JP2005326178A - 熱間円筒形ワークの形状計測装置及びこれを用いた円筒体の熱間鍛造方法 - Google Patents

熱間円筒形ワークの形状計測装置及びこれを用いた円筒体の熱間鍛造方法 Download PDF

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【課題】 外径寸法のみならず内径寸法をも計測できる熱間円筒形ワークの形状計測装置、及びこれを用いた円筒体の熱間鍛造方法を提供する。
【解決手段】 熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する撮像装置と、撮像装置を左右方向に移動させる移動機構と、撮像装置に撮像指令を与え移動機構に移動指令を与えて、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像してその左右の画像を得て格納する画像撮像部と、前記左画像と前記右画像とについて、それぞれ、熱間円筒形ワークの円環形正面視形状における特徴点を検出する特徴点検出部と、前記左画像での前記特徴点と該特徴点に対応する前記右画像での前記特徴点とから、ステレオ法に基づいて熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求める径寸法算出部と、熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得る全体形状算出部と、を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、熱間円筒形ワークの形状計測装置及びこれを用いた円筒体の熱間鍛造方法に関するものである。
熱間鍛造作業においては、高温(一般に900℃以上)に加熱された熱間鍛造用の鋼製のワークをプレス機で加圧することで、目的の形状の熱間鍛造品を得るようにしている。熱間鍛造円筒体品を製造する場合は、熱間円筒形ワークは水平姿勢にて、かつ回転可能に支持された状態でプレス機の下方に位置される。そして、プレス機による熱間円筒形ワークへの加圧工程と、加圧後(すなわち、プレス機の押し型を上昇させた後)に熱間円筒形ワークを一定角度回転させる工程とを、熱間円筒形ワークの外径、内径などが所定値になるまで繰り返すことにより、熱間鍛造を行っている。なお、熱間円筒形ワークは、ワーク中空部に通した円柱状の芯金によって水平姿勢に支持され、チェーン等で芯金を回転させることで一定角度回転されるようになっている。
このため、熱間鍛造作業中は、熱間円筒形ワークの外径、内径などの値を計測しその値が適正か否かを判断しながら、熱間鍛造を行うことが重要である。また、高温に加熱された熱間円筒形ワークの温度が時間経過とともに下がってくるため、できるだけ迅速な熱間鍛造作業が求められる。従来、熱間円筒形ワークの外径寸法などの計測は、作業者が熱間円筒形ワークに近づきパス(機械式寸法計測器)を接触させて測ることで行われてきた。しかし、この方法では、酷暑作業となり、また作業者による計測値のばらつきが大きかった。
一方、従来、熱間鍛造などに供される高温の被測定物を対象とし、画像信号を出力する撮像装置(ITVカメラ、CCDカメラなどの固体カメラ)を用いて、前記被測定物の形状を非接触で測定するようにした測定装置、あるいは測定方法が提案されている。
例えば、特開平8−304037号公報(特許文献1)には、1台の撮像装置を備え、回転機構で水平姿勢に支持されて一定角度毎に回転される鍛造シャフトの胴部外周面に投光されたスリット光照射部の映像を一定角度回転する毎に撮像装置で撮影して取り込み、取り込んだ映像から鍛造シャフトの各回転角度毎の部分断面形状を求め、これらの部分断面形状の重複部分が最も良く一致するように接続して鍛造シャフトの全体断面形状を得て、鍛造シャフトの外径寸法、芯ずれ、真円度を測定するようにした鍛造シャフトの測定装置が提案されている。
また、特開平1−239406号公報(特許文献2)には、水平姿勢に支持された高温の中空円筒物体が所定角度回転される毎に、2台の撮像装置によって中空円筒物体の胴部外周面の一部分を相互がその一部において重なるように撮像して中空円筒物体の部分断面形状を得、これら中空円筒物体の回転につれて撮像領域が一部が重なり合う中空円筒物体の部分断面形状を合成することにより、中空円筒物体が一回転したときの全周にわたる全断面形状を得るようにした形状測定方法が提案されている。
特開平8−304037号公報([0005]〜[0013]、図1) 特開平1−239406号公報(第3−6頁、第1図)
しかし前述したこれらの従来技術では、撮像装置を用いることにより、高温の被測定物についてその外径寸法などの外周形状情報を非接触で得ることができるものの、内径寸法などの内周形状情報は得ることができない。このため、円筒体の熱間鍛造に際しては外径寸法のみならず内径寸法をも計測し、それらの計測値に基づいて熱間鍛造を進行させて行く必要があることから、前述した従来技術は、いずれも、熱間鍛造用の熱間円筒形ワークの形状計測には適切ではないものであった。
また、熱間鍛造においては、鍛造の進行に伴って行うプレス圧下量やワーク回転角度の設定や、鍛造終了時期の見極めのために、熱間ワークの全周にわたる形状を示す寸法情報が重要となる。前述の従来技術では、いずれも、外径寸法を計測するためには、プレス機による加圧をやめた状態で、計測しながら熱間ワークを一定角度回転の繰り返しによって一回転させる必要があり、その間にも、熱間ワークの温度が自然冷却で低下して行き、多数の回数行う計測に手間取ると、熱間ワークの温度が鍛造可能な限界温度を下回ってしまう事態が生じるおそれがある。
