JP2000010093A - 液晶素子及びその製造方法 - Google Patents

液晶素子及びその製造方法

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JP2000010093A
JP2000010093A JP10179370A JP17937098A JP2000010093A JP 2000010093 A JP2000010093 A JP 2000010093A JP 10179370 A JP10179370 A JP 10179370A JP 17937098 A JP17937098 A JP 17937098A JP 2000010093 A JP2000010093 A JP 2000010093A
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Tadashi Mihara
正 三原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼付する偏光フィルムの接着力を高めると共
に、偏光フィルムが貼付されない領域には水滴や汚れが
再度付着することがないようにした液晶素子及びその製
造方法を提供する。 【解決手段】 液晶を挟持した一対の基板の少なくとも
一方の基板の外表面の一部に有機フィルムを貼付すると
共に、一方の基板の外表面の、有機フィルムを貼付する
領域Paの水の接触角を60°以下とし、有機フィルム
を貼付する領域Pa以外の領域Pbで水の接触角が60
°を越える領域が存在するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶素子及びその
製造方法に関し、特に汚れや耐湿性に優れ、なおかつ有
機フィルムの接着力が高められた大型の液晶素子及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶素子の一例である液晶パ
ネルは、平行に配置された一対の基板を備えており、こ
れらの基板の間隙には液晶が挟持されている。また、こ
れらの基板の外面(以下、パネル表面という)には有機
フィルムの一例である偏光フィルムが直接貼付されてい
る。
【0003】ところで、この液晶パネルは、 様々な工程を経て加工された一対の基板を貼り合わ
せるための基板貼り合わせ工程 基板間隙に液晶を注入するための液晶注入工程 パネル表面に偏光フィルムを貼付するための偏光フ
ィルム貼付工程等を有する製造方法により製造されてい
る。
【0004】なお、偏光フィルムを貼付する前のパネル
表面には様々な汚れが付着しており、かかる汚れは偏光
フィルムの接着力を弱めることから、偏光フィルムを貼
付するに際してはパネル表面の簡単な洗浄が行なわれて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の液晶パネルの製造方法において、簡単な洗浄だけで
はパネル表面の汚れを完全には除去することができな
い。特に、製造プロセスで、例えばシリコン樹脂を配合
した処理剤等が使用された際、この処理剤によってパネ
ル表面が汚染され、かつ、この汚れが製造プロセスにて
加えられる熱によって焼き付けられたりした場合には、
汚れはパネル表面に化学的に安定に吸着され、従来のよ
うな簡単な洗浄だけでは除去することができない。そし
て、このような汚れは、撥水基を外側に向けるために偏
光フィルムの接着力を弱めていた。
【0006】一方、貼付された偏光フィルムは温度変化
に伴って収縮するが、偏光フィルムの面積(すなわち、
液晶パネルの面積)が大きければ、その収縮量も大きな
ものとなる。
【0007】そして、近年注目されている、大容量の情
報表示を可能とした大面積の液晶パネルにあっては、こ
のような温度変化に伴う偏光フィルムの熱収縮量も大き
なものとなることから、上述のような汚れによる接着力
の低下と相俟って、偏光フィルムが剥れ易いという問題
があった。
【0008】そこで、従来は、例えば基板の外表面の濡
れ性を改善する処理を施して貼付する偏光フィルムの接
着力を高めることが提案されている(特願平7−341
415)。しかし、このように基板外表面の濡れ性を良
くすると、温度変化により露結した水滴が基板外表面に
付着するようになる。そして、このように水滴が付着す
ると、その水滴が引出し電極端子部等に流れ落ちて腐蝕
の原因となり、液晶素子の信頼性が低下するという問題
点があった。
【0009】また、基板外表面の濡れ性を良くすると、
基板のハンドリング時などに汚れが再度付着し、液晶素
子の信頼性を損なう原因になるという問題点があった。
【0010】そこで、本発明はこのような従来の問題点
を解決するためになされたものであり、貼付する偏光フ
ィルムの接着力を高めると共に、偏光フィルムが貼付さ
