JPH09277707A - レーザ印字用媒体 - Google Patents
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Abstract
ことができ、かつ、耐光性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品
性等に優れたレーザ印字用媒体を提供する。 【解決手段】 少なくとも下地層と隠蔽層をこの順に基
材の一方の面に形成してレーザ印字用媒体とし、下地層
はレーザ吸収性を有し、隠蔽層は金属粉と白色顔料を含
有するものとし、レーザ印字用媒体に照射されたレーザ
がレーザ吸収性を有する下地層において吸収され、この
下地層が発熱・破壊を生じてレーザ照射部位の隠蔽層を
除去することにより、隠蔽層のレーザ非照射領域と、隠
蔽層が除去されたレーザ照射部位との間に明度を生じさ
せて、レーザ照射部位の印字を鮮明に視認できるように
した。
Description
係り、特にレーザ照射によって鮮明で、かつ耐光性、耐
擦傷性、耐水性、耐薬品性等に優れた印字を高速で行う
ことができるレーザ印字用媒体に関する。
方式として、従来から印刷方式、熱転写方式、インクジ
ェット方式等が使用されている。
のインキを被印字体に転移して乾燥することにより印字
するものである。このため、版の交換やインキの補充、
粘度管理等の煩雑な作業が要求され、また、インキの乾
燥に時間を要し、高速ラインでの被印字体への印字、あ
るいは、小ロット対応には限界がある。
サーマルヘッドプリンターでインキリボン上のインキを
被印字体に転写することにより印字するものであり、上
記の印刷方式と異なり液状のインキを使用しないため、
インキの補充、粘度管理等の煩雑な作業が不要である。
しかし、定期的なインキリボンの交換が必要なため、高
速ラインでの被印字体への印字には限界があり、また、
被印字体の形状に制約があり、また、印刷方式に比べて
印字コストの増大を来すという問題がある。
クを微小口径のノズルから噴出して被印字体に付着させ
ることにより印字をおこなうものである。このインクジ
ェット方式は、高速印字が可能であり、また、印字が鮮
明なため、高速ラインでの被印字体への印字、あるい
は、小ロット対応が可能である。しかし、例えば、食品
の充填包装を行う高速ラインにおいて、被印字体である
ラベル、包装材料等に製造年月日、賞味期限、ロット番
号、製造工場等の情報をインクジェット方式により印字
する場合、充填包装ライン内で液状のインクを使用する
ことによる衛生上の問題がある。さらに、インクジェッ
ト方式は、その機構上、インク交換等のメンテナンス性
に問題があり、また、印字されたインクの乾燥を速める
ために溶剤系のインクを使用すると、ノズル詰まりが生
じ易くなり印字不良が発生し、一方、ノズル詰まりの生
じ難い水溶性インクを使用すると、印字の耐水性が低下
するという問題がある。
場合、上記のような各印字方式における問題点の加え
て、被印字体自体に厳しい要求がなされる。すなわち、
一般に飲料等の瓶詰めラインは高速化されており、内容
物がホット充填されるものが多く、充填、密封されラベ
ルが貼られた瓶は搬送コンベヤーにより搬送されるが、
この際に、瓶どうしが接触したり、また、瓶を保護する
ための瓶用コート液が瓶表面に塗布され、さらに、冷水
に浸漬して冷却される場合がある。したがって、瓶に貼
付されたラベルも極めて厳しい環境におかれることにな
り、このような環境に耐えられることが被印字体である
ラベルに要求される。
ルとしては、例えば、周囲に製造年月日等の表示内容
が絵柄等とともに予め印刷されてあり、飲料等の充填時
に該当箇所にノッチ(切欠き)を入れて表示するラベ
ル、ラベルの印字領域に、レーザ照射により発色する
