JPH09278209A - 給紙カセット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給紙カセットに設けるさばきガイド１４の取
り付け、取り外しを容易とする。 【解決手段】 カセット本体１２のさばきガイド１４の
装着部分の後ろ側に、さばきガイド１４の後面に溝形状
に形成された後側被案内面を支持する後側案内部２１ａ
と、さばきガイド１４に形成されているストッパ用突起
１４ｂを係止する係止部２１ｂを設け、前面側にはスト
ッパ用突起１４ｂよりも低い位置にさばきガイド１４の
前側被案内面１４ａを支持する前側案内部２３を設け、
更にばね１５をさばきガイド１４の前側を押し上げるよ
うに配置し、さばきガイド１４を後側案内部２１ａ、係
止部２１ｂ、前側案内部２３に押し付けた状態で保持す
る構成とする。取り外しの際には、さばきガイド１４を
少し押し込みながら手前側に倒すことでストッパ用突起
１４ｂを係止部２１ｂから外すことができ、簡単に取り
外しできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ、複
写機、プリンター等に記録紙をセットするために使用す
る給紙カセットに関し、特に、装置側に設けている給紙
ローラに押し付けられて記録紙の重送を防止する分離パ
ッドを備えた給紙カセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の給紙カセットは、図１４、
図１５に示すように、カセット本体１と、記録紙２を支
持して押し上げる底板３と、装置側に設けている給紙ロ
ーラ４に押し付けられる分離パッド５を上面に備えたさ
ばきガイド６と、そのさばきガイド６を給紙ローラ４に
押し付けるばね７等を備えている。このさばきガイド６
は、下端に爪６ａを備えた一対の脚６ｂを有しており、
その脚６ｂをカセット本体１に形成している貫通孔８に
挿入することで、カセット本体１に取り付けられてい
る。そして、この給紙カセットを装置に装着した状態で
は、さばきガイド６がばね７で給紙ローラ４に押し付け
られ、記録紙２の重送を防止しており、また、給紙カセ
ットを装置から外した状態では、脚６ｂの下端の爪６ａ
がカセット本体１の貫通孔８の下端周縁に引っ掛かるこ
とで、さばきガイド６が上方に飛び出さないようにして
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる構成で
は、さばきガイド６の取り外しの際に、爪６ａを脚６ｂ
の中心方向に押し込んで貫通孔８に通過させうる状態と
する必要があり、狭い場所で小さい爪６ａを押し込む作
業はきわめて困難であり、また、爪６ａを押し込んだ途
端に、ばね７の力によりさばきガイド６が飛んでしまっ
たりする場合があり、保守等において不便であった。

【０００４】本発明は、上述の問題点に鑑みて為された
もので、さばきガイドをカセット本体に対して容易に着
脱可能な給紙カセットを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解決するために、カセット本体にさばきガイドを挿入さ
せる空間を形成し、その空間の後ろ側に、さばきガイド
の後面に形成されている後側被案内面を案内する後側案
内部と、さばきガイドのストッパ用突起を係止する係止
部を設け、前記空間の前側に、前記係止部よりも低い位
置にさばきガイドの前面に形成されている前側被案内面
を案内する前側案内部を設け、更にさばきガイドを、そ
のさばきガイドの中心よりも前側で上方に押し上げるよ
うにばねを配置するという構成としたものである。な
お、本明細書において、用語「前」、「後」とは、さば
きガイドをカセット本体にセットされた記録紙側から見
た状態について表現したものである。