そこで本発明の課題は、熱間鍛造などに供され、一定角度毎に回転される高温の熱間円筒形ワークについて外径寸法のみならず内径寸法をも非接触で計測することができ、また、ワーク一回転でなく半周回転することで熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す外径寸法と内径寸法を得ることができる熱間円筒形ワークの形状計測装置及びこれを用いた円筒体の熱間鍛造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は次の技術的手段を講じている。
請求項1の発明は、水平姿勢、かつ回転可能に支持され、一定角度毎に回転される高温の熱間円筒形ワークの形状計測装置であって、赤外透過フィルタが装着され、前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する撮像装置と、前記熱間円筒形ワークに対する視差が生じるように前記撮像装置を左右方向に所定距離往復移動させる移動機構と、前記撮像装置に撮像指令を与えるとともに前記移動機構に移動指令を与えて、一定角度回転される毎の前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像してその左右の画像を得て格納する画像撮像部と、前記左画像と前記右画像とについて、それぞれ、特徴点検出用ウィンドウを設定して前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状における特徴点を検出する特徴点検出部と、前記左画像での前記特徴点と該特徴点に対応する前記右画像での前記特徴点とから、ステレオ法に基づいて前記熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求める径寸法算出部と、前記熱間円筒形ワークの一定角度回転毎に求められた前記径寸法計測値を記憶して、前記熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得る全体形状算出部と、を備えたことを特徴とする熱間円筒形ワークの形状計測装置である。
請求項2の発明は、請求項1記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置において、前記熱間円筒形ワークの前記径寸法計測値が外径寸法及び内径寸法であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、水平姿勢、かつ回転可能に支持され、一定角度毎に回転される高温の熱間円筒形ワークの形状計測装置であって、赤外透過フィルタが装着されて、前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する第1の撮像装置と、前記熱間円筒形ワークに対する視差が生じるように前記第1の撮像装置に対してその右側に所定距離離れた位置に配置され、赤外透過フィルタが装着されて、前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する第2の撮像装置と、前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置とに同時に撮像指令を与えて、一定角度回転される毎の前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状をステレオ撮像して前記第1の撮像装置による左画像と前記第2の撮像装置による右画像とを得て格納する画像撮像部と、前記左画像と前記右画像とについて、それぞれ、特徴点検出用ウィンドウを設定して前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状における特徴点を検出する特徴点検出部と、前記左画像での前記特徴点と該特徴点に対応する前記右画像での前記特徴点とから、ステレオ法に基づいて前記熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求める径寸法算出部と、前記熱間円筒形ワークの一定角度回転毎に求められた前記径寸法計測値を記憶して、前記熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得る全体形状算出部と、を備えたことを特徴とする熱間円筒形ワークの形状計測装置である。
請求項4の発明は、請求項3記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置において、前記熱間円筒形ワークの前記径寸法計測値が外径寸法及び内径寸法であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、水平姿勢、かつ回転可能に支持した高温の熱間円筒形ワークに、プレス機による加圧工程と加圧後に一定角度回転させる工程とを繰り返し施すことにより、円筒体品を得る熱間鍛造を行うに際し、請求項1記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置を用いて熱間円筒形ワークの径寸法を計測しつつ、その計測値に基づいて熱間鍛造を行うことを特徴とする円筒体の熱間鍛造方法である。
請求項6の発明は、水平姿勢、かつ回転可能に支持した高温の熱間円筒形ワークに、プレス機による加圧工程と加圧後に一定角度回転させる工程とを繰り返し施すことにより、円筒体品を得る熱間鍛造を行うに際し、請求項3記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置を用いて熱間円筒形ワークの径寸法を計測しつつ、その計測値に基づいて熱間鍛造を行うことを特徴とする円筒体の熱間鍛造方法である。
