JPH09278852A - ポリアセタール共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリアセタール共重合体の製造方法

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JPH09278852A
JPH09278852A JP8091194A JP9119496A JPH09278852A JP H09278852 A JPH09278852 A JP H09278852A JP 8091194 A JP8091194 A JP 8091194A JP 9119496 A JP9119496 A JP 9119496A JP H09278852 A JPH09278852 A JP H09278852A
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G2/00Addition polymers of aldehydes or cyclic oligomers thereof or of ketones; Addition copolymers thereof with less than 50 molar percent of other substances
    • C08G2/18Copolymerisation of aldehydes or ketones
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリオキサンを主モノマーとする共重合にお
いて、簡単な工程で、熱安定性等の品質に優れたポリア
セタール共重合体を経済的に製造する。 【解決手段】 トリオキサンを主モノマーとしてポリア
セタール共重合体を製造するにあたり、重合触媒として
不揮発性のプロトン酸触媒を使用して、重合率を60%
(対全モノマー)以上とし、次いで未反応モノマーを気
化させて重合系から分離、除去、回収し、重合系の残存
モノマーを重合体の5重量%以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアセタール共重
合体の製造方法に関する。詳しくはトリオキサンを主モ
ノマーとして、これと共重合し得るコモノマーとの共重
合において、重合触媒として、特定の不揮発性のプロト
ン酸触媒を用いることにより、重合後期又は末期におい
て未反応モノマーを効率的且つ経済的に重合系より除
去、回収して再使用することが出来、熱安定性等の品質
に優れたポリアセタール共重合体を簡単な工程で経済的
に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアセタール共重合体の製造法
としては、トリオキサンを主モノマーとし、2つ以上の
隣接炭素原子を有する環状エーテル又は環状ホルマール
をコモノマーとするカチオン重合が知られており、これ
ら重合に用いるカチオン活性触媒としては、ルイス酸、
殊にホウ素、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモン
のハロゲン化物、例えば三弗化ホウ素、四塩化スズ、四
塩化チタン、五塩化リン、五弗化リン、五弗化ヒ素及び
五弗化アンチモン、及びその錯化合物又は塩の如き化合
物、或いはプロトン酸、例えばパーフルオロアルキルス
ルホン酸、パークロル酸、又はこれらプロトン酸のエス
テル、殊にパークロル酸と低級脂肪族アルコールとのエ
ステル、例えばパークロル酸−3級ブチルエステル、プ
ロトン酸の無水物、特にパークロル酸と低級脂肪族カル
ボン酸との混合無水物、例えばアセチルパークロラー
ト、或いは又トリメチルオキソニウムヘキサフルオルホ
スファート、トリフェニル−メチルヘキサフルオルアル
ゼナート、アセチルテトラフルオルボラート、アセチル
ヘキサフルオルホスファート及びアセチルヘキサフルオ
ルアルゼナート等が提案されている。中でも三フッ化ホ
ウ素、或いは三フッ化ホウ素と有機化合物、例えばエー
テル類との配位化合物は、トリオキサンを主モノマーと
する重合触媒として最も一般的であり、工業的にも広く
用いられている。しかし、何れの触媒を用いても重合後
期に重合速度が急減し、短時間に100 %に近い重合収率
を得ることは至難であり、極めて長時間を要して非能率
的であるのみならず、重合後期には触媒が生成重合体の
分解を促進する作用が相対的に優位となり、分子量の低
下を来すのみならず熱安定性等の品質も劣る結果とな
る。又、重合触媒の量を増加すれば全体的に重合速度は
促進するが、生成粗重合体の品質は益々劣化し、後工程
で複雑な安定化処理を要するため製造工程全体としては
決して好ましい方法ではない。従って、従来のポリアセ
タール共重合体の製造法は重合率が比較的低い段階で触
媒の失活剤を含む溶液を加えて重合を停止し、残存する
未反応モノマーを洗浄して回収し精製して、再使用する
方法が一般的であるが、かかる方法で洗浄、回収した未
反応モノマーは比較的低濃度の溶液として回収されるた
めこれを再使用するには、分離、精製に煩雑な工程とエ
ネルギーを要し、又、未反応モノマーの回収を断念すれ
ば完全な損失となり、何れにしても経済的に好ましくな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはかかる現
状に鑑み、高品質の粗重合体を得ることができ、シンプ
ルなプロセスで熱的にも極めて安定なポリアセタール共
重合体を経済的に製造することを目的とし、特に重合触
媒の選択により、未反応モノマーを経済的に回収、再使
用することができ、生成ポリアセタール重合体の品質
と、経済的効果を両立させることを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明者らは、トリ
オキサンを主モノマーとする共重合において、重合率が
例えば60%を越えた後期又は末期には、著しく重合速度
が減じ、100 %に近い重合収率を得るには極めて長時間
を要するのみならず、重合末期には分解反応が相対的に
極めて優勢となり、分子量の低下、不安定ポリマーの著
しい増加を来たし、煩雑な安定化処理を要するなど品質
上問題となることに鑑み、重合反応を完結する前に、或
る特定の重合率に到達した所でトリオキサンその他の未
反応モノマーを気化させて重合系から分離除去して回収
することにより、従来の如き大量溶剤で洗浄して低濃度
のモノマー溶液として捕集する方法に比し、その分離捕
集を経済的に行うことが出来、そのまま或は極めて簡単
な精製処理のみで再使用することが出来、重合反応末期
の著しい分解による重合体の品質の悪化を避けると同時
に、未反応モノマーの回収、再使用を簡単且つ経済的に
