JPH09272690A - クレーン等の据付方法および据付用仮受台 - Google Patents

クレーン等の据付方法および据付用仮受台

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JPH09272690A
JPH09272690A JP7872496A JP7872496A JPH09272690A JP H09272690 A JPH09272690 A JP H09272690A JP 7872496 A JP7872496 A JP 7872496A JP 7872496 A JP7872496 A JP 7872496A JP H09272690 A JPH09272690 A JP H09272690A
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好浩 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダミーロッカービームと仮受台とにより、波
やうねりや気象に影響されずにクレーンを据え付ける。 【解決手段】 クレーン等の少なくとも一方の脚の下端
に、車輪を持たないダミーロッカービームを取り付け、
走行レール上に設置した仮受台をガイドとしてクレーン
等を吊り降ろした後、ダミーロッカービーム側の脚をジ
ャックアップ装置により持ち上げてダミーロッカービー
ムを分離してダミーロッカービームと仮受台とを取り去
り、ダミーロッカービームに替えて車輪を有するロッカ
ービームを連結してクレーン等を据え付けるクレーン等
の据付方法および据付用仮受台。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーン等の据付
方法および据付用仮受台に係るもので、特に石炭埠頭等
の岸壁に設置されて石炭運搬船から石炭の積卸しを行う
連続式アンローダやコンテナ埠頭等の岸壁に設置されて
コンテナ船にコンテナを積込みまたは積卸しを行うコン
テナクレーン等のクレーン等の据付方法および据付用仮
受台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭埠頭等の岸壁に設置され、接岸した
石炭運搬船から石炭の積卸しを行う連続式アンローダや
コンテナ埠頭等の岸壁に設置され、接岸したコンテナ船
との間でコンテナの積込みまたは積卸しを行う荷役装置
として、従来から連続式アンローダやコンテナクレーン
が使用されている。これらのクレーン等は、一般に工場
等で一体に組立て運搬船に乗せて目的地まで搬送し、運
搬船から浮きクレーンにより吊り上げて岸壁などに敷設
したレール上に車輪を直接載せるように吊り降ろして設
置されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしなが、クレーン
等を浮きクレーンにより吊り上げ岸壁などに敷設した走
行レール上に車輪を直接載せるようにすると、外洋に面
した港などの、特に波やうねりの大きな海域で作業する
場合、うねりが静かになる海象を待たなければならず、
浮きクレーンの滞留時間が長くなるなどのリスクが非常
に大きくなる。また、波やうねりによる上下動によって
クレーン等の車輪がレールに衝突し、車輪やロッカービ
ームなどに損傷を与える。しかも、浮きクレーンで吊り
上げ設置作業中に海象条件が変化した場合には、その対
応が難しいという問題があった。
【0004】本発明は、上記のような問題点を解決する
ために創案されたもので、多少の波やうねりがあって
も、浮きクレーンにより吊り上げたクレーン等を、安全
に走行レール上に載置してクレーン等を据え付けるクレ
ーン等の据付方法および据付用仮受台を提供することを
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、工場等
で組み立てたクレーン等を、運搬船に乗せて目的地まで
搬送し、運搬船から浮きクレーンにより吊り上げて岸壁
などに一体として設置するクレーン等の据付方法であっ
て、工場等で、前記クレーン等の少なくとも一方の脚の
下端に、下面が下方に突出するV字状の傾斜面となって
いるダミーロッカービームと上面が該ダミーロッカービ
ームの下面に対応した凹面となっていて下面が平坦な第
1仮受台とを取り付ける工程と、前記ダミーロッカービ
ームと第1仮受台とを取り付けたクレーン等を、浮きク
レーンにより吊り上げて運搬船に載置して脚の下端に設
けた前記第1仮受台を、運搬船上に固定する工程と、ク
レーン等を載置した運搬船を、目的地まで航行する工程
と、据付場所に敷設された走行レール上に、下面に走行
レールを跨ぐような溝を有し、他は前記第1仮受台と同
様の形状の第2仮受台を設置する工程と、前記ダミーロ
