JP4323011B2 - 形彫り放電加工機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する発明分野】
本発明は、テーブル上の被加工体を放電加工するための工具電極が取付けられる形彫り放電加工機の主軸装置、特に、Z軸加工主軸をリニアモータの可動子クイルとしてリニアモータにより駆動して位置決めサーボ制御送りにするように構成した主軸装置、及びこの主軸装置と回転形サーボモータによりボールねじを回転して駆動する加工主軸を複合して備えた形彫り放電加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
形彫り放電加工機のZ軸主軸の送り制御および高速ジャンプにリニアモータを駆動源として使用することが、例えば、特開平5−104,332号公報によって提案されている。また、その後特開平8−309,620号公報によれば、形彫り放電加工機のX、Y、およびZの全3軸をすべてリニアモータによって駆動制御することも提案されている。
【0003】
また、本発明者、および本出願人等もZ軸主軸をリニアモータによって駆動制御する実用可能な形彫り放電加工機の開発に努めている。以下、図8乃至図14により、そのような形彫り放電加工機の1〜2の構成例について説明する。
【0004】
図8は、そのようなリニアモータが駆動する送り装置を搭載した型彫り放電加工機の全体構成を示す斜視図で、101はベッド、102はベッド101の後側部または上面に立設されたコラム、103はコラム102前面のベッド101上に水平一軸(Y軸)方向に移動可能に設けたサドル、104はサドル103上に他の水平一軸(X軸)方向に移動可能に設けたテーブル、105はテーブル104のコラム102前面側に設けた加工槽で、図示しない被加工体を取り付け、加工液中浸漬状態で加工電極106と相対向配置させる加工テーブルを備えている。
【0005】
107は、コラム102上部の加工槽105側に延出したコラム前面102Aに取付けられた加工主軸枠体で、全体として中空柱状体で、下方先端に加工電極106の取付装置108Aを有するほぼ四角柱状のZ軸クイル108を、クイル後面とコラム前面または加工主軸枠体内面間等に設けた直線案内装置109により、鉛直方向への駆動により直線移動自在に内包保持して成る。110A及び110Bは、前記Z軸クイル108の鉛直方向と直角な方向の対向側面夫々に移動方向に沿って所定個数列設される図示しない永久磁石片の磁石板と微小間隙を介して相対向するように加工主軸枠体107の両側面に設けられるヨークと巻回励磁コイルとから成る一対の電磁石装置、即ち、所謂リニアモータの励磁固定子で、永久磁石を取付けたZ軸クイル108をリニアモータの磁石板の可動子として移動させるものである。
【0006】
図9は、図8のA-A線に沿う加工主軸枠体107部切断平面図、図10は同じくB-B線に沿う切断左側面図、また図11は同じくC-C線に沿う切断正面図で、前述加工主軸枠体7は、前記図9の平面図で示すように、この例の場合は断面コの字状であるから、図示では、例えば直線案内装置109のレール109Aのように前記コラム前面102Aに取付けられているが、例えば断面口の字状の場合には、前記レール109AやZ軸クイル108の位置を検出するリニアスケール等は加工主軸枠体107の内壁面等の別の位置に設けられていることになる。また図示例の場合加工主軸枠体107は前面の一部以上が開閉可能で、内装や組立、調整を可能としている。
【0007】
Z軸クイル108は後述する構成のリニアモータの可動子として駆動により、高速応答でかつ高速で、特に電極ジャンプ作動の場合には、好ましくは往復とも、そして少なくとも長いストロークのジャンプ後の近接復帰時には加速度が1G以上にも及ぶ高加速度で加速されて移動し得るよう、より軽量に構成することが望ましく、図示の場合四角柱状のZ軸クイル108は、両側面に、永久磁石片111A、111Bを移動方向に接着等により列設して設ける必要が有るところから、前記四角柱状体の軸中心に所望内径の貫通孔108Bを穿った構成となっているが、例えば、断面平面図がローマ数字の3又はロの字の如き枠組み構成とすることもできる。しかし、更に好ましくは、前記貫通孔108Bを有する柱状Z軸クイル108の全体を一体のセラミックス焼結成形体(密度、鉄の約3分の1前後)、例えば酸化物系のセラミックス、または非酸化物系のセラミックス、特に好ましくは、Siを主成分とするセラミックス製とするものである。そして、Z軸クイル108に上述のようにセラミックスを採用した場合には、リニアモータの可動子として張り付けられた永久磁石片111A、111Bの相互間等において、良好な磁気回路が形成されないから、かかる場合には、前記セラミックス製Z軸クイル108の両側面に鉄板等の軟磁性材の磁石板8Cを張りつけた上に永久磁石片111A、111Bを張りつけ固定するようにするものである。Z軸クイル108をこのように、特にセラミックス製で、一体の中空柱状体にすると、軽量であるから、慣性が小で制御の応答性が高く、熱による膨張や変形も少ないから精度の高い加工を可能とする送り機構が得られる。なお、Z軸クイル108が鋼製で、一体の中空柱状体であると、断面寸法が最小にすることができるから、加工主軸が嵩張らない、コンパクトな送り機構が得られる。
【0008】
而して、Z軸クイル108の鉛直方向の移動を案内する前記直線案内装置109は、図示例の場合、リニアモーションボール(又はローラ)ベアリングのレール109Aが、2本、所定の間隔を置いて鉛直平行にコラム前面102Aに取付けられ、これに対しベアリングブロック9B、9Bが、各レール109A毎に2個、鉛直方向に所定の間隔を置いてZ軸クイル108に取付けられていて、両者を嵌合組み付け構成されている。
【0009】
110A、110Bは、前記永久磁石片111A、111Bを夫々鉛直移動方向に取付けたZ軸クイル108の両側面に微間隙を介して相対向するように配置され、加工主軸枠体107の側板の窓部107B、107Cに夫々取付板112A、112Bにより取付けられたリニアモータ用の励磁固定子である。この励磁固定子110A、110Bは、夫々ヨーク110AY、110BYとヨークの櫛歯部に巻回した励磁コイル110AC、110BCとから成り、硅素鋼板等の積層体から成るヨーク110AY、110BYの櫛歯部後方の基部側の積層部には、冷却流体が流通する冷却パイプ114A、114Bを挿通する千鳥状の穴が設けられている。
【0010】
図示構成の場合のリニアモータは、コギングを減少させるために、永久磁石片111A、111Bを列状に片側2列張り付けたZ軸クイル108から成る可動子と、ヨーク110AY、110BYと励磁コイル110AC、110BCとから成る固定子とから成り、リニアモータの型式としては永久磁石可動型のリニア交流同期モータ(LSM)で、磁石片列に応じ、励磁コイル110AC、110BCも、片側夫々2列設けているが、磁石片列を各1列として励磁コイルを各1個としても良い。また、当該リニア交流同期モータ(LSM)は、リニア直流モータ(LDM)のコイル電流を3相としたものであるから、リニアモータとしては、このリニア直流モータ(LDM)を使用することが出来る。
【0011】
上述のように、Z軸クイル108等の構造体の移動方向と直角水平な左右の両側面にリニアモータを形成して設けることにより、クイル108の左右両側におけるリニアモータの可動子と固定子間の磁気吸引力をバランスさせて打ち消させ、この水平左右方向の力の打消し合いによりZ軸クイル108の軸運動の真直性を向上させる。そして、このクイル108の左右両側面に於ける磁気吸引力を平衡させて打消させ得るように、ヨーク110AY、110BYの各取付板112A、112Bの背向板面に分布して設けた押しねじと引きねじによる、ヨーク110AY、110BYの傾き調整及び/または前後進位置決めにより、可動子側永久磁石片111A、111Bの板面と各ヨーク110AY、110BY間の間隙を全体的に、かつ左右両側で等しく、図示の場合左右の各リニアモータの磁気吸引力が等しくなるように間隙調整を行うものである。勿論、調整設定後は、前記押しねじと引きねじを、固定剤で固定するようにしてもよい。
【0012】
113は、Z軸クイル108のコラム102Aまたは主軸枠体107に対する直線移動位置を検出するリニアスケールで、図示の場合スケール113AがZ軸クイル108前面に、これに対向する加工主軸枠体107前方内面にセンサ113Bが取付けられる。このリニアスケールが、検出位置信号を移動位置指令信号が与えられる駆動装置にフィードバックして、駆動装置が励磁コイル110AC、110BCに制御のための作動信号を出力する。
【0013】