【０００６】本発明は上記したように、さばきガイドの
前側被案内面を案内する前側案内部が、さばきガイドの
後側被案内面を案内する後側案内部よりも低い位置に配
置されているので、さばきガイドを少し押し込んで手前
側に倒し、次いで引き出すことにより、さばきガイドの
ストッパ用突起をカセット本体の係止部から外して引き
出すことができ、きわめて簡単にさばきガイドを取り外
すことができ、また、その逆の動作で取り付けを行うこ
とができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の給紙カセットは、カセッ
ト本体と、そのカセット本体に着脱可能に取り付けら
れ、上面に分離パッドを備えたさばきガイドと、そのさ
ばきガイドを上方に押し上げるように配置されるばねと
を備えた給紙カセットにおいて、さばきガイドの後ろ側
に後側被案内面とその下端のストッパ用突起を、前側に
前側被案内面を形成し、一方、カセット本体には、さば
きガイドを挿入させる空間の後ろ側に、さばきガイドの
後側被案内面を案内する後側案内部とストッパ用突起を
係止する係止部を設け、前記空間の前側には、前記係止
部よりも低い位置にさばきガイドの前側被案内面を案内
する前側案内部を設けておき、更に前記ばねを、さばき
ガイドを、そのさばきガイドの中心よりも前側で上方に
押し上げるように配置するという構成としたものであ
る。

【０００８】本発明の給紙カセットは上述構成であるの
で、カセット本体に装着されたさばきガイドは、その前
後面を前側案内部、後側案内部でガイドされ、一定の姿
勢でばねによって押し上げられており、ファクシミリ等
の装置にセットした時には給紙ローラに押し付けられ、
装置から外した状態ではさばきガイドのストッパ用突起
が係止部に引っ掛かることで外れることなく定位置に保
持されている。このさばきガイドを取り外す際には、ば
ねを押し込みながらさばきガイドを押し込み且つ手前側
に倒し、次いで引き出せば、さばきガイドのストッパ用
突起をカセット本体の係止部から外して引き出すことが
でき、きわめて簡単にさばきガイドを取り外すことがで
き、また、その逆の動作で取り付けを行うことができ
る。

【０００９】

【実施例】以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説
明する。図１は本発明の一実施例による給紙カセットを
装置内に取り付けた状態で、その主要部分を示す概略断
面図、図２はその給紙カセットの概略斜視図、図３はそ
の給紙カセットを、主要な部品を分解した状態で示す概
略斜視図であり、図１４、図１５に示す従来例と同一部
品には同一符号を付して示している。全体を参照符号１
１で示す給紙カセットは、カセット本体１１と、支持し
た記録紙２を給紙ローラ４に押し付けるように持ち上げ
る底板３と、上面に分離パッド１３を備え、給紙ローラ
４に押し付けられるように設けられたさばきガイド１４
と、そのさばきガイド１４を上方に押し上げるばね１５
と、さばきガイド１４をカセット本体１２から外れない
ように拘束する止め具１６などを有している。

【００１０】さばきガイド１４はカセット本体１２に着
脱可能に取り付けられるものであり、図４〜図７に示す
ように、パッド取付部材１４Ａとそれに連結された脚部
１４Ｂを備えており、パッド取付部材１４Ａの上面にゴ
ム板からなる分離パッド１３と、記録紙のガイド面を形
成する金属板１８が取り付けられている。更に、さばき
ガイド１４の後面には、上下に延びる２本の溝１４ａが
形成され、その溝１４ａの底面で後側被案内面を形成す
ると共に、その下端に横方向に突出するストッパ用突起
１４ｂが形成されている。また、さばきガイド１４の前
面には、少なくともストッパ用突起１４ｂよりも低い位
置まで延びる平坦な前側被案内面１４ｃが形成されてい
る。更に、さばきガイド１４の前側被案内面１４ｃより
も前側に凸部１４ｄが形成されており、その凸部１４ｄ
にばね１５の一端を取り付けるようになっている。