インキを予め塗布したラベル、ラベルの印字領域に、
レーザ照射部分がエネルギーを吸収して発熱・破壊され
除去可能な着色インキ層を備え、この印字領域上にレー
ザを照射して文字、記号等の形状に着色インキ層を除去
して、非除去箇所との色の対比で印字するラベル等が使
用されている。
のラベルは、ノッチ(切欠き)を入れて表示する際に、
切りカスが発生すること、瓶に貼付されたラベルが、上
記ノッチ(切欠き)部分をきっかけとして破れを生じ易
い等の問題がある。
るが、着色インキ層の耐光性、耐薬品性等が不十分であ
り、特に紫外線に曝された場合、変色を生じるおそれが
ある。これを防止するためにレーザ発色性インキ層上に
オーバープリント層を塗布した場合、過度のレーザ照射
によりオーバープリント層が破壊されると、ラベル貼付
後の瓶コート液の塗布等により印字の消色が生じるの
で、印字の際のレーザの照射条件の調整が厳しいものに
なるという問題がある。
能であるものの印字の鮮明度が不十分であり、また、印
字部位の着色インキ層が完全に除去されるので、例え
ば、着色インキ層上にオーバープリント層が形成されて
いても、印字部位の基材が露出されることになり、この
印字部位における耐擦傷性、耐水性の低下が問題とな
る。
れたものであり、レーザ照射によって鮮明な印字を高速
で行うことができ、かつ、耐光性、耐擦傷性、耐水性、
耐薬品性等に優れたレーザ印字用媒体を提供することを
目的とする。
るために、本発明は基材と、該基材の一方の面に少なく
とも下地層と隠蔽層とをこの順に積層して備え、前記下
地層はレーザ吸収性を有し、前記隠蔽層は金属粉と白色
顔料を含有するような構成とした。
隠蔽層が前記金属粉を3〜10重量%の範囲で含有する
ような構成とした。
金属粉がアルミニウム粉であるような構成とし、さら
に、このアルミニウム粉がノンリーフィングタイプのア
ルミニウム粉であるような構成とした。
白色顔料が酸化チタンであるような構成とした。
下地層がカーボンブラックを含有するような構成とし
た。
記隠蔽層上にオーバープリント層を備えるような構成と
した。
体に照射されたレーザは、レーザ吸収性を有する下地層
において吸収され、この下地層が発熱・破壊を生じて、
レーザ照射部位の隠蔽層を除去し、これにより、金属粉
と白色顔料を含有する隠蔽層のレーザ非照射領域と、隠
蔽層が除去されたレーザ照射部位との明度に差が生じ
て、レーザ照射部位の印字が鮮明に視認される。
ついて説明する。
形態を示す概略断面図である。図1において、本発明の
レーザ印字用媒体1は、基材2上に少なくとも下地層3
と隠蔽層4が積層されて構成されている。
紙、板紙等の単体、あるいは、これらの基材の下地層形
成面側にアルミニウム箔や樹脂フィルムをラミネートし
た基材、さらに、アルミニウムを蒸着した基材、および
樹脂フィルムの単体あるいは積層体等を使用することが
できる。
は、印字箇所に照射されたレーザを吸収して発熱・破壊
を生じることにより、レーザ照射部位の隠蔽層4を除去
するとともに、下地層3は基材2上に残存して基材層2
を保護し印字箇所の耐光性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品
性等を維持する作用をなすものである。
ーザ吸収性を有するカーボンブラックを含有した層とす
ることができる。この場合、バインダーとしては、ポリ
アミド系樹脂、フェノール系樹脂、アルキド系樹脂、ビ
ニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセルロース等、あ
るいは、これらの混合物等を使用することができ、下地
層3におけるカーボンブラックの含有量は5〜15重量
%の範囲とすることが好ましい。カーボンブラックの含
有量が5重量%未満であると、下地層3におけるレーザ
