JP2015025745A - 円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置 - Google Patents

円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】円筒形ワークのエッジ特徴量を検出する関心領域が、熱間圧延中に形状が変更される円筒形ワークに則して可変であり且つ自動的に設定され、エッジ特徴量を用いて円筒形ワークの3次元形状を計測する形状計測方法及び形状計測装置を提供する。
【解決手段】本発明の円筒形ワークの形状計測方法は、円筒形ワークWの端部を軸方向一方側から2台の撮像手段12で撮像し、その画像において円筒形ワークWの一方側端部の一部を包囲し且つ一方側端部外径エッジWaと内径エッジWb及び他方側端部内径エッジWcを含む設定領域Xを設定し、設定領域X内で各エッジWa,Wb,Wcに対応するエッジ特徴量を算出し、エッジ特徴量を含む関心領域Yが設定領域X内でそれぞれ自動的に設けられ、各関心領域Yは円筒形ワークWの形状が変化するたびに移動し、各関心領域Y内の画像特徴量を用いてステレオ法で円筒形ワークWの3次元形状を求める。
【選択図】図3

Description

本発明は、熱間圧延にて円筒形ワークを製造するに際し、円筒形ワークの形状及び寸法を計測する円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置に関する。
熱間圧延(熱間鍛造)にて大型の円筒形ワークを製造するに際しては、円筒圧延機において、円筒形ワークを回転させながら、プレス機を圧下させて、目標の形状及び寸法に圧延する。
このように、大型の円筒形ワークを製造する際に用いられる円筒圧延機は、円筒形ワークを横置き姿勢にして回転させる回転軸と、回転軸と対面し、且つ円筒形ワークを圧下するプレス機と、回転軸を支持する支持部材とで構成されている。
上記したような、円筒圧延機を用いて、目標とする形状や寸法精度(真円度や外径寸法)の円筒形ワークを製造するに際しては、円筒形ワークの外径、内径などの値を計測しその値が適正か否かを判定しながら、熱間圧延を行うことが重要な事項となる。円筒形ワーク圧延は熱間で行われるため、形状計測には遠隔計測技術が必要とされる。遠隔計測技術としては、特許文献1〜3に開示されたものがある。
例えば、特許文献1には、円筒状部品を上面から照明する手順と、照明された円筒状部品を上方から撮像する手順と、前記撮像画像に基づいて円筒状部品のエッジを抽出する手順と、抽出されたエッジにおける不良を検出する手順と、抽出されたエッジに基づいて円筒状部品の肉厚を検出する手順と、抽出されたエッジに基づいて円筒状部品の同軸度を判定する手順とを含んでいる円筒状部品の形状検査方法が開示されている。
また、特許文献2には、ワークを撮像するカメラを有し、当該カメラから取得した画像に基づいてワーク表面における所定の検査範囲を検査し、ワークの良否を判定する画像処理装置において、各画素が、前記カメラの受光量に応じた濃淡値を有する濃淡画像を取得する濃淡画像取得手段と、前記カメラから取得した画像を用いて、前記カメラからワーク表面までの距離を算出する距離算出手段と、各画素が、算出された距離に応じた濃淡値を有する距離画像を生成する距離画像生成手段と、前記濃淡画像と前記距離画像の一方の画像において、他方の画像上で前記検査範囲に相当する検査領域を特定するための特定パターンを検出する特定パターン検出手段と、前記濃淡画像と前記距離画像の他方の画像において、前記特定パターン検出手段により検出された特定パターンの位置及び傾斜角度の少なくとも一方に基づいて、前記検査領域を特定する検査領域特定手段と、特定された前記検査領域から特徴量を算出する特徴量算出手段と、算出された特徴量に基づいて、ワークの良否を判定する判定手段と、を備える画像処理装置が開示されている。
また、特許文献3には、被検査対象の第1の目標位置を基準にした画像を取得して第1の画像取得データを出力する第1の画像取得手段と、前記被検査対象の第2の目標位置を基準にした画像を取得して第2の画像取得データを出力する第2の画像取得手段と、前記第1の画像取得データに基づいて被検査対象の第1の目標位置に係るパターンを識別する第1のパターン認識手段と、前記第2の画像取得データに基づいて被検査対象の第2の目標位置に係るパターンを識別する第2のパターン認識手段と、前記パターン認識結果と基準データとに基づいて被検査対象の結果判定をする判定出力手段とを具備するパターン検査装置が開示されている。
特開2005−134294号公報 特開2012−21914号公報 特許第3067876号公報
従来、製品の外観検査(遠隔計測技術)においては、指定した検査領域内で製品が正し
い位置と姿勢で存在することを前提としている。
例えば、特許文献1では、検査ライン上の所定位置を流れる円筒形ワークの上面からカメラで形状を撮像し、その撮像した画像に基づいて二値化処理により円筒形ワークのエッジ(外径及び内径)を検出して、円筒形ワークのエッジ形状、同軸度、及び半径などの径寸法を求めている。
また、特許文献2では、ベルトコンベアで搬送される製品に対して、形状の検査をする場合、搬送中の製品は位置や向きが一定ではないため、製品にアライメントマークをつけて、カメラと製品との距離による濃淡画像でアライメントマークを抽出して製品の位置と傾きを検出したり、アライメントマークになる製品の特徴点を算出して製品の位置と傾きを検出して、製品の適切な検査領域をその都度定めて製品の形状検査している。
