JPH09276404A - 薬剤充填済み注射用容器の製造法 - Google Patents

薬剤充填済み注射用容器の製造法

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JPH09276404A
JPH09276404A JP9528896A JP9528896A JPH09276404A JP H09276404 A JPH09276404 A JP H09276404A JP 9528896 A JP9528896 A JP 9528896A JP 9528896 A JP9528896 A JP 9528896A JP H09276404 A JPH09276404 A JP H09276404A
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drug
container
vessel
sterilization
injection
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Masahito Kamibayashi
將人 上林
Masaaki Kasai
正秋 笠井
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Terumo Corp
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価で多目的に使え、かつ容器の変形や破壊と
薬剤の品質の劣化を防止できる薬剤充填済み注射用容器
の製造法を提供することを目的とする。 【解決手段】容器外部と少なくとも1ケ所以上の連通可
能な構造を有する注射用容器を滅菌する工程又は無菌的
に該注射用容器を成形する工程のいずれかからなる工程
(A)と、薬剤を高周波滅菌する工程(B)とを有し、更に
高周波滅菌された薬剤を滅菌された該注射用容器に充填
し密封する充填・密封工程を有する薬剤充填済み注射用
容器の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器外部と少なく
とも1ケ所以上の連通可能な構造を有する薬剤充填済み
容器の高周波 (マイクロ波) による滅菌工程を含む製造
法に関し、更に詳しくは、抗悪性腫瘍薬などの細胞毒性
薬剤、救命救急用薬剤、ビタミン剤、抗生物質、輸液製
剤、ワクチンなどの注射を目的とする薬剤充填済み容器
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】両端が開口した管体の一端がプランジャ
ーロッドの押圧によって水密・気密に接動可能なガスケ
ットにより閉鎖されており、他の開口部(例えば、ノズ
ル)を封止してなる外筒に薬剤を充填し、シリンジ内部
と注射針とを連通できる薬剤充填済み注射製剤の包装形
態は、いわゆるプレフィルドシリンジとして知られてい
る。
【0003】充填済み注射製剤における他の例には、プ
ラスチックバッグなどを容器とする輸液関連製剤があ
り、この製剤に希釈あるいは溶解を目的とする医薬品が
組み込まれたキット製品の概念が医薬品製造指針199
4年版 252-254ページ(薬業時報社発行)で示されれてい
る。
【0004】プレフィルドシリンジに用いるディスポー
ザブル注射器の構造概念図の例は、医薬品開発基礎講座
XI 薬剤製造法(下) 651-654ページ(1981年、地人書館発
行)および医薬品の開発12.製剤素材II 532ページ(19
90年、広川書店発行)などの刊行物に記載されている。
【0005】プレフィルドシリンジの公知例は、特公昭
50-8273号公報、特公昭52-8634号公報、特公昭56-12140
号公報、特開昭59-120166号公報、実公昭52-42064号公
報と実公昭53-49268号公報、実開平2-55958号公報、特
開平6-142203号公報、特開平7-299141号公報などに開示
されている。
【0006】薬液を充填したプラスチック注射器の例
は、Hicksほかによる文献(AmericanJounal Hospital P
harmacol. Vol.29 page210-215(1972))、特開平7-2319
36号公報などに記載されている。
【0007】高圧蒸気滅菌法を用いた薬剤充填済み注射
器の製造法は、特開平7-184999号公報、実公昭52-22876
号公報、実公昭63-7242号公報、特開昭62-194886号公
報、特開平5-222078号公報、特開平5-305140号公報、特
公平1-34972号公報などの公知例がある。従来、高圧蒸
気滅菌(蒸気加熱滅菌)法による注射製剤の製造が高温
高圧による薬液の劣化と外筒の変形、破損などの問題を
有することはよく知られている。例えば、特開昭62-194
886号公報に提案された製造法は内容物を充填後の注射
器をF0が約20に達するための120℃〜125℃の
範囲の温度に至るまでオートクレーブを用いる加熱滅菌
において、プラスチックのバレル(外筒)の変形を回避す
るために、密封された外筒に外筒内容物の圧力と同等の
圧力を加えながら実施する方法であるが、高温によって
劣化が生じる薬液に対して使用できない。
【0008】加熱滅菌の一つである高周波(マイクロ波)
滅菌法は、食品工業において実用化されている(最新殺
菌技術とその利用 651-654ページ(1990年、工業技術会
発行)、石原正和著 月刊フードケミカル 49-59ページ(1
992)、塩川俊一著 包装技術 32巻 1088-1092(1994)な
ど)。医療関連における高周波滅菌法の適用例として
は、第9改正日本薬局方に波長(915又は2140メガヘル
ツ)が規定されている。ドイツ国特許公開番号 29792号
に高周波滅菌法により、発熱性物質を分解することが記
載されている。液体を封入したガラスアンプルにおける
高周波滅菌法の適用例としては、特開昭48-59976号公
報、特開昭48-104381号公報、特開昭50-38985号公報、
特開平5-277166号公報、USP4687895号が知られている。
特開平8-24318号公報に提案されたマイクロ波加熱滅菌
方法は、加熱滅菌時の過大な容器内圧の上昇によって生
じる栓の移動の防止を目的として両端の栓を保持台に固
定し且つ内容物の不均一な加熱を避けるために振動を与
えることによって、大気圧下に安全且つ効率よく加熱滅
菌できることを特徴に挙げている。しかしながら、封入
した内容物を栓で機械的に封止した後に加熱滅菌操作を
行う場合には容器内圧の上昇を避けることは事実上不可
能である。従って、密閉した容器における加熱滅菌は、
前記公報に記載された大気圧下の操作はいうまでもな
く、加圧下においても容器の変形と破損などを生じる問
題が解決されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価で多目
的に使え、且つ容器の変形や破壊と薬剤の劣化を最小限
