JP2962671B2 - 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 - Google Patents

欠陥検査装置及び欠陥検査方法

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JP2962671B2
JP2962671B2 JP34972295A JP34972295A JP2962671B2 JP 2962671 B2 JP2962671 B2 JP 2962671B2 JP 34972295 A JP34972295 A JP 34972295A JP 34972295 A JP34972295 A JP 34972295A JP 2962671 B2 JP2962671 B2 JP 2962671B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被検査物上の異物、
汚れ、キズ、黒点、ピンホール、フィッシュアイなどの
欠陥を検出して良または不良と判定する欠陥検査装置及
び欠陥検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルム状の物体やシート状の物体など
の製造・検査工程において、その物体の表面に欠陥が有
るか否かを見極めるための欠陥検査装置としては種々の
ものが知られている。一般にかかるフィルム状の物体や
シート状の物体などの欠陥を検査するためにはラインC
CDカメラなどのラインイメージセンサが用いられ、本
発明者らは、既にラインイメージセンサがの出力信号を
2値化した信号からを用いたランレングス符号化処理と
複数行のランレングス符号を用いた連結性処理を並列的
に実行することにより、高速な欠陥測定を行うことがで
きる欠陥検査装置を開発し特許出願している(特願平1
−202457号、特開平3−67159号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記、既開発の欠陥検
査装置では、2値化を行うためのしきい値(スレッショ
ルド)の決定と記憶を対象物の欠陥の検査前にのみ行っ
ているので、欠陥の検査が長時間にわたる場合は、照明
装置の照度、ラインイメージセンサの経時変化、検査対
象物における物理特性の変化などにより、ラインイメー
ジセンサから得られるアナログ画像データが変動する
と、検査精度が低下してしまうという問題があった。
【0004】したがって本発明は、照明装置の照度、ラ
インイメージセンサの経時変化、検査対象物における物
理特性の変化などがあっても、高速かつ高精度で検査対
象物の欠陥検査をおこなうことができる欠陥検査装置及
び欠陥検査方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、2値化のためのしきい値を記憶するし
きい値記憶手段を2つ設け、第1と第2のしきい値記憶
手段の一方のしきい値を用いて2値化手段が2値化を実
行しているときに、連結性処理手段による連結性処理が
終了した後にしきい値の決定を行い、決定されたしきい
値を第1と第2のしきい値記憶手段の他方に書き込むこ
とにより第1のしきい値記憶手段からのしきい値の読み
出しと第2のしきい値記憶手段へのしきい値の書き込み
を実質的に並列処理し、かつ第2のしきい値記憶手段か
らのしきい値の読み出しと第1のしきい値記憶手段への
しきい値の書き込みを実質的に並列処理するよう制御し
ている。
【0006】すなわち、本発明によればラインイメージ
センサと、前記ラインイメージセンサの出力画像データ
を2値化する2値化手段と、前記2値化手段が2値化を
行うために必要なしきい値を記憶する第1と第2のしき
い値記憶手段と前記2値化手段にて得られる2値画像デ
ータの変化点アドレスを得るためのランレングス符号化
手段と、前記ランレングス符号化手段から出力される前
記ラインイメージセンサにおける複数行分のランレング
ス符号をそれぞれ記憶する第1と第2のランレングス符
号記憶手段と、前記第1と第2のランレングス符号記憶
手段に記憶されたランレングス符号に対して連結性処理
を行い検査対象物の欠陥を検出する連結性処理手段と、
前記第1と第2のランレングス符号記憶手段の一方への
前記ランレングス符号化手段から出力されるランレング
ス符号の入力が終了した後に、そのランレングス符号を
読み出して前記連結性処理手段に連結性処理を実行さ
せ、前記第1と第2のランレングス符号記憶手段の他方
への前記ランレングス符号化手段から出力されるランレ
ングス符号の入力が終了した後に、そのランレングス符
号を読み出して前記連結性処理手段に連結性処理を実行
させることにより、前記第1のランレングス符号記憶手
段への入力と前記第2のランレングス符号記憶手段から
のランレングス符号を用いた連結性処理を実質的に並列
処理し、前記第2のランレングス符号記憶手段への入力
と前記第1のランレングス符号記憶手段からのランレン
グス符号を用いた連結性処理を実質的に並列処理するよ
う制御する第1制御手段と、前記第1と第2のしきい値
記憶手段の一方のしきい値を用いて前記2値化手段が2
値化を実行しているときに、前記連結性処理手段による
連結性処理が終了した後にしきい値の決定を行い、決定
されたしきい値を前記第1と第2のしきい値記憶手段の
他方に書き込むことにより前記第1のしきい値記憶手段
からのしきい値の読み出しと前記第2のしきい値記憶手
段へのしきい値の書き込みを実質的に並列処理し、かつ
前記第2のしきい値記憶手段からのしきい値の読み出し
と前記第1のしきい値記憶手段へのしきい値の書き込み
を実質的に並列処理するよう制御する第2制御手段と
を、有する欠陥検査装置が提供される。