請求項1、2の発明による熱間円筒形ワークの形状計測装置は、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワークについて、1台の撮像装置を移動させて、熱間円筒形ワークの円環形をなす正面視形状を左右の異なる位置から撮像し、得られたその左画像と右画像とにおける対応する特徴点をそれぞれ検出し、これらの対応する特徴点からステレオ法に基づいて熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求めるように構成されている。このように熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像し、ステレオ法に基づいて熱間円筒形ワークの径寸法を計測するようにしたので、高温の熱間円筒形ワークについて外径寸法のみならず内径寸法をも計測することができ、また、熱間円筒形ワークが一定角度回転を繰り返して一回転でなく半周回転することで熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得ることができる。
請求項3、4の発明による熱間円筒形ワークの形状計測装置は、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワークについて、2台の撮像装置を用いて、熱間円筒形ワークの円環形をなす正面視形状をステレオ撮像し、第1の撮像装置による左画像と第2の撮像装置による右画像とにおける対応する特徴点をそれぞれ検出し、これらの対応する特徴点からステレオ法に基づいて熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求めるように構成されている。よって、高温の熱間円筒形ワークについて外径寸法のみならず内径寸法をも計測することができるとともに、熱間円筒形ワークが一回転でなく半周回転することで熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得ることができる。また、これらの効果に加え、撮像装置を移動させることなく2台の撮像装置によるステレオ撮像が可能なことから、リアルタイム計測を行うことができる。これにより、熱間鍛造時の形状計測に適用された場合、撮像装置の移動時間なしでリアルタイムに計測を行うことができ、熱間円筒形ワークの計測用の撮像を行うために、プレス機による熱間円筒形ワークの加圧工程、あるいは熱間円筒形ワークを一定角度回転させる工程の開始を遅らせなくてすむ。
請求項5、6の発明による円筒体の熱間鍛造方法では、一定角度回転が繰り返されて熱間円筒形ワークが半周回転する毎に、熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を知ることができる。したがって、これらの径寸法情報に基づいて、プレス機のオペレータによるプレス圧下量やワーク回転角度の設定、また、鍛造終了時期の見極めを行うことができるので、寸法精度の良い熱間鍛造円筒体品を得ることができる。
また、請求項5の発明による円筒体の熱間鍛造方法では、前述の効果に加え、計測のために1台の撮像装置を数秒間程度移動させることですむことから、熱間円筒形ワークの撮像後に行う、熱間円筒形ワークを一定角度回転させる工程、あるいはプレス機による熱間円筒形ワークの加圧工程の開始を極めてわずか遅らせることですみ、生産性良く熱間鍛造を行うことができる。また、請求項6の発明による円筒体の熱間鍛造方法では、前述の効果に加え、2台の撮像装置によるステレオ撮像によってリアルタイム計測を行うことができるので、形状計測のために熱間鍛造にかかる工程が遅れることがなく、より生産性良く熱間鍛造を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明が適用される円筒体の熱間鍛造を説明するための図であって、その(a)は側面図、その(b)は正面図である。図2は図1と同じく、本発明が適用される円筒体の熱間鍛造を説明するための図である。
図1に示すように、高温(一般に900℃以上)に加熱された鋼製の熱間円筒形ワーク21に芯金22を通し、この状態で芯金支持台(受台)23上に載置することにより、熱間円筒形ワーク21は、水平姿勢、かつ回転可能に支持されており、熱間円筒形ワーク21をワーク外周面側から加圧するプレス機24の下方に位置されている。芯金22はワーク回転用チェーン25によって回転可能でおり、ワーク回転用チェーン25が駆動すると、それにより熱間円筒形ワーク21も回転するようになっている。円筒体品の熱間鍛造では、プレス機24の押し型による熱間円筒形ワーク21の加圧工程と、ワーク回転用チェーン25を駆動して熱間円筒形ワーク21を一定角度回転させる工程とを繰り返して、目標の外径寸法、内径寸法、真円度を有する円筒体品を得る熱間鍛造を行う(図2参照)。
図3は本発明の第1実施形態による熱間円筒形ワークの形状計測装置の全体構成を示す図である。
図3に示すように、空間座標系X−Y−Zが設定されおり、熱間円筒形ワーク21は、その軸心線がZ軸方向(前後軸方向)になるように支持されている。7は熱間円筒形ワーク21の一方の端部側の方に配置され、赤外透過フィルタ7aが装着され、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像するための撮像装置としてのCCDカメラである。8は移動機構であり、熱間円筒形ワーク21に対する視差が生じるようにCCDカメラ7をX軸方向(左右軸方向)に一定距離L移動させるものである。CCDカメラ7は、第1撮像位置において熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像した左画像VLを得、次いで、架台上に設けられた移動機構8により直ちに、前記第1撮像位置によりも右側(図3における紙面奥側)に位置するようにX軸方向に一定距離Lだけ移動され、その第2撮像位置において熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像した右画像VRを得、しかる後、前記移動機構8により直ちに前記第1撮像位置に戻されるようになっている。
