JPH09278996A - 金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物およびフイルム - Google Patents
金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物およびフイルムInfo
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Abstract
に耐衝撃性に優れ、金属板との密着性も良好な金属板貼
り合わせ用ポリエステル組成物およびフイルムを得るこ
とを課題とする。 【解決手段】 ケイ素、アルミニウム及び少なくとも一
種のアルカリ金属を主たる構成成分とする複合酸化物か
らなる粒子であって、ケイ素、アルミニウムおよびアル
カリ金属が、それぞれ特定の範囲の含有量である粒子を
含有することを特徴とする金属板貼り合わせ用ポリエス
テル組成物、およびそれからなるフイルム。
Description
用ポリエステル組成物およびフイルムに関するものであ
る。さらに詳しくは、フレーバ性、耐熱性、滑り性、耐
衝撃性、特に耐衝撃性に優れ、成形加工によって製造さ
れる飲料缶、食品缶などの金属缶に好適な金属板貼り合
わせ用ポリエステル組成物およびフイルムに関するもの
である。
防止を目的として、エポキシ系、フェノール系等の各種
熱硬化性樹脂を溶剤に溶解または分散させたものを塗布
し、金属表面を被覆することが広く行われてきた。しか
しながら、このような熱硬化性樹脂の被覆方法は塗料の
乾燥に長時間を要し、生産性が低下したり、多量の有機
溶剤による環境汚染など好ましくない問題がある。
缶の材料である鋼板、アルミニウム板あるいは該金属板
にめっき等各種の表面処理を施した金属板にポリエステ
ルフイルムをラミネートする方法が行われている。ポリ
エステルフイルムをラミネートしたり、フイルムのラミ
ネート金属板を成形加工して金属缶を製造する場合、ポ
リエステルフイルムには次のような特性が要求される。 (1)金属板との密着性に優れること。 (2)製缶後の乾燥、印刷焼付け、レトルト殺菌処理等
の加熱によって、ラミネートされたポリエステルフイル
ムが結晶化または劣化し、フイルムの剥離、収縮、クラ
ック、ピンホール等を生じないこと。 (3)金属缶に対する衝撃によって、ポリエステルフイ
ルムが剥離したり、クラックが発生したりしないこと。 (4)缶の内容物の香り成分がポリエステルフイルムに
吸着したり、ポリエステルフイルムの溶出成分や臭いに
よって内容物の風味がそこなわれないこと(以下フレー
バ性と記載する)。
がなされており、例えば特開平1−22530号公報に
は特定の密度、面配向係数を有するポリエステルフイル
ム、特開平2−57339号公報には特定の結晶性を有
する共重合ポリエステルフイルム等が開示され、例えば
特開平2−305827号公報では、特定の大きさの滑
剤を含有させることにより滑り性を向上させ、ピンホー
ルの発生や絞り、折曲げ成形性の改良がなされている。
しかしながら、これらの提案は上述のような多岐にわた
る要求特性を総合的に満足できるものではなく、特に耐
衝撃性に対しては十分に満足できるレベルにあるとはい
えなかった。
した従来技術の問題点を解消することにあり、フレーバ
性、耐熱性、滑り性、耐衝撃性、特に耐衝撃性に優れ、
成形加工によって製造される金属缶に好適な金属板貼り
合わせ用ポリエステル組成物およびフイルムを提供する
ことにある。
に、本発明の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物
は、ケイ素、アルミニウム及び少なくとも一種のアルカ
リ金属を主たる構成成分とする複合酸化物からなる粒子
であって、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)及び
アルカリ金属(M)の含有量が、下記式(1)〜(3)
を満たし、かつ、体積平均粒径が0.005〜2μmの
粒子を0.001〜10重量%含有することを特徴とす
るものからなる。 10重量% ≦ Si ≦ 45重量% ・・・(1) 3重量% ≦ Al ≦ 30重量% ・・・(2) 0.5重量% ≦ M ≦ 20重量% ・・・(3)
リエステルフイルムは、上記のようなポリエステル組成
物からなる。
る粒子(以降、複合酸化物粒子と称する)の組成として
は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、アルカリ
金属(M)がそれぞれ、 10重量% ≦ Si ≦ 45重量% ・・・(1) 3重量% ≦ Al ≦ 30重量% ・・・(2) 0.5重量% ≦ M ≦ 20重量% ・・・(3) であり、得られるポリエステルフイルムのフレーバ性、
耐衝撃性、成形加工性の点から、より好ましくは、 15重量% ≦ Si ≦ 40重量% 5重量% ≦ Al ≦ 25重量% 0.5重量% ≦ M ≦ 15重量% 特には、 15重量% ≦ Si ≦ 35重量% 5重量% ≦ Al ≦ 25重量% 1重量% ≦ M ≦ 15重量% であることが好ましい。
i)とアルミニウム(Al)とのモル比はとくに限定さ
れることはないが、ポリエステルの熱安定性、得られる
ポリエステルフイルムのフレーバ性、耐衝撃性、成形加
工性の点から、 0.25 ≦Si/Al≦ 10 ・・・(4) であることが好ましく、より好ましくは、 2.8 ≦Si/Al≦ 5 である。Si/Al比が0.25未満であるとポリエス