【0007】さらに、本発明によればラインイメージセ
ンサからの出力信号を第1及び第2のしきい値記憶手段
に記憶されたしきい値の一方を用いて2値化するステッ
プと、2値化された画像データをランレングス符号化
し、第1及び第2のランレングス符号記憶手段の一方に
記憶するステップと、前記一方のランレングス符号記憶
手段に記憶された前記ラインイメージセンサの画像デー
タの複数行分のランレングス符号を用いて連結性処理を
行うステップと、前記連結性処理の実行中に前記2値化
するステップを再開し、かつ2値化された画像データを
ランレングス符号化し、第1及び第2のランレングス符
号記憶手段の他方に記憶するステップと、前記連結性処
理の結果を用いて2値化のためのしきい値を決定し、前
記一方のしきい値記憶手段のしきい値を用いて前記2値
化するステップが実行されているときに、決定されたし
きい値を前記第1及び第2のしきい値記憶手段の他方に
記憶するステップとを、有する欠陥検査方法が提供され
る。
【0008】
【作用】本発明は上記構成なので、第1のしきい値記憶
手段からのしきい値の読み出しと第2のしきい値記憶手
段へのしきい値の書き込みを実質的に並列処理し、かつ
第2のしきい値記憶手段からのしきい値の読み出しと第
1のしきい値記憶手段へのしきい値の書き込みを実質的
に並列処理するよう制御され、その結果高速かつ高精度
な欠陥検査を実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下図面とともに本発明欠陥検査
装置及び欠陥検査方法の実施の形態を好ましい実施例に
よって説明する。図1は本発明の欠陥検査装置の実施例
のブロック図である。図1の装置はラインイメージセン
サとして動作するラインCCDカメラ1と、その出力ア
ナログ信号を処理する画像処理回路2を有している。ラ
インCCDカメラ1は、図示省略の検査対象物の表面を
1次元的に走査して、画像データを得るものであり、素
子(画素)数が2048あるいは5000で、クロック
周波数が20MHz、走査周期が最高0.11msのも
のを使用することができる。
【0010】ラインCCDカメラ1による撮像によって
得られたアナログ信号は、A/Dコンバータ3により例
えば8ビットのデジタルデータに変換される。このデジ
タルデータは、ラインCCDカメラ1の素子毎のしきい
値と検出論理に基づき、コンパレータ4により2値化さ
れる。このしきい値は第1及び第2のしきい値記憶手段
としての2つのしきい値メモリ11A、11Bに記憶さ
れているものを用いるが、その書き込みと読み出しにつ
いては後述する。なお、検出論理には2種類あり、白検
出の場合は、しきい値より大きい出力レベルを有する領
域を”1”とし、黒検出の場合は、しきい値未満の出力
レベルを有する領域を”1”とする。したがって、コン
パレータ4による2値化により、欠陥部に相当する領域
が”1”、正常部に相当する領域が”0”となる。コン
パレータ4によるこの2値化データは、”0”から”
1”あるいは”1”から”0”への変化点のアドレスを
得るランレングス符号化回路5によりランレングス符号
化される。
【0011】基準値メモリ12は透過率あるいは反射率
が均一である被写体をラインCCDカメラ1で撮像して
得られたときのA/Dコンバータからの1行分のデータ
を記憶するものである。このデータは基準データとして
しきい値を決定するために用いられる。すなわち、各画
素毎の基準データと、欠陥検査中に得られた各画素毎の
しきい値の積を計算して、この積を新たなしきい値とし
て記憶するのである。この計算は各素子の基準データに
基づき、ROM14に記録されているしきい値決定プロ
グラムによって行われ、新たなしきい値が決定される
と、しきい値メモリ11に記録される。したがって、コ
ンパレータ4は、ラインCCDカメラ1の素子間の感度
バラツキや照明ムラやレンズの歪みを補正して各素子の
出力信号を2値化することができる。なお、後述するよ
うに、画像データには欠陥部分が含まれる可能性がある
ので、複数行分の画像データを用いて、平均化処理など
により欠陥の影響を低減させるようにしている。
【0012】ランレングス符号化回路5により得られた
ランレングス符号化は第1及び第2のランレングス符号
記憶手段としての2系統のランレングスバッファ9A、
9Bに一時的に記憶される。各ランレングスバッファ9
A、9Bとしては、例えば64kBの容量のものを用い
ることができる。各ランレングスバッファ9A、9Bに
一時記憶されたランレングス符号は交互にCPU(中央
演算処理装置)15により連結性処理を実行される。な
お、連結性処理とは、複数の連続する走査ラインにおけ
るデータをライン間で比較しつつ処理することをいう。
この連結性処理を行うことによって、単独では良と判定
されるべき欠陥が密集して不良と判定されるべき欠陥を
識別することができる。
【0013】2つのしきい値メモリ11A、11Bに
は、ラインCCDカメラ1の素子間の感度バラツキや主
走査方向の照明ムラやレンズの歪みを補正するために、
ラインCCDカメラ1の素子ごとの2値化用しきい値が
随時書き込まれる。すなわち、CPU15が基準値メモ
リ12の基準データと連結性処理の結果を用いてROM
14に記憶されているしきい値決定プログラムによって
しきい値を決定し、しきい値メモリ11A、11Bに記
録される。
【0014】CPU15は連結性処理としきい値決定プ
ログラムを実行する他に、欠陥の良否を行うための検査
プログラムを実行する。ROM14にはこの検査プログ
ラム及びしきい値決定プログラムなどのCPU15の制
御コマンドなどが記憶されている。画像処理装置2はま
た、ROM14に記憶されているプログラムで用いられ
