JPH09280194A - ターボ分子ポンプ - Google Patents

ターボ分子ポンプ

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Publication number
JPH09280194A
JPH09280194A JP8983096A JP8983096A JPH09280194A JP H09280194 A JPH09280194 A JP H09280194A JP 8983096 A JP8983096 A JP 8983096A JP 8983096 A JP8983096 A JP 8983096A JP H09280194 A JPH09280194 A JP H09280194A
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JP
Japan
Prior art keywords
base
bearing
elastic body
bearing housing
ball bearing
Prior art date
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Pending
Application number
JP8983096A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahide Kubo
雅英 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP8983096A priority Critical patent/JPH09280194A/ja
Publication of JPH09280194A publication Critical patent/JPH09280194A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ターボ分子ポンプのロータ回転軸を支承する
玉軸受の摩擦熱を、簡単な構造で有効に放熱することが
できるようにする。 【解決手段】 2つの玉軸受18、19を内側に収納す
る軸受ハウジング20と、ベースとの双方に接触する薄
い放熱板30を取り付けて、弾性体の除振作用を損なう
ことなく、軸受18、19の放熱をこの放熱板30を介
しても有効に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高真空状態を得
るために利用されるターボ分子ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】ターボ分子ポンプはロータが数万rpm
の回転数で回転駆動される高速回転機器である。ロータ
はベースに対して回転可能に支持されるが、ロータを支
持する手段として玉軸受が一般的に用いられている。
【0003】また、ターボ分子ポンプでは、ロータの高
速回転に起因する振動が生じる。この振動を減衰させる
ために、ロータ回転軸を支持する軸受もしくはこの軸受
を収納する軸受ハウジングをOリング等の弾性体を介し
て保持することにより振動を吸収することがなされたも
のがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ターボ分子ポンプで
は、ロータが高速回転する際に、軸受での回転摩擦によ
り摩擦熱が発生することは避けられない。軸受や軸受ハ
ウジングをOリングなどの弾性体により保持する構造と
した場合、摩擦熱が外部へ逃げる経路となるのは、この
弾性体を介した熱伝導によるものが主であり、熱の放出
は決して良好ではない。すなわち、ポンプ内部は真空状
態となっているため、内部気体を介しての放熱は期待で
きず、またゴム弾性体を介しての熱伝導による放熱も、
わずかな放熱しか期待できない。そのため、運転時の軸
受温度が高くなることにより、軸受の寿命が短くなり、
ひいてはターボ分子ポンプの軸受の交換サイクルが短縮
するという問題があった。
【0005】本発明は以上のような問題を解決し、簡単
な構造で軸受で発生した摩擦熱を効率よく放熱すること
ができるターボ分子ポンプを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本発明のターボ分子ポンプは、玉軸受により
ロータ回転軸をベースに対して回転可能に支持したター
ボ分子ポンプにおいて、玉軸受をベースに支持させるた
めに玉軸受とベースとの間に挿入させる弾性体、あるい
は、玉軸受を内側に収納する軸受ハウジングを設けて、
この軸受ハウジングをベースに支持させるために、軸受
ハウジングとベースとの間に挿入される弾性体と、この
弾性体の近傍にあり、玉軸受あるいは軸受ハウジング
と、ベースとの双方に接触する薄い放熱板を備え、前記
放熱板により摩擦熱をベース側に伝達するようにしたこ
とを特徴とする。
【0007】本発明のターボ分子ポンプでは、薄い放熱