吸収性が不十分であり、上記のような隠蔽層4の除去が
良好に行えない。また、カーボンブラックの含有量が1
5重量%を超えると、下地層3におけるレーザ吸収によ
る発熱・破壊が過度となり印字が不鮮明になるととも
に、印字箇所の下地層3の残存量が少なくなって印字箇
所の耐光性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性等の低下を来
すので好ましくない。
ー中にカーボンブラック以外のレーザ吸収性を有する所
望の色材を含有した着色層としてもよい。さらに、下地
層3は、上記のようなバインダー中にレーザ吸収性を有
するカーボンブラックとともに、所望の色材を含有した
着色層としてもよい。この場合、使用する色材は公知の
顔料、染料等のいずれでもよい。
レーザ吸収性の少ない層であり、下地層3を確実に隠蔽
するとともに、上記のようにレーザ照射により除去され
て下地層3が現れた印字部位とレーザ非照射領域との間
に視認可能な明度差を生じさせる作用をなすものであ
る。
属粉と白色顔料を含有した層とすることができる。バイ
ンダーとしては、ポリアミド樹脂、フェノール系樹脂、
アルキド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニト
ロセルロース等、あるいは、これらの混合物等を使用す
ることができる。また、金属粉としては、ノンリーフィ
ングタイプのアルミニウム粉、ブロンズ粉、パール、金
粉、銀粉、銅粉、ジルコニウム、鉄粉等の1種または2
種以上を使用することができる。このような金属粉は、
隠蔽層4中に3〜10重量%の範囲で含有することが好
ましい。金属粉の含有量が3重量%未満であると、隠蔽
層4の隠蔽作用が不十分となり、また、10重量%を超
えると、レーザ照射による印字において隠蔽層4が除去
される際の発熱が多くなり好ましくない。また、白色顔
料は、レーザ吸収性の少ない酸化チタン、亜鉛華、炭酸
カルシウム、クレー、硫酸バリウム、アルミナホワイト
等の1種または2種以上を使用することができ、隠蔽層
4中に10〜40重量%の範囲で含有することが好まし
い。
照射により印字を行うと、隠蔽層4に照射されたレーザ
は、隠蔽層4中の金属粉や白色顔料の間隙部を透過し、
あるいは金属粉や白色顔料における反射により隠蔽層4
を通過して下地層3に到達する。そして、印字箇所に照
射されたレーザは下地層3で吸収されて下地層3の発熱
・破壊が生じ、図2に示されるようにレーザ照射部位の
隠蔽層4が除去されるとともに、下地層3の一部が基材
2上に残存する。これにより、印字箇所に現れた下地層
3と隠蔽層4のレーザ非照射領域との間に明度差が生じ
て、レーザ照射部位の印字を鮮明に視認することができ
る。また、印字箇所であるレーザ照射部位には下地層3
が残留して基材2を保護するので、印字後も耐光性、耐
擦傷性、耐水性、耐薬品性等が極めて高い状態で維持さ
れる。
施形態を示す概略断面図である。図3において、本発明
のレーザ印字用媒体11は、基材12上に下地層13と
隠蔽層14が積層されて構成されており、下地層13は
基材12側に形成された着色層13bと隠蔽層14側に
形成されたレーザ吸収層13aとの2層からなる多層構
造を備えている。
地層13がレーザ吸収層13aと着色層13bとの2層
からなる点で上述のレーザ印字用媒体1と異なる。この
下地層13は、照射されたレーザを吸収して発熱・破壊
が生じレーザ照射部位の隠蔽層14を除去する作用をレ
ーザ吸収層13aにもたせ、レーザ照射部位において基
材12上に残存し、隠蔽層14のレーザ非照射領域との
間に明度差が生じさせてレーザ照射部位の印字を鮮明に
視認させる作用と、基材層12を保護して印字箇所の耐
光性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品性等を維持する作用と
