JPH09272018A - 放電加工装置 - Google Patents

放電加工装置

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JPH09272018A
JPH09272018A JP28695996A JP28695996A JPH09272018A JP H09272018 A JPH09272018 A JP H09272018A JP 28695996 A JP28695996 A JP 28695996A JP 28695996 A JP28695996 A JP 28695996A JP H09272018 A JPH09272018 A JP H09272018A
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昭弘 後藤
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祥人 今井
Hidetaka Miyake
英孝 三宅
Masahiro Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工中に発生する加工反力に起因する加工形
状誤差の低減および加工時間の増加を抑制できる放電加
工装置を得る。 【解決手段】 処理ステップST20において加工期間内
において加工終了を判定しない区間を設定し、処理ステ
ップST21において現時点が該区間に属するかどうかを
判断し、該区間に属さないときには処理ステップST8に
おいて該時点の電極位置が最終指令値に到達したかどう
かを判断し、到達しているならば該時点で加工終了と判
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電加工装置に関
し、加工中の加工反力により加工機本体が変形する場合
にも、正確に所望の形状を加工する放電加工装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の一般的な放電加工装置の
構成図である。図において、1は電極、2は被加工物、
3は加工液、4は加工槽、5は電極1をZ軸まわりに回
転する電極回転装置、6はY軸テーブル、7はY軸テー
ブル6をY軸方向へ駆動するY軸駆動装置、8はX軸テ
ーブル、9はX軸テーブル8をX軸方向へ駆動するX軸
駆動装置、10は電極1を取り付けた電極回転装置5を
Z軸方向へ駆動するZ軸駆動装置、11は電極1と被加
工物2とで形成される極間に加工パルスを供給する加工
電源、12は加工中の加工状態を検出する加工状態検出
装置、13は加工間隙に加工液を供給する加工液供給装
置、14はNC制御装置である。
【0003】図11は図10に示した放電加工装置の動
作を説明するためのブロック図である。図において、1
1,12,13,14は図10におけるのと同じであ
る。15は加工電源11、加工液供給装置13、加工軌
跡指令器16、ジャンプ動作制御器17および比較器1
8に種々の加工条件を設定する加工条件設定器である。
16は所望の形状に加工する軌跡や電極揺動パターンな
どを発生する加工軌跡指令器、17は加工中に電極1の
上昇、降下動作を行わせるジャンプ動作制御器、18は
比較器、19は加工制御器、20は加工/ジャンプ動作
切り替え器である。これら15〜20は一般にNC制御
装置14のプログラムにより制御される。21は電極駆
動装置であり、電極回転装置5と各軸テーブルおよび各
軸駆動装置6〜10より成る。22は放電加工プロセス
であり、加工液3中に対向して配置する電極1と被加工
物2との間で起る放電加工現象を表している。
【0004】次に動作について説明する。通常の放電加
工装置では、安定な加工状態を維持しながら所望の形状
を加工するために電極1と被加工物2との間隙を調節す
る極間制御系を構成している。この制御系は、加工条件
設定器15により設定される基準指令値と加工状態検出
装置12が検出する放電加工プロセス22の状態を表す
検出値とを比較器18で比較して偏差を求め、加工制御
器19により該偏差がゼロになるように加工軌跡指令器
16からの指令に基づいた電極移動指令を電極駆動装置
21へ与え、電極1と被加工物2との間隙を制御する。
そして、電極移動指令値が所望の形状の最終指令値に到
達した時点で加工を終了する。この時、加工/ジャンプ
動作切り替え器20では加工が選択されている。NC制
御装置14では、上述の極間制御とともにジャンプ動作
の制御を行う。ジャンプ動作は、加工/ジャンプ動作切
り替え器20が強制的な極間制御からジャンプ動作に切
り替え、電極1の上昇、降下動作を行なうものである。
このジャンプ動作は、そのポンプ作用により加工くずを
加工間隙から排除し加工状態を安定させるという点で重
要である。
【0005】しかしながら、このような放電加工装置で
は、特に電極が大きい場合や仕上げ加工時のように加工
間隙が非常に狭い場合、または加工深さが深い場合に、
ジャンプ動作時の電極上昇、降下の際、電極に大きな正
圧あるいは負圧(以下、これを『加工反力』という)が
作用し、これにより加工機本体が変形して加工精度が低
下する問題がある。豊田工業大学の毛利らの研究「放電
加工機実稼動における機械的諸特性に関する研究」電気
加工学会誌,Vol.20,No.39, p19-p29,1987によれば、前
述の電極に作用する力は加工液の粘性に起因するもので
あり、電極が降下する時に作用する力が特に加工精度低
下の原因になるとしている。
【0006】図12は放電加工装置の実稼動における機
械的諸特性を表す説明図で、毛利らが実際に測定したジ
ャンプ動作時の主軸変位、加工反力、コラム変形量を示
すものであるが、図中、A部を見れば電極が降下する時
に加工反力が最大になることがわかる。なお、図におい
て主軸とはZ軸を、コラムとはZ軸を支えている加工機
本体をそれぞれ意味し、加工反力は電極取り付け治具に
組み込んだ力センサで測定している。
【0007】上記の問題を解決するために、前述の毛利
らは、加工機を門型構造にして剛性を高めることや、電
極の降下が完了する直前にその電極降下速度を小さくす
ることによって加工反力を軽減し、コラムの変形を低減
することを提案している。図12のB部を見るとA部に
比べて加工反力が小さく、そのためコラム変形量も小さ
いことがわかる。これはB部の方が主軸の降下する速度
が小さいことによるもので、毛利らの提案を支持する結
果である。
【0008】これと同様な発想に基づいてジャンプ動作
時の電極速度を制御する方法の記載が特公平4−318
06号公報にある。この方法は、図13に示すように電
極上昇、降下において電極と被加工物との距離に応じて
その速度を変更している。図13は放電加工装置におけ
るジャンプ動作時の電極移動速度制御を示す説明図で、
電極上昇時に電極と被加工物との距離がL1になると電極
上昇速度をv2からv1へ加速し、電極降下時に電極と被加
工物との距離がL1になると電極降下速度をv1からv2へ減
速して電極に作用する正圧、負圧を軽減している。
【0009】図14は上記のような結果を利用した放電
加工装置におけるジャンプ動作中と加工中の主軸変位を
模式的に示す説明図である。図に示すように加工とジャ
ンプ動作は交互に繰り返される。加工はジャンプダウン
時間Jdにより決められた期間だけ行われる。ジャンプ
動作はジャンプアップ距離Ju、電極移動速度V1,V
2、電極移動速度切り替え点P1、ジャンプ動作/加工
切り替え点P2により制御される。これらのパラメータ
は、加工条件に応じて最適な値を設定する、あるいは加
工状態に応じて適応的に自動設定する。たとえば、仕上
げ加工を行う場合には、電極移動速度V2をV1よりも
かなり小さく設定する。ここで、仕上げ加工時の加工間
隙距離は10〜20μmと狭いため、ジャンプ動作にお
いて電極を降下させた時に電極が被加工物に衝突しない
ようにジャンプ動作/加工切り替え点P2をやや高い位
置に設定する。
【0010】このような加工とジャンプ動作は、前述し
たようにNC制御装置14のプログラムにより制御され
るが、それらの処理手順を図15に示したフローチャー
トを用いて説明する。まず、ST1において作業者により
入力された加工パルス条件やジャンプ動作条件などを初
期設定し、また制御モードとしては「加工」をセットす
る。そして、ST2において加工スタートの入力待ちを行
い、加工スタートを認識するとST3へ進む。ST3におい
ては、制御モードのチェックを行う。前述したように最
初は制御モードが「加工」であるから、ST4へ進む。ST
4においては、加工電源をONとし、電極と被加工物と
の間に加工パルス供給を開始する。言うまでもないが、
ST1で設定された条件のパルスが供給される。それと同
時に、ST5においては、所定のジャンプダウン時間を計
測するためにタイマをスタートする。ST6,ST7は、前
述した極間制御の機能を実現する部分であり、極間電圧
を検出し、指令値とその検出値とを比較して偏差を求
め、その偏差に応じて加工軌跡指令に基づいた電極移動
指令を電極駆動装置に出力する。ST8においては、現在
の電極位置が最終指令値に到達したかどうか、すなわち
加工を終了するかどうかを判断する。
