JPH09281474A - 液晶装置及び該液晶装置の製造方法 - Google Patents
液晶装置及び該液晶装置の製造方法Info
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- JPH09281474A JPH09281474A JP8091350A JP9135096A JPH09281474A JP H09281474 A JPH09281474 A JP H09281474A JP 8091350 A JP8091350 A JP 8091350A JP 9135096 A JP9135096 A JP 9135096A JP H09281474 A JPH09281474 A JP H09281474A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】液晶セルに貼付された偏光フィルムが長期間の
使用に伴って剥れてしまうことを防止する。 【解決手段】液晶パネルの製造過程において、偏光フィ
ルムを貼付する前のセル11に、オゾン26を供給しな
がらUV光Lを照射する。これにより、セル表面が改質
されて濡れ性が向上され、後工程で貼付される偏光フィ
ルムの接着性が向上される。なお、この場合、セル11
をホットプレート21で加熱し、オゾン26が供給され
る空間を石英ガラス22で仕切るようにしてもよい。
使用に伴って剥れてしまうことを防止する。 【解決手段】液晶パネルの製造過程において、偏光フィ
ルムを貼付する前のセル11に、オゾン26を供給しな
がらUV光Lを照射する。これにより、セル表面が改質
されて濡れ性が向上され、後工程で貼付される偏光フィ
ルムの接着性が向上される。なお、この場合、セル11
をホットプレート21で加熱し、オゾン26が供給され
る空間を石英ガラス22で仕切るようにしてもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、偏光
フィルムが貼付されてなる液晶装置及び該液晶装置の製
造方法に係り、詳しくは、該偏光フィルムの接着性が改
善された液晶装置及び該液晶装置の製造方法に関する。
フィルムが貼付されてなる液晶装置及び該液晶装置の製
造方法に係り、詳しくは、該偏光フィルムの接着性が改
善された液晶装置及び該液晶装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶を利用して種々の情報を
表示する液晶装置(以下、“液晶パネル”とする)は、
種々提案されている。
表示する液晶装置(以下、“液晶パネル”とする)は、
種々提案されている。
【0003】図1は、その液晶パネルの構造を説明する
ための断面図であるが、この液晶パネルPは一対の電極
基板1a,1bを備えており、それらの電極基板1a,
1bは、シール材2によって貼り合わされて、ほぼ平行
に配置されている。また、それらの基板間隙には液晶3
が挟持されている。さらに、各電極基板1a,1bは、
透明なガラス基板5a,5bを有しており、各ガラス基
板5a,5bの内面には、ストライプ状の透明電極6
a,…,6b,…が形成されている。また、各透明電極
6a,…,6b,…は、絶縁膜7a,7bや配向制御膜
9a,9bによって被覆されており、さらに、各ガラス
基板5a,5bの外面には偏光フィルム10a,10b
が直接貼付されている(なお、以下の説明においては、
電極基板1a,1bが貼り合わせられた構造体であっ
て、偏光フィルム10a,10bが貼付されていない状
態の構造体を“セル11”とし、偏光フィルム10a,
10bの貼付される面を“セル表面”とする)。
ための断面図であるが、この液晶パネルPは一対の電極
基板1a,1bを備えており、それらの電極基板1a,
1bは、シール材2によって貼り合わされて、ほぼ平行
に配置されている。また、それらの基板間隙には液晶3
が挟持されている。さらに、各電極基板1a,1bは、
透明なガラス基板5a,5bを有しており、各ガラス基
板5a,5bの内面には、ストライプ状の透明電極6
a,…,6b,…が形成されている。また、各透明電極
6a,…,6b,…は、絶縁膜7a,7bや配向制御膜
9a,9bによって被覆されており、さらに、各ガラス
基板5a,5bの外面には偏光フィルム10a,10b
が直接貼付されている(なお、以下の説明においては、
電極基板1a,1bが貼り合わせられた構造体であっ
て、偏光フィルム10a,10bが貼付されていない状