れない領域には水滴や汚れが再度付着することがないよ
うにした液晶素子及びその製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の基板に
液晶を挟持した液晶素子において、前記一対の基板の少
なくとも一方の基板の外表面の一部に有機フィルムが貼
付されると共に、前記一方の基板の外表面の、前記有機
フィルムを貼付する領域の水の接触角が60°以下であ
り、前記有機フィルムを貼付する領域以外の領域で水の
接触角が60°を越える領域が存在することを特徴とす
るものである。
【0012】また本発明は、前記有機フィルムは偏光フ
ィルム又は偏光板であることを特徴とするものである。
【0013】また本発明は、対角サイズが15インチ以
上であることを特徴とするものである。
【0014】また本発明は、一対の基板に液晶を挟持し
た液晶素子を製造する製造方法において、前記一対の基
板を貼り合わせる工程と、前記貼り合わされた一対の基
板の少なくとも一方の基板の外表面の一部に有機フィル
ムを貼付する工程とを有し、前記フィルムを貼付する工
程の前に前記少なくとも一方の基板の外表面に水の接触
角が60°を越える領域を形成する工程を設けたことを
特徴とするものである。
【0015】また本発明は、前記水の接触角が60°を
越える領域を形成する工程では、基板外表面の特定領域
のみを水の接触角が60°以下になるよう処理すること
を特徴とするものである。
【0016】また本発明は、前記特定領域のみを水の接
触角が60°以下になるような処理をコロナ放電処理に
より為すことを特徴とするものである。
【0017】また本発明は、前記特定領域は有機フィル
ムを貼付する領域であることを特徴とするものである。
【0018】また本発明は、前記有機フィルムは偏光フ
ィルム、又は偏光板であることを特徴とするものであ
る。
【0019】また本発明は、前記液晶素子の対角サイズ
が15インチ以上であることを特徴とするものである。
【0020】また本発明のように、液晶を挟持した一対
の基板の少なくとも一方の基板の外表面の一部に有機フ
ィルムを貼付すると共に、一方の基板の外表面の、有機
フィルムを貼付する領域の水の接触角を60°以下と
し、有機フィルムを貼付する領域以外の領域で水の接触
角が60°を越える領域が存在するようにする。
【0021】また本発明のように、一対の基板の少なく
とも一方の基板の外表面の一部に有機フィルムを貼付す
る工程の前に設けた工程により、少なくとも一方の基板
の外表面に水の接触角が60°以下となる領域と、水の
接触角が60°を越える領域とを形成するようにする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。
【0023】図1は、本発明の実施の形態に係る液晶素
子の一例である液晶パネルの概略断面図であり、同図に
おいて、21a,21bは一対の基板であるガラス基
板、22a,22bはITOより成る透明電極、23
a,23bはガラス基板21a,21bに形成された配
向制御膜、24はシリカ等のスペーサー、25はカイラ
ルスメクチック液晶組成物を用いた液晶よりなる液晶
層、26a,26bはガラス基板21a,21bの外側
表面にクロスニコル状に貼り合わされた有機フィルムで
ある偏光フィルム、27はシール材である。
【0024】なお、これら透明電極22a,22bは後
述する図3及び図5に示すように基板端縁にて露出され
て引き出し電極部22Aを形成している。
【0025】次に、このような構造を有する液晶パネル
Pの製造方法について簡単に説明する。
【0026】液晶パネルを製造するにあたっては、まず
図2の(a)に示すようにガラス基板21a,21bの
内面にITO膜を形成し、そのITO膜をパターニング
して所定形状の透明電極(走査電極及び情報電極)22
a,22bを形成する。次に、(b)に示すように、こ
れらの透明電極22a,22bを覆うように、配向制御
膜23a,23bや不図示の絶縁膜を形成する。
【0027】次に、基板貼り合わせ工程において、これ
らの薄膜23a,23bが形成されたガラス基板21
a,21bに、スペーサー24(図1参照)を散布する
と共にシール材27(図1参照)を塗布し、これら一対
の基板21a,21bを貼り合わせる。
【0028】次に、このようにして貼り合わされた一対
の基板21a,21bを不図示の2枚のヒータプレート
の間にシリコンゴム系の緩衝材を介して挟み込んだ後、
圧力1.0kg/cm2 、温度260℃で1時間かけて
加熱し、シール材17を硬化させる。
【0029】次に、液晶注入工程において、基板21
a,21bの間隙に液晶を注入する。これにより、液晶
パネルが製造される。そして、この後、偏光フィルム貼
付工程においてパネル表面に偏光フィルム26a,26
bを貼り付ける。
【0030】ところで、既述したシール材17を硬化さ