行うことが出来、品質と経済性の両面の効果が期待され
た。ところが本発明者らが、かかる構想に基き種々実験
・検討を行ったところ、従来一般に用いられる三フッ化
ホウ素系などの一般触媒では触媒自体が揮発性のため重
合末期の未反応モノマーを気化させる際に触媒が同伴し
て、気化捕集のラインで重合反応が生じて短時間に閉塞
し、未反応モノマーの気化捕集が不能となった。そこで
更に種々検討の結果、特定の不揮発性の触媒を特に選定
使用することによりモノマーの気化分離捕集における触
媒の同伴を避け、未反応モノマーの気化捕集を円滑に行
うことが出来ることを見出し、しかもこれらの触媒は生
成重合体の不安定末端となるホルメート基(-OCH=O-)の
生成が抑制される特徴を有し、所期の目的を実現するに
至ったのである。即ち本発明は、トリオキサンを主モノ
マーとし、コモノマーとして少なくとも一つの炭素間結
合を有する環状エーテル又は環状ホルマールとの共重合
によってポリアセタール共重合体を製造するにあたり、
重合触媒として不揮発性のプロトン酸触媒を使用して、
重合率を少なくとも60%(対全モノマー)以上とし、次
いで未反応モノマーを気化させて重合系から分離、除
去、回収し、重合系の残存モノマーを重合体の5重量%
以下とすることを特徴とするポリアセタール共重合体の
製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明につき詳しく説明す
る。上記説明で明らかな如く、先ず本発明はトリオキサ
ンの共重合において、不揮発性のプロトン酸触媒を使用
することに特徴がある。本発明において好ましく用いら
れる不揮発性のプロトン酸とは、例えばヘテロポリ酸又
はその酸性塩、イソポリ酸又はその酸性塩等である。こ
こでヘテロポリ酸とは、異種の酸素酸が脱水縮合して生
成するポリ酸の総称であり、中心に特定の異種元素が存
在し、酸素原子を共有して縮合酸基が縮合してできる単
核又は複核の錯イオンを有している。このような異核縮
合酸は一般には一般式(1) で表すことができる。
【0006】
【化2】
【0007】本発明の重合触媒として特に有効なヘテロ
ポリ酸は、上記の組成式中の中心元素(M) が、P 及びSi
より選ばれた少なくとも一種の元素から構成され、ま
た、配位元素(M')がW 、Mo、V より選ばれた少なくとも
一種の元素(特に好ましくはW,Mo) から構成される場合
である。更に(1) 式におけるHxが各種金属などに一部置
き変わった形の酸性塩も本発明の触媒として用いること
ができる。これらヘテロポリ酸の具体例としては、リン
モリブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタン
グステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタ
ングストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ケイ
タングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタン
グステン酸、ケイモリブドタングステントバナジン酸な
どである。中でも好ましいのは、ケイモリブデン酸、ケ
イタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステ
ン酸等である。又、ヘテロポリ酸は、一般にα0 型、β
II型、βIV型が知られているが、重合活性の点でα
0 型、βIV型が好ましく、特に好ましくはα0 型であ
る。
【0008】次に本発明の不揮発性プロトン酸触媒のイ
ソポリ酸は、別名イソ多重酸、同核縮合酸、同種多重酸
とも称し、下記一般式(2) 又は(3) で表されるV価又は
VI価の単一種類の金属を有する無機酸素酸の縮合体から
成る高分子量の無機酸素酸である。 xMI 2O・pMV 2O5・yH2O (2) xMI 2O・pMVIO3・yH2O (3) 〔但し、 MI は水素、 MV は周期律表V族のV ,Nb又は
Ta、 MVIは周期律表VI族のCr,Mo,W 又はU 、p は1以
上の整数、xは1以上の整数、y は0〜50の数を示
す。〕 イソポリ酸は、上記(2) 、(3) 式に対応するイソポリ酸
塩、例えばイソポリモリブデン酸塩、イソポリタングス
テン酸塩、イソポリバナジウム酸塩などの塩溶液をイオ
ン交換樹脂で処理する方法や濃縮した溶液に鉱酸を加え
てエーテル抽出する方法など、各種の方法により調製さ
れるプロトン酸である。更に、これらの酸のプロトン
( MI ;水素)が各種金属などに一部置き換わった形の
酸性塩も本発明の触媒に用いることができる。特に(3)
式のイソポリ酸又はその酸性塩が好ましい。これらイソ
ポリ酸の具体例としては、例えばパラタングステン酸、
メタタングステン酸等の如きイソポリタングステン酸、
パラモリブデン酸、メタモリブデン酸等の如きイソポリ
モリブデン酸、メタポリバナジウム酸、イソポリバナジ
ウム酸等が挙げられる。なかでもイソポリタングステン
酸が好ましい。
【0009】上記の不揮発性プロトン酸触媒は、重合に
悪影響のない溶剤で希釈してモノマーに添加し、使用す
るのが反応を均一に行う上で望ましく、希釈剤としては
上記プロトン酸触媒が可溶の不活性有機溶媒であるエー
テル類、(例えばn−ブチルエーテルなど)を使用する
ことができるが、これに限定されるものではなく後述の
如く、分子量調節のため連鎖移動剤として用いる線状ア
セタール(例えばメチラールなど)、アルコール(例え
ばメタノールなど)も希釈剤として用いることが出来
る。これらの希釈剤はその使用量がモノマーに対し極め
て僅少で足るため大して支障なく使用することが出来
る。又、後述の如くコモノマーの一部又は全部に予め溶
解させて、コモノマーと共に添加することも可能であ
り、他の溶剤の混入がない点で好ましいが、この場合は
コモノマーが重合系に添加混合するまでに単独重合する
のを防ぐため充分冷却し、重合系に添加する直前までで
きるだけ低温に少なくとも室温以下に保つことが望まし
い。
【0010】上記の如きプロトン酸触媒は極めて高い重
合活性を有するため極めて少量にて足り、一般には重合
されるべきモノマーの総量に対し 0.1〜50ppm の範囲で
あり、好ましくは 0.5〜20ppm 、特に好ましくは 0.5〜
10ppm である。本発明は上記の如き不揮発性のプロトン
酸触媒を用いて全供給モノマーの少なくとも60%以上の
重合率となるまで重合を行う。
【0011】本発明の主モノマーとしては、ホルムアル
デヒドの環状三量体であるトリオキサンが用いられる。
又、本発明で使用するコモノマーは少なくとも一つの隣
接炭素間結合を有する環状エーテル又は環状ホルマール
であり、従来のトリオキサンとの共重合に用いられる公