を着色層13bにもたせたものである。
収層13aは、バインダー中にレーザ吸収性を有する物
質を含有する層であれば、特に限定されないが、カーボ
ンブラックを含有する層であればより好ましい。この場
合、バインダーとしては、上述のレーザ印字用媒体1の
下地層3において挙げたバインダーと同様のバインダー
を使用することができ、レーザ吸収層13aにおけるカ
ーボンブラックの含有量は5〜15重量%の範囲とする
ことが好ましい。カーボンブラックの含有量が5重量%
未満であると、レーザ吸収層13aにおけるレーザ吸収
性が不十分であり、印字箇所の隠蔽層14の除去が良好
に行えない。また、カーボンブラックの含有量が15重
量%を超えると、レーザ吸収層13aにおけるレーザ吸
収による発熱・破壊が過度となり、印字が不鮮明になる
とともに、隠蔽層14が除去される際の発熱が多くなり
好ましくない。
は、上記のようなバインダーにカーボンブラック以外の
レーザ吸収性の少ない色材を含有させて調色した層とす
ることができる。使用する色材は公知の顔料、染料等の
いずれでもよく、着色層13bにおける色材の含有量は
5〜15重量%の範囲とすることができる。
12および隠蔽層14は、上述のレーザ印字用媒体1を
構成する基材2および隠蔽層4と同様とすることができ
るので、ここでの説明は省略する。
ザ照射により印字を行うと、隠蔽層14に照射されたレ
ーザは、隠蔽層14中の金属粉や白色顔料の間隙部を透
過し、あるいは金属粉や白色顔料における反射により隠
蔽層14を通過して下地層13に到達する。そして、印
字箇所に照射されたレーザは下地層13のレーザ吸収層
13aで吸収されて発熱・破壊が生じ、図4に示される
ようにレーザ照射部位の隠蔽層14が除去されるととも
に、下地層13を構成する着色層13bが基材12上に
残存する。これにより、印字箇所に現れた下地層13の
着色層13bと隠蔽層14のレーザ非照射領域との間に
明度差が生じて、レーザ照射部位の印字を鮮明に視認す
ることができる。また、印字箇所であるレーザ照射部位
には下地層13の着色層13bが存在して基材2を保護
するので、印字後も耐光性、耐擦傷性、耐水性、耐薬品
性等が極めて高い状態で維持される。
は、耐擦傷性等の必要な耐性を付与するために、図5に
示されるように隠蔽層14上にオーバープリント層15
を備えるものであってもよい。オーバープリント層15
は、硝化綿、ポリアミド樹脂、ワックス、ロジン系樹
脂、マイレン酸系樹脂、あるいは、これらの混合物等を
用いて形成することができる。尚、このようなオーバー
プリント層は、図1に示されるような本発明のレーザ印
字用媒体の隠蔽層上に形成してもよいことは勿論であ
る。
層を、例えば、含有する金属粉の量あるいは種類が異な
る2層以上の層を積層した構成としてもよい。
字領域以外の領域に所望の絵柄等を印刷等により形成し
たものであってもよい。
使用できるレーザとしては、例えば、波長10.6μm
の炭酸ガスレーザを挙げることができる。この波長のレ
ーザは、カーボンブラックには効果的に吸収され、か
つ、金属粉、白色顔料およびカーボンブラック以外の色
材にはあまり吸収されず、したがって、上述のような印
字を行う際に生じる発熱量が少ないという利点がある。
また、レーザの照射強度は、例えば、上記の炭酸ガスレ
ーザを使用した場合、0.5〜2.0J/cm2の範囲
で調整することができる。このようなレーザを出力調整
して集光し、文字等のパターン状に照射することによ
り、下地層がレーザを吸収して、発熱・溶融・ミスト
化、あるいは、発熱・分解・灰化し、隠蔽層をパターン
状に除去することができる。
明する。 (実施例1)基材としてのアルミニウム蒸着紙(本州製
紙(株)製)のアルミニウム蒸着面上に、ポリアミド系
