JP3784215B2 - 放電加工機及び放電加工機のジャンプ制御方法 - Google Patents

放電加工機及び放電加工機のジャンプ制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、揺動加工を伴う放電加工において加工精度を向上させるために加工電極のジャンプ動作を制御する放電加工機及び放電加工機のジャンプ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
放電加工においては、一般に、ワーク(被加工物)が加工槽内に載置され、この加工槽内に充満された絶縁油等の加工液中に浸漬している。加工電極をワーク(被加工物)の上方に所定の間隔をおいて対向配置して、加工電極とワークとの間、すなわち極間にパルス電圧等の電気エネルギを加えてこの極間に放電を発生させると共に、加工電極とワークとを自動送り機能により相対移動させて、ワークに所望の加工を施す。この放電の際には、ワークのみならず加工電極も損傷を受けることが分かっており、この損傷は放電エネルギが大きいほど、また放電が同じ場所で続くと大きくなる。加工の際は、加工電極とワークとが離れすぎると放電が起こらず、加工電極とワークとが近づき過ぎても短絡して加工できなくなってしまう。したがって、加工電極とワークとの相対移動は、極間に印加された電圧等を検出してこの検出された極間電圧が一定となるように、すなわち加工間隙が一定となるように制御されて行われる。ここで、本願明細書中で「加工電極を相対移動させる」とは、ワーク及び加工電極の両方又は一方を移動させてワークに対して加工電極を移動させることを意味し、ワークが加工電極に対して移動することも含むものとする。
【0003】
上記のワークと加工電極との相対移動については、加工の進行に伴って加工電極が主として上下方向又は垂直方向(Z軸方向)の微小な運動を繰り返しつつ徐々に下降させられる加工送りと共に、主として加工側面方向(Z軸方向と垂直な方向)に対して行われる揺動並びにワークに対して加工電極を引き上げ、戻すジャンプ動作が行われるのが一般的である。
【0004】
揺動は、加工電極をワークに対して小さな閉路軌跡上を偏心移動させ、これにより加工側面方向への拡大加工を行うためのものであり、加工電極をワークに対して連続的に例えば円形状等の軌跡を描くように相対的な偏心運動をさせて行われる。こうして行われる揺動加工は一般的に加工電極の底面加工と側部外周面による拡大加工が同時に行われる。また、ジャンプ動作は、ワークと加工電極とを主として上下方向又は垂直方向(Z軸方向)に相対移動させ、ポンピング作用により極間に発生した加工屑をそこから排出させるために行われるものである。すなわち、加工電極をワークに対して主として上下方向又は垂直方向へ相対移動させ、ワークと加工電極との間の極間距離を離すことによって、加工液が極間に流れ込んで、その後加工電極とワークとの極間距離を近づけることによって、加工屑を含む加工液が極間から押し出されて排出される。したがって、その移動距離は揺動や加工送りに比べて非常に大きくなる。
【0005】
また、加工側面方向への揺動を行って加工側面方向への拡大加工を行う揺動加工においては、加工屑が加工側面と加工電極の側部外周面との間にも発生し、加工側面に付着しやすくなる。したがって、この加工側面の加工屑を極間から排出させるために、加工電極を加工側面に対して大きく開離、接近させるようなジャンプ動作を通常のジャンプ動作に併せて行う。たとえば、加工底面及び加工側面に対して同時に開離、接近するようにX軸方向成分やY軸方向成分をZ軸方向成分と共に含む斜め方向に、加工電極をワークに対して相対移動させることになる。このように加工側面に沿って加工電極を相対移動させるのではなく、加工側面から離して斜め方向に加工電極を相対移動させることによって、加工電極の側部外周面と加工側面との間から加工屑を排出する効果が得られる。
【0006】
ところで、このようなジャンプ動作による加工屑の排出作用はジャンプの速度を上げストロークを大きくするほど効果が高まる傾向がある。したがって、揺動加工においては、加工電極の移動軸が加工側面となす角度を大きくすることが好ましい。すなわち、加工電極の移動速度のZ軸方向成分に対する水平方向成分の比を大きくすることが好ましい。ところが、加工電極の移動軸が加工側面となす角度を大きくすると、Z軸方向のストロークが小さくなってしまい、加工底面に対するジャンプ動作による加工屑の排出作用が低下してしまう。この問題を解決するために、斜め方向への移動の後に垂直方向、すなわちZ軸方向への移動を行うといった、斜め方向への移動とZ軸方向への移動とを組み合わせた加工電極の移動が行われることがある。
【0007】
斜め方向への移動とZ軸方向への移動とを組み合わせた加工電極の移動形態としては、特開平8−118149公報に記載されるようにジャンプ上昇時とジャンプ下降時とで別々の経路を通過してサイクル状にジャンプするものがある。