また、特許文献3は、特許文献2とほぼ同様な技術であり、計測対象とする製品の形状は一定であるが製品は半田付けされているため半田付け状態は一定ではなく、その製品の半田付け状態に対して、焦点距離の異なる2個以上の撮像装置を用いて製品を撮像し、撮像した画像に基づいて製品の特徴位置を検出し、検出した特徴位置に基づき検査領域を定めて、パターンマッチングにより判定を行い、適切に製品の形状検査を行っている。
しかしながら、これら特許文献1〜特許文献3に記載された技術は、製造された後の製品検査工程において用いられる技術であって、常に形状が変わるような製品(例えば、熱間圧延中における円筒形ワーク)の形状及び寸法を計測することは困難である。
具体的には、特許文献1〜特許文献3に記載された技術は、製造された後の製品、つまり大きく形状が変更されないものが前提であって、エッジなどの形状を検出する検出領域は予め決定されたものである。製品検査工程おいて、仮に形状が大きく変更された製品が発生した場合、形状を検出する検出領域はほぼ決定されているため、その異なった形状の製品に対して検出領域を新たに設定することは不可能である。仮に、特許文献1〜特許文献3に記載された技術を熱間圧延中における円筒形ワークの形状計測に用いても、形状が変化するたびに検出領域を手動で設定しなおさなければならないため、熱間圧延中(リアルタイム)での円筒形ワークの形状計測には適用できない。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、熱間で円筒形ワークを圧延する際に、形状が変更される円筒形ワークに則して、円筒形ワークのエッジを含む円筒形ワークの特徴量を検出する関心領域が可変であり且つ自動的に設定されて、関心領域内での円筒形ワークの画像特徴量を用いて、円筒形ワークの3次元形状を確実に計測することのできる円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る円筒形ワークの形状計測方法は、径方向に圧下されて拡径される円筒形ワークの端部形状を軸方向一方側から2台の撮像手段を用いて撮像し、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める円筒形ワークの形状計測方法であって、前記撮像手段を用いて、前記円筒形ワークの一方側端部の外径エッジと、前記円筒形ワークの一方側端部の内径エッジと、前記円筒形ワークの他方側端部の内径エッジとが含まれている画像を撮像する撮像工程と、前記撮像工程で撮像された画像において、前記円筒形ワークの一方側端部のうち一部を包囲し、且つ前記一方側端部の外径エッジと前記一方側端部の内径エッジと前記他方側端部の内径エッジとの全てを含む設定領域を設定する領域設定工程と、前記領域設定工程で設定された設定領域内において、前記一方側端部の外径エッジ、前記一方側端部の内径エッジ、及び前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出するエッジ特徴量算出工程と、前記一方側端部の外径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第1の関心領域と、前記一方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第2の関心領域と、前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第3の関心領域と、が前記設定領域内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の前記円筒形ワークの形状が変化するに則して、各関心領域が自動で移動するように設定さ
れる関心領域自動設定工程と、前記関心領域自動設定工程で設定された第1の関心領域、第2の関心領域、及び第3の関心領域内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める形状計測工程と、有することを特徴とする。
好ましくは、前記エッジ特徴量算出工程で算出されるエッジ特徴量は、前記画像の輝度値を前記円筒形ワークの径方向に沿って微分した値であるとよい。
好ましくは、前記関心領域の幅は、前記円筒形ワークの板厚に従って変更されるとよい。
好ましくは、前記関心領域自動設定工程には、前記撮像工程で撮像された円筒形ワークの画像を基に、前記円筒形ワークの板厚を算出し、前記算出した板厚と予め設定された閾値とを比較して、前記円筒形ワークにスケールが残存しているか否かを判定するスケール判定工程が備えられており、前記スケール判定工程での判定結果を関心領域の設定に用いるとよい。
