JPH09273999A - 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 - Google Patents

欠陥検査装置及び欠陥検査方法

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JPH09273999A
JPH09273999A JP11006196A JP11006196A JPH09273999A JP H09273999 A JPH09273999 A JP H09273999A JP 11006196 A JP11006196 A JP 11006196A JP 11006196 A JP11006196 A JP 11006196A JP H09273999 A JPH09273999 A JP H09273999A
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正樹 布施
Shintaro Tashiro
慎太郎 田代
Tokuyuki Ikeda
徳之 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 欠陥の個別認識機能を有したまま、検査対象
の蛇行に自動追従して検査することを可能とする。 【解決手段】 検査対象物の検査位置における画像デー
タを得るラインイメージセンサからの出力信号から検査
対象物のエッジを検出し、求められたエッジの座標近傍
を境に、その外側については画像データの値に拘らず欠
陥を検出しないよう2値化のためのしきい値を所定値に
設定し、かつエッジ座標の内側については予め指定され
た値あるいは、画像データの関数値をしきい値として設
定し、第1及び第2のしきい値記憶手段に記憶してお
き、ラインイメージセンサからの出力信号をこの第1及
び第2のしきい値記憶手段に記憶されたしきい値を用い
て2値化するようにしている。また、連結性処理並びに
しきい値の書き込みの並列処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被検査物上の異物、
汚れ、キズ、黒点、ピンホール、フィッシュアイなどの
欠陥を検出して良または不良と判定する欠陥検査装置及
び欠陥検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルム状の物体やシート状の物体など
の製造・検査工程において、その物体の表面に欠陥が有
るか否かを見極めるための欠陥検査装置としては種々の
ものが知られている。一般にかかるフィルム状の物体や
シート状の物体などの欠陥を検査するためにはラインC
CDカメラなどのラインイメージセンサが用いられ、本
発明者らは、既にラインイメージセンサがの出力信号を
2値化した信号からを用いたランレングス符号化処理と
複数行のランレングス符号を用いた連結性処理を並列的
に実行することにより、高速な欠陥測定を行うことがで
きる欠陥検査装置を開発し特許出願している(特開平3
−67159号公報)。
【0003】また、検査対象物としてのフィルム状の物
体やシート状の物体などは通常所定速度で走行させてお
き、走行中の検査対象物をラインイメージセンサで走行
方向に垂直方向に走査して検査を行うことが一般的であ
る。かかる走行する検査対象物は走行中蛇行することが
ある。蛇行があっても正確に欠陥を検査するためには、
検査対象物の蛇行に自動追従するなどの対策が必要であ
る。従来のラインCCDカメラを使用した欠陥検査装置
では、検査対象の蛇行に自動追従して検査範囲を自動設
定することが可能になっているものがあり、これらは、
ラインCCDカメラの出力信号を微分処理し、検査対象
のエッジを検出し、予め設定した分、エッジ座標よりも
内側を検査対象としている。なお、本発明者らも、特開
平05−332950号公報などで、ラインCCDカメ
ラを使用した欠陥検査装置を発表しているが、これは、
ラインCCDカメラの出力信号を補正、2値化、ランレ
ングス符号化を行った後、連結性処理により欠陥の個別
認識を行う機能がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、検査対象の蛇行に自動追従して検査することが可能
なものは、微分処理を行っているため、欠陥の個別認識
を行い、欠陥のサイズ、形状を測定することは不可能で
ある。一方、本発明者らの上記従来技術では、欠陥の個
別認識を行い、欠陥のサイズ、形状を測定することが可
能であるが、検査対象の蛇行に自動追従して検査するこ
とは不可能である。
【0005】したがって、本発明は上記本発明者らが先
に開発した従来技術における欠陥の個別認識機能を有し
たまま、検査対象の蛇行に自動追従して検査することが
可能な欠陥検査装置及び欠陥検査方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、検査対象物の検査位置における画像デ
ータを得るラインイメージセンサからの出力信号から検
査対象物のエッジを検出し、求められたエッジの座標近
傍を境に、その外側については画像データの値に拘らず
欠陥を検出しないよう2値化のためのしきい値を所定値
に設定し、かつエッジ座標の内側については予め指定さ
れた値あるいは、画像データの関数値をしきい値として
設定し、第1及び第2のしきい値記憶手段に記憶してお
き、ラインイメージセンサからの出力信号をこの第1及
び第2のしきい値記憶手段に記憶されたしきい値を用い
て2値化するようにしている。
【0007】すなわち本発明によれば、走行する検査対
象物の走行方向にほぼ垂直方向に走査して前記検査対象
物の検査位置における画像データを得るラインイメージ
センサと、前記ラインイメージセンサの出力画像データ
から前記検査対象物のエッジを検出するエッジ検出手段
と、前記ラインイメージセンサの出力画像データを2値
化する2値化手段と、前記2値化手段が2値化を行うた
めに必要なしきい値を記憶する第1と第2のしきい値記
憶手段と前記エッジ検出手段により求められた前記エッ
ジの座標近傍を境に、その外側については画像データの
値に拘らず欠陥を検出しないよう前記しきい値を所定値
に設定し、かつ前記エッジ座標の内側については予め指
定された値あるいは、前記画像データの関数値を前記し
きい値として設定する手段と、前記2値化手段にて得ら
れる2値画像データの変化点アドレスを得るためのラン
レングス符号化手段と、前記ランレングス符号化手段か
ら出力される前記ラインイメージセンサにおける複数行
分のランレングス符号をそれぞれ記憶する第1と第2の
ランレングス符号記憶手段と、前記第1と第2のランレ
ングス符号記憶手段に記憶されたランレングス符号に対
して連結性処理を行い検査対象物の欠陥を検出する連結
性処理手段と、前記第1と第2のランレングス符号記憶
手段の一方への前記ランレングス符号化手段から出力さ
れるランレングス符号の入力が終了した後に、そのラン
レングス符号を読み出して前記連結性処理手段に連結性
処理を実行させ、前記第1と第2のランレングス符号記
憶手段の他方への前記ランレングス符号化手段から出力
されるランレングス符号の入力が終了した後に、そのラ
ンレングス符号を読み出して前記連結性処理手段に連結
性処理を実行させることにより、前記第1のランレング
ス符号記憶手段への入力と前記第2のランレングス符号
記憶手段からのランレングス符号を用いた連結性処理を
実質的に並列処理し、前記第2のランレングス符号記憶
手段への入力と前記第1のランレングス符号記憶手段か
らのランレングス符号を用いた連結性処理を実質的に並
列処理するよう制御する第1制御手段と、前記第1と第
2のしきい値記憶手段の一方のしきい値を用いて前記2
値化手段が2値化を実行しているときに、前記連結性処
理手段による連結性処理が終了した後にしきい値の決定