知のコモノマーが何れも使用可能である。かかる環状エ
ーテル又は環状ホルマールとしては、例えば、1,3 −ジ
オキソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4 −
ブタンジオールホルマール、1,3−ジオキサン、エチレ
ンオキサイド、プロピレンオキシド、エピクロルヒドリ
ン等の環状化合物が挙げられる。又、不飽和結合基を有
する環状エーテル又は環状ホルマールも使用される。更
にまた、共重合体が分岐状、又は架橋分子構造を形成す
るためのコモノマーとして、二個以上の環状エーテル基
又は環状ホルマール基を有する化合物、例えば、ブタン
ジオールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジメチ
リデングリセリルエーテル等の如きアルキレン−ジグリ
シジルエーテル又はジホルマールを用いることも出来
る。これらのコモノマーは目的により2種以上を混用し
てもよい。特に好ましいコモノマーとしては1,3 −ジオ
キソラン、ジエチレングリコールホルマール、1,4 −ブ
タンジオールホルマール、エチレンオキシド等の環状エ
ーテル或いは環状ホルマールが挙げられる。本発明に用
いるコモノマー量はトリオキサンに対して、 0.1〜20モ
ル%であり、好ましくは 0.2〜10モル%である。コモノ
マーの量が過少であると不安定末端部が増加して安定性
が悪くなり、また過大になると生成共重合体が軟質とな
り融点の低下を生じて好ましくない。又、コモノマーは
前記の如くその一部又は全部をプロトン酸触媒の希釈剤
として兼用してもよい。
【0012】尚、本発明の重合法においては、更に目的
に応じ重合度を調節するため公知の連鎖移動剤、例えば
メチラールの如き低分子量の線状アセタール、アルコー
ル、エステル等を添加することも可能である。これも前
記プロトン酸触媒の希釈剤として兼用してもよい。又、
重合反応系は活性水素を有する不純物、例えばギ酸、水
等が実質的に存在しない状態であることが望ましく、こ
れらの不純物は例えば夫々30ppm 以下、更に20ppm 以下
が好ましく、特に好ましくは10ppm 以下である。
【0013】本発明の重合法は、従来公知のトリオキサ
ンの共重合と同様の設備と方法で行なうことができる。
即ち、バッチ式、連続式、何れも可能であり、液体モノ
マーを用い、重合の進行とともに固体粉塊状のポリマー
を得る方法が一般的である。本発明に用いられる重合装
置としては、バッチ式では一般に用いられる温調可能な
攪拌機付きの反応槽が使用でき、又、連続式としては、
コニーダー、2軸スクリュー式連続押出混合機、2軸パ
ドルタイプの連続混合機その他、これまでに提案されて
いるトリオキサン等の連続重合装置が使用可能であり、
また2種以上のタイプの重合機を組み合わせて使用する
こともできる。重合温度は、60〜120 ℃の温度範囲で行
なわれ、特に65〜110 ℃の範囲が好ましい。
【0014】本発明は、上記の如き方法による重合反応
の速度が減退し、分解反応が相対的に優勢となる段階で
重合系から未反応モノマーを気化させて分離除去するこ
とを特徴とする。かかる未反応モノマーの気化による分
離は重合率が少なくとも60%以上(対全モノマー)、好
ましくは70〜90%、特に好ましくは75〜85%に到達した
ところで行う。重合率が過少の段階で未反応モノマーの
分離を行うと、品質的には良いが、その回収に長時間を
要し、且つ取得重合体の収率が減じ経済的に好ましくな
い。又、重合率が過大になった段階で、未反応モノマー
の分離を行うのは、分離操作自体は短時間で可能となり
収率も高いが重合に長時間を要し、且つ、その後期に分
解反応が生じて品質上好ましくない。この観点から本発
明は未反応モノマーの分離を前記の如き重合率に到達し
たところで行うのが適当であって、この範囲において、
目的に応じ適宜選択すればよい。
【0015】本発明は上記の如く、未反応モノマーを気
化させて反応系から分離除去することを特徴とし、本発
明におけるトリオキサンを主体とするモノマーは重合温
度において、揮発性が高いため、所定の段階で反応系を
減圧吸引するか、或は窒素ガスの如き不活性のキャリア
ーガスを流通させ、或は更に両者を併用することによっ
て意外に簡単に気化させて、反応系から除去することが
出来る。しかし、かかる未反応モノマーの気化分離法が
可能であるのは重合触媒として不揮発性のプロトン酸を
使用することによるものであり、従来一般に用いられて
いる三フッ化ホウ素系の如き揮発性の触媒を用いたので
は、気化分離したモノマーに触媒が同伴し混入するた
め、モノマーの気化分離のラインで重合反応を生じて、
分離捕集のラインがポリマーによる閉塞等を生じて円滑
な操作を行うことが不可能となり好ましくないことは前
述の通りである。本発明の方法によれば未反応モノマー
はガス化して分離捕集され、溶剤等の混合がないため、
これを凝集して、そのまま再使用することも出来、少な
くとも極めて簡単な精製処理のみで再使用に供すること
が出来る。又これを新しいトリオキサン精製工程に合流
させてもその回収精製に要するエネルギーは極めて減少
することが出来る。従って従来の如き洗浄により低濃度
の溶液として分離捕集する場合に比べて、濃縮、精製
等、再使用するまでの煩雑で多量のエネルギーを要する
回収精製の不利を避けることが出来、極めて経済的な回
収、再使用を可能ならしめる利点を有する。
【0016】本発明は、未反応モノマーを重合系から分
離除去し、少なくとも重合系の残存未反応モノマーが重
合体に対し、5重量%以下、好ましくは3重量%以下、
更に好ましくは2重量%以下となるまで行う。最終残存
モノマーはそのまま損失となるため少ない方が好ましい
のは当然であるが、皆無とするには長時間を要し、かえ
って不経済となる他、重合体の分解も併発するので必ず
しも皆無とする必要はなく上記範囲の適当なところで、
切り上げればよい。本発明の方法によればモノマーの気
化による蒸発潜熱により重合系の反応熱の蓄積による温
度の上昇を効果的に抑えることができ、むしろ温度の低
下をもたらすため重合体の分解が抑制される利点も有す
る。
【0017】本発明の方法は上記の如き基本的構成要件
を満足すればよく、具体的な実施には種々の態様が可能
である。例えば前記の如き連続重合装置を用いて、その
排出口で、所定の重合率となる様に条件を設定し、排出
口又はその近傍に減圧、吸引或は不活性ガス気流の流通
機構を設けて未反応モノマーの気化分離を行う方法、或
は少なくとも2段以上の重合装置を用いて、前段の重合
装置で所定の重合率迄重合を行い、その後、後段の装置
に移して更に重合反応を継続すると同時に未反応モノマ
ーを気化して分離する方法、更には後述の如き、触媒失
