JP4084109B2 - 移動体駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マシニングセンタ等の工作機械や形彫り放電加工機の加工テーブル送り、又は加工主軸のZ軸等の送り、特に平面研削盤などのテーブル直線往復送りなどに適用して有用な移動体駆動装置、及び該移動体駆動装置を送り手段として有する工作機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
リニアモータを少なくとも1軸の軸送り装置として用いた工作機械が、摩擦が少なく、簡単な構造で高剛性であるところから用いられて来つつある。例えば、特開平6−297,286号公報に記載のものがある。そして、このものは、X軸方向に移動可能に案内支持されるXスライドと、そのXスライドの平行な2つの垂直コラムに、Y軸方向に移動可能に案内支持されるYスライドを備え、上記両垂直コラムの背向する側面と、Yスライドの本体部に一端が支持され、他端がXスライドにガイドレールを介して支持されている保持フランジ部との間にリニアモータを配設するとともに、Yスライドの中央上部にカウンタバランス用油圧シリンダを配設したものを開示している。
【0003】
しかしながら、かかる構成では、Yスライドの前面のみを支持する保持フランジ部を介してXスライドの側方においてYスライドを駆動するとともに、Yスライドに作用する重力を油圧シリンダによりスライド前面側中央部で支持するうようにしてあるため、駆動時にYスライドに偶力(モーメント)が作用して、Yスライドに歪みが生じ、ひいては主軸先端位置が変位して加工精度が低下する。特に円弧形状をコンタリング加工する際には、象限切換え部で問題が生ずる。また、Yスライド重心位置が、Yスライド前面より後方にあり、しかもYスライドの後方突出側に残留振動が発生し、加工精度が低下するなどの問題があった。
【0004】
この問題を解決するために、ベッド一面側に互いに平行に配置された2つのコラムに対しそのコラムの軸線方向に移動可能に案内支持されたスライドを備えた構成で、上記スライドにそのスライドの本体部とともに上記各コラムをそれぞれ囲繞する枠部を設け、上記両コラムの互いに背向する側面と上記枠部の内面との間にリニアモータを配設し、さらに、上記枠部の各リニアモータ取付け面の背面側と枠部支持部材の側面との間にカウンタバランス用シリンダを設けたものが、特開平9−262,727号公報に開示されている。
【0005】
しかし、このものも、前記2つのコラムを有するXスライド4の垂直ベッド1に対する移動は、前記垂直ベッド1の前面の上下に水平方向に平行に設けた一対のリニアモータL1a、L1bによって行なわれる構成であって、このリニアモータの取付位置が床からの高さが大きいため、前記リニアモータによるX軸方向の高応答、高加速度での高速移動により、機械全体に機械的変位が与えられ、振動を発生させ、このため高精度の加工を出来なくしている。
【0006】
しかして、かかる場合には、例えば、特開平6−134,666号公報や特開2001−315,051号公報等に記載されているように、前記X軸スライド4送りのリニアモータL1a、L1bに対し、カウンタマス送りの第2のリニアモータを平行に設け、両リニアモータを同期させて逆向き動作させれば良いこと、そして、その際両リニアモータの推力の各反作用が、偶力として働くことがないように、構成、配置等に工夫が必要なことが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そして、かかる観点から見ると、上記特開平6−134,666号公報の図2に記載のもの、及び特開2001−315,051号公報の図3及び図5のものは、両リニアモータが一軸方向に間隔を置いて並設された構成であるから、上記図3の両ステージが夫々正規の加工ステージで同時に同じ加工する場合以外は、ダミーステージであって、ほぼ2倍の設備とエネルギを要するだけでなく、設置スペースも大きく要するものであった。これに対して、特開2001−315,051号公報の図6に記載のものは、ダミースライダ13を第1の加工ステージの下方のベッド1内部天井板に背向させて取り付けた構成のため、設置空間はセイブ出来るにしても、設備や空費エネルギを要する点では変わらないものであり、また製作、構成などによっては、振動防止効果が充分でない場合もあり得るものであった。
【0008】
本発明はかかる点に鑑み、リニアモータを駆動源とする送りテーブルや送り加工ヘッド又は加工主軸などの移動体駆動装置を、振動を発生させずに、高応答かつ高加速度で高速度に移動させ得るように、かつ一対のリニアモータ使用による反作用相殺形でエネルギ空費がなく、機能的でコンパクトな構成体の移動体駆動装置、及び該移動体駆動装置を送り手段として組み込むことにより、高精度で高機能に構成された工作機械を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の本発明の目的は、(1)軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並設し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に直角な側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記機枠に移動方向に沿って設けた直線案内装置によって案内保持され、前記移動方向に沿って伸びる対向各面には永久磁石片を順次に異極に列設して磁気ギャップを形成させると共に、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に保持させた構成とした移動体駆動装置とすることにより達成される。
【0010】