また、このような揺動加工におけるジャンプ動作は、様々な軌跡をとるものが存在するが、いずれの場合においても、加工電極の位置がジャンプ開始時とジャンプ終了時とで同じになるようになされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような揺動加工が行われる場合には幾つかの問題点が存在する。
第一に、揺動加工においては、上述したように、ワークの加工側面と加工電極の側部外周面との極間から加工屑を排出するために、水平方向移動成分(上下方向又はZ軸方向に垂直な方向成分)を含んだジャンプ動作がなされる。ジャンプ動作による加工屑の排出作用はジャンプ速度を上げるほど効果が高まるが、速度を上げるほどジャンプ動作の折り返し点とジャンプ送り動作の開始及び終了点において電極又は放電加工機の慣性力に対する衝撃によって振動が大きくなる。この衝撃力によって不快な音が発生したり、機械が振動するという問題を引き起こす。
【0009】
この音や振動に対する解決策としては、振動の発生するジャンプ動作の折り返し点と開始及び終了点で加減速制御を行って、衝撃力を軽減させることが一般的である。また、特公平4−31806公報で開示されるようにワークと加工電極との極間距離に従って加工電極のワークに対する移動速度(ジャンプ速度)を切り替え、近いときには低い速度に切りかえる放電加工装置もある。
【0010】
しかしながら、Z軸方向のストロークを確保するために加工電極が斜め方向の移動の後でZ軸方向に移動するようなジャンプ軌跡をとる場合には、加工電極の移動方向の切り替え時にも同様に慣性力に対する衝撃によって音や振動が発生する。したがって、一回のジャンプ中に相対移動方向の切り替えを伴う場合には移動方向の切り替え点の前後でも加減速制御が必要となることになる。また、特公平4−31806公報で開示される放電加工装置は、ワークと加工電極との極間距離によって速度を切り替えるためジャンプ方向の切り替え点で発生する振動に対しては効果を奏し得ない。
【0011】
ここで、図11及び図12に放電加工機の機械本体の外観図を示し、機械の振動について説明する。図11はワークテーブル2を固定し、加工電極15をX、Y、Z軸方向へ移動する、いわゆるラム型の放電加工機の外観図であり、図12はワークテーブル3をX、Y軸方向へ移動し、加工電極15をZ軸方向へ移動する、いわゆるテーブル移動型の放電加工機の外観図である。
【0012】
加工電極15のZ軸方向の移動は、いずれの場合も機械ヘッド6の内部に配置するZ軸用サーボモータで主軸7を上下動して行うので、移動する部分が軽量であり高速な移動を行っても機械が振動したり、異常な音が出る可能性が小さい。
しかし、加工電極15とワーク13とを相対的に水平方向へ移動する場合は、いずれの機械形態の場合でも重量の大きい部分が移動される。例えば図11ではX軸方向へ移動する場合、X軸用サーボモータ17によってサドル4が移動されるが、サドル4にはラム5及び機械ヘッド6が組み合わされて載っており、非常に大きな重量を移動することになる。Y軸方向の移動は、Y軸用サーボモータ(不図示)で大きな重量のラム5及び機械ヘッド6を移動する。
【0013】
また、図12のX、Y軸方向の移動は、Y軸用サーボモータ19でサドル9を移動し、X軸用サーボモータ17で移動テーブル8を移動する。この場合もX、Y軸方向の移動は重量の大きい部分を移動することになる。
ところで、ジャンプ動作を行いながらの放電加工はジャンプ速度を大きくした方がジャンプ動作に要する時間が短縮され、加工電極15とワーク13との極間からの加工屑の排出も効率良く行われるので放電加工効率が改善されることは前述の通りである。
【0014】
しかし、揺動加工中にジャンプ動作に入る場合、加工電極15はワーク13に対する加工中心軸から偏心した位置にある。従って、加工電極15側面とワーク13とが接近していたり、加工電極15がワーク13に入り込んでいたりしていることがあり、そのまま加工電極15を引揚げると加工電極15に傷が付いたり、加工電極15とワーク13とが干渉したりする。このような不都合を避けるために、加工電極15を中心に戻してから引揚げたり、または加工電極15を中心に戻しながら上昇する斜め方向のジャンプ動作をさせたりする。
【0015】
このようにX軸又はY軸方向の移動を伴うジャンプ動作のときに、ジャンプ動作の開始時から高い速度で移動を始めると、X軸、Y軸で移動される大きな重量物が衝撃的に移動が開始されたり、停止されたりするため機械全体が振動したり、不快な異常音を発生したりする。
また、斜め方向のジャンプ動作を伴う場合、水平方向移動成分を伴う斜め方向の移動の移動距離はZ軸方向の移動距離に比較して短い場合がほとんどであり、水平方向には加減速制御に必要な十分な距離が確保しにくい。
【0016】
したがって、加工電極がワークに対して水平方向の移動を伴う場合においてのみ加工電極の移動速度を低く抑えればよく、加工電極がZ軸方向の相対移動しか行わない場合には移動速度を抑制する必要はない。