本発明に係る円筒形ワークの形状計測装置は、径方向に圧下されて拡径される円筒形ワークの端部形状を軸方向一方側から2台の撮像手段を用いて撮像し、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める円筒形ワークの形状計測装置であって、前記撮像手段を用いて、前記円筒形ワークの一方側端部の外径エッジと、前記円筒形ワークの一方側端部の内径エッジと、前記円筒形ワークの他方側端部の内径エッジとが含まれている画像を撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された画像において、前記円筒形ワークの一方側端部のうち一部を包囲し、且つ前記一方側端部の外径エッジと前記一方側端部の内径エッジと前記他方側端部の内径エッジとの全てを含む設定領域を設定する領域設定部と、前記領域設定部で設定された設定領域内において、前記一方側端部の外径エッジ、前記一方側端部の内径エッジ、及び前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出するエッジ特徴量算出部と、前記一方側端部の外径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第1の関心領域と、前記一方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第2の関心領域と、前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第3の関心領域と、が前記設定領域内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の前記円筒形ワークの形状が変化するに則して、各関心領域が自動で移動するように設定される関心領域自動設定部と、前記関心領域自動設定部で設定された第1の関心領域、第2の関心領域、及び第3の関心領域内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める形状計測部と、有することを特徴とする。
本発明の円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置によれば、熱間で円筒形ワークを圧延する際に、形状が変更される円筒形ワークに則して、円筒形ワークのエッジを含む円筒形ワークの画像特徴量を検出する関心領域が可変であり且つ自動的に設定されて、関心領域内での円筒形ワークの画像特徴量を用いて、円筒形ワークの3次元形状を確実に計測することが可能となる。
円筒圧延機の概略を示す模式図である。 円筒圧延機を用いて熱間圧延される円筒形ワークの形状変化の状況を示す図である。 本発明の円筒形ワークの形状計測装置の装置構成を示す図である。 撮像手段で撮像された円筒形ワークの一方側端部の画像を模式的に示した図である。 撮像手段で撮像された円筒形ワークの一方側端部の画像において、エッジを検出するための設定領域がずれた場合の画像を模式的に示した図である。 撮像手段で撮像された円筒形ワークの一方側端部の画像において、熱間圧延中に円筒形ワークにスケールが発生した場合の画像を模式的に示した図である。 本発明の円筒形ワークの形状計測方法を用いて、関心領域を自動的に設定される状況を模式的に示した図である。 本発明の円筒形ワークの形状計測方法を示したフローチャート図である。
以下、図を参照しながら、本発明の円筒形ワークの形状計測方法、及び円筒形ワークの形状計測装置について、説明する。
その前に、図1及び図2を参照して、円筒圧延機1について説明する。なお、本実施形態では、大径の円筒形ワークW(円筒状圧延材)を圧延する大型の円筒圧延機1を例にとり説明する。図1(a)は円筒圧延機1の側面図とし、図1(b)は円筒圧延機1の正面図とする。
図1に示すように、本発明が適用される円筒圧延機1は、略中央が穿孔された圧延材(元材)を拡径して所定の形状及び寸法の円筒形ワークWに熱間圧延(熱間鍛造)するものである。
円筒圧延機1は、横置きとされた円筒形ワークWを周方向に回転させる回転軸2と、この回転軸2を回転駆動させる駆動装置3と、回転軸2を回動自在に支持する支持部材4と、回転軸2と対面し且つ円筒形ワークWを半径方向に圧下する圧下装置5と、を有している。
回転軸2は、円筒形ワークW内に挿入されるものであって、その軸心が水平方向を向くように配置される。回転軸2は、その外周面と円筒形ワークWの内周面とが接触することでその内周面側から回転自在に支持するようになり、円筒形ワークWを回転させる。言い換えれば、回転軸2は、側面視で、円筒形ワークWを吊下するように支持して回転させている。回転軸2の長手方向両端には、軸心方向外側に突出した突出部2aが形成され、突出部2aには回転軸2を回転駆動させる駆動装置3が配備されている。
駆動装置3は、本実施形態では駆動チェーン機構を有したものを用いている。この駆動装置3は、回転軸2の上方に配備された駆動源(図示せず)で発生した回転駆動力を駆動チェーンを介して、回転軸2に伝達している。なお、駆動装置3は、回転軸2を回転させるものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、回転軸2の両端部に直接駆動源を配備してもよい。
支持部材4は、回転軸2の両突出部2aより内側であって、左右一対配備されている。支持部材4は、回転軸2を床面から所定の距離(高さ)だけ離れた位置で支持している。
圧下装置5は、回転軸2の上方に配備され、回転軸2によって回転自在に支持された円筒形ワークWに対面する位置に備えられている。圧下装置5は、上下方向に移動可能であり、下方に移動して円筒形ワークWの外周面に接触することで、円筒形ワークWを半径方向に圧下するようになっている。
次に、上記の円筒圧延機1を用いて、熱間で円筒形ワークWを圧延する円筒形ワークWの熱間圧延(熱間鍛造)方法について説明する。