又、前述の本発明の目的は、(2)軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠内に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並設し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に平行に所定の間隔を置いて相対向する板状体ヨークと両端を夫々結合したサイドヨークとを有する側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記板状体ヨークの各対向面には永久磁石片を移動方向に順次に異極に列設して磁気ギャップが形成されており、さらに前記の可動子の枠状体は、前記機枠の相対向する側壁に移動方向に沿って設けた直線案内装置に、断面がコの字状の可動子枠体を介して連結案内されて成り、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように,非磁性材から成る板状の巻き枠を前記中空孔に挿通して重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に連結保持させた移動体駆動装置とすることにより達成される。
【0011】
又、前述の本発明の目的は、(3)軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠内に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並置し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に平行に板状コアレスコイル挿入間隔を置いて相対向する板状体ヨークと移動方向の両端を結合したサイドヨークとを有する側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記板状体ヨークの各対向面は永久磁石片を移動方向に列設して磁気ギャップが形成されており、さらに前記板状体ヨークの一方の磁気ギャップの背面側が、断面がコの字状の可動子枠体に長さ方向に嵌め込まれ保持された状態で、前記機枠の相対向する側壁と、前記可動子体の両側壁外面との間に移動方向に沿って設けた直線案内装置によって機枠に案内保持されて成り、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように、非磁性材から成る板状の巻き枠を前記中空孔に挿通して重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に連結保持させた移動体駆動装置とすることにより達成される。
【0012】
又、前述の本発明の目的は、(4)軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠内に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並設し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に平行に所定の間隔を置いて相対向する板状体ヨークと両端を夫々結合したサイドヨークとを有する側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記板状体ヨークの各対向面には永久磁石片を移動方向に順次に異極に列設して磁気ギャップが形成されており、さらに前記の可動子の枠状体は、前記機枠の相対向する側壁に移動方向に沿って設けた直線案内装置に、断面がコの字状の可動子枠体を介して連結案内されて成り、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように,非磁性材から成る板状の巻き枠を前記中空孔に挿通して重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の端縁を前記機枠に連結保持させ、さらに前記一対のリニアモータのうち一方のリニアモータの固定子と可動子または可動子枠体に直線位置検出装置の直線スケールと検出器とを取り付け、検出位置信号を前記リニアモータの駆動制御装置にフィードバックするように構成して成る移動体駆動装置とすることにより達成される。
【0013】
又、前述の本発明の目的は、(5)前記一対のリニアモータの移動方向の一方端の機枠にカウンタプーリを設け、該カウンタプーリと相対する前記一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を、前記カウンタプーリを介して掛け渡した索条により連結して成る前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の移動体駆動装置とすることにより達成される。
【0014】
又、前述の本発明の目的は、(6)前記一対のリニアモータの移動方向の両端の機枠に夫々カウンタプーリを設け、該カウンタプーリと相対する前記一対のリニアモータの両端の可動子または可動子枠体の端部間を、前記カウンタプーリを介して掛け渡した索条により夫々連結して成る前記(1)、(2)、(3)または(4)記載の移動体駆動装置とすることにより達成される。
【0015】
又、前述の本発明の目的は、(7) 前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の移動体駆動装置の機枠を、工作機械の機枠にリニアモータ可動子の移動方向を水平面に直角なZ軸と平行にして取り付け、前記一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体にZ軸加工ヘッドを取り付けて保持させ、水平方向の加工テーブルと相対向する側と反対側である上端側の工作機械の固定部機枠にカウンタプーリを設け、前記一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の上端間を前記カウンタプーリを介した索条により連結して成る工作機械とすることにより達成される。
【0016】
