JP3427172B2 - 形彫放電加工機 - Google Patents

形彫放電加工機

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JP3427172B2
JP3427172B2 JP34660298A JP34660298A JP3427172B2 JP 3427172 B2 JP3427172 B2 JP 3427172B2 JP 34660298 A JP34660298 A JP 34660298A JP 34660298 A JP34660298 A JP 34660298A JP 3427172 B2 JP3427172 B2 JP 3427172B2
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machining
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Makino Milling Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極とワークとを
相対移動させてワークを放電加工する形彫放電加工機、
及び放電加工中に電極を強制的に上昇、下降させて、電
極とワークとの加工間隙から加工屑を排除するジャンプ
動作を行う形彫放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の形彫放電加工機の正面図
であり、その概略構成を説明すると、ベッド1上にワー
ク3を載置するテーブル5が設けられ、テーブル5上に
ワーク3を加工液に浸すための加工槽7が設けられ、加
工槽7に充満させる加工液が漏れないようテーブル5と
加工槽7との間にシール9が設けられている。そして放
電加工は加工液中のワーク3と形彫加工用電極23との
間で行われる。図6は、加工槽7が上下動する形式のも
のを示しているが、加工槽7を上下動させずにテーブル
5上に固定した形式のものを採用してもよい。
【0003】図1及び図2は、本発明の形彫放電加工機
の正面図及び側面図を示すものであり、その大部分の構
成は図6に示す従来の形彫放電加工機と同様であるの
で、図2を図6に示す形彫放電加工機の側面図とみなし
て説明する。
【0004】図2において、ベッド1の後方にはコラム
11があり、コラム11の上面をサドル13がX軸方向
へ移動するよう設けられ、サドル13の上面をY軸方向
へ移動するようラム15が設けられている。また、ラム
15の前面には主軸頭17が適宜駆動手段(図示省略)
によりZ軸方向へ移動するよう設けられており、結局、
主軸頭17がX,Y,Z軸方向へ移動可能な構成となっ
ている。主軸頭17の下端には絶縁プレート19及び電
極ホルダ21を介して形彫加工用電極23が取り付けら
れている。
【0005】また、加工効率向上の面から同一の形彫放
電加工機において、加工ストローク及び加工面積が大き
い放電加工と細かい放電加工とを行うことが望まれてい
る。一般的には加工形状によって形彫加工用電極を適宜
交換して使用するが、機械の大きさや仕様によって好ま
しい加工エリアが異なる。例えば大形の形彫放電加工機
で細かい加工を行うときは、形彫加工用電極を取り付け
る主軸頭の慣性が大きいため、細かい放電加工に向かな
い。特にリブ溝加工と呼ばれる細くて深い放電加工で
は、放電加工中に形彫加工用電極を強制的に上昇、下降
させて、形彫加工用電極とワークとの加工間隙から加工
屑を排除する、いわゆるジャンプ動作の送り速度が加工
精度や加工速度を左右する。大形の主軸頭ではジャンプ
動作の送り速度を上げられず、小形の主軸頭に比較して
加工性能が悪い。
【0006】その理由について説明すると、リブ溝等の
細くて深い穴を放電加工する場合、加工穴が段々深くな
るにつれて加工屑が排出されず加工穴の中に溜り、それ
に伴い形彫加工用電極と加工屑との間で二次放電が起こ
り、ワークの放電加工が進捗しなくなってしまうからで
ある。
【0007】こういう事態が生じた場合、形彫加工用電
極に加工電圧を印加するのを止め、一旦形彫加工用電極
をワークの加工穴の外に急速に持ち上げ(上昇)、再び
ワークの加工穴の中に急速に戻す(下降)ようなジャン
プ動作を実行すると、形彫加工用電極とワークとの加工
間隙から加工屑が排除され、その後の放電加工を順調に
行うことができる。なお、ジャンプ動作のストロークは
加工深さと同等または加工深さよりわずかに大きい程度
が望ましい。
【0008】また、主軸頭に取り付けられた形彫加工用