まず、鋳片を加熱炉で所定の温度(例えば、600℃〜1100℃)まで加熱する。加熱された鋳片は、上下一対に配置された金型を備えたプレス機に導入される。加熱された鋳片は、上側にある金型の圧下によって、予め決定された板厚及び外径のディスク状の圧延材に形成される。そして、ディスク状に形成された圧延材の中央部を穿孔して、円筒形ワークWにする。
図2に示すように、穿孔後の円筒形ワークWは、円筒圧延機1に配備される。
この円筒圧延機1では、横置き状態とした円筒形ワークWの内部に回転軸2を挿入して、圧延材の内周面と回転軸2の外周面とを接触させる。この円筒形ワークWは、回転軸2と支持部材4によって吊下した状態となる。この円筒形ワークWは、回転軸2の回転駆動により回転し、回転軸2の対面に備えられた圧下装置5を回転軸2に近づけて円筒形ワークWに接触させることで、この円筒形ワークWは圧下され圧延が進む。
拡径して目標の形状及び寸法の円筒形ワークWになるまで、円筒形ワークWを回転させながら圧延を行う熱間圧延を繰り返す。圧延された円筒形ワークWは、次工程の円筒圧延工程に送られて最終形状の円筒形ワークWに形成される。そして、熱処理後、製品検査を経て、最終の圧延製品となる。
このように、円筒形ワークWを回転させながら、目標の圧延精度になるまで繰り返し熱間圧延を行うことで、目標の圧延精度を有した大型の円筒形ワークWを製造することができる。
上記したような、円筒圧延機1を用いて、目標とする形状や寸法(外径、内径)の円筒形ワークWを製造するに際しては、円筒形ワークWの外径や内径などの値をリアルタイムで計測してその値が目標とする値に対して適正か否かを判定しながら、熱間圧延を行うことが非常に重要な事項となる。
そこで、本発明の円筒形ワークの形状計測装置10を用いて、オンラインで円筒形ワークWの形状及び寸法を計測する。
以下、本発明の円筒形ワークの形状計測装置10について詳しく説明する。
図3に示すように、円筒形ワークの形状計測装置10は、径方向に圧下されて拡径される円筒形ワークWの端部を軸方向一方側から2台の撮像手段12を用いて撮像し、ステレオ法により円筒形ワークWの3次元形状を求めるものである。
本発明の円筒形ワークの形状計測装置10は、撮像手段12を用いて、円筒形ワークWの側方から円筒形ワークWの一方側端部の画像を撮像する撮像部11と、撮像された画像において、円筒形ワークWの各エッジ全てを含むように設定領域Xを設定する領域設定部13と、設定された設定領域X内において、円筒形ワークWの各エッジに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出するエッジ特徴量算出部14と、エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる関心領域Yを各エッジごとに設定領域X内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の円筒形ワークWの形状が変化するに則して、各関心領域Yが自動で移動するように設定される関心領域自動設定部15と、設定された各関心領域Y内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により円筒形ワークWの3次元形状を求める形状計測部16と、を有している。
なお、図3において、紙面の左右方向をZ軸方向とし、紙面の上下方向をY軸方向とし、紙面の貫通方向をX軸方向とする。Z軸方向は回転軸2の軸心方向とし、Y軸方向は回転軸2の軸心方向に対して垂直方向とする。また、X軸方向は回転軸2の軸心方向に対して水平方向に直角に交差する方向とする。
撮像部11は、撮像手段12を用いて、円筒形ワークWの一方側端部(撮像手段12が配備されている側)の外径エッジWaと、円筒形ワークWの一方側端部の内径エッジWbと、円筒形ワークWの他方側端部の内径エッジWcとが含まれている画像を撮像する。撮像手段12は、円筒形ワークWの一方側端部から所定の距離だけ離れた位置に2台配備されている。
本実施形態の撮像手段12は、CCDカメラ(エリアカメラ)を用いている。このCCDカメラには、赤外透過フィルタが装着されている。撮像手段12は、赤外透過フィルタによって、環境光(工場内の照明光など)を遮断しつつ、高温の円筒形ワークWからの赤外光のみを取り込むことができ、円筒形ワークWの端部形状(エッジ)が際立った画像を撮像することが可能である。
2台の撮像手段12は、X軸方向に沿って配備され、図3の紙面の手前側を第1の撮像手段12aとし、図3の紙面の奥側を第2の撮像手段12bとする。第1の撮像手段12aで得られる画像を左画像とし、第2の撮像手段12bで得られる画像を右画像とする。これら撮像された画像は、記憶装置(図示せず)などに記憶される。
ここで、撮像手段12で撮像される画像について、図4に基づいて説明する。
図4は、赤外透過フィルタを介して撮像された円筒形ワークWの端部形状(正面視)の画像を模式的に示した図である。
図4に示すように、円筒形ワークWの一方側端部形状が撮像されており、径方向外側から中心に向かって順に、一方側端部の外径エッジWa、一方側端部の内径エッジWb、他方側端部の内径エッジWcが確認できる。つまり、円筒形ワークWの板厚と円筒形ワークWの内周面とが撮像されている。なお、実際の撮像画像は赤外線画像であるため、画像の背景は暗く、高温の円筒形ワークWは明るくなるように撮像されている。
この円筒形ワークWの内周面は、相対向する内周面側からの輻射熱のために内周面温度