又、前述の本発明の目的は、(8)前記(1)、(2)、(3)または(4)に記載の移動体駆動装置の機枠を、工作機械のZ軸加工ヘッドと対向する水平ベッド上にリニアモータの可動子の移動方向を水平方向の所要の1軸と平行にして取り付け、前記一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体に水平1軸に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させ、前記1軸方向の両側に形成されている工作機械の固定部機枠に夫々カウンタプーリを設け、前記ベッド上の移動体駆動装置の両端において、各一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を前記各カウンタプーリを介した索条により連結して成る工作機械とすることにより達成される。
【0017】
又、前述の本発明の目的は、(9)前記(8)において、前記ベッド上の移動体駆動装置のリニアモータの可動子または可動子枠体上に、前記加工テーブルに替えて水平方向に直角にクロスさせて第2の移動体駆動装置を取り付け保持させ、この第2の移動体駆動装置の一方のリニアモータの可動子または可動子枠体に前記1軸と直交する方向に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させて成る工作機械とすることにより達成される。
【0018】
又、前述の本発明の目的は、(10)前記(1)、(2)、(3)、または(4)に記載の移動体駆動装置の機枠を、工作機械のコラムにリニアモータの可動子の移動方向を水平面に直角なZ軸と平行にして取り付け、前記一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体にZ軸加工ヘッドを取り付けて保持させ、水平方向の加工テーブルと相対向する側と反対側である上端側の工作機械のコラムにカウンタプーリを設け、前記一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の上端間を前記カウンタプーリを介した索条により連結して成り、さらに第2の移動体駆動装置の機枠を前記Z軸加工ヘッドと対向する水平ベッド上にリニアモータの可動子の移動方向を水平方向の所要の1軸と平行にして取り付け、その一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体に水平1軸に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させ、前記1軸方向の両側に形成されている工作機械の固定部機枠に夫々カウンタプーリを設け、前記ベッド上の移動体駆動装置両端において、各一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を前記カウンタプーリを介した索条により連結して成る工作機械とすることにより達成される。
【0019】
又、前述の本発明の目的は、(11)前記ベッド上の第2の移動体駆動装置のリニアモータの可動子または可動子枠体上に、前記加工テーブルに替えて水平方向に直角にクロスさせて第3の移動体駆動装置の枠体を取り付け保持させ、この第3の移動体駆動装置の一方のリニアモータの可動子または可動子枠体に前記1軸と直交する方向に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させて成る前記(10)に記載の工作機械とすることにより達成される。
【0020】
又、前述の本発明の目的は、(12)前記工作機械のZ軸加工ヘッドに加工回転主軸を水平面に平行または垂直にして取り付け、前記回転主軸に円板状またはカップ状研磨砥石を設けて成る前記(8)または(9)に記載の平面研削盤とすることにより達成される。
【0021】
又、前述の本発明の目的は、(13)前記工作機械のZ軸加工ヘッドに、下方先端に放電加工用電極の取付手段を有するクイルをZ軸に平行にサーボ制御送り可能に設けて成る前記(8)または(9)に記載の形彫り放電加工機とすることにより達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例により本発明を説明するが、図1は本発明移動体駆動装置の一実施例の平面図、図2は図1のA−A線に沿う一実施例の左側断面図、また図3は図1のB−B線側方から見た一部透視側面図であり、図4及び図5は、本発明の移動体駆動装置に用いられるコアレス多相交流リニアモータを形成する永久磁石を配置した可動子とコアレスコイルを配置した固定子の各一実施例の構成を示す斜視説明図である。又、図6及び図7は、本発明の移動体駆動装置を堅形マシニングセンタなどの工作機械のZ軸加工主軸と水平方向のXYクロステーブルの各駆動装置として備えた工作機械の構成を説明する正面図と側面図である。
【0023】
図4及び図5において、図4の可動子1が、リニアモータの当該可動子1の移動方向2に長尺で、平行に板状体のコアレスコイル3を挿入する間隔を置いて相対向する一対の板状体ヨーク4A、4Bと、移動方向の両端において両板状体ヨーク4A、4Bを結合するサイドヨーク5A,5Bを有し、側方から見て図4の場合、上または下から見て、移動方向に長尺ロの字状に貫通した枠状体から成り、前記板状体ヨーク4A、4Bの各対向面には、夫々永久磁石片6A−1、6A−2、・・・6A−i・・・6A−n、6B−1、6B−2、・・・6B−i、・・・6B−nが、移動方向に順次に異極となるように列設されていて、移動方向に細幅の磁気ギャップ6を形成している。
【0024】