る数値などが一時記憶されるRAM13と、ホストコン
ピュータ17との間で検査条件や検査結果等のデータを
転送するための入出力インタフェイス(I/O)16を
有する。ホストコンピュータ17では、この欠陥検査装
置の検査条件が設定されたり、検査結果が表示される。
I/O16としてはRS−232C又はGP−IBを用
いることができる。
【0015】2つのしきい値メモリ11A、11Bを第
1系列用と第2系列用とすると、第1系列用しきい値メ
モリ11Aのデータが読み出されてコンパレータ4が2
値化処理を行っているとき、第2系列用しきい値メモリ
11Bは、新たに決定されたしきい値の書き込みが行わ
れるというように、交互に使用される。このように欠陥
測定中に、しきい値読み出しと書き込みの並列処理を行
うことで、ラインCCDカメラ1、照明、検査対象の透
過率、または、反射率の経時変化があっても、高精度で
欠陥の測定が可能となる。
【0016】ランレングス符号として、ランレングスバ
ッファ9A、9Bに記憶する。ランレングス符号のデー
タフォーマットは、下記の通りである。データ長は2バ
イト/個である。
【0017】
【表1】 Ln, S1, E1, S2, E2, …… Sm, Em …, Lkn ライン数 但し、MSB=1、k=指定したラ
イン数 Sm そのラインのm番目の欠陥部の始点座標 Em そのラインのm番目の欠陥部の終点座標
【0018】ランレングスバッファ9A、9Bに記憶す
るライン数kは、予め指定されており、通常は、10〜
100程度の値を設定しておく。この2つのランレング
スバッファ9A、9Bを第1系列用と第2系列用とする
と、第1系列用のランレングスバッファ9Aにランレン
グス符号化回路5によって得られるランレングス符号が
入力されているとき、第2系列用のランレングスバッフ
ァ9Bのデータは読み出されてCPU15により連結性
処理が行われるように、交互に使用される。
【0019】図2は、ランレングス符号化処理、連結性
処理、しきい値設定のタイミングを示す図である。本発
明の欠陥検査装置は、下記の、に示した条件で欠陥
検査を行った場合にランレングス符号化処理、連結性処
理、しきい値設定処理を、好ましいタイミングで行うこ
とができる。なお、しきい値設定処理とはしきい値の決
定としきい値メモリ11A又は11Bへの書き込みをい
う。図2は、この条件を満足した状態で欠陥検査が行わ
れた場合のタイミングを示している。
【0020】
【表2】 (ラインCCDカメラの走査周期×ランレングスバッ
ファに記憶するライン数)≧(連結性処理時間+しきい
値設定時間) ランレングスバッファのメモリ容量≧ランレングス符
号のデータ量
【0021】図2に出力タイミングが示されるラインC
CDカメラ1の出力信号31は、検査対象の画像を1ラ
イン(行)分読み取って得たアナログ信号であり、ライ
ンCCDカメラ1の走査周期によって、連続的に画像処
理回路2へ出力される。なお図示省略のクロック発生器
から所定のクロックがラインCCDカメラ1、A/Dコ
ンバータ3、CPU15などに供給されている。第1ラ
ンレングスバッファ9A、第2ランレングスバッファ9
Bへの入力データ32、33は、画像信号31を2値化
した後、ランレングス符号化し、予め指定したライン数
分をそれぞれ1系列としたものである。図2では、各系
列で2ラインで図示している。連結性処理34は、第1
ランレングスバッファ9Aへの入力32が終了した時点
4から開始してランレングス符号を処理し、欠陥を測
定するものである。
【0022】ランレングスバッファ系列切替コマンド3
6は、連結性処理34が終了した時点T6で出力され
る。この切替コマンド36が、第2系列用のランレング
スバッファ9Bの入力終了時点T8より前に出力されれ
ば、リアルタイム処理が行われていることが分かる。し
きい値メモリ書き込み37は、第1系列用であり、第1
系列用しきい値メモリ11Bのデータを用いて2値化さ
れた画像を使用して行っている連結性処理34が終了す
る時点T6の後に行われる。しきい値メモリ書き込み3
7が終了した時点T7でしきい値メモリ系列切替コマン
ド39が出力される。このように、第1しきい値メモリ
11Aに対する書き込みがランレングスバッファ入力3
3の終了する時点T8より前に終了しているため、指定
ライン数k毎に、しきい値設定の見直しが行われている
ことが分かる。
【0023】このように、検査中に、連続的にしきい値
設定して、しきい値を補正していくことで、長時間の安
定した欠陥検査が可能となった。上記の処理は、いずれ
も、2系列分の処理を交互に行うことで、リアルタイム
処理を実現している。また、連結性処理としきい値メモ
リ書き込みは、相反する系列に対して実行される。
【0024】欠陥数が非常に多く発生し、何らかの異常
が発生した場合は、前記の条件を満足しないことが
ある。この場合は、リアルタイム処理ができなくなるた
め、下記の処理を行っている。前記の条件を満足しな
い場合は、しきい値設定を中断し、次の系列の連結性処
理を優先する。その後、空時間が発生した段階で、しき
い値設定の処理を継続する。この場合は、複数回の系列
処理毎に、しきい値設定を行うことになるが、定期的に
しきい値の修正が行われるため、実用的には問題となら
ない。連結性処理時間のみで、(ラインCCDカメラの
走査周期×ランレングスバッファに記憶するライン数)
以上となる場合は系列の切り替えができなくなるため、
現在、ランレングスバッファ入力を行っているバッファ
に、再度、指定ライン数分のランレングスバッファ入力
を行うようにして、検査を継続している。この状態が一
時的なものである場合は、ランレングス符号数が減少し
た段階で、図2のタイミングに戻り、リアルタイム処理
