JP3103675B2 - 放電加工方法およびその装置 - Google Patents

放電加工方法およびその装置

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JP3103675B2
JP3103675B2 JP04193326A JP19332692A JP3103675B2 JP 3103675 B2 JP3103675 B2 JP 3103675B2 JP 04193326 A JP04193326 A JP 04193326A JP 19332692 A JP19332692 A JP 19332692A JP 3103675 B2 JP3103675 B2 JP 3103675B2
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武則 原田
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工具電極と被加工物と
の極間の状態を検出し、この検出結果に基づいて加工条
件を変更制御し、安定した放電加工を行えるようにした
放電加工方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工具電極と被加工物との両極間の状態
(放電間隙の状態)を所定の状態に維持することによっ
て安定した加工を行えるようにするために、従来は、極
間の電圧または電流を検出し、この検出値を予め設定さ
れた基準値と比較し、この比較結果に基づいて、たとえ
ばゲートのオン時間、ゲートのオフ時間、平均加工電流
値等の電気的加工条件を随時変更し、これによって、作
業者が設定した所望の電気的加工条件を維持するように
なされてきた。
【0003】さらに、全体の加工工程を数工程に分割
し、その工程ごとに、予め記憶されている加工条件のデ
ータ群の中から、自動的にまたは作業者が手動で適する
加工条件を選択して設定するようにし、これによって、
加工速度をより速くし、しかも安定した加工を維持でき
るようにしている。
【0004】ところで、上記従来の制御方法において、
加工が充分に進んでいる段階または工具電極が単純形状
である場合には、加工状態を大きく損ねることが少ない
が、加工部における工具電極と被加工物との対向面積の
変化が複雑であると、極間状態が著しく変化し、この場
合には充分な対応ができず、安定した加工を実現するこ
とが困難である。特に、被加工物が全く未加工である放
電開始直後において、作業者が初期に設定した最終的な
所望の電気的加工条件で加工すると、平均加工電流値が
大きすぎる等、不適当な加工条件で加工が行なわれるこ
とになり、加工状態は極めて不安定であり、したがっ
て、単に、極間の電圧または電流を検出して基準値と合
致するように制御しただけでは、微妙な変化に精度よく
対応することができない。
【0005】また、予め電気的加工条件を荒、中、仕上
げ等の各加工工程で設定し、単にその工程を変更する制
御によって加工すると、適切な加工条件を選択、設定す
るのに、時間を要するばかりでなく、上記設定に誤りが
ある場合は加工に致命的支障を与えることになる。
【0006】図5は、上記問題を解決するべく、特願平
2−214146号で提案されている従来の放電加工装
置の構成図である。
【0007】この従来装置において、工具電極1と被加
工物2とは、加工用電源9に接続されるとともに、X軸
駆動モータ4、Y軸駆動モータ5、Z軸駆動モータ6に
よって相対移動される。放電加工に先立って、目的の加
工に適した加工条件、たとえば、ゲートのオン時間、オ
フ時間、電源電圧、サーボ基準電圧等の値のほかに、工
具電極1と被加工物2との材質等が設定手段101を介
して設定される。
【0008】極間状態検出手段102は、加工中の加工
電圧または加工電流を検出するものであり、この検出値
は極間状態比較手段103によって所定の基準値と比較
され、この比較値は駆動制御手段104と加工条件制御
手段105aとに送られる。駆動制御手段104は、入
力した比較値に基づいて駆動用の制御値に変換し、Z軸
駆動モータ6を回転させて所定量、加工ヘッド部3を前
進または後退させる。このときに、位置検出装置7によ
る測定値に応じて、所定量、移動後の工具電極1をジャ
ンプ動作させる。この移動後の工具電極1の位置が認知
されているので、工具電極1と被加工物2との間隙が適
正な距離に維持されるとともに、所定時間で加工が進ん
だ距離である加工進展距離が計測される。
【0009】また、加工条件制御手段105aは、極間
状態比較手段103が出力した比較値に基づいて電気的
加工条件を変更し、加工条件変更設定手段107に新た
な加工条件設定の指令を行い、あるいは加工パルス発生
装置106にその変更値を送り、極間の状態を良好に維
持するようになされている。加工条件変更設定手段10
7は、上記制御系とは別に、加工前または加工中に作業
者が適宜所望の電気的加工条件を設定または変更できる
ように設けられたものであり、かつ加工制御手段105
aの指令に応じて新たな加工条件を設定するものであ
る。記憶手段111には、複数の加工条件の組合わせと
加工要素データのテーブルとが記憶されている。
【0010】この従来装置において、作業者は、設定手
段101を介して、ゲートのオン時間TON、ゲートの