【0011】説明のために、まだ現在の電極位置が最終
指令値に到達していないとすると、ST9へ進む。ST9に
おいては、ST5でスタートさせたタイマが所定のジャン
プダウン時間Jdになったかどうかをチェックする。も
し、タイマが所定のジャンプダウン時間Jdを越えてい
ないならば、ST6〜ST9の処理を繰り返す。もし、タイ
マが所定のジャンプダウン時間Jdを越えているなら
ば、ST10,ST11へ進む。ST10,ST11において
は、ジャンプ動作を開始するための準備として、ST5で
スタートさせたタイマをリセットし、制御モードを「ジ
ャンプ動作」にセットし、ST3へ戻る。再びST3におい
て、制御モードのチェックを行う。ST11において制御
モードが「ジャンプ動作」にセットされているため、ST
12へ進む。ST12においては、加工電源をOFFにす
る。続いてST13においては、電極移動速度をV1に設
定する。ST14においては、所定のジャンプアップ距離
Juだけ電極を速度V1で上昇させ、その後電極を速度
V1で降下させる。ST15においては、速度V1で降下
する電極が所定の電極降下速度切り替え点P1に達した
かどうかをチェックし、達している場合にはST16で電
極移動速度をV1からV2に変更する。ST17において
は、速度V2で降下する電極が所定のジャンプ動作から
加工への切り替え点P2に達したかどうかをチェック
し、達している場合にはST18において制御モードを
「加工」にセットし、ST3へ戻る。すなわち、ジャンプ
動作を終了する。以上のように、加工とジャンプ動作を
繰り返しながら加工が進み、ST8において現在の電極位
置が最終指令値に到達したことを確認するとST19で加
工を終了する。なお、図においてBL1はST4〜ST11と
ST19からなる加工制御の処理を、またBL2はST12〜
ST18からなるジャンプ動作制御の処理を表している。
【0012】ところで、前述の毛利らの報告には電極面
積が約20cm2 までしか記載がない。図16は電極面積
が約400cm2 の電極を用い、ジャンプ動作を行いなが
ら仕上げ加工をする場合に観測した主軸変位とコラム変
形量を示す説明図である。このジャンプ動作では電極降
下が完了する直前にその電極降下速度が小さくなるよう
に制御している。しかし、図12と比べて注目すべき点
は、ジャンプ動作終了後の加工制御期間(以下、これを
『加工中』という)のC部で大きなコラム変形が発生す
る点である。ここに示すコラム変形は、図16に示した
主軸変位を注意深く見ればわかるように、ジャンプ動作
から加工に切り替えた後に、極間制御系の働きにより放
電が発生するまで電極が被加工物側へ送り出され、その
際に電極面積が大きいために加工液の粘性による反力が
無視できない大きさになり、コラムがのけぞるように電
極を伴って被加工物から遠ざかる方向に変形したもので
ある。また、電極が適切な加工間隙距離まで近づき放電
が連続して発生するようになると、加工液が気化され、
その際に発生した多数の気泡の圧力も加工液の粘性によ
る反力と共に作用し、コラムがのけぞるように電極を伴
って被加工物から遠ざかる方向に変形したものと考えら
れる。このように加工中にコラムがのけぞるように電極
を伴って被加工物から遠ざかる方向に変形すると、結果
として加工間隙が広がるため、極間制御系の働きにより
さらに電極が被加工物側へ送り出されることとなる。す
なわち、実際には加工が進んでいないにもかかわらず電
極位置が最終指令値に到達し、誤った加工終了判定が行
われる。したがって、コラム変形の問題はジャンプ動作
時に限定されるものではなく、特に大面積加工の場合に
は、前述の電極上昇、降下においてのコラム変形よりも
ここで述べた加工中のコラム変形の方が問題と考えられ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の放
電加工装置では、特に仕上げ加工条件で大面積加工を行
う場合、ジャンプ動作時の電極降下速度を小さく設定し
ただけでは、十分にコラム変形を抑えることが不可能で
ある。したがって、加工液の粘性や気泡の圧力により加
工機本体が変形しているにもかかわらず、加工中に電極
位置が所望の形状の最終指令値に到達した時点で加工を
終了するので、たとえば所望の加工深さよりも浅く仕上
がるというような加工形状誤差を招いている。さらに
は、この加工残りを除去するための追加工が必要とな
り、加工時間増加という問題を生じている。
【0014】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、特に加工中に発生する力(以
下、これを前述と同様に『加工反力』という)に起因す
る加工形状誤差の低減、および加工時間の増加を抑制で
きる放電加工装置を実現することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の放電加工装置
は、電極と被加工物との間隙に加工液を供給し、電極と
被加工物との両者に周期的な相対運動であるジャンプ動
作を与えるとともに加工パルスを供給して被加工物を放
電加工するものであって、ジャンプ動作から復帰して次
のジャンプ動作を開始するまでの加工期間内のある指定
された区間以外で電極または被加工物の座標値が所定の
指令値に到達したとき加工を終了と判定するようにした
ものである。
【0016】請求項2の放電加工装置は、第1の放電加
工装置において、加工期間の最小値を電極の面積、形
状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設定し、
加工期間内のある指定された区間以外で電極または被加
工物の座標値が所定の指令値に到達したとき加工を終了
と判定するようにしたものである。
【0017】請求項3の放電加工装置は、電極と被加工
物との間隙に加工液を供給し、電極と被加工物との両者
に周期的な相対運動であるジャンプ動作を与えるととも
に加工パルスを供給して被加工物を放電加工するもので
あって、ジャンプ動作から復帰して次のジャンプ動作を
開始するまでの加工期間内の最後の時点で電極または被
加工物の座標値が所定の指令値に到達したとき加工を終
了と判定するようにしたものである。
【0018】請求項4の放電加工装置は、第3の放電加
工装置において、加工期間の最小値を電極の面積、形
状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設定し、
加工期間内の最後の時点で電極または被加工物の座標値
が所定の指令値に到達したとき加工を終了と判定するよ
うにしたものである。
【0019】請求項5の放電加工装置は、第1乃至第4
の何れか1つの放電加工装置において、電極または被加
工物の座標値が所定の指令値に到達しており、かつ、そ
の加工期間中に短絡が発生していないとき加工を終了と
判定するようにしたものである。
【0020】請求項6の放電加工装置は、電極と被加工
物との間隙に加工液を供給し、電極と被加工物との両者
に周期的な相対運動であるジャンプ動作を与えるととも
に加工パルスを供給して被加工物を放電加工するもので
あって、ジャンプ動作から復帰して次のジャンプ動作を
開始するまでの加工期間内で電極または被加工物の座標
値が一度所定の指令値に到達した後、その座標値が加工
期間内の最後の時点まで指令値に留まるとき加工を終了
と判定するようにしたものである。
【0021】請求項7の放電加工装置は、第6の放電加
工装置において、加工期間の最小値を電極の面積、形
状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設定し、
加工期間内で電極または被加工物の座標値が一度所定の
指令値に到達した後、その座標値が加工期間内の最後の
時点まで指令値に留まるとき加工を終了と判定するよう
にしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の第1の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の放電加
工装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図において、個々の処理ステップST1〜ST11,ST19
および処理ブロックBL2は、図15に示した従来のもの
と同じである。ST20は加工期間内において加工終了を
判定しない区間を設定する処理ステップ、ST21はその
処理時点が加工期間内において加工終了を判定しない区
間に属するのかどうかを判断する処理ステップである。
なお、本実施の形態の放電加工装置の構成については図
10の従来装置と同様であり、その説明を省略する。
【0023】この実施の形態は従来例の放電加工装置と
比べて、加工時の動作に特徴があるため、以下では加工
時に限定して説明を行う。まず、ST1において作業者に
より入力された加工パルス条件やジャンプ動作条件や制
御モードなどを初期設定する。前述したように制御モー
ドは「加工」とする。ST20においては加工期間内にお
いて加工終了を判定しない非判定区間を設定する。ST2
においては加工スタートの入力待ちを行い、加工スター
トを認識するとST3へ進む。ST3においては、制御モー