テルの熱安定性、得られるポリエステルフイルムのフレ
ーバ性に劣る場合がある。また、Si/Al比が10を
越えると、得られるポリエステルフイルムのフレーバ
性、耐衝撃性、成形加工性に劣る場合がある。
ニウム(Al)とアルカリ金属(M)とのモル比は、特
に限定されることはないが、ポリエステルの熱安定性、
得られるポリエステルフイルムのフレーバ性、耐衝撃
性、成形加工性の点から、 0.8 ≦Al/M≦ 1.2 ・・・(5) であることが好ましく、より好ましくは、 0.85 ≦Al/M≦ 1.15 である。Al/M比が0.8未満であると、得られるポ
リエステルフイルムのフレーバ性、耐衝撃性に劣る場合
がある。また、Al/M比が1.2を越えると、ポリエ
ステルの熱安定性、得られるポリエステルフイルムのフ
レーバ性に劣る場合がある。
カリ金属(M)とケイ素(Si)とのモル比は、特に限
定されることはないが、ポリエステルの熱安定性、得ら
れるポリエステルフイルムのフレーバ性点から、 0.24 ≦M/Si≦ 0.40 ・・・(6) であることが好ましい。
リ金属は、粒子の粒度分布制御、粒子径制御、ポリエス
テルの熱安定性、得られるポリエステルフイルムのフレ
ーバ性等の点からナトリウムであることがより好まし
い。
る水分としては、 0.1重量% ≦ H2 O ≦ 20重量% ・・・(7) であることが粒子の分散安定性、ポリエステルの熱安定
性、得られるポリエステルフイルムのフレーバ性、耐衝
撃性の点から好ましく、特には、 1重量% ≦ H2 O ≦ 20重量% であることが好ましい。但し、ここでいう水分とは、1
0℃/分の昇温速度で300℃まで昇温したときに、蒸
発する水分のことである。
は、0.005〜2μmであり、さらには0.01〜1
μmであることが得られるポリエステルフイルムの滑り
性、成形加工性および耐衝撃性の点から好ましい。この
ときの粒度分布の相対標準偏差σは、得られるポリエス
テルフイルムの滑り性、成形加工性および耐衝撃性の点
から、0.5以下であることが好ましく、0.3以下で
あることがより好ましくは、特に0.15以下であるこ
とが好ましい。複合酸化物粒子の体積平均粒径が2μm
をこえると、耐衝撃性に劣る場合がある。体積平均粒径
が0.005μm未満では、得られるポリエステルフイ
ルムの滑り性、成形加工性が低下し好ましくない。
有量は、0.001〜10重量%であり、0.005〜
3重量%であることが得られるポリエステルフイルムの
滑り性、成形加工性、耐衝撃性、フレーバ性等の点から
より好ましい。含有量が0.001重量%未満である場
合、滑り性が十分に発現せず、10重量%を越えて含有
する場合には、粒子同士の凝集が生じ、粗大粒子となっ
てフイルムの表面粗さを著しく低下させることがあるた
め、耐衝撃性、フレーバ性に劣る場合がある。
は特に限定されるものではなく、例えば次のようなな方
法で製造することができる。例えば、pH10以上のア
ルカリ水溶液中にアルカリ金属、アンモニウムまたは有
機塩基のケイ酸塩と、アルカリに可溶なアルミニウム化
合物とを同時に添加し、反応させることにより目的の粒
子を生成せしめることができる。このとき、より比表面
積の大きな粒子を生成せしめるには、反応液を、ケイ素
/アルミニウムのモル比が0.25〜10になるように
調整する方法を使用することが好ましい。
有する多層粒子であってもかまわない。この場合の製造
方法としては、例えば、pH10以上のアルカリ水溶液
中にシード粒子を分散せしめた上で反応を行うと、シー
ド粒子を核として粒子が成長するため、粒径、及び粒度
分布の制御を容易にすることができる。このときのシー
ド粒子としては、該複合酸化物粒子の粒度分布制御、及
び粒子形態の制御の点から、相対標準偏差σが0.5以
下であり、かつ粒子の長径/短径比が1〜1.2である
ことが好ましい。シード粒子の種類としては、特に限定
されないが、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、
酸化チタン、酸化錫、酸化アンチモン、酸化イットリウ
ム、酸化セリウム、酸化インジウム、および酸化鉄等を
用いることが可能であり、特に、粒子の成長反応の制御
が容易なことからシリカ粒子を好適に用いることができ
る。
ては0.01〜0.3μmとすることが、得られるポリ
エステルフイルムの滑り性、成形加工性、耐衝撃性等の
点で好ましく、さらには0.05〜0.2μm、特に
0.08〜0.2μmであることが好ましい。
式を満足する範囲であることがポリエステルフイルムの
耐衝撃性の点で好ましく、特に多孔質であることが好ま
しい。 S≧3.5/Dw ただし、 Dw:体積平均粒径(μm) S :比表面積(m2 /g) である。
粒子を10%変形させたときの強度(S10)が、 5kgf/mm2 ≦S10≦40kgf/mm2 の関係を満足することが得られるポリエステルフイルム
の成形加工性、耐衝撃性等の点から好ましく、より好ま
しくは 10kgf/mm2 ≦S10≦25kgf/mm2 である。
果を妨げない範囲において、表面処理を施すことができ
る。表面処理剤としては、例えば、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ジアル
キルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸
のホルマリン縮合物塩などのアニオン系界面活性剤、ポ
リオキシノニルフェノールエーテル、ポリエチレングリ