活剤の存在下で触媒の失活と同時に未反応モノマーの気
化除去を併行して行う方法等、何れも可能であり又これ
以外の各種組合せによる実施態様を採用してもよい。尚
本発明における未反応モノマーの気化分離は、これを効
率的に行うためには被処理重合体が粉砕され表面更新さ
れることが好ましく、これは使用する重合装置、特にそ
の後部に粉砕と表面更新機能を有するか、要すれば更に
未反応モノマーの気化前に粉砕処理を行うか、更には粉
砕、攪拌機構を備えた装置で、粉砕・表面更新を行いな
がら同時に気化除去を行うことが好ましい。この観点か
ら未反応モノマーの気化除去には被処理重合体が粒径3
mm以下の粒度を少なくとも90%以上含む粉砕された状態
であることが好ましい。
【0018】未反応モノマーを気化除去した重合反応生
成物は、次に触媒の失活剤を加えて触媒の失活を行う。
触媒失活の方法に関しては、以下の如く、少量の失活剤
で触媒失活処理を行い、洗浄することなくそのまま加熱
溶融処理することにより、簡単に熱安定性の高いポリア
セタール共重合体を得ることができる。即ち本発明の触
媒の失活処理は、共重合生成物を塩基性ガスと接触させ
るか、塩基性化合物を含む少量(例えば生成重合体に対
し7重量%以下、更には5重量%以下)の溶液を添加混
合処理することにより達成される。本発明の失活処理に
用いられる塩基性ガスとしては、アンモニア及び/又は
アミン化合物が挙げられ、又両者の混合ガスも好ましく
用いられる。この場合のアミン化合物としてはガス状で
生成粗重合体と接触させるために低分子量で、低沸点の
ものが好ましく、沸点が 150℃以下のものが好ましい。
即ち一般式R1NH2,R1R2NHおよびR1R2R3N (式中、R1,R2,
R3は炭素数4以下、好ましくは2以下のアルキル基、ア
ルコール基)で表される化合物が好ましいが、後述の如
くキャリアーガスで希釈して用いることによって比較的
高沸点のアミンでもガス状で接触させることが可能であ
る。かかるアミン化合物の具体例としては、例えば、メ
チルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチル
アミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン及びこれら
に対応するアルコールアミン(例えばトリメタノールア
ミンなど)が挙げられる。中でもメチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリメチルアミンが特に好ましい。又、上記
塩基性ガスはそのままガス状で使用してもよく、又、他
のキャリアーガスで希釈した混合ガスを用いて生成重合
体と接触させてもよい。キャリアーガスとしては特に限
定するものではないが、不活性のガスが好ましく、例え
ば窒素ガス、その他有機ガス等であってもよい。生成粗
重合体に対する塩基性ガスの接触方法は、上記塩基性ガ
スが生成共重合粒子と充分接触する方法であれば、特に
限定されない。例えば、粗重合体を塩基性ガスの雰囲気
下でよく攪拌混合する方法、或は粗共重合体の流れに対
向させて塩基性ガスを吹き込む方法、粗重合体層の粒子
間を循環流通させる方法など、何れも適用できる。本発
明における塩基性ガスの量は、触媒を中和失活させるに
充分な量であればよく、通常使用触媒量の10倍モル量以
上であることが好ましい。
【0019】又、本発明においては、失活剤として各種
の塩基性化合物を含む少量の溶液又は分散液を使用する
ことも可能である。塩基性化合物の量は、触媒を中和失
活させるに充分な量であればよく、失活剤を水または有
機溶剤中に溶解または分散させた失活剤溶液として添加
するのが好ましい。この場合、失活剤溶液の添加量は、
生成粗重合体に対し 0.3〜7重量%、好ましくは 0.5〜
5重量%である。このような少量でも本発明に使用する
重合触媒の特性と相まって、粗重合体とよく攪拌混合す
ることによって、触媒を充分失活させることができる。
この方法で使用する失活剤としては、公知の塩基性物質
が何れも有効であり、例えばアンモニア、各種のアミン
化合物、或いはアルカリ又はアルカリ土類金属の酸化
物、水酸化物、有機酸塩又無機酸塩、三価のリン化合物
等が挙げられ、これらの二種以上を併用することも好ま
しい方法である。アミン化合物としては、一級、二級、
三級の脂肪族アミンや芳香族アミン、例えば、メチルア
ミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、トリブチルアミン及びこれらに対
応するアルコールアミン(例えばトリエタノールアミン
など)、更にアニリン、ジフェニルアミン、ヘテロ環ア
ミン、ヒンダードアミン(各種ピペリジン誘導体)など
が挙げられる。又、アルカリ又はアルカリ土類金属化合
物としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化
物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸
塩、ケイ酸塩などの無機弱酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、
ギ酸塩、安息香酸塩、テレフタル酸塩、イソフタル酸
塩、フタル酸塩、脂肪酸塩などの有機酸塩、メトキシ
ド、エトキシド、n−ブトキシド、sec −ブトキシド、
tert−ブトキシド等のアルコキシド、フェノキシド等が
挙げられるが、なかでも水酸化物、炭酸塩、脂肪酸塩が
好ましく用いられる。ここで、アルカリ金属又はアルカ
リ土類金属成分としては、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム等が挙げられるが、そのうちリチウ
ム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム
が好ましく用いられる。具体的には水酸化カルシウム、
水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、酢酸カルシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、ヒドロキシステアリン酸
カルシウム等が特に好ましい。失活剤を調製する溶媒と
しては、水又は有機溶剤が使用される。有機溶媒として
はメタノール、エタノールのようなアルコール類、エチ
ルケトン、アセトンのようなケトン類、ベンゼン、トル
エン、キシレンのような芳香族化合物、シクロヘキサ
ン、n−ヘキサン、n−ヘプタンのような飽和炭化水素
等が挙げられる。特に好ましくは水溶液である。粗重合
体に対する上記失活剤溶液の添加方法は特に限定されな