ドのチェックを行う。制御モードは「加工」であるか
ら、ST4へ進む。ST4においては、加工電源をONと
し、電極と被加工物との間に加工パルス供給を開始す
る。それと同時に、ST5においては、所定のジャンプダ
ウン時間を計測するためにタイマをスタートする。ST
6,ST7は、前述の極間制御の機能を実現する部分であ
り、極間電圧を検出し、指令値とその検出値とを比較し
て偏差を求め、その偏差に応じて加工軌跡指令に基づい
た電極移動指令を電極駆動装置に出力する。次に、ST2
1においては、その処理時点がST20において設定され
た非判定区間に属しているかどうかを判断する。もし、
その処理時点が非判定区間にないならば、ST8へ進む。
もし、その処理時点が非判定区間にあるならば、ST9へ
進む。ST8においては、現在の電極位置が最終指令値に
到達したかどうかの判断を行う。もし、現在の電極位置
が最終指令値に到達しているならば、ST19で加工を終
了する。もし、到達していないならば、ST9へ進む。ST
9においては、ST5でスタートさせたタイマが所定のジ
ャンプダウン時間Jdになったかどうかをチェックす
る。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間Jdを越
えていないならば、ST6へ戻る。もし、タイマが所定の
ジャンプダウン時間Jdを越えているならば、ST10,
ST11へと進み、従来と同じ処理を引き続き行う。すな
わち、本実施の形態では加工期間中の非判定区間以外に
おいて電極位置が最終指令値に到達したときに加工終了
と判定する。
【0024】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。仕上げ加工で
は、加工期間中に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡
大が起こり、加工液の粘性や気泡の圧力による加工反力
は大きく減少し、加工機本体の変形は小さくなる。した
がって、上述のような加工期間中のある区間を非判定区
間とし、その区間以外で電極位置が所望の形状の最終指
令値に到達した時点で加工を終了するようにすれば、加
工機本体が変形していない状態で加工終了判別ができ、
加工形状誤差の低減や加工時間の増加を抑えることがで
きる。
【0025】ところで、上記実施の形態における放電加
工装置では、図1に示すST20の非判定区間を加工期間
中に1つ規定してもよく、また、加工期間中に複数規定
してもよい。
【0026】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、電極1と被加工物2との間隙に加工液3を供給し、
電極1と被加工物2との両者に周期的な相対運動である
ジャンプ動作を与えるとともに加工パルスを供給して被
加工物2を放電加工するものにおいて、ジャンプ動作か
ら復帰して次のジャンプ動作を開始するまでの加工期間
としてのジャンプダウン時間Jd内のある指定された区
間以外で電極1または被加工物2の座標値が所定の指令
値に到達したとき加工を終了と判定するものである。
【0027】つまり、加工機本体の変形が発生していな
い加工期間としてのジャンプダウン時間Jd内の非判定
区間でないときに確実に加工の終了判定を行うことがで
き、加工形状誤差を低減させ、追加工を減らして加工時
間の増加を抑えることができる。
【0028】実施の形態2.上記本発明の第1の実施の
形態の放電加工装置では、電極1の面積が大きくなるに
従い、加工機本体がのけぞるように変形する量は増え、
放電が発生した後に変形が戻るのに要する時間も長くな
る。変形が戻るのに要する時間が長くなるとジャンプダ
ウン時間Jdが短い場合、加工機本体の変形が戻る前に
ジャンプダウン時間Jdが終了しジャンプ動作に移行す
ることになる。この場合、加工形状の誤差の低減や降下
時間の増加を抑える効果は十分に得られない。そこで、
加工面積が大きい場合には、ジャンプダウン時間Jdの
最小値を大きくすることにより、加工機本体の変形が戻
る時間を確保する必要が生じる。
【0029】そこで、本発明の第2の実施の形態の放電
加工装置では図2に示すような構成とする。なお、前述
の従来装置と同様の構成または相当部分からなるものに
ついては同一符号及び同一記号を付して示す。図におい
て、1は電極、2は被加工物、3は加工液、4は加工
槽、5は電極1をZ軸まわりに回転する電極回転装置、
6はY軸テーブル、7はY軸テーブル6をY軸方向へ駆
動するY軸駆動装置、8はX軸テーブル、9はX軸テー
ブル8をX軸方向へ駆動するX軸駆動装置、10は電極
1を取り付けた電極回転装置5をZ軸方向へ駆動するZ
軸駆動装置、11は電極1と被加工物2とで形成される
極間に加工パルスを供給する加工電源、12は加工中の
加工状態を検出する加工状態検出装置、13は加工間隙
に加工液3を供給する加工液供給装置、14はNC制御
装置、23は電極1の面積情報をNC制御装置14に与
える面積情報入力装置、24は与えられた面積情報に基
づいてジャンプ動作の条件を設定するジャンプ条件設定
器である。
【0030】図3は本発明の第2の実施の形態の放電加
工装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図において、個々の処理ステップST1〜ST11,ST19
および処理ブロックBL2は、図15に示した従来のもの
と同じである。ST100は面積に関する情報を獲得する
処理ステップ、ST20は加工期間内において加工終了を
判定しない区間を設定する処理ステップ、ST21はその
処理時点が加工期間内において加工終了を判定しない区
間に属するのかどうかを判断する処理ステップである。
【0031】この実施の形態は第1の実施の形態の放電
加工装置の動作に処理ステップST100を追加したもの
であり、従来例の放電加工装置と比べて、加工時の動作
に特徴があるため、以下では加工時に限定して説明を行
う。まず、ST100において、加工を行う面積に関する
情報を得る。これは、面積の情報を作業者が入力する方
法でもよいし、面積を自動で認識することができる放電
加工装置の場合にはそこで認識された結果でもよい。次
に、ST100で得られた情報を考慮し、ST1において作
業者により入力された加工パルス条件やジャンプ動作条
件や制御モードなどを初期設定する。前述したように制
御モードは「加工」とする。ST20においては加工期間
内において加工終了を判定しない非判定区間を設定す
る。ST2においては加工スタートの入力待ちを行い、加
工スタートを認識するとST3へ進む。ST3においては、
制御モードのチェックを行う。制御モードは「加工」で
あるから、ST4へ進む。ST4においては、加工電源をO
Nとし、電極と被加工物との間に加工パルス供給を開始
する。それと同時に、ST5においては、所定のジャンプ
ダウン時間を計測するためにタイマをスタートする。ST
6,ST7は、前述の極間制御の機能を実現する部分であ
り、極間電圧を検出し、指令値とその検出値とを比較し
て偏差を求め、その偏差に応じて加工軌跡指令に基づい
た電極移動指令を電極駆動装置に出力する。次に、ST2
1においては、その処理時点がST20において設定され
た非判定区間に属しているかどうかを判断する。もし、
その処理時点が非判定区間にないならば、ST8へ進む。
もし、その処理時点が非判定区間にあるならば、ST9へ
進む。ST8においては、現在の電極位置が最終指令値に
到達したかどうかの判断を行う。もし、現在の電極位置
が最終指令値に到達しているならば、ST19で加工を終
了する。もし、到達していないならば、ST9へ進む。ST
9においては、ST5でスタートさせたタイマが所定のジ
ャンプダウン時間Jdになったかどうかをチェックす
る。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間Jdを越
えていないならば、ST6へ戻る。もし、タイマが所定の
ジャンプダウン時間Jdを越えているならば、ST10,
ST11へと進み、従来と同じ処理を引き続き行う。すな
わち、本実施の形態では加工期間を電極1の面積に関す
る情報に基づき設定し、その加工期間中の非判定区間以
外において電極位置が最終指令値に到達したときに加工
終了と判定する。
【0032】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。仕上げ加工で
は、加工期間中に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡
大が起こり、加工液の粘性や気泡の圧力による加工反力
は大きく減少し、加工機本体の変形は小さくなる。した
がって、上述のような加工期間中のある区間を非判定区
間とし、その区間以外で電極位置が所望の形状の最終指
令値に到達した時点で加工を終了するようにすれば、加
工機本体が変形していない状態で加工終了判別ができ、
加工形状誤差の低減や加工時間を最小限に抑えることが
できる。
【0033】ところで、上記実施の形態における放電加
工装置では、図3に示すST20の非判定区間を加工期間
中に1つ規定してもよく、また、加工期間中に複数規定
