JPH09280328A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JPH09280328A
JPH09280328A JP8111279A JP11127996A JPH09280328A JP H09280328 A JPH09280328 A JP H09280328A JP 8111279 A JP8111279 A JP 8111279A JP 11127996 A JP11127996 A JP 11127996A JP H09280328 A JPH09280328 A JP H09280328A
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JP
Japan
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shaft
thrust
thrust bearing
intermediate shaft
planetary gear
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Pending
Application number
JP8111279A
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English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Mikio Iwase
幹雄 岩瀬
Kazuhisa Ozaki
和久 尾崎
Hiroshi Kato
博 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP8111279A priority Critical patent/JPH09280328A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動変速機で変速段の設定に伴って生じるス
ラスト荷重を受けるスラスト軸受の耐用寿命を向上させ
る。 【解決手段】 トルクを伝達することによってスラスト
力を生じる第1の遊星歯車機構40が第1の軸54に装
着され、かつその第1の軸54と同一軸線上に第2の軸
55が相対回転自在に配置されるとともに、トルクを伝
達することによってスラスト力を生じる第2の遊星歯車
機構20,30がこの第2の軸55に装着され、これら
第1の軸54と第2の軸55との間にスラスト軸受56
が配置された自動変速機において、前記スラスト軸受5
6に向けた第1の軸54からのスラスト力を受けて該第
1の軸54をスラスト方向に支持する、前記スラスト軸
受56とは別部材の軸受部材66が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両などに搭載
される自動変速機に関し、特に遊星歯車機構を主体とし
て構成した変速機構を備えている自動変速機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機として、複数組の遊
星歯車機構を主体とした歯車変速機構によって複数の変
速段を設定するよう構成したものが多用されていること
は周知のとおりである。その一例を示すと、図5は、特
開平5−126217号公報に記載されている自動変速
機のスケルトン図であり、ここに示す構成では、前進5
段・後進1段の変速段を設定するように構成されてい
る。すなわちここに示す自動変速機は、トルクコンバー
タ1と、副変速部2と、主変速部3とを備えている。そ
のトルクコンバータ1は、ロックアップクラッチ4を有
しており、このロックアップクラッチ4は、ポンプイン
ペラ5に一体化させてあるフロントカバー6とタービン
ランナー7を一体に取付けた部材(ハブ)8との間に設
けられている。エンジンEのクランクシャフトCrはフ
ロントカバー6に連結され、またタービンランナー7を
連結してある入力軸9は、副変速部2を構成するオーバ
ードライブ用遊星歯車機構10のキャリヤ11に連結さ
れている。
【0003】この遊星歯車機構10におけるキャリヤ1
1とサンギヤ12との間には、多板クラッチC0 と一方
向クラッチF0 とが設けられている。なお、この一方向
クラッチF0 はサンギヤ12がキャリヤ11に対して相
対的に正回転(入力軸9の回転方向の回転)する場合に
係合するようになっている。またサンギヤ12の回転を
選択的に止める多板ブレーキB0 が設けられている。そ
してこの副変速部2の出力要素であるリングギヤ13
が、主変速部3の入力要素である中間軸14に接続され
ている。
【0004】したがって副変速部2は、多板クラッチC
0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星