オフ時間TOFF、最大平均加工電流値ImMAX 、最少
平均加工電流値ImMIN 、電流波高値IP、最大電流密
度Id、加工条件の変化率を表わす加工条件変化率α、
加工形態および加工液の使用方法によって決定される安
全率βの値を設定する。NC装置はこれら作業者の設定
に基づき、記憶手段111内の加工条件および加工要素
データのテーブルに応じて設定された最小平均加工電流
値ImMIN に対応する加工条件の組合せを抽出し、これ
を最初の加工条件として設定する。上記各設定を終了し
た後、最初の加工条件による加工が開始される。
【0011】この場合、上記演算結果から、基準加工進
展速度Frが演算される。なお、基準加工進展速度Fr
は、安全な加工を行うことができる基本の単位時間当た
りの加工進行距離を示すものである。
【0012】 Im(i+1) =Im・α(アンペア)…(1) Im(i+1) は、現在使用されている平均加工電流Imの
次の段階の平均加工電流を示すものであり、現在の平均
加工電流Imに、作業者が設定した変化率αを掛けたも
のである。そして、(1)式で求めた次の段階の平均加
工電流Im(i+1) と、既に設定さた工具電極1の材質
と、既に設定さた被加工物2の材質とをパラメータとし
て決定される最大電流密度Idに基づいて、安定加工可
能な次の工具電極1の横断面の最小面積SMIN を以下の
ように求める。
【0013】 SMIN =Im(i+1) /Id(平方センチメートル)…(2) さらに、上記次の段階の平均加工電流値Im(i+1) に対
応する体積加工速度Vfを記憶手段111内の加工条
件、加工要素データのテーブルから抽出し、体積加工速
度Vfと(2)式とで求められた最小面積SMIN と、予
め設定された安全率βとによって、以下のように基準加
工進展速度Frを求める。
【0014】 Fr=β・Vf/SMIN (mm/mim)…(3) 上記次の段階の平均加工電流Im(i+1) 、安定加工可能
な最少面積SMIN 、基準加工進展速度Frを、以後、制
御変数と総称する。基準加工進展速度Frと現在の加工
進展速度Fとを比較し、現在の加工進展速度Fの値が基
準加工進展速度Frの値よりも小さくなったときに、一
段階が終了したと判断し、(1)式によって、次の段階
の平均加工電流Im(i+1) が求められ、上記次の段階の
平均加工電流Im(i+1) に対応する加工条件の組合わせ
が、加工条件、加工要素データのテーブルから抽出さ
れ、この抽出された加工条件に変更して次の段階に進
む。
【0015】設定された最大平均加工電流ImMAX に到
達するまで、上記動作を実行することによって、平均加
工電流値を段階的に増加させる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記従来装置におい
て、検出された極間電圧または極間電流は極めて短期間
に得られたデータであり、このように極めて短時間に検
出された電圧値または電流値は、外乱等の影響によっ
て、しばしば極間の実際の状態とは異なる値を示す。し
たがって、全体の加工状態として実際には不安定である
とはいえない加工状態であって、加工精度等に影響を及
ぼさない程度の加工状態について、不安定な状態である
と誤って判断し、加工条件を不必要に変更するという問
題がある。
【0017】また、基準加工進展速度と現在の加工進展
速度とを比較した結果のみによって、加工条件を直ちに
変更するので、実際には加工条件の変更が不要またはむ
しろ加工条件の変更を行なわない方がよい場合において
も、加工条件の変更が行なわれるので、作業の能率を低
下させ、場合によっては加工状態を維持することが困難
になる場合があるという問題がある。
【0018】さらに、加工条件の変更は急激に行なわれ
るので、加工条件の変更時に、良好な加工状態が損なわ
れ、加工進展速度や平均加工電圧、平均加工電流が変化
し、制御を正確に行うことができなくなり、放電加工の
中断や失敗を招くという問題がある。
【0019】本発明は、加工開始時における被加工物に
対するいわゆる工具電極の喰い付きがよく、加工の初期
においても安定した加工を維持でき、また、実際の加工
状態に応じた加工条件の変更が行えるようになり、自動
運転による加工を行っても、安全で高速な加工を容易に
行える放電加工方法およびその装置を提供することを目
的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、極間状態の検
出値を一定時間でサンプリングし、このサンプリングの
結果に基づいて、予め定められた複数の評価関数式の1
つを選択し、加工の評価値によって加工状態を判断する
ものであり、また、適切な加工状態の判断に基づいて適
切な加工速度を算出し、これをもとに電気的加工条件の
変更を決定するとともに、工具電極の上昇または下降を
併用するものである。さらに、本発明は、1段階の変更
量をさらに細分化し、極めて緩やかに加工条件の変更を
行なうものである。
【0021】
【作用】本発明は、極間状態の検出値を一定時間でサン
プリングし、このサンプリングの結果に基づいて、基準
状態に対する偏差状態値を得て加工状態を判断するの
で、適切な加工状態を認知することが可能になる。ま
た、適切な加工状態の判断に基づいて適切な加工速度を
算出し、これをもとに電気的加工条件の変更を決定する