ッカービームを、運搬船上に固定した第1仮受台から分
離してクレーン等を浮きクレーンにより吊り上げる工程
と、吊り上げたクレーン等を、下端にダミーロッカービ
ームを設けた脚側は走行レール上に設置してある第2仮
受台上に降ろし、その後ロッカービームを設けた脚側
を、走行レール上に直接降ろして載置する工程と、下端
にダミーロッカービームを設けた脚側を、ジャッキアッ
プ装置により持ち上げてクレーン等からダミーロッカー
ビームを取り外すとともに、第2仮受台を取り去る工程
と、クレーン等を持ち上げた状態で、クレーン等の下方
に、ダミーロッカービームに替えて、車輪を有するロッ
カービームを進入させる工程と、クレーン等をジャッキ
アップ装置により降ろしてクレーン等とロッカービーム
とを一体に連結する工程とを有することを特徴とするク
レーン等の据付方法が提供される。
【0006】本発明の好ましい実施形態によれば、請求
項1記載のクレーン等の据付方法に使用される仮受台で
あって、上面に、その傾斜面に沿って一定の間隔をもっ
て複数枚の平板状のゴムマットを貼付した仮受台とする
のがよい。
【0007】上述のようなクレーン等の据付方法および
据付用仮受台によれば、クレーン等の少なくとも一方の
脚の下端に、下面が下方に突出するV字状の傾斜面とな
っているダミーロッカービームを取り付け、また、走行
レール上に上面がこのダミーロッカービームの下面に対
応した凹面となっている仮受台を設置し、この仮受台を
ガイドとしてダミーロッカービームをV字状の傾斜面内
で滑らせながら吊り降ろすようにしたので、浮きクレー
ンが吊り降ろし作業中に多少動揺しても走行レールとク
レーン等との芯合わせを行うことができる。またこのよ
うに、一旦、吊り降ろして、波やうねりの影響を受けな
いようにしてからダミーロッカービームを取り去って、
車輪を有するロッカービームを連結するようにしたの
で、車輪やロッカービームに損傷を受けることがなく、
また、海象に影響されず、安全に据え付けることができ
る。
【0008】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の
形態について図面を参照して説明する。図1ないし図9
は本発明の一実施形態を示すものである。図1は連続式
アンローダの正面図であり、図2は図1のa部の一部拡
大側面図である。
【0009】図1および図2において、1は連続式アン
ローダ(以下「クレーン等」という。)で、岸壁18に
沿って敷設された走行レール19上を走行する。2はク
レーン等の前脚であり、3は後脚である。4は前脚2の
下端に連結部材10を介して取り付けられた大ロッカー
ビームである。5はこの大ロッカービーム4の左右両端
にロッカー連結ピン11を介して取り付けられた中ロッ
カービームであり、6はこの中ロッカービーム5の左右
両端に取り付けられた小ロッカービームである。7はこ
の小ロッカービーム6の下端に設けられた車輪であり、
7aはその車輪軸である。8はアイドラギヤであり、8
aはそのアイドラ軸である。9は車輪駆動用駆動手段で
ある。なお、23は石炭等の運搬船である。
【0010】図3は工場等でクレーン等1を組み立て、
クレーン運搬船15に載せて目的地まで航行し、浮きク
レーン16により吊り上げようとしている状態を示す図
であり、図4は図3のb部拡大図である。なお、17は
吊りワイヤロープである。
【0011】図4において、13はクレーン等1の前脚
2側の大ロッカービーム4に連結部材11を介して取り
付けられたダミーロッカービームで、下面が下方に突出
するV字状の傾斜面となっている。14は上面がダミー
ロッカービーム13の下面に対応した凹面となっていて
下面が平坦な第1仮受台である。この第1仮受台14
は、ダミーロッカービーム13と分離可能に取り付けら
れていて、クレーン等1が運搬船15上に載置された
後、運搬船15上に固定されている。そして、浮きクレ
ーン16によりクレーン等1が吊り上げられるときは、
第1仮受台14とダミーロッカービーム13とは分離さ
れる。
【0012】図5は浮きクレーン16によりクレーン等
1を吊り上げ、岸壁18上に敷設した走行レール19上
に降ろそうとしている状態を示す図であり、図6は図5
のc部拡大図である。
【0013】図6において、大ロッカービーム4に取り
付けられたダミーロッカービーム13は、走行レール1
9上に設置された第2仮受台20上に矢印の方向に降ろ
される。
【0014】この第2仮受台20は、上記第1仮受台1
4と同様、上面がダミーロッカービーム13の下面に対
応した凹面となっており、かつ、下面が平坦となってい
てその中央に走行レール19を跨ぐような溝20aを有
している。なお、この第2仮受台20は、台形状をして
いるが、このようにすると安定性がよい。20bは補強
部材であり、19aは走行レール19の基礎である。2