に抑えた薬剤充填済み注射用容器の製造法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)容器外部と少なくとも1ケ所以上の連通可能な構造
を有する注射用容器を滅菌する工程又は無菌的に該注射
用容器を成形する工程のいずれかからなる工程(A)と、
薬剤を高周波滅菌する工程(B)とを有し、更に高周波滅
菌された薬剤を滅菌された該注射用容器に充填し密封す
る充填・密封工程を有することを特徴とする薬剤充填済
み注射用容器の製造法。
【0011】(2)工程(B)は、薬剤を高周波照射炉の中
で撹拌下にバッチ式で行うものである(1)に記載の薬剤
充填済み注射用容器の製造法。
【0012】(3)工程(B)は、薬剤を高周波照射炉に設
置した照射用パイプの中を連続的に通過させるものであ
る(1)に記載の薬剤充填済み注射用容器の製造法。
【0013】(4)該注射用容器は、一端を連通可能な構
造とする筒状体であり、他端に筒状体内を水密・気密に
接動可能で且つ前記一端とともに該筒状体を密封するガ
スケットを設け、該筒状体内に前記ガスケットを仮固定
する環状リブを設けた(1)に記載の薬剤充填済み注射用
容器の製造法。
【0014】
【発明の実施の形態】注射用製剤における加熱滅菌は製
剤の品質の劣化、薬剤容器の変形および劣化を最小限に
抑制するために、効率よく短時間に行うことが求められ
る。本発明は、上記の課題を解決するために、例えば、
薬剤充填済み注射用容器における製造工程は、無菌状態
において容器を加熱成形するか、又は容器を成形した後
に該容器を滅菌することにより無菌容器を得、この無菌
容器の中に高周波滅菌した薬剤を充填した後に密封する
方法(図1)を提供することにある。従来の封止された
容器における加熱滅菌法は、滅菌時の容器内圧の上昇が
避けられず、容器の変形と破損などの問題が解決されて
いない。これに対し、本発明の薬剤の滅菌工程は、薬液
を所定の条件の下に高周波照射炉の中で、テフロン(登
録商標)等のようなフッ素樹脂等の高周波を透過する材
料で構成された容器中で攪拌下にバッチ式に滅菌を行う
か、より好ましくは高周波照射炉に設置したテフロン
(登録商標)等のようなフッ素樹脂等の高周波を透過す
る材料で構成された照射用パイプの中を連続的に通過さ
せて滅菌した後に無菌容器に充填し、次いで密封するこ
とを主な特徴とする。従って、従来の加熱滅菌法におい
て発生が危惧される薬剤容器の変形と破損などの問題点
を解決することができる。又、高粘度の注射製剤の滅菌
は、従来、一度希釈した後に滅菌し、次いで投与濃度ま
でに濃縮して充填することを余儀なくされているが、本
発明においては過度の加熱を必要せず、投与濃度におい
て確実且つ連続的な滅菌と分注が可能である。本発明の
高周波滅菌法における滅菌温度は常温から130℃、好
ましくは50℃から115℃であり、より好ましくは6
0℃から105℃である。滅菌時間は1秒から60分、
より好ましくは1秒から30分である。汎用される蒸気
加熱滅菌と比較して、薬剤の劣化が少ない低温条件下で
且つ短時間に滅菌が可能であり、滅菌条件は薬剤および
容器の性質などを考慮して適宜設定することができる。
必要に応じて滅菌操作を補助するために薬液を予備加熱
してもよい。
【0015】本発明に関する容器は容器の外部と少なく
とも1ケ所以上の連通可能な構造を有し、薬剤充填済み
注射用容器として使用することを目的としており、容器
内部は1室に限定されない。例えば、薬液又は溶解液が
封入された1室に加えて他室は混合用注射液或いは用時
溶解用粉末製剤もしくは凍結乾燥製剤を封入した1室ま
たは複数の室で構成されていてもよい。前記容器は薬剤
の性質に対応して遮光性が付与されていてもよい。本発
明に関する容器の管体、ガスケット、弾性部材、プラン
ジャーロッド、容器の包装材料などの滅菌はエチレンオ
キサイドガス、γ線を含む電子線などの公知の滅菌法を
用いることができる。前記容器の内容物が酸化を受ける
可能性がある場合には、不活性ガスあるいは脱酸素剤な
どの存在下に包装するのがよく、容器に酸素の不透過層
を形成してもよい。
【0016】本発明における容器はボトル(瓶)、バッ
グ(袋)、注射器、注射用薬剤カートリッジなどであ
り、例えば、輸液・栄養療法に使用するボトルおよびプ
ラスチックソフトバッグおよびプレフィルドシリンジ製
剤などのキット製品が概念に含まれる。またバルーン拡
張用の滅菌した生理食塩水又は注射用水を封入した注射
器などの容器であってもよい。ボトル(瓶)、注射器、
注射用薬剤カートリッジなどの容器の材質としてはガラ
ス又はポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフ
ィン、環状ポリオレフィンとα−オレフィンの共重合
体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、AB
S樹脂、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポ
リテトラフルオロエチレン、ポリメチルペンテン、6フ
ッ化樹脂、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネ
イトなどのプラスチック類、ステンレススチール、金、
アルミニウム、アルミニウム合金、チタニウムなどの金
属類、セラミック類、炭素複合材料などの複合素材、石
英などの中から選択することができる。
【0017】バッグ(袋)の素材としてはポリテビロ
ン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンなどのプラ
スチック類からなるフイルムおよびシート、エチレン−
ビニルアルコール共重合フィルム、ポリビニルアルコー
ルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アルミニウ
ム蒸着フィルム、アルミナ蒸着フィルム、珪素蒸着フィ
ルムなどから選択することができる。薬剤カートリッジ
を形成するために管体と共に用いる水密・気密に接動可
能な弾性部材としてはブチルゴム、天然ゴム、フッ素化
ゴム、シリコーンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマ
ー、エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、オレフィン系熱可塑性エラストマーなどから選択さ
れる。また遮光を目的として容器表面に遮光物質を塗
布、印刷するか或いは遮光用プラスチックフィルムを他
の容器素材と共に積層体として組み入れ、容器の一部分
或いは全部分を遮光容器として用いることができる。
【0018】本発明の注射用容器に封入する薬剤の対象
は、輸液製剤、経腸栄養剤、アミノ酸製剤では高分岐鎖
アミノ酸含有輸液製剤、肝不全用アミノ酸輸液製剤、腎
不全用アミノ酸輸液製剤などであり、電解質輸液製剤に
おいては等張電解質輸液製剤としてリンゲル液、乳酸リ
ンゲル液、グルコース加乳酸リンゲル液、ソルビトール
加乳酸リンゲル液、マルトース加乳酸リンゲル液、デキ
