、その抜上げ搬送装置の搬送方向
下流側に結束ポケット(３Ｐ)を連絡させて結束装置(３)
を設け、抜上げ搬送装置で引き上げ搬送した根菜作物を
前記結束ポケット(３Ｐ)に集収して結束する根菜収穫機
において、前記下部搬送機構(２)を左右一対の搬送無端
帯(５)(６)で構成し、両搬送無端帯(５)(６)を、それら
の間に形成される搬送路(２Ａ)が結束ポケット(３Ｐ)の
入口付近から後方にかけての部位において後拡がりにな
るように掛回してあることを特徴とする根菜収穫機。
【請求項２】下部搬送機構(２)を構成する左右一対の
搬送無端帯(５)(６)を、それらの間に形成される搬送路
(２Ａ)が結束ポケット(３Ｐ)の入口付近から後方にかけ
ての部位で後拡がりになるように掛回して、両搬送無端
帯のうち何れか一方の搬送無端帯(６)の掛回後部(６Ａ)
を、それに対向する相手方搬送無端帯(５)の掛回後部
(５Ｂ)に対して接近離間する方向に折曲し得るように張
設し、折曲可能な掛回後部(６Ａ)を、前記結束装置(３)
の結節動作に同期して相手方搬送無端帯(５)の掛回後部
(５Ｂ)に接近する方向に移動させるように構成してある
ことを特徴とする請求項１記載の根菜収穫機。