樹脂をバインダーとしカーボンブラックを12重量%含
有する墨インキ(ザ・インクテック(株)製)を使用し
てグラビア印刷法により下地層(厚さ1μm)を形成し
た。
脂をバインダーとし、粒径12μmのノンリーフィング
タイプのアルミニウム粉を6重量%、白色顔料としての
酸化チタンを30重量%含有する隠蔽層用インキ(ザ・
インクテック(株)製)を使用してグラビア印刷法によ
り隠蔽層(厚さ1μm)を形成した。さらに、この隠蔽
層上に、硝化綿を18重量%含有するオーバープリント
ニスを使用してグラビア印刷法にて厚み約1μmのオー
バープリント層(OP層)を形成して、下記の層構成の
レーザ印字用媒体を作製した。
アルミニウム蒸着紙 (実施例2)カーボンブラックを含有する墨インキの代
わりに、ポリアミド系樹脂をバインダーとし黄、紅、藍
の有機顔料を含有(含有量10重量%)する調色墨イン
キ(ザ・インクテック(株)製)を使用した他は、実施
例1と同様にして、下記の層構成のレーザ印字用媒体を
作製した。
ミニウム蒸着紙 (実施例3)実施例2と同様にして、アルミニウム蒸着
紙のアルミニウム蒸着面上に、調色墨インキ(ザ・イン
クテック(株)製)を使用しグラビア印刷法により調色
墨の着色層(厚さ1μm)を形成し、この着色層上に実
施例1と同様の墨インキ(ザ・インクテック(株)製)
を使用してグラビア印刷法によりレーザ吸収層(厚さ1
μm)を形成した。これにより、基材であるアルミニウ
ム蒸着紙上に着色層とレーザ吸収層の2層構造の下地層
を形成した。
収層上に、実施例1と同様の隠蔽層用インキ(ザ・イン
クテック(株)製)を使用してグラビア印刷法により隠
蔽層(厚さ1μm)を形成した。さらに、この隠蔽層上
に、硝化綿を18重量%含有するオーバープリントニス
を使用してグラビア印刷法にて厚み約1μmのオーバー
プリント層(OP層)を形成して、図5と同様の下記の
層構成のレーザ印字用媒体を作製した。
色墨)/アルミニウム蒸着紙 (実施例4)調色墨インキの代わりに、ポリアミド系樹
脂をバインダーとし紅の有機顔料を含有(含有量10重
量%)する紅インキ(ザ・インクテック(株)製)を使
用した他は、実施例3と同様にして、下記の層構成のレ
ーザ印字用媒体を作製した。
紅)/アルミニウム蒸着紙 (比較例1)基材としてのアルミニウム蒸着紙(本州製
紙(株)製)のアルミニウム蒸着面上に、ポリアミド系
樹脂をバインダーとしカーボンブラックを12重量%含
有する墨インキ(ザ・インクテック(株)製)を使用し
てグラビア印刷法により下地層(厚さ1μm)を形成し
た。
量%含有するオーバープリントニスを使用してグラビア
印刷法にて厚み約1μmのオーバープリント層(OP
層)を形成して、下記の層構成のレーザ印字用媒体を作
製した。
ウム蒸着紙 (比較例2)基材としてのアルミニウム蒸着紙(本州製
紙(株)製)のアルミニウム蒸着面上に、発色剤、顕色
剤および増感剤を含有するロイコ系レーザ発色インキを
使用してグラビア印刷法によりレーザ発色層(厚さ1μ
m)を形成した。
18重量%含有するオーバープリントニスを使用してグ
ラビア印刷法にて厚み約1μmのオーバープリント層
(OP層)を形成して、下記の層構成のレーザ印字用媒
体を作製した。
紙 上述のように作製したレーザ印字用媒体(実施例1〜
4、比較例1〜2)について下記の評価試験を行い、そ
の結果を下記の表1に示した。印字適性の評価 レーザ印字用媒体のOP層上から、TEA型炭酸ガスレ
ーザ装置(ルモニクス社(カナダ)製LASERMAR
K−920)を使用して照射エネルギー0.8J/cm
2 でメタルマスクを通し1ショット照射してマーキング
し、この照射サンプルの文字視認性を下記の評価基準で
評価した。
本/分の速度で流しながら、TEA型炭酸ガスレーザ装
置(ルモニクス社(カナダ)製LASERMARK−9