【００１１】一方、カセット本体１２のさばきガイド装
着部分には、図７〜図９に示すように、さばきガイド１
４を挿入させる空間２０が形成されており、その空間２
０の後ろ側には、さばきガイド１４の溝１４ａに対応す
る位置に２つのリブ２１が形成されている。このリブ２
１は先端に斜め下方に延びる後側案内部２１ａを有し且
つその下端に係止部２１ｂを形成している。この後側案
内部２１ａはさばきガイド１４の後面の溝１４ａの底面
の後側被案内面を案内するためのものであり、また、係
止部２１ｂはさばきガイド１４の後面のストッパ用突起
１４ｂに係止して抜けないように拘束するためのもので
ある。一方、空間２０の前側には、後ろ側の係止部２１
ｂよりも低い位置に、さばきガイド１４の前側被案内面
１４ｃを案内する前側案内部２３が形成されており、そ
の前側案内部２３の上方は開放された状態となってい
る。

【００１２】前側案内部２３の横には、ばね１５を取り
付けるための凸部２５と、止め具１６を固定するための
溝２６が形成されている。また、その下方には止め具１
６の下端に設けている爪を通すための孔２７（図７参
照）及びその爪を引っかけるための突起２８が形成され
ている。

【００１３】止め具１６は、図１０（ａ）、（ｂ）に示
すように、全体がほぼ矩形状をなしており、その上端に
二つの係止部１６ａを、その下方に爪１６ｂを、下端の
中央に爪１６ｃを有している。これらの爪１６ｂ、１６
ｃは止め具１６をカセット本体１２に取り付ける際に、
カセット本体１２に設けている溝２６及びストッパ用突
起２８（図７参照）にそれぞれ係合させるためのもので
あり、係止部１６ａは、図１に示すように、止め具１６
を所定位置に取り付けた際、さばきガイド１４の前側被
案内面１４ｃに接触し、さばきガイド１４が手前側に倒
れないように拘束するためのものである。

【００１４】なお、図１、図７、図１２等において、３
０は上下動するように設けられたスライドプレートであ
り、下方に移動した時にさばきガイド１４の脚部１４Ｂ
に係合してこれを下方に押し下げる爪部３０ａを有して
いる。このスライドプレート３０は、給紙カセット１１
をファクシミリなどの装置内の所定位置に装着する際
に、下方に移動してさばきガイド１４や記録紙２を押し
下げ、定位置に設けられている給紙ローラ４に干渉しな
いようにするためのものである。

【００１５】以上の構成になる給紙カセット１１につい
て、以下その動作を説明する。カセット本体１２に対し
てさばきガイド１４及びばね１５を取り付ける際には、
図７において、さばきガイド１４の凸部１４ｄにばね１
５を差し込んで保持させ、その状態でさばきガイド１４
を斜め下方に移動させて空間２０内に挿入してゆく。図
１１はさばきガイド１４の挿入途中の状態を示すもので
あり、さばきガイド１４のストッパ用突起１４ｂを後側
案内部２１ａに沿って滑らせながら押し込む。この時の
さばきガイド１４の姿勢は、正常にセットした場合より
も若干前に倒れた状態となるが、前側案内部２３の上方
が大きく開放されているので、このような姿勢を取るこ
とができる。そして、ばね１５の下端をカセット本体１
２側の凸部２５に係合させ、且つさばきガイド１４のス
トッパ用突起１４ｂが係止部２１ｂを通りすぎた時点
で、さばきガイド１４を離す。すると、さばきガイド１
４はばね１５の押し上げ力によって押し上げられ、図１
２に示すように、ストッパ用突起１４ｂが係止部２１ｂ
に引っ掛かり、次いで、そこを支点として矢印Ａで示す
方向に旋回し、結局、さばきガイド１４の後面の溝１４
ａの底面（後側被案内面）が後側案内部２１ａに押し付
けられ、且つ前側被案内面１４ｃが前側案内部２３に押
し付けられた状態で安定する。かくして、さばきガイド
１４はその前後面を前側案内部２３及び後側案内部２１
ａでガイドされた状態で上方に抜けないように保持され
ると共に、必要に応じ押し下げることが可能となる。