之に対し、前記磁気ギャップ6に両側に略等しい微小間隔を置いた状態に挿通されてギャップと直角方向に相対移動する板状体のコアレスコイル3は、移動方向の両端に必要に応じて設けられるエンドプレート3A、3Bと、該エンドプレート3A、3Bの両端間を結合する一対のコイルベース3C、3Dによって囲み形成された板状部に、前記少なくとも一方のコイルベース3C、またはさらにエンドプレート3A、3B間に掛け渡して設けられた反磁性、常磁性、または非磁性体からなるコイル設置枠7に、単線を中空孔8を有せしめて所定数集中巻きして成り、略扁平状に成形した各相のコイル3U、3V、3W、3U,・・・が、移動方向に順次に配列するように、かつ図5の如く重ね巻きにした状態で板状体に成形され、全体または少なくとも前記各相のコイル3U、3V、3W・・・部分を包むように、例えば、エポキシ樹脂モールドして、前記各エンドプレート3A、3Bおよび両端縁のコイルベース3C、3Dと一体に固着されている。
【0025】
前記各相のコイル3U、3V、3Wは、例えば、φ0.44mmの単線を、前記中空孔8に相当する断面17×50mmの仮巻枠に、幅4ターン(約2mm幅)で、19層(76ターン)にわたり集中巻きしたものを、前記仮巻枠から抜き出すことにより製作されるもので、該コイルを各相少なくとも各1個の1セット、通常例えば9個の如く3セットを前述及び図5に一部示したように、両端エンドプレート3A、3B間に掛け渡して設けられた板状の非磁性体のコイル設置枠7に、移動方向に順次に重ね巻き状になるように中空孔8に挿通して配置し、各コイル3U、3V、3W、・・・のリード線は、例えば、一方のコイルベース3Cに設けたケーブル引出し口3Lより引き出されるものである。
【0026】
また、前記板状のコイル設置枠7としては、本発明においてはコアレスコイル3側が固定子3である所から、材料的には、前述反磁性、常磁性、または非磁性体であれば良く、所定強度のあるエンジニアリングプラスチックや高強度および耐熱性の酸化物系または非酸化物系のセラミックス等を使用し得るものの、高負荷での使用を性能良く繰り返し作動させるには、常磁性のAlまたはAl合金、反磁性のCuまたはCu合金、或いは極非磁性のオーステナイト系の高耐蝕性ステンレス鋼を用いた冷却手段や構成を付設または内設することが望ましい。しかして、斯種の多相交流コアレスリニアモータについては、例えば、実開平6−62786号公報や特開平10−23735号公報などにより既に知られているので、さらなる詳説は不要と考えられるので省略する。
【0027】
図1〜3において、コアレスコイル3−1、板状体ヨーク4A−1、4B−1、及び永久磁石片6A−i−1、6B−i−1とから成る、前述図4の可動子1と、図5の固定子3との組み合わせの如き一の交流コアレスリニアモータと、コアレスコイル3−2、板状体ヨーク4A−2、4B−2、及び永久磁石6A−i−2、6B−i−2とから成る前記の一のものと同様な二の交流コアレスリニアモータとの2個のリニアモータを図示実施例の場合両者の移動方向を平行にして、上下に微小間隔(0.5mm前後)を隔てて積層した状態で軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で、上下が開放した状態に形成された機枠9に以下のようにして取り付けられている。
【0028】
前記機枠9は、図示実施例の場合、移動方向に可動子1の移動限界長さをカバーする程度の長さを有する定盤9Aと、前記移動方向の中央部に移動方向と直角方向に間隔を置いて固定して設けられた一対の側壁9B、9Cとから構成されている。そして、前記一及び二の各リニアモータの固定子のコアレスコイル3−1、3−2の移動方向と直交する方向の両端縁部のエンドプレート3A、3Bとコイルベース3C、3D部が、前記両側壁9B、9Cから夫々対向方向に延出して設けられた固設杆9D、9Eにしっかりと固定保持されている。
【0029】
また、磁気ギャップ6−1、6−2を形成する磁石片と板状体ヨーク4A−1、4B−1、4A−2、4B−2及びサイドヨークから成る可動子、または、該可動子のヨーク補強用に設けられた断面コの字状の可動子枠体10A−1、10A−2を介し、前記機枠9の相対向する側壁9B、9Cに、移動方向に沿って設けた直線案内レール11AL−1、11BL−1とその軸受11AB−1、11BB−1とからなる直線案内装置11により案内保持されている。そして、図示実施例の場合は、下側の二のリニアモータが、定盤9A表面と微小間隔を隔てた状態で、移動方向に伸びるように可動子枠体10A−2の両外側壁に設けた直線案内のレール11AL−2、11BL−2と、機枠9の側壁9B、9Cの下方に移動方向に間隔を置いて2個以上設けた直線案内の軸受11AB−2、11BB−2との間で案内保持されており、かかる構成は上方側の一のリニアモータも同様で、二のリニアモータに向かい合うような構成、配置でその可動子がコアレスコイルの固定子に対するように側壁9A、9Bに案内保持されていること当然である。
【0030】
この移動体駆動装置の場合、工作機械などのベッド、コラム、または機枠等の固定部に対して取り付け固定される機枠9にセンサなどの検出器12Aに対し、上方側の一のリニアモータを図示の上下に替えて水平方向に並設した横向きに立てた状態の設置とすることができる。また、この移動体駆動装置を工作機械の加工ヘッドや加工主軸の垂直軸に平行な送りに使用する場合には、移動方向に縦に立てた状態に取り付け使用されること当然である。
【0031】
12は直線位置検出装置で、本発明の移動体駆動装置を構成する一対のリニアモータの、通常一方のリニアモータのコアレスコイル固定子、図示の場合一方の固設杆9Eを、可動子、図示の場合ヨーク鉄芯4B−1に直線スケール12Bを移動方向に設けたもので、固定子に対する可動子の移動位置を検出して、両リニアモータの図示しない駆動制御装置に検出信号をフィードバックして駆動を同期して制御し得るように構成されている。
【0032】
13は固定部に設けられるカウンタプーリで、本発明移動体駆動装置のより好ましい改良された実施例に於いて設けられるもので、図示実施例の場合一対のリニアモータの移動方向の一方に、可動子の移動限界端から更に所定長間隔を置いた機枠9の定盤9A上に設けられ、一対のリニアモータの両可動子、図示の場合両可動子枠体10A−1、10A−2の前記プーリ13側端が、前記カウンタプーリ13を介して設ける、例えば、SUS製平ベルト、高張力鋼線、高非伸長性のパラ系全芳香族ポリアミド繊維などからなる索条14により連結するのが良い。なお、この索条14としては、前記した特別の合成樹脂のロープの外、ステンレス系や高張力鋼線系の金属ワイヤや、可動子または可動子枠体に両端を強固に安定した状態に取付け固定し易い前記金属ワイヤと同種の金属製のベルトとすることが出来る。