態の構造体を“セル11”とし、偏光フィルム10a,
10bの貼付される面を“セル表面”とする)。
【0004】そして、この液晶パネルPの製造に際して
は、まず、各ガラス基板5a,5bの表面(内面)に、
透明電極6a,…,6b,…や、絶縁膜7a,7bや、
配向制御膜9a,9bを形成して、電極基板1a,1b
を作成する。次に、これらの電極基板1a,1bをシー
ル材2によって貼り合わせて、セル11を作成する(基
板貼り合わせ工程)。さらに、基板間隙に液晶3を注入
し、その後、セル11に対して簡単な洗浄を施し、セル
表面に偏光フィルム10a,10bを貼付する(偏光フ
ィルム貼付工程)。
は、まず、各ガラス基板5a,5bの表面(内面)に、
透明電極6a,…,6b,…や、絶縁膜7a,7bや、
配向制御膜9a,9bを形成して、電極基板1a,1b
を作成する。次に、これらの電極基板1a,1bをシー
ル材2によって貼り合わせて、セル11を作成する(基
板貼り合わせ工程)。さらに、基板間隙に液晶3を注入
し、その後、セル11に対して簡単な洗浄を施し、セル
表面に偏光フィルム10a,10bを貼付する(偏光フ
ィルム貼付工程)。
【0005】ところで、当初の液晶パネルは、大容量の
情報表示を可能としていなかったことから、その表示面
積も小さく、偏光フィルム10a,10bの面積も小さ
かった。したがって、偏光フィルム10a,10bは温
度変化を受けて収縮するものの、その収縮力は小さく、
偏光フィルム10a,10bが剥れる等の問題は特に生
じていなかった。
情報表示を可能としていなかったことから、その表示面
積も小さく、偏光フィルム10a,10bの面積も小さ
かった。したがって、偏光フィルム10a,10bは温
度変化を受けて収縮するものの、その収縮力は小さく、
偏光フィルム10a,10bが剥れる等の問題は特に生
じていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、液晶
パネルの大面積化が高まってきているが、そのような大
面積の液晶パネルにおいては、偏光フィルム10a,1
0bに生じる収縮力も大きなものとなる。
パネルの大面積化が高まってきているが、そのような大
面積の液晶パネルにおいては、偏光フィルム10a,1
0bに生じる収縮力も大きなものとなる。
【0007】また、上述のような簡単な洗浄のみでは、
汚れの除去が不完全であった。すなわち、例えば、液晶
パネルを製造する過程において、シリコン樹脂を配合し
た処理剤を使用した場合、かかる処理剤によってセル表
面が汚染されるが、かかる処理剤は、後工程で焼き付け
られてセル表面に化学的に吸着されその状態で安定化さ
れる。したがって、上述のような簡単な洗浄のみではこ
のような処理剤を除去することはできなかった。
汚れの除去が不完全であった。すなわち、例えば、液晶
パネルを製造する過程において、シリコン樹脂を配合し
た処理剤を使用した場合、かかる処理剤によってセル表
面が汚染されるが、かかる処理剤は、後工程で焼き付け
られてセル表面に化学的に吸着されその状態で安定化さ
れる。したがって、上述のような簡単な洗浄のみではこ
のような処理剤を除去することはできなかった。
【0008】このような要因により、大面積の液晶パネ
ルにおいては、偏光フィルム10a,10bの剥れが発
生し易かった。特に、上述の処理剤は、撥水基を外側に
向けるために、より一層接着阻害を促進していた。
ルにおいては、偏光フィルム10a,10bの剥れが発
生し易かった。特に、上述の処理剤は、撥水基を外側に
向けるために、より一層接着阻害を促進していた。
【0009】そこで、本発明は、長期間にわたって偏光
フィルムの剥れが防止されて耐久性に富む液晶装置を提
供することを目的とするものである。
フィルムの剥れが防止されて耐久性に富む液晶装置を提
供することを目的とするものである。
【0010】また、本発明は、長期間にわたって偏光フ
ィルムの剥れが防止されて耐久性に富む大面積の液晶装
置を提供することを目的とするものである。
ィルムの剥れが防止されて耐久性に富む大面積の液晶装
置を提供することを目的とするものである。
【0011】一方、本発明は、耐久性に富む液晶装置を
製造する、液晶装置の製造方法を提供することを目的と
するものである。
製造する、液晶装置の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0012】また、本発明は、耐久性に富む大面積の液