とともに、工具電極の上昇または下降を併用することに
よって、不要な電気的加工条件の変更を行なうことを回
避する。さらに、1段階の変更量をさらに細分化し、極
めて緩やかに加工条件の変更を行なうことによって、適
切な制御状態を維持し得る。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す放電加工装
置の基本的構成図である。なお、この実施例において、
図5に示す従来例における部材と同一の部材については
同一の符号を付してある。
【0023】この実施例において、工具電極1と被加工
物2とはモータ4、5、6によって相対移動され、間隙
に放電エネルギーを供給する電力供給手段である加工用
電源装置9から工具電極1と被加工物2との間に放電電
圧が印加され、被加工物2に所望の形状の加工がなされ
る。設定手段101は、図示しない入力部と記憶部とを
有し、作業者は設定手段101を介してゲートのオン時
間、オフ時間、ピーク電流値(平均加工電流値)、電源
電圧、サーボ基準電圧等の電気的加工条件、工具電極1
の材質、被加工物2の材質、加工液噴流の有無等の加工
条件および所望の体積加工速度等の加工要素、さらに最
大電流密度、加工条件変化率等の制御演算を行なうため
に必要なパラメータを入力し、記憶される。もちろん、
上記加工条件は設定手段101によらず、NCプログラ
ム等の媒体を使用して予め設定するようにしてもよい。
【0024】また、たとえば、最大電流密度は、主とし
て工具電極1や被加工物2の材質によって決定される単
位面積当りの電流値であり、最大電流密度や加工条件変
換率等の演算に必要なパラメータは作業者の入力によら
ず、複数の対応するデータを記憶装置に予め記憶させて
おき、工具電極1の材質や被加工物2の材質等を入力す
ることとし、その材質に対応する記憶値を自動的に選択
して決定するようにしてもよい。その他の設定値につい
ても上記のように入力、設定すればよい。
【0025】上記のように設定された値に基づいて、加
工制御手段105において加工開始時の最初の段階の加
工条件が、記憶手段111の加工条件および加工要素デ
ータのテーブルから選択、設定されるとともに、上記制
御変数が算出される。極間状態検出手段102は極間電
圧または極間電流を検出するものであり、上記極間の検
出値はサンプリング手段108に送られる。サンプリン
グ手段108は、記憶手段201〜202を備えてお
り、各アドレスが演算処理装置203に接続されてい
る。演算処理装置203は、上記極間電圧または極間電
流の検出値を一旦、記憶手段202に記憶させる。また
演算処理装置203は、上記極間の検出値に応じて、回
数として記憶手段201のいくつかあるアドレスの内、
1つのアドレスに割り当て、該当するアドレスを加算す
る。
【0026】すなわち、演算処理装置203は、上記極
間の検出値に応じて、記憶手段201の該当アドレスか
ら適宜、記憶値を読み込んで検出回数を加算し、上記演
算の結果を、記憶値を読み込んだアドレスへ送り、再び
記憶させる。つまり、検出回数データが加算され極間の
検出値のヒストグラムを作成することになる。
【0027】図6は、上記ヒストグラムの例を示す図で
あり、図中、A〜Hは記憶手段201におけるアドレス
を示す。また、記憶手段201の上記所定のアドレス以
外のアドレスに、所定期間中の検出の総回数が加算され
記憶されている(サンプリング時間はたとえば500ms
ec程度でよい)。所定時間経過後に、演算処理装置20
3は、各アドレスに対応した各検出回数および検出総回
数を評価値演算手段110へ転送する。記憶装置202
には検出値が記憶され検出値の平均値を求めるときなど
に該データを使用できるようになっている。上記サンプ
リング周期は、図示しないタイマ回路等で計測される。
【0028】なお、記憶手段201、202は、必要な
アドレスを有していればよく、記憶手段の数に制限がな
い。また、上記態様のサンプリング手段の代わりに、た
とえば、得られた値を加算する計数器等の他の構成を採
用するようにしてもよい。
【0029】評価値演算手段110は、上記サンプリン
グの結果に基づき、所定の演算式を用いて加工状態を判
断するための評価値を求め、この評価値は、加工制御手
段105へ送られて工具電極1のジャンプ動作の要否ま
たは加工条件の変更の有無が判断される。加工条件制御
手段105は、上記判断に応じて工具電極1にジャンプ
動作を行わせるため、駆動制御手段104にジャンプ制
御の指令信号を送るものである。駆動制御手段104
は、ジャンプ制御の指令が変更されるまで所定間隔でジ
ャンプ動作を行わせる。
【0030】一方、加工条件の変更を行なう場合は、記
憶手段111に予め記憶された加工条件および加工要素
データのテーブルから、適切な加工条件値および加工要
素値を呼び出し、上記値を指令値に変換して加工条件変
更手段107に新しい加工条件を設定し、間隙に供給さ
れる放電エネルギーを制御する加工パルス発生設定装置
106へ上記指令値を送り、加工条件を変更する。な
お、本実施例では、加工条件制御手段105、サンプリ
ング手段108および評価値演算手段110の演算部は
各々分けて説明したが、これらを1つの演算装置で行う
ようにしてもよい。
【0031】上記テーブルにはゲートのオン時間、ゲー