いが、その分散接触を効果的に行なうために、溶液を粗
重合体に噴霧するか、溶液添加後充分攪拌混合すること
が好ましい。
【0020】上記のように、触媒失活剤として、塩基性
ガス又は塩基性化合物を含む少量の溶液を用い、これを
生成粗重合体に添加して触媒を失活させる場合、粗重合
体が微細な粉粒体であることが好ましく、このためには
重合反応機が塊状重合物を充分粉砕する機能を有するも
のが好ましく、又、重合後の反応物を別に粉砕機を用い
て粉砕した後に失活剤を加えてもよく、更に失活剤の存
在下で粉砕と攪拌を同時に行なってもよい。失活処理に
おける粗重合体の粒度は少なくともその90%以上が3mm
以下、好ましくは2mm以下、更に好ましくは1mm以下の
粒度であることが好ましい。失活処理温度は0〜140 ℃
であり、好ましくは20〜120 ℃である。
【0021】本発明において、触媒の失活剤を加えた粗
重合体は、そのまま加熱溶融処理することができる。加
熱溶融処理は安定剤の存在下で行うことが好ましい。安
定剤の添加は重合後、加熱溶融処理前の任意の時期に添
加混合すればよく、前記失活剤と同時に加えてもよく、
又、加熱溶融処理の途中で加えてもよい。又、加熱溶融
処理は少量(例えば 0.1〜7重量%)の水を添加して行
うのも好ましい態様であるが、失活剤が水溶液であれば
これら自ら達成される。安定剤としては従来のポリアセ
タール樹脂の安定剤として公知の物質、例えば各種のヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤等の添加が重要であ
り、又、各種のチッ素含有化合物、金属の酸化物や脂肪
酸塩等を添加併用することが好ましい。例えば、ヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤としては、2,6 −ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、トリエチレングリコー
ル−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6 −ヘキサン
ジオール−ビス−〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、テトラキス
〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕メタン、N,N'−ヘキサメチレンビ
ス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシナ
マミド)、2−t−ブチル−6−(3'−t−ブチル−5'
−メチル−2'−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェ
ニルアクリレート、3,9 −ビス〔2−{(3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニ
ルオキシ}−1,1'−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ[5,5] −ウンデカン、等が例示される。
又、チッ素含有化合物としては、ジシアンジアミド、メ
ラミン又はその誘導体、尿素又はその誘導体、ベンゾト
リアゾール系化合物、ピペリジン系化合物(ヒンダード
アミン)、各種ポリアミド、又はその共重合体(例え
ば、ナイロン6、12、6/12、6/66/610 、6/66/
610 /12等)が例示される。又、金属酸化物としては、
アルカリ土類金属の酸化物が好ましく、金属脂肪酸塩と
しては、高級脂肪酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩
が挙げられる。これらの安定剤は夫々の機能を異にする
ため、目的に応じ適宜選択して2種以上を併用すること
が好ましい。更に、この段階で必要に応じ各種の他の添
加剤、例えばガラス繊維の如き充填剤、結晶化促進剤
(核剤)、離型剤等を添加配合してもよい。
【0022】本発明における加熱溶融処理は、生成共重
合体の融点以上 250℃までの温度範囲が好ましく、特に
好ましくは融点以上 230℃までの温度範囲である。250
℃より高いと重合体の分解劣化が生じ好ましくない。加
熱溶融処理装置については特に限定されないが、溶融し
た重合体を混練する機能を有し、且つベント機能を有す
るものが必要であり、例えば、少なくとも1つのベント
孔を有する単軸又は多軸の連続押出し混練機、コニーダ
ー等が挙げられる。本発明においては、この溶融混練処
理により、更に重合触媒の完全な失活が行なわれ、又、
混入した失活剤は粗共重合体の不安定末端部の分解脱離
を促進させて、他の揮発性物質と共にベント部より除去
され、安定なポリアセタール共重合体のペレットを得る
ことが出来る。この目的のためにはベント孔を減圧とし
吸引することが好ましいのは当然である。
【0023】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものでないことは勿論である。尚、実施
例及び比較例中の用語及び測定法は次の通りである。 ・%又はppm :すべて重量で表す。 ・重合率:重合反応後の取得生成物を失活剤溶液で洗浄
後、乾燥して、その重合体の供給全モノマーに対する%
で示す。 ・残存モノマー含有率:取得生成物を所定の失活剤溶液
で洗浄し、その洗浄液中のモノマーをガスクロマトグラ
フィーにて求め、粗重合体に対する%で示す。 ・メルトインデックス(MI):190℃で測定したメルト
インデックス(g/10min)を示す。これは、分子量に対応
する特性値として評価した。即ちMIが低い程分子量が高
い。但し、重合後の粗重合体については安定剤を混合し
て、又、溶融押出後のペレットについてはそのまま測定
した。 ・アルカリ分解率(不安定部分の存在量):粗共重合物
フレークまたは共重合物ペレットの粉砕物1gを 0.5%
の水酸化アンモニウムを含む50%メタノール水溶液 100
mlに入れ、密閉容器中で 180℃、45分間加熱した後、液
中に分解溶出したホルムアルデヒドの量を定量分析し、
重合物に対する%で示す。 ・加熱重量減少率:粗重合物フレーク(安定剤粉末を混
合)または共重合物ペレット5gを、空気中で 230℃、
45分間加熱した場合の重量減少率を示す。
【0024】実施例1〜8、比較例1〜2 熱媒を通すことができるジャケットと混合粉砕機能を有
する攪拌羽根を備えた密閉オートクレーブ中に、表1に
示すコモノマー 3.5%を含有するトリオキサンを入れ、
攪拌し、ジャケットに70℃の温水を通して内部温度を約
70℃に保った後、表1に示す触媒(ジブチルエーテル溶
液)を全モノマーに対して表1に示した量で添加して、