コールモノステアレート、ソルビタンモノステアレート
などの非イオン性界面活性剤、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールなどの
水溶性の合成高分子、ゼラチン、デンプンなどの水溶性
の天然高分子、カルボキシメチルセルロースなどの水溶
性の半合成高分子、シラン系やチタン系のカップリング
剤、リン酸、亜リン酸、ホスホン酸およびこれらの誘導
体などのリン化合物などを用いることができる。
ステルとの親和性、得られるポリエステルフイルムの成
形加工性、耐衝撃性、フレーバ性等の点から非晶質であ
ることが好ましい。
子を併用することによって、得られるポリエステルフイ
ルムの滑り性、金属缶の成形加工性、耐衝撃性が向上す
る場合がある。このような粒子は特に限定されるもので
はないが、例えば無機粒子としては乾式法および湿式法
シリカ、多孔質シリカ、コロイド状シリカ、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、スピネ
ル、酸化鉄、リン酸カルシウム等、また有機粒子あるい
は有機高分子粒子としてはポリスチレン粒子、架橋ポリ
スチレン粒子、スチレン・アクリル系架橋粒子、アクリ
ル系架橋粒子、スチレン・メタクリル系架橋粒子、メタ
クリル系架橋粒子などのビニル系粒子、シリコーン、ベ
ンゾグアナミン・ホルムアルデヒド、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリフェニルエステル、フェノール樹脂等
を構成成分とする粒子を挙げることができる。これらの
複合酸化物粒子以外の粒子の体積平均粒径、含有量は特
に限定されるものではないが、得られるポリエステルフ
イルムの滑り性、金属缶の成形加工性、耐衝撃性の点か
ら体積平均粒径は0.01〜5μmの範囲が好ましく、
さらには0.05〜3μmの範囲が好ましい。また含有
量は0.001〜3重量%が好ましく、さらには0.0
05〜2重量%が好ましい。
テルへの配合にあたっては、重合反応系に直接添加する
方法以外にも、例えば粒子を溶融状態のポリエステルへ
練り込む方法などでも可能である。前者の重合反応系に
添加する際の添加時期は任意であるが、エステル交換反
応前あるいはエステル化反応後から重縮合反応の減圧開
始前までの間が好ましい。後者の練り込みの場合は、粒
子を乾燥してポリエステルに練り込む方法でもスラリー
状態で減圧しながら直接練り込む方法でも構わない。
物は、目的に応じて、希釈用ポリエステルなどの他のポ
リエステル組成物とブレンドして用いても構わない。
ムに成形しうるものであればどのようなものでもよく、
例えばポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレ
ンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレー
ト、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、
ポリエチレン−1,2−ビス(2−クロロフェノキシ)
エタン4,4´−ジカルボキシレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレンジカルボキシレート等を挙げること
ができ、これらのうちポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートが
耐熱性、耐衝撃性、フレーバ性の点から好ましい。さら
に本発明においては、該ポリエステルを構成する芳香族
ジカルボン酸成分、グリコール成分以外のジカルボン酸
成分および/またはグリコール成分を共重合したポリエ
ステルであることがポリエステルからなるフイルムと金
属板との密着性、フイルムをラミネートした金属板を成
形加工して得られる金属缶の耐衝撃性の点から特に好ま
しい。前記したポリエステルに共重合しうるジカルボン
酸成分としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシ
エタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸、5−スルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカ
ルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカ
ルボン酸等を挙げることができる。これらのジカルボン
酸成分のうちイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、脂肪族ジカルボン酸の中か選ばれた少なくとも
一種の成分を共重合することが好ましく、さらに好まし
くは、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸が耐熱
性、耐衝撃性、フレーバ性の点から特に好ましい。これ
らのジカルボン酸成分はアルキルエステル等であっても
構わない。
るグリコール成分としては例えばエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、プロパンジオール、ブタ
ンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール等の脂肪族グリコール、ビスフェ
ノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール、シ
クロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール等を挙
げることができ、これらのグリコール成分うち脂肪族グ
リコール、脂環族グリコールの中から選ばれた少なくと
も一種の成分を共重合することが好ましく、さらに好ま
しくはエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
シクロヘキサンジメタノールが耐衝撃性、フレーバ性の
点から特に好ましい。
は一種のみを用いても、二種以上を併用してもよい。こ
れらの共重合成分は共重合ポリエステルを構成する全酸
成分に対して1〜40mol%共重合することが金属板
との密着性の点から好ましく、より好ましくは5〜30
mol%、さらに好ましくは7〜20mol%である。
共重合量が1mol%未満であると金属板との密着性に
劣り、金属缶の製造工程においてフイルムの結晶化が促
進されるなどして、フイルムが剥離したり、耐衝撃性に
劣る場合がある。一方、40mol%を越えると融点が
低くなるために耐熱性に劣る場合がある。
いて、フイルムの成形性、取扱い性の向上等を目的とし
てポリエステルにトリメリト酸、トリメシン酸、ペンタ
エリスリトール、トリメチロールプロパン、グリセリン
等の多官能化合物やp−オキシ安息香酸等のオキシカル
ボン酸等を共重合してもよい。
工程での乾燥、印刷焼付け等の加熱処理に耐えうる耐熱
性を示す点で150℃以上が好ましく、また共重合ポリ
エステルの結晶性を適度に保ち耐衝撃性に優れたフイル
ムを得るためには250℃以下が好ましい。より好まし
い融点の範囲は170℃〜240℃、さらに好ましい範
囲は180〜230℃である。共重合ポリエステルの融
点が150℃未満であると、製缶工程での乾燥等の熱に
よりポリマの劣化が進行し、クラック、ピンホールの発
生が起こり耐衝撃性、フレーバ性に劣る場合がある。こ
のような融点を有する共重合ポリエステルは上述したよ
うに芳香族ジカルボン酸成分とグリコール成分からなる
ポリエステルに、該ポリエステルを構成する芳香族ジカ
ルボン酸成分、グリコール成分以外のジカルボン酸成分
および/またはグリコール成分の種類または組成を適宜
変更したり、ジカルボン酸成分および/またはグリコー
ル成分の二種以上を併用することによって得ることがで
き、特に限定されるものではない。例えば芳香族ジカル
ボン酸成分としてテレフタル酸またはナフタレンジカル
ボン酸、グリコール成分としてエチレングリコールから
なるポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートに、該ポリエステル
を構成する芳香族ジカルボン酸成分、グリコール成分以
外のジカルボン酸成分および/またはグリコール成分を
上述した融点となるように全酸成分および/または全グ
リコール成分に対して1〜40mol%共重合すること
が好ましい。より好ましくは5〜30mol%、さらに
好ましくは7〜20mol%である。これらの共重合成
分は特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分
としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸が好ましく、グリコール成分として
は、例えばエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、シクロヘキサンジメタノールが好ましい。
性あるいはフイルムの金属缶の製造工程の熱劣化による
耐衝撃性低下がない点で、ジエチレングリコールの含有
量が1.5重量%以下とすることが好ましい。より好ま
しくは1.1重量%以下、さらに好ましくは1重量%以
下、特に好ましくは0.9重量%以下である。
ウム、アンチモン、チタンから選ばれる少なくとも一種
以上の元素を1〜500ppm含有することが好まし
い。より好ましくは2〜400ppm、さらに好ましく
は3〜300ppmである。ゲルマニウム、アンチモ
ン、チタンから選ばれる少なくとも一種以上の元素量が
1ppm未満であるとフレーバ性向上の効果が十分でな
い場合があり、また500ppmを越えると、ポリエス
テルに異物が発生し結晶核剤となり結晶化しやすくなる
ため耐衝撃性が悪化したり、耐熱性を低下させたり、ポ
リエステルの着色が大きくなる場合がある。本発明のポ
リエステルは、ポリエステル中にゲルマニウム、アンチ
モン、チタンから選ばれる少なくとも一種以上の元素の
前記特定量を含有させることによりフレーバ性を向上さ
せることができる。これらの元素の中ではフレーバ性の
点からゲルマニウム元素が特に好ましい。
ウム、アンチモン、チタンから選ばれる少なくとも一種
以上の元素を含有させるために使用する化合物はゲルマ
ニウム化合物としては、例えば二酸化ゲルマニウム、結
晶水含有水酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム酸化物、
水酸化物、あるいはゲルマニウムテトラメトキシド、ゲ
ルマニウムテトラエトキシド、ゲルマニウムテトラブト
キシド、ゲルマニウムエチレングリコキシド等のゲルマ
ニウムアルコキシド化合物、ゲルマニウムフェノレー
ト、ゲルマニウムβ−ナフトレート等のゲルマニウムフ
ェノキシド化合物、リン酸ゲルマニウム、亜リン酸ゲル
マニウム等のリン含有ゲルマニウム化合物、酢酸ゲルマ
ニウム等を挙げることができる。アンチモン化合物とし