晶装置を製造する、液晶装置の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
晶装置を製造する、液晶装置の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0013】さらに、本発明は、汚れの除去速度が速く
なり製造効率が向上される液晶装置の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
なり製造効率が向上される液晶装置の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0014】またさらに、本発明は、汚れの除去に際し
て配向制御膜の配向処理効果に影響を与えない液晶装置
の製造方法を提供することを目的とするものである。
て配向制御膜の配向処理効果に影響を与えない液晶装置
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、ほぼ平行に配置された一対の
基板と、これら一対の基板の間隙に挟持された液晶と、
前記基板の表面に貼付された偏光フィルムと、を備えた
液晶装置において、UV光の照射とオゾンの暴露とによ
り、前記偏光フィルムの貼付される基板表面の濡れ性が
改善された、ことを特徴とする。
みなされたものであって、ほぼ平行に配置された一対の
基板と、これら一対の基板の間隙に挟持された液晶と、
前記基板の表面に貼付された偏光フィルムと、を備えた
液晶装置において、UV光の照射とオゾンの暴露とによ
り、前記偏光フィルムの貼付される基板表面の濡れ性が
改善された、ことを特徴とする。
【0016】この場合、前記基板表面は、表面エネルギ
が40dyn/cm以上で、水の接触角が60°以下に
されている、と好ましい。また、この液晶装置は、表示
面積が10インチ以上であっても良い。
が40dyn/cm以上で、水の接触角が60°以下に
されている、と好ましい。また、この液晶装置は、表示
面積が10インチ以上であっても良い。
【0017】一方、本発明に係る液晶装置の製造方法
は、2枚の基板を貼り合わせてセルを作成する基板貼り
合わせ工程と、該作成したセルに偏光フィルムを貼付す
る偏光フィルム貼付工程と、を備えたものであって、前
記基板貼り合わせ工程と前記偏光フィルム貼付工程との
間で、前記作成したセルにUV光を照射すると共にオゾ
ンを暴露する、ことを特徴とする。この場合、前記UV
光の照射と前記オゾンの暴露とを同時に実施しても良
く、また、前記オゾンの暴露を、前記UV光を照射する
前から行なう、ようにしてもよい。さらに、前記UV光
の照射により、前記セルの表面の表面エネルギを40d
yn/cm以上とし、水の接触角を60°以下とする、
ことが好ましい。またさらに、オゾンを50g/cm3 以
上供給する、ようにすると好ましい。また、前記UV光
の照射を行なう場合に、前記セルを加熱する、ようにす
ると好ましい。さらに、前記UV光の照射を行なう場合
に、前記セルを120〜200℃の温度に加熱する、よ
うにすると好ましい。またさらに、前記セルを遮蔽部材
で囲み、かつ、該遮蔽部材と前記セルとの間にオゾンを
供給する、ようにすると好ましい。
は、2枚の基板を貼り合わせてセルを作成する基板貼り
合わせ工程と、該作成したセルに偏光フィルムを貼付す
る偏光フィルム貼付工程と、を備えたものであって、前
記基板貼り合わせ工程と前記偏光フィルム貼付工程との
間で、前記作成したセルにUV光を照射すると共にオゾ
ンを暴露する、ことを特徴とする。この場合、前記UV
光の照射と前記オゾンの暴露とを同時に実施しても良
く、また、前記オゾンの暴露を、前記UV光を照射する
前から行なう、ようにしてもよい。さらに、前記UV光
の照射により、前記セルの表面の表面エネルギを40d
yn/cm以上とし、水の接触角を60°以下とする、
ことが好ましい。またさらに、オゾンを50g/cm3 以
上供給する、ようにすると好ましい。また、前記UV光
の照射を行なう場合に、前記セルを加熱する、ようにす
ると好ましい。さらに、前記UV光の照射を行なう場合
に、前記セルを120〜200℃の温度に加熱する、よ
うにすると好ましい。またさらに、前記セルを遮蔽部材
で囲み、かつ、該遮蔽部材と前記セルとの間にオゾンを
供給する、ようにすると好ましい。
【0018】なお、以上構成に基づき、前記基板の表面
と前記偏光フィルムとの接着性が改善され、液晶装置を