以上の構成では、下方先端に電極取付装置108Aを有するZ軸クイル108の重量をその重力に抗して持ち上げておく構成がなく、装置駆動時には、リニアモータにより上向きの制御された推力を作用させて持ち上げる必要があるが、これではこの推力に見合う電力消費が大きく、ヨークと励磁コイルから成る電磁石固定子の冷却問題が生ずる。かかる場合の対応として、Z軸クイル108をコラム102または加工主軸枠体107側からZ軸クイルを吊り下げる手段として、シリンダ115A、ピストン115B、ロッド115C及び図示しないバルブ、配管等から成るエアバランサ115を設けるのがよい。該エアバランサ115は、シリンダ115Aまたはロッド115Cの一方をコラム102(枠体107)またはZ軸クイル108の一方に固定し、かつ夫々他方同志を連結乃至固定することによりクイル108をコラム102(又は主軸枠体107)に懸垂させることができる。しかも、図示例の場合はバランス良く、かつ省スペース状態とするためにエアバランサ115のシリンダ115Aをクイル108の貫通孔108Bに同軸状に挿入し、上縁部のフランジ部115Dでクイル108と連結し、ロッド115Cの上端を連結部材116を介してコラム102等の固定部に連結固定したものである。このような構成により、Z軸の上下方向の長さが短くなって加工主軸装置がコンパクトになる。
【0014】
そして、図12に示すように、このエアバランサ115にはコンプレッサ等の空気圧源118から、約6kgf/cmの圧縮空気が供給され、公知のフィルタおよびエアドライア等から成る補助機器19、例えば設定約5kgf/cmのエアレギュレータ120、及び設定約2.5kgf/cm〜4.5kgf /cmのハイリリーフレギュレータ121を介して、シリンダ115Aの上室115RUに圧縮空気が導入される。下室115RDは実質上大気圧に開放された状態とする。ハイリリーフレギュレータ121の設定圧力はクイル108および電極106の総重量に応じて設定される。このように圧縮空気が供給されることにより、左右の両リニアモータが作動して可動子としてのZ軸クイル108を送り制御及び位置決め制御するときに、エアバランサ115がZ軸クイル108とシリンダ115Aとを一体に懸垂する。ここでクイル108が下降送りされるとシリンダ115Aの上室115RUの空気圧力が増圧しようとするが、ハイリリーフレギュレータ121のリリーフバルブで一定圧に制御されるので、上室115RUのエアは排出、すなわちリリーフされて一定圧に戻る。逆にクイル108が上昇すると、減圧する上室115RUにエアが急速に送り込まれて一定圧となるようにハイリリーフレギュレータ121が作動する。こうしてZ軸クイル108の重量に釣り合うバランス推力を加えることによって、Z軸クイル108の移動制御時に低イナーシャ(低慣性モーメント)でかつ高速応答な軸移動制御を可能とするとともに、Z軸クイル108の静止制御時に無負荷状態に近い軸静止制御を可能とする。
【0015】
以上をまとめると、リニアモータをZ軸加工主軸の位置決め制御送り手段として設けた好ましい形彫り放電加工機の主軸装置の大略の構成は、コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを直線案内装置とエアバランサとにより、前記Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにしたものと言うことになる。
【0016】
このような、Z軸主軸をリニアモータによって駆動制御するようにした形彫り放電加工機によれば、微小加工間隙に対して高応答で正確に制御できるところから、従来型の回転形のサーボモータとボールねじとの組合せによるサーボ送り制御方式のものより、常時より適切に加工間隙距離が維持され、高精度で加工時間も大凡1/2乃至1/6に短縮できるだけでなく、高加速度による高速ジャンプが可能となり、特にリブ加工と称される、加工方向に長尺で断面積の小さい電極による深穴加工を、電極等から加工間隙に加工液を噴出させなくても、従来不可能であった深さまで加工が可能になると共に、その要する加工時間も大幅に短縮されるという画期的な効果が確認されて来つつある。
【0017】
図13、及び図14は、前述図10と同様な構成例の説明図で、図8乃至図12に図示のものと同一または同等機能物には、同一の10の位の数に、前者200、後者100を加算して表示してある。前述図8乃至図12に図示説明のものが、Z軸クイル108の重量をその重力に抗して持ち上げるエアバランサ115を、クイル108の中空部に同芯に収納させて一体に結合し、Z軸加工主軸として全長が短く、コンパクトに構成していたのに対し、前述図13及び図14のものは、何れも、Z軸クイル208の中空部に収設したエアバランサ215のピストンロッド215Cを上方へ引き出して、その上端を固定側に固定するための連結部材216または該連結部材216に支持された天板材216Aに固設してクイル208を懸垂する構成で、かかる構成に依れば、Z軸加工主軸として全長が長くなるが、移動側のクイルの慣性質量が小さくなるので、実用可能な構成と思惟される。その他図中に於いて、266は、シリンダ筒215Aの上端に固定して設けられ、所要時にピストンロッド215CをクランプするZ軸クイル208の落下防止ブレーキ装置、245はZ軸クイル208の加工主軸枠体207に対する降下限度を規制する上側ストッパ、246は同様に上昇限度を規制する下側ストッパである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斯種の形彫り放電加工機による加工には様々なものがあり、使用する工具電極の材質にもよるが、その寸法、形状、及び重量は大きく変化する。例えば、所謂総型電極と称される工具電極を使用する場合、大型の電極を使用する場合がある。斯種の工具電極は、その加工面を予め加工しようとするキャビティ形状に加工成形したもので、大型、高重量のものが多く、高速度でジャンプさせることが難しい場合がある。このような工具電極を使用する加工を、多くは小型、軽量の工具電極を使用する前述リブ加工と同様に、リニアモータによって駆動制御される主軸に取付け高速度のジャンプ作動を付与して加工しようとすると、移動部(工具電極を含むZ軸主軸部)の慣性質量が放電加工本体のそれに比較して割合的に大きく、反作用を受け、移動部の保持や機械全体が弾性歪や振動を起こすことがあるようになる。
【0019】
また、工具電極の加工面積が大きい場合にも、引き上げ時に加工間隙に加工液を吸込む負圧が大きいために、高速度のジャンプをさせることが難しい。またこの場合、上記移動部にエアバランサ等によってカウンタバランサ力が付与されていたとしても、移動部に対するリニアモータからの付与推力としては極めて大きなものが必要となり、効率的に問題があった。即ち、加工によっては、従来の通常の交流サーボモータとボールねじを使用する主軸送り装置の使用で十分なものもある。
【0020】
また、先に大型電極で加工し、続いて小型電極で多数箇所加工を連続してするものなどもある。このように両方の加工が、適宜順を追ってあるような場合には、1台の放電加工機が、従来のボールねじを介する駆動装置と、リニアモータ駆動装置を切換使用できるものであると種々の面で都合が良い。例えば、1台で、安価、小床面積となる可能性が高いから、リニアモータ使用の加工精度、及び性能が維持されているものであれば勿論良く、また操作、運転上も、連続加工の場合には、段取り作業が省略されるだけでなく、小型電極による加工が、高精度で、かつ高速で行えるから望ましいものである。
【0021】
そこで、本発明は、工具電極の重量が比較的小さいものの場合には、リニアモータによって駆動制御される加工主軸を使用し、高速ジャンプ等をさせながら放電加工するようにするのに対し、工具電極の重量が比較的大きいものの場合には、従来形の主軸移動装置、即ち、回転形のサーボモータとボールねじの組合わせからなる軸移動装置によって、従来例により軸制御が為される複合主軸装置を備えた放電加工機を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前述の本発明の目的は、(1)形彫り放電加工機であって、コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを囲繞するZ軸加工主軸枠体に直線案内装置により前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、励磁電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁電流を制御するようにしたZ軸加工主軸のサーボ制御送り機構と、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に直線案内装置により案内保持されると共に、該Z軸加工主軸枠体の下端に工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段を設けて第2のZ軸加工主軸を構成させ、該第2のZ軸加工主軸に前記コラムまたはX軸移動体に対する、送りを与える回転形のサーボモータ、該サーボモータの回転出力軸に連結されたボールねじのねじ軸、前記Z軸加工主軸枠体に固着したボールねじのナット、及び前記Z軸加工主軸枠体の前記コラムまたはX軸移動体に対する相対的な移動位置を検出するように設けた位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記サーボモータの駆動装置の出力を制御するようにした第2のZ軸加工主軸のサーボ制御送り機構とを備えた形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0023】