ては、三酸化二アンチモン、三弗化アンチモン、酢酸ア
ンチモン、硼酸アンチモン、ギ酸アンチモン、亜アンチ
モン酸等を用いることができる。チタン化合物として
は、二酸化チタン等の酸化物、水酸化チタニウム等の水
酸化物、テトラメトキシチタネート、テトラエトキシチ
タネート、テトラプロポキシチタネート、テトライソプ
ロポキシチタネート、テトラブトキシチタネート等のア
ルコキシド化合物、テトラヒドロキシエチルチタネート
等のグリコキシド化合物、フェノキシド化合物、酢酸塩
等の化合物を用いることができる。
せる方法は従来公知の任意の方法を採用することができ
特に限定されるものではなく、通常ポリエステルの製造
が完結する以前の任意の段階において、反応触媒として
添加することが好ましい。このような方法として、ゲル
マニウムの場合を例に挙げると、ゲルマニウム化合物の
粉体をそのまま添加する方法や、あるいは特公昭54−
22234号公報に記載されているように、ポリエステ
ルの出発原料であるグリコール成分中にゲルマニウム化
合物を溶解させて添加する方法等を用いることができ
る。
性の点からアセトアルデヒドの含有量を10ppm以下
とすることが好ましく、より好ましくは9ppm以下、
さらに好ましくは8ppm以下、特に好ましくは7pp
m以下である。アセトアルデヒドの含有量が10ppm
を越えるとフレーバ性に劣る場合がある。アセトアルデ
ヒドの含有量を10ppm以下とする方法は特に限定さ
れるものではない。例えばポリエステルを重縮合反応等
で製造する際の熱分解によって生じるアセトアルデヒド
を除去するため、ポリエステルを減圧下あるいは不活性
ガス雰囲気下において、ポリエステルの融点以下の温度
で熱処理する方法等によって得られたポリエステルをフ
イルムに成形する方法等を挙げることができ、好ましく
はポリエステルを減圧下あるいは不活性ガス雰囲気下に
おいて150℃以上、融点以下の温度での固相重合した
ポリエステルをフイルムに成形する方法がよい。
レーバ性の点からフイルム中の環状三量体などからなる
オリゴマはより少ない方が好ましい。特に環状三量体の
含有量を0.9重量%以下とすることが好ましく、さら
には0.8重量%以下、特には0.7重量%以下とする
ことが好ましい。フイルム中のオリゴマの含有量が0.
9重量%を越えるとフレーバ性に劣る場合がある。オリ
ゴマの含有量を0.9重量%以下とする方法は特に限定
されるものではないが、上述のフイルム中のアセトアル
デヒド含有量を減少させる方法と同様の方法等を採用す
ることで達成できる。
粘度はポリエステルフイルムの強度の低下や結晶化が起
こりにくく、金属缶の成形加工時に破断やクラックが発
生しない点で0.5dl/g以上が好ましく、またフイ
ルムの製膜工程での延伸を容易にする点で2.0dl/
g以下が好ましい。固有粘度のさらに好ましい範囲は
0.55〜1.5dl/g、特に好ましい範囲は0.6
〜1dl/gである。
には、従来公知の反応触媒、着色防止剤を使用すること
ができ、反応触媒としては例えばアルカリ金属化合物、
アルカリ土類金属化合物、亜鉛化合物、鉛化合物、マン
ガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物等、
着色防止剤としては例えばリン化合物等を挙げることが
できる。
びフイルムには、必要により酸化防止剤、可塑剤、帯電
防止剤、耐候剤、末端封鎖剤等の添加剤も適宜使用する
ことができる。
造されるフイルムは、未延伸のシート状のものでもよい
し、一軸または二軸に延伸された延伸フイルムであって
もよい。
るフイルムは、従来公知の任意の方法を用いて製膜する
ことができる。例えば二軸延伸フイルムの場合、前記し
たポリエステル組成物を十分に乾燥させた後押出機に供
給し、キャスティングドラム上に溶融押出して未延伸フ
イルムとし、次いでこの未延伸フイルムを同時あるいは
逐次に二軸延伸する方法が挙げられる。また逐次二軸延
伸の場合、その延伸順序はフイルムを長手方向、幅方向
の順、あるいはこの逆としてもよい。更に逐次二軸延伸
においては、長手方向あるいは幅方向の延伸を2回以上
行うことも可能である。フイルムの長手方向および幅方
向の延伸倍率は目的とするフイルムの配向度、強度、弾
性率等に応じて任意に設定することができるが、好まし
くは2.5〜5倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率
はどちらを大きくしてもよく、同一としてもよい。ま
た、延伸温度はポリエステルのガラス転移温度以上、結
晶化温度以下の範囲であれば任意の温度とすることがで
きるが、通常は80〜150℃が好ましい。更に二軸延
伸の後にフイルムの熱処理を行うことができる。この熱
処理はオーブン中、加熱されたロール上等、従来公知の
任意の方法で行なうことができる。熱処理温度はポリエ
ステルの結晶化温度以上、軟化点以下の任意の温度とす
ることができるが、好ましくは120〜240℃であ
る。また熱処理時間は任意とすることができるが、通常
1〜60秒間行うのが好ましい。熱処理はフイルムをそ
の長手方向および/または幅方向に弛緩させつつ行なっ
てもよい。
ルムの少なくとも片面に本発明のフイルムを構成するポ
リエステルとは異なるポリエステル層を積層したフイル
ムであっても良い。特に本発明のフイルムを構成するポ
リエステルの融点に対して5〜50℃の融点差を有する
ポリエステル層を積層したフイルムは、金属板との接着
性、耐衝撃性、耐熱性が向上するため好ましい。該積層