トのオフ時間、ピーク電流値(あるいは平均加工電流
値)、体積加工速度等が小さい順に記憶されている。こ
れらの条件の組み合わせは必要に応じて作成されるもの
で、既述した種々の加工条件または加工要素を用いて、
上記以外の様々なテーブルを作成することができる。な
お、この場合、駆動制御手段104およびサンプリング
手段108から得られたデータは、加工状態記憶手段1
12に記憶され、再度評価判断のデータとして使用でき
るようになされている。
【0032】以上のような制御は所定間隔をおいて反復
して行なわれるものであり、したがって、上記実施例で
は、たとえば加工制御手段105内に図示しないタイマ
インタラプトを設け、所定時間を予め設定しておく。こ
の所定時間は、上記サンプリングによる放電状態の評価
値演算または基準加工進展速度の算出が行なわれるのに
最低限不可欠な演算時間であり、さらに加工条件の変更
が有効に作用する時間が考慮され、たとえば0.5秒等
設定されていればよい。
【0033】図2は、本発明の方法の概要を説明するフ
ローチャートであり、図3、図4は、図2に示すフロー
チャートの一部を詳細に説明するフローチャートであ
る。
【0034】まず、作業者は、ゲートのオン時間TO
N、ゲートのオフ時間TOFF、サーボ基準電圧、電源
電圧、電流波高値IP、工具電極の材質、被加工物の材
質、工具電極径、加工液噴流の有無、加工液吸引の有
無、加工形態、最大平均加工電流ImMAX 、最大電流密
度Id、体積加工速度、面粗度、工具電極消耗度等の加
工条件および加工要素を、設定手段101を介してに設
定する。これと同時に、徐々に加工条件を変化させてい
く際の変化度を表わす加工条件変化率αおよび加工の失
敗がない程度の基準加工進展速度を求めるための演算係
数となる加工に対する安全率βを設定する(M1)。
【0035】なお、上記最大平均加工電流ImMAX 、最
大電流密度Id、変化率α、安全率βについては、設定
済みの電流波高値や工具電極の材質等の加工条件等に基
づいて上記加工条件に対応する値を予め記憶しておき、
上記加工条件の設定に伴って自動的に選択設定されるよ
うに構成してもよい。
【0036】また、上記変化率αは、加工条件の変更の
度合を決定するものであり、その変化率αが小さい程、
緩やかになり、一般に変化率αが小さい程、安定した加
工を実行し得るが、極端に小さい場合は加工時間を必要
以上に要することになる。したがって、変化率αは、工
具電極の材質、被加工物の材質、加工形状等を参照して
決定される。また、上述したように安全率βは、基準加
工進展速度Frを算出する際に使用される演算係数であ
り、抜き加工や底付加工または輪郭加工等の加工形態
と、加工液噴流の使用の有無または加工液吸引処理使用
の有無等の液処理形態によって判断される。安全率β
は、上記加工形態と加工液処理形態とに応じて、0.3
〜0.8程度の範囲内で決定されるのが望ましい。
【0037】上記作業完了後、NC装置において、上記
設定された加工条件または加工要素のデータに基づい
て、初期加工電流Im0を含む最初の加工条件を、予め
作成され記憶されている加工条件および加工要素データ
のテーブルから適値を選択して決定する。なお、平均加
工電流Im0としては、加工開始直後の加工面積が狭い
程、小さな値が選択されることになる(M2)。
【0038】その後、現在加工における次の段階の平均
加工電流Im(i+1) 、安全加工可能な加工面積SMIN 、
基準加工進行速度Frの算出は、従来とほぼ同様に以下
のように演算される(M3)。
【0039】 Im(i+1) =Im・α(アンペア)…(4) Im(i+1) =Im+α(アンペア)…(4)’ 高い平均加工電流値の範囲内で行なう荒加工、特に水系
の不燃性放電加工液を使用するときには、(4)’式を
使用し、変化率αを倍率として使用せずに加算した方
が、最終的全体の加工速度を向上し得ることがある。な
お、(4)式は(1)式と同じである。
【0040】 SMIN =Im(i+1) /Id(平方センチメートル)…(5) Fr=β・Vf/SMIN (mm/m)…(6) 上記次の段階の平均加工電流Im(i+1) 、安定加工可能
な最少面積SMIN および基準加工進展速度Frを制御変
数と総称する。なお、(6)式は(3)式と同じであ
る。
【0041】以上の設定が終了すれば加工が開始され
る。加工開始後、まず、予め記憶されている制御の所定
間隔時間が経過したか否かを判断し、上記所定時間が経
過するまで本制御系は待機している(M4)。この待機
時間は、サンプリングによる後述する評価値Kの演算時
間および加工条件の変更とともに変更される上記制御変
数の再計算時間および加工条件変更が有効に作用する時
間を考慮して行なわれるものである。したがって、上記
所定時間待機中には既に上記評価の演算が行なわれてお
り、待機時間経過後直ちに評価値Kが得られ、得られた
評価値Kによって、工具電極1と被加工物2との間隙に
おける放電状態の判断が行われる。
【0042】評価値Kは加工の状態を示す指数であり、
加工エネルギーが過大(強過ぎる)でアーク直前の場
合、またはエネルギーが発散して加工が不安定で加工状
態が悪くハンチングを起こしそうな場合は大きな値(実
施例においてはK=1)をとり、加工状態が正常な場合
には小さな値(実施例においては0<K<1)をとる。