長期間使用しても、前記偏光フィルムの剥れが防止され
る。
と前記偏光フィルムとの接着性が改善され、液晶装置を
長期間使用しても、前記偏光フィルムの剥れが防止され
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。なお、図1に示すものと同
一部分は同一符号を付して説明を省略する。
施の形態について説明する。なお、図1に示すものと同
一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0020】まず、本発明の第1の実施の形態につい
て、図2に沿って説明する。
て、図2に沿って説明する。
【0021】本実施の形態における液晶パネルの構造
は、図1に示したものとほぼ同様であるが、本実施の形
態においては、UV光の照射とオゾンの暴露とにより、
セル表面(偏光フィルム10a,10bの貼付される基
板1a,1bの表面)の濡れ性が改善されている。な
お、セル表面の表面エネルギを40dyn/cm以上と
し、水の接触角を60°以下にすると好ましい。
は、図1に示したものとほぼ同様であるが、本実施の形
態においては、UV光の照射とオゾンの暴露とにより、
セル表面(偏光フィルム10a,10bの貼付される基
板1a,1bの表面)の濡れ性が改善されている。な
お、セル表面の表面エネルギを40dyn/cm以上と
し、水の接触角を60°以下にすると好ましい。
【0022】また、本実施の形態に係る液晶パネルの製
造方法は、2枚の電極基板1a,1bを貼り合わせてセ
ル11を作成する基板貼り合わせ工程と、作成したセル
11にUV光を照射すると共にオゾンを暴露するセル表
面処理工程と、該作成したセル11に偏光フィルム10
a,10bを貼付する偏光フィルム貼付工程と、を備え
ており、セル表面処理工程は、基板貼り合わせ工程と偏
光フィルム貼付工程との間で実施される。
造方法は、2枚の電極基板1a,1bを貼り合わせてセ
ル11を作成する基板貼り合わせ工程と、作成したセル
11にUV光を照射すると共にオゾンを暴露するセル表
面処理工程と、該作成したセル11に偏光フィルム10
a,10bを貼付する偏光フィルム貼付工程と、を備え
ており、セル表面処理工程は、基板貼り合わせ工程と偏
光フィルム貼付工程との間で実施される。
【0023】そして、セル表面処理工程においては、U
V光の照射とオゾンの暴露とは、図2に示すセル表面処
理装置20を用いて行なわれる。
V光の照射とオゾンの暴露とは、図2に示すセル表面処
理装置20を用いて行なわれる。
【0024】図2は、このセル表面処理装置の構造、並
びにその使用状況を示す図であるが、該装置20はホッ
トプレート21を備えており、このプレート上にセル1
1を載置すると共に、載置されたセル11が加熱される
ようになっている。なお、セル11の加熱温度は、汚れ
除去の点からは高い方が良いが、配向制御膜9a,9b
の配向処理効果が影響を受ける場合もあることから、1
20〜200℃の温度であることが好ましい。
びにその使用状況を示す図であるが、該装置20はホッ
トプレート21を備えており、このプレート上にセル1
1を載置すると共に、載置されたセル11が加熱される
ようになっている。なお、セル11の加熱温度は、汚れ
除去の点からは高い方が良いが、配向制御膜9a,9b
の配向処理効果が影響を受ける場合もあることから、1
20〜200℃の温度であることが好ましい。
【0025】また、このホットプレート21の上方に
は、遮蔽部材としての石英ガラス22が配置されてセル
11がこの石英ガラス22によって囲まれるようになっ
ており、該ガラス22のさらに上方にはUVランプ23
が配置されている。さらに、石英ガラス22とホットプ
レート21との間の空間にはオゾン供給ノズル25が開
口されて、石英ガラス22とセル11との間にオゾンが
供給されるようになっている。なお、このオゾンの供給
量は、50g/cm3 以上にすることが好ましい。
は、遮蔽部材としての石英ガラス22が配置されてセル
11がこの石英ガラス22によって囲まれるようになっ
ており、該ガラス22のさらに上方にはUVランプ23
が配置されている。さらに、石英ガラス22とホットプ
レート21との間の空間にはオゾン供給ノズル25が開
口されて、石英ガラス22とセル11との間にオゾンが
供給されるようになっている。なお、このオゾンの供給
量は、50g/cm3 以上にすることが好ましい。