また、前述の本発明の目的は、(2)コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを直線案内装置とエアバランサとにより、前記Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにした形彫り放電加工機であって、更に、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に直線案内装置により案内保持されると共にカウンタバランサ手段によりコラムまたはX軸移動体に吊持保持させて第2のZ軸加工主軸を構成させ、そして、前記Z軸加工主軸枠体の下端の、前記Z軸クイルの電極取付装置が出入り可能な開口に、工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段と、また前記第2のZ軸加工主軸の前記コラムまたはX軸移動体に対する位置決めサーボ制御送り機構が、回転形のサーボモータ、該サーボモータの回転出力軸に連結されたボールねじのねじ軸、前記Z軸加工主軸枠体に固着したボールねじのナット、及び前記Z軸加工主軸枠体の前記コラムまたはX軸移動体に対する相対的な移動位置を検出してサーボモータの駆動装置にフィードバック信号を出力する位置検出装置を備えた形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0024】
また、前述の本発明の目的は、(3)コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを直線案内装置とエアバランサとにより、前記Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにした形彫り放電加工機であって、更に、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に直線案内装置により案内保持されると共にカウンタバランサ手段によりコラムまたはX軸移動体に吊持保持させて第2のZ軸加工主軸を構成させ、そして、前記Z軸加工主軸枠体の下端の、前記Z軸クイルの電極取付装置が出入り可能な開口に、工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段と、また前記第2のZ軸加工主軸の前記コラムまたはX軸移動体に対する位置決めサーボ制御送り機構が、回転形の交流サーボモータ、該交流サーボモータの回転出力軸に連結されたボールねじのねじ軸、前記Z軸加工主軸枠体に固着したボールねじのナット、及び前記Z軸加工主軸枠体の前記コラムまたはX軸移動体に対する相対的な移動位置を検出して交流サーボモータの駆動装置にフィードバック信号を出力する前記交流サーボモータの回転軸に連結されたロータリエンコーダ装置を備えた形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0025】
また、前述の本発明の目的は、(4)コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に比較的小型、軽量の電極が取付けられる電極取付装置が設けられるZ軸クイルを、比較的小ストロークの直線案内装置とエアバランサとにより、該Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにした形彫り放電加工機であって、更に、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に比較的長ストロークの直線案内装置により案内保持されると共にカウンタバランサ手段によりコラムまたはX軸移動体に吊持保持させて第2のZ軸加工主軸を構成させ、そして、前記Z軸加工主軸枠体の下端の、前記Z軸クイルの電極取付装置が出入り可能な開口に、工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段と、また前記第2のZ軸加工主軸の前記コラムまたはX軸移動体に対する位置決めサーボ制御送り機構が、前記コラムまたはX軸移動体に設けられる回転型のサーボモータと、前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸加工主軸と平行で回転自在に設けられ前記サーボモータの回転出力軸に連結されるボールねじのねじ軸と、前記Z軸加工主軸枠体に固着され前記ねじ軸と螺合するボールねじのナットと、前記コラムまたはX軸移動に対する前記Z軸加工主軸枠体の相対的移動位置を検出する位置検出装置と、該検出装置の検出フィードバック信号によって制御され、前記サーボモータに動作電流を出力するサーボモータの駆動装置を備えた形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0026】
また、前述の本発明の目的は、(5)前記Z軸クイルが軟磁性材から構成され、前記リニアモータを構成する永久磁石片が、前記軟磁性材Z軸クイルの相背向する側面に直接接着されて、Z軸クイルがリニアモータの磁石板可動子を兼用するようにした前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0027】
また、前述の本発明の目的は、(6)前記Z軸クイルが、Al等の酸化物系、SiC等の炭化物系、若しくはSi等の窒化物系のセラミックス、または軽量合金を透過性のプリフオームセラミックスに浸透させて成る金属マトリックス・セラミックス複合体から成る前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0028】
また、前述の本発明の目的は、(7)前記加工主軸枠体下方端の電極取付手段に対する工具電極または電極取付面板の着脱により、作動する電極検出手段が設けられ、前記電極または面板の装着時には、Z軸クイルのリニアモータ駆動装置が不作動で、前記Z軸加工主軸枠体駆動の位置決め及びサーボ制御送り装置が作動可能に設定される前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0029】
また、前述の本発明の目的は、(8)前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取付けを検出したときに、形彫り放電加工機の制御装置が前記Z軸クイルの加工主軸をロックして不作動とし、前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取外しを検出したときに、前記形彫り放電加工機の制御装置が前記2つの加工主軸のいずれも択一的に移動制御可能にするとともに、Z軸クイルの加工主軸によってのみ加工が可能になるように、2つの加工主軸の制御を切り換える前記(7)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0030】
また、前述の本発明の目的は、(9)前記Z軸クイルの相背向する両側面に取付けられるリニアモータの可動子が、前記永久磁石片を取付けた磁石板であることを特徴とする前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0031】
また、前述の本発明の目的は、(10)前記Z軸クイルに対する直線案内装置が、Z軸クイルの背面コラム側のZ軸加工主軸枠体の内壁面に設けられ、前記一対のリニアモータの可動子がZ軸クイルの左右の両側面に設けられて成るものであることを特徴とする前記(1)、(2)、(3)、(4)または(9)にに記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0032】