しかるに、加減速制御を行う場合には定常状態でのジャンプ速度は方向に係わらず一定であり、衝撃力による機械の振動が問題にならない程度のジャンプ速度が設定される。また、移動方向に係わらず加工電極の移動速度の加減速制御を行うのはジャンプにかかる時間を不必要に長くし、放電加工時間を長びかせる。
【0017】
また、上述したように、ジャンプ開始点と終了点が同一箇所の場合には、集中放電による異常加工が発生しやすく、ワーク加工面に損傷を受けたり、電極が消耗して、加工精度が低下するという第二の問題が生ずる。
こうしたワークの損傷及び加工電極の消耗による加工精度の低下を防止すために、放電が同一箇所に集中しないように、供給するパルス電圧の休止時間を長くして、総放電エネルギを抑制する方法が用いられている。その分放電加工量が減少するので加工効率が低下し、加工時間が延びるという別な問題がある。
【0018】
したがって、本発明の目的は、ジャンプ所定時間の増加を抑制すると共に、高速ジャンプ動作の開始及び終了時及びジャンプ動作の切り返し時又は方向切り替え時に発生する機械の衝撃音や振動を防止することである。また、本発明の他の目的は、放電加工において行われる揺動加工において、パルス電圧の休止時間を小さくしても加工電極が局所的な集中放電を起こすことを防止して、安定な放電が行われるようにし、加工効率を向上させることである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的に鑑みて、高速のジャンプ動作において加工電極のジャンプ方向に応じてジャンプ速度を変えることを可能とした放電加工機及び放電加工機のジャンプ制御方法を提供する
【0020】
すなわち、本発明によれば、加工電極とワークとの極間にパルス電圧を印加して前記ワークを放電加工するとともに、ジャンプ要求に応じて前記加工電極にジャンプ動作を行わせる放電加工機において、前記加工電極のジャンプ動作の方向が水平方向成分を含むときのジャンプ速度を垂直方向成分のみのときのジャンプ速度より低く設定するジャンプ動作制御手段を具備する放電加工機が提供される。
【0022】
また、本発明は、加工電極とワークとの極間にパルス電圧を印加して前記ワークを放電加工するとともに、ジャンプ要求に応じて前記加工電極にジャンプ動作を行わせる放電加工機のジャンプ制御方法において、前記加工電極のジャンプ動作の方向が水平方向成分を含むときのジャンプ速度を垂直方向成分のみのときのジャンプ速度より低く設定する放電加工機のジャンプ制御方法を提供する。
【0025】
加工電極のジャンプ動作の方向が水平方向成分を含むときと垂直方向成分のみを含むときとで異なるジャンプ速度を設定することによって、加工電極の始動・停止、折り返し、及び方向転換時に放電加工機で発生する衝撃力による音や振動が発生しやすい水平方向と振動が発生しにくい垂直方向とでジャンプ速度を切り替え、衝撃力を抑制して、音や振動を低減させることが可能となる。同時に、ジャンプ動作中に方向転換を含むときにジャンプ速度を振動の発生しやすい水平方向移動を含む移動に合わせてジャンプ速度を低く設定し、それをジャンプ動作全体に適用する必要がなくなると共に、ジャンプ動作が垂直方向成分のみのときにはジャンプ速度を速く設定することができるのでジャンプ動作に必要とされる時間を短縮することが可能となり、加工効率を向上させる効果も奏する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の放電加工機の主要部を示す構成ブロック図である。
ここで、図11に示す放電加工機は、ワークテーブル2を固定し、加工電極15をX、Y、Z軸方向へ移動する、いわゆるラム型の放電加工機であり、図12に示す放電加工機は、ワークテーブル3をX、Y軸方向へ移動し、加工電極15をZ軸方向へ移動する、いわゆるテーブル移動型の放電加工機である。
【0028】
放電加工機11は、放電によりワーク13を加工するための加工電極15と、左右方向であるX軸、上下方向であるZ軸、X軸とZ軸との両方に垂直な方向であるY軸の3つの軸に関して加工電極15を移動させるためのX軸送りモータ17、Z軸送りモータ21、Y軸送りモータ19、各軸送りモータ17、19、21と電気的に接続され各軸送りモータ17、19、21に駆動電力を供給する駆動手段23を含む移動手段25とを備える。ワーク13は図示されていない加工槽内に載置され、加工槽内に充満された加工液中に浸漬している。
【0029】
各軸送りモータ17、19、21は一般に図示されていないボールねじと組み合わせて用いられ、加工電極15を支持する機械ヘッド6に接続されていて、加工電極15を移動させる。図1に示される実施形態においては、移動手段25により加工電極15がワーク13に対して移動させられるものとして示されているが、加工電極15とワーク13とは相対的に移動可能であればよく、移動手段25は加工電極15を支持するヘッド及び加工槽が載置されているワークテーブル3のいずれか一方又は両方を必要に応じて移動させてもよい。例えば、図12のようにワークテーブル3を移動手段25によって加工電極15に対して移動させてもよく、ヘッドをZ軸方向に移動させ、テーブルをX軸及びY軸に移動させるようにしてもよい。また、各軸送りモータ17、19、21としては好適にはサーボモータが使用される。