20)を使用して照射エネルギー0.8J/cm2 でレ
ーザ印字用媒体に印字を行い、この際、非接触型赤外線
温度計(インフラメトリックス(株)製PM−300)
で印字面の温度を測定した。耐瓶コート液適性の評価 上記の印字適性評価においてマーキングしたレーザ印字
用媒体に、シリコン系の瓶コート液を塗布し、30分後
の状態を観察して下記の基準で評価した。
る ×:完全に侵されて、基材のアルミニウム蒸着面が露出
する耐候性の評価 キセノンウェザーメーター(スガ試験機(株)製)を使
用し、上記の印字適性評価においてマーキングしたレー
ザ印字用媒体に出力320W/m2 で可視光、紫外線を
24時間照射し、表面状態を観察して下記の基準で評価
した。
消失
る実施例1〜4は、いずれも優れた印字適性、耐瓶コー
ト液性、耐候性を有するものであった。また、印字時の
発熱は、実施例1〜4のいずれのレーザ印用字媒体も実
用上問題のないレベルであった。
体は、耐瓶コート液性、耐候性は優れるものの、印字適
性が悪く実用に供し得るものではなかった。
字適性が良好で印字時の発熱も低いが、瓶コート液によ
るインキの脱落、印字の消失が認められ、また、耐候性
も印字部、非印字部ともに黄色へ変色し、一部印字の消
失が認められた。
なくともレーザ吸収性を有する下地層と、金属粉と白色
顔料を含有する隠蔽層をこの順に基材の一方の面に形成
してレーザ印字用媒体とするので、レーザ印字用媒体に
照射されたレーザがレーザ吸収性を有する下地層におい
て吸収され、この下地層が発熱・破壊を生じることによ
りレーザ照射部位の隠蔽層が除去され、このように隠蔽
層が除去されたレーザ照射部位に現れた下地層に対し
て、隠蔽層は金属粉と白色顔料を含有するため、そのレ
ーザ非照射領域と下地層との間に明度差が生じて、レー
ザ照射部位の印字を鮮明に視認することができる。ま
た、印字箇所であるレーザ照射部位には下地層が残留し
て基材を保護するので、印字後も耐光性、耐擦傷性、耐
水性、耐薬品性等が極めて高い状態で維持される。
概略断面図である。
状態を示す概略断面図である。
す概略断面図である。
状態を示す概略断面図である。
す概略断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 基材と、該基材の一方の面に少なくとも
下地層と隠蔽層とをこの順に積層して備え、前記下地層
はレーザ吸収性を有し、前記隠蔽層は金属粉と白色顔料
を含有することを特徴とするレーザ印字用媒体。 - 【請求項2】 前記隠蔽層は前記金属粉を3〜10重量
%の範囲で含有することを特徴とする請求項1に記載の
レーザ印字用媒体。 - 【請求項3】 前記金属粉はアルミニウム粉であること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ印
字用媒体。 - 【請求項4】 前記アルミニウム粉はノンリーフィング
タイプのアルミニウム粉であることを特徴とする請求項
3に記載のレーザ印字用媒体。 - 【請求項5】 前記白色顔料は酸化チタンであることを
特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のレ
ーザ印字用媒体。 - 【請求項6】 前記下地層はカーボンブラックを含有す
ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに
記載のレーザ印字用媒体。 - 【請求項7】 前記隠蔽層上にオーバープリント層を備
えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか
に記載のレーザ印字用媒体。
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