を行い、決定されたしきい値を前記第1と第2のしきい
値記憶手段の他方に書き込むことにより前記第1のしき
い値記憶手段からのしきい値の読み出しと前記第2のし
きい値記憶手段へのしきい値の書き込みを実質的に並列
処理し、かつ前記第2のしきい値記憶手段からのしきい
値の読み出しと前記第1のしきい値記憶手段へのしきい
値の書き込みを実質的に並列処理するよう制御する第2
制御手段とを、有する欠陥検査装置が提供される。
【0008】さらに本発明によれば、走行する検査対象
物の走行方向にほぼ垂直方向に走査して前記検査対象物
の検査位置における画像データを得るラインイメージセ
ンサからの出力信号から前記検査対象物のエッジを検出
するステップと、前記エッジを検出するステップにより
求められた前記エッジの座標近傍を境に、その外側につ
いては画像データの値に拘らず欠陥を検出しないよう2
値化のためのしきい値を所定値に設定し、かつ前記エッ
ジ座標の内側については予め指定された値あるいは、前
記画像データの関数値を前記しきい値として設定し、第
1及び第2のしきい値記憶手段に記憶するステップと、
前記ラインイメージセンサからの出力信号を前記第1及
び第2のしきい値記憶手段に記憶されたしきい値の一方
を用いて2値化するステップと、2値化された画像デー
タをランレングス符号化し、第1及び第2のランレング
ス符号記憶手段の一方に記憶するステップと、前記一方
のランレングス符号記憶手段に記憶された前記ラインイ
メージセンサの画像データの複数行分のランレングス符
号を用いて連結性処理を行うステップと、前記連結性処
理の実行中に前記2値化するステップを再開し、かつ2
値化された画像データをランレングス符号化し、第1及
び第2のランレングス符号記憶手段の他方に記憶するス
テップと、前記連結性処理の結果を用いて2値化のため
のしきい値を決定し、前記一方のしきい値記憶手段のし
きい値を用いて前記2値化するステップが実行されてい
るときに、決定されたしきい値を前記第1及び第2のし
きい値記憶手段の他方に記憶するステップとを、有する
欠陥検査方法が提供される。
【0009】なお、本発明によるエッジ検出の手法は次
のようなものである。ラインイメージセンサとしてのラ
インCCDカメラの出力信号をA/Dコンバータにてデ
ジタル信号としたものを多値画像データとする。この多
値画像データから検査対象物のエッジを検出するエッジ
検出手段は、検査対象を読み取って得られた多値画像
(Di i=1〜ラインCCDカメラの素子数)の中か
ら、検査対象のエッジ部分を検出する。多値画像には欠
陥によりエッジ部分と誤認する部分も含まれている可能
性があるため、多値画像データの中の左端、および、右
端のエッジを検出する。左端のエッジ検出は、多値画像
データの中の有効範囲を、左端から右端に向かって行
う。また、右端のエッジ検出は、多値画像データの中の
有効範囲を、右端から左端に向かって行う。エッジ位置
は、最初に数3で示される式1、または、数4で示され
る式2を満足した座標とする。
【0010】
【数3】 式1 d≧|Di-Di+k| 左端から処理する場合 d:エッジ判定基準 i:s〜(e−k) s:有効範囲の始点 e:有効範囲の終点 k:エッジ検出を行うための参照素子間距離
【0011】
【数4】 式2 d≧|Di-Di-k| 右端から処理する場合 i:e〜(s+k)
【0012】しきい値設定手段は、エッジ検出手段によ
り求めた座標の外側を非検査領域としてクリアする。こ
こでしきい値データをクリアするとは、多値画像データ
の値の如何に拘らず欠陥を検出しないようなしきい値を
設定することをいう。例えば、A/Dコンバータが8ビ
ットデータに変換するよう構成されている場合は、明欠
陥検出の場合は255、暗欠陥検出の場合は0の値とす
る。しきい値メモリがこの値の場合は、ラインCCDカ
メラからどのような多値画像が入力されても欠陥として
検出することはない。
【0013】また、しきい値クリアの範囲は、エッジ座
標よりも補正値分内側とすることが好ましい態様であ
る。補正値の大きさは、しきい値設定時間間隔内での検
査対象の蛇行量、エッジ部分のラインCCDカメラ出力
のバラツキを考慮して設定する。しきい値データを設定
する手段は、前記エッジ検出手段により求めた座標の内
側を、検査領域として適正なしきい値に設定する。予め
指定された値(A/Dコンバータが8ビットの場合は0
〜255)、または、前記多値画像データに対して、予
め指定された比率(明欠陥の場合は100%以上、暗欠
陥の場合は100%以下)に設定する。
【0014】ランレングス符号化手段は、前記しきい値
データを基に多値画像を2値化したデータの変化点アド
レスを得る。ランレングス符号のデータフォーマットに
ついては後述する。
【0015】ランレングス符号記憶手段は、前記ランレ
ングス符号化手段から出力される前記ラインCCDカメ
ラの複数行分のランレングス符号を2系列分記憶するメ
モリからなる。また、1系列分のメモリには、明欠陥検
出用と、暗欠陥検出用のランレングス符号が記憶され
る。連結性処理手段は、前記ランレングス符号記憶手段
に記憶したランレングス符号の2スキャン分の連結性を
確認しながら、欠陥を測定する。ランレングス符号記憶
手段が2系列分あるのは、一方の系列に対して前記ラン
レングス符号化手段によるランレングス符号の記憶と、
前記ランレングス符号記憶手段の他方の系列に対する前
記連結性処理手段による処理とを、交互に切り替えなが
ら、並列処理するためである。また、前記しきい値記憶
手段も2系列分あり、一方の系列が2値化を行っている
とき、他方の系列がしきい値データの設定と行ってお
り、これを、交互に切り替えながら、並列処理してい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面とともに本発明欠陥検査
装置及び欠陥検査方法の実施の形態を好ましい実施例に
よって説明する。図1は本発明の欠陥検査装置の実施例
のブロック図である。図1の装置はラインイメージセン
サとして動作するラインCCDカメラ1と、その出力ア
ナログ信号を処理する画像処理装置2を有している。ラ
インCCDカメラ1は、図示省略の検査対象物の表面を
1次元的に走査して、画像データを得るものであり、素
子(画素)数が2048あるいは5000で、クロック
周波数が20MHz、走査周期が最高0.11msのも
のを使用することができる。
【0017】ラインCCDカメラ1による撮像によって
得られたアナログ信号は、A/Dコンバータ3により例
えば8ビットのデジタルデータに変換される。このデジ
タルデータは、ラインCCDカメラ1の素子毎のしきい
値と検出論理に基づき、コンパレータ4により2値化さ
れる。このしきい値は第1及び第2のしきい値記憶手段
としての2つのしきい値メモリ11A、11Bに記憶さ
れているものを用いるが、その書き込みと読み出しにつ
いては後述する。なお、検出論理には2種類あり、白検
出の場合は、しきい値より大きい出力レベルを有する領
域を”1”とし、黒検出の場合は、しきい値未満の出力
レベルを有する領域を”1”とする。したがって、コン
パレータ4による2値化により、欠陥部に相当する領域
が”1”、正常部に相当する領域が”0”となる。コン
パレータ4によるこの2値化データは、”0”から”
1”あるいは”1”から”0”への変化点のアドレスを
得るランレングス符号化回路5によりランレングス符号
化される。
【0018】基準値メモリ12は透過率あるいは反射率
が均一である被写体をラインCCDカメラ1で撮像して
得られたときのA/Dコンバータからの1行分のデータ
を記憶するものである。このデータは基準データとして
しきい値を決定するために用いられる。すなわち、各画
素毎の基準データと、欠陥検査中に得られた各画素毎の
しきい値の積を計算して、この積を新たなしきい値とし
て記憶するのである。この計算は各素子の基準データに