【0030】
図1に示されるように各軸送りモータ17、19、21及びボールねじ(不図示)を含む移動手段25が加工電極15を支持するヘッドに取り付けられている場合、Z軸送りモータ21は加工電極15をワーク13に対して加工進行方向に送り込む又は退避させる。X軸送りモータ17及びY軸送りモータ19は加工電極15を加工進行方向と垂直な平面内で互いに直交する2軸方向に移動させる。こうして、X軸送りモータ17及びY軸送りモータ19による移動の合成により加工電極15をワーク13に対して相対的に二次元揺動運動させることができ、さらに、X軸送りモータ17、Y軸送りモータ19、及びZ軸送りモータ21による移動の合成により加工電極15をワーク13に対して相対的に三次元揺動運動させることもできる。
【0031】
放電加工機11は、ワーク13及び加工電極15と電気的に接続されその間に電気エネルギ(電圧又は電流)を加える加工電源27と、駆動手段23及び加工電源27の作動を制御する数値制御手段29とをさらに備える。加工電源27からワーク13及び加工電極15へのそれぞれの配線の途中にはワーク13と加工電極15との間の極間電圧を検出するために電圧検出手段31が接続されている。この電圧検出手段31により極間電圧を検出することによって、数値制御手段29は極間電圧が一定となるようにワーク13と加工電極15との加工間隙を制御する。
【0032】
この数値制御手段29は、加工制御手段33と、ジャンプ動作制御手段35と、揺動制御手段37とを含んで構成されている。
加工制御手段33は、電圧検出手段31により検出された極間電圧を一定に保つように、すなわちワーク13と加工電極15との間の加工間隙を一定に保つように制御しつつワーク13と加工電極15とを相対移動させる。
【0033】
一方、ジャンプ動作制御手段35は、ワーク13と加工電極15との極間に介在する加工屑を排出するために、加工電極15を、加工底面に対してはZ軸方向(上下方向)に、加工側面に対してはX軸及びY軸方向に往復運動させる。この往復運動、すなわちジャンプ動作は常時行われるものではなく、ジャンプタイマにより定期的に間隔を置いて実行され、この際には加工は一時的に中断される。
【0034】
また、揺動制御手段37は、上記の上下方向の相対移動と共に、ワーク13に対して加工電極15を加工側面方向(Z軸方向と垂直な平面内)に偏心運動させるように制御して、側面方向への拡大加工、すなわち揺動加工を行わせる。こうして行われる揺動加工の際には、揺動制御手段37によって加工電極15が予め定められた軌跡に沿って移動させられる。この揺動軌跡は典型的には円形であるが、三角形、四角形、又は他の任意の形態が必要に応じて採用される。
【0035】
本発明の放電加工機11は、加工プログラム等の加工指令又は加工情報を入力するための入力手段39と、入力された加工指令等を記憶するためのメモリ41とをさらに備える。このメモリ41には加工条件テーブルが予め設定、記憶されている。
一つの実施形態においては、ジャンプ動作制御手段35は、加工電極15のジャンプの方向を判別して、図2(b)に示されるように揺動軌跡43からのジャンプ動作の方向に水平方向成分が含まれているときには、図2(a)に示されるように揺動軌跡43からのジャンプ動作の方向が垂直方向成分のみと比較して低いジャンプ速度で加工電極15にジャンプ動作を行わせる。したがって、図2(c)に示されるような揺動軌跡43からのジャンプ動作の方向が途中で切り替わる場合には、ジャンプ動作の方向に水平方向成分が含まれる間はジャンプ速度が低く抑制され、ジャンプ動作の方向に水平方向成分が含まれていないときにはジャンプ速度が速くなるように加工電極15のジャンプ速度が制御されて切り替えられる。こうすることによって、水平方向成分を含む移動がなされる場合に生じる移動開始・終了点、方向切り替わり点、及び折り返し点における慣性力による衝撃力による音や振動を低減させると共に、垂直方向成分のみの移動時にはできるだけ速い速度で移動してジャンプに要する時間の増加を抑制することが可能となる。
【0036】
なお、図2(b)及び(c)においては揺動軌跡43の中心を垂直方向に通って延びる軸線上の一点に向かって加工電極15がジャンプ動作を行っているが、必ずしもこの点を通る必要は無く、一点に向かってジャンプ動作を収束させる必要もない。