また、前述の本発明の目的は、(11)前記Z軸クイルをその重量に釣合う反力を加えて移動自在に前記Z軸加工主軸枠体に保持させる構成が、シリンダを前記のZ軸加工主軸枠体に、そしてピストンに連結されたピストンロッドをZ軸クイルに夫々連結すると共に、前記ピストンロッドのシリンダからの出入りを挟持固定可能なZ軸加工主軸のロック装置が設けられている前記(2)、(3)または(4)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0033】
また、前述の本発明の目的は、(12)前記Z軸加工主軸枠体を、コラムまたはX軸移動体に対する鉛直方向所望の位置に於いて、コラムまたはX軸移動体に一体に連結固定する第2のZ軸加工主軸のロック装置が設けられ、該ロック装置による前記Z軸加工主軸枠体のロックが為された状態において、前記Z軸クイルをリニアモータで駆動制御した放電加工が実行可能となる構成である前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0034】
また、前述の本発明の目的は、(13)前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取付けを検出したときに、形彫り放電加工機の制御装置が前記第2のZ軸加工主軸をZ軸として認識し、前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取外しを検出したときに、前記形彫り放電加工機の制御装置が前記Z軸クイルの加工主軸をZ軸として認識して、前記制御装置が前記2つの加工主軸のいずれかをZ軸として軸移動制御するとともに、該制御装置の表示装置の加工主軸に関する表示が前記2つの加工主軸のいずれかをZ軸として表示するように切り換える前記(7)、または(8)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を図示したより好ましい実施例を基に説明する。図1は、前記本発明複合主軸装置の実施例構成を説明するための側面縦断面図、図2は同じく正面縦断面図、図3は図1のA−A線に沿う横断平面図、図4は図1のB−B線に沿う底面図、図5は図1の側面の外観概略図、また図6は図1の、図7は同じく2の各所定部分の拡大断面図である。なお、以下において、説明の硬宜上、前述したようなリニアモータを位置決め制御送り手段として有するリニアモータ駆動の加工主軸装置をZ軸、これを含んで全体として軸送り移動可能な加工主軸を第2の加工主軸として、この第2の加工主軸装置部分から説明する。
【0036】
図に於いて、1はコラムまたはX軸移動体で、図示しない形彫り放電加工機の構成が、ベッド上を1軸X方向に移動するサドルを設け、該サドル上を直交Y軸方向に移動するように設けたテーブル上に、ワークを取付ける載物台が設けられている場合には、前記1が、ベッドの側部または側部上に設けられた固定のコラムであるのに対し、前記載物台がベッド上で固定でされ、X軸移動体とY軸移動体で、Z軸主軸装置側がXY直交軸方向に移動する場合には、前記1はX軸移動体またはこれに取付けられた加工ヘッドで、サーボモータ2が取付けられている。サーボモータ2は、好ましくは、ブレーキ2A付きの交流サーボモータで、その回転出力軸は前記コラムまたはX軸移動体1に、回転自在で軸方向の移動を拘束して取付けられたボールねじ3のねじ軸3Aにカップリング3C及び前記ブレーキ2Aを介して連結され、該ボールねじ3のナット3BはZ軸加工主軸のZ軸加工主軸枠体4に連結固定される。
【0037】
前記Z軸加工主軸枠体4は、下方先端に電極取付面板5を着脱自在に取付け、全体として中空柱状の主として大きな電極を取付けて加工する大負荷大ストローク用に形成された加工主軸、すなわち、第2の加工主軸で、コラムまたはX軸移動体1前面と相対向する後側側面にZ軸と平行な直線案内用の直動軸受レール6Aが2条取付けられており、該各レール6A上で、コラムまたはX軸移動体1前面に取付けられた上下一対の各直動軸受ブロック6Bにより軸受案内される。サーボモータ2の制御回転により、第2の加工主軸として作動する前記Z軸加工主軸枠体4の軸方向の位置決め及びサーボ送り制御は、図示しないセンサ及びリニアスケール、または図示のようなロータリエンコーダ7により検出された、検出信号をNC等の制御装置にフィードバックして、モータ駆動装置を制御することによって行われる。
【0038】
図1、図2、及び図5に於いて、前記第2の加工主軸のZ軸加工主軸枠体4は、コラムまたはX軸移動体1に対してほぼ最上位の位置に位置している。電極取付面板5は、絶縁板5A及び面板取付板5Bを介して、下方へ伸長するZ軸加工主軸枠体4の端面に着脱自在に取付けられる。そして、放電加工用総型電極で加工する際に、所望の放電加工用総型電極またはこれを取付けた電極ホルダが電極取付面板5下面のT溝に適宜の工具で取付けられる。Z軸加工主軸枠体4の下端は、コラムまたはX軸移動体1下面から前面側へ延在するように取付けられた底板8の穴8Aから下方へ突出している。そして、底板8の両側周縁及び前縁からは、コラムまたはX軸移動体1とZ軸加工主軸枠体4の側面に沿って立ち上がる側面カバー9及び図示しない正面カバー9が設けられ、之等カバー9の上部は、昇降するZ軸加工主軸枠体4及びコラムまたはX軸移動体1上部のサーボモータ2を取囲むように形成される。また、下部側に於いては、前記Z軸加工主軸枠体4下方先端の面板取付板5Bと底板8の穴8Aの周囲との間には、Z軸加工主軸枠体4の下方先端を取囲むように防塵蛇腹10が設けてある。
【0039】
また、前述のような第2のZ軸加工主軸である前記Z軸加工主軸枠体4には、後述するリニアモータ駆動の、Z軸加工主軸を含む全重量に釣り合う反力を加える図示しないカウンタバランサがコラム1またはY軸移動体内部またはその廻りから吊持されており、Z軸加工主軸枠体4の外周両側部に設けた吊具治具11A部に於いてワイヤ11Bを介して前記重錘のカウンタバランサ手段が接続されている。また、Z軸加工主軸枠体4の両側面の適宜の高さ位置部分とコラムまたはX軸移動体1との間には、前記コラムまたはX軸移動体1側に固定したブラケット12Aとこれに取付けたエアシリンダ12Bから成るZ軸加工主軸枠体4をコラムまたはX軸移動体1に対してピストンロッドで押圧して固定する第2のZ軸加工主軸のロック装置12が設けられている。前述リニアモータ駆動のZ軸加工主軸使用時には、ボールねじ3のねじ軸3Aのモータブレーキ2Aによる挟持ロックと同時に前記ロック装置12が動作してZ軸加工主軸枠体4が固定される。
【0040】
13は、下端にスペーサ22を介して電極取付装置20、例えばC軸ユニット20Aが取付可能な全体として中空柱状で、断面が好ましくは方形の加工主軸で、主として小さい電極を取付けて加工する軽負荷用、かつ高応答性で高速作動用の加工主軸であり、前述クイル108と同等のZ軸クイルである。このZ軸クイル13は、前記Z軸加工主軸枠体4内にほぼ同芯に配設され、該Z軸加工主軸枠体4に対して相対的に平行移動し得るように、主軸枠体4内面の前面側とZ軸クイル13の後面側との間に設けた直動軸受レール15Aと直動軸受ブロック15Bとにより直線案内されると共に、Z軸クイル13部分の重量に釣り合う反力を加えるエアバランサ16をZ軸主軸枠体4とクイル間に設けて結合させることによりZ軸クイル13を固定されたZ軸加工主軸枠体4に保持させて第2のZ軸加工主軸として作動させる。
【0041】
図示実施例の場合、エアバランサ16は、図示しないピストンに繋がるピストンロッド16Bがカップリングを介してZ軸クイル13の上端に同芯に連結され、シリンダ16Aの他端部が第2のZ軸加工主軸4の上端部に固定保持されている。そして、エアバランサ16に、図示しない圧縮空気圧源からの圧縮空気が電空エアレギュレータやハイレリーフエアレギュレータ等を介して供給される。この空気圧力は、Z軸クイル13の静止時に後述リニアモータ18の励磁コイル励磁電流が零(Z軸クイルの重量保持推力零)となるように調整供給される。17は、シリンダ16Aの下端に固定して設けられ、所要時にピストンロッド16BをクランプするZ軸クイル13のロック装置で、停電時とかの要非常停止時や、Z軸クイルの加工主軸としての不使用時に、供給空気圧の遮断によりクランプ等を閉めてZ軸クイル13をZ軸加工主軸枠体4に固定するものである。
【0042】
18は、Z軸クイル13の前記直線案内装置15を設けた側面と交叉し相対向する両側面と、該両側面と相対向するZ軸加工主軸枠体4の両側面に夫々設けられたリニアモータで、図示実施例の場合のリニアモータは、その種類としてはリニア交流同期モータであって、該リニアモータ18は永久磁石片18aを移動軸方向に列設した界磁形成用磁石板18Aと、ヨーク鉄芯と励磁コイルから成る電機子コイル用電磁石18Bとから成る。図示実施例の場合、上記磁石板18A側を可動子とすべく、磁石板18Aが上記Z軸クイル13の相背向する両側面に取付られ、之に対向するZ軸加工主軸枠体4両側面に形成した取付窓部4Aに前記電磁石18Bが固定子として取付板18Cにより窓部4Aに嵌め込み取り付けられる。この場合可動子が所望微小間隙を全体的に均一に保った状態で移動するように、取付けられる。