ストラン40・加乳酸リンゲル液、グルコース加酢酸リン
ゲル液、生理食塩水およびグルコース加生理食塩水であ
り、低張電解質輸液製剤においては補液開始液(1号
液)、細胞内修復液(2号液)、維持液(3号液)およ
び術後回復液(4号液)などであり、補正電解質輸液製
剤においてはNa輸液製剤、K輸液製剤、Ca輸液製
剤、Mg輸液製剤、P輸液製剤およびアルカリ化剤があ
る。経中心静脈高カロリー輸液製剤、TPN(IVH)
基本液、電解質含有高グルコース液製剤、高カロリー糖
・アミノ酸・電解質輸液製剤、糖質輸液製剤、微量元素
製剤、脂肪乳剤、血漿代用製剤、人工透析液(腹膜透析
液)、溶解剤、生物学的製剤、救命救急薬、細胞毒薬
剤、皮内反応テスト用アレルゲン、予防接種用薬剤、生
体接着剤、診断・検査薬などの用語で総称される薬剤お
よび人体に注射可能な医療用医薬品であれば特に限定さ
れない。またバルーン拡張用の滅菌した生理食塩水又は
注射用水であってもよい。目的に応じて薬剤を選択し、
動物に適用してもよい。
【0019】封入の対象となる薬剤を以下に例示する。
抗菌剤においてはβ−ラクタム系、セフェム系、オキサ
セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム系、ペネム
系、カルバセファム系、アミノグリコシド系、マクロラ
イド系などの抗生物質、例えば、ペニシリンGカリウ
ム、アンピシリンナトリウム、トシル酸スルタミシリ
ン、ピペラシンナトリウムなどのペニシリン系製剤およ
びその複合製剤、セファゾリンナトリウム、塩酸セフォ
チアムヘキセチル、セファメタゾールナトリウム、セフ
ォテタンナトリウム、セフミノクスナトリウム、セフブ
ペラゾンナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフ
ォペラゾンナトリウム、セフタジジム、セフチゾキシム
ナトリウム、セフォジジム、硫酸セフピロム、塩酸セフ
ェピム、メロペネム、ビアペネム、ラタモキセフナトリ
ウム、セフルプレナム、フルモキセフナトリウム、スル
ペラゾン、チエナム、セフクリジン、セフォゾパン、カ
ルベニン、硫酸ゲンタマイシン、カルモナムナトリウ
ム、硫酸ネオマイシン、フルコナゾール、ミコナゾー
ル、フルシトシン、イトラコナゾール、アンホテリシン
Bおよび合成抗菌剤のオフロキサシン、レボフロキサシ
ン、シプロフロキサシンなどから選択し、水溶液製剤、
粉末製剤、顆粒製剤、凍結乾燥製剤などに製剤化して使
用することができる。
【0020】炎症・アレルギーに作用する薬剤では、メ
タスルホ安息香酸デキサメタゾンナトリウム、リン酸デ
キサメタゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナ
トリウム、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸
ベタメタゾンナトリウム、酢酸プレドニゾロン、インド
メタシン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロル
フェニラミンを例示することができ、水溶液製剤、粉末
製剤、顆粒製剤、凍結乾燥製剤などに製剤化して使用す
ることができる。
【0021】ビタミン類においてはビタミンA油、酢酸
レチノール、パルミチン酸レチノールなどのビタミンA
系薬剤、塩酸チアミン、硝酸チアミン、プロスルチアミ
ン、ベンフォチアミン、シコチアミン、オクトチアミ
ン、フルスチアミン、ビスブチアミン、ブスイブチアミ
ン、ビスベンチアミン、塩酸ジセチアミン、コカルボキ
シラーゼなどのビタミンB1系薬剤、リボフラビン、リ
ン酸リボフラビンナトリウム、FADであるビタミンB
2剤、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサールなどの
ビタミンB6系薬剤、パントテン酸カルシウム、パンテ
ノール、パンテチンなどのパントテン酸系薬剤、ニコチ
ン酸およびニコチン酸アミドなどのニコチン酸系製剤、
葉酸、コバアミド、シアノコバラミン、酢酸ヒドロキソ
コバラミン、メコバラミンであるビタミンB12剤、アル
ファカルシドール、カルシトリオール、ジヒドロタキス
テロール、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロ
ールなどのビタミンD系薬剤、アスコルビン酸などのビ
タミンC系薬剤、フィトナジオン、メナテトレノンなど
のビタミンK剤、コハク酸トコフェロール、酢酸トコフ
ェロールなどのビタミンE系薬剤およびビオチンの中か
ら選択し、水溶液製剤、粉末製剤、顆粒製剤、凍結乾燥
製剤などに製剤化して単独または複合してIVHの処方
の一つとして使用できる。薬剤充填用容器に封入する各
種ビタミン類における好ましい組成範囲としてはビタミ
ンA 400〜12000(IU)、ビタミンB1 0.3〜60mg、ビタミ
ンB2 0.3〜15mg、ビタミンB6 0.4〜20mg、ビタミンB
12 1〜40μg、ニコチン酸 3〜100mg、アスコルビン酸 1
5〜600mg、ビタミンD 40〜1200(IU)、パントテン酸 3
〜30mg、葉酸 100〜1200μg、ビタミンK 0.1〜2.5mg、
ビタミンE 2〜40mgおよびビオチン 15〜500μgであ
る。前記のビタミン13種を本発明の薬剤充填用容器の
1室に封入するか又は水溶性ビタミン群と脂溶性ビタミ
ン群に分けて本発明の多室型の容器に封入するか又は配
合変化を考慮したビタミン群を各室に分割して封入する
ことができる。前記総合ビタミン剤は生理食塩水、注射
用水、各種輸液剤、血液代用製剤、アミノ酸製剤などを
溶解又は混合して使用することができる。
【0022】輸液・栄養関連成分としては塩化ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、亜硫酸水素ナト
リウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、グ
リセロリン酸ナトリウム、塩化カリウム、酢酸カリウ
ム、乳酸カリウム、リン酸一水素カリウム、グルコン酸
カリウム、リン酸二水素カリウム、グリセロリン酸カリ
ウム、クエン酸カリウム、塩化マグネシウム、炭酸マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、グリ
セロリン酸マグネシウム、塩化カルシウム、酢酸カルシ
ウム、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウ
ム、リン酸水素カルシウム、乳酸カルシウム、パントテ
ン酸カルシウム、グルタミン酸ナトリウム、L-アスパラ
ギン酸カリウム・マグネシウムおよびL-アスパラギン酸
カリウム、塩酸、酢酸、乳酸、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、亜
硫酸ナトリウム、グルコース、マルトース、フルクトー
ス、キシリトール、グリセロール、チオグリセロール、