基づき、ROM14に記録されているしきい値決定プロ
グラムによって行われ、新たなしきい値が決定される
と、しきい値メモリ11に記録される。したがって、コ
ンパレータ4は、ラインCCDカメラ1の素子間の感度
バラツキや照明ムラやレンズの歪みを補正して各素子の
出力信号を2値化することができる。なお、後述するよ
うに、画像データには欠陥部分が含まれる可能性がある
ので、複数行分の画像データを用いて、平均化処理など
により欠陥の影響を低減させるようにしている。
【0019】ランレングス符号化回路5により得られた
ランレングス符号化は第1及び第2のランレングス符号
記憶手段としての2系統のランレングスバッファ9A、
9Bに一時的に記憶される。各ランレングスバッファ9
A、9Bとしては、例えば64kBの容量のものを用い
ることができる。各ランレングスバッファ9A、9Bに
一時記憶されたランレングス符号は交互にCPU(中央
演算処理装置)15により連結性処理を実行される。な
お、連結性処理とは、複数の連続する走査ラインにおけ
るデータをライン間で比較しつつ処理することをいう。
この連結性処理を行うことによって、単独では良と判定
されるべき欠陥が密集して不良と判定されるべき欠陥を
識別することができる。
【0020】2つのしきい値メモリ11A、11Bに
は、ラインCCDカメラ1の素子間の感度バラツキや主
走査方向の照明ムラやレンズの歪みを補正するために、
ラインCCDカメラ1の素子ごとの2値化用しきい値が
随時書き込まれる。すなわち、CPU15が基準値メモ
リ12の基準データと連結性処理の結果を用いてROM
14に記憶されているしきい値決定プログラムによって
しきい値を決定し、しきい値メモリ11A、11Bに記
録される。
【0021】CPU15は連結性処理としきい値決定プ
ログラムを実行する他に、欠陥の良否を行うための検査
プログラムを実行する。ROM14にはこの検査プログ
ラム及びしきい値決定プログラムなどのCPU15の制
御コマンドなどが記憶されている。画像処理装置2はま
た、ROM14に記憶されているプログラムで用いられ
る数値などが一時記憶されるRAM13と、ホストコン
ピュータ17との間で検査条件や検査結果等のデータを
転送するための入出力インタフェイス(I/O)16を
有する。ホストコンピュータ17では、この欠陥検査装
置の検査条件が設定されたり、検査結果が表示される。
I/O16としてはRS−232C又はGP−IBを用
いることができる。
【0022】2つのしきい値メモリ11A、11Bを第
1系列用と第2系列用とすると、第1系列用しきい値メ
モリ11Aのデータが読み出されてコンパレータ4が2
値化処理を行っているとき、第2系列用しきい値メモリ
11Bは、新たに決定されたしきい値の書き込みが行わ
れるというように、交互に使用される。このように欠陥
測定中に、しきい値読み出しと書き込みの並列処理を行
うことで、ラインCCDカメラ1、照明、検査対象の透
過率、または、反射率の経時変化があっても、高精度で
欠陥の測定が可能となる。
【0023】ランレングス符号として、ランレングスバ
ッファ9A、9Bに記憶する。ランレングス符号のデー
タフォーマットは、下記の通りである。データ長は2バ
イト/個である。
【0024】
【表1】 ──Ln,Sn1, En1, Sn2, En2, ───Snm, Enm── ──,Ln+1 ─, Lk Ln : n番目のライン 但し、n=1〜k、MSB=1、k=指定したライン数 Snm: n番目のラインのm番目の欠陥部の始点座標 Enm: n番目のラインのm番目の欠陥部の終点座標
【0025】ランレングスバッファ9A、9Bに記憶す
るライン数kは、予め指定されており、通常は、10〜
100程度の値を設定しておく。この2つのランレング
スバッファ9A、9Bを第1系列用と第2系列用とする
と、第1系列用のランレングスバッファ9Aにランレン
グス符号化回路5によって得られるランレングス符号が
入力されているとき、第2系列用のランレングスバッフ
ァ9Bのデータは読み出されてCPU15により連結性
処理が行われるように、交互に使用される。
【0026】図2は、ランレングス符号化処理、連結性
処理、しきい値設定のタイミングを示す図である。本発
明の欠陥検査装置は、下記の、に示した条件で欠陥
検査を行った場合にランレングス符号化処理、連結性処
理、しきい値設定処理を、好ましいタイミングで行うこ
とができる。なお、しきい値設定処理とはしきい値の決
定としきい値メモリ11A又は11Bへの書き込みをい
う。図2は、この条件を満足した状態で欠陥検査が行わ
れた場合のタイミングを示している。
【0027】
【表2】(ラインCCDカメラの走査周期×ランレン
グスバッファに記憶するライン数)≧(連結性処理時間
+しきい値設定時間) ランレングスバッファのメモリ容量≧ランレングス符
号のデータ量
【0028】図2に出力タイミングが示されるラインC
CDカメラ1の出力信号31は、検査対象の画像を1ラ
イン(行)分読み取って得たアナログ信号であり、ライ
ンCCDカメラ1の走査周期によって、連続的に画像処
理装置2へ出力される。なお図示省略のクロック発生器
から所定のクロックがラインCCDカメラ1、A/Dコ
ンバータ3、CPU15などに供給されている。第1ラ
ンレングスバッファ9A、第2ランレングスバッファ9
Bへの入力データ32、33は、画像信号31を2値化
した後、ランレングス符号化し、予め指定したライン数
分をそれぞれ1系列としたものである。図2では、各系
列で2ラインで図示している。連結性処理34は、第1
ランレングスバッファ9Aへの入力32が終了した時点
4から開始してランレングス符号を処理し、欠陥を測
定するものである。
【0029】ランレングスバッファ系列切替コマンド3
6は、連結性処理34が終了した時点T6で出力され
る。この切替コマンド36が、第2系列用のランレング
スバッファ9Bの入力終了時点T8より前に出力されれ
ば、リアルタイム処理が行われていることが分かる。し
きい値メモリ書き込み37は、第1系列用であり、第1
系列用しきい値メモリ11Bのデータを用いて2値化さ
れた画像を使用して行っている連結性処理34が終了す
る時点T6の後に行われる。しきい値メモリ書き込み3
7が終了した時点T7でしきい値メモリ系列切替コマン
ド39が出力される。このように、第1しきい値メモリ
11Aに対する書き込みがランレングスバッファ入力3
3の終了する時点T8より前に終了しているため、指定
ライン数k毎に、しきい値設定の見直しが行われている
ことが分かる。
【0030】このように、検査中に、連続的にしきい値
を設定して、しきい値を補正していくことで、長時間の
安定した欠陥検査が可能となった。上記の処理は、いず
れも、2系列分の処理を交互に行うことで、リアルタイ
ム処理を実現している。また、連結性処理としきい値メ
モリ書き込みは、相反する系列に対して実行される。な
お、しきい値の設定、すなわち検査領域における2値を
得るためのしきい値の設定手法については後述する。
【0031】欠陥数が非常に多く発生し、何らかの異常
が発生した場合は、前記の条件を満足しないことが
ある。この場合は、リアルタイム処理ができなくなるた
め、下記の処理を行っている。前記の条件を満足しな
い場合は、しきい値設定を中断し、次の系列の連結性処
理を優先する。その後、空時間が発生した段階で、しき
い値設定の処理を継続する。この場合は、複数回の系列
処理毎に、しきい値設定を行うことになるが、定期的に
しきい値の修正が行われるため、実用的には問題となら
ない。連結性処理時間のみで、(ラインCCDカメラの
走査周期×ランレングスバッファに記憶するライン数)
以上となる場合は系列の切り替えができなくなるため、
現在、ランレングスバッファ入力を行っているバッファ
に、再度、指定ライン数分のランレングスバッファ入力