せる工程において、シリコンゴムから発生するシリコン
オイルがパネル表面に付着し、ジメチルシロキサンが定
着される。そして、この時のパネル表面の水の接触角θ
wは90℃以上であり、このように水の接触角が60°
以上となると、偏光フィルム26a,26bの接着力が
低下する。
【0031】そこで、本発明においては、製造された液
晶パネルPの偏光フィルム26a,26bが貼付される
図3に示すパネル表面の領域(以下、第1領域という)
Paに、図4に示すような放電処理装置1によりコロナ
放電処理を施し、第1領域Paの表面エネルギを40d
yn/cm2 以上にすると共に水の接触角を60°以下
にするようにしている。なお、図3において、Pbは、
パネル表面の偏光フィルム26a,26bが貼付されな
い領域(以下、第2領域という)である。
【0032】次に、このような液晶パネルPに対する放
電処理について説明する。
【0033】まず、放電処理装置1について説明する。
この放電処理装置1は、図4に示すように液晶パネルP
を載置・保持する金属製のテーブル(液晶素子保持手
段)2を備えており、このテーブル2の上面には、金属
製の移動ステージ(液晶素子保持手段)3が載置されて
いる。なお、この移動ステージ3は、ハンドル3aを備
えており、このハンドル3aを自動又は手動で操作する
ことにより移動されるように構成されている。
【0034】また、この移動ステージ3の上面には、液
晶パネルPを収納するパネル保護トレー(被覆手段)5
が載置されている。ここで、このパネル保護トレー5
は、図5及び図6に詳示するように、開開自在なカバー
プレート6とベースプレート7とを有している。
【0035】ここで、このカバープレート6には開口部
6aが形成されており、このように開口部6aを設ける
ことにより、パネル表面の第1領域Pa(図3参照)の
みが外部に露出され、液晶パネルPの周辺部の第2領域
Pb及び引き出し電極部22Aがカバープレート6によ
り被覆されるようになっている。
【0036】なお、上述したテーブル2と移動ステージ
3とはアースされており、またパネル保護トレー5は、
導電体である金属プレートによって形成されると共に移
動ステージ3を介してアースされている。
【0037】一方、上述したテーブル2の上面には、図
4に示すように一対の絶縁ホルダー10a,10bが移
動ステージ3を挟むように取り付けられており、これら
の絶縁ホルダー10a,10bにはクォーツ電極11が
取り付けられている。
【0038】ここで、このクォーツ電極11は、図5に
示すように一定の距離(以下、放電ギャップという)d
を隔てて液晶パネルPに対向するように配置されてい
る。なお、本実施の形態においては、液晶パネルPの厚
さは2.0mmであり、放電ギャップはd=1.0mm
に設定されている。したがって、無負荷時には3.0m
mのギャップとなる。
【0039】また、このクォーツ電極11は、昇圧トラ
ンス12を介して接続された高周波電源(春日電機株式
会社製のAGI−020)13により高電圧が印加され
るようになっている。なお、本実施の形態においては、
高周波電源13の出力は250〜500W程度、発振周
波数は40〜22kHz、放電電圧は20kVとしてい
る。
【0040】次に、このような放電処理装置1を用いた
放電処理工程について具体的に説明する。
【0041】放電処理を行なうに際しては、まず移動ス
テージ3上の所定位置にパネル保護トレー5に収納した
液晶パネルPを載置する。なお、このとき液晶パネルP
は、図5に示すようにカバープレート6によりパネル表
面の第2領域Pbが被覆されると共に、第1領域Paが
外部に露出されている。
【0042】なお、このパネル表面は、既述したように
放電処理工程までの工程においてシリコンオイル等によ
る汚染を受けており、このオイルは、製造プロセスに加
えられる熱処理の影響を受けて、ジメチルシロキサンを
定着させたものとなっている。
【0043】次に、高周波数電源13の主電源スイッチ
13aをオンとし、出力を250〜500Wの範囲で設
定する。この状態で作動スイッチ(不図示)をオンにし
てクォーツ電極11に高電圧を印加すると、放電ギャッ
プ付近ではコロナ放電が生じてオゾンO3 が発生する。
また、このオゾンO3 が放電エネルギーを受けることに
基づき酸素ラジカル(遊離基)O・が発生する。
【0044】そして、このように酸素ラジカル(遊離
基)O・が発生すると、この酸素ラジカルO・が、パネ
ル表面PaのCH3 基などを酸化してカルボニルC=O
を形成し、シラノール(−OH基)を生成する。これに
より、パネル表面の第1領域Paにおける濡れ性が改善
される。
【0045】さらに、本工程においては、図6に示すよ
うに移動ステージ3を矢印方向に移動させるようにして
おり、これによりパネル表面の全体に放電処理が施され