歯車機構10の全体が一体となって回転するため、中間
軸14が入力軸9と同速度で回転し、低速段となる。ま
たブレーキB0 を係合させてサンギヤ12の回転を止め
た状態では、リングギヤ13が入力軸9に対して増速さ
れて正回転し、高速段となる。
【0005】他方、主変速部3は三組の遊星歯車機構2
0,30,40を備えており、それらの回転要素が以下
のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構2
0のサンギヤ21と第2遊星歯車機構30のサンギヤ3
1とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機構
20のリングギヤ23と第2遊星歯車機構30のキャリ
ヤ32と第3遊星歯車機構40のキャリヤ42との三者
が連結され、かつそのキャリヤ42に出力軸50が連結
されている。さらに第2遊星歯車機構30のリングギヤ
33が第3遊星歯車機構40のサンギヤ41に連結され
ている。
【0006】この主変速部3の歯車列では、後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構30のリングギヤ33および第3
遊星歯車機構40のサンギヤ41と中間軸14との間
に、前進段での入力クラッチとなる第1クラッチC1 が
設けられ、また互いに連結された第1遊星歯車機構20
のサンギヤ21および第2遊星歯車機構30のサンギヤ
31と中間軸14との間に第2クラッチC2 が設けられ
ている。
【0007】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構20および第2遊星歯車機構30のサンギヤ21,3
1の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ21,31(すなわち共通サンギヤ軸)とケー
シング51との間には、第1一方向クラッチF1 と多板
ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列されて
おり、その第1一方向クラッチF1 はサンギヤ21,3
1が逆回転(入力軸9の回転方向とは反対方向の回転)
しようとする際に係合するようになっている。多板ブレ
ーキである第3ブレーキB3 は第1遊星歯車機構20の
キャリヤ22とケーシング51との間に設けられてい
る。そして第3遊星歯車機構40のリングギヤ43の回
転を止めるブレーキとして多板ブレーキである第4ブレ
ーキB4 と第2一方向クラッチF2とがケーシング51
との間に並列に配置されている。なお、この第2一方向
クラッチF2 はリングギヤ43が逆回転しようとする際
に係合するようになっている。
【0008】上述した各変速部31,32の回転部材の
うち副変速部2のクラッチC0 の回転数を検出するC0
センサ52と、出力軸50の回転数を検出する車速セン
サ53とが設けられている。
【0009】上記の自動変速機では、各クラッチやブレ
ーキを図6の作動表に示すように係合・解放することに
より前進5段・後進1段の変速段を設定することができ
る。なお、図6において○印はON状態あるいは係合状
態、×印はOFF状態あるいは解放状態をそれぞれ示
す。
【0010】ところで車両用の自動変速機には、静粛性
が強く要求されるので、各遊星歯車機構10,20,3
0,40を構成している歯車としては、はす歯歯車が使
用されており、したがって各遊星歯車機構10,20,
30,40でトルクの伝達が行われた場合には、スラス
ト力が発生する。また各回転部材を軸線方向において位
置決めして回転自在に支持する必要がある。そのため、
各所にスラスト軸受が配置されている。
【0011】例えば、前記第1クラッチC1 と第2遊星
歯車機構30のリングギヤ33を連結している第2中間
軸54の外周側に、第1および第2の遊星歯車機構2
0,30におけるサンギヤ21,31を形成したサンギ
ヤ軸55が回転自在に遊嵌されており、そのリングギヤ
33側に延びたフランジ部とサンギヤ軸55との間にス
ラスト軸受56が配置されている。またこのサンギヤ軸
55の反対側の端部すなわち図5での左側の端部に第2
クラッチC2 のクラッチドラムがスプライン嵌合し、ま
た第2中間軸54の端部に第1クラッチC1 のクラッチ
ハブがスプライン嵌合しており、これらのクラッチドラ
ムとクラッチハブとの間にスラスト軸受57が配置され
ている。さらにこのクラッチハブと中間軸14の端部と
の間にスラスト軸受58が配置されている。そしてこの
中間軸14に一体に形成したクラッチ用のフランジとケ
ーシング51と一体のセンターサポート59との間にス
ラスト軸受60が配置されている。
【0012】したがって第2の中間軸54は、これらの
スラスト軸受56,57,58,60を介してセンター