電極の面積が大きい場合は、ジャンプ動作の送り速度が
小さくても、形彫加工用電極とワークとの加工間隙から
加工屑の排除が比較的効率よく行われるが、電極面積が
小さい場合、即ち小さい形彫加工用電極を取り付けて細
くて深い放電加工を行う場合では、ジャンプ動作の送り
速度を速くしないと、形彫加工用電極とワークとの加工
間隙から加工屑の排除が良好に行われなくなる。このた
め、ジャンプ動作は電極面積に応じた好ましい送り速度
で行う必要がある。
【0009】さらに、形彫放電加工に際して、大形の主
軸頭に小さい形彫加工用電極を取り付けてジャンプ動作
させると、主軸頭全体の慣性が大きいため、短時間でジ
ャンプ動作を行わせることが困難である。このため、実
質的に放電加工を行っていないジャンプ動作の時間が長
くなり、当然のごとく加工時間が長くなってしまう。ま
た、ジャンプ動作の送り速度が遅いと、形彫加工用電極
とワークとの加工間隙から効果的に加工屑が排除され
ず、加工効率が向上しない。
【0010】このように、大形の形彫放電加工機におい
ては、主軸頭の慣性が大きいという理由から細かい放電
加工には適さない。また、大形の主軸頭を高速でジャン
プ動作させるためには、Z軸の駆動手段に大形のものを
用いる必要も生じる。
【0011】すなわち、大形の主軸頭は小形の電極によ
る放電加工には適さないことになる。特にリブ溝加工と
呼ばれる細くて深い放電加工では、ジャンプ動作の送り
速度が加工性能を大きく左右するが、大形の主軸頭では
ジャンプ動作の送り速度を上げられず、加工性能が悪
い。従来の技術におけるジャンプ動作は、せいぜい10
m/min以下の比較的低速の送り速度で行われてい
た。
【0012】また、特開平6−277948号公報に開
示されているように、ジャンプ動作の上昇、下降のパタ
ーンは、大きなストロークのジャンプ動作の後に小さな
ストロークのジャンプ動作を行う方法が用いられてい
た。図10(a)は、従来の形彫放電加工機のジャンプ
制御を適用してジャンプ動作を行いながら放電加工を進
捗しているときの形彫加工用電極の位置を表わした図で
あり、図10(b)は、それに対応させて加工電源のオ
ン、オフ、すなわち放電加工中か放電加工休止中かを示
す加工電源の波形を表わした図である。
【0013】ここで、従来の技術におけるジャンプ動作
の大きなストローク及び小さなストロークはそれぞれあ
らかじめ設定された一定量であり、放電加工の進捗とと
もに、ジャンプ動作の上昇位置がワーク表面位置より下
になっていき、形彫加工用電極とワークとの加工間隙か
らの加工屑の排除量が減少してしまう。さらに、ジャン
プ動作の送り速度が比較的低速であるためにジャンプ動
作の時間が長くなり、実質的にジャンプ動作中は加工電
源をオフして放電加工を行わないので、その分加工時間
が長くなってしまうという問題点があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな大形の主軸頭における小形電極の使用に際しての問
題点を解消し、形彫放電加工機の加工性能の向上を図る
ことを課題とする。さらに、形彫加工用電極とワークと
の加工間隙から加工屑を確実かつ迅速に排除して、ワー
クの加工時間を短縮するジャンプ制御を行うことができ
る形彫放電加工機を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の形彫放電加工機
は、上記課題を解決するために、主軸頭内部に小形主軸
を内蔵させるか、主軸頭の側面部に小形主軸を併設させ
るかしたものである。また、形彫放電加工機のジャンプ
制御部は、ジャンプ動作の毎回の上昇をワーク表面の加
工開始点以上の位置まで行い、ジャンプ動作の上昇、下
降の送り速度を40m/min以上で、送りの加減速加
速度を1.0G(Gは重力加速度)以上にするものであ
り、詳しくは下記のように構成されている。
【0016】(1) 主軸頭に取り付けられた電極とワ
ークとを相対移動させて前記ワークを放電加工する形彫
放電加工機において、前記主軸頭の軸線方向と平行な方
向へリニアモータによって移動され、該移動が前記主軸
の軸線方向の相対移動とは独立して制御可能な小形主
軸を前記主軸頭に備えることを特徴とした形彫放電加工
機。 (2) 前記小形主軸は前記主軸頭の内部に移動可能に
設けられる上記(1)に記載の形彫放電加工機。 (3) 前記小形主軸は前記主軸頭の側面に移動可能に
設けられる上記(1)に記載の形彫放電加工機。 (4) 前記小形主軸の最大送り速度は40m/min
