JP4721325B2 - 形彫放電加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、テーブル上の被加工物を工具電極によって放電加工する形彫り放電加工機に関し、更に詳しくは、工具電極または被加工物を鉛直方向に移動させる制御軸を有し、工具電極または被加工物の重量または大きさに対応して、工具電極または被加工物が取り付けられる移動体を駆動する駆動方式を切り換えるようにした形彫放電加工機に関する。
被加工物に対向する位置に工具電極を配置し、被加工物と工具電極との間に形成された加工間隙に所定の加工電圧を印加して断続的に放電を発生させて、被加工物を所望の穴形状に加工する、形彫放電加工機が広く用いられている。
形彫放電加工機は、一般的な工作機械における切削加工などとは異なり、加工間隙を所定の距離に維持するように、工具電極もしくは被加工物を相対的に移動させる、いわゆるサーボ動作を行う必要がある。また、加工間隙に滞留するチップを効率よく排出するために、工具電極を被加工物に対して少なくとも上下方向に予め定められた距離を往復移動させる、いわゆるジャンプ動作を行う必要がある。このサーボ動作やジャンプ動作は、より高速度かつ高い応答性で行われることが要求されている。
この要求を満たすため、特許文献1には主軸頭に加えて、主軸頭とは独立している小形主軸を設け、例えばリブ溝加工のように小さい工具電極を用いて放電加工するときは、慣性の小さい小形主軸で加工を行うようにした形彫放電加工機が開示されている。また、サーボ動作やジャンプ動作を高速、高応答、高加速度で行うには、回転型サーボモータとボールネジとナットの組合せによる駆動方式(回転型サーボモータ駆動方式)に比べてリニアモータによる駆動方式(リニアモータ駆動方式)が有利と考えられており、特許文献2には、リニアーモータ駆動方式を用いてサーボ動作及びジャンプ動作を行うことができるようにした形彫放電加工機が開示されている。
そして、特許文献3、4には、リニアモータ駆動方式にあっては、クイルがリニアモータの可動子である構成が有利であることが記載されている。
ところで、リニアモータ駆動方式では、工具電極の重量が大きくなると移動部位全体の質量が大きくなり、特に、鉛直方向に移動する移動体の場合はもともと下向きに滑り落ちるように重力が作用しているので、リニアモータの推力をより大きくする必要がある。しかし、リニアモータの推力を大きくしようとすればするほど可動子が大型化して移動部位全体をより重くするというジレンマが生じる。また、工具電極の大きさ(面積)が大きいと、加工液を加工媒体とする形彫放電加工では、例えば、ジャンプ運動のように工具電極を引き上げたり、元の位置に復帰させるように下げたりするときに、正圧や負圧が大きくなるために瞬間的あるいは継続的に推力不足に陥り移動不可の状態が発生する。そこで、特許文献5に開示されるように、基本的には工具電極または被加工物のサイズに関わらずリニアモータ駆動方式とする構成が提案されている。
特許第3427172号公報 特開平5ー104332号公報 特許第3542508号公報 特許第3315945号公報 特開2000−225527号公報
特許文献1に開示されている形彫放電加工機は、リニアモータ駆動方式で加工可能な工具電極とリニアモータ駆動方式で加工することが難しいサイズの工具電極とで別々の移動体を用いる平行2軸構造を採用しているため、小さい工具電極でしかリニアモータ駆動方式で加工することができない。仮に、リニアモータ駆動方式の小形の主軸頭を大きくしてそれに見合う推力のリニアモータを搭載し、通常のサイズの工具電極、例えば電極ホルダを含んで質量が5kg以上になる工具電極を取り付けることができるようにすると、機械全体のバランスをとりにくく、真直性や平行度を失いやすく、あるいは倒れやヨーイングが発生しやすい。その結果、要求される加工精度を得られない場合が生じることとなり、特に、大きい移動体の側面に小さい移動体を設ける構成の場合は著しく安定性が損なわれるという問題を有している。