この移動機構8は、図示省略しているが、パルスモータによって回転駆動されるボールねじと、これに噛合しているボールねじネットに連結されたスライドプレートと、このスライドプレートをX軸方向に案内するガイドなどにより構成されている。CCDカメラ7は、移動機構8のスライドプレートに取り付けられている。
2は画像撮像部、3は特徴点検出部、4は径寸法算出部、5は全体形状算出部、6は表示部をそれぞれ示す。これら後述する、画像撮像部2、特徴点検出部3、径寸法算出部4、全体形状算出部5及び表示部6は、画像計測部1を構成し、この画像計測部1は、パーソナルコンピュータにより構成されている。
図4は図3における赤外透過フィルタが装着されたCCDカメラによる熱間円筒形ワークの円環形正面視形状の画像を説明するための模式図である。
CCDカメラ7のレンズには、前述したように赤外透過フィルタ7aが装着されている。これにより、レンズに入る可視光をできるだけカットし、高温の熱間円筒形ワーク21からの赤外光を多く取り込むことができるので、画像として背景の明るさを抑えて熱間円筒形ワーク21の明るさがより際立つような画像を得ることができる。図4に模式的に示すように、背景は暗く、高温の熱間円筒形ワーク21は明るくなる。この場合、熱間円筒形ワーク21の一方の端部側の近くにCCDカメラ7を配置しているので、通常、熱間円筒形ワーク21の周端面部(周縁部)21aのみならず内周面部21bも撮像される。この内周面部21bは、相対向する壁面側からの輻射熱のために温度が下がりにくい。その結果、内周面部21bは、周端面部21aより温度が高く、得られる熱間円筒形ワーク21の画像においても、図4に示すように、内周面部21bはその明るさレベルが周端面部21aよりも高くなる。なお、図4に示すように、内周については、手前側(CCDカメラ7側)の円形をなす内周縁の像のみならず、奥側(CCDカメラ7の反対側)の円形をなす内周縁の像も捉えることができる。
前記の画像計測部1の各部の各々について以下に説明する。
画像撮像部2は、CCDカメラ7に撮像指令を与えるとともに移動機構8に移動指令を与えて、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像してその左画像VLと右画像VRを得て格納するものである。画像撮像部2は、画像VL,VRを格納する画像入力ボードや、移動機構8の前記パルスモータのドライバに指令を与える移動機構制御部などにより構成されている。
図5は外径エッジ検出ウィンドウの説明図であって、その(a)は左画像VLに設定された外径エッジ検出ウィンドウWPL1,WQL1の説明図、その(b)は右画像VRに設定された外径エッジ検出ウィンドウWPR1,WQR1の説明図である。図6は内径エッジ検出ウィンドウの説明図であって、その(a)は左画像VLに設定された内径エッジ検出ウィンドウWPL2,WQL2の説明図、その(b)は右画像VRに設定された内径エッジ検出ウィンドウWPR2,WQR2の説明図である。図7は奥側内径エッジ検出ウィンドウの説明図であって、その(a)は左画像VLに設定された奥側内径エッジ検出ウィンドウWPL3,WQL3の説明図、その(b)は右画像VRに設定された奥側内径エッジ検出ウィンドウWPR3,WQR3の説明図である。
特徴点検出部3は、CCDカメラ7によって撮像された左画像VLと右画像VRとについて、それぞれ、特徴点検出用ウィンドウを設定して熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状における特徴点を検出するものである。すなわち、図5(a)に示すように、左画像VLにおいて特徴点検出用ウィンドウとしての外径エッジ検出ウィンドウWPL1,WQL1を設定する。左画像VLにおいて、前記ウィンドウWPL1は外径左エッジ点(外径左最外点)PL1を検出するためのものであり、前記ウィンドウWQL1は外径右エッジ点(外径右最外点)QL1を検出するためのものである。同様にして、図5(b)に示すように、右画像VRにおいて特徴点検出用ウィンドウとしての外径エッジ検出ウィンドウWPR1,WQR1を設定する。右画像VRにおいて、前記ウィンドウWPR1は外径左エッジ点PR1を検出するためのものであり、前記ウィンドウWQR1は外径右エッジ点QR1を検出するためのものである。
また、図6(a)に示すように、左画像VLにおいて特徴点検出用ウィンドウとしての内径エッジ検出ウィンドウWPL2,WQL2を設定する。左画像VLにおいて、前記ウィンドウWPL2は内径左エッジ点(内径左最外点)PL2を検出するためのものであり、前記ウィンドウWQL2は内径右エッジ点(内径右最外点)QL2を検出するためのものである。同様にして、図6(b)に示すように、右画像VRにおいて特徴点検出用ウィンドウとしての内径エッジ検出ウィンドウWPR2,WQR2を設定する。右画像VRにおいて、前記ウィンドウWPR2は内径左エッジ点PR2を検出するためのものであり、前記ウィンドウWQR2は内径右エッジ点QR2を検出するためのものである。
さらに、図7(a)に示すように、左画像VLにおいて特徴点検出用ウィンドウとしての奥側内径エッジ検出ウィンドウWPL3,WQL3を設定する。左画像VLにおいて、前記ウィンドウWPL3は奥側内径左エッジ点(奥側内径左最外点)PL3を検出するためのものであり、前記ウィンドウWQL3は奥側内径右エッジ点(奥側内径右最外点)QL3を検出するためのものである。同様にして、図7(b)に示すように、右画像VRにおいて特徴点検出用ウィンドウとしての奥側内径エッジ検出ウィンドウWPR3,WQR3を設定する。右画像VRにおいて、前記ウィンドウWPR3は奥側内径左エッジ点PR3を検出するためのものであり、前記ウィンドウWQR3は奥側内径右エッジ点QR3を検出するためのものである。
図8は左画像VLに設定された外径エッジ検出ウィンドウWPL1における外径左エッジ点PL1の検出を説明するための図である。