【0026】そして、このUV光の照射により、セル表
面の表面エネルギを40dyn/cm以上とし、水の接
触角を60°以下とする。
面の表面エネルギを40dyn/cm以上とし、水の接
触角を60°以下とする。
【0027】表面エネルギーの測定は、ぬれ指数標準液
(和光純薬工業(株)製)を用いて行なった(参考文
献、日本接着協会誌 Vol.8 No.3(197
2)「Fowkes式の拡張と高分子固体の表面張力の
評価」北崎、畑)。
(和光純薬工業(株)製)を用いて行なった(参考文
献、日本接着協会誌 Vol.8 No.3(197
2)「Fowkes式の拡張と高分子固体の表面張力の
評価」北崎、畑)。
【0028】なお、UVランプ23とセル11との距離
は、照射エネルギの効率を考慮すると近い方が望ましい
が、セル11の搬送方式が真空チャック等でセル11の
反りを防止していない場合は該反り分を考慮する必要が
ある。したがって、該距離は、1.0〜4.0cmの範囲
であることが好ましい。
は、照射エネルギの効率を考慮すると近い方が望ましい
が、セル11の搬送方式が真空チャック等でセル11の
反りを防止していない場合は該反り分を考慮する必要が
ある。したがって、該距離は、1.0〜4.0cmの範囲
であることが好ましい。
【0029】また、UVランプ23は、除去速度を考慮
すると500W以上のものが好ましい。
すると500W以上のものが好ましい。
【0030】さらに、セル表面処理工程は、液晶を注入
する前に行なっても良く、或は液晶を注入した後に行な
っても良い。但し、注入する液晶によってはUV光の照
射で分解等の変質を受ける場合があるので、そのような
液晶を用いる場合には、液晶注入前に本処理を行なう必
要がある。
する前に行なっても良く、或は液晶を注入した後に行な
っても良い。但し、注入する液晶によってはUV光の照
射で分解等の変質を受ける場合があるので、そのような
液晶を用いる場合には、液晶注入前に本処理を行なう必
要がある。
【0031】次に、本実施の形態の作用及び効果につい
て説明する。
て説明する。
【0032】本実施の形態によれば、オゾンの暴露とU
V光の照射とにより、パネル自体に全くダメージを与え
ずにセル表面の改質を行なって濡れ性を改善できる。そ
の結果、セル11に対する偏光フィルム10a,10b
の接着力が高められ、液晶パネルを長期間使用しても偏
光フィルムが剥れたりすることもない。これにより、耐
久性に富む液晶パネルを得ることができる。このような
効果は、表示面積が10インチ以上で大面積の液晶パネ
ルにおいても、同様に得ることができる。
V光の照射とにより、パネル自体に全くダメージを与え
ずにセル表面の改質を行なって濡れ性を改善できる。そ
の結果、セル11に対する偏光フィルム10a,10b
の接着力が高められ、液晶パネルを長期間使用しても偏
光フィルムが剥れたりすることもない。これにより、耐
久性に富む液晶パネルを得ることができる。このような
効果は、表示面積が10インチ以上で大面積の液晶パネ
ルにおいても、同様に得ることができる。
【0033】なお、本発明者は、本実施の形態による効
果を確かめるべく、下表に示す種々の条件の液晶パネル
を作製し、それら作製した液晶パネルを60℃の温度環
境下に保持し、偏光フィルム10a,10bを貼付して
から剥れるまでの時間を調べた。
果を確かめるべく、下表に示す種々の条件の液晶パネル
を作製し、それら作製した液晶パネルを60℃の温度環
境下に保持し、偏光フィルム10a,10bを貼付して
から剥れるまでの時間を調べた。
【0034】
【表1】 この実験によると、Case1で未処理(UV光照射なし)
のものは、偏光フィルムは、貼付してから240時間経
過前に剥れ始めた。これに対し、処理パネル(UV光の
照射とオゾンの暴露とを行なったパネル)における偏光
フィルムは、1000時間経過しても剥れなかった。Ca
se2も同様であった。
のものは、偏光フィルムは、貼付してから240時間経
過前に剥れ始めた。これに対し、処理パネル(UV光の
照射とオゾンの暴露とを行なったパネル)における偏光
フィルムは、1000時間経過しても剥れなかった。Ca
se2も同様であった。
【0035】なお、本実験に使用したパネルは15イン
チのものであり、このセル表面は、シリコン樹脂の汚染
を受けていることが明らかになった。このことから、セ
ル表面に付着されたシリコン樹脂が、後工程で熱を受
け、ジメチルシロキサンを定着させて接着力の低下を招