また、加工エネルギーが過小(弱過ぎる)で、無負荷放
電状態に極めて近い場合には、正常な状態よりもさらに
小さい値(実施例ではK=0)をとる。したがって、正
常加工に近くてもK=0に近い場合は加工エネルギーを
強める必要があり、逆に正常加工に近くてもK=1に近
い場合は加工エネルギーを強める必要がある。したがっ
て、正常の状態と判断し得る評価値Kの下限を0.1〜
0.3、上限を0.7〜0.9程度に設定しておけばよ
い(M5)。
【0043】加工状態が正常の状態であると判断された
場合は、そのまま加工条件の変更および工具電極1のジ
ャンプ動作を行なわずに、上記所定時間、待機してから
新しい極間状態の情報を得る。一方、加工状態が異常と
判断された場合、加工エネルギが弱い加工状態ならば電
気的加工条件を1段階高くしてさらに加工を進めても安
定した加工が行なえる可能性が高く、加工エネルギが強
すぎるあるいは極間状態が悪い状態ならば電気的加工状
態を1段階低くし、加工状態の回復を待たなければなら
ないと判断される。
【0044】加工エネルギが弱すぎると判断された場
合、直ちに加工条件を変更するのではなく、まず工具電
極1のジャンプ動作を行なうことが可能か否かを判断す
る(M6)。これは加工条件、特に電気的加工条件の変
化が加工に与える影響が大きいため、影響の少ないジャ
ンプ動作を先に行なおうとするものである。
【0045】工具電極1のジャンプ動作とは、工具電極
1の上下動を所定距離、所定周期で繰り返し行なうこと
であり、上記ジャンプの間隔は長短により複数段階に変
更されるように予め定められている。現判断時点におい
て周期をさらに長く、あるいはジャンプ距離を短く変更
できる場合は、工具電極1のジャンプ動作のみで実質的
に加工効率を上げて加工状態を正常にすることができる
可能性が高いため、工具電極1の制御のみを行ない、加
工条件は変更せずにおく(M12)。
【0046】したがって、上記間隔を段階的に変更し、
その限界値に到達したときには、もはやジャンプ動作を
変更しても加工状態の回復は望めず、工具電極1のジャ
ンプ制御を維持しつつ、別途モータの駆動パルスとサー
ボ値とから算出され、記憶されている現在の加工進展速
度と、先に算出された基準加工進展速度Frとを読み込
み(M7)、両者を比較する(M8)。現段階の加工進
展速度Fが基準加工進展速度Frよりも遅い場合は、現
在の段階の加工条件では加工エネルギーが不足している
と判断でき、したがって加工条件を1段階高くする。な
お、加工条件の変更後は、現在の平均加工電流Imが1
段階変化するのであるから、次の段階の平均加工電流I
m(i+1) 、安定加工加工可能な最小面積SMIN 、基準加
工進展速度Frを再算出する(M9)。
【0047】加工進展速度Fが基準加工進展速度Frと
等しいかまたは、基準加工進展速度Frよりも速い場合
は、加工状態は正常でしかも充分な加工進展速度で加工
が行なわれていると判断でき、そのまま現状態を維持す
ることが望ましといえる。したがって、加工条件の変更
は行なわずに、加工が継続しているならば、所定時間待
機して再度新しい極間状態の検出情報を得る(M1
0)。
【0048】一方、M5で加工エネルギが強すぎると判
断された場合(M5)も、上記の如く直ちに加工条件を
変更するのではなく、工具電極1のジャンプ動作を行な
うか否かを現在の工具電極1の制御状態に基づいて判断
する(M6B)。
【0049】ステップM6Bにおいて、工具電極1はジ
ャンプ動作をしていないがジャンプを必要とする場合、
またはジャンプ動作をしているもののジャンプの周期を
さらに短く、あるいはジャンプの距離を長く変更できる
場合は、工具電極1のジャンプ動作を行うことによって
加工屑の排除を促進する等、極間状態を回復できる可能
性が高いため、加工条件の変更は行なわずに工具電極1
のジャンプ動作のみ実行する(M12B)。
【0050】他方、間隔を段階的に変更して限界値に到
達していた場合は、ジャンプ制御による極間状態の回復
は期待できないので、工具電極1のジャンプ制御を維持
しつつ、現在の加工進展速度Fと基準加工進展速度Fr
とを比較する(M7B、M8B)。加工進展速度Fが基
準加工進展速度Frよりも速い場合は、加工状態は悪化
しているものの、加工エネルギーは放電加工を行なうに
不都合ではなく、したがって直ちに加工条件を変更しな
ければならない状態ではないので、加工条件を変更せず
加工終了か否かを判断する(M10)。
【0051】現在の加工進展速度Fが、基準加工進展速
度Frと等しい場合、または基準加工進展速度Frより
も遅い場合は、放電状態は非常に悪化しており、しかも
現在のエネルギーで加工を続行すればアーク等を生じる
危険があるため、したがって直ちに加工条件を1段階低
くして加工エネルギーを弱める(M9B)。なお、ここ
でも加工条件が変更されたために、次の段階の平均加工
電流Im(i+1) 、安定加工可能な最小面積SMIN 、基準
加工進展速度Frを再算出しておく。
【0052】図3は、上記実施例における放電状態の評
価値Kを演算する方法の一例を示すフローチャートであ
る。
【0053】なお、上記実施例では極間状態の判断材料
として電圧値を使用するが、この電圧値の代わりに電流
値を使用するようにしてもよい。つまり、放電状態の評
価値Kの演算式を電流値に合致するように変更してもよ