以上で、送りの最大加減速加速度は1.0G以上である
上記(1)から(3)のいずれか1項に記載の形彫放電
加工機。
【0017】(5) 前記小形主軸にジャンプ動作を行
わせるジャンプ制御部を備える上記(1)から()の
いずれか1項に記載の形彫放電加工機。 () 前記ジャンプ制御部は、前記ジャンプ動作の上
昇、下降の送り送り速度は40m/min以上で、送り
の加減速加速度は1.0G以上で前記ジャンプ動作を行
わせる上記()に記載の形彫放電加工機。 () 前記ジャンプ制御部は、前記ジャンプ動作の毎
回の上昇をワーク表面の加工開始点以上の位置まで行
い、前記ジャンプ動作の毎回の上昇、下降の送り速度は
40m/min以上で、送りの加減速加速度は1.0G
以上で前記ジャンプ動作を行わせる上記()に記載の
形彫放電加工機。
【0018】
【作用】上述の構成により、本発明による形彫放電加工
機は、小形主軸に電極を取り付け、効率のよいジャンプ
動作を行いながらワークを放電加工する。サイズまたは
重量の関係上、小形主軸に取り付けることができない比
較的大きな電極は、主軸頭に直接的に取り付けてワーク
を放電加工する。
【0019】また、放電加工の進捗状況にかかわらず、
ジャンプ動作の毎回の上昇をワーク表面の加工開始点以
上の位置まで行ったり、かつジャンプ動作の上昇、下降
の送り速度を40m/min以上、送りの加減速加速度
を1.0G以上と高速、俊敏なジャンプ動作の制御を行
うので、1往復のジャンプ動作中に十分なポンピング作
用が得られ、電極とワークとの加工間隙から加工屑を確
実かつ迅速に排除することができる。
【0020】さらに、大形の主軸頭と小形主軸とを切り
換え可能に併設してあるので、大形放電加工のほか、小
形放電加工時におけるジャンプ動作を行いながらの放電
加工にも適しており、効率のよい放電加工を行うことが
できる。
【0021】なお、特許第2693023号公報には、
多頭の主軸頭を有する形彫放電加工機が開示されている
が、これは各主軸頭を独立して制御して大形のワークの
放電加工効率を高めるものであり、本発明のように、形
彫放電加工機における小形のワークの加工に際して加工
屑排除のためのジャンプ動作に適するよう主軸頭を切り
換えるということを想定したものではない。
【0022】また、特開昭62−15015号公報に
は、複数の電極を有した形彫放電加工機が開示されてい
るが、これは同一ヘッドに複数の電極を取り付けると
か、複数のヘッドにそれぞれ電極を取り付けて別々に放
電加工を行うものであり、本発明のように、大形の主軸
頭では加工に適さない場合に小形主軸に切り換えて細か
い放電加工を効率よく行うものとは、その目的、作用、
及び効果が相違する。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態の形
彫放電加工機を示す正面図、図2は、図1の側面図であ
り、その構成部材の名称及び符号ついては、図6に示し
た従来の形彫放電加工機の構成と対応する部分は同一の
名称及び符号を用いて説明する。
【0024】図1及び図2に示す本発明実施形態の形彫
放電加工機においては、図2のA−A断面図である図3
及び図3のB−B断面図である図4に示すように、主軸
頭17内にZ軸と平行なW軸方向に移動できるよう小形
主軸25を設け、小形主軸25の下端に絶縁プレート2
7及び電極ホルダ29を介してリブ電極31が取り付け
られている。なお、小形主軸25を使用しない場合は、
従来の形彫放電加工機と同様の状態となるよう主軸頭1
7内に小形主軸25を収納して、図6のように主軸頭1
7の下端に形彫加工用電極23を取り付け、ワーク3を
放電加工する。
【0025】なお、絶縁プレート19及び電極ホルダ2
1は何れも適宜取り付け、取り外し可能とされており、
細かい放電加工を行うときは、これらを取り外して主軸
頭17内に収納されている小形主軸25を主軸頭17よ
り突出させ、その下端にリブ電極31を取り付けてW軸
方向に駆動することにより、ワーク3に細くて深い放電
加工を行う。ここで、小形主軸25のX,Y,Z軸方向
の位置決めは主軸頭17の場合と同様に行われるが、位
置決め後の放電加工に際しては、W軸方向の移動は適宜
送り駆動手段、例えばボールねじとサーボモータとの組
み合わせ、または、図3及び図4に示すように、リニア
モータを用いて行う。
【0026】本発明において、小形主軸25を用いて細
かい放電加工を行うのは、主軸頭17は慣性が大きく細
かい放電加工におけるジャンプ動作に適しておらず、主
軸頭17に比べ慣性の小さい小形主軸25を用い、加工
