JP2011025068A - プレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プランジャロッドを具備し、タンパク質がエリスロポエチン、G−CSFまたは抗体であることを特徴とするプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤である。このプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤により、安価で且つ安全なシリンジ製剤、好適にはプレフィルドシリンジ製剤を提供することができる。
【選択図】図1
Description
また、本発明の他の目的は、プランジャロッド付きシリンジ製剤の組付装置を用いて製造することができる程度に、製造過程における主剤であるタンパク質の消失を防止した、安定化されたプランジャロッド付きプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤を提供することである。
前記組付装置は、所定方向に回転される回転テーブルと、前記回転テーブルに設けられ、シリンジ供給域、プランジャロッド挿入域、プランジャロッド締付域及びシリンジ排出域を通して移動されるシリンジ保持手段と、前記シリンジ供給域に設けられ、薬液が充填されたシリンジを前記シリンジ保持手段に供給するシリンジ供給手段と、前記プランジャロッド挿入域に設けられ、前記シリンジの後端側にプランジャロッドを挿入するプランジャロッド挿入手段と、前記プランジャロッド締付域に設けられ、前記シリンジのガスケットに前記プランジャロッドを螺合して締め付けるプランジャロッド締付手段と、前記シリンジ排出域に設けられ、前記プランジャロッドが装着された前記シリンジを前記シリンジ保持手段から排出するシリンジ排出手段と、を具備し、
前記シリンジのガスケットには雌ねじが設けられ、前記プランジャロッドの先端部には雄ねじが設けられており、前記プランジャロッド締付手段は、前記プランジャロッドを回転保持するための回転保持手段と、前記回転保持手段を回転駆動するための電動モータとを備え、前記プランジャロッドを前記ガスケットに締め付けるとき、前記電動モータは、まず回転量制御によって前記回転保持手段を回転駆動し、しかる後回転トルク制御によって前記回転保持手段を回転駆動することを特徴とする。
プランジャロッド付きシリンジ製剤の構成
まず、図1〜図4を参照して、プランジャロッド付きシリンジ製剤の一例について説明する。図1は、プランジャロッド付きシリンジ製剤の一形態を一部切り欠いて示す断面図であり、図2は、図1のシリンジ製剤のシリンジを示す断面図であり、図3は、図2のシリンジに装着される鍔部材を示す斜視図であり、図4は、図2のシリンジに取り付けられるプランジャロッドを示す正面図である。
次に、図5を参照して、図示の実施形態の組付装置の概要を説明する。図5は、組付装置の概略を示す平面図である。この組付装置では、まず、図2に示すシリジン6に図3に示す鍔部材24を装着し、しかる後図4に示すプランジャロッド40を取り付け、このようにしてプランジャロッド付きシリンジ製剤2を自動で組み付ける。
次に、図6及び図7を参照して、回転テーブル104及びそれに関連する構成について説明する。図6は、組付装置の回転テーブル及びその近傍を、昇降テーブルが下降位置にあるときの状態で示す断面図であり、図7は、昇降テーブルが上昇位置にあるときの状態を示す、図6に対応する断面図である。
次いで、図8〜図13を参照して、組付装置の鍔部材装着手段及びそれに関連する構成について説明する。図8は、組付装置の鍔部材装着手段及びその近傍を一部断面で示す断面図であり、図9〜図11は、鍔部材装着手段による鍔部材の装着動作を説明するための断面図であり、図12は、鍔部材装着手段の鍔部材供給手段を示す側面図であり、図13は、鍔部材供給手段の第1の切換シュートの切換動作を説明するための部分平面図である。
次に、図14〜図17を参照して、組付装置のプランジャロッド挿入手段116及びそれに関連する構成について説明する。図14は、図示の組付装置のプランジャロッド挿入手段及びその近傍を一部切り欠いて示す断面図であり、図15はプランジャロッドを挿入したときの状態を示す、図14に対応する断面図であり、図16は、プランジャロッド挿入手段のプランジャロッド供給手段を示す側面図であり、図17は、プランジャロッド供給手段の第2の切換シュートの切換動作を説明するための部分平面図である。
次に、図18及び図19を参照して、図示の組付装置の仮締めプランジャロッド締付手段120及びそれに関連する構成について説明する。図18は、仮締めプランジャロッド締付手段120及びその近傍を示す断面図であり、図19は、仮締めプランジャロッド締付手段120によって仮締めした状態を示す、図18に対応する断面図である。
一般的には、0.01μg/ml以上、好ましくは0.1μg/ml以上、更に好ましくは1μg/ml以上、更に好ましくは10μg/ml以上、更に好ましくは50μg/ml以上のタンパク質を含む。特に、プレフィルドシリンジ溶液製剤の場合には、0.1μg/ml以上、好ましくは1μg/ml以上、更に好ましくは10μg/ml以上、更に好ましくは50μg/ml以上のタンパク質を含む。