くが、UV処理の効果でカルボニル(C=O)やシラノ
ール(−OH)を生成し、接着性改善の方向へ改質され
ているものと考えられる。
チのものであり、このセル表面は、シリコン樹脂の汚染
を受けていることが明らかになった。このことから、セ
ル表面に付着されたシリコン樹脂が、後工程で熱を受
け、ジメチルシロキサンを定着させて接着力の低下を招
くが、UV処理の効果でカルボニル(C=O)やシラノ
ール(−OH)を生成し、接着性改善の方向へ改質され
ているものと考えられる。
【0036】一方、上述したシリコン樹脂による汚れは
UV光の照射によって除去されるが、特に本実施の形態
のようにUV光の照射とオゾンの暴露とを並行して行な
うことによって、汚れの除去が容易となり、その除去の
速度が向上される。その結果、液晶パネルの製造効率が
向上される。特に、オゾン供給量が50g/cm3 以上の
場合には、その効果が大である。
UV光の照射によって除去されるが、特に本実施の形態
のようにUV光の照射とオゾンの暴露とを並行して行な
うことによって、汚れの除去が容易となり、その除去の
速度が向上される。その結果、液晶パネルの製造効率が
向上される。特に、オゾン供給量が50g/cm3 以上の
場合には、その効果が大である。
【0037】また、セル11がホットプレート21によ
って加熱されるため、汚れの除去がより簡単になり、セ
ル表面の汚れを除去する速度がさらに速くなる。その結
果、液晶装置の製造効率がさらに向上される。
って加熱されるため、汚れの除去がより簡単になり、セ
ル表面の汚れを除去する速度がさらに速くなる。その結
果、液晶装置の製造効率がさらに向上される。
【0038】さらに、ホットプレート21の上方には石
英ガラス22が配置されて、オゾンの暴露が、セル11
を石英ガラス22で囲んだ状態で行なわれるため、オゾ
ンの供給量が安定化され、汚れの除去速度が安定し、汚
れの除去を確実に行なうことができる。したがって、耐
久性に富む液晶パネルを安定して製造でき、製造歩留り
が向上される。
英ガラス22が配置されて、オゾンの暴露が、セル11
を石英ガラス22で囲んだ状態で行なわれるため、オゾ
ンの供給量が安定化され、汚れの除去速度が安定し、汚
れの除去を確実に行なうことができる。したがって、耐
久性に富む液晶パネルを安定して製造でき、製造歩留り
が向上される。
【0039】なお、オゾンの暴露は、UV光の照射と同
時に行なっても良く、UV光を照射する少し前から開始
しても良い。
時に行なっても良く、UV光を照射する少し前から開始
しても良い。
【0040】また、上述した実施の形態においては、ホ
ットプレート21の上方には石英ガラス22を配置する
ものとしたが、もちろんこれに限る必要はなく、該ガラ
スを配置しないようにしても良い。
ットプレート21の上方には石英ガラス22を配置する
ものとしたが、もちろんこれに限る必要はなく、該ガラ
スを配置しないようにしても良い。
【0041】さらに、本発明は、セル表面に偏光フィル
ム10a,…を貼付するタイプの全ての液晶パネルに適
用されるものであり、セル11の内部構造はどのような
構造であっても良い。例えば、透明電極6a,…の他に
金属電極を有しているものであっても良い。
ム10a,…を貼付するタイプの全ての液晶パネルに適
用されるものであり、セル11の内部構造はどのような
構造であっても良い。例えば、透明電極6a,…の他に
金属電極を有しているものであっても良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
前記基板の表面と前記偏光フィルムとの接着性が改善さ
れ、液晶装置を長期間使用しても、前記偏光フィルムの
剥れが防止される。その結果、耐久性に富む液晶装置を
得ることができる。この効果は、前記基板の表面の表面
エネルギを40dyn/cm以上とし、水の接触角を6
0°以下にした場合に、特に顕著に得ることができる。
また、この効果は、表示面積が10インチ以上で大面積
の液晶装置においても同様に得ることができる。
前記基板の表面と前記偏光フィルムとの接着性が改善さ
れ、液晶装置を長期間使用しても、前記偏光フィルムの
剥れが防止される。その結果、耐久性に富む液晶装置を
得ることができる。この効果は、前記基板の表面の表面
エネルギを40dyn/cm以上とし、水の接触角を6
0°以下にした場合に、特に顕著に得ることができる。
また、この効果は、表示面積が10インチ以上で大面積