が可能となる。但し、リアルタイム性が重要な検査の場
合は、エラー発生としてホストコンピュータ17へ転送
し、連結性処理を行わないようにしている。また、次の
ランレングスバッファの検査から継続する。
【0025】前記の条件を満足しない場合も、前記と
同様、エラー発生としてホストコンピュータ17へ転送
し、連結性処理を行わないようにしている。また、次の
ランレングスバッファの検査から継続する。たとえば、
指定ライン数100の場合、163個以上/行の欠陥が
あると、ランレングスバッファ9A、9B(64kB)
がオーバーフローし、前記の条件を満足しないことに
なる。しかし、かなり欠陥数が多いフィルムの場合で
も、平均0.05個/行であり、この状態が発生した場
合は、実用的には、エラーとして処理しても問題がな
い。
【0026】次に図3のフローチャートに沿って、CP
U15の動作について説明する。電源が投入されると、
ステップS1でメモリ11A,11B,12及びバッフ
ァ9A,9Bなどをクリアするイニシャライズを行い、
ステップS2でスタートパルスが検出されたか否かを判
断する。このスタートパルスはラインCCDカメラ1か
らの各ライン(行)のデータの先頭を示すものである。
スタートパルスが検出されると、その数のカウントを開
始する。カウント値をCで表し、最初のスタートパルス
のカウントでC=1となる。次のステップS4でランレ
ングスバッファ(RLB)9A又は9Bへのランレング
ス符号の入力が終了したか否かを判断する。この判断は
C=3か否かを見ることにより行われる。入力が終了す
ると、次にステップS5連結性処理を行う。連結性処理
が終了すると所定フラグが立ち、このフラグを見ること
で、次の処理終了判断ステップS6が実行される。
【0027】連結性処理が終了すると、ステップS7で
ランレングスバッファ9A、9Bの切替コマンド(図2
の36)を出力し、第nメモリへの書込みを行う。nは
1又は2となり、第1しきい値メモリ11Aと第2しき
い値メモリ11Bのいずれかが指定される。次のステッ
プS8でメモリ11A又は11Bへの書込みが終了した
か否かを判断し、終了したと判断されると、しきい値メ
モリ系列切替コマンド(図2の39)を出力する。次の
ステップS10でn=1であれば、ステップS11でn
=2とし、一方n=1でなければ、ステップS12でn
=1とする。ステップS11又はS12の終了後、ステ
ップS23戻る。
【0028】図3のフローチャートにはしきい値を更新
するために所定の計算を行い新たなしきい値を決定する
ステップが示されていないが、かかる計算は例えば各処
理ステップの間の空き時間に割込み処理を行うことによ
り実行できる。かかる処理によれば、空き時間のないと
きは、しきい値の更新は行われない。
【0029】次に、ROM14に記録されているしきい
値決定プログラムについて説明する。ラインCCDカメ
ラ1の素子の走査順に各素子に番号i(i=1,2,
…,N)が割り振られているものとし、素子をe(i)
で表わす。また、透過率又は反射率がほぼ均一な物体表
面を読み取って得られる各素子の基準データをD(i)
とする。この基準データD(i)からしきい値計算用デ
ータR1(i)及びR2(i)が作成される。
【0030】このプログラムでは、以下のようにライン
CCDカメラ1の素子e(i)のしきい値が決められ
る。まず、素子e(i)のしきい値を決定するときに、
素子e(i)から昇順又は降順に数えて何番目の素子e
(j)(j≠i)のしきい値計算用データR1(j)を
参照するかが決められる。これをkで表わす。そして、
素子e(1),…,e(k)の各々についてしきい値計
算用データR1(1),…,R(k)が数1のように決
められる。
【0031】
【数1】R1(i)=D(i)
【0032】次に、素子e(k+1)から降順に数えて
k番目である素子e(1)のしきい値計算用データR1
(1)が参照される。素子e(k+1)の基準データD
(k+1)としきい値計算用データR1(1)との差が
制約量C又は−Cと比較され、その大小関係に応じて素
子e(k+1)のしきい値計算用データR1(k+1)
が数2、数3及び数4で示される式から求められる。な
お、制約量Cは、しきい値計算用データR1(i)及び
R2(i)の値がとり得る範囲を制約する正の定数で使
用者によって決められる。
【0033】
【数2】R1(i)=R1(i−k)−C (R1(i
−k)−D(i)>Cのとき)
【0034】
【数3】R1(i)=R1(i−k)+C (R1(i
−k)−D(i)<Cのとき)
【0035】
【数4】R1(i)=D(i) (−C≦R1(i−
k)−D(i)≦Cのとき)
【0036】i=k+2,…,Nの素子e(i)につい
ても数2、数3及び数4により、順次、しきい値計算用
データR1(i)が定められる。次に、しきい値計算用
データR2(i)が定められる。まず、素子e(N−k
+1),…,e(N)の各々についてしきい値計算用デ
ータR2(N−k+1),…,R(N)が数5のように
定められる。
【0037】
【数5】R2(i)=D(i)
【0038】次に、素子e(N−k)から昇順に数えて
N番目である素子e(N)のしきい値計算用データR2
(N)が参照される。素子e(N−k)の基準データD
(N−k)としきい値計算用データR2(N)との差が
制約量C又は−Cと比較され、その大小関係に応じて素
子e(N−k)のしきい値計算用データR2(N−k)
が数6、数7及び数8で示される式から求められる。
【0039】
【数6】R2(i)=R2(i+k)−C (R2(i
+k)−D(i)>Cのとき)
【0040】
【数7】R2(i)=R2(i+k)+C (R2(i
+k)−D(i)<−Cのとき)