また、特許文献1に開示されている平行2軸構造の場合、一軸の構造に対して剛性が弱くなるので、リニアモータで移動させることができる工具電極のサイズはより小さくしなければならない。大きいサイズの工具電極の使用に耐える剛性を得るため構造をより強固で丈夫なものにしようとすれば大型化するので、リニアモータもより推力の大きなものとしなければならなくなるという矛盾を生じることになるという問題も有している。
さらに、相対的に大きい移動体の中に小さい移動体を内蔵する構造の場合、コイルなどリニアモータの部材を設置できるスペースや発熱するコイルを冷却するための冷却構造などの問題から、大きなリニアモータを設置する余裕がなく、構造上、比較的推力の小さいリニアモータしか搭載できない。この結果、極く小さい工具電極に対してしかリニアモータ駆動方式を採用できないという問題を有している。
本発明の目的は、従来技術における上述の問題点を解決することができる形彫放電加工機を提供することにある。
本発明は、また、幅広いサイズの工具電極を使用することができる、バランス性能が優れている安定した構造の形彫放電加工機を提供することを目的とする。
本発明は、また、工具電極のサイズに対してリニアモータのサイズを小さくすることができる、構造体の剛性をできる限り犠牲にしない構造の形彫放電加工機を提供することを目的とする。
本発明は、また、推力の大きなリニアモータの搭載が可能な構造を有する形彫放電加工機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によれば、下端面に工具電極または被加工物を取り付けるための部材を有しラムまたはコラムに対して鉛直方向における所与の一軸方向に運動可能なように設けられた移動体と、該移動体を前記所与の一軸方向に運動させるためのリニアモータと、前記ラムまたはコラムに取り付けられた回転型サーボモータと、前記所与の一軸方向に沿って配設され前記回転型サーボモータによって回転運動されるボールネジと、前記ボールネジの回転に応じて前記所与の一軸方向に運動するスライダと、鉛直方向に作動し、前記移動体まで延びるピストンを有するシリンダを前記スライダに備え、前記ピストンを引き上げることにより前記移動体を前記スライダに押し付けて前記移動体と前記スライダと結合前記ピストンを下げた状態で前記移動体と前記スライダとを分離する結合分離装置とを備えた形彫放電加工装置。
前記リニアモータを構成する一次側部材及び二次側部材は、前記移動体と、前記ラムまたはコラムとに適宜に設けることができる。すなわち、一次側部材を移動体に設け、二次側部材と対向するように配設してもよいし、二次側部材を移動体に設け、一次側部材をラムまたはコラムのいずれかに一次側部材と対向するように配設してもよい。
本発明によれば、幅広いサイズの工具電極を比較的小型のリニアモータで駆動でき、且つ必要に応じて工具電極を回転型サーボモータでも駆動できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
図1は、本発明による形彫放電加工機の実施の形態の一例の全体構成を示す概略構成図である。図1に示されている形彫放電加工機1において、1Aはベッド、1Bはベッド1Aの後側部または上面に立設されたコラム、1Cはコラム1B前面のベッド1A上に水平一軸(Y軸)方向に移動可能に設けたサドル、1Dはサドル1C上に他の水平一軸(X軸)方向に移動可能に設けたテーブル、1Eは「コラム1B」の「テーブル1D」前面側に設けた加工槽である。
加工槽1Eは、図示しない被加工物を取り付け加工液中浸漬状態で工具電極Eと相対向配置させるための定盤(図示せず)を備えている。そして、コラム1Bの上端部にはラム1Fが固定されており、ラム1Fの先端部1Faには加工へッド部2が設けられている。ここで、MXはX軸サーボモータ、MYはY軸サーボモータであり、加工槽1Eはこれらのサーボモータによってベッド1A上でX軸及びY軸の各方向に移動、位置決めされる公知の構成となっている。
加工ヘッド部2はクイル3を備え、クイル3はラム1Fの先端部1Faに設けられたクイルベース21に形成されているガイドレール22に案内されて、ベッド1Aの上面に対して鉛直方向(Z軸方向)に移動可能なように設けられている。クイル3には複数の軸受ユニット4が取り付けられており、クイル3はこれらの軸受ユニット4によりガイドレール22に案内され、クイル3は後述するようにして加工ヘッド部2に設けられているリニアモータ9(図2参照)により駆動される。図3にはクイル3に軸受ユニット4が取り付けられている様子が詳細に示されている。