【0033】
しかして、かかる構成の移動体駆動装置は、後述するように、工作機械の加工ヘッドや加工主軸を取り付けるコラムや機枠に、移動体駆動装置の機枠9を前記プーリ13を取り付けた側を上方としてZ軸に平行に取り付けて使用される。また、加工主軸と対向する水平方向のベッド上等の固定部に、上記移動体駆動装置をリニアモータの可動子の移動方向を水平方向の所要の一軸と平行にして取り付け、加工テーブル駆動装置などとして使用する場合には、前記カウンタプーリ13を移動体駆動装置を挟んで反対側にも設け、両側において夫々可動子端間を、プーリを介して掛け渡した索条により連結した構成とするものである。
【0034】
以上の如き本発明の移動体駆動装置によれば、可動子の移動に対して干渉する磁気吸引力が無く、またコギングの少ない多相交流コアレス型のリニアモータを使用し、そして一対の一及び二のリニアモータ間の駆動時の反作用力の発生位置が移動しない一定の位置となるように磁石片を取り付けたヨーク鉄芯を可動子、即ちコアレスコイル側を固定子とする方式とし、かつその際一及び二のリニアモータの各コアレスコイルの固定子3−1、3−2を相互により近い位置にある配置構成として偶力の発生を押さえ、さらにリニアモータ自体もモーメント荷重の少ない構造で、取り付ける加工テーブルを含む可動子側の質量を出来るだけ小さくするよう可動子枠体10A−1、10A−2や加工テーブルとして、軽金属・合金、酸化物系や非酸化物のセラミックス、各種の強化プラスチック、あるいは軽金属とセラミックスとの複合材などを使用するものである。そしてまた、軸移動により発生する力のうちに、レールと軸受との組合わせからなる各直線案内装置に、案内方向と垂直方向に作用する力が無いか、出来るだけ小さくなるように構成されているものである。
【0035】
そして、図1及び図3に示した移動体駆動装置のリニアモータの移動方向の一端側にのみカウンタプーリ13を設け、同一端部側のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を、前記カウンタプーリ13に掛け渡した非伸長性の索条14で連結した移動体駆動装置の場合は、後述するように、リニアモータまたは機枠9を前記カウンタプーリ13を上にして立てた、好ましくはZ軸にほぼ平行に立たせた状態に固定または機械等のコラム等の機枠に取り付けた状態で使用するのが常態である。これに対して、前記移動体駆動装置の移動方向の両端にカウンタプーリ13を夫々設け、両端夫々で並設リニアモータの可動子または可動子枠体の端部同志を、前記カウンタプーリ14に掛け渡した索条14にて連結した構成の場合は、両リニアモータは、相互に反作用力を打消すと共に相互に直列の移動接続となり、移動方向を水平方向に平行にした場合から、前述縦に立てて取り付けた場合も含め、必要ならば、所望任意の角度に傾斜させた状態でも機能等を損なうことなく使用することができる。
【0036】
図6及び図7は、既述の如き本発明の移動体駆動装置を、高加速度加工を目的とした卓上型等の小型精密マシニングセンタのZ軸コラムの加工主軸とベッド上のXY水平2軸の3軸全部に適用した場合の一実施例の機械構造を説明するための正面図と側面図で、例えば、全重量大凡500kg、大きさW500×L650×H900mm、X軸、500N/15kg=3.3G、ストロークは、X、Y、Z各軸共に100mmで、最大加工物重量4kg、主軸ユニット重量5kg以内とし、全軸夫々1.5Gの移動とした時の機械変位を大凡3μm以内とするものである。
【0037】
図において、20は基盤ベッドで、該ベッド20に立てられた枠組みの機枠21によってコラム22が保持されている。コラム22には、前述の移動方向の一方の端部に、一対のリニアモータの23A、23Bの可動子または可動子枠体の対応する端部間を連結した索条23Dを掛け渡すカウンタプーリ23Cを設けたタイプの第1の移動体駆動装置23が、前記カウンタプーリ23Cを設けた側を上側として取り付けられ、駆動による移動作動の出力側である一のリニアモータ23A側の図示しない可動子または可動子枠体には加工主軸24が取り付け保持されている。なお、図示の場合、前記カウンタプーリ23Cは、移動体駆動装置23の機枠ではなく、該機枠を介して移動体駆動装置23を取り付けた工作機械の固定部、図示の場合コラム22に取り付け、カウンタプーリ23Cの軸に作用する応力が、移動体駆動装置23の機枠など、延いては直線案内装置に作用しないように配置されている。
【0038】
水平な基盤ベッド20上には、前述の移動方向の両端に夫々カウンタプーリ25C、25Dを設け、該各カウンタプーリ25C、25Dに夫々の側で相対する一対のリニアモータ25A、25Bの可動子または可動こ枠体の端部間を、前記夫々の側のカウンタプーリ25C、25Dを介して掛け渡した索条25E、25Fにより夫々連結したタイプの第2の移動体駆動装置25が、駆動移動の出力側である一のリニアモータ25A側を上にして載置、または必要に応じ取り付け固定されている。また、図示実施例の場合、移動体駆動装置25の移動方向の両端に設けられるカウンタプーリ25C、25Dは、前段落における説明と同様の理由で、移動体駆動装置25に一体の機枠などではなく、工作機械本体の機枠等の固定部に取り付けられている。
【0039】
前記第2の移動体駆動装置25の軸移動の方向を、水平方向の1軸、例えばY軸とすると、該第2の移動体駆動装置25の駆動移動の出力側であって、図示の実施例で上側に位置する一のリニアモータ25Aの図示しない可動子枠体上には、X軸に移動する第3の、前述の如きカウンタプーリが設けられていないタイプの移動体駆動装置26が取り付けられている。またこの第3の移動体駆動装置26の駆動移動の出力側である、図示の場合上側である一のリニアモータ26Aの図示しない可動子枠体などの上には、工作物等を載置固定する加工テーブルなどが設けられるが、図示では省略されている。