【0041】
【数8】R2(i)=D(i) (−C≦R2(i+
k)−D(i)≦Cのとき)
【0042】i=N−k−1,…,1の素子e(i)に
ついても数6、数7及び数8により、順次、しきい値計
算用データR2(i)が定められる。このように求めら
れたしきい値計算用データR1(i)及びR2(i)を
用いて、以下のように素子e(i)のしきい値S(i)
が決定される。素子e(i)のうち、i=k+1,…,
N−kの素子e(i)については、次式のようにR1
(i)とR2(i)の平均にTを乗算して、しきい値S
(i)が決定される。
【0043】
【数9】 S(i)={R1(i)+R2(i)}・T/2 Tは基準データD(i)を採取した物体表面の透過率又
は反射率を示す定数である。i=N−k+1,…,Nの
素子e(i)については次式によって素子e(i)のし
きい値S(i)が決定される。
【0044】
【数10】S(i)=R1(i)・T
【0045】i=1,…,kの素子e(i)について
は、次式によって素子e(i)のしきい値が求められ
る。
【0046】
【数11】S(i)=R2(i)・T
【0047】以上のように素子e(i)のしきい値S
(i)が決定される。この方法では、i=1,…,kの
素子e(i)の基準データD(i)に欠陥部分が含ま
れ、素子e(i)の昇順に求められたしきい値計算用デ
ータR1(i)全体がこの欠陥部分の影響を受けること
があっても、i=N,…,N−k+1の素子e(i)の
基準データD(i)が正常であれば、素子e(i)の降
順に求められたしきい値計算用データR2(i)によっ
てこの影響を弱め、しきい値S(i)を決定することが
できる。逆にi=N,…,N−k+1の基準データD
(i)に欠陥部分が含まれ、しきい値計算用データR2
(i)全体がこの欠陥部分の影響を受けることがあって
も、同様にしきい値計算用データR1(i)によってこ
の影響を弱め、しきい値S(i)を決定することができ
る。また、この方法において基準データD(i)は第1
次基準データに当たる。i=k+1,…,Nのしきい値
計算用データR1(i)は第2次基準データに当たり、
i=N−k,…,1のしきい値計算用データR2(i)
は第3次基準データに当たる。
【0048】図4、図5及び図6は、本発明の実施例で
使用されるしきい値決定プログラムの第1例のフローチ
ャートを分割して示している。このフローチャートのス
テップS1乃至ステップS12で素子e(i)のしきい
値計算用データR1(i)が求められる。ステップS1
3乃至ステップS23で素子e(i)のしきい値計算用
データR2(i)が求められる。ステップS18乃至ス
テップS27で素子e(i)のしきい値S(i)が求め
られる。これらのステップのうち、ステップS6乃至ス
テップS12が第1作成手段、第2作成手段及び第1繰
り返し手段に当たり、ステップS17乃至ステップS2
3が第3作成手段、第4作成手段及び第2繰り返し手段
に当たる。また、ステップS28乃至ステップS30が
しきい値決定手段に当たる。
【0049】このフローチャートをステップ順に説明す
る。ステップS1では、素子e(i)のしきい値を決定
するときに参照するしきい値計算用データR1(j)
(j≠i)の素子e(j)が素子e(i)から昇順又は
降順に数えて何番目であるかが使用者によって入力さ
れ、kに代入される。また、制約量Cが使用者によって
決められる。ステップS2では、素子e(i)の番号を
示すiに0がセットされる。ステップS3ではiに1が
加算され、ステップS4でしきい値計算用データR1
(i)が数1に従って定められる。ステップS5では、
iがkに達したか否かが調べられる。iがkに達してい
ない場合、ステップS3に戻り、他の場合はステップS
6に進む。
【0050】ステップS6では、iに1が加算される。
ステップS7では、素子e(i)から降順に数えてk番
目の素子e(i−k)のしきい値計算用データR1(i
−k)から素子e(i)の基準データD(i)を引いた
値が制約量Cより大きいか否かが調べられる。制約量C
より大きい場合には、ステップS8に進み、他の場合に
は、ステップS9に進む。ステップS8では、数2に従
ってしきい値計算用データR1(i)が定められる。ス
テップS9では、しきい値計算用データR1(i−k)
から基準データD(i)を引いた値が制約量−Cより小
さいか否かが調べられる。制約量−Cより小さい場合に
は、ステップS10に進み、他の場合はステップS11
に進む。
【0051】ステップS10では、数3に従ってしきい
値計算用データR1(i)が定められる。ステップS1
1では、数4に従ってしきい値計算用データR1(i)
が定められる。ステップS12では、iがNに達したか
否かが調べられる。iがNであれば、ステップS13に
進み、他の場合は、ステップS6に戻る。
【0052】ステップS13では、素子e(i)の番号
を示すiに全素子数Nがセットされる。ステップS14
では、しきい値計算用データR2(i)が数5に従って
定められる。ステップS15では、iから1が引かれ
る。ステップS16では、iがN−kに達したか否かが
調べられる。iがN−kに達していない場合、ステップ
S14に戻り、他の場合はステップS17に進む。ステ
ップS17では、素子e(i)から昇順に数えてk番目
の素子e(i+k)のしきい値計算用データR2(i+
k)から素子e(i)の基準データD(i)を引いた値
が制約量Cより大きいか否かが調べられる。制約量Cよ
り大きい場合には、ステップS18に進み、他の場合は
ステップS19に進む。
【0053】ステップS18では、数6に従ってしきい
値計算用データR2(i)が定められる。ステップS1
9では、しきい値計算用データR2(i+k)から基準