の液晶装置においても同様に得ることができる。
【0043】また、上述の効果は、液晶装置の製造過程
において、セルに対して、UV光の照射とオゾンの暴露
とを同時に実施しても得られ、オゾンの暴露を、UV光
を照射する前から行なっても得られる。
において、セルに対して、UV光の照射とオゾンの暴露
とを同時に実施しても得られ、オゾンの暴露を、UV光
を照射する前から行なっても得られる。
【0044】さらに、本発明によれば、UV光の照射と
オゾンの暴露とを並行して行なうため、汚れの除去が容
易となり、基板表面の汚れを除去する速度が速くなる。
その結果、液晶装置の製造効率が向上される。
オゾンの暴露とを並行して行なうため、汚れの除去が容
易となり、基板表面の汚れを除去する速度が速くなる。
その結果、液晶装置の製造効率が向上される。
【0045】またさらに、オゾンを50g/cm3 以上供
給した場合には、汚れの除去が容易となり、基板表面の
汚れを除去する速度が速く、かつ安定する。その結果、
液晶装置の製造効率が向上される。
給した場合には、汚れの除去が容易となり、基板表面の
汚れを除去する速度が速く、かつ安定する。その結果、
液晶装置の製造効率が向上される。
【0046】また、前記UV光の照射を行なうに当たり
前記セルを加熱するようにした場合には、汚れの除去が
より簡単になり、基板表面の汚れを除去する速度がさら
に速くなる。その結果、液晶装置の製造効率が向上され
る。
前記セルを加熱するようにした場合には、汚れの除去が
より簡単になり、基板表面の汚れを除去する速度がさら
に速くなる。その結果、液晶装置の製造効率が向上され
る。
【0047】その場合、セルの加熱温度を120〜20
0℃の範囲内とすることにより、配向制御膜の配向処理
効果が影響を受けることを防止できる。
0℃の範囲内とすることにより、配向制御膜の配向処理
効果が影響を受けることを防止できる。
【0048】さらに、オゾンの暴露を、前記セルを遮蔽
部材で囲んだ状態で行ない、かつ、該遮蔽部材と前記セ
ルとの間にオゾンを供給するようにした場合には、オゾ
ンの供給量が安定化され、汚れの除去速度が安定し、汚
れの除去を確実に行なうことができる。したがって、耐
久性に富む液晶装置を安定して製造でき、製造歩留りが
向上される。
部材で囲んだ状態で行ない、かつ、該遮蔽部材と前記セ
ルとの間にオゾンを供給するようにした場合には、オゾ
ンの供給量が安定化され、汚れの除去速度が安定し、汚
れの除去を確実に行なうことができる。したがって、耐
久性に富む液晶装置を安定して製造でき、製造歩留りが
向上される。
【図1】液晶パネルの一般的構造を示す断面図。
【図2】セル表面処理装置の構造、並びにその使用状況
を説明するための図。
を説明するための図。
1a,1b 電極基板 3 液晶 10a,10b 偏光フィルム 11 セル 20 セル表面処理装置 21 ホットプレート 22 石英ガラス(遮蔽部材) 23 UVランプ 25 オゾン供給ノズル P 液晶パネル(液晶装置)
Claims (11)
- 【請求項1】 ほぼ平行に配置された一対の基板と、こ
れら一対の基板の間隙に挟持された液晶と、前記基板の
表面に貼付された偏光フィルムと、を備えた液晶装置に
おいて、 UV光の照射とオゾンの暴露とにより、前記偏光フィル
ムの貼付される基板表面の濡れ性が改善された、 ことを特徴とする液晶装置。 - 【請求項2】 前記基板表面は、表面エネルギが40d
yn/cm以上で、水の接触角が60°以下にされてい
る、 ことを特徴とする請求項1記載の液晶装置。 - 【請求項3】 表示面積が10インチ以上である、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の液晶装置。
- 【請求項4】 2枚の基板を貼り合わせてセルを作成す
る基板貼り合わせ工程と、該作成したセルに偏光フィル
ムを貼付する偏光フィルム貼付工程と、を備えた液晶装
置の製造方法において、 前記基板貼り合わせ工程と前記偏光フィルム貼付工程と
の間で、前記作成したセルにUV光を照射すると共にオ
ゾンを暴露する、 ことを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記UV光の照射と前記オゾンの暴露と
を同時に実施する、 ことを特徴とする請求項4記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記オゾンの暴露を、前記UV光を照射