【００１６】その後、図１、図１３に示すように、止め
具１６を、その下端の爪１６ｃを孔２７（図７参照）に
通してストッパ用突起２８に係合させ、次いで上部の爪
１６ｂを溝２６に係合させて取り付ける。これにより、
止め具１６の係止部１６ａがさばきガイド１４の前面に
押し当てられることとなり、さばきガイド１４が前側に
不用意に倒れて外れることを防止できる。以上で、さば
きガイド１４及び止め具１６の取り付け作業が終了す
る。

【００１７】この給紙カセット１１をファクシミリなど
の装置にセットする時には、給紙カセット１１を挿入す
る途中でさばきガイド１４の脚部１４Ｂをスライドプレ
ート３０が押し下げ、装置内の所定位置に達した時点で
そのスライドプレート３０が上昇して脚部１４Ｂを解放
する。これにより、さばきガイド１４はばね１５によっ
て押し上げられ、図１に示すように、上面の分離パッド
１３が装置側に設けられている給紙ローラ４に押し付け
られる状態となる。この状態で使用され、記録紙が給紙
ローラ４と分離パッド１３によって１枚ずつ分離されて
給紙される。

【００１８】次に、さばきガイド１４をカセット本体１
２から取り外すには、まず、止め具１６の上端を手前に
引くようにして取り外し、次いで、図１２において、さ
ばきガイド１４を少し押し込みながら手前に、即ち矢印
Ａと反対方向に倒す。これにより、さばきガイド１４の
ストッパ用突起１４ｂがカセット本体１２の係止部２１
ｂから外れるので、その後は斜め上方に引き抜けばよ
い。

【００１９】以上のように、このさばきガイド１４は、
単に空間２０に対して斜め下方に押し込むのみで所定位
置に取り付けることができ、また、取り外しに当たって
は手前側に少し倒して引き抜くことで取り外しを行うこ
とができ、取り付け、取り外しを極めて容易に行うこと
ができる。

【００２０】なお、上記実施例では、さばきガイド１４
を押し上げるためのばねとして、さばきガイド１４の両
端近傍に配置された２本のばね１５を用いているが、使
用するばねの個数は適宜増減可能である。しかし、図示
実施例のように、さばきガイド１４の両端近傍に２本の
ばね１５を配置する構成とすると、そのさばきガイド１
４の両端近傍を２本のばね１５によって押し上げること
となるため、さばきガイド１４の押し上げが安定し、給
紙の際にはバランス良く給紙ローラの力を記録紙に伝え
ることができ、また、このさばきガイド１４を取り付
け、取り外しの際に押し込む際にもさばきガイド１４を
安定して移動させることができる等の利点が得られるの
で、好ましい。また、上記実施例では、さばきガイド１
４の後面に溝１４ａを形成し、その溝１４ａの底面を後
側案内部２１ａで支持させているが、溝１４ａを省略
し、さばきガイド１４の溝の無い後面を後側被案内面と
し、後側案内部２１ａで支持する構成としてもよい。し
かし、図示実施例のように溝１４ａを形成しておくと、
その溝１４ａにリブ２１が入ることで、さばきガイド１
４の横方向の位置を規制することができる利点が得られ
るので好ましい。

【００２１】更に、上記実施例では、さばきガイド１４
の手前に止め具１６を取り付け、さばきガイド１４の前
側被案内面１４ｃを押さえるようにしているが、さばき
ガイド１４は手前側に配置されたばね１５による押し上
げ力によって後側案内部２１ａに押し付けられるように
なっているので、止め具１６が無くても外れることはな
く、このため止め具１６を省略してもよい。しかし、止
め具１６を設けておくと、給紙カセット１１を装置から
取り外した状態においてさばきガイド１４に何らかの物
がぶつかってさばきガイド１４を手前側に倒そうとする
大きい力が作用した時に、止め具１６がさばきガイド１
４を支え、さばきガイド１４が外れるのを防止できる利
点が得られる。