屑排除のためのジャンプ動作を効率よく行うためであ
る。
【0027】よって、主軸頭17を停止させ小形主軸2
5だけを移動させるするように構成し、主軸頭17と小
形主軸25とを併用するという考えはない。つまり、大
形の形彫放電加工機でも細かい放電加工に適した状態に
して使用できる形彫放電加工機を得ることが本発明の1
つの要旨である。
【0028】次に、図3及び図4に従って、小形主軸2
5の構成について説明する。図3及び図4において、斜
線部分が主軸頭17の外筺となるZ軸クイル33であ
り、Z軸クイル33の背面に設けられたZ軸レール35
がラム15に設けられたZ軸ガイド37に沿ってZ軸方
向へ案内され、適宜送り駆動手段により主軸頭17がZ
軸方向へ移動するよう構成されており、さらに、Z軸ク
イル33内を小形主軸25がW軸方向へZ軸クイル33
の下部開口部を通って移動する。
【0029】Z軸クイル33の内部奥側には、小形主軸
25の案内、移動のためのW軸レール39及びリニアモ
ータ用マグネット41を取り付けるブラケット43が設
けられ、小形主軸25の外筺となるW軸クイル45に
は、W軸レール39に係合するW軸ガイド47、リニア
モータ用マグネット41と対をなすコイル49が取り付
けられ、コイル49とマグネット41との係合によりリ
ニアモータを形成し、小形主軸25のW軸方向の送り駆
動手段となっている。図3に示すように、小形主軸25
外筺となるW軸クイル45の下端には、絶縁プレート2
7及び電極ホルダ29を介してリブ電極31が取り付け
られている。
【0030】なお、図1及び図2に示す本発明実施形態
の形彫放電加工機は、主軸頭17内に小形主軸25が内
蔵された形式のものが示されているが、これに限定され
ることはなく、図5に正面図として示すように、主軸頭
17の側面部に内蔵形の小形主軸25と同様の小形主軸
51をW軸方向へ移動可能に設けることもできる。
【0031】図7は、本発明の形彫放電加工機の小形主
軸25を用いてワーク3を放電加工する際の制御ブロッ
ク図である。小形主軸25をW軸方向へ移動させる送り
駆動手段としてリニアモータ53が設けられ、リニアモ
ータ53は駆動制御部57により制御される。また、小
形主軸25のW軸方向の位置は位置検出器55により刻
々検出される。加工電源部61からワーク3と電極ホル
ダ29を介してリブ電極31とに加工電圧が印加され
る。
【0032】駆動制御部57と加工電源部61との両方
に接続するようジャンプ制御部59が設けられ、ジャン
プ制御部59は、加工電源部61からリブ電極31とワ
ーク3との時々刻々の極間電圧を検出して、リブ電極3
1とワーク3との加工間隙から加工屑が排除されずジャ
ンプ動作を必要とする極間電圧を検出したときに、加工
電源部61に放電加工休止指令を発するとともに、駆動
制御部57にリブ電極31をW軸方向へ上昇させるジャ
ンプ動作指令を送る。このときに、位置検出器55は最
大加工進捗位置を検出し、該位置は図示しない記憶部に
記憶される。
【0033】次いで、位置検出器55が、あらかじめ設
定されたワーク3表面の加工開始点以上の位置までリブ
電極31が上昇したことを検出したとき、ジャンプ動作
を下降に転じる。そして、位置検出器55が、図示しな
い記憶部に記憶した最大加工進捗位置までリブ電極31
が下降したことを検出したとき、ジャンプ動作を停止さ
せ、加工電源部61に放電加工開始指令を発する。ジャ
ンプ制御部59は放電加工中にこのような一連の制御を
繰り返し行うのである。
【0034】ここで、ジャンプ動作の開始のタイミング
は加工電源部61からの極間電圧によらず、ジャンプ制
御部59にあらかじめ設定された時間周期で行わせるよ
うにしてもよい。また、ジャンプ制御部59には、ジャ
ンプ動作の上昇、下降の送り速度及び送りの加減速加速
度があらかじめ設定されており、小形主軸25を移動さ
せるW軸の送り駆動手段は、その送り速度が40m/m
in以上、送りの加減速加速度が1.0G(Gは重力加
速度)以上を出せるような能力を有していることが好ま
しい。本発明実施形態の形彫放電加工機における小形主
軸25のW軸の送り駆動手段はリニアモータ53を用い
ており、上記した能力を有していることは言うまでもな
い。
【0035】図8(a)は、本発明の形彫放電加工機の
ジャンプ制御を適用してジャンプ動作を行いながら放電
加工を進捗しているときの形彫加工用電極の位置を表わ
した図であり、図8(b)は、それに対応させて加工電
源のオン、オフ、すなわち放電加工中か放電加工休止中