を行うようにして、検査を継続している。この状態が一
時的なものである場合は、ランレングス符号数が減少し
た段階で、図2のタイミングに戻り、リアルタイム処理
が可能となる。但し、リアルタイム性が重要な検査の場
合は、エラー発生としてホストコンピュータ17へ転送
し、連結性処理を行わないようにしている。また、次の
ランレングスバッファの検査から継続する。
【0032】前記の条件を満足しない場合も、前記と
同様、エラー発生としてホストコンピュータ17へ転送
し、連結性処理を行わないようにしている。また、次の
ランレングスバッファの検査から継続する。たとえば、
指定ライン数100の場合、163個以上/行の欠陥が
あると、ランレングスバッファ9A、9B(64kB)
がオーバーフローし、前記の条件を満足しないことに
なる。しかし、かなり欠陥数が多いフィルムの場合で
も、平均0.05個/行であり、この状態が発生した場
合は、実用的には、エラーとして処理しても問題がな
い。
【0033】次に図3及び図4のフローチャートに沿っ
て、CPU15の動作について説明する。図3に示すフ
ローチャートは欠陥を検査するための主要な処理手順を
示すものであり、本発明の特徴である検査対象物のエッ
ジを検出して、2値化のためのしきい値に対して非検査
領域をクリアする手法は図4のフローチャートに示され
ている。図4のフローはCPU15が図3の処理を実行
しているときの空き時間に実行するというように、割込
み処理あるいはサブルーチンとして随時実行されるもの
とする。
【0034】まずメインルーチンである図3のフローチ
ャートについて説明する。電源が投入されると、ステッ
プS1でメモリ11A,11B,12及びバッファ9
A,9Bなどをクリアするイニシャライズを行い、ステ
ップS2でスタートパルスが検出されたか否かを判断す
る。このスタートパルスはラインCCDカメラ1からの
各ライン(行)のデータの先頭を示すものである。スタ
ートパルスが検出されると、その数のカウントを開始す
る。カウント値をCで表し、最初のスタートパルスのカ
ウントでC=1となる。次のステップS4でランレング
スバッファ(RLB)9A又は9Bへのランレングス符
号の入力が終了したか否かを判断する。この判断はC=
3か否かを見ることにより行われる。入力が終了する
と、次にステップS5連結性処理を行う。連結性処理が
終了すると所定フラグが立ち、このフラグを見ること
で、次の処理終了判断ステップS6が実行される。
【0035】連結性処理が終了すると、ステップS7で
ランレングスバッファ9A、9Bの切替コマンド(図2
の36)を出力し、第nメモリへの書込みを行う。nは
1又は2となり、第1しきい値メモリ11Aと第2しき
い値メモリ11Bのいずれかが指定される。次のステッ
プS8でメモリ11A又は11Bへの書込みが終了した
か否かを判断し、終了したと判断されると、しきい値メ
モリ系列切替コマンド(図2の39)を出力する。次の
ステップS10でn=1であれば、ステップS11でn
=2とし、一方n=1でなければ、ステップS12でn
=1とする。ステップS11又はS12の終了後、ステ
ップS23戻る。
【0036】次に図4のフローチャートにより、検査対
象物のエッジを検出し、これにより適切なしきい値を設
定する手順について説明する。ステップS21でA/D
コンバータ3から多値画像データを読み込む。次のステ
ップS22でエッジを検出したか否かを判断し、YES
ならステップS23でエッジ座標を記憶し、次のステッ
プS24でこのエッジ座標を補正値により補正する。補
正値の大きさは、しきい値設定時間間隔内での検査対象
の蛇行量、エッジ部分のラインCCDカメラ出力のバラ
ツキを考慮して予めROMに記憶しておくか、あるいは
検査開始前にホストコンピュータ17から指定すること
もできる。この補正により、しきい値クリアの範囲を、
エッジ座標よりも補正値分だけ内側とすることができ、
エッジ座標の外側をすべてクリアする方法に比べてより
実際的といえる。
【0037】次にステップS25で非検査領域のしきい
値をクリアし、次のステップS26で設定されたしきい
値を第1及び第2しきい値メモリ11A、11Bに記憶
する。なお、検査領域のしきい値設定、あるいは更新に
ついては後述するが、演算で得られたしきい値が随時第
1及び第2しきい値メモリ11A、11Bに記憶され
る。図4の処理及び検査領域のしきい値設定、あるいは
更新のための演算は例えば各処理ステップの間の空き時
間に割込み処理を行うことにより実行できる。
【0038】図5は本発明によるエッジ検出としきい値
設定の手法を模式的に示す図であり、図6はかかる手法
を説明するための多値画像データの1走査におけるデー
タ変化を示す信号レベル図である。以下これらの図によ
って本発明によるエッジ検出と、しきい値設定について
説明する。図5は、ラインCCDカメラの入力画像の内
容を示していて、図5(a)はラインCCDカメラ1と
検査対象32の配置を示している。ラインCCDカメラ
1の検査視野は、検査対象32の蛇行を考慮して、(検
査対象の幅+蛇行量)よりも広い範囲に設定している。
【0039】図5(b)は、ラインCCDカメラ入力画
像の内容を示している。ハッチングで示される周辺部が
非検査領域、その間のハッチングのない中心部が検査領
域である。ラインCCDカメラの読み取り位置に、明欠
陥35Aと、暗欠陥35Bを示している。図5(c)
は、図5(b)のラインCCDカメラ1の読み取り位置
を、反射照明で読み取ったときの1行分のラインCCD
カメラ出力波形を示している。非検査領域14A、14
Bは検査対象がないため、ラインCCDカメラ1の出力
は低くなっている。検査領域33は、検査対象32の反
射率に対応したラインCCDカメラ出力となっている。
暗欠陥35Bと、非検査領域34A、34Bは、いずれ
も低い値であり、ラインCCDカメラ出力値からは、区
別できないため、図6に示した方法で検査領域と非検査
領域を区別する。
【0040】図5(d)は、図5(b)のラインCCD
カメラの読み取り位置を、透過照明で読み取ったときの
1行分のラインCCDカメラ出力波形を示している。非
検査領域は、検査対象がないため、ラインCCDカメラ
出力は高くなっている。検査領域は、検査対象の透過率
に対応したラインCCDカメラ出力となっている。明欠
陥35と、非検査領域34A、34Bは、いずれも高い
値であり、ラインCCDカメラ出力値からは、区別でき
ないため、図6に示した方法で検査領域と非検査領域を
区別する。
【0041】図6は、しきい値設定方式を説明するため
の図である。図6(a)は、反射方式で読み取ったライ
ンCCDカメラの入力画像を示している。ラインCCD
カメラ出力値は、周辺部の非検査領域(図6(a)の素
子No.1〜6、および、素子NO.2043〜204
8)は、約20となっており、中心部の検査領域(図6
(a)の素子No.7〜2042)は、約100となっ
ている。
【0042】
【数5】図6(b)は、エッジ検出のため、図6(a)
の基準画像を、次式で処理した画像を示している。 Di =Di-Di+k Di :素子No.iのラインCCDカメラ入力画像 Dik :素子No.(i+k)のラインCCDカメラ
入力画像 i :素子No.1〜(ラインCCDカメラの素子N
o−k) k :エッジ検出を行うための参照素子間距離
【0043】図6(c)は、2系列分のしきい値メモリ
の内容を示している。明欠陥検出は、200%、暗欠陥
検出は50%と指定している。明欠陥検出用しきい値メ
モリの内容は、暗欠陥検出用しきい値メモリの内容は─
で示している。検査領域のしきい値メモリの内容は、明
欠陥検出用が、約200、暗欠陥検出用が、約50であ
る。また、周辺の非検査領域のしきい値メモリの内容
は、明欠陥検出の場合255、暗欠陥検出の場合0にク
リアしている。式1、2で、(k=1、d=10)に設