してもよい。
【0034】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、加工期間としてのジャンプダウン時間Jdの最小値
を電極1の面積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条
件に基づき設定し、加工期間内のある指定された区間以
外で電極1または被加工物2の座標値が所定の指令値に
到達したとき加工を終了と判定するものである。
【0035】つまり、加工期間としてのジャンプダウン
時間Jdの最小値が電極1の面積、形状、材質、厚みを
考慮して設定されることで、加工機本体が変形する期間
に対応して指定された区間以外で電極1または被加工物
2の座標値が所定の指令値に到達するようにジャンプダ
ウン時間Jdの長さが適切に設定される。これにより、
必要最小限の長さのジャンプダウン時間Jdで加工機本
体の変形が発生していないときに確実に加工の終了判定
を行うことができ、加工形状誤差を低減させ、追加工を
減らして加工時間を最小限に抑えることができる。
【0036】実施の形態3.以下、本発明の第3の実施
の形態について説明する。図4は第3の実施の形態の放
電加工装置の動作を説明するためのフローチャートであ
る。図において、個々の処理ステップST1〜ST11,ST
19および処理ブロックBL2は、実施の形態1に示した
ものと同じである。なお、本実施の形態の放電加工装置
の構成については図10の従来装置と同様であり、その
説明を省略する。
【0037】この実施の形態は従来例の放電加工装置と
比べて、特に加工時の動作に特徴があるため、以下では
加工時に限定して説明を行う。まず、ST1において作業
者により入力された加工パルス条件やジャンプ動作条件
や制御モードなどが初期設定される。前述したように制
御モードは「加工」とする。ST2においては加工スター
トの入力待ちを行い、加工スタートを認識するとST3へ
進む。ST3においては、制御モードのチェックが行われ
る。制御モードは「加工」であるから、ST4へ進む。ST
4においては、加工電源をONとし、電極と被加工物と
の間に加工パルス供給を開始する。それと同時に、ST5
においては、所定のジャンプダウン時間を計測するため
にタイマをスタートする。ST6,ST7は、前述した極間
制御の機能を実現する部分であり、極間電圧を検出し、
指令値とその検出値とを比較して偏差を求め、その偏差
に応じて加工軌跡指令に基づいた電極移動指令を電極駆
動装置に出力する。次に、ST9においては、ST5でスタ
ートさせたタイマが所定のジャンプダウン時間Jdにな
ったかどうかをチェックする。もし、タイマが所定のジ
ャンプダウン時間Jdを越えていないならば、ST6へ戻
る。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間Jdを越
えているならば、ST8へ進む。ST8においては、現在の
電極位置が最終指令値に到達したかどうか、すなわち加
工を終了するかどうかを判断する。もし、現在の電極位
置が最終指令値に到達しているならば、ST19で加工を
終了する。もし、到達していないならば、ST10,ST1
1へ進み、従来と同じ処理が引き続き行われる。すなわ
ち、本実施の形態では加工期間内の最後の時点において
電極位置が最終指令値に到達したときに加工終了と判定
する。
【0038】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。仕上げ加工で
は、加工期間中に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡
大が起こり、加工期間の最後では加工液の粘性や気泡の
圧力による加工反力は大きく減少し、加工機本体の変形
は小さくなる。したがって、上述のように加工期間の最
後の時点で電極位置が所望の形状の最終指令値に到達し
た時点で加工を終了するようにすれば、加工機本体が変
形していない状態で加工終了判別ができ、加工形状誤差
の低減や加工時間の増加を抑えることができる。
【0039】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、電極1と被加工物2との間隙に加工液3を供給し、
電極1と被加工物2との両者に周期的な相対運動である
ジャンプ動作を与えるとともに加工パルスを供給して被
加工物2を放電加工するものにおいて、ジャンプ動作か
ら復帰して次のジャンプ動作を開始するまでの加工期間
としてのジャンプダウン時間Jd内の最後の時点で電極
1または被加工物2の座標値が所定の指令値に到達した
とき加工を終了と判定するものである。
【0040】つまり、加工機本体の変形が発生していな
い加工期間としてのジャンプダウン時間Jd内の最後の
時点で確実に加工の終了判定を行うことができ、加工形
状誤差を低減させ、追加工を減らして加工時間の増加を
抑えることができる。
【0041】実施の形態4.上記本発明の第3の実施の
形態の放電加工装置では、前述したように、電極1の面
積が大きくなるに従い、加工機本体がのけぞるように変
形する量は増え、放電が発生した後に変形が戻るのに要
する時間も長くなる。変形が戻るのに要する時間が長く
なるとジャンプダウン時間Jdが短い場合、加工機本体
の変形が戻る前にジャンプダウン時間Jdが終了しジャ
ンプ動作に移行することになる。この場合、加工形状の
誤差の低減や降下時間の増加を抑える効果は十分に得ら
れない。そこで、加工面積が大きい場合には、ジャンプ
ダウン時間Jdの最小値を大きくすることにより、加工
機本体の変形が戻る時間を確保する必要が生じる。
【0042】そこで、本発明の第4の実施の形態の放電
加工装置では図2に示すような構成とする。図5は本発
明の第4の実施の形態の放電加工装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。図において、個々の処理
ステップST1〜ST11,ST19および処理ブロックBL2
は、実施の形態1に示したものと同じである。
【0043】この実施の形態は第3の実施の形態の放電
加工装置の動作に処理ステップST100を追加したもの
であり、従来例の放電加工装置と比べて、特に加工時の
動作に特徴があるため、以下では加工時に限定して説明
を行う。まず、ST100において、加工を行う面積に関
する情報を得る。これは、面積の情報を作業者が入力す
る方法でもよいし、面積を自動で認識することができる
放電加工装置の場合にはそこで認識された結果でもよ
い。次に、ST100で得られた情報を考慮し、ST1にお
いて作業者により入力された加工パルス条件やジャンプ
動作条件や制御モードなどが初期設定される。前述した
ように制御モードは「加工」とする。ST2においては加
工スタートの入力待ちを行い、加工スタートを認識する
とST3へ進む。ST3においては、制御モードのチェック
が行われる。制御モードは「加工」であるから、ST4へ
進む。ST4においては、加工電源をONとし、電極と被
加工物との間に加工パルス供給を開始する。それと同時
に、ST5においては、所定のジャンプダウン時間を計測
するためにタイマをスタートする。ST6,ST7は、前述
した極間制御の機能を実現する部分であり、極間電圧を
検出し、指令値とその検出値とを比較して偏差を求め、
その偏差に応じて加工軌跡指令に基づいた電極移動指令
を電極駆動装置に出力する。次に、ST9においては、ST
5でスタートさせたタイマが所定のジャンプダウン時間
Jdになったかどうかをチェックする。もし、タイマが
所定のジャンプダウン時間Jdを越えていないならば、
ST6へ戻る。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間
Jdを越えているならば、ST8へ進む。ST8において
は、現在の電極位置が最終指令値に到達したかどうか、
すなわち加工を終了するかどうかを判断する。もし、現
在の電極位置が最終指令値に到達しているならば、ST1
9で加工を終了する。もし、到達していないならば、ST
10,ST11へ進み、従来と同じ処理が引き続き行われ
る。すなわち、本実施の形態では加工期間を電極1の面
積に関する情報に基づき設定し、その加工期間の最後の
時点において電極位置が最終指令値に到達したときに加
工終了と判定する。
【0044】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。仕上げ加工で
は、加工期間中に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡
大が起こり、加工期間の最後では加工液の粘性や気泡の
圧力による加工反力は大きく減少し、加工機本体の変形
は小さくなる。したがって、上述のように加工期間の最
後の時点で電極位置が所望の形状の最終指令値に到達し
た時点で加工を終了するようにすれば、加工機本体が変
形していない状態で加工終了判別ができ、加工形状誤差
の低減や加工時間を最小限に抑えることができる。
【0045】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、加工期間としてのジャンプダウン時間Jdの最小値