フイルムにおいて5〜50℃の融点差を有するポリエス
テル層が金属板とラミネートされる場合に、本発明のポ
リエステルの融点より高い場合には耐熱性が向上し、低
い場合には接着性、耐衝撃性が向上する。さらに、積層
フイルムとする場合、積層部には必要により粒子、触
媒、酸化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、耐候剤、末端封
鎖剤等の添加剤も適宜使用することができる。
されないが、金属板への貼り合わせ性、金属缶の成形加
工性を考慮すると、5〜100μmが好ましく、さらに
好ましくは10〜80μm、特に好ましくは15〜50
μmである。
らに詳細に説明する。なお粒子、ポリエステル組成物お
よびフイルムの特性は以下の方法により測定、評価し
た。
偏差σの計算 粒子を含有するポリエステル組成物またはフイルムを
0.2μm厚みの超薄切片にカッティング後、透過型電
子顕微鏡で、少なくとも100個の粒子について観察し
測定した。相対標準偏差σ、平均粒径の計算式は下記の
とおりである。
温速度20℃/分での熱天秤減量曲線を測定し、10%
減量温度を熱分解温度とした。
1型)を使用して、負荷速度:0.0145gf/s、
0〜1gfまでの負荷を加えて変形量を測定した。この
測定を10回行い、そして粒子が10%変形したときの
荷重P(kgf)の平均値から、下記式に従いS10を
計算した。 S10=2.8P/πd2 ここで、 P:粒子が10%変形したときの荷重の平均値(kg
f) d:体積平均粒径(mm) である。
乾燥機で、室温で約1日真空乾燥した後、理学電気
(株)製TAS−100にて窒素雰囲気下、昇温速度1
0℃/分で、300℃まで昇温したときに蒸発する水分
を測定した。
有量 蛍光X線測定により元素量と蛍光X線強度の検量線から
定量した。 B.ポリエステル組成物の固有粘度 ポリエステル組成物をオルソクロロフェノールに溶解
し、25℃において測定した。 C.ポリエステル組成物の融点 ポリエステル組成物を結晶化させ、示差走査熱量計(パ
ーキン・エルマー社製DSC−4型)により、16℃/
minの昇温速度で測定した。 D.ポリエステル組成物中のジエチレングリコールの含
有量 ポリエステル組成物をアミノ分解し、中和、濾過処理
後、ガスクロマトグラフィーで測定した。
デヒド含有量 ポリエステル組成物またはフイルムの微粉末を2g採取
し、イオン交換水と共に耐圧容器に仕込み、120℃で
60分間水抽出後、高感度ガスクロで定量した。
のオリゴマ含有量 ポリエステル組成物またはフイルム100mgをオルソ
クロロフェノール1mlに溶解し、液体クロマトグラフ
(Varian社製モデル8500)で環状三量体量を
測定し、オリゴマ量とした。
し、以下の基準で滑り性を評価した。 ◎ …… フイルムに傷、削れ粉が全く発生しない。 ○ …… フイルムに傷、削れ粉がわずかに発生する。 △ …… フイルムに傷、削れ粉がかなり発生する。 × …… フイルムに傷、削れ粉の発生が著しい。
り合わせたフイルムの状態を観察し、以下の基準で耐熱
性を評価した。 ◎ …… フイルムに剥離、収縮が全く発生しない。 ○ …… フイルムに剥離、収縮がわずかに発生する。 △ …… フイルムに剥離、収縮がかなり発生する。 × …… フイルムの剥離、収縮の発生が著しい。
大理石上に落下させた。10個の金属缶を落下させ、そ
れぞれの金属缶について通電テスト(ERVテスト)を
行い、以下の基準で耐衝撃性を評価した。なお通電テス
トとは落下させた金属缶に1%塩化ナトリウム水溶液を
充填し、水溶液中に設けた電極と金属缶に6Vの電圧を
印加したときに流れる電流値を測定するテストである。 ◎ …… 電流値0.2mA以下が9個以上のもの。 ○ …… 電流値0.2mA以下が7〜8個のもの。 △ …… 電流値0.2mA以下が5〜7個のもの。 × …… 電流値0.2mA以下が5個未満のもの。
ルムを、香料水溶液(d−リモネン20ppm水溶液)
に5日間浸漬し、ついでフイルムを80℃で30分間熱
処理し、ガスクロマトグラフィーによりフイルム1gあ
たりのd−リモネンの吸着量(μg/g)を定量しフイ
ルムのフレーバ性を評価した。 ◎ …… d−リモネン吸着量20未満 ○ …… d−リモネン吸着量20〜25 △ …… d−リモネン吸着量25〜30 × …… d−リモネン吸着量30以上 また、成形した金属缶に香料水溶液(d−リモネン20
ppm水溶液)を入れ、密封後1ヶ月放置し、その後開
封して官能検査によって、臭気の変化を以下の基準で評
価した。 ◎ …… 臭気に変化が見られない。 ○ …… 臭気にほとんど変化が見られない。 △ …… 臭気に変化が見られる。 × …… 臭気の変化が著しい。
部、エチレングリコール42重量部をエステル化反応を
行ない、リン酸0.01重量部、二酸化ゲルマニウム
0.012重量部を添加し、さらに表2に示したように
体積平均粒径0.55μm、S10が21kgf/mm
2 である複合酸化物粒子を10重量部含むエチレングリ
コールスラリー1.5重量部を添加し、重縮合反応を行
ない固有粘度0.65dl/gのポリエステル組成物を
得た。次いで該ポリエステル組成物を減圧下190℃で
8時間固相重合反応せしめポリエステル組成物を得た。
該ポリエステル組成物の特性結果を表1に示した。固有
粘度0.70dl/g、融点226℃、ゲルマニウム元
素量50ppm、ジエチレングリコール量0.9重量
%、またアセトアルデヒド量3ppm、オリゴマ量0.