【0040】
なお、前述第1、第2、及び第3の移動体駆動装置23、25、26に於ける駆動移動の出力側でない、前述では二のリニアモータ等と呼称していたリニアモータ23B、25B、26Bは、下側の、二の、または、カウンタリニアモータなどと呼ぶこととする。
【0041】
先ず、前述第1の移動体駆動装置23の場合に限らず、各移動体駆動装置23、25、26は、出力側のリニアモータ23A、25A、26Aと、カウンタリニアモータ23B、25B、26Bに通常同一の駆動電流与え、同一の推進力を相互に逆向きに発生させて駆動するようにし、各組のリニアモータの出力側とカウンタ側の各発生反作用同志で相殺させるものであるから、加工主軸24を取り付けて有する出力側のリニアモータ23Aの移動部分の重量に対し、カウンタリニアモータ23B側の移動部分の重量を好ましくは、均衡するように調整するものである。
【0042】
かくすることにより、加工主軸24が上昇及び降下の何れかの作動の場合も、発生する各反作用同志で打ち消して、反作用の応力を外部に出さず、振動を生ぜしめない。なお、前述両リニアモータの移動部分の重量を均衡させることは、加工主軸24側の落下防止機能として働くので有用であり、またカウンタリニアモータ側の移動部分による重量補償が充分に行なえない場合には、加工主軸24降下の際カウンタリニアモータ側の移動部分が、出力側の1G以上の降下移動に干渉することなく、加工主軸24が逆に上昇移動する際には、移動部分の重量の大きい側、即ち前記出力側のリニアモータ23Aの移動が僅かに遅れるのを、他方のカウンタリニアモータ23Bが、カウンタプーリ23Cを介して掛け渡した索条23Dを介して引っ張る態様の作動が付加され、カウンタリニアモータ23Bの反作用打消し用の推力の一部が、出力側の推力に僅かに遅延して直列に付加されることになる。
【0043】
これに対して、第2の移動体駆動装置25によるY軸方向の軸移動は、出力側のリニアモータ25Aによる移動部分の重量が、カウンタリニアモータ25Bによる移動部分の重量よりも常に大幅に大の関係となるが、本発明によれば、両リニアモータ25A、25Bが、夫々移動方向の両端部において、可動子または可動子枠体間を非伸長性の索条25E、25Fで連結し、該各索条25E、25Fを夫々の側の固定部に設けたカウンタプーリ25C、25Dに掛け渡したので、各リニアモータ25A、25Bに同一の駆動電流を与え、同一の推力を発生させて移動させると、軸方向の+−の何れの方向の移動の際にも、出力側のリニアモータ25Aによる側の変位移動位置が、カウンタリニアモータ25Bによる移動位置よりも僅かに遅れることになるが、この遅れが無くなる方向にカウンタ側のリニアモータ25Bにより索条25E、または25Fを介して引っ張られた直列接続の一体物となり、カウンタ側のリニアモータ25Bの駆動力を無意に費消することなく、出力側の駆動力に戻すことにより補助して前記遅れがないようにするものである。そして、両リニアモータ25A、25Bの各反作用は、各カウンタプーリ25C、25Dに作用する応力として打ち消され、振動を発生させないで、作動を継続、または繰り返すことが出来る。
【0044】
次に、図示しない載設加工テーブル等を出力側のリニアモータ26Aの可動子または可動子枠体に取り付けたX軸移動の第3の移動体駆動装置26は、前記第2の移動体駆動装置25によってY軸に軸移動するところから、該第2の移動体駆動装置25のようにカウンタプーリ25C、25Dを固定部に固定して設けることが出来ないが、仮に固定部にY軸移動可能に係合させて設けることができたにしても、複雑なものとなり、円滑な作動を期待し難い。このため必要ならば、一対のカウンタプーリは、図1、図3のように該第3の移動体駆動装置26自体の機枠に設けられることとなるが、この機枠に設けたカウンタプーリ間に作用する応力の方向が第2の移動体駆動装置25の軸移動の方向と直交しているため、この第2の移動体駆動装置25の直線案内装置に、案内方向と直角方向に力を与えることとなる。
【0045】
しかるに、斯種の構成の送り機構においては、その直線案内装置に案内方向と垂直等交叉する力を与えることは、送り精度を損なうこととなるので、前記第3の移動体駆動装置には、上述のようなカウンタプーリを設けない構成とするのが望ましい。この場合第3の移動体駆動装置26の出力側のリニアモータ26Aの可動子を含む移動部分の重量は、前記第2の移動体駆動装置25の出力側のリニアモータ25Aによる移動部分の重量に比べて、充分小さいので、カウンタリニアモータ26Bの反作用打消し推力の一部が出力側リニアモータ26Aの推力を補足しなくとも実用上問題はない。しかし、この第3の移動体駆動装置26の場合には、カウンタリニアモータ26Bにより発生する反作用力が、出力側のリニアモータ26Aによる移動部分の駆動により発生する反作用力と同じになるようにこのカウンタリニアモータ側にも独立させて直線位置検出装置を設け、軸移動の速度を制御し得るように構成することが好ましい。
【0046】
【発明の効果】
以上詳細したように、本発明によれば、リニアモータを移動の駆動源とする工作機械などの加工送りテーブルや送り加工ヘッド、または加工主軸などの移動体を、振動を発生させずに、高応答かつ高加速度で高速度に移動させ得ると共に、一対のリニアモータ使用による反作用相殺形でエネルギ空費が少なく、かつ機能的でコンパクトな構成の移動体駆動装置を提供することができる。
【0047】
そして、上記本発明の移動体駆動装置を加工送りテーブルや加工送り主軸などに送り手段として組み込み構成することにより、高精度で高機能に構成された高速度加工の工作機械を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例装置の平面図。