【0043】
19は、Z軸クイル13のZ軸加工主軸枠体4に対する直線移動位置を検出するリニアスケール装置で、図示の場合スケール19AがZ軸クイル13の前面に、これに対向するZ軸加工主軸枠体4の前面壁の内面にセンサ19Bが取付けられ、検出信号をNC装置等から移動位置指令信号が与えられるリニアモータの駆動装置にフィードバックして、該駆動装置は、電磁石18Bの励磁コイルに作動電流信号を制御して出力する。
【0044】
図1及び図2の図示実施例の場合、Z軸クイル13の下端に絶縁板21を介して取付けられたスペーサ22の下端に電極取付チャックを有する、回転割出しモータや回転エンコーダを内蔵するC軸ユニット20Aが電極取付装置20として取付けられている場合が示されている。ただし、これは、特異な構成で、これを図2により説明すると、Z軸クイル13の下方先端にはC軸ユニット20Aの頭部を挿入するための拡径部が形成され、該拡径部に穴明き円板状の絶縁体21及び円筒状のスペーサ22が設けられ、これにC軸ユニット20Aがクイル13先端に正確に角度位置決めされて同芯に取付け固定される。また、上記絶縁体21より上部のリニアモータのギャップ部への塵埃の侵入を防止するための蛇腹23が、拡径部を囲んでいる。通常使用される、回転割出しモータや回転エンコーダを内蔵しない、単に電極を取付けるだけの電極取付装置20を装着する場合、該電極取付装置も同様にスペーサ22を介して固定される。ただし、何れの電極取付装置20を装着しても電極取付チャックが同じ位置になるように、各種の電極取付装置毎に対応するスペーサ22の寸法が決められている。
【0045】
図1、図2、及び図4に示すように、Z軸加工主軸枠体4下先端の面板取付板5Bには、Z軸クイル13先端の前記電極取付装置20がZ軸の加工軸送りにより出入りする開口5Cが形成されており、また電極取付面板5を取付ける時の位置決めブロック5D設けられている。さらに図6に一部を拡大して示したように、電極取付面板5を面板取付板5Bに取付けた時、即ち、電極取付面板5に放電加工用電極を取付けて加工を行う際に、リニアモータ18によって駆動される軽負荷用のZ軸クイル13の加工主軸を不作動状態に保持して、第2のZ軸加工主軸用のZ軸加工主軸枠体4をサーボモータ2によって加工主軸として作動させるために、電極取付面板5の有無を検出する電極検出手段24が設けられている。この電極検出手段24は、面板取付検出リミットスイッチ24A及びその操作ピン24Bおよびばね24Cとを少なくとも含み、操作ピン24Bが、面板取付板5Bの電極取付面板5が取り付けられる面にその先端を突き出すようにばね24Cによって押圧されて面板取付板5Bの透孔に進退自在に挿嵌されている。そして、電極取付面板5が面板取付板5Bに固定されるとき、操作ピン24Bが面板取付検出リミットスイッチ24Aのアクチュエータを押すことによって電極の取付を検出する。
【0046】
電極取付面板5及び電極検出手段24廻りの組合わせ及び構成としては、諸種変更構成による実施が可能である。例えば、電極取付面板5と面板取付板5Bとを一つのものとする構成では、該電極取付面板5をZ軸加工主軸枠体4の下端に絶縁板5Aを介して直接取付ける。この場合、電極取付面板5に電極取付装置20が進退する開口5Cが設けられる。また、電極検出手段24の操作ピン24Bは、電極取付面板5に直接取り付けられる。なお、電極検出手段24は、リミットスイッチや操作ピンを使用するものに限らず、公知の近接スイッチ等を電極取付面板5に取り付けたものであっても良い。
【0047】
また、図2の一部の拡大図である図7は放電加工用電源の出力端子の一方が直接電極取付面板5Bに接続されるところから、面板取付板5Bが、Z軸加工主軸枠体4の先端面に対して、電気的に絶縁して取付け固定されている構成例を示すもので、面板取付板5Bが、ボルト5Eにより絶縁板5Aを介して取付けられ、絶縁ブッシュ5Fと絶縁ワッシャ5Gを介装して締付けられる。また、面板取付板5Bのボルト5E取付穴が絶縁蓋5Hによって塞がれる。
【0048】
Z軸加工主軸枠体4を第2のZ軸として昇降作動させ、電極取付面板5に取付けた工具電極によりワークを加工する際の放電加工源からの電極側への給電は、電源から放電加工機本体、例えば、コラムに設けた中継盤を介して、所謂極間線を使用して前記面板5の適宜の位置に形成した端子に接続される。Z軸クイル13の電極取付装置20、例えばC軸ユニット20Aのチャックに取付けた電極へ給電するために、上記中継盤からの極間線が、Z軸加工主軸枠体4の頂上部等から内部へと導入され、電極取付装置20に接続される。なお、何れの加工主軸によって加工するかによって、当該加工主軸に接続される極間線を切換使用するようになることが好ましい。
【0049】
以上が、回転形の交流等のサーボモータとボールねじを用いる方式の軸送り駆動装置を、大負荷大ストローク用の第2のZ軸加工主軸として、またリニアモータを駆動源とする高応答の直線軸送り駆動装置を、軽負荷小ストローク用のZ軸加工主軸として1台の形彫り放電加工機として構成した場合の構成で、コンパクトにして操作性が良く、かつ性能発揮がより確実と思われる一実施例装置の例であるが、種々の変更及び改変が可能なこと明らかである。
【0050】
被駆動送り主軸、特にリニアモータによって送り駆動されるZ軸クイル、本発明の場合は好ましくは方形のZ軸クイル13を、Al系やZrO系等の酸化物系セラミックス、またはSiC系やSi系等の非酸化物系セラミックス焼結成形体製のもの、または炭素繊維強化プラスチック製、或いは、軽量合金を透過性のプリフォームセラミックスに浸透させて成る金属マトリックス・セラミックス複合体製等とすることを、先に特願平10−337,627号、同平11−057,209号等として提案した。そして、このZ軸クイル13を含む移動体の可動子側をより軽量とするために前述実施例では、Z軸クイルに永久磁石片18aを列設された軟磁性材から成る磁石板18Aを取付けた構成としたが、この磁石板18Aの設置により必ずしも電磁石18Bの方をZ軸クイル13に取付けた場合に比べて十分軽量とならない場合もある。このため、前記Z軸クイル13自体を、軟磁性材として所定以上の磁気特性を有する鉄材により、方形で中空柱状のZ軸クイルを製作し、該クイルに永久磁石片18aを直接磁気吸着または磁気吸着及び接着をさせた構成として使用するようにすることができる。
【0051】
なお、機械原点設定のリミットや、異常時のオーバーストロークを規制するストッパ等、即ち、斯種の軸移動装置に常設のクイル等の移動体が移動限に達したことを検出する上限、下限のリミットスイッチとリミットドッグ、異常時に移動限を越えて移動したクイルを停止させる上限、下限のストッパとストッパブロック等の図示、説明は省略してある。
【0052】
本発明の形彫り放電加工機の複合主軸装置は、概略以上のような構成及び作動機能を有するもので、加工主軸が、好ましくは同軸で2軸配置されていて、これを便宜的に回転系のサーボモータとボールねじを使用する加工主軸を第2のZ軸加工主軸、リニアモータによる駆動方式のものをZ軸加工主軸と称して説明するが、両軸を同時に制御移動させて加工することはなく、各軸独立に作動させるものであるから、例えば、「主」及び「副」的な呼び方はしないこととする。上記のように、本発明に於いては、Z軸加工主軸と第2のZ軸加工主軸とを同時に移動制御をする必要がないので、数値制御装置内部でのZ軸加工主軸と第2のZ軸加工主軸の制御は、何れも従来のZ軸1軸の制御処理によって行われる。但し、駆動装置が、回転形のモータとリニアモータとでは、それぞれの特性に応じた制御が必要となるため、例えば、速度、加速度制御のための各種パラメータがモータ毎に用意されている。
【0053】
こうして、本発明の放電加工機の主軸装置では、上述2種類の加工主軸のいずれかによって放電加工が可能であるから、作業者が加工に使用する加工主軸を選択するときに、制御装置においてその加工主軸をZ軸に、加工に使用しない軸を第2のZ軸に設定変更することができることが好ましい。すなわち、回転系のサーボモータとボールねじを使用する加工では、この加工主軸が機械固有の第2のZ軸であってもこれをZ軸加工主軸に設定し、リニアモータ駆動軸を使用する加工では、この加工主軸を機械固有のZ軸に設定するのである。もちろん、加工に直接関与しない軸は、第2のZ軸に設定される。この設定によって機械固有の軸名が入れ替えられた時には、入力装置から、またはプログラムからの加工主軸に関する入力が数値制御装置に読み込まれた際に機械固有の加工主軸名に読み替えられ、制御装置内部で、軸駆動装置の制御がも機械固有の軸として処理されるとともに、制御装置の画面上では、加工主軸の座標位置等が上記設定どおりに入れ替えられて表示される。もちろん、機械固有の軸名に一致する設定がなされる時には、上記加工主軸に関する入力が機械固有の加工主軸名のまま処理され、制御装置の画面上でも、機械固有の加工主軸の座標位置等がそのままに表示される。