定した場合は、エッジ座標は、iが、6と2042とな
る。また、しきい値クリアの範囲は、エッジ部分のライ
ンCCDカメラ出力のバラツキを考慮して、エッジ座標
よりも補正値(c=5)分内側としている。
【0044】図6(d)は、欠陥検出を行う場合のライ
ンCCDカメラの入力画像を示しており、明欠陥35A
と暗欠陥35Bの部分を読み取っている。図6(e)
は、図6(d)のラインCCDカメラ入力画像を、図6
(c)のしきい値で2値化した、2値画像を示してい
る。明欠陥検出用2値画像は点線で、暗欠陥検出用2値
画像は実線で示している。2値画像は、明欠陥35Aと
暗欠陥35Bの部分のみが「1」となっており、その他
は、非検査領域を含めて「0」となっており、欠陥検出
から除外している。これらの処理を、検査中に繰り返し
て行うことで、検査対象の蛇行に自動追従して欠陥検出
を行うことが可能となる。
【0045】図7は、ラインCCDカメラと検査対象の
配置例を説明するための図である。図5、図6は、ライ
ンCCDカメラ、検査対象とも1つの場合について説明
した。しかし、実用的には、いずれか、あるいは、両方
とも複数になることがある。図7(a)は、ラインCC
Dカメラが1台で、検査対象32,32’が2つの場合
を示している。例えば、スリットされたシート状物を検
査する場合に相当する。この場合は、各シートの検査範
囲を予め設定しておくことで、対応可能となる。シート
の検査範囲は、蛇行範囲を含めて指定する。シートの本
数は、特に制限はないが、現状では、32個の範囲まで
設定できるようにしている。
【0046】図7(b)は、ラインCCDカメラ1,
1’,1”が3台で、検査対象32が1つの場合を示して
いる。広幅のシート状物を検査する場合は、通常、複数
台のCCDカメラを使用する。この場合は、各検査範囲
毎に、エッジ検出の有無を指定する。エッジ検出の有無
は、4つの状態があり、不要、右端のみ実施、左端のみ
実施、両端について実施のように指定する。図7(b)
の場合、ラインCCDカメラ1は左端のみ実施、ライン
CCDカメラ1’は不要、ラインCCDカメラ1”は右
端のみ実施、を指定する。
【0047】次に、ROM14に記録されているしきい
値決定プログラムについて説明する。ラインCCDカメ
ラ1の素子の走査順に各素子に番号i(i=1,2,
…,N)が割り振られているものとし、素子をe(i)
で表わす。また、透過率又は反射率がほぼ均一な物体表
面を読み取って得られる各素子の基準データをD(i)
とする。この基準データD(i)からしきい値計算用デ
ータR1(i)及びR2(i)が作成される。
【0048】このプログラムでは、以下のようにライン
CCDカメラ1の素子e(i)のしきい値が決められ
る。まず、素子e(i)のしきい値を決定するときに、
素子e(i)から昇順又は降順に数えて何番目の素子e
(j)(j≠i)のしきい値計算用データR1(j)を
参照するかが決められる。これをkで表わす。そして、
素子e(1),…,e(k)の各々についてしきい値計
算用データR1(1),…,R(k)が数6のように決
められる。
【0049】
【数6】R1(i)=D(i)
【0050】次に、素子e(k+1)から降順に数えて
k番目である素子e(1)のしきい値計算用データR1
(1)が参照される。素子e(k+1)の基準データD
(k+1)としきい値計算用データR1(1)との差が
制約量C又は−Cと比較され、その大小関係に応じて素
子e(k+1)のしきい値計算用データR1(k+1)
が数7、数8及び数9で示される式から求められる。な
お、制約量Cは、しきい値計算用データR1(i)及び
R2(i)の値がとり得る範囲を制約する正の定数で使
用者によって決められる。
【0051】
【数7】R1(i)=R1(i−k)−C (R1(i
−k)−D(i)>Cのとき)
【0052】
【数8】R1(i)=R1(i−k)+C (R1(i
−k)−D(i)<Cのとき)
【0053】
【数9】R1(i)=D(i) (−C≦R1(i−
k)−D(i)≦Cのとき)
【0054】i=k+2,…,Nの素子e(i)につい
ても数5、数6及び数7により、順次、しきい値計算用
データR1(i)が定められる。次に、しきい値計算用
データR2(i)が定められる。まず、素子e(N−k
+1),…,e(N)の各々についてしきい値計算用デ
ータR2(N−k+1),…,R(N)が数10のよう
に定められる。
【0055】
【数10】R2(i)=D(i)
【0056】次に、素子e(N−k)から昇順に数えて
N番目である素子e(N)のしきい値計算用データR2
(N)が参照される。素子e(N−k)の基準データD
(N−k)としきい値計算用データR2(N)との差が
制約量C又は−Cと比較され、その大小関係に応じて素
子e(N−k)のしきい値計算用データR2(N−k)
が数11、数12及び数13で示される式から求められ
る。
【0057】
【数11】R2(i)=R2(i+k)−C (R2
(i+k)−D(i)>Cのとき)
【0058】
【数12】R2(i)=R2(i+k)+C (R2
(i+k)−D(i)<−Cのとき)
【0059】
【数13】R2(i)=D(i) (−C≦R2(i+
k)−D(i)≦Cのとき)
【0060】i=N−k−1,…,1の素子e(i)に
ついても数9、数10及び数11により、順次、しきい
値計算用データR2(i)が定められる。このように求
められたしきい値計算用データR1(i)及びR2
(i)を用いて、以下のように素子e(i)のしきい値
S(i)が決定される。素子e(i)のうち、i=k+
1,…,N−kの素子e(i)については、次式のよう
にR1(i)とR2(i)の平均にTを乗算して、しき
い値S(i)が決定される。
【0061】
【数14】 S(i)={R1(i)+R2(i)}・T/2 Tは基準データD(i)を採取した物体表面の透過率又
は反射率を示す定数である。i=N−k+1,…,Nの
素子e(i)については次式によって素子e(i)のし
きい値S(i)が決定される。
【0062】
【数15】S(i)=R1(i)・T
【0063】i=1,…,kの素子e(i)について
は、次式によって素子e(i)のしきい値が求められ
る。
【0064】
【数16】S(i)=R2(i)・T
【0065】以上のように素子e(i)のしきい値S
(i)が決定される。この方法では、i=1,…,kの
素子e(i)の基準データD(i)に欠陥部分が含ま
れ、素子e(i)の昇順に求められたしきい値計算用デ
ータR1(i)全体がこの欠陥部分の影響を受けること
があっても、i=N,…,N−k+1の素子e(i)の
基準データD(i)が正常であれば、素子e(i)の降
順に求められたしきい値計算用データR2(i)によっ
てこの影響を弱め、しきい値S(i)を決定することが
できる。逆にi=N,…,N−k+1の基準データD
(i)に欠陥部分が含まれ、しきい値計算用データR2
(i)全体がこの欠陥部分の影響を受けることがあって
も、同様にしきい値計算用データR1(i)によってこ
の影響を弱め、しきい値S(i)を決定することができ
る。また、この方法において基準データD(i)は第1
次基準データに当たる。i=k+1,…,Nのしきい値
計算用データR1(i)は第2次基準データに当たり、
i=N−k,…,1のしきい値計算用データR2(i)
は第3次基準データに当たる。
【0066】図8、図9及び図10は、本発明の実施例
で使用されるしきい値決定プログラムの第1例のフロー
チャートを分割して示している。このフローチャートの
ステップS1乃至ステップS12で素子e(i)のしき
い値計算用データR1(i)が求められる。ステップS
13乃至ステップS23で素子e(i)のしきい値計算
用データR2(i)が求められる。ステップS18乃至
ステップS27で素子e(i)のしきい値S(i)が求
められる。これらのステップのうち、ステップS6乃至