符号5で示されるのはクイルベース21に固定された回転型サーボモータであり、回転型サーボモータ5によってもクイル3をガイドレール22の案内で駆動できるようにするため、スライダ6が設けられている。
このように、加工ヘッド部2においては、結局、コラム1Bまたはラム1Fに対して所与の一軸方向(ここではZ軸方向)に運動可能なように移動体(クイル3)が設けられており、移動体をリニアモータ9又は回転型サーボモータ5によってZ軸方向に運動させることができる構成となっている。そして、加工ヘッド部2は、さらに、所与の一軸方向に沿って配設されており回転型サーボモータ5によって回転駆動されるボールネジ7を有している。ボールネジ7はスライダ6と協働し、ボールネジ7の回転に応じてスライダ6を一軸方向に運動させる構成となっている。
加工ヘッド部2は、クイル3とボールネジ7との結合、分離を行うための結合分離装置8を備えている。結合分離装置8によってクイル3がスライダ6から独立している分離状態にある場合には、回転型サーボモータ5が回転してもスライダ6のみが一軸方向に運動するだけである。一方、結合分離装置8によってクイル3とスライダ6とが一体化している結合状態にある場合には、回転型サーボモータ5が回転してスライダ6が一軸方向に運動すると、クイル3はスライダ6と一緒に運動し、クイル3を回転型サーボモータ5によって一軸方向に運動させることができる。
次に、図2〜図4を参照して、加工ヘッド部2の構成について詳しく説明する。
先ず、リニアモータ9について説明する。既述のように、クイル3は軸受ユニット4によってガイドレール22に沿って案内されZ軸方向に運動できるように構成されている(図3参照)。クイル3をガイドレール22に沿ってZ軸方向に運動させるため、クイルベース21にはリニアモータ9の一次側固定子を構成する励磁コイル91が取付用枠体93を用いて設けられており(図4参照)、クイル3にはリニアモータ9の二次側可動子を構成する磁石板92が励磁コイル91に対向するようにして設けられており、これらの励磁コイル91と磁石板92を含んでリニアモータ9が構成されている。本実施の形態では、励磁コイル91をクイルベース21に取り付け、磁石板92をクイル3に取り付ける構成としたが、励磁コイル91をクイル3に取り付け、磁石板92をクイルベース21に取り付ける構成としてもよい。
リニアモータでは、一次側(コイル側)の発熱が問題となる。一次側の発熱の熱損失により効率が低下し定格推力を得ることができなくなる場合が生じる。そのため、機械に使用するような比較的大きなリニアモータの場合は、コイルを冷却する冷却機構が必要とされる場合が生じる。冷却は水等の冷却媒体を使用し、冷却配管が配設される。このように、一次側は、配線が必要であるとともに発熱の問題が生じ、冷却配管が必要になることから、本実施の形態のように、一次側固定子をクイルベース21に取り付ける構成の方が有利である。一次側固定子と二次側可動子の何れか一方は、移動体が移動するだけの長さ(いわゆる移動ストローク)が必要となる。コイルを移動ストローク分並べるのは不利なので、本実施の形態においては、永久磁石の方を並べている。なお、冷却配管は、特許文献3に開示されるような公知の構成を利用することができ、図示及び詳細な説明を省略する。
したがって、図示しない駆動用電源ユニットから励磁コイル91に駆動用電流を供給することによりクイル3をZ軸方向に沿って運動させることができる。このとき、移動または停止しているクイル3の位置は、リニアスケール23(図3参照)で検出することができる。本発明の形彫放電加工機は駆動方式に関わらず、言い換えれば使用する工具電極のサイズに関わらず1つの位置検出器(リニアスケール)が設けられていればよい。