が下降し難くなっている。つまり、円筒形ワークWの内周面の温度は、円筒形ワークWの一方側端部より温度が高い。そのため、撮像された画像において、円筒形ワークWの内周面の明るさレベルは、円筒形ワークWの一方側端部の明るさよりも高くなる(明るさが異なる)。
このように撮像された画像上に各エッジを検出するための領域を設定する。例えば、円筒形ワークWの一方側端部の外径エッジWa及び内径エッジWbと、円筒形ワークWの他方側端部の内径エッジWcとの3点を特定する場合には、そのエッジが含まれる領域をそれぞれ設定する。
ところで、上述した領域を設定する際には、以下のような問題が生じることがある。
図2に示すように、熱間圧延中の円筒形ワークWは、圧下装置5による圧下により徐々に外径及び内径が変化している。そのため、領域を形状変化に則して移動(調整)させる必要がある。
しかしながら、図5に示すように、従来の形状測定装置及び形状測定方法では、適切に領域を形状変化に則して移動させることが困難であり、エッジを検出することができなくなる虞がある。
また、図6に示すように、稀に円筒形ワークWの表面(外周面)に品質悪化の原因となるスケールが残存している場合がある。この場合、スケールの境界面を外径エッジWaとして誤検出してしまうことがある。
上述した問題を解決するために、本願発明の円筒形ワークの形状計測装置10は、以下に示す構成を備えている。
領域設定部13は、撮像部11で撮像された画像において、円筒形ワークWの一方側端部のうち一部を包囲し、且つ一方側端部の外径エッジWaと一方側端部の内径エッジWbと他方側端部の内径エッジWcとの全てを含む設定領域X(包括ROI,Region of Interest)を設定する(図7(a)の破線)。設定領域Xを定めるにあたっては、熱間圧延することで円筒形ワークWの形状(外径、内径)が大きくなった場合においても各エッジが収まるように設定領域Xを設定する。本実施形態では設定領域Xは、操業に携わるオペレータが任意で設定する(手動)。なお、設定領域Xの設定は、コンピュータなどの制御装置によって自動的に設定されてもよい。
エッジ特徴量算出部14は、領域設定部13で設定された設定領域X内において、一方側端部の外径エッジWa、一方側端部の内径エッジWb、及び他方側端部の内径エッジWcに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出する。エッジ特徴量算出部14で算出されるエッジ特徴量は、画像の輝度値を円筒形ワークWの径方向に沿って微分した値である。
エッジ特徴量を算出する方法、言い換えれば円筒形ワークWのエッジを検出する方法について、説明する。なお、画像に関しては、第1の撮像手段12aで撮像した左画像に着目して説明する。とはいえ、2台の撮像手段12で撮像された画像は、殆ど同じ態様(とはいえ、ステレオ視に起因する差異は存在する)で撮像されているため、以下の説明は、第2の撮像手段12bで撮像した右画像でも同じである。
図7(b)に示すように、まず、設定領域X内をX軸方向に「Sobelフィルタ(Sobel微分フィルタ)」をかける。この処理を行うことで画像内の明暗を際立たせる。その後、Sobel微分後の輝度データをY軸方向に、例えば50ピクセルごとに設定領域Xをn個に分割し、n個の設定領域XごとにY軸方向に輝度値平均(以下、「設定領域nのSobel輝度平均データ」と呼ぶ)を算出し、円筒形ワークWの直径の最大値を求める。なお、設定領域Xを50ピクセルごとにn個に分割しているが、円筒形ワークWの大きさや形状などに応じて数値を変化させてもよい。
設定領域Xをn個ごとに、円筒形ワークWの他端側端部の内径エッジWcの候補(エッジ特徴量の候補)となるピーク点を算出し、それらピーク点を他端側の内径エッジWcの候補とする。他端側の内径エッジWcの候補のうち、「設定領域nのSobel輝度平均データ」の平均輝度値が最も高い点(最大ピーク点)を円筒形ワークWの他端側端部の内径エッジWcの候補とする。
その上で、図7(b)に示す如く、設定領域Xをn個ごとに、一方側端部の外径エッジ
Waの候補、及び一方側端部の内径エッジWbの候補となるピーク点をそれぞれ算出する。「設定領域nのSobel輝度平均データ」を基に算出したピーク点の前後の点を調べて、ピーク点の中から平均輝度値が最も小さい点(最小ピーク点)の候補を絞る。
「設定領域nのSobel輝度移動平均データ」を基に、他端側の内径エッジWcの候補(他端側内径Point)から0(図7(b)の座標原点側、言い換えれば、円筒形ワークWの外側)方向に向かって最小ピーク点の候補を探索する。「設定領域nのSobel輝度平均データ」を基に、最小ピーク点の候補の地点前後(2点)で最小値及び位置を算出する。最小ピーク点の候補のうち、最小値とその次に小さい値の2点を検出する(一端側外径Point、一端側内径Point)。
以上より、一方側端部の外径エッジWa、一方側端部の内径エッジWb、及び他方側端部の内径エッジWcに対応するエッジ特徴量が算出される。このエッジ特徴量を含む関心領域Ya,Yb,Ycが関心領域自動設定部15で設定される。