重合を行なった。次いで、重合率が少なくとも60%以上
(同一条件による予備実験の値を表1に記載)に到達し
たところで装置上部に付した排気孔(ジャケット付き、
100 ℃)より減圧吸引、又は窒素気流を通して未反応モ
ノマーを気化させて反応系より分離除去し、凝集させて
捕集した。捕集したモノマー中には何れも殆ど重合物の
生成は認められなかった。次いで、所定の時間(表1)
が経過したところで、反応系にアンモニア1%の水溶液
を加えて重合を停止させると同時に洗浄して残存する未
反応モノマー及び重合収率を求め、又、取得重合体の性
状を調べた。結果を表1に示す。尚、比較のため、触媒
として三フッ化ホウ素(ジブチルエーテラート)を使用
した場合についても同様にして重合を行い、モノマーの
気化分離を試みたが、排気孔及び捕集器中で重合物が多
量に生成して未反応モノマーを円滑に捕集することがで
きなかった(比較例1)。又、実施例に対し、重合後、
未反応モノマーの気化回収を行うことなく、そのまま重
合を継続した場合についても比較したが(表1、比較例
2)、残存モノマーの残量が多く、又、粗ポリマーの性
状も劣るものであった。尚、実施例で使用した触媒は以
下の通りである。 ヘテロポリ酸(HPA) HPA−1;リンモリブデン酸 HPA−2;ケイタングステン酸 HPA−3;リンタングステン酸 イソポリ酸(IPA) IPA−1;パラタングステン酸 IPA−2;メタタングステン酸
【0025】
【表1】
【0026】実施例9 実施例2で捕集したモノマーを、約10%新しいモノマー
へ混合して、実施例2と同一の条件で重合試験を行った
ところ、重合率78%(実施例2(新モノマー使用)の場
合は84%)となり、若干の重合率低下が認められるもの
の、ほぼそのままの再使用が可能であった。
【0027】実施例10〜15、比較例3〜4 二つの円が一部重なった断面を有し、外側に熱(冷)媒
を通すジャケット付きのバレルとその内部に攪拌、推進
用の多数のパドルを付した2本の回転軸を長手方向に設
けた連続式混合反応機を用い、ジャケットに70℃の温水
を通し、2本の回転軸を一定の速度で回転させ、その一
端に、コモノマーとして1,3 −ジオキソランを2.5 %、
分子量調節剤としてメチラール700ppmを含有するトリオ
キサンを連続的に供給し、同時に表2に示す触媒を全モ
ノマーに対して表2に示した量となるように連続添加し
て、共重合を行なった。尚、触媒はコモノマーとしての
1,3 −ジオキソラン(トリオキサンに対し約1%)に予
め溶解し、約0℃に保った溶液として添加した。次い
で、この重合機吐出口より排出された反応生成物(表2
にその中間重合率を示す)を、第2の連続式混合装置
(ジャケット100 ℃)に導入し、窒素を供給すると同時
に、第2の装置へ付した排気管(100 ℃)より減圧吸引
して未反応モノマーを気化させて反応系より分離除去
し、凝集器に導いて捕集した。捕集は円滑に行うことが
でき、捕集したモノマー中には殆ど重合物の生成は認め
られなかった。排出した生成物は一部採取して残存モノ
マー含量を測定した。次に、この2段目の気化装置より
排出された反応生成物は、更に粉砕機を通して粉砕(90
%以上が粒径2mm以下)すると同時に、失活剤として表
2に示した塩基性ガス又は少量の塩基性化合物溶液を添
加し、80℃で30分間攪拌した。次いで安定剤としてテト
ラキス−〔メチレン−3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン 0.5
%、メラミン 0.1%及び酸化マグネシウム0.03%を添加
し、ヘンシェルミキサー中で5分間攪拌混合した後、ベ
ント付き2軸押出機を用いて温度 210℃、ベント部の真
空度5mmHgで溶融混練し押し出して、ペレットを作成し
た。このペレットを乾燥した後、ポリマー性状の測定を
行なった。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】前述の説明及び実施例にて明らかな如
く、本発明の製造方法によれば、従来の方法と比して、
簡単な工程で、熱安定性等の品質に優れたポリアセター
ル共重合体を経済的に製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアセタール共重合体の製造法
としては、トリオキサンを主モノマーとし、隣接炭素原
子を有する環状エーテル又は環状ホルマールをコモノマ
ーとするカチオン重合が知られており、これら重合に用
いるカチオン活性触媒としては、ルイス酸、殊にホウ
素、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲ
ン化物、例えば三弗化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタ
ン、五塩化リン、五弗化リン、五弗化ヒ素及び五弗化ア
ンチモン、及びその錯化合物又は塩の如き化合物、或い
はプロトン酸、例えばパーフルオロアルキルスルホン
酸、パークロル酸、又はこれらプロトン酸のエステル、
殊にパークロル酸と低級脂肪族アルコールとのエステ
ル、例えばパークロル酸−3級ブチルエステル、プロト
ン酸の無水物、特にパークロル酸と低級脂肪族カルボン
酸との混合無水物、例えばアセチルパークロラート、或
いは又トリメチルオキソニウムヘキサフルオルホスファ
ート、トリフェニル−メチルヘキサフルオルアルゼナー
ト、アセチルテトラフルオルボラート、アセチルヘキサ
フルオルホスファート及びアセチルヘキサフルオルアル
ゼナート等が提案されている。中でも三フッ化ホウ素、
或いは三フッ化ホウ素と有機化合物、例えばエーテル類
との配位化合物は、トリオキサンを主モノマーとする重
合触媒として最も一般的であり、工業的にも広く用いら
れている。しかし、何れの触媒を用いても重合後期に重
合速度が急減し、短時間に100 %に近い重合収率を得る
ことは至難であり、極めて長時間を要して非能率的であ
るのみならず、重合後期には触媒が生成重合体の分解を
促進する作用が相対的に優位となり、分子量の低下を来
すのみならず熱安定性等の品質も劣る結果となる。又、
重合触媒の量を増加すれば全体的に重合速度は促進する
が、生成粗重合体の品質は益々劣化し、後工程で複雑な
安定化処理を要するため製造工程全体としては決して好
ましい方法ではない。従って、従来のポリアセタール共
重合体の製造法は重合率が比較的低い段階で触媒の失活
剤を含む溶液を加えて重合を停止し、残存する未反応モ
ノマーを洗浄して回収し精製して、再使用する方法が一
般的であるが、かかる方法で洗浄、回収した未反応モノ
マーは比較的低濃度の溶液として回収されるためこれを
再使用するには、分離、精製に煩雑な工程とエネルギー