なお、符号31、32で示されるのは、スライダ6に固定された一対のエアシリンダであり、リニアモータ9を使用してクイル3を駆動する場合にバランサとして働くようになっている。また、クイルベース21にはブレーキ装置33が設けられており、リニアモータ9の使用時に所要のブレーキ作用をクイル3に与えるのに使用される。エアシリンダ31、32及びブレーキ装置33のより詳細な構成と動作については、特許文献4が参照される。
クイル3の下端部には、電極ホルダに取り付けられた工具電極を位置決めして取り付けることができる自動クランプ用チャック34が設けられている。また、面板35は、自動クランプ用チャック34を覆うように設けられ比較的大きな工具電極を取り付けることができる。したがって、比較的小さい工具電極を用いて加工するときは、電極ホルダに工具電極を取り付け、面板35を取り外して電極ホルダを自動クランプ用チャック34に取り付ける。このようにして、リニアモータ9によってクイル3をZ軸方向に運動させることにより、クイル3の下端部に取り付けられた工具電極を被加工物に対して放電加工のために相対運動させることができる。
次に、回転型サーボモータ5を用いてクイル3をZ軸方向に運動させるための構成について説明する。ボールネジ7は、回転型サーボモータ5側の一端部において回転型サーボモータ5の回転軸51とカップリング52によって連結されており、且つボールネジ7のネジ部71は、スライダ6に固定されているナット61と螺合している。
スライダ6にも、図5に示されるように、軸受ユニット4が取り付けられており、クイル3の場合と同様にして、スライダ6は軸受ユニット4によってガイドレール22に沿って案内される構成になっている。ここで、6Aはブレーキ装置33のブレーキ軸を貫通させるための貫通孔、6Bはナット61を装着するための装着用孔、6Cは後述する油圧シリンダ81を取り付けるための取付用板である。
したがって、図示しない駆動用電源ユニットから電力の供給を受けて回転型サーボモータ5が作動し、その回転軸51が回転すると、これによりボールネジ7も回転し、軸受ユニット4によってガイドレール22に案内されるようになっているスライダ6は、回転軸51の回転方向に応じて上方又は下方に運動する。図3に示すスライダ6の位置は上限リミット位置であり、後述するように、ストッパ機構62によってスライダ6をこの上限リミット位置に固定することができる。
次に、結合分離装置8について説明する。結合分離装置8はスライダ6に固定された油圧シリンダ81を有し、油圧シリンダ81のピストン82のピストンロッド先端部82Aはクイル3の中空部3A内にまで延びている。該ピストンロッド先端部82Aにはクランプ部83が設けられており、クランプ部83はピストン82がクイル3の中空部3A内に挿通される孔3Bから抜け出ることができないようになっている。そして、基本的には油圧シリンダ81の油圧の力によってクランプするが、安全のために該孔3B近くには、ロック機構84が設けられている。
図6及び図7を参照してロック機構84について詳しく説明する。ロック機構84は、主にクイル3の背部に固定されたエアシリンダでなるアクチュエータ84Aと、アクチュエータ84Aでスライドするロックピン84Bと、ロックピン84Aに設けられクランプ部83を下から支持するロック部材84Cとで構成される。回転型サーボモータ5を使用するときは、ピストン82を引き上げた状態でロックピン84Bを前進させ、ロック部材84Cがクランプ部83を下から支持することで、万一のときにも油圧シリンダ81によるクランプが外れないようにロックを行う構成となっている。
油圧シリンダ81が作動してピストン82が引き上げられた状態(図6に示す状態)では、孔3Bから抜け出ることができないクランプ部83によってクイル3がスライダ6に押し付けられて、クイル3とスライダ6とが一体化された状態(結合状態)となっている。したがって、この場合には、回転型サーボモータ5によってスライダ6が駆動されると、スライダ6と一緒にクイル3はZ軸方向に運動することになる。このとき、ストッパ機構62は、油圧または圧縮空気で作動するシリンダからなるアクチュエータ62Aを作動しストッパピン62Bを後退させ、スライダ6の背面に設けられている留穴62Cからストッパピン62Bを引き抜いて、スライダ6が移動できるようにしている。