板を弾性体の近傍に配置しているので、これを介して軸
受部分の熱をベース側に逃がすことができ、軸受温度を
低下することができるので寿命が延びる。しかも、放熱
板は薄くしてあるので、剛性が弱いことから、弾性体の
除振機能を損なわずに済ませることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態を用い
て説明する。図1は本発明の一実施例を示すターボ分子
ポンプの断面図であり、図2はその要部を拡大した図で
ある。このターボ分子ポンプは、円筒状のケーシング1
1とベース12とによりポンプ空間が形成され、このポ
ンプ空間の上端に吸気口13がある。ポンプ空間の内部
にはステータ翼14が軸方向に多段に積み重ねられてあ
り、隣合う2つのステータ翼14の間にロータ翼15が
多段に取り付けられている。このロータ翼15はロータ
16に固定されており、ロータ16はロータ回転軸17
に結合されている。ロータ回転軸17は、上部玉軸受1
8、下部玉軸受19により回転自在に支承されている。
この上部玉軸受18、下部玉軸受19は内部が円筒空間
になっている軸受ハウジング20の内部円筒空間内に収
納されている。軸受ハウジング20は、その上部側が上
部弾性体21を介して、また、その下部側が下部弾性体
22を介してベース12に取り付けられている。これら
の弾性体としてはOリングなどのゴム材が適している。
すなわち、Oリングなどの弾性体を介することにより、
回転に伴う振動を吸収することができるようにしてい
る。
【0009】下部弾性体22の近傍にはベース12と軸
受ハウジング20との双方に接触する放熱板30が取り
付けられる。放熱板30には薄い金属板が使用されてお
り、放熱板の片端側がベース12側にネジにより固定さ
れるとともに、放熱板30を湾曲させることにより放熱
板30の他端側が軸受ハウジング20に弾性力により押
しつけられるようになっている。ただし、放熱板30を
薄くすることにより、その剛性を弱くして、下部弾性体
22による除振作用を損なわないようにしてある。放熱
板の厚みは材料にもよるが、0.05mm程度であれば
よい(通常の金属では0.03〜0.1mm程度であれ
ばよい)。なお、放熱板30の材料としては熱伝導性が
あるものであればよく、通常の金属であれば本発明の実
施の上で特に問題はない。
【0010】また、図1の実施例では下部弾性体19側
だけしか放熱板30を配置していないが当然ながら上部
弾性体21側に配置してもよいし、両方に配置してもよ
い。ロータ回転軸17の下端側にはモータ24が結合さ
れており、通電することによりロータ16が回転駆動さ
れる。
【0011】次に本発明のターボ分子ポンプの動作につ
いて説明する。モータ24を駆動することにより、ロー
タ16が回転すると、ステータ翼14とロータ翼15と
の相互作用により吸気口13から飛び込んだ気体分子が
排気口25から排気されるように作動し、真空ポンプと
して機能する。ロータ16およびロータ回転軸17が高
速回転することにより上部玉軸受18や下部玉軸受19
において摩擦熱が発生し、上部玉軸受18、下部玉軸受
19およびその近傍のロータ回転軸17は温度上昇す
る。運転中はポンプ内部は真空状態であるため、ポンプ
空間を介しての放熱はほとんど期待できない。一方、放
熱板30はベース12と軸受ハウジング20との双方に
接触しているので、軸受ハウジング20側で発生した摩
擦熱をこの金属板30を介してベース側に逃がすことが
でき、これにより軸受ハウジング20の放熱を行うこと
ができる。しかも、放熱板30には薄い金属板を使用し
ているため、その剛性が弱いことから下部弾性体の22
の除振作用を損なうこともない。
【0012】本実施例では上部玉軸受18、下部玉軸受
19を軸受ハウジング20に収納するようにしたが、軸
受ハウジング20を設けずに、直接、玉軸受の外輪とベ
ースとの間に弾性体を配置する場合であっても、これら
の近傍に放熱板を配置することにより、同様の効果を得
ることができる。
【0013】また、本発明の他の実施例として、放熱板
としての薄い金属板に形状記憶合金を用いることによ
り、本発明をさらに有効なものとすることができる。す
なわち、金属板の材質として例えば、Cu−Zn−Al
合金などの形状記憶合金を用いる。一般に、薄い金属板
は予め成型しておいても、柔らかいため変形しやすく、
たとえ、注意深く組み立てても組立後に適切な接触状態
を保持することが困難な面がある。そのため、上記のよ
うな形状記憶合金を用いることにより、例えば摂氏40
度程度で形状回復するようにしておけば、組立時の変形
に気を使うことなく、良好な接触状態を維持することが
できる。
【0014】さらに、別の実施例として、図3に示すよ
うに、放熱板32に鉄などの磁性体材料の金属板を使用
するとともに、軸受ハウジング20の放熱板に対向する
位置に磁石33を取り付けることにより、磁力により放
熱板32を軸受ハウジングに引きつけることにより、放