を要し、又、未反応モノマーの回収を断念すれば完全な
損失となり、何れにしても経済的に好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明者らは、トリ
オキサンを主モノマーとする共重合において、重合率が
例えば60%を越えた後期又は末期には、著しく重合速度
が減じ、100 %に近い重合収率を得るには極めて長時間
を要するのみならず、重合末期には分解反応が相対的に
極めて優勢となり、分子量の低下、不安定ポリマーの著
しい増加を来たし、煩雑な安定化処理を要するなど品質
上問題となることに鑑み、重合反応を完結する前に、或
る特定の重合率に到達した所でトリオキサンその他の未
反応モノマーを気化させて重合系から分離除去して回収
することにより、従来の如き大量溶剤で洗浄して低濃度
のモノマー溶液として捕集する方法に比し、その分離捕
集を経済的に行うことが出来、そのまま或は極めて簡単
な精製処理のみで再使用することが出来、重合反応末期
の著しい分解による重合体の品質の悪化を避けると同時
に、未反応モノマーの回収、再使用を簡単且つ経済的に
行うことが出来、品質と経済性の両面の効果が期待され
た。ところが本発明者らが、かかる構想に基き種々実験
・検討を行ったところ、従来一般に用いられる三フッ化
ホウ素系などの一般触媒では触媒自体が揮発性のため重
合末期の未反応モノマーを気化させる際に触媒が同伴し
て、気化捕集のラインで重合反応が生じて短時間に閉塞
し、未反応モノマーの気化捕集が不能となった。そこで
更に種々検討の結果、特定の不揮発性の触媒を特に選定
使用することによりモノマーの気化分離捕集における触
媒の同伴を避け、未反応モノマーの気化捕集を円滑に行
うことが出来ることを見出し、しかもこれらの触媒は生
成重合体の不安定末端となるホルメート基(-OCH=O)
生成が抑制される特徴を有し、所期の目的を実現するに
至ったのである。即ち本発明は、トリオキサンを主モノ
マーとし、コモノマーとして少なくとも一つの炭素間結
合を有する環状エーテル又は環状ホルマールとの共重合
によってポリアセタール共重合体を製造するにあたり、
重合触媒として不揮発性のプロトン酸触媒を使用して、
重合率を少なくとも60%(対全モノマー)以上とし、次
いで未反応モノマーを気化させて重合系から分離、除
去、回収し、重合系の残存モノマーを重合体の5重量%
以下とすることを特徴とするポリアセタール共重合体の
製造方法である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明において、触媒の失活剤を加えた粗
重合体は、そのまま加熱溶融処理することができる。加
熱溶融処理は安定剤の存在下で行うことが好ましい。安
定剤の添加は一般的には重合後、加熱溶融処理前の任意
の時期に添加混合すればよく、前記失活剤と同時に加え
てもよく、又、加熱溶融処理の途中で加えてもよい。
又、加熱溶融処理は少量(例えば 0.1〜7重量%)の水
を添加して行うのも好ましい態様であるが、失活剤が水
溶液であればこれら自ら達成される。安定剤としては従
来のポリアセタール樹脂の安定剤として公知の物質、例
えば各種のヒンダードフェノール系酸化防止剤等の添加
が重要であり、又、各種のチッ素含有化合物、金属の酸
化物や脂肪酸塩等を添加併用することが好ましい。例え
ば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、トリエチレ
ングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6
−ヘキサンジオール−ビス−〔3−(3,5 −ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、テ
トラキス〔3−(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン、N,N'−ヘキサメ
チレンビス(3,5 −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシナマミド)、2−t−ブチル−6−(3'−t−ブ
チル−5'−メチル−2'−ヒドロキシベンジル)−4−メ
チルフェニルアクリレート、3,9 −ビス〔2−{(3−
t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プ
ロピオニルオキシ}−1,1'−ジメチルエチル〕−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5] −ウンデカン、等が例示
される。尚、上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤
は、その一部又は全部をモノマー又はコモノマー中に予
め添加し、重合時から存在させてもよい。又、チッ素含
有化合物としては、ジシアンジアミド、メラミン又はそ
の誘導体、尿素又はその誘導体、ベンゾトリアゾール系
化合物、ピペリジン系化合物(ヒンダードアミン)、各
種ポリアミド、又はその共重合体(例えば、ナイロン
6、12、6/12、6/66/610 、6/66/610 /12等)
が例示される。又、金属酸化物としては、アルカリ土類
金属の酸化物が好ましく、金属脂肪酸塩としては、高級
脂肪酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩が挙げられ
る。これらの安定剤は夫々の機能を異にするため、目的
に応じ適宜選択して2種以上を併用することが好まし
い。更に、この段階で必要に応じ各種の他の添加剤、例
えばガラス繊維の如き充填剤、結晶化促進剤(核剤)、
離型剤等を添加配合してもよい。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリオキサンを主モノマーとし、コモノ
    マーとして少なくとも一つの炭素間結合を有する環状エ
    ーテル又は環状ホルマールとの共重合によってポリアセ
    タール共重合体を製造するにあたり、重合触媒として不
    揮発性のプロトン酸触媒を使用して、重合率を少なくと
    も60%(対全モノマー)以上とし、次いで未反応モノマ
    ーを気化させて重合系から分離、除去、回収し、重合系
    の残存モノマーを重合体の5重量%以下とすることを特
    徴とするポリアセタール共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 不揮発性プロトン酸触媒がヘテロポリ酸
    又はその酸性塩、イソポリ酸又はその酸性塩から選ばれ
    る少なくとも少なくとも一種である請求項1記載のポリ