るようになり、パネル表面全体の濡れ性が改善される。
【0046】なお、図7は、このように放電処理が施さ
れたパネル表面の水の接触角分布を示す図であり、同図
に示すように偏光フィルム26a,26bを貼り付ける
第1領域Paの水の接触角は60°以下となり、濡れ性
が改善されている。
【0047】一方、パネル表面の第2領域Pbはカバー
プレート6により被覆されているため、移動ステージ3
を矢印方向に移動させても放電処理が施されず、これに
より同図に示すように水の接触角は60°以上である9
0°となっており、濡れ性が悪い状態で保持される。
【0048】そして、この後、このような放電処理工程
にて処理された液晶パネルPを放電処理装置1から取り
外し、パネル表面の第1領域Paに偏光フィルムを貼り
付ける。ここで、第1領域Paは放電処理工程によって
−OH基が生成され、濡れ性が改善されているので、第
1領域Paに対する偏光フィルムの接着力が向上する。
【0049】これにより、大型の液晶パネルにおいて偏
光フィルムが熱収縮を受けても剥れにくくなり、また偏
光フィルムの接着に関する耐久性が向上される。また、
パネル表面の第2領域Pbは放電処理が施されていない
ので、濡れ性が悪い状態で保持され、これにより耐湿性
やハンドリングによる汚れに関する耐久性が向上され
る。
【0050】次に、上述の効果を確認すべく行った2つ
の実験について説明する。
【0051】第1の実験として、本実施の形態に係る放
電処理をした液晶パネル(以下、実施例1サンプルとい
う)と、放電処理時の際、図8に示すように引出し電極
部22Aのみを被覆し、図9に示すように第1領域Pa
をパネル表面全体として放電処理を施した液晶パネル
(以下、比較例1サンプルという)と、放電処理を施さ
なかった液晶パネル(以下比較例2サンプルという)と
を製造し、これらの液晶パネルについて第1領域Pa及
び第2領域Pbにおける表面エネルギと接触角とを測定
した。
【0052】なお、実験に用いた液晶パネルは、サイズ
を25インチとした。また、本実験においては、放電処
理を施す前の第1領域Paはシリコンオイルの汚染を受
けていることを確認した。
【0053】その後、第1領域Paにそれぞれ偏光フィ
ルムを貼付し、偏光フィルムを貼付した液晶パネルP
を、60℃、湿度90%の高温高湿環境下に保持して、
高温高湿保存耐久試験を行ない、何時間で偏光フィルム
が剥れるかを調べた。
【0054】表1は、第1及び第2領域Pa,Pbの接
触角と、偏光フィルムの剥離までに要した時間(hr
s)と引出し電極部22Aの腐蝕の観察結果をまとめた
ものである。
【0055】
【表1】 本実験により、第1領域Paの接触角が小さく(60°
以下)、第2領域Pbの接触角が大きな(60°以上)
実施例1サンプルが耐久性に優れていることが確認され
た。
【0056】また、同表及び図10に示すように第1領
域Paの接触角が小さく(60°以下)、また第2領域
Pbの接触角も小さい(60°以下)比較例1サンプル
では、偏光フィルムの剥離耐久性は優れているものの、
引き出し電極部22Aの耐久性が劣ることが確認され
た。
【0057】なお、このように比較例1サンプルにおい
て、引き出し電極部22Aの耐久性が劣るのは、放電処
理によりパネル表面の周辺部の濡れ性が向上したため
に、偏光フィルムの貼られていないパネル表面上に水分
や汚れが付着し易くなっており、この付着した水分や汚
れが関与して引き出し電極部の耐久性を劣化させている
と考えられる。
【0058】更に、比較例2サンプルでは、パネル表面
の濡れ性が悪いために、水分や汚れの付着には強く引き
出し電極部の耐久性は良いものの、偏光フィルムの接着
性が悪くなっていることが確認された。
【0059】次に、第2の実験としてパネル表面の周辺
部領域部分である第2領域Pbの水の接触角と引き出し
電極部22Aの腐蝕状態の関係を調べた。
【0060】第2領域Pbの接触角の異なるサンプルを
以下の方法で作成した。なお、他の工程は、既述した本
実施の形態に係る製造方法の工程と全く同様にしてサン
プルを作成した。
【0061】即ち、貼り合わせ後の2枚のヒータプレー
ト間にシリコンゴム系の緩衝材を介し、更に緩衝材と基
板の間に無鹿紙を挟み込みシール材を硬化させる。ここ
で、緩衝材と基板の間に挟む無鹿紙の枚数を増やすと、
シール材硬化後のパネル表面の接触角は下がった。
【0062】これらのサンプルに偏光フィルムを貼りつ
け、60℃、湿度90%の同じ耐久試験により引き出し
電極部22Aの腐蝕状態を比較した。
【0063】結果を表2に示す。
【0064】
【表2】 この結果より、第2領域Pbの接触角が60°越えると
耐久性に優れた液晶素子が得られることが確認された。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、基