ステップS12が第1作成手段、第2作成手段及び第1
繰り返し手段に当たり、ステップS17乃至ステップS
23が第3作成手段、第4作成手段及び第2繰り返し手
段に当たる。また、ステップS28乃至ステップS30
がしきい値決定手段に当たる。
【0067】このフローチャートをステップ順に説明す
る。ステップS1では、素子e(i)のしきい値を決定
するときに参照するしきい値計算用データR1(j)
(j≠i)の素子e(j)が素子e(i)から昇順又は
降順に数えて何番目であるかが使用者によって入力さ
れ、kに代入される。また、制約量Cが使用者によって
決められる。ステップS2では、素子e(i)の番号を
示すiに0がセットされる。ステップS3ではiに1が
加算され、ステップS4でしきい値計算用データR1
(i)が数1に従って定められる。ステップS5では、
iがkに達したか否かが調べられる。iがkに達してい
ない場合、ステップS3に戻り、他の場合はステップS
6に進む。
【0068】ステップS6では、iに1が加算される。
ステップS7では、素子e(i)から降順に数えてk番
目の素子e(i−k)のしきい値計算用データR1(i
−k)から素子e(i)の基準データD(i)を引いた
値が制約量Cより大きいか否かが調べられる。制約量C
より大きい場合には、ステップS8に進み、他の場合に
は、ステップS9に進む。ステップS8では、数2に従
ってしきい値計算用データR1(i)が定められる。ス
テップS9では、しきい値計算用データR1(i−k)
から基準データD(i)を引いた値が制約量−Cより小
さいか否かが調べられる。制約量−Cより小さい場合に
は、ステップS10に進み、他の場合はステップS11
に進む。
【0069】ステップS10では、数6に従ってしきい
値計算用データR1(i)が定められる。ステップS1
1では、数7に従ってしきい値計算用データR1(i)
が定められる。ステップS12では、iがNに達したか
否かが調べられる。iがNであれば、ステップS13に
進み、他の場合は、ステップS6に戻る。
【0070】ステップS13では、素子e(i)の番号
を示すiに全素子数Nがセットされる。ステップS14
では、しきい値計算用データR2(i)が数8に従って
定められる。ステップS15では、iから1が引かれ
る。ステップS16では、iがN−kに達したか否かが
調べられる。iがN−kに達していない場合、ステップ
S14に戻り、他の場合はステップS17に進む。ステ
ップS17では、素子e(i)から昇順に数えてk番目
の素子e(i+k)のしきい値計算用データR2(i+
k)から素子e(i)の基準データD(i)を引いた値
が制約量Cより大きいか否かが調べられる。制約量Cよ
り大きい場合には、ステップS18に進み、他の場合は
ステップS19に進む。
【0071】ステップS18では、数9に従ってしきい
値計算用データR2(i)が定められる。ステップS1
9では、しきい値計算用データR2(i+k)から基準
データD(i)を引いた値が制約量−Cより小さいか否
かが調べられる。制約量−Cより小さい場合には、ステ
ップS20に進み、他の場合はステップS21に進む。
ステップS20では、数10に従ってしきい値計算用デ
ータR2(i)が定められる。ステップS21では、数
11に従ってしきい値計算用データR2(i)が定めら
れる。ステップS22では、iから1が引かれる。ステ
ップS23では、iが0に達したか否かが調べられる。
iが0であれば、ステップS24に進み、他の場合は、
ステップS17に戻る。
【0072】ステップS24では、iに0が代入され
る。ステップS25では、iに1が加算される。ステッ
プS26では、数11に従ってしきい値S(i)が求め
られる。ステップS27では、iがkに達したか否かが
調べられる。iがkに等しければステップS28に進
み、他の場合はステップS25に戻る。
【0073】ステップS28では、iに1が加算され
る。ステップS29では、数9に従ってしきい値S
(i)が求められる。ステップS30では、iがN−k
に等しいか否かが調べられる。iがN−kに等しけれ
ば、ステップS31に進み、他の場合はステップS28
に戻る。ステップS31では、iに1が加算される。ス
テップS32では、数10に従ってしきい値S(i)が
求められる。ステップS33では、iがNに達したか否
かが調べられる。iがNに達していればプログラムを終
了し、他の場合はステップS31に戻る。以上のように
しきい値決定プログラムは構成されている。
【0074】このしきい値決定プログラムによってしき
い値を求めた例を示す。図12の(イ)で示されるグラ
フは、しきい値の設定に用いる正常な製品の画像データ
である。図12の(ロ)で示されるグラフは、(イ)で
示される画像データを基準データD(i)としてしきい
値決定プログラムで求められたしきい値を示すものであ
る。図12の(ロ)のグラフはC=5,k=1として求
められたものである。このように基準データD(i)に
用いる画像データに欠陥部分があっても、図12の
(ロ)で示されるように欠陥部分の影響をあまり受けな
い安定したしきい値のグラフが得られる。
【0075】次に、しきい値決定のプログラムの第2例
について説明する。この第2例はROM14に記憶され
ているしきい値決定プログラムが第1例と異なるもので
ある。第2例で使用されるしきい値決定プログラムは、
移動平均方法と第1例のしきい値決定プログラムの一部
が組み合わされて構成されている。具体的には、まず移
動平均法によりしきい値の決定に用いられる画像データ
が補正され、得られたデータからiにk+1,…,Nの
素子e(i)についてしきい値計算用データR1(i)
が求められる。そして数8によってしきい値S(i)が
求められる。i=1,…,kの素子e(i)について
は、移動平均法により得られたデータと数8の透過率又
は反射率を示すTとの積がしきい値S(i)として求め
られる。
【0076】図13の(ロ)のグラフは、図12の
(イ)のグラフで示される画像データを基準データD
(i)として、第2例で用いられるしきい値決定プログ
ラムによって求められたしきい値を示すものである。図
13の(ロ)のグラフは、C=5,k=1として求めら
れたものである。図9の(イ)のグラフは図13の
(イ)のグラフと同一のものである。図13で示される
ように、欠陥部分で画像データのレベルが最小となる位
置と、この欠陥部分に対応する素子e(i)のしきい値
S(i)が最小となる位置は異なっているが、安定した
しきい値S(i)のグラフとなっている。このように、
移動平均法と組み合わせてしきい値S(i)を求めるこ
とも可能である。
【0077】次に、しきい値決定のプログラムの第3例
について説明する。この第2例はROM14に記憶され
ているしきい値決定プログラムが第1例及び第2例と異
なるものである。第1例のしきい値決定プログラムで
は、i=k+1,…,N−kの素子e(i)のしきい値
を決定するときにしきい値計算用データR1(i)及び
R2(i)の平均がとられ、数9に従って求められた。
この場合、i=1,…,kの素子e(i)の基準データ
D(i)又はi=N−k+1,…,Nの素子e(i)の
基準データD(i)のどちらかに欠陥部分が含まれ、し
きい値計算用データR1(i)又はR2(i)のどちら
かがこの影響を受けることがあっても、一方の基準デー
タD(i)が正常であれば、しきい値計算用データR1
(i)とR2(i)の平均をとることによって、欠陥部
分を含む他方の基準データD(i)による影響を弱め、
しきい値を決定することができた。第3例のしきい値決
定プログラムは、i=1,…,kの素子e(i)の基準
データD(i)又はi=N−k+1,…,Nの素子e
(i)の基準データD(i)に欠陥部分が含まれていて
も、第1例のしきい値決定プログラムよりもこの欠陥部
分の影響を弱めてしきい値を決定することができるもの