6重量%であった。該ポリエステル組成物を溶融温度2
70℃、滞留時間20分の条件で押出機を用いてキャス
ティングドラム上に溶融押出して未延伸フイルムを得
た。この未延伸フイルムを90℃で長手方向に3.5
倍、次いで105℃で幅方向に3.5倍に延伸した。更
にこの二軸延伸フイルムを定長下190℃で熱処理し、
厚さ25μmのポリエステルフイルムを得た。このフイ
ルム特性評価結果を表3に示した。アセトアルデヒド量
5ppm、オリゴマ量0.7重量%で、滑り性、耐熱
性、耐衝撃性、フレーバ性ともに良好であった。
および粒子種類、添加量を変更する以外は、実施例1と
同様の方法でポリエステル組成物およびフイルムを得
た。得られたフイルムの特性評価結果を表3に示した。
いずれも滑り性、耐熱性、耐衝撃性、フレーバ性ともに
良好であった。
および粒子種類、添加量を変更する以外は、実施例1と
同様の方法でポリエステル組成物およびフイルムを得
た。得られたフイルムの特性評価結果を表3に示した。
いずれも本発明の範囲外であり、滑り性、耐熱性、耐衝
撃性、フレーバ性ともに劣っていた。
ル組成物およびフイルムは、フレーバ性、耐熱性、滑り
性、耐衝撃性、特に耐衝撃性に優れ、金属板との密着性
も良好で、本発明のポリエステルフイルムをラミネート
した金属板は成形加工することによって製造される飲料
缶、食品缶などの金属缶に好適に使用することができ
る。
Claims (21)
- 【請求項1】 ケイ素、アルミニウム及び少なくとも一
種のアルカリ金属を主たる構成成分とする複合酸化物か
らなる粒子であって、ケイ素(Si)、アルミニウム
(Al)及びアルカリ金属(M)の含有量が、下記式
(1)〜(3)を満たし、かつ、体積平均粒径が0.0
05〜2μmの粒子を0.001〜10重量%含有する
ことを特徴とする金属板貼り合わせ用ポリエステル組成
物。 10重量% ≦ Si ≦ 45重量% ・・・(1) 3重量% ≦ Al ≦ 30重量% ・・・(2) 0.5重量% ≦ M ≦ 20重量% ・・・(3) - 【請求項2】 複合酸化物からなる粒子が実質的に非晶
質であることを特徴とする、請求項1に記載の金属板貼
り合わせ用ポリエステル組成物。 - 【請求項3】 複合酸化物からなる粒子中のケイ素(S
i)とアルミニウム(Al)とのモル比(Si/Al)
が下記式(4)を満たす範囲にあることを特徴とする、
請求項1または2に記載の金属板貼り合わせ用ポリエス
テル組成物。 0.25 ≦Si/Al≦ 10 ・・・(4) - 【請求項4】 複合酸化物からなる粒子中のアルミニウ
ム(Al)とアルカリ金属(M)とのモル比(Al/
M)が下記式(5)を満たす範囲にあることを特徴とす
る、請求項1ないし3のいずれかに記載の金属板貼り合
わせ用ポリエステル組成物。 0.8 ≦Al/M≦ 1.2 ・・・(5) - 【請求項5】 複合酸化物からなる粒子中のアルカリ金
属(M)とケイ素(Si)とのモル比(M/Si)が下
記式(6)を満たす範囲にあることを特徴とする、請求
項1ないし4のいずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポ
リエステル組成物。 0.24 ≦M/Si≦ 0.40 ・・・(6) - 【請求項6】 アルカリ金属がナトリウムであることを
特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の金属
板貼り合わせ用ポリエステル組成物。 - 【請求項7】 複合酸化物からなる粒子が下記式(7)
を満たす水分を有することを特徴とする、請求項1ない
し6のいずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポリエステ
ル組成物。 0.1重量% ≦ H2 O ≦ 20重量% ・・・(7) - 【請求項8】 複合酸化物からなる粒子の粒度分布の下
記式数1に示される相対標準偏差σが0.5以下であ
り、かつ粒子の長径/短径比が1.0〜1.2の範囲に
ある、請求項1ないし7のいずれかに記載の金属板貼り
合わせ用ポリエステル組成物。 【数1】 ただし、 σ :相対標準偏差 D :数平均粒径(μm) Di:粒子径(μm) n :粒子個数(個) である。 - 【請求項9】 複合酸化物からなる粒子が複合酸化物を
最表層に有する多層粒子である、請求項1ないし8いず
れかに記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物。 - 【請求項10】 複合酸化物からなる粒子が、シード粒
子が分散した分散液中に、アルカリ金属、アンモニウム
または有機塩基のケイ酸塩と、アルカリに可溶なアルミ
ニウム化合物とを添加し、シード粒子を核として粒子成
長を行わせることにより得られた粒子であることを特徴
とする、請求項9に記載の金属板貼り合わせ用ポリエス
テル組成物。 - 【請求項11】 シード粒子の体積平均粒径が0.00
1〜0.5μm、下記式数2に示される相対標準偏差σ
が0.5以下であり、かつ該シード粒子の長径/短径比
が1〜1.2の範囲にあることを特徴とする、請求項1
0に記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物。 【数2】 ただし、 σ :相対標準偏差 D :数平均粒径(μm) Di:粒子径(μm) n :粒子個数(個) である。 - 【請求項12】 シード粒子がシリカ、アルミナ、ジル