特徴点検出部3では、まず、左画像VLについて、前記の外径エッジ検出ウィンドウWPL1,WQL1を設定して、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状における特徴点としての外径左エッジ点PL1と外径右エッジ点QL1とを検出する。この特徴点検出について次に説明する。この特徴点検出は、プログラムされたパーソナルコンピュータにより実施されるようになっている。
外径エッジ検出ウィンドウWPL1,WQL1内においては、背景が暗く、熱間円筒形ワーク21の周端面部21aは明るい。すなわち、ウィンドウWPL1内の外径左エッジ点PL1については、外周縁を境としてその左側が暗く、右側が明るいので、以下の(1)から(4)の画像処理手順にて、外径左エッジ点PL1を検出する。
(1)外径エッジ検出ウィンドウWPL1内の画像データに対し、横方向の明暗を検出する横方向ソーベルフィルタを適用し、図8に示すような、微分画像を生成する。表1に横方向ソーベルフィルタの係数(重み付け用の値)を示す。
Figure 2005326178
(2)微分画像に対し、水平方向に走査して最大値検索を行い、図8に示すように、ピーク点列を生成する。(3)このピーク点列に対し、5次関数(Y=aX5+bX4+cX3+dX2+eX+f)による近似を行ってピーク点近似曲線を求める。なお、この場合、図8に示す座標系X−Yは、図3における座標系のX−Y面とは無関係のものである。(4)そして、求めた前記ピーク点近似曲線の最左端を外径左エッジ点PL1とする。
次に、ウィンドウWQL1内の外径右エッジ点QL1については、ウィンドウWQL1内における外周縁を境として左側が明るく、右側が暗いので、以下の(1)から(4)の画像処理手順にて、外径右エッジ点QL1を検出する。
(1)外径エッジ検出ウィンドウWQL1内の画像データに対し、横方向の明暗を検出する横方向ソーベルフィルタを適用し、微分画像を生成する。(2)微分画像に対し、水平方向に走査して最小値検索を行い、下向きに凸のピーク点列を生成する。(3)このピーク点列に対し、5次関数(Y=aX5+bX4+cX3+dX2+eX+f)による近似を行ってピーク点近似曲線を求める。(4)そして、求めた前記ピーク点近似曲線の最右端を外径右エッジ点QL1とする。
このように、各エッジ検出ウィンドウWPL1,WQL1によって、「暗→明」エッジ(境界)を検出するのか、逆に「明→暗」エッジを検出するのかにより、ソーベルフィルタによる微分画像に対して最小値検索を行うのか、あるいは最大値検索を行うのかが異なる。表2に、外径、内径及び奥側内径の各エッジ検出ウィンドウ(図5〜図7参照)においての、「暗→明」エッジ検出と「明→暗」エッジ検出を示す。
Figure 2005326178
さて、このようにして、左画像VLについて、外径左エッジ点PL1と外径右エッジ点QL1とを検出する。同様にして、右画像VRについて、左画像VLにおける前記外径左エッジ点PL1に対応する点として外径左エッジ点PR1と、左画像VLにおける前記外径右エッジ点QL1に対応する点として外径右エッジ点QR1とを検出する。
また、同様に特徴点検出処理を行って、左画像VLでの内径左エッジ点PL2と内径右エッジ点QL2とを検出するとともに、右画像VRでの内径左エッジ点PR2と右画像VRでの内径右エッジ点QR2とを検出する(図6参照)。また、同様に特徴点検出処理を行って、左画像VLでの奥側内径左エッジ点PL3と左画像VLでの奥側内径右エッジ点QL3とを検出するとともに、右画像VRでの奥側内径左エッジ点PR3と右画像VRでの奥側内径右エッジ点QR3を検出する(図7参照)。
径寸法算出部4は、左画像VLでの前記外径エッジ点PL1,QL1と右画像VRでの前記外径エッジ点PR1,QR1とから、ステレオ法に基づいて熱間円筒形ワーク21の外径寸法D1を求めるものである。また、径寸法算出部4は、左画像VLでの前記内径エッジ点PL2,QL2と右画像VRでの前記内径エッジ点PR2,QR2とから、ステレオ法に基づいて熱間円筒形ワーク21の内径寸法を求めるとともに、左画像VLでの前記奥側内径エッジ点PL3,QL3と右画像VRでの前記奥側内径エッジ点PR3,QR3とから、ステレオ法に基づいて熱間円筒形ワーク21の奥側内径寸法を求めるものである。熱間円筒形ワーク21の外径寸法D1、内径寸法D2及び奥側内径寸法D3の計算による求め方については、いずれも同じ手順なので、ここでは、外径寸法D1の求め方について以下に説明する。この径寸法算出は、プログラムされたパーソナルコンピュータにより実施されるようになっている。
図9は熱間円筒形ワークの外径寸法の求め方を説明するための図である。
熱間円筒形ワーク21の外径寸法D1を算出するためには、まず、空間座標X−Zでの外径左エッジ点(外径左最外点)P(Xp,Zp)を算出する。図8において、いま、外径左エッジ点Pが左右の画像で観察されたとき、L(mm):CCDカメラ7の移動距離、f(mm):カメラ焦点距離、α(rad):左画像VLを撮像したときのカメラ光軸のずれ量、β(rad):右画像VRを撮像したときのカメラ光軸のずれ量、xL(mm):左画像VLを撮像したときのCCD(カメラ撮像素子)面上における点Pの位置、xR(mm):右画像VRを撮像したときのCCD面上における点Pの位置、とする。
前述のように、いま、外径左エッジ点Pが前記第1撮像位置のCCDカメラ7のCCD面上でxLと観察され、前記第2撮像位置のCCDカメラ7のCCD面上でxRと観察されるとき、外径左エッジ点Pは、左カメラ座標系では式(1)で表される。式(1)において、xLは前記左画像VLでの前述した外径左エッジ点PL1に対応する値であり、sはスケーリングパラメータである。左カメラ座標系とは、図9に示すように、左カメラ光軸方向をZ′Lとし、CCD面と平行をなし、かつ左カメラレンズ中心を通る方向をX′Lと設定する座標系である。