である。
【0078】第3例のしきい値決定プログラムでは、第
1例と同様にして求められたしきい値計算用データR1
(i)及びR2(i)の大きさに開きがある場合に、i
=1,…,kの素子e(i)の基準データD(i)とi
=N−k+1,…,Nの素子e(i)の基準データD
(i)のどちらかに欠陥部分があると判断され、この大
きさに応じてしきい値計算用データR1(i)又はR2
(i)のどちらかが素子e(i)のしきい値の決定に用
いられる。i<N/2であれば、しきい値計算用データ
R2(i)がしきい値の決定に用いられ、i≧N/2で
あればしきい値計算用データR1(i)がしきい値の決
定に用いられる。
【0079】第1例のしきい値決定プログラムのステッ
プS17乃至ステップS23で示されるように、iが小
さくなるにつれて、しきい値計算用データR2(i)が
受ける、i=N−k+1,…,Nの素子e(i)の基準
データD(i)の影響は弱められる。したがって、i=
N−k+1,…,Nの素子e(i)の基準データに欠陥
部分が含まれていても、iの小さい部分では、しきい値
計算用データR2(i)をしきい値の決定に用いること
ができる。同様に、i=1,…,Nの素子e(i)の基
準データに欠陥部分が含まれていても、iの大きい部分
では、しきい値計算用データR1(i)をしきい値の決
定に用いることができる。以上の理由により、i<N/
2であればしきい値計算用データR2(i)がしきい値
の決定に用いられ、i≧N/2であれば、しきい値計算
用データR1(i)がしきい値の決定に用いられる。
【0080】図11は、第3例のしきい値決定プログラ
ムのフローの一部であるステップS124乃至ステップ
S137を示すフローチャートである。このうち、ステ
ップS128乃至ステップS134について説明する。
第3例のしきい値決定プログラムの最初のステップ部分
は、第1例のしきい値決定プログラムのステップS1乃
至ステップS27と同じである。ただし、ステップS1
に相当する部分では、k及びCの他に変数Fの値を使用
者が決めることができるようになっている。また、ステ
ップS135乃至ステップS137も第1例のしきい値
決定プログラムのステップS31乃至ステップS33と
同じである。
【0081】ステップS128では、素子e(i)の番
号を示すiに1が加算される。ステップS129では、
R1(i)とR2(i)の差の絶対値がステップS10
1で決められたF以下であるか否かが調べられる。F以
下である場合、ステップS130に進み、他の場合はス
テップS131に進む。ステップS130では、数9に
従ってしきい値が決められる。
【0082】ステップS131では、iがN/2より小
さいか否かが調べられる。iがN/2より小さい場合に
は、ステップS132に進み、他の場合はステップS1
33に進む。ステップS132では、数11に従ってし
きい値が決められる。ステップS133では数10に従
ってしきい値が決められる。ステップS132又はステ
ップS133の後、ステップS134に進む。
【0083】ステップS134では、iがN−kに達し
たか否かが調べられる。N−kに達していればステップ
S135に進み、他の場合はステップS128に戻る。
以上のフローで第3例のしきい値決定プログラムは構成
されている。
【0084】上記の3つの例で、しきい値決定プログラ
ムで使用される素子間の距離を表わすk、及び制約量C
を検査対象の画像に応じて決めることにより、適切なし
きい値を得ることができる。また、しきい値の決定に用
いる画像データを複数取得しておき、各素子ごとの画像
データのレベルを平均化し、これを基準データD(i)
としてもよい。一つの画像データに欠陥部分があっても
他の画像データによって欠陥部分のデータが補正される
ことがあるからである。また、第2例のように移動平均
法を組み合わせて用いる場合、移動平均法の画素数を検
査対象の画像に応じて決めることにより良い結果を得る
ことができる。
【0085】上記実施例では、ラインイメージセンサと
してラインCCDカメラを用いているが、他のイメージ
センサを用いることもできる。また、しきい値記憶手段
やランレングス符号記憶手段を2系列より更に多い数の
系列として、更に高速処理を実現することも可能であ
る。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように本発明の欠陥検査装
置及び欠陥検査方法は上記のように構成されているので
次の効果がある。すなわち、検査対象が走行中に蛇行し
ても、検査対象の蛇行に自動追従して検査範囲を調整す
ることが可能であり、高性能な欠陥検査装置及び欠陥検
査方法を提供することができる。また、第1のしきい値
記憶手段からのしきい値の読み出しと第2のしきい値記
憶手段へのしきい値の書き込みを実質的に並列処理し、
かつ第2のしきい値記憶手段からのしきい値の読み出し
と第1のしきい値記憶手段へのしきい値の書き込みを実
質的に並列処理するよう制御されるので、照明装置の照
度、ラインイメージセンサの経時変化、検査対象物にお
ける物理特性の変化などがあっても、高速かつ高精度で
検査対象物の欠陥検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の欠陥検査装置の実施例を示すブロック
図である。
【図2】図1の欠陥検査装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図3】図1中のCPUの動作中、通常の欠陥検査手順
を示すフローチャートである。
【図4】図1中のCPUの動作中、検査対象物のエッジ
を検出してしきい値を設定する手順を示すフローチャー
トである。
【図5】本発明によるエッジ検出としきい値設定の手法
を模式的に示す図である。
【図6】本発明によるエッジ検出としきい値設定の手法
を説明するための多値画像データの1走査におけるデー
タ変化を示す信号レベル図である。
【図7】本発明におけるラインCCDカメラと検査対象
の配置例を説明するための図である。
【図8】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用されるし
きい値決定のためのプログラムのフローチャートの最初
の部分である。
【図9】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用されるし
きい値決定のためのプログラムのフローチャートの第2
の部分である。
【図10】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用される
しきい値決定のための第1例のプログラムのフローチャ
ートの最後の部分である。
【図11】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用される
しきい値決定のための第3例のプログラムのフローチャ
ートの最後の部分である。
【図12】本発明の欠陥検査装置の実施例において図4
乃至図6の第1例を示すフローチャートで求められた素
子ごとのしきい値と基準データとの関係を示す説明図で
ある。
【図13】本発明の欠陥検査装置の実施例において第2
例で求められた素子ごとのしきい値と基準データとの関
係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ラインCCDカメラ(ラインイメージセンサ) 2 画像処理装置 3 A/Dコンバータ 4 コンパレータ 5 ランレングス符合化回路(ランレングス符合化手
段) 9A、9B ランレングスバッファ(ランレングス符合
記憶手段) 11A、11B しきい値メモリ(しきい値記憶手段) 12 基準値メモリ 13 RAM 14 ROM 15 CPU(エッジ検出手段、しきい値設定手段、連