1は第2仮受台20の上面に貼付したゴムマットであ
る。なお、このゴムマット21は、緩衝材として設ける
もので、第2仮受台20上面に、その長手方向が傾斜面
に沿って取り付けられた短冊状をしており、幅方向に一
定の間隙をもって複数枚の平板状のゴムマットを貼付し
たもので、ダミーロッカービーム13を降ろした際、ゴ
ムマット21に生じる撓みをその間隙によって吸収する
ことができる。
【0015】図7は図5のc部の一部拡大側面図であ
り、図8はダミーロッカービーム13を第2仮受台20
上面に降ろした状態を示す一部拡大図である。図7にお
いて、ダミーロッカービーム13は、大ロッカービーム
4の左右両端にロッカー連結ピン11により2個取り付
けられている。
【0016】図9はダミーロッカービーム13を第2仮
受台20上面に降ろしてクレーン1を降ろし、クレーン
等1を浮きクレーン16から開放してうねりによる動揺
を無くした後、ジャッキアップ装置22によりクレーン
等1を持ち上げて、ダミーロッカービーム13と第2仮
受台20とを取り去り、中ロッカービーム5および車輪
7を有する小ロッカービームを進入しようとしている状
態を示す図である。図10は図9のC−C矢視図であ
る。
【0017】図9および図10において、12aはポー
タル12の前後に設けられている突出部材である。ジャ
ッキアップ装置22は、この突出部材12aの下方であ
って走行レール19の前後に上下方向に伸縮可能に設け
られ、ポータル12を持ち上げることによりクレーン等
1を持ち上げる。この例においては、前脚2側を持ち上
げるようにしているので後脚3側の車輪は、走行レール
19上に載置されたままわずかに傾く。なお、図9に示
す状態では、すでにダミーロッカービーム13および第
2仮受台20は取り去られている。このようにジャッキ
アップ装置22によりクレーン等1をわずかに傾けて持
ち上げて中ロッカービーム5および車輪7を有する小ロ
ッカービームを進入させ、連結することにより図2に示
すような姿のクレーン等1が完成する。
【0018】次に本実施形態の作用について述べる。ク
レーン等を工場等で組み立てる。このとき、後脚の下端
には車輪付きロッカービームを連結しておき、前脚の下
端には車輪付きロッカービームに替えてダミーロッカー
ビームと第1仮置台とを取り付けておく。次にこのクレ
ーン等を、浮きクレーンにより吊り上げて運搬船に載置
し、第1仮受台を運搬船上に固定する。そして、クレー
ン等を載置した運搬船を目的地まで航行する。運搬船が
目的地まで航行して停泊すると、再び浮きクレーンによ
りクレーン等を吊り上げる。このとき、第1仮置台は運
搬船上に固定したままでダミーロッカービームを分離す
る。クレーン等を浮きクレーンにより吊り上げると、運
搬船を移動し、浮きクレーンを接岸させて岸壁に敷設さ
れている走行レール上にクレーン等を降ろす。このと
き、吊りワイヤロープの繰り出し長さを調整して、すで
に走行レール上に設置されている第2仮受台上に第2仮
受台のV字上の上面をガイドとして芯合わせしながらダ
ミーロッカービームを後脚よりもわずかに先に降ろす。
このようにして、一旦、クレーン等を降ろした後、ジャ
ッキアップ装置によりわずかに前脚を持ち上げて、ダミ
ーロッカービームと第2仮受台とを取り去る。そして、
車輪付きロッカービームを進入させて大ロッカービーム
に連結してクレーン等を完成する。
【0019】なお、前記実施の形態では、前脚にダミー
ロッカービームを取り付ける例について説明したが、前
脚だけでなく前脚と後脚の両方にダミーロッカービーム
を取り付けて据え付けるようにしてもよい。
【0020】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更
し得ることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
工場などで組み立てたクレーン等を、浮きクレーンで吊
り降ろして据え付ける際、前脚にダミーロッカービーム
を取り付けるとともに、据付場所の走行レール上に仮受
台を設置し、この仮受台をガイドとして芯合わせしなが
らダミーロッカービームを降ろし、浮きクレーンから開
放した後、ジャッキアップ装置によりわずかに前脚を持
ち上げてダミーロッカービームを分離し、ダミーロッカ
ービームと仮受台とを取り去った後、車輪付きロッカー
ビームを進入させて連結するようにしたので、クレーン
等据え付けの際、波やうねりによる上下および前後の動
揺によって生じる走行レールと車輪との衝突を防止する
ことができ、したがって、車輪およびロッカービームな
どの損傷を防止することができる。また、下面が下方に
突出するV字状の傾斜面を有するダミーロッカービーム
と、上面がこのダミーロッカービームの下面に対応した