他の実施形態においては、図3(a)から(c)に示されるように、ジャンプ動作制御手段35は加工電極15の動作を制御して、揺動加工の際に、加工電極15の揺動軌跡43上のジャンプ開始位置から加工電極15をジャンプさせて、このジャンプ開始位置からある程度ずれた揺動軌跡43上の他の位置に加工電極15を下降、復帰させる。このようなジャンプ動作を繰り返し、最終的に加工電極15が揺動軌跡43上の全ての位置を均等に加工するようにジャンプ終了位置が選択、設定される。このようにジャンプ動作を制御することにより、揺動加工の際に加工電極15の側部外周面のある一部分のみを集中的に使用することがなくなり、側部外周面の他の部分が使用されている間に加工電極15の側部外周面のすでに使用した部分から加工屑を排出させる効果を奏する。
【0037】
次に、加工電極15が例えば円形であるような揺動軌跡43に沿って移動する場合を例にとって、本発明の放電加工機11における揺動加工時の作動を説明する。なお、本発明が円形揺動軌跡に限定されるわけではないことはいうまでもない。
図4は本発明の放電加工機11の放電加工の全体の流れを示すフローチャートを示す。
【0038】
まず、ステップ51において、ジャンプ動作の設定の一つであるジャンプ割り込みタイマ(以降、ジャンプタイマと略称する)の設定や揺動加工の有無等を含む加工条件の設定が入力手段39を介してなされる。これらの設定はメモリ41に記憶される。なお、ここでは揺動加工が行われるものとして説明する。ジャンプタイマの設定には周期的にジャンプ動作がなされる場合のジャンプ周期や極間電圧が設定電圧以下になったときにジャンプ動作がなされる場合の設定電圧などが含まれる。
【0039】
必要とされる設定が全てなされた後、ステップ53で放電加工が開始される。このときには垂直方向に行われる放電加工と共に加工電極15の側面方向への拡大加工である揺動加工が行われる。
放電加工が行われている間、ステップ51で設定したジャンプ動作の周期や設定電圧に従って逐次、ステップ55に示されるジャンプタイマの割り込みがなされる。このジャンプタイマの割り込みに関しては後で詳細に説明する。
【0040】
放電加工が行われている間は、さらに電圧検出手段31で極間電圧を検出して平滑化し(ステップ57)、平滑化された極間電圧が予め設定されている基準値と比較される(ステップ59)。これが基準値よりも高い場合には、駆動手段23を介してZ軸送りモータ21を駆動させ、加工電極15をワーク13へ向かって相対的に前進させる(ステップ61)。また、これが基準値よりも低い場合には、駆動手段23を介してZ軸送りモータ21を駆動させ、加工電極15をワーク13から相対的に後退させる(ステップ63)それぞれの場合の前進量及び後退量は基準値と極間電圧の検出値との差に応じて数値制御手段29の加工制御手段33によって決定される。これら前進及び後退は、揺動加工の場合には、加工電極15の偏心運動も同時に行われ、駆動手段23を介してX軸及びY軸送りモータ17、19を駆動させ、加工電極15の偏心量を前進又は後退させて水平方向の揺動も行われる。
【0041】
以上のステップ55からステップ63は加工電極15が加工完了位置に達するまで継続される(ステップ65)。
ステップ55を除くステップ53からステップ65は、それぞれ、垂直方向の加工電極15の送り、すなわち加工送りに関しては加工制御手段33によって行われ、水平方向の加工電極15の送り、すなわち揺動に関しては揺動制御手段37によって行われる。一方、ステップ55に関してはジャンプ動作制御手段35によって行われる。
【0042】
次に、本発明の主題であるジャンプタイマの割り込みのステップ55の形態について詳細に説明する。
図5及び図6は、ジャンプの方向に応じてジャンプ動作の速度を制御するようにジャンプ動作制御手段35を構成した本発明の放電加工機11の第一実施形態に関するその作動のフローチャートであり、図7は図5及び図6に示されるジャンプ方向を設定又は変更するステップのさらに詳細なフローチャートである。
【0043】
加工電極15のジャンプ動作の形態は図4のステップ51において予め指定される。このジャンプ動作の形態には、図8(a)に示されるように加工電極15が垂直方向、すなわちZ軸方向にジャンプする形態、図8(b)に示されるように加工電極15がX軸方向成分やY軸方向成分をZ軸方向成分と共に含む斜め方向にジャンプする形態、図8(c)に示されるように最初は斜め方向に移動した後で方向を変更してZ軸方向にジャンプする形態、図8(d)に示されるように、斜め方向の移動とZ軸方向の移動とを組み合わせた図8(c)と類似であるが、ジャンプの上昇時と下降時とで別々の通過点を通りサイクル状にジャンプする形態などが含まれる。これらのジャンプ形態のうち、ジャンプ方向の変更が含まれるものにおいては、通常指定されるジャンプ上死点位置に加えて途中で通過する点が指定される方法、揺動中心軸を途中通過点とするジャンプ経路指定方法などが採用され得る。また、図8(c)及び(d)に示されるようなジャンプ形態の場合に、加工電極15は必ずしも揺動軌跡43の揺動中心を通る軸線上に移動する必要はない。
【0044】