同様にして、外径左エッジ点Pは、右カメラ座標系では式(2)で表される。式(2)において、xRは前記右画像VRでの前述した外径左エッジ点PR1に対応する値であり、tはスケーリングパラメータである。右カメラ座標系とは、図8に示すように、右カメラ光軸方向をZ′Rとし、CCD面と平行をなし、かつ右カメラレンズ中心を通る方向をX′Rと設定する座標系である。
Figure 2005326178
そして、左カメラ座標系での前記XL,ZLと空間座標X−Zでの外径左エッジ点P(Xp,Zp)、及び右カメラ座標系での前記XR,ZRと空間座標X−Zでの外径左エッジ点P(Xp,Zp)は、式(3)の変換式で関係づけられる。
Figure 2005326178
式(3)を展開すると式(4)となる。この式(4)におけるカッコ内の項それぞれを式(5)のようにおくと、式(4)は式(6)となる。
Figure 2005326178
そして、未知数s,tの連立方程式(6)を解くと、s及びtは、式(7)で得られる。よって、式(1),(7)から、XLとZLの値は、それぞれ、式(8)で表される。
Figure 2005326178
したがって、空間座標X−Zでの外径左エッジ点P(Xp,Zp)は、式(9)にて算出できる。
Figure 2005326178
同様に、空間座標X−Zでの外径右エッジ点(外径右最外点)Q(Xq,Zq)は、x′L(mm):左画像VLを撮像したときのCCD面上における点Qの位置、x′R(mm):右画像VRを撮像したときのCCD面上における点Qの位置、とすると、式(10)にて算出できる。なお、前記x′Lは左画像VLでの前記した前述した外径右エッジ点QL1に対応する値であり、前記x′Rは右画像VRでの前述した外径右エッジ点QR1に対応する値である。
Figure 2005326178
したがって、熱間円筒形ワーク21の外径寸法D1は、式(11)にて算出することができる。
Figure 2005326178
このように、本実施形態では、プレス機24によって加圧すること、プレス機24の押し型を上昇させた状態で熱間円筒形ワーク21を撮像すること、ワーク回転用チェーン25によって熱間円筒形ワーク21を一定角度回転させることが繰り返し行われ、径寸法算出部4は、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワーク21について、外径寸法D1、内径寸法D2及び奥側内径寸法D3が計測される。
そして、全体形状算出部5において、熱間円筒形ワーク21の一定角度回転毎に求められた外径寸法D1、内径寸法D2及び奥側内径寸法D3の各径寸法計測値をワーク半周回転記憶して、熱間円筒形ワーク21の全周にわたる形状を示す寸法情報を得るようにしている。この全体形状算出は、プログラムされたパーソナルコンピュータにより実施されるようになっている。
図10は熱間円筒形ワークの全周にわたる径寸法情報の説明図である。
熱間円筒形ワーク21が一定角度回転される毎に、その角度量を取り込むようにしている。1回に一定角度回転する熱間円筒形ワーク21が180度回転すれば、熱間円筒形ワーク21の全周にわたる形状を知ることができる。図10に示す例では、熱間円筒形ワーク21がN回の一定角度回転で180度回転し、第i番目のときの外径寸法:D1i、内径寸法:D2i及び奥側内径寸法:D3iとすると、熱間円筒形ワーク21の平均外径寸法D1mean、平均内径寸法D2mean、及び平均奥側内径寸法D3meanは、それぞれ、下記の式(12),(13),(14)によって求められる。また、外径の真円度は、外径寸法D1i,i=1〜Nにおける最大値D1maxと最小値D1minとにより知ることができる。同様にして、熱間円筒形ワーク21の内径の真円度は、内径寸法D2i,i=1〜Nにおける最大値D2maxと最小値D2minとにより知ることができ、また、奥側内径の真円度は、内径寸法D3i,i=1〜Nにおける最大値D3maxと最小値D3minとにより知ることができる。なお、図10では、図を見やすくするために、内径寸法と奥側内径寸法とに意識的に寸法差をもたせているが、実際には両者はほぼ一致するものである。
Figure 2005326178
表示部6は、全体形状算出部5によって得られた熱間円筒形ワーク21の全周にわたる径寸法情報を表示するものであり、例えばCRTディスプレイで構成される。このCRTディスプレイに、熱間円筒形ワーク21についての、図10に示すグラフ、前記の平均外径寸法D1mean、平均内径寸法D2mean、平均奥側内径寸法D3mean、及び外径,内径,奥側内径の各真円度(最大値と最小値で定義)などが表示されるようになっている。
このように、この第1実施形態による形状計測装置は、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワーク21について、1台のCCDカメラ7を移動させて、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を左右の異なる位置から撮像し、得られたその左画像VLと右画像VRとにおける対応する特徴点(外径エッジ点,内径エッジ点,奥側内径エッジ点)をそれぞれ検出し、これらの対応する特徴点からステレオ法に基づいて熱間円筒形ワーク21の径寸法計測値である外径寸法D1、内径寸法D2及び奥側内径寸法D3を求めるように構成されている。このように熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像し、ステレオ法に基づいて熱間円筒形ワークの径寸法を計測するようにしたので、高温の熱間円筒形ワーク21について外径寸法D1のみならず内径寸法D2,D3をも計測することができ、また、熱間円筒形ワーク21が一定角度回転を繰り返して一回転でなく半周回転することで熱間円筒形ワーク21の全周にわたる形状を示す径寸法情報(D1i,D2i,D3i,i=1〜N、D1mean、D2mean、D3mean及び外径,内径,奥側内径の各真円度)を得ることができる。