ソルビトール、ガラクトース、マンニトール、イノシト
ール、デキストラン、L-バリン、L-ロイシン、L-イソロ
イシン、L-リジン、L-リジン塩酸塩、L-リジン亜硫酸
塩、L-リジン酢酸塩、L-リジンマレイン酸塩、L-リジン
リンゴ酸塩、L-トレオニン、L-トリプトファン、L-メチ
オニン、L-アラニン、L-フェニルアラニン、L-ヒスチジ
ン、L-ヒスチジン塩酸塩、L-アルギニン、L-アルギニン
塩酸塩、L-プロリン、L-シスチン、L-シスチン塩酸塩、
L-チロシン、L-セリン、L-N-アセチルチロシン、アミ
ノ酢酸、L-アスパラギン酸、L-グルタミン酸、L-グルタ
ミン酸−L-アルギニン、アミノエチルスルホン酸などか
ら選択し、水溶液製剤、粉末製剤、顆粒製剤などとして
使用することができる。
【0023】輸液・栄養関連成分の組成において、糖類
としてグルコース 3〜55%、フルクトース 2〜15%、キ
シリトール 1〜10%、必要に応じて多価アルコールのグ
リセロール 1〜15%、マンニトール 3〜30%を適宜加え
てもよい。
【0024】輸液・栄養関連成分として含まれてもよい
電解質は塩化ナトリウム、乳酸ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム、クエン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、塩化カリウム、酢酸カリウム、ク
エン酸カリウム、乳酸カリウム、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸一水素カリウム、塩化マグネシウム、酢酸マ
グネシウム、硫酸マグネシウム、グルコン酸カルシウ
ム、乳酸カルシウム、塩酸、酢酸、乳酸、硫酸亜鉛、塩
化亜鉛および安定剤として加えてもよい亜硫酸ナトリウ
ムなどであり、前記電解質から構成される元素の注射用
水中の濃度範囲( /リットル) がナトリウム 1〜80ミリ
等量、カリウム 5〜60ミリ等量、カルシウム2〜25ミリ
モル、マグネシウム 1〜15ミリモル、リン 1.5〜15ミリ
モル、亜鉛 0.02〜80マイクロモルの中から選択して製
剤化を行い、高周波滅菌した製剤を無菌操作のもとにプ
ラスチックソフトバッグなどの薬剤容器の1室に封入す
るか又は使用時に連通可能な第2室を含む複数の室に分
割して封入し、使用時に混合する薬剤充填済み多室型容
器入り注射製剤として医療に提供することができる。
【0025】アミノ酸輸液製剤が含有するアミノ酸量(
/リットル)は、例えば、L-バリン0.2〜14g、L-リジン
0.5〜14g、L-ロイシン 0.5〜17g、L-アラニン 0.3〜10
g、L-イソロイシン 0.3〜11g、L-アスパラギン酸 0.03
〜4g、L-トリプトファン 0.1〜3g、L-フェニルアラニン
0.4〜14g、L-アルギニン 0.3〜14g、L-プロリン 0.2〜
8g、L-メチオニン 0.2〜14g、L-トレオニン 0.3〜7g、L
-シスチン 0.04〜2g、L-ヒスチジン 0.3〜8g、L-セリン
0.1〜5g、アミノ酢酸 0.3〜12g、L-チロシン0.02〜0.9
g、L-グルタミン酸 0.06〜4.0g、アミノエチルスルホン
酸 0.1〜2.0gから選択でき、製剤化においてはこれらの
遊離アミノ酸或いは人体に無害且つ製剤学的に好適なア
ミノ酸の塩を選択して公知の方法に準じて製造すること
ができる。また、アミノ酸輸液製剤( /リットル)は、
例えば、ブドウ糖 50〜300g、必要に応じてフルクトー
ス 10〜120g、キシリトール 0〜50gの範囲から選択した
糖質類或いはグリセロール 20〜130g、マンニトール 40
〜240gと共に公知の手段を用いて製剤化を行った後に、
該製剤を無菌操作のもとに高周波滅菌し、無菌操作の下
にプラスチックソフトバッグなどの薬剤容器の1室に封
入するか又は使用時に連通可能な第2室を含む複数の室
に分割して封入し、使用時に混合する薬剤充填済み多室
型容器入り注射製剤を製造することができる。
【0026】L-メチオニンとL-シスチンを含まないアミ
ノ酸により構成されるアミノ酸輸液製剤において、例え
ば、薬液と5−FUなどの抗腫瘍薬からなる注射用製剤
を連通可能な容器の室に分割して封入し、薬剤充填済み
注射用製剤として用いることができる。
【0027】糖質、電解質およびアミノ酸製剤からなる
製剤をより詳しく以下に例示する。総合ビタミン剤など
の混注後の分解を避けるために遮光性を備えていてよい
プラスチックソフトバッグ、プラスチックボトルなどの
容器に封入された滅菌製剤に含まれる各種成分の中で、
遊離アミノ酸に換算したアミノ酸量( /リットル)の範
囲はL-バリン 0.2〜10g、L-リジン 0.5〜12g、L-ロイシ
ン 0.6〜15g、イソロイシン 0.5〜11g、L-アスパラギン
酸 0.08〜1.5g、L-メチオニン0.2〜4.5g、L-アラニン
0.3〜9g、L-フェニルアラニン 1〜8g、L-トレオニン 1
〜6g、L-セリン0.1〜4g、L-シスチン 0.1〜1.5g、L-ト
リプトファン 0.1〜2.5g、L-ヒスチジン0.5〜6g、L-プ
ロリン 0.1〜6g、L-アルギニン 0.6〜12g、アミノ酢酸
0.4〜8g、L-チロシン 0.03〜0.7g、L-グルタミン酸 0.1
〜2g、L-グリシン 0.7〜3g、アミノエチルスルホン酸
0.1〜0.7gであり、前記の遊離アミノ酸又は人体に無害
且つ製剤学的に好適なアミノ酸の塩を選択して注射用水
に溶解し且つ電解質中に含まれる元素が塩酸、酢酸、乳
酸、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、クエン酸ナトリウム、塩化カリウム、酢酸カリウ
ム、リン酸二水素カリウム、リン酸一水素カリウム、リ
ン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウム、グルコン酸
カルシウム、クエン酸カリウム、酢酸マグネシウム、硫
酸亜鉛、アミノエチルスルホン酸および安定剤として加
えてもよい亜硫酸ナトリウムから構成される元素の注射
用水中の電解質量( /リットル)の範囲がナトリウム 30
〜55ミリ等量、カリウム 18〜34ミリ等量、カルシウム
3〜10ミリモル、マグネシウム3〜9ミリモル、リン 4〜1
0ミリモル、亜鉛 6〜25マイクロモルであり、各種成分
を目的に応じて選択して製剤化することができる。
【0028】高カロリー糖・アミノ酸・電解質輸液混合
製剤の例において、さらに詳しくは、遊離アミノ酸に換
算したアミノ酸量の範囲はL-バリン 0.7〜2.9g、L-リジ
ン 1.2〜6.7g、L-ロイシン 0.9〜6.4g、L-イソロイシン
0.9〜3.5g、L-アスパラギン酸 0.1〜1.8g、L-メチオニ
ン 0.5〜1.7g、L-アラニン 0.9〜3.4g、L-フェニルアラ
ニン 1.4〜3.2g、L-トレオニン 0.9〜3.0g、L-セリン
0.3〜1.5g、L-シスチン0.1〜0.6g、L-プロリン 0.4〜2.