板の外表面の有機フィルムを貼付する領域の水の接触角
を60°以下とし、有機フィルムが貼付けられた領域以
外の領域に水の接触角が60°を越える領域を形成する
ことにより、偏光フィルムの接着力を高めると共に、偏
光フィルムが貼付されない領域には水滴や汚れが再度付
着することがないようにすることができ、これにより信
頼性の高い液晶素子を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶素子の一例であ
る液晶パネルの概略断面図。
【図2】上記液晶パネルの製造方法の一部を説明する
図。
【図3】上記液晶パネルの偏光フィルムが貼付される領
域を示す図。
【図4】上記液晶パネルに対して放電処理を行う放電処
理装置の構造を説明するための斜視図。
【図5】図4のB−B断面図。
【図6】図4のA矢視図。
【図7】上記液晶パネルのパネル表面の偏光フィルム貼
り付け前の接触角分布を示す図。
【図8】比較例1に係る液晶パネルを形成する様子を示
す図4のB−B断面図。
【図9】上記比較例1に係る液晶パネルのパネル表面の
偏光フィルムが貼付される領域を示す図。
【図10】上記比較例1の液晶パネルのパネル表面の偏
光フィルム貼り付け前の接触角分布を示す図。
【符号の説明】
1 放電処理装置 21a,21b ガラス基板 25 液晶層 26a,26b 偏光フィルム P 液晶パネル(液晶素子) Pa 第1領域 Pb 第2領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BB51 BC22 2H088 HA18 MA20 2H091 FA07X FA07Z FA08X FA08Z FC25 FD14 GA16 LA02 LA06 LA07 5G435 AA14 BB12 EE33 FF00 FF01 FF05 KK05 KK10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板に液晶を挟持した液晶素子に
    おいて、 前記一対の基板の少なくとも一方の基板の外表面の一部
    に有機フィルムが貼付されると共に、前記一方の基板の
    外表面の、前記有機フィルムを貼付する領域の水の接触
    角が60°以下であり、前記有機フィルムを貼付する領
    域以外の領域で水の接触角が60°を越える領域が存在
    することを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記有機フィルムは偏光フィルム又は偏
    光板であることを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 対角サイズが15インチ以上であること
    を特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 一対の基板に液晶を挟持した液晶素子を
    製造する製造方法において、 前記一対の基板を貼り合わせる工程と、 前記貼り合わされた一対の基板の少なくとも一方の基板
    の外表面の一部に有機フィルムを貼付する工程とを有
    し、 前記フィルムを貼付する工程の前に前記少なくとも一方
    の基板の外表面に水の接触角が60°を越える領域を形
    成する工程を設けたことを特徴とする液晶素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記水の接触角が60°を越える領域を
    形成する工程では、基板外表面の特定領域のみを水の接
    触角が60°以下になるよう処理することを特徴とする
    請求項4記載の液晶素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記特定領域のみを水の接触角が60°
    以下になるような処理をコロナ放電処理により為すこと
    を特徴とする請求項5記載の液晶素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記特定領域は有機フィルムを貼付する
    領域であることを特徴とする請求項5又は6記載の液晶
    素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記有機フィルムは偏光フィルム、又は
    偏光板であることを特徴とする請求項4又は7記載の液
    晶素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記液晶素子の対角サイズが15インチ
    以上であることを特徴とする請求項4乃至8のいずれか
    に記載の液晶素子の製造方法。
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