コニア、酸化チタン、酸化錫、酸化アンチモン、酸化イ
ットリウム、酸化セリウム、酸化インジウムおよび酸化
鉄よりなる群の中からから選ばれた粒子であることを特
徴とする、請求項10または11に記載の金属板貼り合
わせ用ポリエステル組成物。 - 【請求項13】 複合酸化物層の厚みが0.01〜0.
3μmであることを特徴とする、請求項9ないし12の
いずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成
物。 - 【請求項14】 複合酸化物からなる粒子の体積平均粒
径Dw(μm)と比表面積S(m2 /g)が、S≧3.
5/Dwの関係を満足することを特徴とする、請求項1
ないし13のいずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポリ
エステル組成物。 - 【請求項15】 複合酸化物からなる粒子が、該粒子を
10%変形させたときの強度(S10)が、 5kgf/mm2 ≦S10≦40kgf/mm2 の関係を満足することを特徴とする、請求項1ないし1
4のいずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル
組成物。 - 【請求項16】 ポリエステルがポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキ
シレートであることを特徴とする、請求項1ないし15
のいずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル組
成物。 - 【請求項17】 ポリエステルがジエチレングリコール
を1.5重量%以下含有し、かつ、ゲルマニウム、アン
チモンおよびチタンから選ばれた少なくとも一種の元素
を1〜500ppm含有することを特徴とする、請求項
1ないし16のいずれかに記載の金属板貼り合わせ用ポ
リエステル組成物。 - 【請求項18】 ポリエステルが共重合ポリエステルで
あることを特徴とする、請求項1ないし17のいずれか
に記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物。 - 【請求項19】 ポリエステルがイソフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂肪
族グリコール、脂環式グリコールの中から選ばれた少な
くとも一種の成分を共重合してなることを特徴とする、
請求項1ないし18のいずれかに記載の金属板貼り合わ
せ用ポリエステル組成物。 - 【請求項20】 ポリエステルの融点が150〜250
℃の範囲にあることを特徴とする、請求項18または1
9に記載の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物。 - 【請求項21】 請求項1ないし20のいずれかに記載
の金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物からなる金属
板貼り合わせ用ポリエステルフイルム。
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JP11206596A JP3627369B2 (ja) | 1996-04-08 | 1996-04-08 | 金属板貼り合わせ用ポリエステル組成物およびフイルム |
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JPH09278996A true JPH09278996A (ja) | 1997-10-28 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999031168A1 (fr) * | 1997-12-18 | 1999-06-24 | Teijin Limited | Film de polyester a orientation biaxiale pour la stratification de feuilles metalliques |
JPH11269356A (ja) * | 1998-03-19 | 1999-10-05 | Toray Ind Inc | 液晶性樹脂組成物および成形品 |
-
1996
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1999031168A1 (fr) * | 1997-12-18 | 1999-06-24 | Teijin Limited | Film de polyester a orientation biaxiale pour la stratification de feuilles metalliques |
US6472046B1 (en) | 1997-12-18 | 2002-10-29 | Teijin Limited | Biaxially oriented polyester film to be laminated onto metal plate and molded |
JPH11269356A (ja) * | 1998-03-19 | 1999-10-05 | Toray Ind Inc | 液晶性樹脂組成物および成形品 |
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