を電極1の面積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条
件に基づき設定し、ジャンプダウン時間Jd内の最後の
時点で電極1または被加工物2の座標値が所定の指令値
に到達したとき加工を終了と判定するものである。
【0046】つまり、加工期間としてのジャンプダウン
時間Jdの最小値が電極1の面積、形状、材質、厚みを
考慮し、ジャンプダウン時間Jd内の最後の時点が設定
されることで、加工機本体が変形する期間を除いて電極
1または被加工物2の座標値が所定の指令値に到達する
ようにジャンプダウン時間Jdの長さが適切に設定され
る。これにより、必要最小限の長さのジャンプダウン時
間Jdで加工機本体の変形が発生していないときに確実
に加工の終了判定を行うことができ、加工形状誤差を低
減させ、追加工を減らして加工時間を最小限に抑えるこ
とができる。
【0047】実施の形態5.以下、本発明の第5の実施
の形態について説明する。図6は第5の実施の形態の放
電加工装置の動作を説明するためのフローチャートであ
る。図において、個々の処理ステップST1〜ST11,ST
19〜ST21および処理ブロックBL2は、実施の形態1
に示したものと同じである。ST22は短絡フラグをクリ
アする処理ステップ、ST23は短絡状態が発生したかど
うかを判断する処理ステップ、ST24は短絡フラグをセ
ットする処理ステップ、ST25は短絡フラグがセットさ
れているかどうかを判断する処理ステップである。な
お、本実施の形態の放電加工装置の構成については図1
0の従来装置と同様であり、その説明を省略する。
【0048】この実施の形態は従来例の放電加工装置と
比べて、特に加工時の動作に特徴があるため、以下では
加工時に限定して説明を行う。まず、ST1において作業
者により入力された加工パルス条件やジャンプ動作条件
や制御モードなどが初期設定される。前述したように制
御モードは「加工」とする。ST20においては加工期間
内において加工終了を判定しない非判定区間を設定す
る。ST2においては加工スタートの入力待ちを行い、加
工スタートを認識するとST3へ進む。ST3においては、
制御モードのチェックが行われる。制御モードは「加
工」であるから、ST4へ進む。ST4においては、加工電
源をONとし、電極と被加工物との間に加工パルス供給
を開始する。ST22においては短絡フラグをクリアす
る。それと同時に、ST5においては、所定のジャンプダ
ウン時間を計測するためにタイマをスタートする。ST
6,ST7は、前述した極間制御の機能を実現する部分で
あり、極間電圧を検出し、指令値とその検出値とを比較
して偏差を求め、その偏差に応じて加工軌跡指令に基づ
いた電極移動指令を電極駆動装置に出力する。ST23に
おいては、短絡状態が発生したかどうかを判断し、もし
短絡状態が発生しているならばST24において短絡フラ
グをセットしてST21へ進む。もし、短絡状態が発生し
ていないならば、ST21へ進む。なお、ST23における
短絡発生の判断は、たとえばST6において検出した極間
電圧を参考に行うことができる。次に、ST21において
は、その処理時点がST20において設定された非判定区
間に属しているかどうかを判断する。もし、その処理時
点が非判定区間にないならば、ST8へ進む。もし、その
処理時点が非判定区間にあるならば、ST9へ進む。ST8
においては、現在の電極位置が最終指令値に到達したか
どうかの判断を行う。もし、到達していないならば、ST
9へ進む。もし、現在の電極位置が最終指令値に到達し
ているならば、さらにST25において短絡フラグがセッ
トされているかどうかを判断する。もし、短絡フラグが
セットされているならば、ST9へ進む。もし、短絡フラ
グがセットされていないならば、ST19で加工を終了す
る。ST9においては、ST5でスタートさせたタイマが所
定のジャンプダウン時間Jdになったかどうかをチェッ
クする。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間Jd
を越えていないならば、ST6へ戻る。もし、タイマが所
定のジャンプダウン時間Jdを越えているならば、ST1
0,ST11へ進み、従来と同じ処理が引き続き行われ
る。すなわち、本実施の形態では加工期間中の非判定区
間において電極位置が最終指令値に到達し、かつその加
工期間中に短絡が発生していないときに加工終了と判定
する。
【0049】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。仕上げ加工で
は、加工期間中に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡
大が起こり、加工液の粘性や気泡の圧力による加工反力
は大きく減少し、加工機本体の変形は小さくなる。とこ
ろで、加工期間中に短絡状態が発生すると極間制御系に
より短絡状態を回避するために加工間隙距離が広がるよ
うに電極を高速に引き上げ、加工状態が回復すると電極
を被加工物側に送り出すため、その際に加工機本体がの
けぞるように電極を伴って被加工物から遠ざかるように
変形する可能性がある。したがって、上述のような加工
期間中のある区間を非判定区間とし、その区間以外で電
極位置が所望の形状の最終指令値に到達した時点で、し
かもその加工期間中に短絡が発生していないときに加工
を終了するようにすれば、加工機本体が変形していない
状態で加工終了判別ができ、加工形状誤差の低減や加工
時間の増加を抑えることができる。
【0050】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、電極1または被加工物2の座標値が所定の指令値に
到達しており、かつ、その加工期間中に短絡が発生して
いないとき加工を終了と判定するものである。
【0051】つまり、加工機本体の変形が発生していな
い加工期間としてのジャンプダウン時間Jd内で電極1
または被加工物2の座標値が所定の指令値に到達し、こ
の間に短絡が発生せず電極1のZ軸方向への駆動がない
ときに加工を終了と判定される。このため、加工機本体
の変形が発生していないときに確実に加工の終了判定を
行うことができ、加工形状誤差を低減させ、追加工を減
らして加工時間の増加を抑えることができる。
【0052】実施の形態6.上記本発明の第5の実施の
形態の放電加工装置では、前述したように、電極1の面
積が大きくなるに従い、加工機本体がのけぞるように変
形する量は増え、放電が発生した後に変形が戻るのに要
する時間も長くなる。変形が戻るのに要する時間が長く
なるとジャンプダウン時間Jdが短い場合、加工機本体
の変形が戻る前にジャンプダウン時間Jdが終了しジャ
ンプ動作に移行することになる。この場合、加工形状の
誤差の低減や降下時間の増加を抑える効果は十分に得ら
れない。そこで、加工面積が大きい場合には、ジャンプ
ダウン時間Jdの最小値を大きくすることにより、加工
機本体の変形が戻る時間を確保する必要が生じる。
【0053】そこで、本発明の第6の実施の形態の放電
加工装置では図2に示すような構成とする。図7は本発
明の第6の実施の形態の放電加工装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。図において、個々の処理
ステップST1〜ST11,ST19〜ST21および処理ブロ
ックBL2は、実施の形態1に示したものと同じである。
ST22は短絡フラグをクリアする処理ステップ、ST23
は短絡状態が発生したかどうかを判断する処理ステッ
プ、ST24は短絡フラグをセットする処理ステップ、ST
25は短絡フラグがセットされているかどうかを判断す
る処理ステップである。
【0054】この実施の形態は第5の実施の形態の放電
加工装置の動作に処理ステップST100を追加したもの
であり、従来例の放電加工装置と比べて、特に加工時の
動作に特徴があるため、以下では加工時に限定して説明
を行う。まず、ST100において、加工を行う面積に関
する情報を得る。これは、面積の情報を作業者が入力す
る方法でもよいし、面積を自動で認識することができる
放電加工装置の場合にはそこで認識された結果でもよ
い。次に、ST100で得られた情報を考慮し、ST1にお
いて作業者により入力された加工パルス条件やジャンプ
動作条件や制御モードなどが初期設定される。前述した
ように制御モードは「加工」とする。ST20においては
加工期間内において加工終了を判定しない非判定区間を
設定する。ST2においては加工スタートの入力待ちを行
い、加工スタートを認識するとST3へ進む。ST3におい
ては、制御モードのチェックが行われる。制御モードは
「加工」であるから、ST4へ進む。ST4においては、加
工電源をONとし、電極と被加工物との間に加工パルス
供給を開始する。ST22においては短絡フラグをクリア
する。それと同時に、ST5においては、所定のジャンプ
ダウン時間を計測するためにタイマをスタートする。ST
6,ST7は、前述した極間制御の機能を実現する部分で
あり、極間電圧を検出し、指令値とその検出値とを比較