する前から行なう、 ことを特徴とする請求項4記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記UV光の照射により、前記セルの表
面の表面エネルギを40dyn/cm以上とし、水の接
触角を60°以下とする、 ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項記載の
液晶装置の製造方法。 - 【請求項8】 オゾンを50g/cm3 以上供給する、 ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載の
液晶装置の製造方法。 - 【請求項9】 前記UV光の照射を行なう場合に、前記
セルを加熱する、 ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項記載の
液晶装置の製造方法。 - 【請求項10】 前記UV光の照射を行なう場合に、前
記セルを120〜200℃の温度に加熱する、 ことを特徴とする請求項9記載の液晶装置の製造方法。 - 【請求項11】 前記セルを遮蔽部材で囲み、かつ、該
遮蔽部材と前記セルとの間にオゾンを供給する、 ことを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項記載の
液晶装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8091350A JPH09281474A (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 液晶装置及び該液晶装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8091350A JPH09281474A (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 液晶装置及び該液晶装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09281474A true JPH09281474A (ja) | 1997-10-31 |
Family
ID=14023963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8091350A Pending JPH09281474A (ja) | 1996-04-12 | 1996-04-12 | 液晶装置及び該液晶装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09281474A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6552763B1 (en) * | 1999-09-29 | 2003-04-22 | Nec Corporation | Liquid crystal display panel avoiding display unevenness and manufacturing method |
KR100514078B1 (ko) * | 1998-01-14 | 2005-12-02 | 삼성전자주식회사 | 엘씨디 장치의 편광판용 리워킹 툴 |
JP2012103687A (ja) * | 2010-11-09 | 2012-05-31 | Samsung Mobile Display Co Ltd | 光学接着フィルム及びこれを備える平板表示装置 |
US9275561B2 (en) | 2010-11-09 | 2016-03-01 | Samsung Display Co., Ltd. | Optical adhesive film and flat panel display device having the same |
JP2020024437A (ja) * | 2015-10-26 | 2020-02-13 | エルジー・ケム・リミテッド | 光学素子 |
-
1996
- 1996-04-12 JP JP8091350A patent/JPH09281474A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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