データD(i)を引いた値が制約量−Cより小さいか否
かが調べられる。制約量−Cより小さい場合には、ステ
ップS20に進み、他の場合はステップS21に進む。
ステップS20では、数7に従ってしきい値計算用デー
タR2(i)が定められる。ステップS21では、数8
に従ってしきい値計算用データR2(i)が定められ
る。ステップS22では、iから1が引かれる。ステッ
プS23では、iが0に達したか否かが調べられる。i
が0であれば、ステップS24に進み、他の場合は、ス
テップS17に戻る。
【0054】ステップS24では、iに0が代入され
る。ステップS25では、iに1が加算される。ステッ
プS26では、数11に従ってしきい値S(i)が求め
られる。ステップS27では、iがkに達したか否かが
調べられる。iがkに等しければステップS28に進
み、他の場合はステップS25に戻る。
【0055】ステップS28では、iに1が加算され
る。ステップS29では、数9に従ってしきい値S
(i)が求められる。ステップS30では、iがN−k
に等しいか否かが調べられる。iがN−kに等しけれ
ば、ステップS31に進み、他の場合はステップS28
に戻る。ステップS31では、iに1が加算される。ス
テップS32では、数10に従ってしきい値S(i)が
求められる。ステップS33では、iがNに達したか否
かが調べられる。iがNに達していればプログラムを終
了し、他の場合はステップS31に戻る。以上のように
しきい値決定プログラムは構成されている。
【0056】このしきい値決定プログラムによってしき
い値を求めた例を示す。図8の(イ)で示されるグラフ
は、しきい値の設定に用いる正常な製品の画像データで
ある。図8の(ロ)で示されるグラフは、(イ)で示さ
れる画像データを基準データD(i)としてしきい値決
定プログラムで求められたしきい値を示すものである。
図8の(ロ)のグラフはC=5,k=1として求められ
たものである。このように基準データD(i)に用いる
画像データに欠陥部分があっても、図8の(ロ)で示さ
れるように欠陥部分の影響をあまり受けない安定したし
きい値のグラフが得られる。
【0057】次に、しきい値決定のプログラムの第2例
について説明する。この第2例はROM14に記憶され
ているしきい値決定プログラムが第1例と異なるもので
ある。第2例で使用されるしきい値決定プログラムは、
移動平均方法と第1例のしきい値決定プログラムの一部
が組み合わされて構成されている。具体的には、まず移
動平均法によりしきい値の決定に用いられる画像データ
が補正され、得られたデータからiにk+1,…,Nの
素子e(i)についてしきい値計算用データR1(i)
が求められる。そして数8によってしきい値S(i)が
求められる。i=1,…,kの素子e(i)について
は、移動平均法により得られたデータと数8の透過率又
は反射率を示すTとの積がしきい値S(i)として求め
られる。
【0058】図9の(ロ)のグラフは、図8の(イ)の
グラフで示される画像データを基準データD(i)とし
て、第2例で用いられるしきい値決定プログラムによっ
て求められたしきい値を示すものである。図9の(ロ)
のグラフは、C=5,k=1として求められたものであ
る。図9の(イ)のグラフは図8の(イ)のグラフと同
一のものである。図9で示されるように、欠陥部分で画
像データのレベルが最小となる位置と、この欠陥部分に
対応する素子e(i)のしきい値S(i)が最小となる
位置は異なっているが、安定したしきい値S(i)のグ
ラフとなっている。このように、移動平均法と組み合わ
せてしきい値S(i)を求めることも可能である。
【0059】次に、しきい値決定のプログラムの第3例
について説明する。この第2例はROM14に記憶され
ているしきい値決定プログラムが第1例及び第2例と異
なるものである。第1例のしきい値決定プログラムで
は、i=k+1,…,N−kの素子e(i)のしきい値
を決定するときにしきい値計算用データR1(i)及び
R2(i)の平均がとられ、数9に従って求められた。
この場合、i=1,…,kの素子e(i)の基準データ
D(i)又はi=N−k+1,…,Nの素子e(i)の
基準データD(i)のどちらかに欠陥部分が含まれ、し
きい値計算用データR1(i)又はR2(i)のどちら
かがこの影響を受けることがあっても、一方の基準デー
タD(i)が正常であれば、しきい値計算用データR1
(i)とR2(i)の平均をとることによって、欠陥部
分を含む他方の基準データD(i)による影響を弱め、
しきい値を決定することができた。第3例のしきい値決
定プログラムは、i=1,…,kの素子e(i)の基準
データD(i)又はi=N−k+1,…,Nの素子e
(i)の基準データD(i)に欠陥部分が含まれていて
も、第1例のしきい値決定プログラムよりもこの欠陥部
分の影響を弱めてしきい値を決定することができるもの
である。
【0060】第3例のしきい値決定プログラムでは、第
1例と同様にして求められたしきい値計算用データR1
(i)及びR2(i)の大きさに開きがある場合に、i
=1,…,kの素子e(i)の基準データD(i)とi
=N−k+1,…,Nの素子e(i)の基準データD
(i)のどちらかに欠陥部分があると判断され、この大
きさに応じてしきい値計算用データR1(i)又はR2
(i)のどちらかが素子e(i)のしきい値の決定に用
いられる。i<N/2であれば、しきい値計算用データ
R2(i)がしきい値の決定に用いられ、i≧N/2で
あればしきい値計算用データR1(i)がしきい値の決
定に用いられる。
【0061】第1例のしきい値決定プログラムのステッ
プS17乃至ステップS23で示されるように、iが小
さくなるにつれて、しきい値計算用データR2(i)が