【図2】図1のA−A線に沿う一実施例の左側断面図。
【図3】図1のB−B線側方から見た一部透視側面図。
【図4】本発明の実施例に用いるコアレス多相交流リニアモータの永久磁石を配置した可動子の斜視図。
【図5】同じく、コアレスコイルを配置した固定子の斜視図。
【図6】本発明の移動体駆動装置を加工主軸と水平クロステーブルに組み込んだ一実施例の工作機械の構成を説明するための正面図。
【図7】同じく側面図。
【符号の説明】
1 可動子
2 移動方向
3 固定子
3A、3B エンドプレート
3C、3D コイルベース
3L 引出口
3U、3V、3W 各相のコイル
4A、4B 板状体ヨーク
5A、5B サイドヨーク
6、6−1、6−2 磁気ギャップ
6A−1、6A−2、・・・6A−i、・・・6A−n 永久磁石片
6B−1、6B−2、・・・6B−i、・・・6B−n 永久磁石片
7 コイル設置枠
8 中空孔
3−1、3−2 コアレスコイル
4A−1、4B−1、4A−2、4B−2 板状体ヨーク
9 機枠
9A 定盤
9B、9C 側壁
9D、9E 固設杆
10A−1、10A−2 可動子枠体
11 直線案内装置
11AL−1、2、 11BL−1、2 案内レール
11AB−1、2、 11BB−1、2 軸受
12 直線位置検出装置
12A 検出器
12B 直線スケール
13 カウンタプーリ
14 索条
20 ベッド
21 機枠
22 コラム
24 主軸
23、25、26 第1、第2、及び第3の各移動体駆動装置
23A、25A、26A 出力側のリニアモータ
23B、25B、26B カウンタリニアモータ
23C、25C、25D カウンタプーリ
23D、25E、25F 索条
Claims (13)
- 軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並設し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に直角な側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記機枠に移動方向に沿って設けた直線案内装置によって案内保持され、前記移動方向に沿って伸びる対向各面には永久磁石片を順次に異極に列設して磁気ギャップを形成させると共に、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に保持させた構成としたことを特徴とする移動体駆動装置。 - 軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠内に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並設し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に平行に所定の間隔を置いて相対向する板状体ヨークと両端を夫々結合したサイドヨークとを有する側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記板状体ヨークの各対向面には永久磁石片を移動方向に順次に異極に列設して磁気ギャップが形成されており、さらに前記の可動子の枠状体は、前記機枠の相対向する側壁に移動方向に沿って設けた直線案内装置に、断面がコの字状の可動子枠体を介して連結案内されて成り、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように,非磁性材から成る板状の巻き枠を前記中空孔に挿通して重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に連結保持させたことを特徴とする移動体駆動装置。 - 軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠内に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並置し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に平行に板状コアレスコイル挿入間隔を置いて相対向する板状体ヨークと移動方向の両端を結合したサイドヨークとを有する側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記板状体ヨークの各対向面は永久磁石片を移動方向に列設して磁気ギャップが形成されており、さらに前記板状体ヨークの一方の磁気ギャップの背面側が、断面がコの字状の可動子枠体に長さ方向に嵌め込まれ保持された状態で、前記機枠の相対向する側壁と、前記可動子枠体の両側壁外面との間に移動方向に沿って設けた直線案内装置によって機枠に案内保持されて成り、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように、非磁性材から成る板状の巻き枠を前記中空孔に挿通して重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に連結保持させたことを特徴とする移動体駆動装置。 - 軸移動の方向と直角方向の断面がコの字状で一方が開放した機枠内に、固定子側にコアレスコイル、可動子側に永久磁石を配置した多相リニアモータの一対を、前記機枠の開放方向に微小間隔を置いて並設又は積層状に、かつ軸移動の方向に平行に並設し、該一対のリニアモータを同時に逆向きに駆動することにより反作用を相殺するようにした移動体駆動装置において、
前記可動子のヨーク鉄芯が、前記移動方向に平行に所定の間隔を置いて相対向する板状体ヨークと両端を夫々結合したサイドヨークとを有する側方から見て移動方向に長尺のロの字状の枠状体であって、前記板状体ヨークの各対向面には永久磁石片を移動方向に順次に異極に列設して磁気ギャップが形成されており、さらに前記の可動子の枠状体は、前記機枠の相対向する側壁に移動方向に沿って設けた直線案内装置に、断面がコの字状の可動子枠体を介して連結案内されて成り、