関心領域自動設定部15は、一方側端部の外径エッジWaに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第1の関心領域Ya(一方側外径検出ROI)と、一方側端部の内径エッジWbに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第2の関心領域Yb(一方側内径検出ROI)と、他方側端部の内径エッジWcに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第3の関心領域Yc(他方側内径検出ROI)と、が設定領域X内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の円筒形ワークWの形状が変化するに則して、各関心領域Ya,Yb,Yc(図7(a)の実線)が自動で移動するように設定される。
各関心領域Ya,Yb,Ycを自動で移動するように設定するには、熱間圧延中の円筒形ワークWの板厚を求める。具体的には、設定領域Xのn個ごとについての「一端側外径Point」と「一端側内径Point」との差を算出し、算出した値を円筒形ワークWの板厚とする。ここで、「左画像で算出した板厚」と「右画像で算出した板厚」との差が予め規定された閾値(例えば、5ピクセル)以内の設定領域Xを有効領域とする。なお、閾値を5ピクセルに規定しているが、円筒形ワークWの大きさや形状などに応じて値を変化させてもよい。
なお、円筒形ワークWの外周面にスケールが残存しているか否かを判定する場合、上述した閾値より超えたとされると、円筒形ワークWの外周面にスケールが残存していると判定される。その設定領域Xは以後の判定からは省くようにする。本実施形態では、スケールの発生領域を除去するようにしているが、例えばY軸方向の複数領域で左右の板厚差が基準以上の場合には、操業に携わるオペレータにアラームを伝達し、そのオペレータが円筒形ワークWからスケールを除去するような構成にしてもよい。
そして、「有効領域」での各Point(一端側外径、一端側内径、他端側内径)をそれぞれ比較する。各Pointで最も径外側(左画像の設定領域Xでは最も左側、右画像の関心領域Yでは最も右側)にある点を各Pointでの中心点とする。
関心領域Y(検出ROI,Region of Interest)の幅は、鍛圧するにつれて円筒形ワークWの板厚は小さく(薄く)なるが、関心領域Yの幅が一定であると隣り合う2つのエッジを同時に領域に含んでしまい、エッジを誤検出する可能性があるため、円筒形ワークWの板厚に従って変更(可変)されるようになっている。関心領域Yの幅を設定するにあたっては、例えば、予め定めた規定値(50ピクセル)と円筒形ワークWの板厚の1/3の厚さとを比較し、小さい方の値を採用する。なお、円筒形ワークWの大きさや形状、スケールの発生状況などに応じて関心領域Yの幅の設定値を変化させてもよい。
形状計測部16は、関心領域自動設定部15で設定された第1の関心領域Ya、第2の関心領域Yb、及び第3の関心領域Yc内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により円筒形ワークWの3次元形状を求める。
ステレオ法は、人間が両眼視で対象物を立体のものとして識別のするのと同じで、撮像手段12を2台用意して三角測量の原理に基づき対象物を3次元計測する方法である。詳しくは、測定物から一定距離離れた位置に配備された左右2台のカメラでその対象物をそ
れぞれ撮像し、撮像された左右の画像での位置から実際の距離、形状を求める。
例えば、熱間圧延中に円筒形ワークWの一方側端部の外径エッジWa及び内径エッジWbと、円筒形ワークW他方側端部の内径エッジWcとの3点を計測する場合には、そのエッジが含まれる関心領域Ya,Yb,Ycをそれぞれ設定し、その関心領域Ya,Yb,Yc内において画像処理で各エッジを検出しそれぞれの画像から円筒形ワークWの3次元形状、及び寸法を求める。
以上のようにすれば、熱間で円筒形ワークWを圧延する際に、形状が変更される円筒形ワークWに則して、円筒形ワークWのエッジを含む円筒形ワークWの特徴量を検出する検出領域が可変であり且つ自動的に設定されて、検出領域内での円筒形ワークWの特徴量を用いて、円筒形ワークWの3次元形状を確実に計測することが可能となる。
次に、図8を基に、上述した本発明の円筒形ワークの形状計測装置10を用いて、円筒形ワークWの形状を計測する方法について説明する。
まず、撮像工程では、撮像手段12を用いて、円筒形ワークWの一方側端部の外径エッジWaと、円筒形ワークWの一方側端部の内径エッジWbと、円筒形ワークWの他方側端部の内径エッジWcとが含まれている画像を撮像する。
領域設定工程では、撮像工程で撮像された画像において、円筒形ワークWの一方側端部のうち一部を包囲し、且つ一方側端部の外径エッジWaと一方側端部の内径エッジWbと他方側端部の内径エッジWcとの全てを含む設定領域Xをオペレータが設定する。
エッジ特徴量算出工程では、領域設定工程で設定された設定領域X内において、一方側端部の外径エッジWa、一方側端部の内径エッジWb、及び他方側端部の内径エッジWcに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出する。
ステップS−1では、設定領域X内をX軸方向に「Sobelフィルタ」をかける。この処理を行うことで画像内の明暗を際立たせる。
ステップS−2では、ステップS−1で行われたSobel微分後の輝度データをY軸方向に、例えば50ピクセルごとに設定領域Xを分割する(例えばn個)。分割されたn個の設定領域XごとにY軸方向に輝度値平均を算出する(以下、「設定領域nのSobel輝度平均データ」と呼ぶ)。