調製溶液1ml中に以下の成分:
エリスロポエチン(EPO) 1500国際単位
非イオン性界面活性剤(ポリソルペート80) 0.05mg
塩化ナトリウム 適量
L−塩酸ヒスチジン 1mg
を含み、10mMリン酸緩衝液にてpH6.0に調製したEPO溶液0.5mlを充填した、硬質ガラス製の、プランジャーロッド付きプレフィルドシリンジ製剤を、本発明の組付け装置で製造し、その製造時のEPOの安定性について液体クロマトグラフ法(HPLC法)で評価した。
実施例1と同様にして、EPO1500及び48000国際単位/mlを含む溶液を調製した。これらの溶液を0.5mlを充填した、硬質ガラス製の、プランジャーロッド付きプレフィルドシリンジ製剤を、本発明の組付け装置で製造した。これらのプレフィルドシリンジ製剤中のEPOについて、10℃並びに25℃での安定性について、HPLC法により評価した。以下にその結果を表1、2にまとめる。
6 シリンジ
21 ガスケット
24 鍔部材
26,28 鍔部
40 プランジャロッド
104 回転テーブル
106 シリンジ保持手段
112 鍔部材装着手段
114 鍔部材供給手段
116 プランジャロッド挿入手段
118 プランジャロッド供給手段
120 仮締めプランジャロッド締付手段
122 本締めプランジャロッド締付手段
142 装置本体
156 昇降テーブル
174 第1のシリンジ押圧手段
176 第2のシリンジ押圧手段
202 旋回部材
204 受け部材
218 鍔部材押圧手段
274 鍔部材送給機構
322 プランジャロッド保持手段
324 ロッド押圧手段
394 プランジャロッド送給機構
412 回転保持手段
436 電動モータ
Claims (10)
- プランジャロッドを具備するタンパク質溶液製剤であって、タンパク質がエリスロポエチン、G−CSFまたは抗体であることを特徴とするプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- プランジャロッド付きシリンジ製剤の組付装置を用いて製造できるプランジャロッド付きプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤であって、
前記組付装置は、所定方向に回転される回転テーブルと、前記回転テーブルに設けられ、シリンジ供給域、プランジャロッド挿入域、プランジャロッド締付域及びシリンジ排出域を通して移動されるシリンジ保持手段と、前記シリンジ供給域に設けられ、薬液が充填されたシリンジを前記シリンジ保持手段に供給するシリンジ供給手段と、前記プランジャロッド挿入域に設けられ、前記シリンジの後端側にプランジャロッドを挿入するプランジャロッド挿入手段と、前記プランジャロッド締付域に設けられ、前記シリンジのガスケットに前記プランジャロッドを螺合して締め付けるプランジャロッド締付手段と、前記シリンジ排出域に設けられ、前記プランジャロッドが装着された前記シリンジを前記シリンジ保持手段から排出するシリンジ排出手段と、を具備し、
前記シリンジのガスケットには雌ねじが設けられ、前記プランジャロッドの先端部には雄ねじが設けられており、前記プランジャロッド締付手段は、前記プランジャロッドを回転保持するための回転保持手段と、前記回転保持手段を回転駆動するための電動モータとを備え、前記プランジャロッドを前記ガスケットに締め付けるとき、前記電動モータは、まず回転量制御によって前記回転保持手段を回転駆動し、しかる後回転トルク制御によって前記回転保持手段を回転駆動することを特徴とするプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。 - 前記組付装置の前記シリンジ保持手段は回転テーブルの周方向に間隔を置いて複数個設けられ、前記シリンジは前記シリンジ保持手段に実質上水平に保持され、前記回転テーブルの上方には昇降テーブルが昇降移動自在に設けられ、前記昇降テーブルには、前記プランジャロッド締付域に対応してシリンジ押圧手段が設けられ、前記昇降テーブルが下降すると、前記シリンジ押圧手段が前記シリンジ保持手段に保持された前記シリンジに作用してこれを押圧し、一方前記昇降テーブルが上昇すると、前記シリンジ押圧手段が前記シリンジ保持手段に保持された前記シリンジから上方に後退して押圧を解除することを特徴とする請求項2に記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- 前記組付装置の前記プランジャロッド挿入手段は、前記プランジャロッド挿入域に位置する前記シリンジ保持手段に保持された前記シリンジに対応する位置に前記プランジャロッドを保持するためのプランジャロッド保持手段と、前記プランジャロッド保持手段に前記プランジャロッドを供給するためのプランジャロッド供給手段と、前記プランジャロッド保持手段に保持された前記プランジャロッドを押圧してその先端部を前記シリンジの後端部内に挿入するロッド押圧手段とを具備することを特徴とする請求項2に記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- 