して偏差を求め、その偏差に応じて加工軌跡指令に基づ
いた電極移動指令を電極駆動装置に出力する。ST23に
おいては、短絡状態が発生したかどうかを判断し、もし
短絡状態が発生しているならばST24において短絡フラ
グをセットしてST21へ進む。もし、短絡状態が発生し
ていないならば、ST21へ進む。なお、ST23における
短絡発生の判断は、たとえばST6において検出した極間
電圧を参考に行うことができる。次に、ST21において
は、その処理時点がST20において設定された非判定区
間に属しているかどうかを判断する。もし、その処理時
点が非判定区間にないならば、ST8へ進む。もし、その
処理時点が非判定区間にあるならば、ST9へ進む。ST8
においては、現在の電極位置が最終指令値に到達したか
どうかの判断を行う。もし、到達していないならば、ST
9へ進む。もし、現在の電極位置が最終指令値に到達し
ているならば、さらにST25において短絡フラグがセッ
トされているかどうかを判断する。もし、短絡フラグが
セットされているならば、ST9へ進む。もし、短絡フラ
グがセットされていないならば、ST19で加工を終了す
る。ST9においては、ST5でスタートさせたタイマが所
定のジャンプダウン時間Jdになったかどうかをチェッ
クする。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間Jd
を越えていないならば、ST6へ戻る。もし、タイマが所
定のジャンプダウン時間Jdを越えているならば、ST1
0,ST11へ進み、従来と同じ処理が引き続き行われ
る。すなわち、本実施の形態では加工期間を電極1の面
積に関する情報に基づき設定し、その加工期間中の非判
定区間において電極位置が最終指令値に到達し、かつそ
の加工期間中に短絡が発生していないときに加工終了と
判定する。
【0055】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。仕上げ加工で
は、加工期間中に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡
大が起こり、加工液の粘性や気泡の圧力による加工反力
は大きく減少し、加工機本体の変形は小さくなる。とこ
ろで、加工期間中に短絡状態が発生すると極間制御系に
より短絡状態を回避するために加工間隙距離が広がるよ
うに電極を高速に引き上げ、加工状態が回復すると電極
を被加工物側に送り出すため、その際に加工機本体がの
けぞるように電極を伴って被加工物から遠ざかるように
変形する可能性がある。したがって、上述のような加工
期間中のある区間を非判定区間とし、その区間以外で電
極位置が所望の形状の最終指令値に到達した時点で、し
かもその加工期間中に短絡が発生していないときに加工
を終了するようにすれば、加工機本体が変形していない
状態で加工終了判別ができ、加工形状誤差の低減や加工
時間を最小限に抑えることができる。
【0056】ところで、上記実施の形態における放電加
工装置では、図7に示すST20の非判定区間を加工期間
中に1つ規定してもよく、また、加工期間中に複数規定
してもよい。
【0057】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、電極1または被加工物2の座標値が所定の指令値に
到達しており、かつ、その加工期間中に短絡が発生して
いないとき加工を終了と判定するものである。
【0058】つまり、電極1の面積、形状、材質、厚み
を考慮して設定された加工期間としてのジャンプダウン
時間Jdの最小値で電極1または被加工物2の座標値が
所定の指令値に到達し、この間に短絡が発生せず電極1
のZ軸方向への駆動がないときに加工を終了と判定され
る。このため、加工機本体の変形が発生していないとき
に確実に加工の終了判定を行うことができ、加工形状誤
差を低減させ、追加工を減らして加工時間を最小限に抑
えることができる。
【0059】実施の形態7.以下、本発明の第7の実施
の形態について説明する。図8は第7の実施の形態の放
電加工装置の動作を説明するためのフローチャートであ
る。図において、個々の処理ステップST1〜ST11,ST
19および処理ブロックBL2は、実施の形態1に示した
ものと同じである。ST26は到達フラグおよび無効フラ
グをクリアする処理ステップ、ST27は到達フラグをセ
ットする処理ステップ、ST28は到達フラグがセットさ
れているかどうかを判断する処理ステップ、ST29は無
効フラグをセットする処理ステップ、ST30は無効フラ
グがセットされているかどうかを判断する処理ステッ
プ、ST31は到達フラグがセットされているかどうかを
判断する処理ステップである。なお、本実施の形態の放
電加工装置の構成については図10の従来装置と同様の
構成であり、その説明を省略する。
【0060】この実施の形態は従来例の放電加工装置と
比べて、特に加工時の動作に特徴があるため、以下では
加工時に限定して説明を行う。まず、ST1において作業
者により入力された加工パルス条件やジャンプ動作条件
や制御モードなどが初期設定される。前述したように制
御モードは「加工」とする。ST2においては加工スター
トの入力待ちを行い、加工スタートを認識するとST3へ
進む。ST3においては、制御モードのチェックが行われ
る。制御モードは「加工」であるから、ST4へ進む。ST
4においては、加工電源をONとし、電極と被加工物と
の間に加工パルス供給を開始する。ST26においては、
到達フラグおよび無効フラグをクリアする。それと同時
に、ST5においては、所定のジャンプダウン時間を計測
するためにタイマをスタートする。ST6,ST7は、前述
した極間制御の機能を実現する部分であり、極間電圧を
検出し、指令値とその検出値とを比較して偏差を求め、
その偏差に応じて加工軌跡指令に基づいた電極移動指令
を電極駆動装置に出力する。次に、ST8においては、現
在の電極位置が最終指令値に到達したかどうかを判断す
る。もし、現在の電極位置が最終指令値に到達している
ならば、ST27において到達フラグをセットし、ST9へ
処理が進む。もし、電極位置が最終指令値に到達してい
ないならば、ST28へ進む。ST28においては、到達フ
ラグがセットされているかどうかを判断する。もし、到
達フラグがセットされていないならば、ST9へ処理が進
む。もし、到達フラグがセットされているならば、ST2
9において無効フラグをセットし、ST9へ進む。ST9に
おいては、ST5でスタートさせたタイマが所定のジャン
プダアウン時間Jdになったかどうかをチェックする。
もし、タイマが所定のジャンプダウン時間Jdを越えて
いないならば、ST6へ戻る。もし、タイマが所定のジャ
ンプダウン時間Jdを越えているならば、ST30へ進
む。ST30においては、無効フラグがセットされている
かどうかを判断する。もし、無効フラグがセットされて
いるならば、ST10,ST11へ進む。もし、無効フラグ
がセットされていないならば、ST31へ進む。ST31に
おいては、到達フラグがセットされているかどうかを判
断する。もし、到達フラグがセットされていないなら
ば、ST10,ST11へ進む。もし、到達フラグがセット
されているならば、ST19で加工を終了する。すなわ
ち、本実施の形態では、加工期間内に電極位置が最終指
令値に到達した後、その加工期間内の最後の時点まで電
極位置が最終指令値に留まるときに加工終了と判定す
る。
【0061】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。このとき、加工
機本体はのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるような変形とうつむくように電極を伴って被加工物
に近づくような変形を繰り返すが、加工間隙距離の増加
と共に変形量は減少する。仕上げ加工では、加工期間中
に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡大が起こり、加
工液の粘性や気泡の圧力による加工反力は大きく減少
し、加工期間の最後では加工機本体の変形は小さくな
る。したがって、加工期間中に電極位置が最終指令値に
到達した後、その加工期間の最後の時点まで電極位置が
最終指令値に留まるときに加工を終了するようにすれ
ば、加工機本体が変形していない状態で加工終了判別が
でき、加工形状誤差の低減や加工時間の増加を抑えるこ
とができる。
【0062】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、電極1と被加工物2との間隙に加工液3を供給し、
電極1と被加工物2との両者に周期的な相対運動である
ジャンプ動作を与えるとともに加工パルスを供給して被
加工物2を放電加工するものにおいて、ジャンプ動作か
ら復帰して次のジャンプ動作を開始するまでの加工期間
としてのジャンプダウン時間Jd内で電極1または被加
工物2の座標値が一度所定の指令値に到達した後、前記
座標値が加工期間内の最後の時点まで前記指令値に留ま
るとき加工を終了と判定するものである。
【0063】つまり、加工機本体の変形が発生していな