凹面を有する仮受台を走行レール上に設置し、この仮受
台をガイドとしてクレーン等を吊り降ろすようにしたの
で、海象に影響されず、芯合わせが容易となり、したが
って、安全で、かつ、据付時間を短縮することがでるな
ど優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーン等の正面図である。
【図2】図1のa部拡大側面図である。
【図3】浮きクレーンによりクレーン等を吊り上げよう
としている状態を示す図である。
【図4】図3のb部拡大図である。
【図5】浮きクレーンによりクレーン等を吊り上げ、岸
壁の走行レール上に載せようとしている図である。
【図6】図5のc部拡大図である。
【図7】図6のA−A矢視図である。
【図8】図7のB−B矢視図である。
【図9】ダミーロッカービームを第2仮受台上に降ろそ
うとしている状態を示す図である。
【図10】図9のC−C矢視図である。
【符号の説明】
1 クレーン等 2 前脚 3 後脚 4 大ロッカービーム 5 中ロッカービーム 6 小ロッカービーム 7 車輪 8 アイドラギヤ 8a アイドラ軸 9 駆動手段 10 連結部材 11 ロッカー連結ピン 12 ポータル 12a 突出部 13 ダミーロッカービーム 14 第1仮受台 15 運搬船 16 浮きクレーン 17 ワイヤロープ 18 岸壁 19 走行レール 19a レール基礎 20 第2仮受台 20a 溝 20b 補強材 21 ゴムマット 22 ジャッキアップ装置 23 石炭等の運搬船

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工場等で組み立てたクレーン等を、運搬
    船に乗せて目的地まで搬送し、運搬船から浮きクレーン
    により吊り上げて岸壁などに一体として設置するクレー
    ン等の据付方法であって、 工場等で、前記クレーン等の少なくとも一方の脚の下端
    に、下面が下方に突出するV字状の傾斜面となっている
    ダミーロッカービームと上面が該ダミーロッカービーム
    の下面に対応した凹面となっていて下面が平坦な第1仮
    受台とを取り付ける工程と、 前記ダミーロッカービームと第1仮受台とを取り付けた
    クレーン等を、浮きクレーンにより吊り上げて運搬船に
    載置して脚の下端に設けた前記第1仮受台を、運搬船上
    に固定する工程と、 クレーン等を載置した運搬船を、目的地まで航行する工
    程と、 据付場所に敷設された走行レール上に、下面に走行レー
    ルを跨ぐような溝を有し、他は前記第1仮受台と同様の
    形状の第2仮受台を設置する工程と、 前記ダミーロッカービームを、運搬船上に固定した第1
    仮受台から分離してクレーン等を浮きクレーンにより吊
    り上げる工程と、 吊り上げたクレーン等を、下端にダミーロッカービーム
    を設けた脚側は走行レール上に設置してある第2仮受台
    上に降ろし、その後ロッカービームを設けた脚側を、走
    行レール上に直接降ろして載置する工程と、 下端にダミーロッカービームを設けた脚側を、ジャッキ
    アップ装置により持ち上げてクレーン等からダミーロッ
    カービームを取り外すとともに、第2仮受台を取り去る
    工程と、 クレーン等を持ち上げた状態で、クレーン等の下方に、
    ダミーロッカービームに替えて、車輪を有するロッカー
    ビームを進入させる工程と、 クレーン等をジャッキアップ装置により降ろしてクレー
    ン等とロッカービームとを一体に連結する工程とを有す
    ることを特徴とするクレーン等の据付方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のクレーン等の据付方法に
    使用される仮受台であって、上面に、その傾斜面に沿っ
    て一定の間隔をもって複数枚の平板状のゴムマットを貼
    付した仮受台。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012062168A (ja) * 2010-09-16 2012-03-29 Ican Co Ltd 荷役機械の移載方法、および荷役機械の移載用スイベルジョイント
CN111620146A (zh) * 2020-07-01 2020-09-04 华电重工股份有限公司 一种抬梁工装、筒型基础转运系统及装船方法
JP2020158238A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 日鉄テックスエンジ株式会社 ばら物荷揚げ装置、および、ばら物荷揚げ装置の据付方法

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