熱板32を軸受ハウジング33に接触維持することがで
きる。
【0015】以下、これらの実施例の態様をまとめてお
く。 (1)玉軸受によりロータ回転軸をベースに対して回転
可能に支持したターボ分子ポンプにおいて、玉軸受をベ
ースに支持させるために玉軸受とベースとの間に挿入さ
せる弾性体、あるいは、玉軸受を内側に収納する軸受ハ
ウジングを設けて、この軸受ハウジングをベースに支持
させるために、軸受ハウジングとベースとの間に挿入さ
れる弾性体と、この弾性体の近傍にあり、玉軸受あるい
は軸受ハウジングと、ベースとの双方に接触する薄い放
熱板を備え、かつ、この放熱板を形状記憶合金にて構成
し、前記放熱板により摩擦熱をベース側に伝達するよう
にしたことを特徴とするターボ分子ポンプ。 (2)玉軸受によりロータ回転軸をベースに対して回転
可能に支持したターボ分子ポンプにおいて、玉軸受をベ
ースに支持させるために玉軸受とベースとの間に挿入さ
せる弾性体、あるいは、玉軸受を内側に収納する軸受ハ
ウジングを設けて、この軸受ハウジングをベースに支持
させるために、軸受ハウジングとベースとの間に挿入さ
れる弾性体と、この弾性体の近傍にあり、玉軸受あるい
は軸受ハウジングと、ベースとの双方に接触する薄い放
熱板を備え、かつ、この放熱板を磁性体材料にて構成
し、放熱板に対向する玉軸受あるいは軸受ハウジングに
磁石を取り付けて前記放熱板を玉軸受あるいは軸受ハウ
ジングに吸引接触させるようにし、前記放熱板により摩
擦熱をベース側に伝達するようにしたことを特徴とする
ターボ分子ポンプ。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明のターボ分子
ポンプでは、弾性体による除振機能を損なうことなく、
放熱板を介して軸受の摩擦熱を効率よくベース側に放熱
することができるので軸受寿命が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるターボ分子ポンプの断
面図。
【図2】本発明の一実施例であるターボ分子ポンプの要
部の断面図。
【図3】本発明の他の一実施例であるターボ分子ポンプ
の要部の断面図。
【符号の説明】
10:ターボ分子ポンプ 11:ケーシング 12:ベース 18:上部玉軸受 19:下部玉軸受 20:軸受ハウジング 21:上部弾性体 22:下部弾性体 30:放熱板 32:放熱板(磁性体材料) 33:磁石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】玉軸受によりロータ回転軸をベースに対し
    て回転可能に支持したターボ分子ポンプにおいて、玉軸
    受をベースに支持させるために玉軸受とベースとの間に
    挿入させる弾性体、あるいは、玉軸受を内側に収納する
    軸受ハウジングを設けて、この軸受ハウジングをベース
    に支持させるために、軸受ハウジングとベースとの間に
    挿入される弾性体と、この弾性体の近傍にあり、玉軸受
    あるいは軸受ハウジングと、ベースとの双方に接触する
    薄い放熱板を備え、 前記放熱板により摩擦熱をベース側に伝達するようにし
    たことを特徴とするターボ分子ポンプ。
JP8983096A 1996-04-12 1996-04-12 ターボ分子ポンプ Pending JPH09280194A (ja)

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JP8983096A JPH09280194A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 ターボ分子ポンプ

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ID=13981686

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JP8983096A Pending JPH09280194A (ja) 1996-04-12 1996-04-12 ターボ分子ポンプ

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JP (1) JPH09280194A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011038534A (ja) * 2009-08-06 2011-02-24 Osaka Vacuum Ltd 分子ポンプの軸受放熱構造
CN108167219A (zh) * 2017-11-21 2018-06-15 上海裕达实业有限公司 一种脂润滑分子泵的高速轴系结构

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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