【0054】
こうすることによって、機械固有の第2のZ軸で加工する場合に、加工軸がZ軸として作成されていた従来の加工プログラムをZ軸から第2のZ軸に軸名編集する必要がなくなり、従来の加工プログラムをそのまま使用して加工することができる。同様に、リニアモータ駆動軸によって加工する場合にも、該加工主軸をZ軸に設定し直するだけで従来の加工プログラムをほとんどそのまま使用して加工することができる。ここで、従来の加工プログラムの編集が必要になるときとは、ボールねじ駆動軸である第2のZ軸を補助軸として移動制御して、該軸によって電極を被加工物に接触させて接触感知位置決めするときや、第2のZ軸を移動させることによってリニア駆動軸も大きく移動させるときに必要になる。この動作については、後にプログラムとともに説明する。
【0055】
特に、リニアモータ駆動軸のストロークが小さい場合に、このリニアモータ駆動軸のストロークをフルに使って加工するためには、第2のZ軸のZ軸加工主軸枠体4に対して上限位置に移動して固定されたリニアモータ駆動軸をワーク上面に最接近した位置に位置決めする必要がある。それで、リニアモータ駆動軸を上限位置に静止させるとともに、ボールねじ駆動軸によって電極を被加工物に接触感知させてその位置を加工開始基準位置に設定して、リニアモータ駆動軸の上限位置がワーク上面に最接近した位置になるように位置決めするのである。
【0056】
上記は、作業者が設定するものを記載した。しかし、作業者がこのような設定するのではミス発生の恐れがある。そこで、上述した電極検出手段24を利用して、使用する加工主軸を自動的にZ軸にするように、制御装置内部で切り替わるものにすることができる。
【0057】
上述した電極検出手段24が電極、または該電極を取付ける面板の取付けを検出したとき、すなわち、回転系のサーボモータとボールねじを使用する加工が行われるとき、制御装置がこのボールねじ駆動軸をZ軸として、前記リニアモータ駆動軸を第2のZ軸として制御するように、制御装置内部で機械固有のZ軸、第2のZ軸の軸移動指令が逆に処理され、制御装置の画面上でも加工主軸の座標位置等がZ、第2のZ入れ替えられて表示されるのである。一方、電極検出手段24が電極の取り外しを検出したときには、制御装置が前記リニアモータ駆動軸をZ軸として、このボールねじ駆動軸を第2のZ軸として、機械固有の軸名通りに制御する。このような軸移動制御と表示制御に加えて、先に説明した極間線の切換制御をすることが好ましい。
【0058】
次に上述した本発明装置の運転操作について説明する。先ず、基本的に、比較的重量の大きな電極を使用して加工する場合、或いは大面積加工の場合には第2のZ軸を使用する。Z軸クイル13を上限まで引上げた後、面板5を取付け、これに所要の工具電極を取付ける。この時面板5の取付によって検出リミットスイッチ24Aが作動して面板取付信号が数値制御装置に入力されると、Z軸のリニアモータ18、18が不作動乃至は少なくとも停止状態となるように制御が切替えられ、この後、Z軸クイル13がZ軸ロック装置17によって機械的に固定され、リニアモータ18によるサーボ送り制御が停止される。このとき、リニアスケール19によるZ軸クイル13の位置検出は継続され、その座標位置は、表示画面上に継続して表示されるとよい。なお、このとき、クイル13がZ軸ロック装置17によってロックされるので、クイル13等の重量がリニアモータ18によって負担されない。これによって、第2のZ軸の稼動制御中にZ軸クイル13が移動しないようにできると共に、Z軸クイル13の移動指令が誤ってZ軸クイル13が入力されても移動して発生する事故が確実に防止される。この状態でプログラムが実行されると、従来と同様にZ軸加工主軸枠体4のみが軸移動が制御され、所定の加工が第2のZ軸によって行われる。
【0059】
次に、比較的重量の小さい電極を使用して加工する場合には、Z軸を使用するのが原則で、特に深いリブ加工の場合にはこれを使用する。リニアモータ駆動の加工主軸を加工軸に使用すると、ジャンプ加工時に効果を発揮するので、ジャンプ利用のリブ加工では、電極の加工面積や寸法、形状的に無理が無い以上Z軸を使用する。この時、面板5がZ軸加工主軸枠体4に取付けられている時には、先ずこれを外す。面板5外すことによって、電極検出手段24のリミットスイッチ24Aがオフとなり、前記Z軸ロック装置17によるZ軸クイル13の固定が解除されると共にリニアモータ18の駆動装置にサーボ送り制御の作動オフが解除されてリニアモータ18の制御が開始され、軸送りとしてZ軸が選択または指定されれば、すぐに作動状態となる。これに対し、他方のサーボモータ2による、第2のZ軸の加工主軸枠体4の軸送り制御は、軸送りとして第2のZ軸が選択または指定されれば、作動状態となり、例えば、加工主軸としてではない接触感知の位置決め移動等の補助的な軸移動制御が可能になる。また、第2のZ軸の軸移動は、Z軸による加工が行われていないときに行われるので、非加工時には、第2のZ軸のロックを解除することもできる。
【0060】
次に、工具電極が取付けられた電極ホルダを、Z軸クイル13の先端の電極取付装置20に取付け、軸移動としてZ軸を選択し、Z軸クイル13をZ軸加工主軸枠体4に対するストロークの上限に引き上げ位置させ、その位置でリニアモータ18による静止位置制御をした状態とし、次にこの複合主軸全体を、水平方向のX軸及びY軸移動により、ワークの加工穴位置中心の上方に位置決めしてから、以下のようにして加工を行う。なお、エアバランサ16は、放電加工機のパワースイッチがオンされている限り、カウンタバランス推力をZ軸クイル13に与え続けるように制御される。
【0061】
以下、加工プログラム例と共に説明するが、設定例は、説明を簡単にするために、加工穴の中心位置上方にZ軸加工主軸を位置決めする等の操作は完了していて、単に加工穴をワーク上面を基準としてZ軸方向に加工して行くNCプログラムの場合の例を示す。
【0062】
NCプログラム
▲1▼ G80第2のZ−
▲2▼ G92第2のZ0
▲3▼ G00第2のZ1.M05
▲4▼ G80Z−
▲5▼ G92Z0
▲6▼ G00Z1.M05
▲7▼ G01Z−120. M04
【0063】
▲1▼は、第2のZ軸のZ軸加工主軸枠体4を下降させ、電極をワークと接触感知させ、ワーク上面に電極が接触する位置に第2のZ軸を位置決めするコードである。この時第2のZ軸のZ軸加工主軸枠体4を移動させながら、Z軸クイル13先端の電極で接触感知することになるが、斯種の接触検出のための検出回路は、取付面板5と電極取付装置20との検出回路を共通にしてあるので、何れの加工主軸を移動して接触感知しようと、接触感知作動には問題が無い。
【0064】
▲2▼は、現在位置している位置で第2のZ軸座標を「0」に設定するコードである。▲1▼の実行によって電極がワーク上面に接触しているので、この第2のZ軸のワーク上面に接触している位置が「0」に設定されることになる。なお、Z軸は第2のZ軸に対しその上限位置にあり、もう上昇できないので「0」にセットしない。この動作によって、Z軸がその上限位置でワークに最接近した位置に位置決めされる。そして、▲3▼のコードは、上記接触感知している第2のZ軸を若干(プログラム例では、1mm)上昇させて、その位置で停止させるものである。このとき、M05によって接触感知を無視させて、上記上昇を可能にしている。
【0065】
次いで、▲4▼では、Z軸において▲1▼と同様な接触感知が実行され、電極とワーク上面とが接触する位置にZ軸が位置決めされる。ここで、Z軸移動が開始される直前には、第2のZ軸が不用意に移動することがないように、第2のZ軸の第2のZ軸加工主軸枠体4を移動させるボールねじ3のねじ軸3Aがサーボモータ2のブレーキ2Aにより機械的に固定され、第2のZ軸加工主軸枠体4がエアシリンダからなる一対の第2のZ軸ロック装置12によりコラムまたはX軸移動体1に固定される。
【0066】
そして▲5▼で、 Z軸の加工主軸の座標を「0」にセットする。こうすることによって、以後Z軸の座標位置がワーク上面に対する電極先端の相対位置を表す。Z軸の移動ストロークのほとんどを加工移動に使用することができる。次の▲6▼で、▲4▼の接触感知により一種の短絡状態にある電極をワーク上面から離隔して、次の放電加工を開始できるようにするために、Z軸加工主軸を所望微小距離(プログラム例では、1mm)引き上げる。