い。
【0054】極間状態検出手段102によって検出され
る電圧値Vgは、極間状態処理手段103に予め記憶さ
れている基準電圧値Vrと比較される(P1)。基準電
圧値Vrとしては、サーボ基準電圧値SVをそのまま使
用しても、また、電流波高値IP等を基準にして設定さ
れた値を使用する等してもよい。この比較値は、基準電
圧値Vrに対する偏差を表しており、検出回数値として
記憶手段201の偏差に対応した記憶値に加算されて記
憶される(P2)。
【0055】また、サンプリング期間中の総検出回数値
として、記憶手段201の所定の記憶値に加算され、記
憶される(P3)。なお、この場合のアドレス201A
と201Hとは、記憶手段201内の各アドレスに対応
し、その記憶値は基準電圧値Vrに対する偏差状態の分
布を示す。したがって、ここで各極間電圧データが重み
付けされ、所定時間内のサンプリングデータの分布状態
が表されることになる。なお、ここではアドレス201
Aは、基準電圧値Vrよりも小さい比較電圧値であっ
て、最も離れた段階に分類された比較電圧値を示す検出
値を回数で記憶するアドレスであり、アドレス201H
は、基準電圧値Vrよりも大きい比較電圧値であって、
最も離れた段階に分類された比較電圧値を示す検出値を
回数で記憶するアドレスである。なお、アドレス201
Wには総検出回数が加算記憶される(図示せず)。その
後、サンプリングデータは評価値演算手段110へ出力
される(P4)。
【0056】次に、アドレス201Aないし201Hに
記憶された計数値(重みの値)をそれぞれAないしHと
おき、検出回数用アドレス201Wに記憶された上記総
検出回数値をWとおく。そして、上記評価演算手段11
0において、最初にA/Wが演算される。A/Wの値
は、所定時間中の極間電圧の複数の検出値が基準電圧値
Vrよりもかなり小さい値である場合の総検出回数に対
する割合を示すもので、上記A/Wの値が所定値以上の
場合は(P5)、評価値Kを1とする(P8)。上記所
定値は、たとえば70〜100%の範囲内の値が定めら
れており、サンプリング時間や総検出回数等によって適
値を決定すればよい。
【0057】一方、上記A/Wの値が所定値以下である
場合は(P5)、H/Wを算出する。上記H/Wの値
は、所定時間中の複数の極間の電圧検出値が基準電圧値
Vrよりもかなり大きい値である場合の総検出回数に対
する割合を示すもので、上記H/Wの値が所定値以上の
場合は(P6)、評価値Kを0とする(P9)。上記所
定値は、A/Wを算出したときと同様に予め定められて
いる。H/Wの値が上記所定値以下である場合には、
(A+H)/Wを算出する。(A+H)/Wの値は、両
極値が多く検出された状態であり、基準電圧値Vrに近
い値が検出されない割合を示している。換言すれば、上
記(A+H)/Wの値が大きければ、極間電圧値が発散
した状態で上下動を繰り返し、安定していない状態を示
す。したがって、上記(A+H)/Wの値が所定値以上
の場合は(P7)、評価値Kを1とする(P8)。な
お、上記所定値は、サンプリング時間や総検出回数など
により50〜80%前後に定められる。
【0058】上記(A+H)/Wの値が所定値以下の場
合は、評価値KをA/(A+B+C)またはA/(A+
B+C+D)式より算出する。上記のA/WやH/W式
によって、基準電圧Vrに対して極端に離れた値は既に
除かれているので、上記A/(A+B+C)によって、
残りの状態がどの程度基準電圧Vrよりに偏って検出さ
れたかが判断できることになる(P10)。上記のよう
にして、加工制御手段105に評価値Kが送られ、極間
の加工状態が判断される。
【0059】図4は、上記実施例における加工条件の変
更方法の一例を示すフローチャートである。
【0060】図2に示す加工条件の変更を行なう場合
(M9およびM9B)、まず、加工条件の変更が高低い
ずれの方向であるかを判断する。これは既述したよう
に、放電状態が良好かまたは不良か、すなわち、加工エ
ネルギが過大または過小で極間が悪化しているかによっ
て決定されており、この結果に基づき判断される(Q
1)。次に、加工条件の変更が可能な範囲内か否かを判
断する(Q2またはQ15)。変更可能な範囲を逸脱し
ていた場合は、それ以上の変更は不可能であるから、加
工条件の変更を要求されても、結果的に加工条件の変更
は行なわない。つまり、如何に放電状態が異常であって
も、作業者が所望する最大平均加工電流ImMAX を含む
最大の加工条件を超過しては加工を行うことができず、
またはステップM2で設定された加工開始直後の初期平
均加工電流値Im0を含む最小の加工条件を下回ること
はできない。もちろん、作業者に警報等を発して知らせ
ることが可能である。
【0061】加工条件が変更可能な範囲内であるならば
(Q2またはQ15)、加工制御手段105は、記憶手
段111に記憶されている加工条件および加工要素デー
タのテーブルから次の段階(前段階に戻すことを含む)
の加工条件を抽出する(Q3)。ここでは、次の段階の
平均加工電流Im(i+1) に基づいて判断される。その
後、現在まで行われてきた変更前の加工条件と、ステッ
プQ3で抽出された次の段階の加工条件との差を求め、
加工条件の変更量を算出する(Q4)。さらに、上記結
果を数分割して加工条件を徐々に変更し得るように、そ