円筒形ワークWが鍛圧(熱間圧延)により形状が大きくなるにつれて、円筒形ワークWの直径の最大値は、X軸方向の変化だけではなくY軸方向も変化する。そのため、設定領域XをY軸方向に分割して、円筒形ワークWの直径の最大値を求める。
ステップS−3では、まず設定領域Xをn個ごとに、円筒形ワークWの他端側端部の内径エッジWcの候補(画像特徴点の候補)となるピーク点を複数算出し、それらピーク点を円筒形ワークWの他端側端部の内径エッジWcの候補とする。次に、複数の他端側端部の内径エッジWcの候補のうち、「設定領域nのSobel輝度平均データ」の平均輝度値が最も高い点を円筒形ワークWの他端側端部の内径エッジWcの候補とする。
ステップS−4では、まず設定領域Xをn個ごとに、一方端側外径エッジWaの候補、及び一方端側内径エッジWbの候補となるピーク点を複数算出する。「設定領域nのSobel輝度平均データ」から算出したピーク点の前後を調べて、平均輝度値が最も小さい点(最小ピーク点)の候補を絞る。ここで、最小ピーク点の候補を容易に検出するために、「設定領域nのSobel輝度平均データ」から最小ピーク点の前後2点づつ移動平均を算出し、微分値のノイズを減少させる。
次に、「設定領域nのSobel輝度移動平均データ」を基に、円筒形ワークWの他端側端部の内径エッジWcの候補(他端側内径Point)から0方向に向かって最小ピーク点の候補を探索する。「設定領域nのSobel輝度平均データ」を基に、最小ピーク点の候補の地点前後(2点)で最小値及び位置を算出する。最小ピーク点の候補のうち、最小値とその次に小さい値の2点を検出する(一端側外径Point、一端側内径Point)。
関心領域自動設定工程では、一方側端部の外径エッジWaに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第1の関心領域Ya(一方側外径検出ROI)と、一方側端部の内径エッジWbに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第2の関心領域Yb(一方側内径検出ROI)と、
他方側端部の内径エッジWcに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第3の関心領域Yc(他方側内径検出ROI)と、が設定領域X内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の前記円筒形ワークWの形状が変化するに則して、各関心領域Ya,Yb,Ycが自動で移動するように設定される。
ステップS−5では、設定領域Xのn個ごとについての「一端側外径Point」と「一端側内径Point」との差を算出し、算出した値を円筒形ワークWの板厚とする。ここで、左画像で算出した板厚と右画像で算出した板厚との差が予め規定された閾値(例えば、5ピクセル)以内の設定領域Xを有効領域とし、左右画像の板厚差がこの有効領域内に存在する場合、所望の板厚とされる。
なお、円筒形ワークWの外周面にスケールが残存しているか否かを判定する場合、上述した閾値より超えたとされると、円筒形ワークWの外周面にスケールが残存していると判定され、その設定領域Xは以後の判定からは省くようにする。
ステップS−6では、「有効領域」での各Point(一端側外径、一端側内径、他端側内径)をそれぞれ比較する。各Pointで最も径外側(左画像の設定領域Xでは最も左側、右画像の関心領域Yでは最も右側)にある点を各Pointでの中心点とする。
関心領域Y(検出ROI)の幅は、円筒形ワークWの板厚に従って変更されるようになっており、例えば予め定めた規定値(50ピクセル)と円筒形ワークWの板厚の1/3の厚さとを比較し、小さい方の値を採用する。
形状計測工程では、関心領域自動設定工程で設定された第1の関心領域Ya、第2の関心領域Yb、及び第3の関心領域Yc内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により前記円筒形ワークWの3次元形状を求める。
以上述べたように、熱間で円筒形ワークWを鍛造する際に、円筒形ワークWの形状が変更されることを鑑みて大きい設定領域X(包括ROI)が設定され、形状が変更される円筒形ワークWに則して、設定領域X内で円筒形ワークWのエッジを含む円筒形ワークWの特徴量を検出する検出領域が可変であり且つ自動的に設定されることで、エッジ特徴量の誤差が小さくなり、円筒形ワークWの3次元形状を高精度、且つリアルタイムで計測することが可能となる。
また、左右の画像から円筒形ワークWの板厚を算出し、その差が予め規定された閾値と比較することで、円筒形ワークWの外周面に残存するスケールの有無を判定することができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 円筒圧延機
2 回転軸
2a 突出部
3 駆動装置(駆動チェーン機構)
4 支持部材
5 圧下装置
10 円筒形ワークの形状計測装置
11 撮像部
12 撮像手段(CCDカメラ)
12a 第1の撮像手段
12b 第2の撮像手段
13 領域設定部
14 エッジ特徴量算出部
15 関心領域自動設定部
16 形状計測部
W 円筒形ワーク(円筒状圧延材)
Wa 一方側端部の外径エッジ
Wb 一方側端部の内径エッジ
Wc 他方側端部の内径エッジ
X 設定領域
Y 関心領域
Ya 第1の関心領域
Yb 第2の関心領域