以下においては、上記ジャンプ形態のうち、ジャンプ方向の変更が含まれるものを例として本発明の放電加工機11の第一実施形態の作動を説明する。
図4のステップ55においてジャンプタイマの割り込みが行われれることによって、指定されたジャンプ動作形態に応じてステップ67でジャンプ動作の方向及び速度の設定がなされ、ステップ69で数値制御手段29によって加工電源27からワーク13及び加工電極15への電気エネルギの印加が一時停止され、ジャンプ動作が開始される。なお、ステップ67のジャンプ動作の方向及び速度の設定については後で詳細に説明する。
【0045】
次に、ステップ71ではステップ67で設定されたジャンプ方向及び速度に従って、移動手段25によってワーク13に対して加工電極15を相対移動させる。このとき、加工電極15のジャンプ開始位置に対する方向変更位置の相対位置は、ジャンプ動作の形態に応じて予め定められている。加工電極15が予め定められた方向変更位置に達するまで、ステップ67で設定された速度及び方向で加工電極15の移動が継続される(ステップ73)。
【0046】
なお、方向変更がなされないジャンプ形態、例えば図8(a)及び(b)に示されるようなジャンプ形態が選択されている場合には点線75によって示される経路に従って処理が進められる。
ジャンプ方向変更位置に達すると、ステップ77で再びジャンプ方向及び速度の設定がなされ、ステップ79では、設定されたジャンプ方向及び速度の設定に従って、折り返し点に達するまで移動手段25によってワーク13に対して加工電極15を相対移動させる。加工電極15が折り返し点に達すると(ステップ81)、速度及び方向の指令データに対して全てに(−1)が乗じられ、移動方向及び速度ベクトルが反転して設定される(ステップ83)。
【0047】
以下では同様に、加工電極15が予め定められた方向変更位置に達するまで、設定されているジャンプ方向及び速度に従って移動手段25によって加工電極を移動させ(ステップ85)、加工電極15が方向変更位置に達すると(ステップ87)、再びジャンプ方向及び速度の設定がされてジャンプ方向の変更がなされる(ステップ89)。次に加工電極15がジャンプ開始位置に達するまで、設定されているジャンプ方向及び速度に従って移動手段25によって加工電極15を移動させる(ステップ91)。ステップ93で加工電極15がジャンプ開始位置に達したと判定されると、ジャンプ動作が終了して、ジャンプタイマのリセットがなされる(ステップ95)。
【0048】
方向変更がなされないジャンプ形態が選択されている場合には、上述された場合と同様に、点線97に沿って処理が進められる。
以下では、図5及び図6のステップ67、77、89で行われるジャンプ方向及び速度の設定をする手順について、図7のフローチャートを参照して、さらに詳しく説明する。
【0049】
まず、ステップ97において、予め指定されたジャンプ動作の形態に従ってジャンプ方向が設定される。すでにジャンプ動作が行われている場合、すなわちステップ77及び89の場合には、このステップ97においてジャンプ方向の設定が変更される。
次に、設定されたジャンプ方向に関してX軸方向成分又はY軸方向成分を含んでいるかがステップ99で判定される。図8(a)のジャンプ動作形態や図8(c)及び図8(d)のジャンプ動作形態において加工電極15がZ軸方向のみに移動する場合にはステップ101に処理が進められる。一方、図8(b)のジャンプ動作形態や図8(c)及び図8(d)のジャンプ動作形態において、加工電極15が斜め方向に移動する際などのようにX軸方向又はY軸方向への移動が含まれる場合にはステップ103に処理が進められる。
【0050】
ステップ101に処理が進められた場合には、Z軸方向成分のみの場合に適用される予め定められた比較的高い速度J1にジャンプ速度が決定される。
ステップ103に処理が進められた場合には、ジャンプ動作の方向ベクトルのXY平面(X軸成分及びY軸成分の移動によって形成される平面、すなわち、Z軸に対して垂直な平面)に関する成分が求められる。このXY平面成分は方向ベクトルのXY平面に対する正射影となる。
【0051】
次に、この方向ベクトルのXY平面成分の大きさとZ軸方向成分の大きさとの比が求められ、この比に応じてジャンプ速度が決定される(ステップ105及びステップ107)。ステップ109では、この決定されたジャンプ速度がジャンプ動作制御手段35に設定される。
詳細には、加工電極15がXY平面方向(Z軸に垂直な方向)に移動するジャンプ速度J2を予め定めておき、ジャンプ方向ベクトルのXY方向成分に対するZ軸方向成分の比αに応じてZ軸方向へのジャンプ速度をαJ2と定め、それに従って全体としてのジャンプ速度をJ2×√(1+α2 )と決定し、これをジャンプ制御手段35に設定する。好適には、XY平面方向へのジャンプ速度J2は加工電極15が垂直方向成分のみの方向に移動する場合に適用されるジャンプ速度J1よりも低く、加工電極15の相対移動開始・停止点、方向切り替え点、及び折り返し点で放電加工機11に発生する音や振動を適正な程度に低く抑えるように設定される。