よって、円筒体の熱間鍛造に際しては、一定角度回転が繰り返されて熱間円筒形ワーク21が半周回転する毎に、熱間円筒形ワーク21の全周にわたる形状を示す径寸法情報を知ることができる。したがって、これらの径寸法情報に基づいて、プレス機のオペレータによるプレス圧下量やワーク回転角度の設定、また、鍛造終了時期の見極めを行うことができるので、寸法精度の良い熱間鍛造円筒体品を得ることができる。
なお、この第1実施形態では、後述の第2実施形態に比べて、高価なCCDカメラ7が1台ですむという利点もある。
図11は本発明の第2実施形態による熱間円筒形ワークの形状計測装置の全体構成を示す図である。1台のCCDカメラ7を移動させるのでなく、2台のCCDカメラ9,10を用いて、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状をステレオ撮像する点以外は、前記第1実施形態の構成と同じなので、両実施形態の共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる点について説明する。
図11において、9は熱間円筒形ワーク21の一方の端部側の方に配置され、赤外透過フィルタ9aが装着され、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像するための第1のCCDカメラ(第1の撮像装置)である。また、10は熱間円筒形ワーク21に対する視差が生じるように第1のCCDカメラ9に対してその右側(図11における紙面奥側)に所定距離離れた位置に配置され、赤外透過フィルタ10aが装着されて、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状を撮像する第2のCCDカメラ(第2の撮像装置)である。
2’は画像撮像部である。画像撮像部2’は、CCDカメラ9,10に同時に撮像指令を与えて、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状をステレオ撮像して第1のCCDカメラ9による左画像VLと第2のCCDカメラ10による右画像VRとを得て格納するものである。画像計測部1における画像撮像部2’以外の各部の構成は、第1実施形態の構成と同一である。
この第2実施形態による形状計測装置は、一定角度回転される毎の熱間円筒形ワーク21について、2台のCCDカメラ9,10を用いて、熱間円筒形ワーク21の円環形正面視形状をステレオ撮像し、第1のCCDカメラ9による左画像と第2のCCDカメラ10による右画像とにおける対応する特徴点(外径エッジ点,内径エッジ点,奥側内径エッジ点)をそれぞれ検出し、これらの対応する特徴点からステレオ法に基づいて熱間円筒形ワーク21の径寸法計測値である外径寸法D1、内径寸法D2及び奥側内径寸法D3を求めるように構成されている。よって、高温の熱間円筒形ワーク21について外径寸法D1のみならず内径寸法D2,D3をも計測することができるとともに、熱間円筒形ワーク21が一回転でなく半周回転することで熱間円筒形ワーク21の全周にわたる形状を示す径寸法情報(D1i,D2i,D3i,i=1〜N、D1mean、D2mean、D3mean及び外径,内径,奥側内径の各真円度)を得ることができる。
また、CCDカメラを移動させることなくステレオ撮像が可能なことから、リアルタイム計測を行うことができる。これにより、熱間円筒形ワーク21の計測用の撮像を行うために、プレス機24による熱間円筒形ワーク21の加圧工程、あるいは熱間円筒形ワーク21を一定角度回転させる工程の開始を遅らせなくてすむ。
よって、円筒体の熱間鍛造に際しては、一定角度回転が繰り返されて熱間円筒形ワーク21が半周回転する毎に、熱間円筒形ワーク21の全周にわたる形状を示す径寸法情報を知ることができる。したがって、これらの径寸法情報に基づいて、プレス機のオペレータによるプレス圧下量やワーク回転角度の設定、また、鍛造終了時期の見極めを行うことができるので、寸法精度の良い熱間鍛造円筒体品を得ることができる。さらに、2台のCCDカメラ9,10によるステレオ撮像によってリアルタイム計測を行うことができるので、形状計測のために熱間鍛造にかかる工程が遅れることがなく、より生産性良く熱間鍛造を行うことができる。
なお、前記第1、第2の実施形態では、撮像装置(CCDカメラ)により、熱間円筒形ワーク21の一方の端部側からの円環形正面視形状を撮像するようにしたが、これに限定されず、本発明では、撮像装置により、熱間円筒形ワーク21の両方の端部側それぞれからの円環形正面視形状を撮像するようにしてもよい。こうすることで、熱間円筒形ワーク21のより正確な全体形状を知ることができる。
本発明が適用される円筒体の熱間鍛造を説明するための図であって、その(a)は側面図、その(b)は正面図である。 図1と同じく、本発明が適用される円筒体の熱間鍛造を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による熱間円筒形ワークの形状計測装置の全体構成を示す図である。 図3における赤外透過フィルタが装着されたCCDカメラによる熱間円筒形ワークの円環形正面視形状の画像を説明するための模式図である。 外径エッジ検出ウィンドウの説明図であって、その(a)は左画像VLに設定された外径エッジ検出ウィンドウWPL1,WQL1の説明図、その(b)は右画像VRに設定された外径エッジ検出ウィンドウWPR1,WQR1の説明図である。 内径エッジ検出ウィンドウの説明図であって、その(a)は左画像VLに設定された内径エッジ検出ウィンドウWPL2,WQL2の説明図、その(b)は右画像VRに設定された内径エッジ検出ウィンドウWPR2,WQR2の説明図である。 奥側内径エッジ検出ウィンドウの説明図であって、その(a)は左画像VLに設定された奥側内径エッジ検出ウィンドウWPL3,WQL3の説明図、その(b)は右画像VRに設定された奥側内径エッジ検出ウィンドウWPR3,WQR3の説明図である。 左画像VLに設定された外径エッジ検出ウィンドウWPL1における外径左エッジ点PL1の検出を説明するための図である。 熱間円筒形ワークの外径寸法の求め方を説明するための図である。 熱間円筒形ワークの全周にわたる径寸法情報の説明図である。 本発明の第2実施形態による熱間円筒形ワークの形状計測装置の全体構成を示す図である。