5g、L-トリプトファン 0.2〜0.8g、L-ヒスチジン 0.9〜
2.7g、L-アルギニン 1.2〜4.6g、アミノ酢酸 1.0〜 4.9
g、L-チロシン0.04〜0.2g、L-グルタミン酸 0.2〜3.1
g、アミノエチルスルホン酸 0.2〜0.6gである中から選
択し、前記の電解質から構成される元素がナトリウム 3
0〜55ミリ等量、カリウム 18〜34ミリ等量、カルシウム
3〜10ミリモル、マグネシウム 3〜9ミリモル、リン 4
〜10ミリモル、亜鉛 6〜25マイクロモルである範囲から
選択され、糖類はグルコース 6〜25%である範囲から選
択され、フルクトース 3〜12%およびキシリトール 1〜
7%を適宜加えてもよく、所定のpHに調整し、高周波
滅菌後に無菌容器に充填して製剤化することができる。
【0029】微量元素製剤の構成成分としては塩化マン
ガン(4水塩)、硫酸亜鉛(7水塩)、塩化第二鉄(6水
塩)、硫酸銅(5水塩)、塩化コバルト(6水塩)、セレン
塩、鉄コロイド液、モリブデン塩、クロウム塩、ヨウ化
カリウム、フッ化ナトリウムおよびソルビトールなどの
中から選択し、製剤化の後に、例えば、薬剤カートリッ
ジおよび薬剤充填用注射器などに封入して高カロリー輸
液製剤の施行時に混注する或いは各室が使用時に連通可
能な多室型のプラスチックソフトバッグなどに封入して
使用することができる。具体的には高カロリー輸液製剤
の投与時において、一日当たりに必要とされる元素量
は、例えば、マンガン 0.02〜4mg、鉄 0.01〜10mg、銅
0.01〜2mg、クロウム 0.003〜0.1mg、亜鉛 0.03〜5.2m
g、ヨウ素 0.01〜0.3mg、フッ素 0.03〜3mg、コバルト
0.01〜0.1mg、セレン 0.001〜0.2mg、モリブデン 0.004
〜0.06mgであり、一個体当たりに投与される各元素の種
類と量は病態、病状、年齢および体重の違いを考慮して
変更することができる。
【0030】脂肪乳剤輸液においては食用油(例えば、
大豆油、綿実油、サフラワー油、ヤシ油、肝油、精製魚
油など)、中鎖脂肪酸トリグリセリド、化学合成トリグ
リグリド類、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン
酸、リノール酸、w−3系必須脂肪酸のα-リノレン
酸、エイコサペンタエン酸およびドコサペンタエン酸、
乳蛋白質、乳カゼイン、乳カゼイン分解物、大豆蛋白
質、水素添加大豆リン脂質、大豆リン脂質、水素添加卵
黄リン脂質、卵黄リン脂質などの中から選択して製剤化
を行い、品質の劣化が少ない高周波滅菌を行った後に無
菌操作の下に本発明の薬剤容器に充填するのがよい。前
記の脂肪乳剤輸液は高カロリー輸液製剤、総合ビタミン
輸液用製剤、微量元素製剤およびアミノ酸輸液製剤を個
別に又は選択された前記製剤の混合物を、各室が連通可
能な機能を有する多室型のプラスチックソフトバッグに
分割して封入するか或いは目的に応じて適宜混合して1
剤化して封入し、医療に供することができる。
【0031】血液に作用する薬剤としてはカルバゾクロ
ーム、カルバゾクロームスルホン酸ナトリウム、メシル
酸アドレノクロムグアニルヒドラゾン、ε−アミノカプ
ロン酸、トラネキサム酸、ヘパリン製剤、GPIIb/II
Ia拮抗薬、抗トロンビン薬、アルガトロバン、ラウロ
マクロゴールなどの中から選択することができる。
【0032】神経系に作用する薬剤としてはバルビツー
ル酸系薬剤、塩酸モルヒネ、ペタゾシン、塩酸トラマゾ
ール、塩酸ププレノルフィン、臭化水素酸エプタゾシ
ン、酒石酸プトファノール、スルピリン、メチロン、塩
酸クロルプロマジン、塩酸ハロペリドール、スルピリ
ド、チトクロームC,アデノシン酸三リン酸ナトリウ
ム、塩酸メクロフェノキサレート、シチコリン、メシル
酸ジヒドロエルゴトキシン、塩酸グラニセトロン、塩酸
オンダンセトロン、塩酸アザセトロン、レオドパ、塩酸
プロカイン、塩酸リドカイン、塩酸オキシプロカイン、
塩酸テトラカイン、塩酸ブピバカイン、塩酸プリロカイ
ン、塩酸メピバカイン、ジアゼパム、塩酸クロルプロマ
ジン、塩化アセチルコリン、メチル硫酸ネオスチグミン
などから選択し、水溶液製剤、粉末製剤、顆粒製剤、凍
結乾燥製剤などに製剤化して薬剤カートリッジ、プラス
チックソフトバッグなどの容器に封入して使用すること
ができる。
【0033】循環器系に作用する薬剤の例としては、エ
ピネフィリン、ノルエピネフィリン、塩酸イソプレナリ
ン、塩酸ドパミン、塩酸ドブタミン、塩酸プロカインア
ミド、アジマリン、リン酸ジソピラミド、塩酸イソプレ
テレノール、アムリノン、塩酸塩酸メキシレチン、塩酸
フェニレフェリン、アミノフィリン、塩酸ベラパミル、
塩酸ニカルジピン、塩酸ジルチアゼム、アムロジピン、
塩酸ベニジピン、アルプロスタジルアルファデクス、ジ
ピリダモール、塩酸プロプララノール、カンシル酸トリ
メタファン、ピンドロール、メシル酸フェントラミン、
塩酸ヒドララジン、ニコランジル、臭化ヘキソメトニウ
ム、アンジオテンシン、アンジオテンシン拮抗薬、アン
ジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、中性エンドペ
プチダーゼ(NEP)阻害薬、タキキニン阻害薬、t−
PA、ニトロプルシドナトリウム、ウロキナーゼ、硝酸
イソソルビド、亜硝酸アミルおよびニトログリセリンな
どの亜硝酸エステル類、デスラシドおよびジゴキシンな
どの強心配糖体、アルプロスタジルなどであり、水溶液
製剤、粉末製剤、顆粒製剤、凍結乾燥製剤などに製剤化
して使用することができる。
【0034】局所麻酔薬の例としては塩酸プロカイン、
塩酸ジブカイン、塩酸リドカインなどがあり、抗癌剤の
例としてはマイトマイシンC、フルオロウラシル、テガ
フール、アシクロビル、塩酸イリノデカン、ビンクリス
チン、ビンブラスチン、BCNU、ACNU、シクロフ
ォスフアミドなどである。この他の薬剤例としては塩酸
パパベリン、ハドロコーチゾンおよびメチルプレドニゾ
ロンなどの副腎皮質ステロイド剤、シメチジン、塩酸ラ
ニチジンおよびファモチジンなどのH2拮抗薬、チオク
ト酸、グルタチオン、ヒアウロン酸ナトリウム、カルシ
トニン、アセタゾールアミド、硫酸アトロピン、塩化ス
キソメトニウム、テオフィリン、メシル酸ガベキセー
ト、ウリナスタチン、X線造影剤、MRI造影剤、イン
スリン製剤、エタノール、ベンジルアルコール、フェノ
ール、シクロデキストリン、四酸化オスミニウムなどを
挙げることができ、水溶液製剤、粉末製剤、顆粒製剤、
凍結乾燥製剤などに製剤化して薬剤カートリッジ、プラ
スチックソフトバッグなどの容器に封入して使用するこ
とができる。
【0035】図2は両端が開口した管体の内壁の先端部
にリブ2が弾性部材の脱落を防止するために環状に付与
されており、さらに後端部にリブ3がガスケットの脱落
を防止するために環状に付与されており、管体の内面に
装着されたガスケット4と管体の先端部を中空針により
刺通可能であり且つ外筒と接して水密、気密に接動可能
な形状を有する弾性部材6で管体を閉鎖することにより
所望の薬剤が充填可能な薬剤カートリッジ1が形成され