い加工期間としてのジャンプダウン時間Jd内で電極1
または被加工物2の座標値が一度所定の指令値に到達し
た後、最後の時点まで指令値に留まるとき確実に加工の
終了判定を行うことができ、加工形状誤差を低減させ、
追加工を減らして加工時間の増加を抑えることができ
る。
【0064】実施の形態8.上記本発明の第7の実施の
形態の放電加工装置では、前述したように、電極1の面
積が大きくなるに従い、加工機本体がのけぞるように変
形する量は増え、放電が発生した後に変形が戻るのに要
する時間も長くなる。変形が戻るのに要する時間が長く
なるとジャンプダウン時間Jdが短い場合、加工機本体
の変形が戻る前にジャンプダウン時間Jdが終了しジャ
ンプ動作に移行することになる。この場合、加工形状の
誤差の低減や降下時間の増加を抑える効果は十分に得ら
れない。そこで、加工面積が大きい場合には、ジャンプ
ダウン時間Jdの最小値を大きくすることにより、加工
機本体の変形が戻る時間を確保する必要が生じる。
【0065】そこで、本発明の第8の実施の形態の放電
加工装置では図2に示すような構成とする。図9は第8
の実施の形態の放電加工装置の動作を説明するためのフ
ローチャートである。図において、個々の処理ステップ
ST1〜ST11,ST19および処理ブロックBL2は、実施
の形態1に示したものと同じである。ST26は到達フラ
グおよび無効フラグをクリアする処理ステップ、ST27
は到達フラグをセットする処理ステップ、ST28は到達
フラグがセットされているかどうかを判断する処理ステ
ップ、ST29は無効フラグをセットする処理ステップ、
ST30は無効フラグがセットされているかどうかを判断
する処理ステップ、ST31は到達フラグがセットされて
いるかどうかを判断する処理ステップである。
【0066】この実施の形態は第7の実施の形態の放電
加工装置の動作に処理ステップST100を追加したもの
であり、従来例の放電加工装置と比べて、特に加工時の
動作に特徴があるため、以下では加工時に限定して説明
を行う。まず、ST100において、加工を行う面積に関
する情報を得る。これは、面積の情報を作業者が入力す
る方法でもよいし、面積を自動で認識することができる
放電加工装置の場合にはそこで認識された結果でもよ
い。次に、ST100で得られた情報を考慮し、ST1にお
いて作業者により入力された加工パルス条件やジャンプ
動作条件や制御モードなどが初期設定される。前述した
ように制御モードは「加工」とする。ST2においては加
工スタートの入力待ちを行い、加工スタートを認識する
とST3へ進む。ST3においては、制御モードのチェック
が行われる。制御モードは「加工」であるから、ST4へ
進む。ST4においては、加工電源をONとし、電極と被
加工物との間に加工パルス供給を開始する。ST26にお
いては、到達フラグおよび無効フラグをクリアする。そ
れと同時に、ST5においては、所定のジャンプダウン時
間を計測するためにタイマをスタートする。ST6,ST7
は、前述した極間制御の機能を実現する部分であり、極
間電圧を検出し、指令値とその検出値とを比較して偏差
を求め、その偏差に応じて加工軌跡指令に基づいた電極
移動指令を電極駆動装置に出力する。次に、ST8におい
ては、現在の電極位置が最終指令値に到達したかどうか
を判断する。もし、現在の電極位置が最終指令値に到達
しているならば、ST27において到達フラグをセット
し、ST9へ処理が進む。もし、電極位置が最終指令値に
到達していないならば、ST28へ進む。ST28において
は、到達フラグがセットされているかどうかを判断す
る。もし、到達フラグがセットされていないならば、ST
9へ処理が進む。もし、到達フラグがセットされている
ならば、ST29において無効フラグをセットし、ST9へ
進む。ST9においては、ST5でスタートさせたタイマが
所定のジャンプダアウン時間Jdになったかどうかをチ
ェックする。もし、タイマが所定のジャンプダウン時間
Jdを越えていないならば、ST6へ戻る。もし、タイマ
が所定のジャンプダウン時間Jdを越えているならば、
ST30へ進む。ST30においては、無効フラグがセット
されているかどうかを判断する。もし、無効フラグがセ
ットされているならば、ST10,ST11へ進む。もし、
無効フラグがセットされていないならば、ST31へ進
む。ST31においては、到達フラグがセットされている
かどうかを判断する。もし、到達フラグがセットされて
いないならば、ST10,ST11へ進む。もし、到達フラ
グがセットされているならば、ST19で加工を終了す
る。すなわち、本実施の形態では、加工期間を電極1の
面積に関する情報に基づき設定し、その加工期間内に電
極位置が最終指令値に到達した後、その加工期間内の最
後の時点まで電極位置が最終指令値に留まるときに加工
終了と判定する。
【0067】前述したように、ジャンプ動作から加工に
切り替えた後は、加工液の粘性や気泡の圧力により加工
機本体がのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるように変形している。そして、放電が続くと、加工
間隙に放電くずが徐々に蓄積され、極間制御系の働きに
よりすこしずつ加工間隙距離が広がる。このとき、加工
機本体はのけぞるように電極を伴って被加工物から遠ざ
かるような変形とうつむくように電極を伴って被加工物
に近づくような変形を繰り返すが、加工間隙距離の増加
と共に変形量は減少する。仕上げ加工では、加工期間中
に5〜15μm程度の加工間隙距離の拡大が起こり、加
工液の粘性や気泡の圧力による加工反力は大きく減少
し、加工期間内の最後では加工機本体の変形は小さくな
る。したがって、加工期間中に電極位置が最終指令値に
到達した後、その加工期間内の最後の時点まで電極位置
が最終指令値に留まるときに加工を終了するようにすれ
ば、加工機本体が変形していない状態で加工終了判別が
でき、加工形状誤差の低減や加工時間を最小限に抑える
ことができる。
【0068】このように、本実施の形態の放電加工装置
は、加工期間としてのジャンプダウン時間Jdの最小値
を電極1の面積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条
件に基づき設定し、加工期間内で電極1または被加工物
2の座標値が一度所定の指令値に到達した後、前記座標
値が加工期間内の最後の時点まで前記指令値に留まると
き加工を終了と判定するものである。
【0069】つまり、加工期間としてのジャンプダウン
時間Jdの最小値が電極1の面積、形状、材質、厚みを
考慮し、電極1または被加工物2の座標値が一度所定の
指令値に到達した後、最後の時点まで指令値に留まるよ
うに設定されることで、加工機本体が変形する期間を除
いて電極1または被加工物2の座標値が所定の指令値に
到達するようにジャンプダウン時間Jdの長さが適切に
設定される。これにより、必要最小限の長さのジャンプ
ダウン時間Jdで加工機本体の変形が発生していないと
きに確実に加工の終了判定を行うことができ、加工形状
誤差を低減させ、追加工を減らして加工時間を最小限に
抑えることができる。
【0070】
【発明の効果】以上のように、請求項1の放電加工装置
によれば、電極と被加工物との間隙に加工液を供給し、
電極と被加工物との両者に周期的な相対運動であるジャ
ンプ動作を与えるとともに加工パルスを供給して被加工
物を放電加工する放電加工装置において、ジャンプ動作
から復帰して次のジャンプ動作を開始するまでの加工期
間内のある指定された区間以外で電極または被加工物の
座標値が所定の指令値に到達したとき、すなわち加工機
本体の変形が発生していないときに加工の終了判定を行
うので、加工形状誤差を低減させ、追加工を減らして加
工時間の増加を抑えるという効果がある。
【0071】請求項2の放電加工装置によれば、第1の
放電加工装置において、加工期間の最小値を電極の面
積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設
定し、加工期間内のある指定された区間以外で電極また
は被加工物の座標値が所定の指令値に到達したとき、す
なわち加工機本体の変形が発生していないときに加工の
終了判定を行うので、加工形状誤差を低減させ、追加工
を減らして加工時間を最小限に抑えるという効果があ
る。
【0072】請求項3の放電加工装置によれば、電極と
被加工物との間隙に加工液を供給し、電極と被加工物と
の両者に周期的な相対運動であるジャンプ動作を与える
とともに加工パルスを供給して被加工物を放電加工する
放電加工装置において、ジャンプ動作から復帰して次の
ジャンプ動作を開始するまでの加工期間の最小値を電極
の面積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づ
き設定し、加工期間内の最後の時点で電極または被加工
物の座標値が所定の指令値に到達したとき、すなわち加
工機本体の変形が発生していないときに加工の終了判定
を行うので、加工形状誤差を低減させ、追加工を減らし
て加工時間の増加を抑えるという効果がある。
【0073】請求項4の放電加工装置によれば、第3の
放電加工装置において、加工期間の最小値を電極の面