サポート59によって軸線方向で支持されている。
【0013】また第2中間軸54に一体化してある第3
遊星歯車機構40のサンギヤ41の端面と出力軸50と
の間にスラスト軸受61が配置されている。この出力軸
50と一方向クラッチF2 のインナーレースに一体の部
材との間にスラスト軸受62が設けられている。そして
該部材とケーシング51の内周側に延び出た部分との間
にスラスト軸受63が配置されている。
【0014】したがって第2の中間軸54は、これらの
スラスト軸受61,62,63を介して出力軸50側す
なわち図5の右方向に対してケーシング51によって支
持されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】例えば上記の自動変速
機で前進段あるいは後進段を設定する場合、直結段であ
る第4速以外では、各遊星歯車機構10,〜40が変速
作用を行うから、その各歯車の間でのトルクの伝達に伴
って軸線方向にスラスト力が生じる。例えば前進第1速
では、第1クラッチC1 を係合させ、かつ第2一方向ク
ラッチF2 が係合して設定されるから、第3遊星歯車機
構40が変速作用を行い、そのサンギヤ41には、図5
の左方向の荷重が作用する。そのサンギヤ41と第2中
間軸54とが一体になっているので、第2中間軸54が
図5の左方向に荷重を受け、その左側に配列してある前
述のスラスト軸受56,57,58,60を介してセン
ターサポート59に荷重が伝達され、このセンターサポ
ート59の反力で全体が支えられる。
【0016】また後進段では、第2クラッチC2 を係合
させてサンギヤ軸55に入力するとともに、第4ブレー
キB4 を係合させて第3遊星歯車機構40のリングギヤ
43を固定するから、第2および第3の遊星歯車機構3
0,40が減速反転作用を行う。そして第2遊星歯車機
構30のサンギヤ31には図5の右方向にスラスト力が
作用し、そのリングギヤ33およびこれと一体の第2中
間軸54には図5の左方向のスラスト力が作用する。さ
らに第3遊星歯車機構40のサンギヤ41には図5の右
方向のスラスト力が作用する。したがってサンギヤ軸5
5と第2中間軸54との間に配置してあるスラスト軸受
56には、これを圧縮する方向に荷重が作用し、また全
体としての図5での右方向のスラスト荷重は、第3遊星
歯車機構40に対して右方向に配列してある前述のスラ
スト軸受61,62,63を介してケーシング51に作
用し、軸線方向に支持される。
【0017】このようにサンギヤ軸55と第2中間軸5
4との間に配置してあるスラスト軸受56には、図5で
の左右両方向のスラスト荷重が作用し、さらに直結段で
ある前進第4速以外の変速段でもスラスト荷重が作用す
る。そして第1速と後進段とでは、変速比が大きいこと
により、スラスト荷重も大きくなり、その結果、このス
ラスト軸受56には、常時、スラスト荷重が作用するこ
とになるうえに、その荷重自体も大きいものとなる。そ
のために、第2中間軸54とその外周側に回転自在に配
置したサンギヤ軸55との間のスラスト軸受56の寿命
が短くなってしまう。要するに、従来の技術ではスラス
トベアリング56にスラスト荷重がかかり過ぎており、
また、スラストベアリング56の使用頻度が非常に高い
ためにその寿命が短くなるおそれがあった。
【0018】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、スラスト軸受の寿命すなわち自動変速
機の耐久性を向上させることのできる構造を提供するこ
とを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、トルクを伝達するこ
とによってスラスト力を生じる第1の遊星歯車機構が第
1の軸に装着され、かつその第1の軸と同一軸線上に第
2の軸が相対回転自在に配置されるとともに、トルクを
伝達することによってスラスト力を生じる第2の遊星歯
車機構がこの第2の軸に装着され、これら第1の軸と第
2の軸との間にスラスト軸受が配置された自動変速機に
おいて、前記スラスト軸受に向けた第1の軸からのスラ
スト力を受けて該第1の軸をスラスト方向に支持する、
かつ前記スラスト軸受とは別部材の軸受部材が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0020】したがってこの発明の構成では、第1の軸
を軸線方向での一方向に支持する軸受手段として、前記
のスラスト軸受と前記別の軸受部材との二者が存在する
ことになり、したがってこの方向でのスラスト荷重のう
ち第1の軸と第2の軸との間に直接生じるスラスト力以
外は、前記軸受部材に大半が作用することになり、前記
スラスト軸受に作用するスラスト力が軽減される。その
結果、そのスラスト軸受が軸線方向の左右両方向でのス