受ける、i=N−k+1,…,Nの素子e(i)の基準
データD(i)の影響は弱められる。したがって、i=
N−k+1,…,Nの素子e(i)の基準データに欠陥
部分が含まれていても、iの小さい部分では、しきい値
計算用データR2(i)をしきい値の決定に用いること
ができる。同様に、i=1,…,Nの素子e(i)の基
準データに欠陥部分が含まれていても、iの大きい部分
では、しきい値計算用データR1(i)をしきい値の決
定に用いることができる。以上の理由により、i<N/
2であればしきい値計算用データR2(i)がしきい値
の決定に用いられ、i≧N/2であれば、しきい値計算
用データR1(i)がしきい値の決定に用いられる。
【0062】図7は、第3例のしきい値決定プログラム
のフローの一部であるステップS124乃至ステップS
137を示すフローチャートである。このうち、ステッ
プS128乃至ステップS134について説明する。第
3例のしきい値決定プログラムの最初のステップ部分
は、第1例のしきい値決定プログラムのステップS1乃
至ステップS27と同じである。ただし、ステップS1
に相当する部分では、k及びCの他に変数Fの値を使用
者が決めることができるようになっている。また、ステ
ップS135乃至ステップS137も第1例のしきい値
決定プログラムのステップS31乃至ステップS33と
同じである。
【0063】ステップS128では、素子e(i)の番
号を示すiに1が加算される。ステップS129では、
R1(i)とR2(i)の差の絶対値がステップS10
1で決められたF以下であるか否かが調べられる。F以
下である場合、ステップS130に進み、他の場合はス
テップS131に進む。ステップS130では、数9に
従ってしきい値が決められる。
【0064】ステップS131では、iがN/2より小
さいか否かが調べられる。iがN/2より小さい場合に
は、ステップS132に進み、他の場合はステップS1
33に進む。ステップS132では、数11に従ってし
きい値が決められる。ステップS133では数10に従
ってしきい値が決められる。ステップS132又はステ
ップS133の後、ステップS134に進む。
【0065】ステップS134では、iがN−kに達し
たか否かが調べられる。N−kに達していればステップ
S135に進み、他の場合はステップS128に戻る。
以上のフローで第3例のしきい値決定プログラムは構成
されている。
【0066】上記の3つの例で、しきい値決定プログラ
ムで使用される素子間の距離を表わすk、及び制約量C
を検査対象の画像に応じて決めることにより、適切なし
きい値を得ることができる。また、しきい値の決定に用
いる画像データを複数取得しておき、各素子ごとの画像
データのレベルを平均化し、これを基準データD(i)
としてもよい。一つの画像データに欠陥部分があっても
他の画像データによって欠陥部分のデータが補正される
ことがあるからである。また、第2例のように移動平均
法を組み合わせて用いる場合、移動平均法の画素数を検
査対象の画像に応じて決めることにより良い結果を得る
ことができる。
【0067】上記実施例では、ラインイメージセンサと
してラインCCDカメラを用いているが、他のイメージ
センサを用いることもできる。また、しきい値記憶手段
やランレングス符号記憶手段を2系列より更に多い数の
系列として、更に高速処理を実現することも可能であ
る。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように本発明の欠陥検査装
置及び欠陥検査方法は上記のように構成されているので
次の効果がある。すなわち、第1のしきい値記憶手段か
らのしきい値の読み出しと第2のしきい値記憶手段への
しきい値の書き込みを実質的に並列処理し、かつ第2の
しきい値記憶手段からのしきい値の読み出しと第1のし
きい値記憶手段へのしきい値の書き込みを実質的に並列
処理するよう制御されるので、照明装置の照度、ライン
イメージセンサの経時変化、検査対象物における物理特
性の変化などがあっても、高速かつ高精度で検査対象物
の欠陥検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の欠陥検査装置の実施例を示すブロック
図である。
【図2】図1の欠陥検査装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図3】図1中のCPUの動作を示すフローチャートで
ある。
【図4】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用されるし
きい値決定のためのプログラムのフローチャートの最初
の部分である。
【図5】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用されるし
きい値決定のためのプログラムのフローチャートの第2
の部分である。
【図6】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用されるし
きい値決定のための第1例のプログラムのフローチャー
トの最後の部分である。
【図7】本発明の欠陥検査装置の実施例で使用されるし
きい値決定のための第3例のプログラムのフローチャー
トの最後の部分である。
【図8】本発明の欠陥検査装置の実施例において図4乃
至図6の第1例を示すフローチャートで求められた素子
ごとのしきい値と基準データとの関係を示す説明図であ
る。
【図9】本発明の欠陥検査装置の実施例において第2例
で求められた素子ごとのしきい値と基準データとの関係