の分割数(つまり加工条件微小変更分割数)を決定する
(Q5)。
【0062】その後、上記加工条件変更量と上記加工条
件微小変更分割数とによって、加工条件微小段階変更用
の加工条件データのワークテーブルを作成し、記憶手段
113に記憶させる(Q6)。このようにして、上記作
成されたワークテーブルに基づき1微小段階ごとに変更
を行う(Q7)。この場合、微小段階の変更が実際上極
めて短時間に行なわれるものではあるが、上記変更毎
に、一定の時間間隔を設定しなければ、微小段階に分割
しない状態と大差ないことになるので、上記変更ごとに
所定時間、待機させる(Q8)。なお、この所定時間は
分割数が10段階であったときにたとえば4〜5秒あれ
ばよい。
【0063】上記ワークテーブルを作成する場合、予め
変更値の差分に応じて段階数の範囲を決め、ほぼ均等に
なるように配分する。たとえば、差が1〜5まではその
差分と同数、差が5〜9までは7段階、差が10以上は
10段階とする。さらに設定値の大きさによっても変更
段階を設ければよい。つまり上記実施例では、たとえば
設定値「IP16」から、「IP30」へ変更させる場
合、両者の差が14あるので、10分割し、16、1
7、18、20、22、24、25、27、28、30
として配分する。このように微小段階に分割すれば、1
6から30に急激に変更されることがない(IP16は
設定の段階を表わすもので、電流値ではない)。なお、
分割の方法は上記以外の方法でもよい。
【0064】以上のように、急激な加工条件の変更を行
わずに、極めて緩やか加工条件の変更を行なうことによ
って、加工進展速度Fまたは平均加工電圧Vgの一時的
な予想外の変動を防止でき、したがって加工状態が不安
定になることを回避できる。加工条件の微小段階変更毎
に、ステップQ6で作成された加工条件データのワーク
テーブルの全ての段階を順次終了し、必要とされた加工
条件変更を完了したか否かを判断する(Q9)。微小段
階変更が繰り返され、変更が完了したならば、現在の平
均加工電流Imを算出する(Q10)。そして、上記算
出された平均加工電流Imと予め設定されている変化率
αとを用いて、(4)式または(4)’式によって、次
の段階の平均加工電流Im(i+1) を算出する(Q1
1)。
【0065】次に、ステップQ11で算出された次の段
階の平均加工電流Im(i+1) と設定済の最大電流密度I
dとによって、安定加工可能な最小面積SMIN を算出す
る(Q12)。さらに、体積加工速度Vfを、記憶手段
108に予め記憶されたデータの中から抽出する(Q1
3)。ステップQ12で算出された安定加工可能な最少
面積SMIN と体積加工速度Vfとによって、新しい基準
加工進展速度Frを算出する(Q14)。これらの演算
によって、次の制御に必要な制御変数が計算され、加工
条件変更作業を終了する。
【0066】以上のような一連の処理を完了した後に、
図2に戻って、加工が終了したか否かを判断する(M1
0)。加工が終了していなければ、上記動作を繰り返し
て実行し、常時、緩やかな加工条件の変更、または工具
電極1のジャンプ動作を行ない、加工状態を安定させな
がら放電加工を行なう。
【0067】なお、工具電極1と被加工物2との位置関
係は、上記実施例に示した態様に限らないことは言うま
でもない。また、実施例では加工条件の変更として、
ルス発生装置を制御して平均加工電流値を変更するよう
にしたが、たとえば抵抗値を変化させて印加電圧値を変
更する等してもよい。また、ジャンプ条件を変更するよ
うにしたが、加工液噴流や揺動加工における条件を変更
することができる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、作業者が所望する加工
条件を設定したときに、作業者が所望する加工条件に基
づき、放電加工の進行に伴って放電状態を判断しながら
徐々に加工条件を変更し、作業者が所望する最終的な加
工条件に到達するようにしたので、安定した放電加工が
行えるだけでなく、特に、加工条件を変更する場合、加
工条件1段階の変更をさらに数ステップに分割して極め
て緩やかに変更可能にしたので、加工開始時のいわゆる
被加工物に対する工具電極の喰い付きがよく、加工の初
期においても安定した加工を維持できるという効果を奏
する。
【0069】また、本発明によれば、極間検出値を所定
時間サンプリングし、このサンプリングの結果に基づい
て、基準値に対する実際の極間状態の偏差を求め、この
偏差に基づいて得られる評価値によって放電状態を確認
し、加工条件の変更の可否を判断するので、さらに工具
電極のジャンプ動作等を適宜行い、不要な加工条件の変
更を行なわないようにしたので、実際の加工状態に応じ
た加工条件の変更が行えるようになり、一層、誤りが少
ない安定した加工を行え、自動運転で加工した場合に
も、安全、高速な加工を容易に行えるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す放電加工装置の基本的
構成図である。
【図2】本発明の方法の概要を説明するフローチャート
である。
【図3】図2に示すフローチャートの一部を詳細に説明
するフローチャートである。
【図4】図2に示すフローチャートの一部を詳細に説明
するフローチャートである。
【図5】従来の放電加工装置の一例を示す構成図であ