なお、スライダ6とクイル3が一体で動くときは、エアシリンダ31、32も動くためバランサとして作動させることができないが、スライダ6に重錘型のカウンタウエイトバランス63が備えられており、重量物であっても十分なカウンタウエイトが付与される(図2参照)。
一方、油圧シリンダ81が作動してピストン82が下げられた状態(図7に示す状態)では、クランプ部83がクイル3に対して自由状態となっており、クイル3とスライダ6との間の一体化は確立されず、クイル3とスライダ6とは分離状態となっている。具体的には、アクチュエータ84Aを作動してロックピン84Bを後退させロックを解除するとともに、油圧シリンダ81を作動してクランプ部83をクイル3の中空部3A内の奥まで下げておく。また、スライダ6を上限リミット位置まで上昇させ、ストッパ機構62のアクチュエータ62Aを作動してストッパピン62Bを前進させ、スライダ6の留穴62Cにストッパピン62Bを挿嵌し、スライダ6が上限リミット位置で確実に固定されるようにする。
よって、この場合には、スライダ6とスライダ6に設けられた油圧シリンダ81のシリンダ部分が動かない状態にあっても、クイル3は、スライダ6と油圧シリンダ81に対して拘束されることなくリニアモータ9によってスライダ6とは独立して運動することができる。以上の説明から判るように、結合分離装置8とスライダ6とで、クイル3の動力を切り換える動力切換手段、言い換えれば、リニアモータ9と回転型サーボモータ5とを切り換える手段を構成している。
図8は、形彫放電加工機1の動作状態を説明するための図である。図8の(A)に示されるように、結合分離装置8の油圧シリンダ81のピストン82が下方に押しやられているときは、クイル3がスライダ6とは独立して運動できる状態となっている(分離状態)。したがって、この場合には、スライダ6を図示の上限リミット位置に保持しておけば、リニアモータ9によってクイル3をスライダ6から独立して駆動することができる。この駆動モードは通常の工具電極を用いた放電加工に適している。実施の形態の形彫放電加工機の場合、リニアモータ駆動方式で加工可能な工具電極の最大質量は、50kgである。
一方、図8の(B)、(C)に示されるように、結合分離装置8の油圧シリンダ81のピストン82が上昇してクイル3がスライダ6に押しつけられて両者が一体化した結合状態にあると、回転型サーボモータ5によりボールネジ7を介してスライダ6を駆動したときに、クイル3がスライダ6と一緒に運動することになる。したがって、この場合には、リニアモータ9への電力供給をオフにしておけば、クイル3を回転型サーボモータ5によって駆動することができる。この駆動モードは比較的大きな工具電極を用いた放電加工に適している。なお、既に述べられているが、何れの駆動モードにおいてもクイル3の位置はスケール23によって検出される。また、励磁コイル取付用枠体93は、クイルベース21に固定されている。
形彫放電加工機1は以上のように構成されているので以下の利点を有している。
リニアモータ駆動方式と回転型サーボモータ駆動方式を切り換えてクイル3を駆動できるので広いサイズの工具電極を使用することができる。しかも、駆動方式が切り換えられたときでも鉛直方向に移動する移動体は必ずクイル3であるので、加工ヘッド部2をクイル3を中心にしてバランスの取れた構造にすることができ、安定した放電加工が実現できる。本実施の形態では、エアシリンダ31、32は油圧シリンダ81があるためにクイル3の中心軸に同軸上に配置できないが、油圧シリンダ81を挟んで2基対で設けているのでバランスがとれた構造となっている。したがって、従来の平行2軸の構造に比べて、機械全体のバランスに優れ、要求される加工精度を得ることができる。
駆動方式を切り換えても、鉛直方向に移動する移動体はいずれの場合でもクイル3であるので、基本的には、加工ヘッド部2の全体の構造をリニアモータ駆動方式1軸の構造と同じにできる。したがって、従来のリニアモータ駆動方式1軸の構造と比べて剛性が弱くなることはない。そして、従来の平行2軸の構造に比べると剛性を高くすることができる。このことから、リニアモータ駆動方式と回転型サーボモータ駆動方式を切り換える方式であっても、構造体の剛性が犠牲にされることがない。特に、高速で高加速度で重量のある工具電極を往復移動させる形彫放電加工装置において有利な構造であり、精度に対する悪影響を最小限に抑えることができ、加工精度を確保することができる。