ることを示す。弾性部材6は前面に円錐状の窪み8およ
び後面に円錐状の窪み9とリブ2と合致する溝7を有す
る。管体の最後端部5に環状或いは非環状のフランジを
有してもよい。管体の内径および外径、弾性部材6の大
きさは適宜変更することができる。ガスケット4はプラ
ンジャーロッド11の雄ねじと自由に結合できる雌ねじ
10を有する。本明細書における先端部とは薬剤カート
リッジなどの容器において、真に容器の最先端である容
器の最先端部から、少し距離を隔てた容器の内面であ
る。後端部とは真に容器の最後端である容器の最後端部
から、少し距離を隔てた容器の内面である。図10の横
断面は薬剤を充填し、ガスケット4にプランジャーロッ
ド11を結合した状態を例示しており、該薬剤カートリ
ッジ1は図11に例示する横断面のように外筒37に装
填して使用することができる。外筒37の筒先39に注
射針を取り付けた後、外筒37に挿入して弾性部材6を
刺通し、ガスケット4をプランジャーロッド11で押し
進めて室57に封入した薬液を注出することができる。
滅菌法、滅菌条件、ガスケット、弾性部材、環状のリブ
および管体の内径と外径、薬剤などは目的に応じて適宜
変更できる。
【0036】図3の両端が開口する薬剤カートリッジ1
2は、水密・気密に接動自在のガスケット13とガスケ
ット14との間に形成された室15が形成され、開口す
る管体後端部の内壁にはガスケット14の後部にガスケ
ット14の脱落を防ぐための環状のリブ16を有する。
管体の先端部の内壁は、所定の位置に流路17の溝が管
体の長軸に沿って刻まれており、溝の長さL1はガスケ
ット13の幅L2よりも長く設定され、溝の後方とガス
ケット13の前面との間にはガスケット13を所定の位
置に仮固定するための環状リブ18を有し、管体の最後
端部19に環状或いは非環状のフランジを有してもよ
い。ガスケット14はプランジャーロッド11の雄ねじ
と自由に結合できる雌ねじ20を有する。本明細書でい
う環状のリブとは管体の内壁に沿って同心円状に連続的
或いは不連続的に付与していても良いリブを意味する。
室15内の薬剤は薬剤を高周波によって滅菌した後、予
め滅菌した薬剤カートリッジに充填封入を行う。薬剤カ
ートリッジ12は管体の先端部に輸液ラインと接続可能
なコネクター付きキャップ或いは図3に例示する筒先付
きキャップ21などを管体との取り付け部分が水密・気
密である公知の方法を用いて取り付けてもよい。筒先付
きキャップ21の前部内壁はロック機能を有してもよ
い。
【0037】図4の両端が開口した管体は最後端部28
とガスケット24の後面との間にガスケット24の脱落
を防ぐための環状のリブ30を有し、管体の内面と接し
て水密・気密に接動自在のガスケット23とガスケット
24からなる室25が形成されて薬剤カートリッジ22
となる。該管体の先端部の内壁は所定の位置に流路26
の溝が管体の長軸に沿って刻まれ、溝の長さL3はガス
ケット23の幅L4よりも長く設定され、溝の後方とガ
スケット23の前面との間にはガスケット23を所定の
位置に仮固定するための環状のリブ27を備え、管体の
最後端部28には環状または非環状のフランジを有して
いてもよい。該管体の先端部を中空針によって刺通可能
であり且つ外筒内面と接して水密・気密に接動可能な形
状を有する弾性部材31により閉鎖して、接動自在の前
部のガスケット23と共に室36を形成し、室25と室
36とは各室に所望の薬剤を封入して2成分型薬剤カー
トリッジとして使用することができる。室25に封入す
る薬剤は高周波滅菌によって無菌化した後、予め滅菌し
た薬剤カートリッジ22に充填封入を行うのがよい。流
路26が管体外面から凸型に隆起した形状である場合に
は、注射筒などの外筒に挿入する際に弾性部材31の接
動を妨げないように設定する。弾性部材31は前面に円
錐状の窪み32、後面に円錐状の窪み33および環状の
リブ29と合致する溝34を有する。ガスケット24は
プランジャーロッド11の雄ねじと自由に結合できる雌
ねじ35を有する。滅菌され両端が開口した薬剤カート
リッジ22は図12に例示するように、図5の外筒37
に挿入して、弾性部材31を中空針38で刺通すること
で薬剤容器の外部と連通可能な状態とした後、プランジ
ャーロッド11でガスケット24を押し進めることによ
り、ガスケット23が流路26上に位置すると室25の
薬液が室36に流入し、室36内の薬剤と容易に混合で
き、混合した薬剤を注出することにより医療に供するこ
とができる。例えば、室36に封入する薬剤としては、
適量を配合した13種配合の総合ビタミン剤の無菌凍結
乾燥製剤を封入し、溶解液として室25には注射用水、
生理食塩水および市販の成分比を有する高カロリー輸液
などの輸液製剤を封入することができる。外筒37の筒
先39はルアーロック又はネジの針基に対応できる公知
の構造であるか又は輸液ラインと接続可能なコネクター
機能を有していてよい。外筒37の後端部にはフランジ
を有し、先端部の内壁に螺状ねじ42を有していてもよ
い。外筒37の内面は、前記薬剤カートリッジの先端部
に装着された弾性部材を刺通し、薬剤カートリッジの薬
液を外部に注出可能にするための中空針38と前記カー
トリッジを所定の位置に仮固定するための環状のリブ4
0を具備し、弾性部材6、31などの接動を容易にする
ためにシリコンが塗布されていてもよい。また必要に応
じて外筒の後端部に環状のリブ41を有していてもよ
い。中空針38の素材としてはステンレススチール、チ
タニウムなどの金属を使用することができる。輸液ライ
ンは、光による薬液の分解を防ぐために遮光性の素材又
は遮光性の塗料を用いることができる。
【0038】薬剤カートリッジ22の先端部において、
弾性部材31の代わりに使用し得る部材は輸液ラインと
結合可能なコネクターであり或いは例えば、先端部の内
壁に螺状ねじ44などの公知の結合機能を持つ筒先付き
キャップ43であってもよく、また薬剤カートリッジ2
2の先端部を薬剤の充填後にパッキン45で閉鎖して室
46を形成した後に前記のキャップを結合させることで
2成分型の薬剤既充填シリンジとして使用してもよい。
【0039】図7に例示する両端が開放されたプラスチ
ック製外筒47の断面図は、プラスチック製中空針48
と一体化した構造であり、外筒47の内面には中空針4
8の後方にガスケットを管内の所定位置に設定する環状
のリブ49が設けられ、管体の後部には使用目的に応じ
て別のガスケットの脱落防止用の環状のリブ50を有す
る。外筒47とプラスチック製中空針48に用いる素材
は同一もしくは異なっていてもよい。例えば、環状ポリ
オレフィン、ポリカーボネイトなどの硬質プラスチック
から選択された素材を用いて外筒47と中空針48を一
体成形するか或いはプラスチック外筒にプラスチック製
中空針48を融着などの方法を用いて接合して外筒47
を製造することができる。図8に示すように前記外筒4
7は内部の所定位置に、ガスケット51とガスケット5
4を内挿し、室56を形成して薬剤を封入することがで
きる。ガスケット51は前面に中空針48による穿通を
容易にするための前面に窪み52と後面に窪み53を有
する。ガスケット54の雌ねじ55はプランジャーロッ