符号の説明
1…画像計測部
2,2’…画像撮像部
3…特徴点検出部
4…径寸法算出部
5…全体形状算出部
6…表示部
7…CCDカメラ
7a…赤外透過フィルタ
9…第1のCCDカメラ
9a…赤外透過フィルタ
10…第2のCCDカメラ
10a…赤外透過フィルタ
8…移動機構
21…熱間円筒形ワーク
22…芯金
23…芯金支持台
24…プレス機
25…ワーク回転用チェーン
VL…左画像
VR…右画像

Claims (6)

  1. 水平姿勢、かつ回転可能に支持され、一定角度毎に回転される高温の熱間円筒形ワークの形状計測装置であって、
    赤外透過フィルタが装着され、前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する撮像装置と、
    前記熱間円筒形ワークに対する視差が生じるように前記撮像装置を左右方向に所定距離往復移動させる移動機構と、
    前記撮像装置に撮像指令を与えるとともに前記移動機構に移動指令を与えて、一定角度回転される毎の前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像してその左右の画像を得て格納する画像撮像部と、
    前記左画像と前記右画像とについて、それぞれ、特徴点検出用ウィンドウを設定して前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状における特徴点を検出する特徴点検出部と、
    前記左画像での前記特徴点と該特徴点に対応する前記右画像での前記特徴点とから、ステレオ法に基づいて前記熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求める径寸法算出部と、
    前記熱間円筒形ワークの一定角度回転毎に求められた前記径寸法計測値を記憶して、前記熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得る全体形状算出部と、
    を備えたことを特徴とする熱間円筒形ワークの形状計測装置。
  2. 前記熱間円筒形ワークの前記径寸法計測値が外径寸法及び内径寸法であることを特徴とする請求項1記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置。
  3. 水平姿勢、かつ回転可能に支持され、一定角度毎に回転される高温の熱間円筒形ワークの形状計測装置であって、
    赤外透過フィルタが装着されて、前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する第1の撮像装置と、
    前記熱間円筒形ワークに対する視差が生じるように前記第1の撮像装置に対してその右側に所定距離離れた位置に配置され、赤外透過フィルタが装着されて、前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状を撮像する第2の撮像装置と、
    前記第1の撮像装置と前記第2の撮像装置とに同時に撮像指令を与えて、一定角度回転される毎の前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状をステレオ撮像して前記第1の撮像装置による左画像と前記第2の撮像装置による右画像とを得て格納する画像撮像部と、
    前記左画像と前記右画像とについて、それぞれ、特徴点検出用ウィンドウを設定して前記熱間円筒形ワークの円環形正面視形状における特徴点を検出する特徴点検出部と、
    前記左画像での前記特徴点と該特徴点に対応する前記右画像での前記特徴点とから、ステレオ法に基づいて前記熱間円筒形ワークの径寸法計測値を求める径寸法算出部と、
    前記熱間円筒形ワークの一定角度回転毎に求められた前記径寸法計測値を記憶して、前記熱間円筒形ワークの全周にわたる形状を示す径寸法情報を得る全体形状算出部と、
    を備えたことを特徴とする熱間円筒形ワークの形状計測装置。
  4. 前記熱間円筒形ワークの前記径寸法計測値が外径寸法及び内径寸法であることを特徴とする請求項3記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置。
  5. 水平姿勢、かつ回転可能に支持した高温の熱間円筒形ワークに、プレス機による加圧工程と加圧後に一定角度回転させる工程とを繰り返し施すことにより、円筒体品を得る熱間鍛造を行うに際し、請求項1記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置を用いて熱間円筒形ワークの径寸法を計測しつつ、その計測値に基づいて熱間鍛造を行うことを特徴とする円筒体の熱間鍛造方法。
  6. 水平姿勢、かつ回転可能に支持した高温の熱間円筒形ワークに、プレス機による加圧工程と加圧後に一定角度回転させる工程とを繰り返し施すことにより、円筒体品を得る熱間鍛造を行うに際し、請求項3記載の熱間円筒形ワークの形状計測装置を用いて熱間円筒形ワークの径寸法を計測しつつ、その計測値に基づいて熱間鍛造を行うことを特徴とする円筒体の熱間鍛造方法。
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