Yc 第3の関心領域

Claims (5)

  1. 径方向に圧下されて拡径される円筒形ワークの端部形状を軸方向一方側から2台の撮像手段を用いて撮像し、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める円筒形ワークの形状計測方法であって、
    前記撮像手段を用いて、前記円筒形ワークの一方側端部の外径エッジと、前記円筒形ワークの一方側端部の内径エッジと、前記円筒形ワークの他方側端部の内径エッジとが含まれている画像を撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で撮像された画像において、前記円筒形ワークの一方側端部のうち一部を包囲し、且つ前記一方側端部の外径エッジと前記一方側端部の内径エッジと前記他方側端部の内径エッジとの全てを含む設定領域を設定する領域設定工程と、
    前記領域設定工程で設定された設定領域内において、前記一方側端部の外径エッジ、前記一方側端部の内径エッジ、及び前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出するエッジ特徴量算出工程と、
    前記一方側端部の外径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第1の関心領域と、前記一方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第2の関心領域と、前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第3の関心領域と、が前記設定領域内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の前記円筒形ワークの形状が変化するに則して、各関心領域が自動で移動するように設定される関心領域自動設定工程と、
    前記関心領域自動設定工程で設定された第1の関心領域、第2の関心領域、及び第3の関心領域内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める形状計測工程と、
    有することを特徴とする円筒形ワークの形状計測方法。
  2. 前記エッジ特徴量算出工程で算出されるエッジ特徴量は、前記画像の輝度値を前記円筒形ワークの径方向に沿って微分した値であることを特徴とする請求項1に記載の円筒形ワークの形状計測方法。
  3. 前記関心領域の幅は、前記円筒形ワークの板厚に従って変更されることを特徴とする請求項1又は2に記載の円筒形ワークの形状計測方法。
  4. 前記関心領域自動設定工程には、前記撮像工程で撮像された円筒形ワークの画像を基に、前記円筒形ワークの板厚を算出し、前記算出した板厚と予め設定された閾値とを比較して、前記円筒形ワークにスケールが残存しているか否かを判定するスケール判定工程が備えられており、
    前記スケール判定工程での判定結果を関心領域の設定に用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の円筒形ワークの形状計測方法。
  5. 径方向に圧下されて拡径される円筒形ワークの端部形状を軸方向一方側から2台の撮像手段を用いて撮像し、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める円筒形ワークの形状計測装置であって、
    前記撮像手段を用いて、前記円筒形ワークの一方側端部の外径エッジと、前記円筒形ワークの一方側端部の内径エッジと、前記円筒形ワークの他方側端部の内径エッジとが含まれている画像を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像において、前記円筒形ワークの一方側端部のうち一部を包囲し、且つ前記一方側端部の外径エッジと前記一方側端部の内径エッジと前記他方側端部の内径エッジとの全てを含む設定領域を設定する領域設定部と、
    前記領域設定部で設定された設定領域内において、前記一方側端部の外径エッジ、前記
    一方側端部の内径エッジ、及び前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量をそれぞれ算出するエッジ特徴量算出部と、
    前記一方側端部の外径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第1の関心領域と、前記一方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第2の関心領域と、前記他方側端部の内径エッジに対応するエッジ特徴量が検出された位置のみを含み且つ所定の高さ及び幅とされる第3の関心領域と、が前記設定領域内でそれぞれ重ならないように自動的に設けられると共に、熱間圧延中の前記円筒形ワークの形状が変化するに則して、各関心領域が自動で移動するように設定される関心領域自動設定部と、
    前記関心領域自動設定部で設定された第1の関心領域、第2の関心領域、及び第3の関心領域内での画像特徴量を用いて、ステレオ法により前記円筒形ワークの3次元形状を求める形状計測部と、
    有することを特徴とする円筒形ワークの形状計測装置。
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