【0067】
そして、ここで、作業者により、またはプログラム等により自動で、▲7▼の「放電加工」開始のコードが制御装置に指令されると、放電加工電源から電圧パルス等の加工電圧が印加されるとともに、電極、すなわちZ軸クイル13に加工送りが与えられ、両者の対向間隙が所定の微小間隙長状態になると間歇的に放電が繰り返され放電加工が開始されることになる。
【0068】
このようにして、Z軸による放電加工を進めて行き、やがて設定した加工深さ(例示では、−120mm)にZ軸が達すると、上記▲7▼のM04コードによってZ軸クイル13が加工開始位置に上昇して停止する。この後、必要があれば、第2のZ軸のZ軸加工主軸枠体4を、上記▲1▼の接触感知の下降を開始させた位置迄上昇停止させ、次の穴の加工工程へと移行させる。こうして、リニアモータ18を駆動源とするZ軸クイル13を可動子とした高応答性のサーボ送り制御及び高速ジャンプ使用による高速度の加工が行われ、正確な加工深さ精度と形状精度の加工品が短時間の加工で得られる。そして、この加工プログラムの場合、加工深さは、Z軸座標表示部に表示され、Z軸のストローク一杯に近い深さの加工が可能である。
【0069】
なお、作業者が加工中に加工を中断して加工面を確認する場合等があるが、かかる場合にZ軸クイル13に加えて、第2のZ軸をも上昇させて、電極を確認に支障がない位置まで退避させる。このとき、制御装置の「HALT」スイッチがオンされて加工中断信号が入力されるので、「HALT」スイッチがオンされた場合に、第2のZ軸ロックが自動的に解除され、軸移動制御が可能になる制御が好ましい。また、加工中に加工深さやジャンプ量が軸の移動ストロークを越えるときに、加工を停止する制御が従来から行われているが、この時にも第2のZ軸ロックが自動的に解除されるように構成しておくのが好ましい。Z軸の加工または、移動が行われるとき以外は、第2のZ軸ロックを解除すると良い。
【0070】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、工具電極が比較的小型、小重量の場合に、高応答で、高速、かつ高精度の加工ができ、さらに電極ジャンプ併用の場合に高速ジャンプが出来て、加工液無噴流であっても高速及び高精度加工に威力を発揮するリニアモータ駆動制御のZ軸加工主軸を、その加工主軸を同軸状に囲繞する加工主軸枠体ごと、該加工主軸枠体にほぼ釣合うカウンタバランサ手段によりコラム等に吊持保持させると共に、前述コラム等にZ軸に平行に比較的長ストロークの直線案内装置により案内保持して第2のZ軸加工主軸を構成させ、さらに上記のように保持されたZ軸加工主軸枠体の下方先端に比較的大型、大重量の電極を取付け得るように電極取付面板を位置決め着脱自在に設けるとともに前述Z軸加工主軸のZ軸クイルの出入り可能に構成し、該Z軸加工主軸枠体のコラム等に対する位置決めサーボ制御送り機構を、回転形のサーボモータと、ねじ軸がサーボモータの回転出力軸に連結されると共に該ねじ軸のナットブロツクが前記Z軸加工主軸枠体に固着されたボールねじ装置と、前記サーボモータの回転によるZ軸加工主軸枠体の移動位置を検出し、検出信号を作動指令が制御装置から入力するサーボモータ駆動装置にフィードバックする位置検出装置を備える複合主軸装置の構成としたので、リニアモータ駆動制御のZ軸加工主軸による加工機能及び加工性能を何等損なうことなく、Z軸加工をすることができるとともに、大型、大重量の、或いはさらに大面積の工具電極を使用する加工にも、一台の放電加工機で、簡単な切換作業で、対応出来るようになった。特に、1つのワークに大形電極で加工を施した後、続けてリブ電極等の小形電極で加工を施すことができるので、段取り替えなどの時間を短縮することもできる。
【0071】
また、前記電極取付面板または電極のZ軸の加工主軸枠体先端部に対する着脱に応じて作動する電極検出手段を設け、前記面板または電極の取付時にZ軸加工主軸のリニアモータの駆動制御を停止させるとともにZ軸クイルをロックする構成としたから、第2のZ軸加工主軸によって加工するときに、Z軸クイルのZ軸加工主軸が、問題となる誤動作が生ぜず、安全でもある。
【0072】
また、前記面板または電極を取外して前記リニアモータ駆動制御のZ軸加工主軸を使用する加工時には、少なくともZ軸の移動中に第2のZ軸ボールねじ軸がサーボモータのブレーキによってX軸移動体にロックされると共に、Z軸加工主軸枠体が第2のZ軸ロック装置によりコラムまたはX軸移動体に固定保持されるから、リニアモータによるZ軸クイルの高速ジャンプを、安定して円滑に行わせることができ、加工精度や位置決め精度を維持することができる。
【0073】
また、電極取付面板または電極の着脱に応じて作動する電極検出手段によって電極着脱信号を受けて、数値制御装置が選択された加工主軸をZ軸として処理する場合には、従来のZ軸加工を主とした加工プログラムをほとんど編集することなく使用できるだけでなく、不用意な軸移動や誤動作を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を説明する一実施例装置の側面縦断面図。
【図2】同一実施例装置の正面縦断面図。
【図3】図1のA−A線に沿う横断平面図。
【図4】図1のB−B線に沿う底面図。
【図5】図1の側面の外観概略図。
【図6】図1の部分の拡大断面図。
【図7】図2の部分の拡大断面図。
【図8】リニアモータ駆動の送り機構を搭載した形彫り放電加工機の全体構成を示す斜視図。
【図9】図8のA−A線に沿う加工主軸枠体部の切断平面図。
【図10】図8のB−B線に沿う加工主軸枠体部の切断左側面図。
【図11】図8のC−C線に沿う加工主軸枠体部の切断正面図。
【図12】図10の切断左側面図にエアバランサ用エア供給源を付加して示した図。
【図13】リニアモータ駆動の送り機構の加工主軸部分の変形例の説明用側断面図。
【図14】図13の一部を変更したものの説明用側断面図。
【符号の説明】
1 コラムまたはX軸移動体
2 サーボモータ
2A ブレーキ
3 ボ−ルねじ
3A ボ−ルねじ軸
3B ボ−ルねじナット
3C カップリング
4 Z軸加工主軸枠体
5 電極取付面板
5A 絶縁体
5B 面板取付板
5C 開口
5D 位置決めブロック
5E ボルト
5F 絶縁ブッシュ
5G 絶縁ワッシャ
6A、15A 直動軸受レール
6B、15B 直動軸受ブロック
7 ロータリエンコーダ
8 底板
8A 穴
9 カバー
10 防塵蛇腹
11A 吊具治具
11B ワイヤ
12 第2のZ軸クイルロック装置
12A ブラケット
12B エアシリンダ
13 Z軸クイル
16 エアバランサ
16A シリンダ
16B ピストンロッド
17 Z軸クイルロック装置
18 リニアモータ
18A 磁石板
18B 電磁石
18a 永久磁石片
19 リニアスケール
19A スケール
19B センサ
20 電極取付装置
20A C軸ユニット
21 絶縁板
22 スペーサ
23 蛇腹
24 電極検出手段
24A リミットスイッチ
24B 操作ピン

Claims (13)

  1. 形彫り放電加工機であって、コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを囲繞するZ軸加工主軸枠体に直線案内装置により前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、励磁電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁電流を制御するようにしたZ軸加工主軸のサーボ制御送り機構と、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に直線案内装置により案内保持されると共に、該Z軸加工主軸枠体の下端に工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段を設けて第2のZ軸加工主軸を構成させ、該第2のZ軸加工主軸に前記コラムまたはX軸移動体に対する送りを与える回転形のサーボモータ、該サーボモータの回転出力軸に連結されたボールねじのねじ軸、前記Z軸加工主軸枠体に固着したボールねじのナット、及び前記Z軸加工主軸枠体の前記コラムまたはX軸移動体に対する相対的な移動位置を検出するように設けた位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記サーボモータの駆動装置の出力を制御するようにした第2のZ軸加工主軸のサーボ制御送り機構とを備えて成ることを特徴とする形彫り放電加工機。