    アセタール共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 重合触媒のヘテロポリ酸又はその酸性塩
    が下記一般式(1)で示される請求項2記載のポリアセタ
    ール共重合体の製造方法。 【化1】
  4. 【請求項4】 ヘテロポリ酸又はその酸性塩が、リンモ
    リブデン酸、リンタングステン酸、リンモリブドタング
    ステン酸、リンモリブドバナジン酸、リンモリブドタン
    グストバナジン酸、リンタングストバナジン酸、ケイタ
    ングステン酸、ケイモリブデン酸、ケイモリブドタング
    ステン酸、ケイモリブドタングストバナジン酸又はこれ
    らの酸性塩から選ばれた少なくとも一種の化合物である
    請求項2又は3記載のポリアセタール共重合体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 重合触媒のイソポリ酸又はその酸性塩が
    下記一般式(2) 又は(3) で示される請求項2記載のポリ
    アセタール共重合体の製造方法。 xMI 2O・pMV 2O5・yH2O (2) xMI 2O・pMVIO3・yH2O (3) 〔但し、 MI は水素、又はその一部が金属で置換されて
    いてもよい、 MV は周期律表V族のV ,Nb又はTa、 MVI
    は周期律表VI族のCr,Mo,W 又はU 、p は1以上の整
    数、xは1以上の整数、y は0〜50の数を示す。〕
  6. 【請求項6】 イソポリ酸又はその酸性塩が、パラタン
    グステン酸、メタタングステン酸、パラモリブデン酸、
    メタモリブデン酸、パラバナジウム酸、メタバナジウム
    酸またはこれらの酸性塩であるである請求項2又は5記
    載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 コモノマーが、1,3 −ジオキソラン、ジ
    エチレングリコールホルマール、1,4 −ブタンジオール
    ホルマール、エチレンオキサイドから選ばれた少なくと
    も一種である請求項1〜6の何れか1項記載のポリアセ
    タール共重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 未反応モノマーの分離を、減圧吸引して
    気化除去するか、不活性ガスを通して気化除去するか、
    両者を併用して気化除去し、回収することを特徴とする
    請求項1〜7の何れか1項記載のポリアセタール共重合
    体の製造方法。
  9. 【請求項9】 連続重合装置の排出口又はその近傍に、
    減圧吸引又は不活性ガス流通機構を設け、排出重合体混
    合物中の未反応モノマーを気化除去して、分離捕集し、
    排出重合体混合物中のモノマー含有量を5重量%以下と
    することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載の
    ポリアセタール共重合体の製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも2段以上の重合装置を用
    い、前段の重合装置で重合率60%以上(対全モノマー)
    まで重合を行い、後段の重合装置で更に重合反応を継続
    すると同時に未反応モノマーを気化除去して回収し、後
    段の重合装置より残存モノマー含量5重量%以下の粗重
    合体を排出させることを特徴とする請求項1〜9の何れ
    か1項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 重合反応混合物が、粒径3mm以下の粒
    度を少なくとも90%以上含む粉砕された状態で未反応モ
    ノマーの気化除去を行なう請求項1〜10の何れか1項
    記載のポリセタール共重合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 重合系から気化、除去し、回収した未
    反応モノマーを、再使用する請求項1〜11の何れか1
    項記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12の何れか1項記載の方
    法により重合した残存モノマー含量5重量%以下の粗重
    合体に、触媒の失活剤として塩基性物質を加えて粗重合
    体に接触させ触媒を失活させることを特徴とするポリア
    セタール共重合体の製造方法。
  14. 【請求項14】 触媒失活剤として、塩基性ガスを粗重
    合体に接触させて触媒を失活させ、次いでその重合体を
    洗浄することなく加熱溶融処理することを特徴とする請
    求項13記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  15. 【請求項15】 触媒の失活剤としての塩基性ガスが、
    アンモニア及び/又は沸点 150℃以下のアミン化合物で
    ある請求項14記載のポリアセタール共重合体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 失活剤として塩基性化合物を含む失活
    剤溶液を、粗重合体に対し0.3 〜7重量%の量で加え、
    洗浄することなく加熱溶融処理することを特徴とする請
    求項13記載のポリアセタール共重合体の製造方法。
  17. 【請求項17】 触媒の失活剤としての塩基性化合物を
    含む溶液が、アンモニア、アミン化合物、あるいはアル
    カリまたはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、無機
    塩または有機酸塩より選ばれた少なくとも一種又は二種
    以上からなる塩基性化合物を含む水溶液または有機溶剤
    溶液である請求項16記載のポリアセタール共重合体の
    製造方法。
  18. 【請求項18】 重合後の粗重合体が、粒径3mm以下の
    粒度を少なくとも90%以上含む粉砕された状態で触媒の
    失活処理を行なう請求項13〜17の何れか1項記載の
    ポリアセタール共重合体の製造方法。
  19. 【請求項19】 加熱溶融処理を安定剤の存在下で行う
    請求項14〜18の何れか1項記載のポリアセタール共
    重合体の製造方法。
  20. 【請求項20】 加熱溶融処理を、重合体に対し 0.1〜
    7重量%の水の存在下で行う請求項14〜19記載のポ
    リアセタール共重合体の製造方法。
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