積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設
定し、加工期間内の最後の時点で電極または被加工物の
座標値が所定の指令値に到達したとき、すなわち加工機
本体の変形が発生していないときに加工の終了判定を行
うので、加工形状誤差を低減させ、追加工を減らして加
工時間を最小限に抑えるという効果がある。
【0074】請求項5の放電加工装置によれば、第1乃
至第4の何れか1つの放電加工装置において、電極また
は被加工物の座標値が所定の指令値に到達しており、か
つ、その加工期間中に短絡が発生していないとき、すな
わち加工機本体の変形が発生していないときに加工の終
了判定を行うので、加工形状誤差を低減させ、追加工を
減らして加工時間の増加を抑えるという効果がある。
【0075】請求項6の放電加工装置によれば、電極と
被加工物との間隙に加工液を供給し、電極と被加工物と
の両者に周期的な相対運動であるジャンプ動作を与える
とともに加工パルスを供給して被加工物を放電加工する
放電加工装置において、ジャンプ動作から復帰して次の
ジャンプ動作を開始するまでの加工期間の最小値を電極
の面積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づ
き設定し、加工期間内で電極または被加工物の座標値が
一度所定の指令値に到達した後、座標値が加工期間内の
最後の時点まで指令値に留まるとき、すなわち加工機本
体の変形が発生していないときに加工の終了判定を行う
ので、加工形状誤差を低減させ、追加工を減らして加工
時間の増加を抑えるという効果がある。
【0076】請求項7の放電加工装置によれば、第6の
放電加工装置において、加工期間の最小値を電極の面
積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設
定し、加工期間内で電極または被加工物の座標値が一度
所定の指令値に到達した後、座標値が加工期間内の最後
の時点まで指令値に留まるとき、すなわち加工機本体の
変形が発生していないときに加工の終了判定を行うの
で、加工形状誤差を低減させ、追加工を減らして加工時
間を最小限に抑えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図2】 本発明の第2の実施の形態の放電加工装置を
示す構成図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図4】 本発明の第3の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図5】 本発明の第4の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図6】 本発明の第5の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図7】 本発明の第6の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図8】 本発明の第7の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図9】 本発明の第8の実施の形態の放電加工装置の
動作を表すフローチャートである。
【図10】 従来の放電加工装置を示す構成図である。
【図11】 従来の放電加工装置の動作を表すブロック
図である。
【図12】 従来の放電加工装置の実稼動における機械
的諸特性を表す説明図である。
【図13】 従来の放電加工装置におけるジャンプ動作
時の電極移動速度制御を示す説明図である。
【図14】 従来の放電加工装置におけるジャンプ動作
時と加工時の主軸変位を模式的に表す説明図である。
【図15】 従来の放電加工装置の動作を表す処理手順
を示すフローチャートである。
【図16】 従来の放電加工装置の機械的諸特性を表す
説明図である。
【符号の説明】
1 電極、2 被加工物、3 加工液、ST20 非判定
区間を設定する処理ステップ、ST21 非判定区間に属
するのかどうかを判断する処理ステップ、ST22 短絡
フラグをクリアする処理ステップ、ST23 短絡状態が
発生したかどうかを判断する処理ステップ、ST24 短
絡フラグをセットする処理ステップ、ST25 短絡フラ
グがセットされているかどうかを判断する処理ステッ
プ、ST26到達フラグおよび無効フラグをクリアする処
理ステップ、ST27 到達フラグをセットする処理ステ
ップ、ST28 到達フラグがセットされているかどうか
を判断する処理ステップ、ST29 無効フラグをセット
する処理ステップ、ST30無効フラグがセットされてい
るかどうかを判断する処理ステップ、ST31 到達フラ
グがセットされているかどうかを判断する処理ステッ
プ、ST100 面積情報を入力する処理ステップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 英孝 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山本 政博 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と被加工物との間隙に加工液を供給
    し、前記電極と前記被加工物との両者に周期的な相対運
    動であるジャンプ動作を与えるとともに加工パルスを供
    給して前記被加工物を放電加工する放電加工装置におい
    て、 ジャンプ動作から復帰して次のジャンプ動作を開始する
    までの加工期間内のある指定された区間以外で前記電極
    または前記被加工物の座標値が所定の指令値に到達した
    とき加工終了と判定することを特徴とする放電加工装
    置。
  2. 【請求項2】 前記加工期間の最小値を前記電極の面
    積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設
    定し、前記加工期間内のある指定された区間以外で前記
    電極または前記被加工物の座標値が所定の指令値に到達
    したとき加工終了と判定することを特徴とする請求項1
    に記載の放電加工装置。
  3. 【請求項3】 電極と被加工物との間隙に加工液を供給
    し、前記電極と前記被加工物との両者に周期的な相対運
    動であるジャンプ動作を与えるとともに加工パルスを供
    給して前記被加工物を放電加工する放電加工装置におい
    て、 ジャンプ動作から復帰して次のジャンプ動作を開始する
    までの加工期間内の最後の時点で前記電極または前記被
    加工物の座標値が所定の指令値に到達したとき加工終了
    と判定することを特徴とする放電加工装置。
  4. 【請求項4】 前記加工期間の最小値を前記電極の面
    積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設
    定し、前記加工期間内の最後の時点で前記電極または前
    記被加工物の座標値が所定の指令値に到達したとき加工
    終了と判定することを特徴とする請求項3に記載の放電
    加工装置。
  5. 【請求項5】 前記電極または前記被加工物の座標値が
    所定の指令値に到達しており、かつ、その加工期間中に
    短絡が発生していないとき加工終了と判定することを特
    徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の放
    電加工装置。
  6. 【請求項6】 電極と被加工物との間隙に加工液を供給
    し、前記電極と前記被加工物との両者に周期的な相対運
    動であるジャンプ動作を与えるとともに加工パルスを供
    給して前記被加工物を放電加工する放電加工装置におい
    て、 ジャンプ動作から復帰して次のジャンプ動作を開始する
    までの加工期間内で前記電極または前記被加工物の座標
    値が一度所定の指令値に到達した後、前記座標値が前記
    加工期間内の最後の時点まで前記指令値に留まるとき加
    工終了と判定することを特徴とする放電加工装置。
  7. 【請求項7】 前記加工期間の最小値を前記電極の面
    積、形状、材質、厚みのうち1つ以上の条件に基づき設
    定し、前記加工期間内で前記電極または前記被加工物の
    座標値が一度所定の指令値に到達した後、前記座標値が
    前記加工期間内の最後の時点まで前記指令値に留まると
    き加工終了と判定することを特徴とする請求項6に記載
    の放電加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002055249A1 (fr) * 2001-01-09 2002-07-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif d'usinage par electro-erosion

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