  2. コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを直線案内装置とエアバランサとにより、前記Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにした形彫り放電加工機であって、更に、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に直線案内装置により案内保持されると共にカウンタバランサ手段によりコラムまたはX軸移動体に吊持保持させて第2のZ軸加工主軸を構成させ、そして、前記Z軸加工主軸枠体の下端の、前記Z軸クイルの電極取付装置が出入り可能な開口に、工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段と、また前記第2のZ軸加工主軸の前記コラムまたはX軸移動体に対する位置決めサーボ制御送り機構が、回転形のサーボモータ、該サーボモータの回転出力軸に連結されたボールねじのねじ軸、前記Z軸加工主軸枠体に固着したボールねじのナット、及び前記Z軸加工主軸枠体の前記コラムまたはX軸移動体に対する相対的な移動位置を検出してサーボモータの駆動装置にフィードバック信号を出力する位置検出装置を備えて成ることを特徴とする形彫り放電加工機。
  3. コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に電極取付装置が設けられるZ軸クイルを直線案内装置とエアバランサとにより、前記Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにした形彫り放電加工機であって、更に、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に直線案内装置により案内保持されると共にカウンタバランサ手段によりコラムまたはX軸移動体に吊持保持させて第2のZ軸加工主軸を構成させ、そして、前記Z軸加工主軸枠体の下端の、前記Z軸クイルの電極取付装置が出入り可能な開口に、工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段と、また前記第2のZ軸加工主軸の前記コラムまたはX軸移動体に対する位置決めサーボ制御送り機構が、回転形の交流サーボモータ、該交流サーボモータの回転出力軸に連結されたボールねじのねじ軸、前記Z軸加工主軸枠体に固着したボールねじのナット、及び前記Z軸加工主軸枠体の前記コラムまたはX軸移動体に対する相対的な移動位置を検出して交流サーボモータの駆動装置にフィードバック信号を出力する前記交流サーボモータの回転軸に連結されたロータリエンコーダ装置を備えて成ることを特徴とする形彫り放電加工機。
  4. コラムまたはX軸移動体に取付け保持されるZ軸加工主軸を、下端に比較的小型、軽量の電極が取付けられる電極取付装置が設けられるZ軸クイルを、比較的小ストロークの直線案内装置とエアバランサとにより、該Z軸クイルを同軸状に囲繞するZ軸加工主軸枠体に前記Z軸方向の直線往復移動自在に保持させて構成し、永久磁石片を移動方向に列設した軟磁性材から成る磁石板と、ヨーク鉄芯と巻回励磁コイルから成る電磁石とを間隙を置いて相対向配置して構成されるリニアモータを、前記Z軸クイルの相背向する両側面と該両側面と相対向する前記Z軸加工主軸枠体の両側壁間に設け、前記Z軸加工主軸枠体に対する前記Z軸クイルの相対的移動位置を検出するように両者間に取付けられた直線位置検出装置からの検出フィードバック信号によって前記リニアモータの励磁コイル電流を制御するようにした形彫り放電加工機であって、更に、前記Z軸加工主軸が前記Z軸加工主軸枠体部において前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸に平行に比較的長ストロークの直線案内装置により案内保持されると共にカウンタバランサ手段によりコラムまたはX軸移動体に吊持保持させて第2のZ軸加工主軸を構成させ、そして、前記Z軸加工主軸枠体の下端の、前記Z軸クイルの電極取付装置が出入り可能な開口に、工具電極または電極取付面板を取付ける電極取付手段と、また前記第2のZ軸加工主軸の前記コラムまたはX軸移動体に対する位置決めサーボ制御送り機構が、前記コラムまたはX軸移動体に設けられる回転型のサーボモータと、前記コラムまたはX軸移動体に前記Z軸加工主軸と平行で回転自在に設けられ前記サーボモータの回転出力軸に連結されるボールねじのねじ軸と、前記Z軸加工主軸枠体に固着され前記ねじ軸と螺合するボールねじのナットと、前記コラムまたはX軸移動に対する前記Z軸加工主軸枠体の相対的移動位置を検出する位置検出装置と、該検出装置の検出フィードバック信号によって制御され、前記サーボモータに動作電流を出力するサーボモータの駆動装置を備えたことを特徴とする形彫り放電加工機。
  5. 前記Z軸クイルが軟磁性材から構成され、前記リニアモータを構成する永久磁石片が、前記軟磁性材Z軸クイルの相背向する側面に直接接着されて、Z軸クイルがリニアモータの磁石板可動子を兼用するようにしたことを特徴とする前記請求項1、2、3または4に記載の形彫り放電加工機。
  6. 前記Z軸クイルが、Al等の酸化物系、SiC等の炭化物系、若しくはSi等の窒化物系のセラミックス、または軽量合金を透過性のプリフオームセラミックスに浸透させて成る金属マトリックス・セラミックス複合体から成るものであることを特徴とする前記請求項1、2、3または4に記載の形彫り放電加工機。
  7. 前記Z軸加工主軸枠体下方端の電極取付手段に対する工具電極または電極取付面板の着脱により、作動する電極検出手段が設けられ、前記電極または面板の装着時には、Z軸クイルのリニアモータ駆動装置が不作動で、 前記Z軸加工主軸枠体を駆動する位置決め及びサーボ制御送り装置が作動可能に設定されるものであることを特徴とする前記請求項1、2、3または4に記載の形彫り放電加工機。
  8. 前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取付けを検出したときに、形彫り放電加工機の制御装置が前記Z軸クイルの加工主軸をロックして不作動とし、前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取外しを検出したときに、前記形彫り放電加工機の制御装置が前記2つの加工主軸のいずれも択一的に移動制御可能にするとともに、Z軸クイルの加工主軸によってのみ加工が可能になるように、2つの加工主軸の制御を切り換えることを特徴とする前記請求項7に記載の形彫り放電加工機。
  9. 前記Z軸クイルの相背向する両側面に取付けられるリニアモータの可動子が、前記永久磁石片を取付けた磁石板であることを特徴とする前記請求項1、2、3または4に記載の形彫り放電加工機。
  10. 前記Z軸クイルに対する直線案内装置が、Z軸クイルの背面コラム側のZ軸加工主軸枠体の内壁面に設けられ、前記一対のリニアモータの可動子がZ軸クイルの左右の両側面に設けられて成るものであることを特徴とする前記請求項1、2、3、4または9に記載の形彫り放電加工機。
  11. 前記Z軸クイルをその重量に釣合う反力を加えて移動自在に前記Z軸加工主軸枠体に保持させる構成が、シリンダを前記Z軸加工主軸枠体に、そしてピストンに連結されたピストンロッドをZ軸クイルに夫々連結すると共に、前記ピストンロッドのシリンダからの出入りを挟持固定可能なZ軸加工主軸のロック装置が設けられていることを特徴とする前記請求項2、3または4に記載の形彫り放電加工機。
  12. 前記Z軸加工主軸枠体を、コラムまたはX軸移動体に対する鉛直方向所望の位置に於いて、コラムまたはX軸移動体に一体に連結固定する第2のZ軸加工主軸のロック装置が設けられ、該ロック装置による前記Z軸加工主軸枠体のロックが為された状態において、前記Z軸クイルをリニアモータで駆動制御した放電加工が実行可能となる構成であることを特徴とする前記請求項1、2、または4に記載の形彫り放電加工機。
  13. 前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取付けを検出したときに、形彫り放電加工機の制御装置が前記第2のZ軸加工主軸をZ軸として認識し、前記電極検出手段が電極、または該電極を取付ける面板の取外しを検出したときに、前記形彫り放電加工機の制御装置が前記Z軸クイルの加工主軸をZ軸として認識して、前記制御装置が前記2つの加工主軸のいずれかをZ軸として軸移動制御するとともに、該制御装置の表示装置の加工主軸に関する表示が前記2つの加工主軸のいずれかをZ軸として表示するように切り換えることを特徴とする前記請求項7または8に記載の形彫り放電加工機。
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