ド11の雄ねじと自由に結合することができる。室56
に封入する薬剤は高周波滅菌により無菌化した後に、予
め滅菌した外筒47に前記の方法に準じて充填封入する
ことができる。また外筒の内面に水密・気密に接して接
動可能な形状を有する弾性部材を用いて先端部を閉鎖し
た薬剤カ−トリッジ1および22は、市販の注射筒或い
は外筒37および外筒47に内挿して薬剤既充填注射製
剤として医療に供することができる。
【0040】図9の断面図は2成分系とした薬剤カ−ト
リッジ22を外筒47に内挿した時の概念図を例示した
ものである。本発明の薬剤カートリッジは薬剤の性質に
応じて遮光してもよい。本発明における部材、例えば、
外筒、ガスケット、プランジャーロッド、注射針、弾性
部材、中空針および筒先付きのキャップなどの滅菌はγ
線滅菌、エチレンオキサイドガス(EOG)滅菌などの
公知の方法を適宜使用することができ、また薬剤カート
リッジおよび注射用外筒の外面は、印刷、塗布、包装な
どの手段を用いて、薬剤の種類、成分、容量、製造年月
日、有効期限、使用法、用途、配合禁忌など各種の治療
に有効な情報を表すために、磁気的な手段或いはバーコ
ード表示、ICチップなどの分類識別手段を付与し、コ
ンピューターシステムと一体となって、薬剤管理、投薬
管理、薬歴(簿)管理および経理管理などに有効に使用
することができる。
【0041】図13は薬剤カートリッジ12に筒先59
の付いたキャップ58を接着剤を用いて固定したり、凹
凸嵌合やねじ係合等の公知の方法で取り付け、薬剤充填
済み注射器を形成した一形態の断面図を例示したもので
ある。図14の断面図は前記カートリッジのガスケット
14をプランジャーロッド11で押し進めることによ
り、室15に封入した薬液とガスケット13が移動し、
ガスケット13が流路17に位置すると室15の薬液が
注出できる状態を示す。
【0042】図16は両端が各室が相互に連通可能な隔
壁で分割された2室型のプラスチックソフトバッグ容器
63の一態様を示したものであり、目的に応じて形状、
材質、部材の結合位置、隔壁の位置などを変更すること
ができる。容器63は各室に薬液混注口(薬液注入口)
或いは薬液排出口 (輸液口) となる一か所或いは複数の
封止可能な開口部を有し且つ各室が公知の方法で連通可
能な機能を備えた隔壁により分割されていてもよい薬剤
充填ずみプラスチックソフトバッグ容器として使用する
ことができる。容器63に付属してもよい室72は、破
断して連通可能な閉塞部材73を室68に備え、薬剤混
合時の配合変化の観察用として或いは薬剤封入用の第3
の室として使用可能である。目的に応じて所望の薬剤を
各室に分割して封入してよく、薬剤の混合或いは溶解を
行うために注射用水、生理食塩水、高カロリー輸液製
剤、電解質輸液製剤、糖質輸液製剤、アミノ酸輸液製剤
などを用いることができる。またプラスチックソフトバ
ッグの外面は印刷、塗布、包装などの手段を用いて、薬
剤の種類、成分、容量、製造年月日、有効期限、使用
法、用途などの表示を義務付けられた所定の医薬情報に
加え、薬歴その他の治療上に有効な情報を磁気的な手段
或いはバーコード表示、ICチップなどの分類識別手段
を付与し、コンピューターシステムと共に薬剤管理、投
薬管理、薬歴(簿)管理および経理管理などに使用する
ことができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造
法は、容器外部と少なくとも1ケ所以上の連通可能な構
造を有する注射用容器を滅菌する工程又は無菌的に該注
射用容器を成形する工程とのいずれかからなる工程(A)
と、薬剤を高周波滅菌する工程(B)とを有し、更に高周
波滅菌された薬剤を滅菌された注射用容器に充填し、密
封するものであり、薬剤を高周波滅菌することにより薬
剤の品質の劣化を防止し、更に薬剤と容器を各々滅菌し
た後、無菌状態下で薬剤を容器に充填し、密封すること
により容器の変形や破損を防止できる。これにより、薬
剤の種類や容器の材質・形状に限定されずに本発明の製
造法を安価で且つ多目的に適用することができる。
【0044】
【実施例】
(実施例1)無菌条件下で、薬剤カートリッジ1となる
滅菌したポリプロピレン製管体の後端部から環状のリブ
3の前方に滅菌済みガスケット4を挿入した。高周波照
射炉中を経由するように配設した薬液輸送管中に2%プ
ロカイン注射液を該照射炉中に3分間留まれる流速に調
整して流通させ、該照射炉にて周波数2450メガヘル
ツの高周波を照射し、3分間95℃を維持して滅菌し、
その後、冷却した2%プロカイン注射液2mlを管体の先
端部から注入した。外筒の内壁と接して水密・気密に接
動自在な滅菌済みの弾性部材6で閉鎖して室57を形成
し、管体を乾燥して薬剤カートリッジ1を製造した。図
10の断面図は、薬剤カートリッジ1のガスケット24
にプランジャーロッド11を結合した一態様を表したも
のである。
【0045】(実施例2)薬剤カートリッジ1となる滅
菌した管体をガラス製に変更した以外は、実施例1に準
じて2%プロカイン注射液2ml入り薬剤カートリッジ1
を製造した。
【0046】(実施例3)図12は2成分型として製造
した薬剤カートリッジ22の室25の後部に挿設したガ
スケット24にプランジャーロッド11を結合し、外筒
37に装填した横断面の一態様を模式的に表しており、
ガスケット、弾性部材、環状のリブおよび流路の大きさ
と流路の設置個数および設定位置ならびに管体の内径と
外径などは目的に応じて適宜変更することができる。無
菌条件下で、薬剤カートリッジ22となる両端が開口
し、滅菌したポリプロピレン製管体に滅菌したガスケッ
ト23を管体後部から環状のリブ27の位置まで挿入し
て仮固定した。次いで、高周波照射炉中に共に薬液輸送
管に連通した薬液導入口および排出口を有する滅菌容器
中に薬液導入口より生理食塩水を充填し、周波数245
0メガヘルツの高周波を3分間照射し、96℃を維持し
て滅菌し、排出口より薬液輸送管に排出した生理食塩水
を冷却後に、2mlを管体の後端部から注入し、滅菌した
ガスケット24で封止して室25を形成した。次に、管
体の先端部からペニシリンGカリウム無菌製剤20万単
位を入れ、滅菌した弾性部材31で密封して室36を形
成して、2成分型の薬剤カートリッジを製造した。滅菌
した外筒37の筒先39に注射針を取り付けた後に、ガ
スケット24にプランジャーロッド11を結合した薬剤
カートリッジ22を押し込んで中空針38と連通させた
後にプランジャーロッド11の押圧により、ガスケット
23をカートリッジ22の内面に軸方向に連続した凹部
を周方向に等間隔に4個配設した流路26上まで押進し
て閉鎖を解除し、室36と室25を開通させると薬剤の
混合が始まり、次いで混合された薬液を注出することが
できる。外筒37に代えて図7に示す外筒47或いは両
頭針型の注射針を装着した市販のディスポーザブル注射
外筒に挿入して前記と同様な操作を行い薬液の注出をし
てもよい。薬剤カートリッジ22前部の室36に封入す
る薬剤の溶解或いは室36に封入する薬剤との混合を目
的とし、後部の室25に封入する薬剤の例としては、例
えば、注射用水、生理食塩水、高カロリー輸液製剤、電