前記組付装置の前記プランジャロッド締付手段は、仮締めプランジャロッド締付手段と、その下流側に位置する本締めプランジャロッド締付手段とから構成され、前記仮締め及び前記本締めプランジャロッド締付手段は、それぞれ、前記プランジャロッドを回転保持するための回転保持手段と、前記回転保持手段を回転駆動するための電動モータとを備え、前記仮締めプランジャロッド締付手段の前記電動モータは、回転量制御によって前記回転保持手段を回転駆動し、また前記本締めプランジャロッド締付手段の前記電動モータは、回転トルク制御によって前記回転保持手段を回転駆動することを特徴とする請求項2に記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- 前記組付装置の前記シリンジ供給域と前記プランジャロッド挿入域との間に鍔部材装着域が更に設けられ、前記鍔部材装着域には、前記シリンジのフランジに鍔部材を装着する鍔部材装着手段が設けられていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- 前記組付装置の前記鍔部材装着手段は、前記鍔部材を受け取る受け位置と、前記鍔部材を前記シリンジの前記フランジに装着する装着位置との間を旋回自在に装着された旋回部材と、前記旋回部材に対して相対的に回転自在に装着され、前記鍔部材を保持する保持部を備えた受け部材とを備え、前記旋回部材と前記受け部材との間には、前記受け部材を所定方向に弾性的に偏倚するための偏倚手段が設けられ、また前記旋回部材及び前記受け部材のいずれか一方には、それらの他方に当接して前記受け部材の前記所定方向の旋回動を阻止するための旋回阻止手段が設けられており、更に、前記鍔部材は、前記シリンジの前記フランジの両側に配置される一対の鍔部を有し、前記一対の鍔部の一方はそれらの他方より長く形成されており、前記旋回部材が前記受け位置にあるとき、前記受け部材の前記保持部に前記鍔部材が保持され、前記旋回部材が前記受け位置から前記装着位置まで旋回すると、前記鍔部材の前記一方の鍔部が、前記偏倚手段の作用によって前記シリンジの前記フランジに弾性的に当接し、かかる状態にて前記鍔部材が前記シリンジの前記フランジに装着されることを特徴とする請求項6に記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- 前記組付装置の前記シリンジ保持手段には複数個の保持受部が設けられ、これら複数個の保持受部が順次前記シリンジ供給域、前記鍔部材装着域、前記プランジャロッド挿入域、前記プランジャロッド締付域及び前記シリンジ排出域を通して移動され、前記鍔部材装着手段は、前記鍔部材を前記鍔部材装着域に供給するための鍔部材供給手段を含み、前記鍔部材供給手段は、前記鍔部材が収容された鍔部材供給源と、前記鍔部材供給源からの前記鍔部材を前記鍔部材装着域に導く鍔部材送給機構とを備え、前記鍔部材送給機構は、前記シリンジ保持手段の前記複数個の保持受部に対応して設けられた複数個の鍔部材送給手段と、前記鍔部材供給源と前記複数個の鍔部材送給手段との間に傾斜して配設された第1の切換シュートとを有し、前記鍔部材は自重によって前記第1の切換シュートを移動し、前記第1の切換シュートを移動する間に前記複数個の鍔部材送給手段のいずれかに導かれることを特徴とする請求項6又は7に記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- 前記組付装置の前記プランジャロッド挿入手段は、前記プランジャロッドを前記プランジャロッド挿入域に供給するためのプランジャロッド供給手段を含み、前記プランジャロッド供給手段は、前記プランジャロッドが収容されたプランジャロッド供給源と、前記プランジャロッド供給源からの前記プランジャロッドを前記プランジャロッド挿入域に導くプランジャロッド送給機構とを備え、前記プランジャロッド送給機構は、前記シリンジ保持手段の前記複数個の保持受部に対応して設けられた複数個のプランジャロッド送給手段と、前記プランジャロッド供給源と前記複数個のプランジャロッド送給手段との間に傾斜して配設された第2の切換シュートとを有し、前記プランジャロッドは自重によって前記第2の切換シュートを移動し、前記第2の切換シュートを移動する間に、前記複数個のプランジャロッド送給手段のいずれかに導かれることを特徴とする請求項8に記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
- タンパク質がエリスロポエチンであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプレフィルドシリンジタンパク質溶液製剤。
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