【0052】
したがって、ステップ51でジャンプ動作の形態又はジャンプ方向が設定されれば、操作者がそのジャンプ動作の形態又はジャンプ方向に応じたジャンプ速度を設定する必要がなくなり、ジャンプ方向に応じた適したジャンプ速度が自動的に設定される。
さらに、図8(c)及び(d)に示されるようにジャンプ方向の切り替えが行われる場合にもそのときのジャンプ方向に応じて適したジャンプ速度が自動的に設定され、Z軸方向のみに加工電極15が相対移動されるときには比較的高いジャンプ速度でジャンプ動作が行われ、移動が水平方向成分を含むときには移動速度の水平方向成分が低くなるように設定されたジャンプ速度でジャンプ動作が行われ、加工電極15の始動・停止点、方向切り替え点、及び折り返し点における放電加工機11の振動を低減させる。
【0053】
代替的には、加工電極15のジャンプ動作による移動が水平方向成分を含む場合には、ステップ103、105、107に代わり、ジャンプ方向に関係なくジャンプ速度J2´を設定するようにしてもよい(ただし、加工電極15のジャンプ動作による移動がZ軸方向成分のみである場合にはジャンプ速度はJ1に設定される)。この場合にはジャンプ速度J2´は、ジャンプ動作が水平方向成分のみを含んでなると仮定した場合に加工電極15の始動・停止点、方向切り替え点、折り返し点において発生する放電加工機11の衝撃音や振動が不快感を与えない程度に低く設定されるのが好ましい。
【0054】
同様に、方向ベクトルのXY平面方向成分とZ軸方向成分との比を数段階に区分して、その各区分においては同じジャンプ速度J2´が設定されるようにすることも可能である。
また、ジャンプ方向によって異なるジャンプ速度が設定されるようにする他の任意の方法を用いることが可能である。
【0055】
図9は、加工電極の揺動軌跡においてジャンプ開始位置からずれた位置にジャンプ動作の終了位置を設定するジャンプ動作制御手段を構成した本発明の放電加工機11の第二実施形態に関するその作動のフローチャートであり、図10は図9に示されるジャンプ終了位置を設定するステップのさらに詳細なフローチャートである。
【0056】
図4のステップ55においてジャンプタイマの割り込みが行われれることによって、ステップ111で数値制御手段29によって加工電源27からワーク13及び加工電極15への電気エネルギの印加が一時停止され、ジャンプ動作の方向及び速度が設定されジャンプ動作が開始される。
次に、ステップ113ではステップ111で設定されたジャンプ方向及び速度の設定に従って、移動手段25によってワーク13に対して加工電極15を相対移動させる、すなわちジャンプ動作を行わせる。このとき、加工電極15のジャンプ開始位置に対する折り返し位置の相対位置は予め定められている。加工電極15が予め定められた折り返し位置に達するまで加工電極15の移動が継続される(ステップ115)。
【0057】
折り返し位置に達すると、ステップ117でジャンプ開始位置とは異なるジャンプ終了位置が設定され、それに合わせてジャンプ方向及び速度の設定が再度なされる。終了位置はジャンプ開始位置からできるだけ離れた位置に選択される。この終了位置の選択については後で詳細に説明する。
ステップ119では、設定されたジャンプ方向及び速度に従って、移動手段25によってワーク13に対して加工電極15をジャンプ終了位置に達するまで相対移動させる。ステップ121で加工電極15が終了位置に達したと判定されると、ステップ123でジャンプ動作が終了して、ジャンプタイマのリセットがなされる。同時に加工電源27からワーク13及び加工電極15への電気エネルギの印加が再開される。
【0058】
以下では、図9のステップ117で行われる加工電極15の終了位置を選択する手順について、図10のフローチャートを参照して、さらに詳しく説明する。まず、予め設定されている加工電極15の揺動軌跡43を予め指定された数で等分して終了位置の候補点を作成する。ジャンプ動作が開始されると、ジャンプ動作制御手段35は、ステップ125において、作成されたジャンプ終了位置の候補点を参照する。
【0059】
次に、ステップ127でこれらジャンプ終了位置の候補点が全て使用されたかが判定され、全ての候補点が使用されている場合にはステップ129で使用済みの終了位置の候補点が全てクリアされ、全ての候補点が未使用点として扱われるように初期化される。
候補点の中に未使用として扱われるものがある場合には、ステップ131に処理が進み、進行中のジャンプ動作の開始位置からある程度遠い終了位置の候補点が選択される。ジャンプ動作の開始位置からある程度遠い終了位置が選択されることによって、ジャンプ前後で加工電極15の側部外周面の揺動加工の際に使用される部分が異なるようになるので、他の側部外周面部分を使用して放電加工を行っている間にジャンプ動作前に使用されていた側部外周面部分から加工屑が排出される効果を奏し、ワーク13の損傷及び加工電極15の消耗を抑制することが可能となる。