かを示す加工電源の波形を表わした図である。
【0036】本発明におけるジャンプ動作の制御の特徴
は、放電加工の進捗状況にかかわらず、ジャンプ動作の
毎回の上昇をあらかじめ設定されたワーク表面の加工開
始点以上の位置まで行うこと、他の特徴は、ジャンプ動
作の上昇、下降の送り速度を40m/min以上、送り
の加減速加速度を1.0G以上で行うことである。こう
した条件下では、より長いストロークをより高速かつ俊
敏にジャンプ動作させることができる。つまり、図8
(b)から明らかなように、ジャンプ動作の時間が短
く、放電加工時間が放電加工休止時間より長くなる。図
10(b)に示したように、従来のジャンプ動作におけ
る放電加工と比較しても、加工効率の差は歴然としてい
る。
【0037】図9(a)は、リブ電極31の形状を表わ
した図であり、図9(b)は、従来の形彫放電加工機に
おけるジャンプ制御を適用して図9(a)に示すような
リブ電極31でワーク3を放電加工したとき、または、
本発明の形彫放電加工機におけるジャンプ制御を適用し
て図9(a)に示すようなリブ電極31でワーク3を放
電加工したときの実験結果を示した図である。
【0038】図9(a)に示すように、リブ電極31と
は先端部に向かって勾配を持っている薄板形状、例えば
先端部の厚みが2mm、幅が50mm、先端部に向かっ
て片側1°のテーパを有するよう形成された形彫加工用
電極のことをいう。図9(b)において、縦軸は放電加
工が進捗するときの加工深さ、横軸はそのときの加工時
間を示している。
【0039】ジャンプ動作における具体的な条件として
は、従来の技術は、図10(a)に示すような大きなス
トロークの後に小さなストロークを行うジャンプ動作の
パターンで、かつ例えば10m/min、0.2Gとい
う標準的な送り速度及び送りの加減速加速度で行い、本
発明は、図8(a)に示すようなあらかじめ設定された
ワーク表面の加工開始点以上の位置まで上昇させるジャ
ンプ動作のパターンで、かつ40m/min以上、1.
0G以上という送り速度及び送りの加減速加速度で行っ
た。
【0040】図9(b)から明らかなように、本発明の
ジャンプ制御を適用したときの方が、従来のジャンプ制
御を適用したときと比較して、同一の加工深さまでの放
電加工時間がはるかに短い。つまり、1往復のジャンプ
動作の間に、リブ電極31をワーク表面の加工開始点以
上の位置まで上昇させて、広い加工屑排出通路を確保す
るとともに、高速かつ俊敏なジャンプ動作で十分なポン
ピング作用を働かせて、リブ電極31とワーク3との加
工間隙から加工屑を加工液の水流で確実、迅速に排除で
きたことを意味している。よって、加工屑介在の異常放
電による放電加工速度の低下が起こらないのである。
【0041】なお、大形のリブ電極による形彫放電加工
を行う場合は、そのリブ電極を主軸頭17の下端に取り
付け、主軸頭17のZ軸の駆動手段として大形のリニア
モータを用い、Z軸方向にジャンプ動作を行わせること
も可能である。このときにも、送り速度を40m/mi
n以上で、送りの加減速加速度を1.0G以上で、ワー
ク表面の加工開始点以上の位置まで毎回上昇させるジャ
ンプ動作を行えば、大きなリブ溝でも、小形主軸25を
用いた放電加工と同様に効率よく放電加工を行うことが
できる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の形彫放電加工機においては、大形の形彫放電加工に際
しては主軸頭に取り付けた電極を用いてワークを放電加
工し、比較的小形の形彫放電加工に際しては、W軸方向
に移動する小形主軸に切り換えてワークを放電加工する
よう構成した。このため、小形の形彫放電加工に際して
は小形主軸の使用により慣性が小さく、加工屑排除のた
めのジャンプ動作の送り速度を大きくすることが容易と
なり、加工効率のよい形彫放電加工機を提供することが
できる。
【0043】また、本発明の形彫放電加工機において
は、小形の形彫放電加工に際して慣性の小さい小形主軸
を用いてW軸方向の移動を行わせるようにしたので、位
置決めなどは従来通りのX,Y,Z軸移動を利用し、比
較的小形の形彫放電加工やそのときのジャンプ動作はW
軸方向の駆動手段を用いるので、ジャンプ動作を短時間
で行い効率のよい放電加工を行うことができる。
【0044】さらに、本発明の形彫放電加工機のジャン
プ制御を用いてワークの放電加工を行うと、電極とワー
クとの加工間隙から加工屑を確実かつ迅速に排除でき、