解質輸液製剤、糖質輸液製剤、アミノ酸輸液製剤などで
ある。
【0047】(実施例4)無菌条件下で、図13に示す
薬剤カートリッジ12となる滅菌したガラス製管体の後
端部から環状のリブ18の後方に滅菌したガスケット1
3を挿入し、次いで管体の後端部から実施例1に準じて
高周波滅菌した2%プロカイン注射液を注入後に滅菌済
みガスケット14で閉鎖して室15を形成した後に、薬
剤カートリッジ12を乾燥し、滅菌した筒先付きキャッ
プ58を取り付け、次にガスケット14にプランジャー
ロッド11を結合して製造した。なお、上記容器の素材
をポリプロピレンに変更し、前記の操作法に準じて、薬
剤カートリッジ12を製造することができる。薬剤カー
トリッジ12はキャップの筒先部59に図15に例示す
る滅菌した金属又はプラスチックの瓶針(スパイク)6
2を有するキャップ60を接着あるいは凹凸嵌合、ねじ
係合等の公知の手段で取り付けてもよく、例えば、単室
型或いは多室型のプラスチックソフトバッグの薬液混注
口などの弾性閉鎖部材に穿入して薬剤充填済み容器に用
いる容器として使用することができる。瓶針62は穿入
後の抜けを防止するためにプラスチック瓶針62の外面
に複数の環状のリブ61を設けてもよい。
【0048】(実施例5)各室に薬液混注口(薬液注入
口)或いは薬液排出口 (輸液口) となる一か所或いは複
数の封止可能な開口部を有し且つ各室が公知の方法で連
通可能な機能を備えた隔壁により分割されていてもよい
薬剤充填ずみプラスチックソフトバッグ容器の製造に関
する。図16は両端が各室が相互に連通可能な隔壁で分
割された2室型のプラスチックソフトバッグ容器63の
一態様を示したものであり、目的に応じて形状、材質、
部材の結合位置、隔壁の位置などを変更することができ
る。実施例1に準じて高周波滅菌した生理食塩水 100ml
を無菌の室69に注入後、滅菌済みキャップ67により
封止した。次に、無菌の室68の開口部64から無菌製
造した注射用セファゾリンナトリウム1gを充填した
後、刺通可能な弾性部材を備えた滅菌済みキャップ66
により封止した。容器63は室69を圧迫することによ
り、隔壁70中の接合部71が解除されて、室69と室
68の薬剤を混合できる。容器63に付属してもよい無
菌の室72は破断して連通可能な閉塞部材73を室68
に備え、薬剤混合時の配合変化の観察用として或いは薬
剤封入用の第3の室として使用可能である。室72の形
状および材質は適宜変更できる。光に不安定な薬剤を容
器63に封入する場合には、薬剤の光分解を防ぐ目的で
容器の一部分又は全面に遮光性顔料を塗布、印刷するか
或いは遮光性プラスチックシートを用いて保護するのが
よい。
【0049】(実施例6)無菌条件下で、注射用水 700
ml中の含有量が、酢酸カリウム 2.47g、硫酸マグネシウ
ム(7水塩)1.24g、グルコン酸カルシウム(1水塩)1.
91g、硫酸亜鉛(7水塩)3mg、リン酸二水素カリウム 0.
66gおよびグルコース 175gである水溶液に実施例1に準
じて2450メガヘルツのマイクロ波を照射して3分間
95℃を維持して滅菌後に冷却し、開口部の一方を滅菌
済みで刺通可能な弾性部材を備えたキャップで封止した
滅菌済みプラスチックソフトバッグに注入し、同様にし
て他方の開口部を滅菌済みで刺通可能な弾性部材を備え
たキャップで密封して製造した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法の製
造工程の一例を示す工程系統図である。
【図2】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器の一例を示す斜視図及び各部材の側面図
である。
【図3】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器の一例を示す斜視図及びガスケットの側
面図である。
【図4】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器の一例を示す斜視図及び各部材の側面図
である。
【図5】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器を内挿するための外筒の一例を示す斜視
図である。
【図6】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器の一例を示す斜視図である。
【図7】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器を内挿するための外筒の一例を示す断面
図である。
【図8】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で用
いる注射用容器の一例を示す断面図である。
【図9】図4の注射用容器を図7の外筒に内挿した時の
断面図である。
【図10】図2の注射用容器の断面図である。
【図11】図10の注射用容器を図5の外筒に内挿した
時の断面図である。
【図12】図4の注射用容器を図5の外筒に内挿した時
の断面図である。
【図13】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で
用いる注射用容器の一例を示す断面図である。
【図14】図13の注射用容器において薬剤が注出する
時の状態を示す断面図である。
【図15】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で
用いる注射用容器に取り付ける瓶針の一例を示す斜視図
である。
【図16】本発明の薬剤充填済み注射用容器の製造法で
用いる注射用容器の一例を示す断面図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器外部と少なくとも1ケ所以上の連通可
    能な構造を有する注射用容器を滅菌する工程又は無菌的
    に該注射用容器を成形する工程のいずれかからなる工程
    (A)と、薬剤を高周波滅菌する工程(B)とを有し、更に
    高周波滅菌された薬剤を滅菌された該注射用容器に充填
    し密封する充填・密封工程を有することを特徴とする薬
    剤充填済み注射用容器の製造法。
  2. 【請求項2】工程(B)は、薬剤を高周波照射炉の中で撹
    拌下にバッチ式で行うものである請求項1に記載の薬剤
    充填済み注射用容器の製造法。
  3. 【請求項3】工程(B)は、薬剤を高周波照射炉に設置し
    た照射用パイプの中を連続的に通過させるものである請
    求項1に記載の薬剤充填済み注射用容器の製造法。
  4. 【請求項4】該注射用容器は、一端を連通可能な構造と
    する筒状体であり、他端に筒状体内を水密・気密に接動
    可能で且つ前記一端とともに該筒状体を密封するガスケ
    ットを設け、該筒状体内に前記ガスケットを仮固定する
    環状リブを設けた請求項1に記載の薬剤充填済み注射用
    容器の製造法。
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