【0060】
ステップ133では、選択された候補点が使用済みか否かを確認し、候補点が使用済みである場合には再度ステップ131に戻り候補点を選択する。未使用として扱い得る候補点が選択されたことが確認されると、ステップ135でサーボブロックを変更してジャンプ終了位置を変える。このサーボブロックには移動に関する始点情報及び終点情報が設定されており、この情報を変更することで新しいジャンプ終了位置に加工電極15が移動するようになり、ジャンプ終了位置の設定が終了する。
【0061】
こうしてジャンプ動作が継続されることによって、加工電極15の揺動軌跡43上の終了位置の候補点は全て均等に選択されるようになり、したがって、揺動軌跡上において揺動加工がワーク13に対して均等に行われるようになる。
なお、揺動軌跡43の等分は大きな数でなされ、各区間が非常に小さいもの、すなわち点として構成されることも可能である。
【0062】
これらのジャンプ動作の制御は、数値制御手段29、主としてジャンプ動作制御手段35によって行われる。
以上で示されたジャンプ動作制御手段の二つの形態は別な形態として示されたが、これを同時に実施することも可能であることはいうまでもない。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、揺動加工において、ジャンプ動作の方向によりジャンプ速度を変えて自動的に設定することができるので、加工電極の移動が水平方向成分を含むときには速度の水平方向成分を低く抑えて、加工電極の始動・停止点、方向切り替え点、折り返し点で発生する放電加工機の不快な音や振動を低減させ、加工精度を向上させることが可能となる。
【0064】
また、ジャンプ動作の前後で揺動軌跡上の加工電極の位置を変えることによって、加工電極の特定部分のみで放電加工を連続して発生する集中放電を回避し、ジャンプ動作前に使用された部分をジャンプ動作後によって加工屑を排出させる効果を奏することによって、ワークの損傷及び加工電極の消耗を抑制することが可能となる。このワークの損傷及び加工電極の消耗を抑制することで、加工精度の向上が図られる。
【0065】
さらに、加工電極に大きな電気エネルギを与えることも可能となることから、加工時間の短縮も可能となるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電加工機の主要部を示す構成ブロック図である。
【図2】ジャンプの方向によってジャンプ速度を変更するようにジャンプ動作制御手段が加工電極のジャンプ動作を制御することを説明するための模式図である。
【図3】ジャンプ動作の前後で加工電極の位置を変えるようにジャンプ動作制御手段が加工電極のジャンプ動作を制御することを説明するための模式図である。
【図4】本発明の放電加工機の放電加工の全体の流れを示すフローチャートである。
【図5】ジャンプの方向に応じてジャンプ動作の速度を制御するようにジャンプ動作制御手段を構成した本発明の放電加工機の第一実施形態に関するその作動のフローチャートの前半部分である。
【図6】図5に示されるフローチャートの後半部分である。
【図7】図5及び図6に示されるジャンプ方向を設定又は変更するステップのさらに詳細なフローチャートである。
【図8】ジャンプ動作の幾つかの形態を示す線図である。
【図9】加工電極の揺動軌跡においてジャンプ開始位置から離れた位置にジャンプ動作の終了位置を設定するジャンプ動作制御手段を構成した本発明の放電加工機の第二実施形態に関するその作動のフローチャートである。
【図10】図9に示されるジャンプ終了位置を設定するステップのさらに詳細なフローチャートである。
【図11】ラム型の放電加工機の外観図である。
【図12】テーブル移動型の放電加工機の外観図である。
【符号の説明】
11…放電加工機
13…ワーク
15…加工電極
25…移動手段
33…加工制御手段
35…ジャンプ動作制御手段
37…揺動制御手段

Claims (2)

  1. 加工電極とワークとの極間にパルス電圧を印加して前記ワークを放電加工するとともに、ジャンプ要求に応じて前記加工電極にジャンプ動作を行わせる放電加工機において、
    前記加工電極のジャンプ動作の方向が水平方向成分を含むときのジャンプ速度を垂直方向成分のみのときのジャンプ速度より低く設定するジャンプ動作制御手段を具備することを特徴とした放電加工機。
  2. 加工電極とワークとの極間にパルス電圧を印加して前記ワークを放電加工するとともに、ジャンプ要求に応じて前記加工電極にジャンプ動作を行わせる放電加工機のジャンプ制御方法において、
    前記加工電極のジャンプ動作の方向が水平方向成分を含むときのジャンプ速度を垂直方向成分のみのときのジャンプ速度より低く設定することを特徴とした放電加工機のジャンプ制御方法。
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