ラスト荷重を受けるものであっても、荷重が軽減されも
しくは荷重の作用する時間が短縮されることにより、そ
の耐用寿命が長くなる。なお、この発明では、前記別の
軸受部材は、前記第2の軸を介さずに第1の軸のスラス
ト方向を支持する第2のスラスト軸受を含み、該別の軸
受部材は、ころがり軸受の他に滑り軸受あるいは軸から
半径方向に突出させて嵌合させたリング所の部材、さら
には軸の一部に軸線方向に向く面として突出させて形成
した当接部など、要は、スラスト荷重を支持できるもの
であればよい。
【0021】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面を参照して
より具体的に説明する。なお、以下に説明する例は、上
述した図5に示すギヤトレインを備えた自動変速機にこ
の発明を適用した例であり、したがって以下の説明で
は、全体的な説明を省略し、この発明に特徴的な構成に
ついて説明する。また図5に示す部材と同一の部材には
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】図1は、この発明を適用した自動変速機の
主変速部における主要部分の断面図であり、副変速部か
ら動力を伝達する中間軸14の先端側に、第2の中間軸
54が同一軸線上に回転自在に配置されており、またこ
の第2中間軸54の先端側に出力軸50が回転自在に配
置されている。その中間軸14の先端部外周には、第1
クラッチC1 のクラッチドラム64が外周側に突出して
一体的に設けられており、その内周側に配置されいてる
クラッチハブ65が、前記第2中間軸54の一端部外周
にスプライン嵌合されている。
【0023】このクラッチハブ65の内周側端面とこれ
に対向する中間軸14の先端面との間にスラスト軸受5
8が配置されている。またクラッチハブ65の内周面に
はスナップリング66が取り付けられており、そのスナ
ップリング66の側面(図1における右側面)には、第
2中間軸54の外周面に形成した段部の端面が当接して
いる。すなわちこのスナップリング66により第2中間
軸54がクラッチハブ65に対して図1の左方向に相対
移動しなうように固定されている。
【0024】第1遊星歯車機構20のサンギヤ21と第
2遊星歯車機構30のサンギヤ31とを外周部に形成し
たサンギヤ軸55が、第2中間軸54の外周側に回転自
在に嵌合させられている。このサンギヤ軸55の第2遊
星歯車機構30側の先端部と第2中間軸54に突設した
フランジ部との間には、スラスト軸受56が配置されて
いる。またサンギヤ軸55の他方の端部は、前記クラッ
チハブ65に接近した位置まで延びており、その端部の
外周側に第2クラッチC2 のクラッチドラム67の端部
がスプライン嵌合されている。そしてこのクラッチドラ
ム67の内周側側面と前記クラッチハブ65の内周側側
面との間にスラスト軸受57が配置されている。
【0025】したがって第2中間軸54は図1の左方向
に対してスラスト軸受56、サンギヤ軸55、その端部
にスプライン嵌合させたクラッチドラム67、ならびに
その側面側に配置したスラスト軸受57を介してクラッ
チハブ65に連結され、さらにこのクラッチハブ65か
らスラスト軸受58を介して中間軸14に連結されてい
る。またこれらと並列の関係となるように、第2中間軸
54が、前記スナップリング66を介してクラッチハブ
65に連結されている。すなわち第2中間軸54は図1
の左方向に対して2系統で支持されており、そのため第
2中間軸54に図1の左向きのスラスト力が作用した場
合、その一部もしくは全部をスナップリング66および
クラッチハブ65ならびにスラスト軸受57を介して中
間軸14で受けることになる。換言すれば、このような
スラスト荷重が作用した場合、第2中間軸54とサンギ
ヤ軸55との間のスラスト軸受56に掛かる荷重が軽減
され、もしくは解消される。
【0026】なお、他の構成について簡単に説明する
と、サンギヤ軸55のクラッチドラム65側の端部は、
第1一方向クラッチF1 のインナーレースとなってお
り、スプラグなどの転動体が嵌合されるとともに、アウ
ターレース68が同心円上に配置されている。第2ブレ
ーキB2 のブレーキハブ69の内周側の端部がこのアウ
ターレース68に一体化されており、このブレーキハブ
69の外周面にスプライン嵌合させられたブレーキディ
スクに対して、ケーシング51の内周面にスプライン嵌
合させたブレーキプレートが交互に配置されている。
【0027】この第2ブレーキB2 を係合させるピスト
ン70は、ケーシング51の内周面にスプライン嵌合さ
せて一体化させた円筒部材71に保持されており、油圧
によって軸線方向に前後動するよう構成されている。
【0028】サンギヤ軸55の外周面で第1一方向クラ
ッチF1 に隣接する箇所には、第1遊星歯車機構20に