結性処理手段、第1、第2制御手段) 16 I/O 17 ホストコンピュータ 32 検査対象物 33 検査領域 34A、34B 非検査領域 35A 明欠陥 35B 暗欠陥

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する検査対象物の走行方向にほぼ垂
    直方向に走査して前記検査対象物の検査位置における画
    像データを得るラインイメージセンサと、 前記ラインイメージセンサの出力画像データから前記検
    査対象物のエッジを検出するエッジ検出手段と、 前記ラインイメージセンサの出力画像データを2値化す
    る2値化手段と、 前記2値化手段が2値化を行うために必要なしきい値を
    記憶する第1と第2のしきい値記憶手段と前記エッジ検
    出手段により求められた前記エッジの座標近傍を境に、
    その外側については画像データの値に拘らず欠陥を検出
    しないよう前記しきい値を所定値に設定し、かつ前記エ
    ッジ座標の内側については予め指定された値あるいは、
    前記画像データの関数値を前記しきい値として設定する
    しきい値設定手段と、 前記2値化手段にて得られる2値画像データの変化点ア
    ドレスを得るためのランレングス符号化手段と、 前記ランレングス符号化手段から出力される前記ライン
    イメージセンサにおける複数行分のランレングス符号を
    それぞれ記憶する第1と第2のランレングス符号記憶手
    段と、 前記第1と第2のランレングス符号記憶手段に記憶され
    たランレングス符号に対して連結性処理を行い検査対象
    物の欠陥を検出する連結性処理手段と、 前記第1と第2のランレングス符号記憶手段の一方への
    前記ランレングス符号化手段から出力されるランレング
    ス符号の入力が終了した後に、そのランレングス符号を
    読み出して前記連結性処理手段に連結性処理を実行さ
    せ、前記第1と第2のランレングス符号記憶手段の他方
    への前記ランレングス符号化手段から出力されるランレ
    ングス符号の入力が終了した後に、そのランレングス符
    号を読み出して前記連結性処理手段に連結性処理を実行
    させることにより、前記第1のランレングス符号記憶手
    段への入力と前記第2のランレングス符号記憶手段から
    のランレングス符号を用いた連結性処理を実質的に並列
    処理し、前記第2のランレングス符号記憶手段への入力
    と前記第1のランレングス符号記憶手段からのランレン
    グス符号を用いた連結性処理を実質的に並列処理するよ
    う制御する第1制御手段と、 前記第1と第2のしきい値記憶手段の一方のしきい値を
    用いて前記2値化手段が2値化を実行しているときに、
    前記連結性処理手段による連結性処理が終了した後にし
    きい値の決定を行い、決定されたしきい値を前記第1と
    第2のしきい値記憶手段の他方に書き込むことにより前
    記第1のしきい値記憶手段からのしきい値の読み出しと
    前記第2のしきい値記憶手段へのしきい値の書き込みを
    実質的に並列処理し、かつ前記第2のしきい値記憶手段
    からのしきい値の読み出しと前記第1のしきい値記憶手
    段へのしきい値の書き込みを実質的に並列処理するよう
    制御する第2制御手段とを、 有する欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 走行する検査対象物の走行方向にほぼ垂
    直方向に走査して前記検査対象物の検査位置における画
    像データを得るラインイメージセンサからの出力信号か
    ら前記検査対象物のエッジを検出するステップと、 前記エッジを検出するステップにより求められた前記エ
    ッジの座標近傍を境に、その外側については画像データ
    の値に拘らず欠陥を検出しないよう2値化のためのしき
    い値を所定値に設定し、かつ前記エッジ座標の内側につ
    いては予め指定された値あるいは、前記画像データの関
    数値を前記しきい値として設定し、第1及び第2のしき
    い値記憶手段に記憶するステップと、 前記ラインイメージセンサからの出力信号を前記第1及
    び第2のしきい値記憶手段に記憶されたしきい値の一方
    を用いて2値化するステップと、 2値化された画像データをランレングス符号化し、第1
    及び第2のランレングス符号記憶手段の一方に記憶する
    ステップと、 前記一方のランレングス符号記憶手段に記憶された前記
    ラインイメージセンサの画像データの複数行分のランレ
    ングス符号を用いて連結性処理を行うステップと、 前記連結性処理の実行中に前記2値化するステップを再
    開し、かつ2値化された画像データをランレングス符号
    化し、第1及び第2のランレングス符号記憶手段の他方
    に記憶するステップと、 前記連結性処理の結果を用いて2値化のためのしきい値
    を決定し、前記一方のしきい値記憶手段のしきい値を用
    いて前記2値化するステップが実行されているときに、
    決定されたしきい値を前記第1及び第2のしきい値記憶
    手段の他方に記憶するステップとを、 有する欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】 前記エッジを検出するステップが、ライ
    ンイメージセンサとしてのラインCCDカメラの出力信
    号をA/Dコンバータにてデジタル信号としたものを多
    値画像データとするとき、検査対象を読み取って得られ
    た多値画像(Di i=1〜ラインCCDカメラの素子
    数)の中から、検査対象のエッジ部分を検出するにあた
    り、左端のエッジ検出は、多値画像データの中の有効範
    囲を、左端から右端に向かって行い、右端のエッジ検出
    は、多値画像データの中の有効範囲を、右端から左端に
    向かって行い、エッジ位置は、最初に次の数1で示され
    る式1、または、数2で示される式2を満足した座標と
    する請求項2記載の欠陥検査方法。 【数1】式1 d≧|Di-Di+k| d:エッジ判定基準 i:s〜(e−k) s:有効範囲の始点 e:有効範囲の終点 k:エッジ検出を行うための参照素子間距離 【数2】式2 d≧|Di-Di-k| i:e〜(s+k)
  4. 【請求項4】 前記ラインイメージセンサの走査周期に
    前記ランレングス符号記憶手段に記憶する行数を乗じて
    得られる時間が前記連結性処理に要する時間と前記しき
    い値を決定して記憶する時間の和より小さいときは、し
    きい値の決定と記憶の動作を中断し、次の系列の前記連
    結性処理の実行を優先するステップを更に有する請求項
    2又は3記載の欠陥検査方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002162363A (ja) * 2000-11-22 2002-06-07 Mitsubishi Rayon Co Ltd 欠陥検出装置用蛇行追従装置
JP2002174600A (ja) * 2000-12-05 2002-06-21 Nippon Steel Corp 鋼板の表面疵検出装置、検出方法及び記憶媒体
JP2015025745A (ja) * 2013-07-26 2015-02-05 株式会社神戸製鋼所 円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置
CN109596623A (zh) * 2018-12-21 2019-04-09 无锡先导智能装备股份有限公司 一种缺陷检测方法及装置

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