る。
【図6】上記実施例において、平均加工電圧に対する検
出回数を示すヒストグラムを示す図である。
【符号の説明】 1…工具電極、 2…被加工物、 3、4、5…モータ、 9…電源、 101…設定手段、 102…極間状態検出手段、 103…極間状態比較手段、 104…駆動制御手段、 105…加工条件制御手段、 106…加工パルス発生装置、 107…加工条件変更設定手段、 108…サンプリング手段、 110…評価値演算手段、 203…演算処理装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−221319(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 1/00 - 7/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具電極と被加工物とを対向配置し、上
    記工具電極と上記被加工物との間隙に放電加工用電圧を
    印加して、上記間隙の電圧または電流を検出した後、こ
    の検出結果と所定の基準値とを比較して比較結果を求め
    るとともに、予め設定された加工条件および加工要素デ
    ータとに基づいて算出される基準加工進展速度と現在の
    加工進展速度とを比較して比較値を求め、上記比較結果
    に基づいて工具電極と上記被加工物とを相対移動させる
    とともに、上記比較値に基づいて加工条件を変更する放
    電加工方法において、 上記間隙の電圧または電流を所定時間、サンプリング
    し、このサンプリング値に重み付けするとともに、この
    重み付けされたサンプリング値の分布状態に応じて、予
    め定められた複数の評価関数式の1つを選択し、上記
    み付けの重みの値と上記評価関数式とによって評価値を
    求め、この評価値に基づいて加工条件を制御することを
    特徴とする放電加工方法。
  2. 【請求項2】 工具電極と被加工物とを対向配置し、上
    記工具電極と上記被加工物との間隙に放電加工用電圧を
    印加、上記間隙の電圧または電流を検出した後、この
    検出結果と所定の基準値とを比較して比較結果を求め、
    この比較結果に基づいて、上記間隙の状態を判断し、上
    記間隙の状態が正常の状態でない場合は、上記工具電極
    のジャンプ条件を変更してジャンプ動作を行なうジャン
    プ工程と; 上記ジャンプ条件の変更と上記ジャンプ動作とによって
    も、加工状態の回復が望めない場合には、予め設定され
    た加工条件と加工要素データとに基づいて算出される基
    準加工進展速度と現在の加工進展速度とを比較する比較
    工程と; 上記基準加工進展速度よりも上記現在の加工進展速度が
    遅い場合は、上記加工条件と加工要素データとに従って
    決定される1加工工程中で分割された各加工段階におい
    て、変更されるべき次の段階の加工条件を取得する次段
    階加工条件取得工程と; 上記次の段階の加工条件と現在の加工条件との差に基づ
    いて、変更量を算出し、この算出された変更量を所定数
    で分割し、所定時間毎に、上記所定数分割された変更量
    で加工条件を、順次変更制御する順次変更制御工程と; を有する ことを特徴とする放電加工方法。
  3. 【請求項3】 工具電極と被加工物との間隙に放電エネ
    ルギーを供給する加工用電力供給手段と、上記間隙に
    給される放電エネルギーを制御する加工パルス発生手段
    と、上記工具電極と被加工物との相対位置を移動させる
    駆動手段と、この駆動手段を制御しかつ上記駆動手段の
    現在位置情報を得る駆動制御手段と、複数の加工条件と
    加工要素とを記憶する記憶手段と、上記間隙の電圧値ま
    たは電流値を検出する極間状態検出手段と、この極間状
    態検出手段によって検出された検出値と予め設定された
    基準値とを比較する極間状態比較手段とを具備した放電
    加工装置において、 上記極間状態検出手段によって検出された検出値を所定
    時間中、複数サンプリングするとともに、上記極間状態
    比較手段によって比較された比較値に基づいて、上記サ
    ンプリングによって得られたサンプリングデータに重み
    付けするサンプリング手段と;上記サンプリングデータ の分布状態に応じて、予め設け
    られた複数の評価関数式から1つを選択するとともに、
    上記重み付けの重みの値と上記評価関数式によって評価
    を求める評価値演算手段と;上記求められた評価値に基づいて、上記駆動制御手段に
    ジャンプ制御の指令信号を送るか、または上記記憶手段
    記憶された加工条件と加工要素とに基づいて算出され
    る基準加工進展速度と、上記駆動制御手段を介して認識
    される位置検出装置による測定値に基づき計測される
    在の加工進展速度とを比較判断するとともに、上記比較
    判断して得られた判断値に基づいて、加工条件を逐次変
    制御する加工条件制御手段と; を備えたことを特徴とする放電加工装置。
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