加工ヘッド部2の移動体(クイル3)は、上述の説明から明かなように、相対的に大きい移動体の中に小さい移動体を内蔵した構造ではないので、従来の1軸リニアモータ駆動方式の構造と同じ程度のリニアモータの設置スペースが確保できる。したがって、十分大きな推力を有するリニアモータを設置することができ、平行2軸方式、特に小さい移動体を内蔵した従来の構造に比べると推力がより大きなリニアモータを設置することができる。
本実施の形態では、クイル3とスライダ6を結合する結合分離装置8は、油圧シリンダ81を用いて構成した。しかし、結合分離装置8は油圧シリンダを用いることなしに手動で強力にクランプしてクイル3とスライダ6とを結合する機構を別に設けた構成としてもよい。この場合には、クイル3とスライダ6とをより強固且つ確実に結合することができる。ただし、このことは、結合分離装置として油圧シリンダを用いた構成の優位性が失われるものではなく、実施の形態の構成で最大300kgの工具電極で加工することができ、工具電極が数百kgの範囲内では、自動的に駆動方式の切換えが可能である油圧シリンダを用いた結合分離装置は利便性に優れている。
本発明による形彫放電加工機1においては、リニアモータ駆動方式と回転型サーボモータ駆動方式の何れの駆動方式であっても、同じクイル3が移動するため、リニアモーションガイドとスケール(位置検出器)とを共通にすることができる。スライダ6とクイル3とで別々のガイドレールを設けても本発明の効果を得ることができる。この点は、実施の形態の形彫放電加工機1の有利な点の1つであるが、このことは必須ではない。
本発明による形彫放電加工機の全体構成を示す概略構成図。 図1に示した形彫放電加工機の加工ヘッド部を一部断面して示す正面図。 図2のAーA線断面図。 図1に示した形彫放電加工機の加工ヘッド部の上面図。 図2に示すスライダ付近の要部を示す斜視図。 ロック機構の詳細構成を説明するための図でクイルとスライダとが一体化された状態を示す図。 ロック機構の詳細構成を説明するための図でクイルとスライダとが分離された状態を示す図。 図1に示した形彫放電加工機の加工ヘッド部の動作を説明するための図。
符号の説明
2 加工ヘッド部
3 クイル
4 軸受ユニット
5 回転型サーボモータ
6 スライダ
7 ボールネジ
8 結合分離装置
9 リニアモータ
21 クイルベース
22 ガイドレール
33 ブレーキ装置
34 自動クランプ用チャック
35 面板
51 回転軸
52 カップリング
61 ナット
71 ネジ部
81 油圧シリンダ
82 ピストン
83 クランプ部
84 ロック機構
91 励磁コイル
92 磁石板
93 取付用枠体

Claims (3)

  1. 下端面に工具電極または被加工物を取り付けるための部材を有しラムまたはコラムに対して鉛直方向における所与の一軸方向に運動可能なように設けられた移動体と、
    該移動体を前記所与の一軸方向に運動させるためのリニアモータと、
    前記ラムまたはコラムに取り付けられた回転型サーボモータと、
    前記所与の一軸方向に沿って配設され前記回転型サーボモータによって回転運動されるボールネジと、
    前記ボールネジの回転に応じて前記所与の一軸方向に運動するスライダと、
    鉛直方向に作動し、前記移動体まで延びるピストンを有するシリンダを前記スライダに備え、前記ピストンを引き上げることにより前記移動体を前記スライダに押し付けて前記移動体と前記スライダと結合前記ピストンを下げた状態で前記移動体と前記スライダとを分離する結合分離装置と
    を備えた形彫放電加工装置。
  2. 前記シリンダを油圧シリンダとし、前記結合分離装置は、油圧シリンダとクランプ部材を含んでなる請求項1に記載の形彫放電加工装置。
  3. 前記移動体は、前記リニアモータの可動子である請求項1に記載の形彫放電加工装置。
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