【００２２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、カセット本体にさばきガイドを挿入させる空間を形
成し、その空間の後ろ側に、さばきガイドの後側被案内
面を案内する後側案内部と、さばきガイドのストッパ用
突起を係止する係止部を設け、前記空間の前側に、前記
係止部よりも低い位置にさばきガイドの前側被案内面を
案内する前側案内部を設け、更にさばきガイドを押し上
げるばねを、そのさばきガイドの中心よりも前側で上方
に押し上げるように配置するという構成としたことによ
り、前記空間内の所定位置に保持されているさばきガイ
ドを少し押し込んで手前側に倒し、次いで引き出すとい
う簡単な操作で、さばきガイドのストッパ用突起をカセ
ット本体の係止部から外して引き出すことができ、ま
た、その逆の動作で取り付けを行うことができ、さばき
ガイドの着脱操作を極めて容易とできるという効果を有
している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による給紙カセットを装置に
装着した状態で、その主要部分を示す概略断面図

【図２】本発明の一実施例による給紙カセットの概略斜
視図

【図３】図２に示す給紙カセットを、主要な部品を分解
して示す概略斜視図

【図４】図１に示す給紙カセットに用いているさばきガ
イドの概略斜視図

【図５】図４に示すさばきガイドを後面側から見た概略
斜視図

【図６】図４に示すさばきガイドを、ばねを取り付けた
状態で示す概略後面図

【図７】図１に示す給紙カセットに用いているカセット
本体のさばきガイド装着部分とさばきガイドを、さばき
ガイド装着前の状態で示す概略断面図

【図８】図７に示すカセット本体のさばきガイド装着部
分の概略平面図

【図９】図７に示すカセット本体のさばきガイド装着部
分の概略前面図

【図１０】（ａ）は図１に示す給紙カセットに用いてい
る止め具の概略断面図（ｂ）はその止め具の概略正面図

【図１１】カセット本体のさばきガイド装着部分をさば
きガイド装着途中の状態で示す概略断面図

【図１２】カセット本体のさばきガイド装着部分をさば
きガイド装着後の状態で示す概略断面図

【図１３】カセット本体のさばきガイド装着部分を、さ
ばきガイド、止め具を装着した状態で示す概略前面図

【図１４】従来の給紙カセットのさばきガイド装着部分
の概略断面図

【図１５】図１４に示すさばきガイド装着部分をＸ−Ｘ
方向に見た概略断面図

【符号の説明】

２ 記録紙 ３ 底板 ４ 給紙ローラ １１ 給紙カセット １２ カセット本体 １３ 分離パッド １４ さばきガイド １４ａ 溝（後側被案内面） １４ｂ ストッパ用突起 １４ｃ 前側被案内面 １５ ばね １６ 止め具 ２０ 空間 ２１ リブ ２１ａ 後側案内部 ２１ｂ 係止部 ２３ 前側案内部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カセット本体と、そのカセット本体に着
   脱可能に取り付けられ、上面に分離パッドを備えたさば
   きガイドと、そのさばきガイドを上方に押し上げるよう
   に配置されるばねとを備え、前記さばきガイドは後ろ側
   に後側被案内面とその下端のストッパ用突起を、前側に
   前側被案内面を有しており、前記カセット本体は、さば
   きガイドを挿入させる空間と、その空間の後ろ側に設け
   られ、さばきガイドの前記後側被案内面を案内する後側
   案内部と前記ストッパ用突起を係止する係止部と、前記
   空間の前側に且つ前記係止部よりも低い位置に設けら
   れ、前記さばきガイドの前側被案内面を案内する前側案
   内部を有しており、更に前記ばねは、前記さばきガイド
   を、そのさばきガイドの中心よりも前側で上方に押し上
   げるように配置されていることを特徴とする給紙カセッ
   ト。