おけるキャリヤ22と一体化させたキャリヤカバー72
が回転自在に嵌合させられている。このキャリヤカバー
72は、第3ブレーキB3 のブレーキハブ73と一体化
されており、このブレーキハブ73の外周面にスプライ
ン嵌合させたブレーキディスクに対し、ケーシング51
の内周面にスプライン嵌合させたブレーキプレートが交
互に配置されている。この第3ブレーキB3 を係合させ
るためのピストン74は、前記円筒部材71によって軸
線方向へ前後動するよう保持されている。
【0029】前記ブレーキハブ73の内周側には、コネ
クティングドラム75が配置されており、このコネクテ
ィングドラム75は第2遊星歯車機構30の外周側をと
おって第3遊星歯車機構40側に延びており、その端部
は、第3遊星歯車機構40におけるキャリヤ42と一体
化されている。
【0030】第2中間軸54の図1での右側の端部外周
には、第3遊星歯車機構40におけるサンギヤ41がス
プライン嵌合されており、そのサンギヤ41の端面と出
力軸50の端面との間にスラスト軸受61が配置されて
いる。この出力軸50の端部は、第3遊星歯車機構40
のキャリヤ42に連結するためにフランジ状に形成され
ており、そのフランジ部の側面と出力軸50の外周側に
回転自在に嵌合させた連結軸76の側面との間にスラス
ト軸受62が配置されている。なお、この連結軸76
は、第3遊星歯車機構40のリングギヤ43と第2一方
向クラッチのインナーレースとを連結するものである。
さらにケーシング51と一体のサポート部77に先端面
と連結軸76の側面との間にスラスト軸受64が配置さ
れている。
【0031】第4ブレーキB4 は、第3遊星歯車機構4
0の外周側に設けられている。すなわちそのリングギヤ
43の外周面にブレーキディスクがスプライン混合され
るとともに、これらのブレーキディスクと交互に配置さ
れたブレーキプレートがケーシング51の内周面にスプ
ライン嵌合されている。このブレーキB4 を係合させる
ためのピストン78は、前記サポート部77の外周面に
軸線方向へ前後動可能に嵌合されている。
【0032】上述した構成を備えている自動変速機にお
いても、サンギヤ軸55を図1の右方向に押圧するスラ
スト力が発生し、また第2中間軸54を図1の左方向に
押圧するスラスト力が発生する。しかしながら前進第1
速で第3遊星歯車機構40のサンギヤ41を介して図1
の左方向へのスラスト力が第2中間軸54に作用し、あ
るいは後進段で第2遊星歯車機構30のリングギヤ33
を介して第2中間軸54を図1の左方向に押圧するスラ
スト力が生じた場合、そのスラスト力の全部もしくは一
部が第2中間軸54とクラッチハブ65との間のスナッ
プリング66を介してクラッチハブ65からスラスト軸
受58ならびに中間軸14へ伝達される。すなわちこれ
らの変速段で第2中間軸54に作用するスラスト力がサ
ンギヤ55と第2中間軸54との間のスラスト軸受56
に作用せず、あるいはそのスラスト力が軽減される。そ
の結果、直結段である第4速以外の変速段で、このスラ
スト軸受56に対してスラスト荷重が掛かるとしても、
第1速や後進段においてそのスラスト荷重が軽減され、
もしくは解消されるから、このスラスト軸受56の耐用
寿命を向上させることができる。特に変速比の大きい第
1速や後進段でのスラスト荷重を軽減もしくは解消する
ことができるから、その寿命向上効果はきわめて高いも
のとなる。
【0033】つぎにこの発明の他の例を説明する。上述
した具体例から知られるように、この発明は、スラスト
力を2系統で受けるよう構成した点に特徴があり、した
がって前記スナップリング66に替えて図2示すように
構成することもできる。すなわち図2に示す構成では、
前記スナップリング66が廃止され、これに替えてクラ
ッチハブ65の内周側の円筒部65aの先端部が第2中
間軸54の外周部に形成した段部54aに当接させられ
ている。すなわち第2中間軸54は、図2における左方
向へに対してクラッチハブ65の円筒部65aによって
支持されている。
【0034】したがって図2に示す構成では、第2中間
軸54の図2における左方向のスラスト力は、クラッチ
ハブ65の円筒部65aを介してスラスト軸受58から
中間軸14に伝達され、これらによって第2中間軸54
が軸線方向で支持される。そのため前進第1速や後進段
で生じる第2中間軸54の図2における左方向のスラス
ト力は、第2中間軸54とサンギヤ軸55と間に配置し
たスラスト軸受56に作用せず、もしくはこのスラスト
軸受56に作用するスラスト力が軽減される。したがっ
て図2に示す構成においても、図1に示す例と同様の効
果を得ることができる。
【0035】図3は、この発明の第3の例を示すもので
あって、図2に示す円筒部65aの先端部を当接させる
スナップリング79を第2中間軸54に嵌合させたもの