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ラインCCDカメラ(ラインイメージセンサ) 2 画像処理装置 3 A/Dコンバータ 4 コンパレータ 5 ランレングス符合化回路(ランレングス符合化手
段) 9A、9B ランレングスバッファ(ランレングス符合
記憶手段) 11A、11B しきい値メモリ(しきい値記憶手段) 12 基準値メモリ 13 RAM 14 ROM 15 CPU(連結性処理手段、第1、第2制御手段) 16 I/O 17 ホストコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−67159(JP,A) 特開 平5−45301(JP,A) 特開 平6−11458(JP,A) 特開 平5−35876(JP,A) 特開 平3−24671(JP,A) 特開 平6−3284(JP,A) 特開 昭63−246077(JP,A) 特開 平1−189549(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 21/84 - 21/91

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラインイメージセンサと、 前記ラインイメージセンサの出力画像データを2値化す
    る2値化手段と、 前記2値化手段が2値化を行うために必要なしきい値を
    記憶する第1と第2のしきい値記憶手段と前記2値化手
    段にて得られる2値画像データの変化点アドレスを得る
    ためのランレングス符号化手段と、 前記ランレングス符号化手段から出力される前記ライン
    イメージセンサにおける複数行分のランレングス符号を
    それぞれ記憶する第1と第2のランレングス符号記憶手
    段と、 前記第1と第2のランレングス符号記憶手段に記憶され
    たランレングス符号に対して連結性処理を行い検査対象
    物の欠陥を検出する連結性処理手段と、 前記第1と第2のランレングス符号記憶手段の一方への
    前記ランレングス符号化手段から出力されるランレング
    ス符号の入力が終了した後に、そのランレングス符号を
    読み出して前記連結性処理手段に連結性処理を実行さ
    せ、前記第1と第2のランレングス符号記憶手段の他方
    への前記ランレングス符号化手段から出力されるランレ
    ングス符号の入力が終了した後に、そのランレングス符
    号を読み出して前記連結性処理手段に連結性処理を実行
    させることにより、前記第1のランレングス符号記憶手
    段への入力と前記第2のランレングス符号記憶手段から
    のランレングス符号を用いた連結性処理を実質的に並列
    処理し、前記第2のランレングス符号記憶手段への入力
    と前記第1のランレングス符号記憶手段からのランレン
    グス符号を用いた連結性処理を実質的に並列処理するよ
    う制御する第1制御手段と、 前記第1と第2のしきい値記憶手段の一方のしきい値を
    用いて前記2値化手段が2値化を実行しているときに、
    前記連結性処理手段による連結性処理が終了した後にし
    きい値の決定を行い、決定されたしきい値を前記第1と
    第2のしきい値記憶手段の他方に書き込むことにより前
    記第1のしきい値記憶手段からのしきい値の読み出しと
    前記第2のしきい値記憶手段へのしきい値の書き込みを
    実質的に並列処理し、かつ前記第2のしきい値記憶手段
    からのしきい値の読み出しと前記第1のしきい値記憶手
    段へのしきい値の書き込みを実質的に並列処理するよう
    制御する第2制御手段とを、 有する欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】 ラインイメージセンサからの出力信号を
    第1及び第2のしきい値記憶手段に記憶されたしきい値
    の一方を用いて2値化するステップと、 2値化された画像データをランレングス符号化し、第1
    及び第2のランレングス符号記憶手段の一方に記憶する
    ステップと、 前記一方のランレングス符号記憶手段に記憶された前記
    ラインイメージセンサの画像データの複数行分のランレ
    ングス符号を用いて連結性処理を行うステップと、 前記連結性処理の実行中に前記2値化するステップを再
    開し、かつ2値化された画像データをランレングス符号
    化し、第1及び第2のランレングス符号記憶手段の他方
    に記憶するステップと、 前記連結性処理の結果を用いて2値化のためのしきい値
    を決定し、前記一方のしきい値記憶手段のしきい値を用
    いて前記2値化するステップが実行されているときに、
    決定されたしきい値を前記第1及び第2のしきい値記憶
    手段の他方に記憶するステップとを、 有する欠陥検査方法。
  3. 【請求項3】 前記ラインイメージセンサの走査周期に
    前記ランレングス符号記憶手段に記憶する行数を乗じて
    得られる時間が前記連結性処理に要する時間と前記しき
    い値を決定して記憶する時間の和より小さいときは、し
    きい値の決定と記憶の動を中断し、次の系列の前記連結
    性処理の実行を優先するステップを更に有する請求項2
    記載の欠陥検査方法。
  4. 【請求項4】 前記ランレングス符号のデータ量が前記
    第1及び第2のランレングス符号記憶手段の記憶容量よ
    り大きいときは、連結性処理を実行せず、エラーとして
    処理するステップを更に有する請求項2又は3に記載の
    欠陥検査方法。
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