前記固定子のコアレスコイルが、単線を中空孔を有せしめて所定数集中巻きして成る略扁平な各相のコイルを、移動方向に順次に配列するように,非磁性材から成る板状の巻き枠を前記中空孔に挿通して重ね巻きにして成形した板状体であって、該板状体のコアレスコイルを前記磁気ギャップに相対移動可能に挿入した状態で、移動方向と直交する方向の両端縁を前記機枠に連結保持させ、さらに前記一対のリニアモータのうちの一方のリニアモータの固定子と可動子または可動子枠体に直線位置検出装置の直線スケールと検出器とを取り付け、検出位置信号を前記リニアモータの駆動制御装置にフィードバックするように構成して成ることを特徴とする移動体駆動装置。 - 前記一対のリニアモータの移動方向の一方端の機枠にカウンタプーリを設け、該カウンタプーリと相対する前記一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を、前記カウンタプーリを介して掛け渡した索条により連結して成ることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の移動体駆動装置。
- 前記一対のリニアモータの移動方向の両端の機枠に夫々カウンタプーリを設け、該カウンタプーリと相対する前記一対のリニアモータの両端の可動子または可動子枠体の端部間を、前記カウンタプーリを介して掛け渡した索条により夫々連結して成ることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の移動体駆動装置。
- 前記請求項1、2、3または4に記載の移動体駆動装置の機枠を、工作機械の機枠にリニアモータ可動子の移動方向を水平面に直角なZ軸と平行にして取り付け、前記一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体にZ軸加工ヘッドを取り付けて保持させ、水平方向の加工テーブルと相対向する側と反対側である上端側の工作機械の固定部機枠にカウンタプーリを設け、前記一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の上端間を前記カウンタプーリを介した索条により連結して成ることを特徴とする工作機械。
- 前記請求項1、2、3または4に記載の移動体駆動装置の機枠を、工作機械のZ軸加工ヘッドと対向する水平ベッド上にリニアモータの可動子の移動方向を水平方向の所要の1軸と平行にして取り付け、前記一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体に水平1軸に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させ、前記1軸方向の両側に形成されている工作機械の固定部機枠に夫々カウンタプーリを設け、前記ベッド上の移動体駆動装置の両端において、各一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を前記各カウンタプーリを介した索条により連結して成ることを特徴とする工作機械。
- 前記請求項8において、前記ベッド上の移動体駆動装置のリニアモータの可動子または可動子枠体上に、前記加工テーブルに替えて水平方向に直角にクロスさせて第2の移動体駆動装置を取り付け保持させ、この第2の移動体駆動装置の一方のリニアモータの可動子または可動子枠体に前記1軸と直交する方向に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させて成ることを特徴とする工作機械。
- 前記請求項1、2、3または4に記載の移動体駆動装置の機枠を、工作機械のコラムにリニアモータの可動子の移動方向を水平面に直角なZ軸と平行にして取り付け、前記一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体にZ軸加工ヘッドを取り付けて保持させ、水平方向の加工テーブルと相対向する側と反対側である上端側の工作機械のコラムにカウンタプーリを設け、前記一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の上端間を前記カウンタプーリを介した索条により連結して成り、さらに第2の移動体駆動装置の機枠を前記Z軸加工ヘッドと対向する水平ベッド上にリニアモータの可動子の移動方向を水平方向の所要の1軸と平行にして取り付け、その一対のリニアモータの一方の可動子または可動子枠体に水平1軸に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させ、前記1軸方向の両側に形成されている工作機械の固定部機枠に夫々カウンタプーリを設け、前記ベッド上の移動体駆動装置両端において、各一対のリニアモータの可動子または可動子枠体の端部間を前記カウンタプーリを介した索条により連結して成ることを特徴とする工作機械。
- 前記ベッド上の第2の移動体駆動装置のリニアモータの可動子または可動子枠体上に、前記加工テーブルに替えて水平方向に直角にクロスさせて第3の移動体駆動装置の枠体を取り付け保持させ、この第3の移動体駆動装置の一方のリニアモータの可動子または可動子枠体に前記1軸と直交する方向に往復移動する加工テーブルを取り付け保持させて成ることを特徴とする請求項10に記載の工作機械。
- 前記工作機械のZ軸加工ヘッドに加工回転主軸を水平面に平行または垂直にして取り付け、前記回転主軸に円板状またはカップ状研磨砥石を設けて成ることを特徴とする請求項8または9に記載の平面研削盤。
- 前記工作機械のZ軸加工ヘッドに、下方先端に放電加工用電極の取付手段を有するクイルをZ軸に平行にサーボ制御送り可能に設けて成ることを特徴とする請求項8または9に記載の形彫り放電加工機。
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