である。したがってこのスナップリング79は、前述し
た段部54aと同様に機能するから、第2中間軸54の
図3における左方向のスラスト力をこのスナップリング
79を介して円筒部65aならびにスラスト軸受58か
ら中間軸14に伝達することができる。そのため第2中
間軸54とサンギヤ軸55との間のスラスト軸受56に
対する荷重を軽減し、その耐用寿命を向上させることが
できる。
【0036】さらに図4に示す例は、第2中間軸54の
スラスト荷重を中間軸14の先端部に配置したスラスト
軸受58に直接作用させるよう構成したものである。す
なわち中間軸14の先端側に配置されているスラスト軸
受58の一方のレース58aは、第2中間軸54に形成
されている段部での小径部の外径とほぼ等しい内径に設
定されており、したがってそのレース58aに第2中間
軸54の段部が当接している。したがって第2中間軸5
4の図4における左方向のスラスト力は、このスラスト
軸受58におけるレース58aに直接作用するようにな
っている。
【0037】この図4に示す構成においても、第2中間
軸54に作用する図4での左方向のスラスト荷重は、中
間軸14との間に配置してあるスラスト軸受58に直接
作用し、その結果、サンギヤ軸55との間に配置してあ
るスラスト軸受56には、第2中間軸54からの左方向
のスラスト力が殆ど作用しなくなる。そのため、第2中
間軸54とサンギヤ軸55との間のスラスト軸受56に
対し、第4速以外の変速段でスラスト荷重が掛かるとし
ても、第1速や後進段で作用する図4での左方向でのス
ラスト荷重が中間軸14との間のスラスト軸受58に直
接作用し、サンギヤ軸55との間のスラスト軸受56に
対しては第2中間軸54からの左方向のスラスト荷重は
殆ど掛からなくなるから、その耐用寿命を向上させるこ
とができる。
【0038】なお、この発明は、上述した各実施例に限
定されないのであって、図5に示すギヤトレインを備え
た自動変速機以外の自動変速機にも適用することができ
る。またこの発明におけるスラスト方向で互いに並列に
配置されるスラスト軸受や軸受部材は、必要に応じ適宜
の構成のものを採用することができるのであって、ころ
がり軸受やスナップリング以外平板状もしくはリング状
の軸受部材などを採用することもできる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
それぞれ遊星歯車機構が装着されかつ互いに同一軸線上
に回転自在に配置された2本の軸の間にスラスト軸受を
配置するとともに、そのスラスト軸受と並列にかつその
スラスト軸受と同方向で機能する他の軸受部材を設けた
から、スラスト軸受に対するスラスト荷重を軽減し、も
しくはスラスト荷重の作用時間を短くすることができ、
したがってスラスト軸受の耐用寿命を向上させ、ひいて
は自動変速機の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一例を示す要部の断面図である。
【図2】この発明の他の例の要部を示す断面図である。
【図3】この発明の第3例を示す要部の断面図である。
【図4】この発明の第4に例を示す要部の断面図であ
る。
【図5】特開平5−126217号公報に記載されてい
るギヤトレインを模式的に示すスケルトン図である。
【図6】各走行レンジおよび変速段でのソレノイドバル
ブのON・OFF状態および各摩擦係合装置の係合・解
放状態を示す図表である。
【符号の説明】
20,30,40 遊星歯車機構 54 第2中間軸 55 サンギヤ軸 56 スラスト軸受 66,79 スナップリング 54a 段部 58 スラスト軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 和久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 加藤 博 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクを伝達することによってスラスト
    力を生じる第1の遊星歯車機構が第1の軸に装着され、
    かつその第1の軸と同一軸線上に第2の軸が相対回転自
    在に配置されるとともに、トルクを伝達することによっ
    てスラスト力を生じる第2の遊星歯車機構がこの第2の
    軸に装着され、これら第1の軸と第2の軸との間にスラ
    スト軸受が配置された自動変速機において、 前記スラスト軸受に向けた第1の軸からのスラスト力を
    受けて該第1の軸をスラスト方向に支持する、前記スラ
    スト軸受とは別部材の軸受部材が設けられていることを
    特徴とする自動変速機。
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