ワークの加工時間の短縮及び加工面品位の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の形彫放電加工機の一実施形態を示す正
面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】本発明の形彫放電加工機の別実施形態を示す正
面図である。
【図6】形彫放電加工機の従来例を示す正面図である。
【図7】本発明の形彫放電加工機の小形主軸を用いてワ
ークを放電加工する際の制御ブロック図である。
【図8】(a)は、本発明の形彫放電加工機のジャンプ
制御を適用してジャンプ動作を行いながら放電加工を進
捗しているときの形彫加工用電極の位置を表わした図で
あり、図10(b)は、それに対応させて加工電源のオ
ン、オフ、すなわち放電加工中か放電加工休止中かを示
す加工電源の波形を表わした図である。
【図9】(a)は、リブ電極の形状を表わした図であ
り、(b)は、従来の形彫放電加工機におけるジャンプ
制御を適用して(a)に示すようなリブ電極でワークを
放電加工したとき、または、本発明の形彫放電加工機に
おけるジャンプ制御を適用して図9(a)に示すような
リブ電極でワークを放電加工したときの実験結果を示し
た図である。
【図10】(a)は、従来の形彫放電加工機のジャンプ
制御を適用してジャンプ動作を行いながら放電加工を進
捗しているときの形彫加工用電極の位置を表わした図で
あり、図10(b)は、それに対応させて加工電源のオ
ン、オフ、すなわち放電加工中か放電加工休止中かを示
す加工電源の波形を表わした図である。
【符号の説明】 3 ワーク 17 主軸頭 19 絶縁プレート 21 電極ホルダ 23 形彫加工用電極 25 小形主軸 27 絶縁プレート 29 電極ホルダ 31 リブ電極 33 Z軸クイル 35 Z軸レール 37 Z軸ガイド 39 W軸レール 41 マグネット 45 W軸クイル 47 W軸ガイド 49 コイル 51 小形主軸 53 リニアモータ 55 位置検出器 57 駆動制御部 59 ジャンプ制御部 61 加工電源部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−331026(JP,A) 特開 平5−104332(JP,A) 特開 平1−222819(JP,A) 特開 昭62−292322(JP,A) 特開 平7−88722(JP,A) 特公 昭57−58251(JP,B2) 実公 昭32−1595(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 7/30 B23H 7/26

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸頭に取り付けられた電極とワークと
    を相対移動させて前記ワークを放電加工する形彫放電加
    工機において、 前記主軸頭の軸線方向と平行な方向へリニアモータによ
    って移動され、該移動が前記主軸頭の軸線方向の相対移
    動とは独立して制御可能な小形主軸を前記主軸頭に備え
    ることを特徴とした形彫放電加工機。
  2. 【請求項2】 前記小形主軸は前記主軸頭の内部に移動
    可能に設けられる請求項1に記載の形彫放電加工機。
  3. 【請求項3】 前記小形主軸は前記主軸頭の側面に移動
    可能に設けられる請求項1に記載の形彫放電加工機。
  4. 【請求項4】 前記小形主軸の最大送り速度は40m/
    min以上で、送りの最大加減速加速度は1.0G以上
    である請求項1から3のいずれか1項に記載の形彫放電
    加工機。
  5. 【請求項5】 前記小形主軸にジャンプ動作を行わせる
    ジャンプ制御部を備える請求項1から4のいずれか1項
    に記載の形彫放電加工機。
  6. 【請求項6】 前記ジャンプ制御部は、前記ジャンプ動
    作の上昇、下降の送り送り速度は40m/min以上
    で、送りの加減速加速度は1.0G以上で前記ジャンプ
    動作を行わせる請求項に記載の形彫放電加工機。
  7. 【請求項7】 前記ジャンプ制御部は、前記ジャンプ動
    作の毎回の上昇をワーク表面の加工開始点以上の位置ま
    で行い、前記ジャンプ動作の毎回の上昇、下降の送り速
    度は40m/min以上で、送りの加減速加速度は1.
    0G以上で前記ジャンプ動作を行わせる請求項に記載
    の形彫放電加工機。
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